JP2001088183A - 繊維含有軽量樹脂トレイ及びその製造方法 - Google Patents

繊維含有軽量樹脂トレイ及びその製造方法

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JP2001088183A
JP2001088183A JP26957699A JP26957699A JP2001088183A JP 2001088183 A JP2001088183 A JP 2001088183A JP 26957699 A JP26957699 A JP 26957699A JP 26957699 A JP26957699 A JP 26957699A JP 2001088183 A JP2001088183 A JP 2001088183A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】剛性を維持しながら軽量化が向上し、反りの発
生を防止でき、その上、リサイクル可能な繊維含有軽量
樹脂トレイ及びその製造方法を提供する。 【解決手段】平均繊維長が2〜100mmの繊維20〜5
0重量%と高流動性の熱可塑性樹脂80〜50重量%と
からなる溶融樹脂を金型キャビティ3に射出充填し、ま
たは、圧縮充填した後、可動金型2を金型キャビティ容
積が拡大する方向に後退させる。可動金型2を後退させ
てスプリングバック現象を発生させ、これにより、容積
が膨張して軽量化が図れる。超高流動性の熱可塑性樹脂
を使用することで、キャビティの末端まで樹脂が送られ
る。熱硬化性樹脂を使用しないので、リサイクル可能で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給食用、その他の
用途に用いられ、食器を乗せるための繊維含有軽量樹脂
トレイ及びその製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】学校や病院、その他の施設では、給食用と
してトレーが使用されている。このトレーは、軽量化さ
れていながら、剛性、強度に優れていることが望まれて
いる。
【0003】従来のトレーとしては、ポリプロピレン
(PP)製やFRP(繊維強化プラスチック)製のもの
が知られている。ポリプロピレン製トレーは、金型内に
ポリプロピレン樹脂を射出する射出成形によって成形さ
れる。FRP製トレイは、熱硬化性樹脂に繊維が含まれ
た構成であり、種々の成形法等で成形される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ポリプロピレン製トレ
ーでは、FRP製トレーと同等の剛性を確保するために
は、繊維強化プラスチック製トレーに比べて肉厚を厚く
しなければならず、重量が増加する。給食用途のトレー
では、20〜40枚程度まとめて運ぶことが多いので、
重量増加は好ましくない。さらに、ポリプロピレン製ト
レーは、反りが発生しやすく、外観が不良である。
【0005】これに対して、FRP製トレーでは、熱硬
化性樹脂を使用しているため、リサイクルすることが困
難である。その上、FRP製トレーでは、表面硬度が高
すぎるので、食器との摩擦係数が低く、滑りやすい。
【0006】本発明の目的は、剛性を維持しながら軽量
化が向上するとともに、反りの発生を防止でき、その
上、リサイクル可能である繊維含有軽量樹脂トレイ及び
その製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な状況下において、繊維含有軽量樹脂トレイの製造方法
において、成形条件、成形原料と成形性、成形品物性、
外観の関係について鋭意研究を重ねた。その結果、成形
原料としての熱可塑性樹脂の溶融流動性と膨張性、トレ
イの強度の関係において、射出成形や射出圧縮成形に通
常用いることのない、熱可塑性樹脂を採用することによ
り、成形性よく繊維含有軽量樹脂トレイが得られること
を見出した。また、このような、成形性の優れた原料
が、射出、圧縮充填性のみでなく、後の膨張工程での膨
張性にすぐれ、しかも強度、剛性、良外観をも合わせ達
成できることを見出し、本発明を完成したものである。
【0008】即ち、本願の繊維含有軽量樹脂トレイの製
造方法に係る発明は、平均繊維長が2〜100mmの繊
維20〜50重量%と高流動性の熱可塑性樹脂80〜5
0重量%とからなる溶融樹脂を金型キャビティに射出
し、圧縮充填した後、可動金型を金型キャビティ容積が
拡大する方向に後退させることを特徴とする。
【0009】この構成の本発明では、金型キャビティ容
積を最終成形品の容積になるように、可動金型を後退さ
せて厚みを拡大することで、溶融熱可塑性樹脂は含有繊
維の絡み合いによるスプリングバック現象により拡大さ
れた容積に膨張し、軽量化された繊維含有軽量樹脂トレ
イが得られる。具体的には、従来のFRP製トレイと同
