JP2001087021A - 扇子用親骨及びその製造方法 - Google Patents

扇子用親骨及びその製造方法

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JP2001087021A
JP2001087021A JP27015499A JP27015499A JP2001087021A JP 2001087021 A JP2001087021 A JP 2001087021A JP 27015499 A JP27015499 A JP 27015499A JP 27015499 A JP27015499 A JP 27015499A JP 2001087021 A JP2001087021 A JP 2001087021A
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fan
support plate
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ribs
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JP27015499A
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English (en)
Inventor
Hideo Yamanaka
英男 山中
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M & T Kk
Original Assignee
M & T Kk
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装飾を施すことが容易であるとともに、使用
中の変形を防止して外観を良好に維持することができる
扇子用親骨及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 硬質の支持板12と、支持板12の表面
側に固着された厚肉の樹脂製装飾層14とを備えた扇子
用親骨10とする。この扇子用親骨10は、液状樹脂
を、表面張力によって断面形状が丸みを帯びる程度に、
硬質の支持板12上に塗布することにより製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、装飾性に優れた扇
子用親骨及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】扇子は、一般に、2本の親骨と、これら
親骨の間に揺動自在に軸支される複数の中骨と、平面視
略扇形の地紙とから構成されており、地紙を蛇腹状に折
り畳み、中骨の通路を形成した後に、これら各通路に中
骨をそれぞれ半分程度差し込んで、地紙の両側縁に2本
の親骨をそれぞれ張り合わせることにより製造される。
このような扇子は、閉じた状態では地紙が親骨の間に折
り畳まれ、地紙に施されている絵や模様等が見えないこ
とから、閉じた状態での扇子の外観を良好なものとする
ため、親骨に対して種々の装飾を施すことが広く行われ
ている。
【0003】親骨の材料としては、従来、竹が良く用い
られていたが、所定形状に加工するのに時間を要するだ
けでなく、装飾が画一的なものとなり易いことから、最
近では合成樹脂が使用されることも多い。合成樹脂から
なる親骨は、成形が容易であり、種々の色彩や光透過性
を選択できることから、扇子に多様な装飾を施すことが
できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、合成樹脂製
の親骨は、流動性のある樹脂を型に流し込んで成形する
ため、成形後に残留応力を伴うことがあり、これが原因
となって、扇子の使用中に、親骨に反りや変形を生じる
ことがあった。このため、閉じた状態にある扇子の親骨
の間隔が拡がって体裁が悪くなると共に、扇子をスムー
ズに開閉しにくくなるという問題を生じていた。
【0005】本発明は以上の問題を解決すべくなされた
ものであって、装飾を施すことが容易であるとともに、
使用中の変形を防止して外観を良好に維持することがで
きる扇子用親骨及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の前記目的は、硬
質の支持板と、該支持板の表面側に固着された厚肉の樹
脂製装飾層とを備えた扇子用親骨により、達成される。
【0007】前記支持板の厚みは0.6〜1.0mmで
あることが好ましく、前記装飾層の厚みは1.0〜2.
6mmであることが好ましい。
【0008】前記支持板及び前記装飾層が、それぞれ金
属材料及び透明性樹脂からなる場合には、装飾層を透過
する支持板の金属光沢を得ることができる。
【0009】また、本発明の前記目的は、液状樹脂を、
表面張力によって断面形状が丸みを帯びる程度に、硬質
の支持板上に塗布することを特徴とする扇子用親骨の製
造方法により達成される。
【0010】前記支持板の厚みは0.6〜1.0mmで
あることが好ましく、また、前記装飾層を、厚みが1.