等の剛性を維持しながら、10〜30%の軽量化が図れ
る。この際に、特定の繊維含有原料樹脂として、平均繊
維長が2〜100mmの繊維を20〜50重量%とする
ため、トレイの剛性が維持され、かつ、高流動性の熱可
塑性樹脂を80〜50重量%とするため、金型内に射出
された熱可塑性樹脂が金型キャビティの端末まで速やか
に充填されることになり、反り・変形等がなくなって、
成形性が向上する。さらに、樹脂として熱硬化性樹脂で
はなく、熱可塑性樹脂を使用しているので、リサイクル
可能である。その上、食器との摩擦係数が適正な値とな
り、トレイの上で食器が滑ることがない。
【0010】また、本願の繊維含有軽量樹脂トレイに係
る発明は、平均繊維長が2〜100mmの繊維20〜5
0重量%と、メルトインデックスが10g/10分以上
500g/10分以下のポリプロピレン系樹脂50〜3
0重量%からなり、空隙率が5〜90%であることを特
徴とする。本発明の繊維含有軽量樹脂トレイは、板状の
薄肉を有し、板状部の厚みが1.3〜20mの範囲、一
般的には、1.5〜10mmの範囲が好ましい。しか
も、板状部を有し、板状部の厚みが1.3〜20mm、
板状部の主要部の面重量が0.4g/cm2 以下であ
ることが好ましい。すなわち、膨張による軽量化の程度
に関係なく、面積当たりの重量が0.4g/cm2
下であることが好ましい。
【0011】前記繊維含有軽量樹脂トレイは、厚み方向
にスキン層/膨張層/スキン層からなり、膨張層も厳密
には、膨張の程度の高い中間層と膨張の程度が比較的低
い両外層部分から構成されている。この層構造では、成
形品の面積が大きい場合には剛性的に不足し、局部的な
応力や捩じれに対しても不十分な場合がある。この場合
には、この問題を解消するために、両表面のスキン層を
非膨張ないし低膨張の樹脂で部分的に結合、すなわち、
リブを設けることができる。
【0012】本発明の繊維含有軽量樹脂成形品の軽量化
は、含有する繊維の種類や含有量、目的とする成形品の
要求特性によっても異なるが、空隙率(平均)として、
5〜90%、好ましくは20〜80%の範囲で選択され
る。空隙率が5%未満では軽量化の効果が小さく、90
%を越えると表面の平滑性が低下し、表面の緻密なスキ
ン層が薄くなり、強度的にも弱くなる。
【0013】また、成形品中の平均繊維長としては、1
〜10mmの範囲、好ましくは2〜8mmである。ここ
で1mm未満では、繊維の絡み合いが不十分となり、膨
張性が不足するとともに、強度、剛性、耐衝撃性の点で
も好ましくない。また、10mmを越えると分散性が十
分でなくなるとともに、溶融時の流動性が不十分とな
り、成形品の薄肉部や末端部に樹脂が流れにくくなり、
成形不良が発生する場合がある。さらに、繊維含有量と
しては、通常20〜50重量%の範囲である。20重量
%未満では、膨張性、強度、剛性、耐熱性が十分でな
く、50重量%を越えると溶融時の流動性が低下し、膨
張性、成形性が低下する場合がある。繊維としては、ガ
ラス繊維が最も好ましい。上記において、空隙率とは、
〔(成形品の容積−空隙を有さない場合の容積)/成形
品の容積〕×100を示す。
【0014】本発明に用いられる熱可塑性樹脂として
は、特に、制限はないが、例えば、ポリプロピレン、プ
ロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エ
チレンランダム共重合体、ポリエチレン等のポレオレフ
ィン系樹脂、ポリスチレン、ゴム変性耐衝撃性ポリスチ
レン、シンジオタクチック構造を含むポリスチレンなど
のポリスチレン系樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル系
樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリア
セタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ芳香族
エーテルまたはチオエーテル系樹脂、ポリ芳香族エステ
ル系樹脂、ポリスルホン系樹脂およびアクリレート系樹
脂等が採用できる。ここで、上記熱可塑性樹脂は、単独
で用いることがもできるが、二種類以上を組み合わせて
用いてもよい。
【0015】このような熱可塑性樹脂のうち、ポリプロ
ピレン、プロピレンと他のオレフィンとのブロック共重
合体、ランダム共重合体、あるいは、これらの混合物な
どのポリプロピレン系樹脂が好ましい。なお、ポリプロ
ピレン系樹脂には、無水マレイン酸、フマル酸などの不
飽和カルボン酸、または、その誘導体で変性された酸変
性ポリオレフィン系樹脂を含有するポリプロピレン系樹
脂が好適である。また、ポリプロピレン系樹脂には、高
密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレン−α
−オレフィン共重合体樹脂、ポリアミド樹脂などの他の
熱可塑性樹脂、エチレン−α−オレフィン共重合体エラ
ストマーなどの衝撃強度改良のためのエラストマー、フ
エノール系、リン系、硫黄系などの酸化防止剤、光安定
剤、紫外線吸収剤、耐候剤、架橋剤、核剤、着色剤、短
繊維、タルク、炭酸カルシウムなどの充填剤を加えるこ
ともできる。
【0016】つぎに、繊維としては、セラミック繊維:
ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、チッ化ケ
イ素繊維、ジルコニア繊維、無機繊維:ガラス繊維、炭
素繊維、金属繊維:銅繊維、黄銅繊維、鋼繊維、ステン
レス繊維、アルミニウム繊維、アルミニウム合金繊維、
有機繊維:ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリア
リレート繊維などを例示できる。これらのなかでもガラ
ス繊維が最も好ましく用いられ、ガラス繊維に他の有機
繊維、無機繊維を併用することもできる。
【0017】ここで、ガラス繊維としては、E−ガラス
またはS−ガラスのガラス繊維であって、その平均繊維
径が25μm以下のもの、好ましくは3〜20μmの範
囲のものが好ましく採用できる。ガラス繊維の径が3μ
m未満であると、ペレット製造時にガラス繊維が樹脂に
なじまず、樹脂の含浸が困難となる一方、20μmを超
えると、溶融混練時に切断、欠損が起こりやすくなる。
これらの熱可塑性樹脂およびガラス繊維を用い、引き抜
き成形法等でペレットを製造するにあたり、ガラス繊維
は、カップリング剤で表面処理した後、収束剤により、
100〜10000本、好ましくは、150〜5000
本の範囲で束ねておくことが望ましい。
【0018】カップリング剤としては、いわゆるシラン
系カップリング剤、チタン系カップリング剤として従来
からあるものの中から適宜選択することができる。例え
ば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、
β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメ
トキシシラン等のアミノシランやエポキシシランが採用
できる。特に、前記アミノ系シラン化合物を採用するの
が好ましい。
【0019】収束剤としては、例えば、ウレタン系、オ
レフィン系、アクリル系、ブタジエン系およびエポキシ
系等が採用でき、これらのうち、ウレタン系およびオレ
フィン系が採用できる。これらのうち、ウレタン系収束
剤は、通常、ジイソシアネート化合物と多価アルコール
との重付加反応により得られるポリイソシアネート50
重量%以上の割合に含有するものであれば、油変性型、
湿気硬化型およびブロック型等の一液タイプ、および、
触媒硬化型およびポリオール硬化型等の二液タイプのい
ずれもが採用できる。一方、オレフィン系収束剤として
は、不飽和カルボン酸またはその誘導体で変性された変
性ポリオレフィン系樹脂が採用できる。
【0020】上述のような収束剤で収束したガラス繊維
に熱可塑性樹脂を付着・含浸させることにより、ガラス
繊維を含有する樹脂ペレットが製造される。ガラス繊維
に熱可塑性樹脂を付着・含浸させる方法としては、例え
ば、溶融樹脂の中に繊維束を通し、繊維に樹脂を含浸さ
せる方法、コーティング用ダイに繊維束を通して含浸さ
せる方法、あるいは、ダイで繊維の周りに付着した溶融
樹脂を押し広げて繊維束に含浸させる方法等が採用でき
る。ここで、繊維束と樹脂とをよくなじませる、すなわ
ち濡れ性を向上するために、内周に凹凸部が設けられた
ダイの内部に張力が加えられた繊維束を通して引き抜く
ことで、溶融樹脂を繊維束に含浸させた後、さらに、こ
の繊維束を加圧ローラでプレスする工程が組み込まれた
引抜成形法も採用できる。なお、ガラス繊維と溶融樹脂
とが互いによくなじむ、濡れ性のよいものであれば、溶
融樹脂がガラス繊維に容易に含浸され、ペレットの製造
が容易となるので、前述の収束剤で繊維を収束する工程
は、省略できる場合がある。ここで、互いによくなじま
せる方法としては、樹脂に極性を付与したり、ガラス繊
維の表面にカップリング剤と反応する官能基をグラフト
したり、繊維束を流動パラフィンなどの溶融樹脂の溶融
温度以上の沸点を有する液状物で事前処理する方法が有
効である。
【0021】以上のような方法で、樹脂が含浸された長
尺繊維束(ストランド等)を、繊維の長手方向に沿って
切断すれば、ペレットの全長と同じ長さの長繊維を含ん
だ樹脂ペレットを得ることができる。この際、樹脂ペレ
ットとしては、繊維束がストランドにされ、その断面形
状が略円形となった樹脂含有長尺繊維束を切断したもの
に限らず、繊維を平たく配列することにより、シート
状、テープ状またはバンド状になった樹脂含有長尺繊維
束を所定の長さに切断したものでもよい。
【0022】前述の本発明の製造方法は、特に、板状部
を有し、比較的面積が大きく、板状部の主要部の面重量