0〜2.6mmとなるように形成することが好ましい。
【0011】前記液状樹脂は、硬化剤が混合された、粘
度が25℃において500〜20000cpsのエポキ
シ樹脂であることが、より好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につき、
添付図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実
施形態に係る扇子用親骨を備えた扇子の閉じた状態を示
す正面図である。
【0013】同図に示すように、扇子1は、従来のもの
と同様、蛇腹状に折り畳まれた地紙2と、この地紙2に
取り付けられた複数の中骨4と、地紙2の両側縁部に貼
着された2本の親骨10とを備えている。親骨10及び
中骨4は一端側においてピン(要)6により結合されて
おり、ピン6を中心に2つの親骨10の一方を他方に対
して回転させると、折り畳まれた地紙2が拡がり、扇子
1を開くことができるように構成されている。
【0014】親骨10は、図2に断面図で示すように、
硬質の支持板12と、この支持板12の表面に形成され
た厚肉の装飾層14とからなる。支持板12は、帯状の
部材であり、親骨に対して必要な剛性を与える。支持板
の厚さは、0.6〜1.0mmであることが望ましい。
薄すぎると、親骨の剛性が十分でない一方、厚すぎる場
合には、扇子の重量が重くなり過ぎるという不都合を生
じる。支持板には、ステンレス、アルミ合金、チタン、
銅合金などの金属や、カーボン樹脂、FRPなどの硬質
合成樹脂、その他必要な剛性を有する種々の材料を使用
することができる。
【0015】装飾層14は、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂や不飽和ポリエステル樹脂などの液状樹脂を硬化させ
たものからなり、断面形状が支持板12の縁部において
丸みを帯びた厚肉のものとされている。この装飾層14
に着色・模様などを施すことで装飾性を高めることがで
き、例えば、以下に説明するように鼈甲調の装飾を施す
ことで、扇子に高級感を与えることができる。
【0016】次に、上述した扇子用親骨の製造方法の一
例を説明する。例えば、鼈甲調の親骨を製造する場合、
まず、エポキシ樹脂(商品名:エポライト、メーカ名:
株式会社大日本インキ)に顔料等を混合して、焦げ茶透
明色の主剤を調製する。ついで、これにアミン系硬化剤
(商品名:T、メーカ名:株式会社中外商工)を、主剤
(エポキシ樹脂)と硬化剤(アミン系化合物)との重量
比が10:4となるように混合し、常温硬化型の第1原
料を得る。そして、この第1原料を、ステンレス製の硬
質支持板上に、所望の模様が形成されるようにスプレー
等で薄く塗布した後、常温で硬化させる。
【0017】次に、別に用意した前記の液状エポキシ樹
脂に、第1原料の顔料とは異なる色の顔料を均一に混合
した後、主剤(エポライト)と硬化剤(T)とを10:
4の重量比で混合し、薄茶透明色である常温硬化型の第
2原料を製造する。この第2原料の粘度は、後述する支
持板への塗布を良好に行えるように、25℃において5
00〜20000cpsであることが好ましく、より好
ましくは、800〜1200cpsである。
【0018】このようにして得られた第2原料を常温で
ノズルの先端から吐出させながら、このノズルをステン
レス支持板の長手方向に沿って移動させることにより、
支持板上に装飾層を形成する。このときの第2原料の吐
出量は、形成される装飾層の厚みが、支持板の幅方向中
央部において1.0〜2.6mmの範囲で均一となるよ
うな量であることが好ましい。これによって、塗布され
た第2原料の断面形状が、表面張力により支持板の縁部
において丸みを帯びたものとなり、美しい外観に仕上げ
ることができる。これに対し、第2原料の吐出量が多す
ぎる場合には、原料の流動が生じて装飾層の厚みが不均
一となり、また、吐出量が少なすぎる場合には、丸みを
帯びた装飾層の断面形状を得ることができず、いずれも
外観上好ましくない。
【0019】この後、常温で数時間〜1日放置すること
により、支持板に塗布された第2原料の流動性がなくな
る一次硬化が得られ、更に、140℃以下の温度(好ま
しくは、60〜80℃)に加熱して数時間放置すること
により、二次硬化が得られる。尚、二次硬化の温度を1
40℃以下としたのは、これより高温になると、一次硬
化後の第2原料が再び流動してしまうためである。こう
して支持板の表面に、第1原料及び第2原料からなる樹
脂製の装飾層が強固に一体化され、表面に鼈甲調の装飾
が施された親骨が完成する。
【0020】この親骨を用いて扇子を製造する場合に
は、従来の工程と同様、複数の中骨が差し込まれた地紙
の両側縁部に親骨をそれぞれ貼着し、2つの親骨及び複
数の中骨の一端部に形成された貫通孔にピン(要)を挿
通すれば良い。
【0021】尚、上述した扇子用親骨の製造方法は、ス