が低いトレイを製造するものである。繊維含有軽量樹脂
トレイは、繊維含有の溶融樹脂を射出圧縮して金型キャ
ビティに充填後にキャビティを拡大することで、溶融樹
脂を膨張させて製造することはできる。しかし、単位面
積当たりの重量(面重量)は、膨張による軽量化とは無
関係であり、膨張前の溶融樹脂の面積当たりの重量によ
り固定するものである。従って、軽量化をより向上させ
るためには、膨張する前の溶融樹脂の厚みを薄くする必
要性がある。そのため、本発明では、圧縮充填されると
きの前記金型キャビティの厚みが2mm以下、好ましく
は1.5mm以下、特に好ましくは1.0mm以下とす
るものでもよい。従来の通常の射出成形用の成形樹脂原
料を用いて成形しようとしても、1mm以下のような薄
肉のキャビティの末端まで溶融樹脂を充填することはで
きない。従って、2mmを越える厚みをいくら膨張して
も、トレイとしての軽量化には自ずと限界があり、好ま
しくない。
【0023】さらに、前記高流動性の熱可塑性樹脂が、
繊維を含有した状態で、厚みが2mm以下で、ノズル当
たりの流動面積が500cm2 以上である金型キャビ
ティに射出し、圧縮されたときキャビティを充満するに
十分な流動性を有するものである構成が好ましい。具体
的には、熱可塑性樹脂は、それぞれの熱可塑性樹脂にお
いて、高流動性の射出成形用のメルトインデックス(M
I)の1.3倍以上であり、一般の成形品の成形には、
強度が低く使うことのない低分子量、高流動性である樹
脂である。MIは、各熱可塑性樹脂により、測定条件が
異なるので、具体的なMIは、熱可塑性樹脂の種類によ
り異なり、それぞれにより個別に決まるものである。
【0024】本発明が好ましく適用できるポリプロピレ
ン系樹脂においては、MIは、具体的には10g/10
分以上500g/10分以下である。好ましくは、30
〜500g/10分、より好ましくは60〜500g/
10分である。なお、MIの上限はその測定方法から高
MIは測定が実質的にできない範囲までを含むものであ
り、便宜上3000g/10分である。なお、ポリプロ
ピレン系樹脂のMIの測定は、JIS K 7210
(230℃、2.16kg荷重に準じて測定された値
(以下、同じ)である。
【0025】ここにおいて、本発明で用いられる高流動
性のポリプロピレン系樹脂は、含有する繊維の種類、長
さ、含有量、射出圧縮時のキャビティ厚み、キャビティ
形状、ノズル(ゲート)からの流動長さ(面積)、成形
条件などによりMIを適宜選定することができる。この
場合に、MIの異なる樹脂を混合して用いることもで
き、混合するポリプロピレンの一部のMIが、10g/
10分未満であっても、全体のMIが、10g/10分
以上になるようにすればよい。しかし、MIは、成形性
が満足されるのであれば、極端に大きいものを用いる必
要性はない。
【0026】また、本発明では、前記可動金型が前記金
型キャビティの容積が拡大する方向に後退を開始した
後、前記金型キャビティ内の溶融樹脂にガスを注入する
構成としてもよい。この構成では、ガスを注入すること
で、平面平滑性及び冷却速度が向上する。つまり、ガス
注入により、繊維含有樹脂の膨張を助けるとともに、溶
融熱可塑性樹脂を金型成形面に向かって押圧することに
なり、樹脂が金型面に密着した状態で冷却されるので成
形品の表面にヒケが生じない。また、このガスを流通さ
せれば成形品の冷却が促進され成形サイクルが短縮す
る。
【0027】キャビティ内の繊維含有溶融熱可塑性樹脂
に注入する前記ガスとしては窒素、空気などであり、冷
却を目的としたい場合には温度が15℃以下、好ましく
は、0℃以下の冷却用ガスを採用するのが好ましい。注
入するガスは、窒素ガスなどの不活性ガスが好ましい。
さらに、前記ガスは、前記繊維含有溶融熱可塑性樹脂を
可塑化して射出する射出装置のノズルの内部に設けられ
たガス注入ノズル、または、前記金型の内部に設けられ
たスプル、ランナーおよびキャビティのいずれかに開口
されるガス注入ピンから、溶融樹脂の内部へ注入するこ
とができる。これらのなかでも、金型に設けられたガス
注入ピン、特に、キャビティに開口されたガス注入ピン
から注入するのが好ましい。
【0028】また、前記ガスの圧力としては、0.01
〜20MPaの範囲、特に、0.1〜3MPaの範囲に
設定されていることが好ましい。すなわち、注入するガ
スの圧力値は、成形品の大きさ、形状および膨張倍率、
ならびに、溶融樹脂の流動性、粘度および含有繊維量、
さらには、金型の形状等に応じて設定するものである。
一般的には、ガスの圧力をより低圧にすれば、溶融樹脂
内部に大きな中空部が発生する可能性が小さくなり、強
度確保がより確実となるうえ、溶融樹脂の表面と金型の
成形面との間へガスが漏洩しにくくなり、シルバーマー
ク等の不具合発生の可能性がより小さくなる。
【0029】この比較的低圧でのガス注入が可能な理由
は、繊維のスプリングバック現象を利用するため、相互
に連続する多数の空隙が成形品の内部に確保されるため
である。一方、従来の短繊維での発泡剤による軽量化で
は、独立気泡しか形成することができないため、所定量
のガスを注入するには、独立気泡を膨張させる必要があ
るため、注入ガスにより大きな中空部が形成されてしま
う。すなわち大中空部によるか、連続均一分散によるか
で、軽量化の形態が全く異なる。なお、ガスの圧力が2
0MPaを越えてしまうと、溶融樹脂の表面と金型成形
面との間にガスが漏れたり、大きな中空部が生じたりす
る場合が多く、シルバーマーク等の外観上の不具合や、
大きな中空部による強度低下等の機能上の不具合が発生
する可能性が高くなるが、本発明でのガス注入は、膨張
の補完であり、かかる高い圧力を必要としない。また、
成形品の冷却行程において、ガスを流通排出させて溶融
樹脂を短時間で冷却することが好ましい。
【0030】さらに、前記金型には、成形品の表面を被
覆一体化するための表皮材を、成形前に予め装着させる
ことができる。このように、予め成形前に表皮材が装着
された金型を用いれば、表面が表皮材で被覆された繊維
強化軽量樹脂積層成形品が得られるようになる。ここ
で、表皮材としては、織布や不織布等の布、熱可塑性樹
脂シート、フイルム、熱可塑性樹脂の発泡シート、およ
び、模様等が印刷されたフィルム等の単層材、ならび
に、熱可塑性エラストマーや塩化ビニル樹脂等の表皮材
に、熱可塑性樹脂や熱可塑性樹脂の発泡体シート等から
まる裏地材を裏打ちした多層材が採用できる。なお、表
皮材は成形品に全面被覆することもできるし、部分被覆
することもできる。
【0031】さらに、本発明では、前記溶融樹脂が、2
〜100mmの範囲の全長を有するとともに、この全長
と等しい長さの繊維が互いに平行に配列された状態とな
って全体の30〜80重量%含有された繊維含有熱可塑
性樹脂ペレット(A)と高流動性熱可塑性樹脂ペレット
(B)からなる原料樹脂を用いる構成としてもよい。こ
こで、繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)の製造方法
については、後述するが、ポリプロピレン系樹脂の場合
のMIとしては、通常10g/10分以上500g/1
0分以下の良流動性の樹脂を用いることが好ましい。繊
維が互いに平行に配列された状態となって全体の30〜
80重量%含有されたペレットを用いれば、射出装置の
スクリューで可塑化・混練を行っても、繊維の破断が起
こりにくく、また分散性も良好となる。前記ペレット
(A)の使用は、キャビティ中の溶融樹脂のスプリング
バック現象が良好となるとともに、最終成形品中で残存
する繊維長が長くなり、物性の向上、表面外観が向上す
る。なお、射出成形機の可塑化スクリューとしては、圧
縮比が2.5以下、特に2以下である比較的低いタイプ
の使用が、繊維の破断を抑制する点で好ましい。
【0032】また、繊維含有熱可塑性樹脂ペレット
(A)と高流動性熱可塑性樹脂ペレット(B)との混合
割合は、95/5〜30/70(重量比)、好ましくは
90/10〜70/30である。これは、ペレット
(A)中の繊維含有率、成形品における物性、成形性を
考慮して適宜決定することができる。この原料選択によ
って、スプリングバック現象にすぐれた、すなわち、射
出成形時の可塑化溶融熱可塑性樹脂中のガラス繊維など
の繊維長を長く保つとともに、分散性が良好になるため
好ましい。
【0033】この原料樹脂には必要により、膨張を補完
するために少量(5重量%以下)の膨張助剤(発泡剤)
を添加することもできる。5重量部の発泡剤を含有させ
れば、スプリングバック現象における繊維の復元力(膨
張)が不足する場合においても、発泡剤の発泡力が繊維
の復元力を補完するので、可動金型が後退するのに応じ
て、成形品に応じた容積にまで繊維含有熱可塑性溶融樹
脂が確実に膨張するようになる。なお、発泡剤の含有量
が5重量部を超えると、シルバーマークが生じる場合が
あり、外観品質上の不具合が生じるおそれがあるうえ、
成形品の内部に大きな中空部が発生し、強度や剛性が著
しく低下する場合がある。こうした理由で、発泡剤の含
有は、スプリングバック現象の補完のためであることか
ら、その含有量は、必要最低限に留めるのが好ましい。
【0034】具体的には、0.01〜2、好ましくは
0.02〜0.5、より好ましくは0.05〜0.3重
量部の発泡剤を含ませることが好ましい。ここで、発泡
剤の種類は、熱により分解してガスを発生するものであ
れば、限定されない。例えば、シュウ酸誘導体、アゾ化
合物、ヒドラジン誘導体、セミカルバジド、アジド化合
物、ニトロソ化合物、トリアゾール、尿素およびその関
連化合物、亜硝酸塩、水素化物、炭酸塩ならびに重炭酸
塩等が採用できる。さらに具体的に例示すれば、アゾジ
カルボンアミド(ADCA)、ベンゼンスルホヒドラジ
ド、N,N−ジニトロペンタメチレンテトラミン、テレ