テンレスからなる支持板に、エポキシ樹脂からなる装飾
層を塗布したものであるが、他の材料からなる支持板及
び装飾用樹脂を使用する場合も、これと同様にして製造
することができる。また、第2原料は、本実施形態では
常温硬化型のものとしているが、加熱硬化型のものを使
用することも可能である。
【0022】また、装飾層の第1原料及び第2原料に含
まれる顔料等の種類を適宜選択することによって、上述
した鼈甲調の他、木目調、大理石調など、多種多様な装
飾を施すことができる。また、これら原料のいずれかに
金属粉などを混入して、装飾性をより高めることもでき
る。更に、色彩の異なる原料を3種類以上使用して、よ
り複雑な模様を形成することも可能である。
【0023】一方、2種類以上の着色樹脂を完全に混じ
り合わない程度に混合してその色むらにより模様を形成
する場合、或いは、模様を施さない場合には、装飾層を
単一層とすることができ、一度の塗布工程によって、扇
子用親骨を短時間で容易に製造することができる。
【0024】また、上述の方法で製造された親骨には、
装飾層表面に凹凸模様が形成されていないが、塗布され
た第2原料を硬化させる際に型押し等することにより、
所望の凹凸模様を形成することが可能である。
【0025】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係る扇子用親骨は、硬質の支持板上に装飾層が固着さ
れているので、支持板の剛性によって、装飾層形成時の
収縮に伴う反りや変形を防止することができる。したが
って、扇子を閉じた際の扇子の体裁を良好に保つことが
できると共に、扇子の開閉をスムーズに行うことができ
る。
【0026】また、本発明に係る扇子の製造方法によれ
ば、装飾層に多種多様な色彩、模様からなる装飾を施す
ことができる。更に、断面形状が丸みを帯びた厚肉のも
のとして装飾層を形成することができるので、装飾に立
体感が加わり、高級感あふれる美麗な扇子を得ることが
できる。
【0027】また、支持板にステンレスやアルミニウム
合金等の金属材料を使用し、装飾層に透明性樹脂を使用
する場合には、装飾層自身の光沢に加え、装飾層を透過
する支持板の金属光沢が得られるので、扇子用親骨の装
飾性、ひいては扇子の商品価値をより高めることができ
る。
【0028】また、支持板及び装飾層の材料として、多
種多様な材料から選択することができるので、扇子の用
途等によっては廉価な材料を選択することもでき、製造
コストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る扇子用親骨を備え
た扇子の閉じた状態を示す正面図である。
【図2】 図1に示す扇子用親骨の断面図である。
【符号の説明】
1 扇子 2 地紙 10 親骨 12 支持板 14 装飾層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質の支持板と、該支持板の表面側に固
    着された厚肉の樹脂製装飾層とを備えたことを特徴とす
    る扇子用親骨。
  2. 【請求項2】 前記支持板の厚みが0.6〜1.0mm
    であり、前記装飾層の厚みが1.0〜2.6mmである
    ことを特徴とする請求項1に記載の扇子用親骨。
  3. 【請求項3】 前記支持板及び前記装飾層が、それぞれ
    金属材料及び透明性樹脂からなることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の扇子用親骨。
  4. 【請求項4】 液状樹脂を、表面張力によって断面形状
    が丸みを帯びる程度に、硬質の支持板上に塗布すること
    を特徴とする扇子用親骨の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記支持板の厚みが0.6〜1.0mm
    であり、前記装飾層を、厚みが1.0〜2.6mmとな
    るように形成することを特徴とする請求項4に記載の扇
    子用親骨の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記液状樹脂は、硬化剤が混合されたエ
    ポキシ樹脂であり、粘度が、25℃において500〜2
    0000cpsであることを特徴とする請求項4又は5
    に記載の扇子用親骨の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008278989A (ja) * 2007-05-09 2008-11-20 Ougiya Kawakoshi:Kk 宝石類を親骨に装着した扇子
JP7503344B1 (ja) 2023-12-28 2024-06-20 株式会社三鷹ホールディングス 扇子

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