フタルアジド等が採用できる。発泡剤としては、これら
の化学分解発泡剤のみでなく、樹脂の溶融加熱時に気体
を発生するものであれば、水、アルコール、プロパン、
ブタン、フッ素化合物、有機溶媒などの物理発泡剤を用
いることもできる。これらの物理発泡剤は、熱可塑性樹
脂、無機粉粒体などに含浸した状態で樹脂原料に加えら
れる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1から
図3に基づいて繊維含有軽量樹脂トレイに係る一実施形
態を説明する。全体構成を示す図1及び図2において、
繊維含有軽量樹脂トレイ100は、給食用として使用さ
れるトレーであって、平面矩形状の板状部101と、こ
の板状部101の端縁に形成された立ち上がり部102
と、この立ち上がり部102の上端に形成されたフラン
ジ部103とを有する。フランジ部103の下面の所定
位置にはリブ104が形成されている。
【0036】板状部101は、その厚みが1.2〜20
mmであり、その主要部の面重量が0.4g/cm2
以下である。なお、板状部101の底面には必要に応じ
て短寸円柱状の脚105が一体形成されている。トレイ
100は、図3に示される通り、複数枚(図3では2
枚)重ね合わせることができる。
【0037】トレイ100は、平均繊維長が2〜100
mmの繊維20〜50重量%と、メルトインデックスが
10g/10分以上500g/10分以下のポリプロピ
レン系樹脂50〜30重量%からなり、空隙率が5〜9
0%である。ここで、繊維は前述の通り、種々の材料を
使用できるが、ガラス繊維であることが好ましい。さら
に、熱可塑性樹脂は前述の通り、種々の樹脂を使用でき
るが、ポリプロピレンが好ましい。
【0038】次に、繊維含有軽量樹脂トレイの製造方法
に係る一実施形態を説明する。図4は本実施形態の方法
を実施するための製造装置を概念的に示した断面図であ
る。図4において、製造装置は、固定金型1と、この固
定金型1に対して進退可能に設けられた可動金型2とを
備え、これらの金型1,2の互いに対向する面にはトレ
イ100の形状に対応した形状の金型キャビティ3が形
成されている。なお、図4に示すものは、可動金型2で
金型キャビィ3の全面を圧縮、拡張するものであるが、
成形品であるトレイの形状によっては、主要部のみを進
退させるものであってもよい。可動金型2の進退は、直
圧式の金型開閉機構、射出成形機とは独立して可動盤と
可動金型の間、あるいは可動金型の内部に設けられた摺
動金型を進退可能にする金型移動装置を組み込むことに
よって実施可能である。
【0039】固定金型1にはスプルー4が設けられ、こ
のスプルー4から金型キャビティ3に溶融樹脂5が射出
される。固定金型1には金型キャビティ3にガスを注入
するガス注入口6と、金型キャビティ3内のガスを排出
するガス排出口7とがそれぞれ設けられている。なお、
金型キャビティ3の厚みは、二点鎖線Pで、溶融樹脂射
出開始時を示し、一点鎖線Qで圧縮、充填完了時を示
し、実線で成形品の容積に拡大し膨張した時を示してい
る。
【0040】次に、トレイ1の製造方法について金型の
動きをもとに説明する。まず、固定金型1と可動金型2
を金型キャビティ厚みがD1(D1=0.5mm〜2m
m)となるように圧縮代Cを残して型締めして、位置決
めすることにより、溶融樹脂の射出時のキャビティ容積
を決定する。この初期の状態の金型キャビティに対し
て、繊維含有溶融熱可塑性樹脂は、図示しない可塑化装
置のノズルからスプルー4を介して射出されて溶融樹脂
5となる。
【0041】ここで、金型キャビティ3は、厚みが2m
m以下で、ノズル当たりの流動面積が500cm2
上であり、射出される熱可塑性樹脂は、繊維を含有した
状態で、圧縮されたとき金型キャビティ3を充満するに
十分な高い流動性を有する。具体的には、前記熱可塑性
樹脂は、ポリプロピレン系樹脂であって、メルトインデ
ックスが10g/10分以上500g/10分以下であ
る。ついで、射出された溶融樹脂は、通常、射出の完了
前から可動金型2をキャビティ厚みがD2の位置になる
ように前進させて溶融樹脂を圧縮し金型キャビティ3に
充填、充満させる。このためには、キャビティ厚みがD
2に相当する容積の溶融樹脂を可塑化溶融計量したもの
を射出することになる。この場合の可動金型の前進は、
位置制御で行ってもよく、圧力で制御してもよい。圧力
制御する場合には、可動金型の前進、樹脂の圧縮完了時
にクリアランスHを残しておくことが好ましい。これに
より、射出樹脂の容積が微妙に変動して不足した場合で
も、可動金型の圧縮力が作用して、キャビティ全体に確
実に充満させることができる。
【0042】成形金型には、金型キャビティ3の金型面
の金型温度を制御する装置(図示せず)が組み込まれ
る。本実施形態の繊維含有軽量樹脂トレイの製造方法に
あっては、金型キャビティ3の厚みが薄いことから、金
型温度は比較的高く設定することが好ましい。金型温度
は、ポリプロピレン系樹脂を用いる場合には、40〜1
20℃、好ましくは60〜100℃である。金型温度が
40℃未満であると、溶融樹脂が成形途中に冷却が進み
過ぎ、成形可能条件が狭くなる場合がある。
【0043】金型キャビティ3に充填、充満した溶融樹
脂は、可動金型2による圧縮により、金型形状、金型表
面のシボなどの微細凹凸などを確実に転写する。つい
で、金型との接触部分から冷却が始まり溶融樹脂が完全
に冷却、硬化する前に、図4の実線で示す、金型キャビ
ティ3の厚みがD3である最終成形品の厚みとなる位置
まで可動金型2を後退させる。本実施形態では、D3は
初期肉厚の1.5〜3倍である。この可動金型2の後退
によって、溶融状態の繊維含有熱可塑性樹脂は、含まれ
る繊維のからみあいによる、スプリングバック現象によ
り膨張して最終成形品の形状になり、この膨張力によっ
て金型壁面に押しつけられ賦形される。なお、図1から
図3で示されるトレイ100では、D2の寸法が1.3
mmであり、D3の寸法が2.6mmである。ここで、可動
金型2の後退は、成形条件、成形原料、金型形状によっ
ても異なるが、溶融樹脂の圧縮、充填、充満工程が完了
し表面層の形成後に速やかに行うことが好ましい。すな
わち、冷却が進行し、溶融樹脂の粘度が高くなると、可
動金型の後退に溶融樹脂の膨張が追随困難となり、最終
成形品の容積まで確実に賦形することができなく虞れが
ある。
【0044】本実施形態では、成形品であるトレイ10
0の軽量化の程度にもよるが、その膨張性の高い溶融樹
脂のキャビティ内への射出が必要であり、このためには
前述の通り、射出樹脂中の繊維、たとえばガラス繊維の
平均繊維長が長いことが望ましい。また、空隙率の高い
成形品を得るためには、その膨張力を補完し、また、金
型表面への樹脂の押しつけ賦形による、ヒケの防止のた
めに、少量の発泡剤を添加する。可動金型2の後退開始
後において、ガス排出口8を閉じた状態で、ガス注入口
7から1Mpa以下の比較的低圧のガスを注入する。さ
らに、ガス排出口7の圧力をある圧力に保ちながら、排
出してガスを流通することで、成形品の冷却を促進する
とともに、表面のヒケ発生の防止ができる。繊維含有軽
量樹脂トレイ100は、一般の発泡剤を用いた軽量化の
場合の独立気泡とは異なり、溶融樹脂は含有繊維の絡み
合いの回復性により、繊維をもとに連続した空隙が形成
され、成形品の膨張部分の均一化を図りながら、ガスが
注入できる。そのため、ガスの流通で内部から冷却でき
成形サイクルを大幅に短縮できる。
【0045】
【実施例】次に、本実施形態の効果を具体的な実施例に
基づいて説明するが、本発明はこれらの例によってなん
ら限定されるものではない。 [実施例]ガラス繊維(13μm:以下同じ)が平行に
配列し、その含有量が75重量%、長さが15mmであ
るガラス繊維強化ポリプロピレンペレット〔無水マレイ
ン酸変性ポリプロピレンを3重量%含有ポリプロピレン
(MI=60g/10分を原料として製造〕30重量%
と、ポリプロピレンペレット(ホモPP)(MI=50
0g/10分)70重量%とを、ドライブレンドしたも
のを成形用原料(全体のMI=100g/10分)とし
た。なお、ポリプロピレンのメルトイッデックス(M
I)は、JIS K 7210(230℃、2.16k
g荷重)に準じて測定した値である。以下同じ。
【0046】射出成形機は、型締力:850t、ガラス
繊維の破断を少なくするために圧縮比:1.9のスクリ
ューを用いた。装置は可動金型が、金型移動装置によ
り、金型キャビティに対して進退可能になっている。成
形金型としては、600×300×(製品厚み可変)m
mである平板状であり、センターダイレクトゲートを用
いた。金型温度は、60℃に設定した。
【0047】金型キャビティ間隙が1mmになるよう
に、圧縮代を残して型締めし、原料の溶融樹脂(成形温
度:240℃)を射出充填した。射出時間は1秒(保圧
なし)であった。充填完了後直ちに、可動金型をキャビ
ティ間隙が最終成形品の厚み2.5mmになるまで後退
させる。可動金型が後退した後、ガスを注入した。この
ガスは、3MPaの圧力で10秒注入した。その後冷却
し(冷却時間20秒)、型開きを行い、繊維含有軽量樹
脂トレイを取り出した。
【0048】[比較例1]熱硬化性樹脂に繊維を含有さ
せたFRP製トレイ。成形条件は、通常行われる方法で
ある。厚み以外のサイズは実施例と同じである。 [比較例2]MI=30g/10分のホモPPからなる
ポリプロピレン製トレイ。通常使用される射出装置を用
いて製造した。成形温度220℃、金型温度30℃、樹
脂充填時間5秒(保圧20%・3秒)、製品肉厚2.5
mm、冷却温度40秒の成形条件で行った。
【0049】実施例では、平均の製品密度が0.7g/
cm3であり、製品重量が170gである。これに対し
て、比較例1では、製品の肉厚が1.2mmであり、重
量が220gである。比較例2では、製品の平均密度が
0.9g/cm3であり、製品重量が330gである。
実施例と比較例1,2とでは、実施例のトレイが最も軽
量であることがわかる。例えば、重ねたトレイを1人が
一度に持ち上げる平均枚数である20枚の合計重量で比
較すると、実施例は比較例1に比べて1kgの軽量化が
図れた。
【0050】
【発明の効果】本発明の繊維含有軽量樹脂トレイ及びそ
の製造方法によれば、剛性を維持しながら軽量化が向上
するとともに、反りの発生を防止でき、その上、リサイ
クル可能となるという効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維含有軽量樹脂トレイに係る一実施
形態を示す平面図である。
【図2】前記繊維含有軽量樹脂トレイの断面図である。
【図3】前記繊維含有軽量樹脂トレイが複数枚重ねられ
た状態を示す断面図である。
【図4】本発明の繊維含有軽量樹脂トレイの製造方法を
説明するための製造装置の一部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固定金型 2 可動金型 3 金型キャビティ 100 繊維含有軽量樹脂トレイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B001 AA40 CC37 CC38 4F206 AA11C AB02 AB25 AC01 AG20 AH58 AR12 AR14 AR17 AR18 JA03 JA04 JL02 JM02 JM04 JM05 JN11 JN27 JN33 JN34 JN41 JQ83

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均繊維長が2〜100mmの繊維20〜
    50重量%と高流動性の熱可塑性樹脂80〜50重量%
    とからなる溶融樹脂を金型キャビティに射出し、圧縮充
    填した後、可動金型を金型キャビティ容積が拡大する方
    向に後退させることを特徴とする繊維含有軽量樹脂トレ
    イの製造方法。
  2. 【請求項2】圧縮充填されるときの前記金型キャビティ
    の厚みが2mm以下であることを特徴とする請求項1記
    載の繊維含有軽量樹脂トレイの製造方法。
  3. 【請求項3】前記高流動性の熱可塑性樹脂が、繊維を含
    有した状態で、厚みが2mm以下で、ノズル当たりの流
    動面積が500cm2 以上である金型キャビティに射
    出し、圧縮されたときキャビティを充満するに十分な流
    動性を有するものであることを特徴とする請求項1また
    は2記載の繊維含有軽量樹脂トレイの製造方法。
  4. 【請求項4】前記熱可塑性樹脂がポリプロピレン系樹脂
    であり、メルトインデックスが10g/10分以上50
    0g/10分以下であることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載の繊維含有軽量樹脂トレイの製造方
    法。
  5. 【請求項5】前記可動金型が前記金型キャビティの容積
    が拡大する方向に後退を開始した後、前記金型キャビテ
    ィ内の溶融樹脂にガスを注入することを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載の繊維含有軽量樹脂トレイの
    製造方法。
  6. 【請求項6】前記溶融樹脂が、2〜100mmの範囲の
    全長を有するとともに、この全長と等しい長さの繊維が
    互いに平行に配列された状態となって全体の30〜80
    重量%含有された繊維含有熱可塑性樹脂ペレット(A)
    と高流動性熱可塑性樹脂ペレット(B)からなる原料樹
    脂を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
    記載の繊維含有軽量樹脂トレイの製造方法。
  7. 【請求項7】前記溶融樹脂に膨張助剤が配合されている
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の繊維
    含有軽量樹脂トレイの製造方法。
  8. 【請求項8】平均繊維長が2〜100mmの繊維20〜
    50重量%と、メルトインデックスが10g/10分以
    上500g/10分以下のポリプロピレン系樹脂50〜
    30重量%からなり、空隙率が5〜90%であることを
    特徴とする繊維含有軽量樹脂トレイ。
  9. 【請求項9】板状部を有し、板状部の厚みが1.2〜2
    0mm、その主要部の面重量が0.4g/cm2 以下
    であることを特徴とする請求項8記載の繊維含有軽量樹
    脂トレイ。
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