JP2001086941A - 呈味良好なシナノキ属植物花部抽出物組成物 - Google Patents

呈味良好なシナノキ属植物花部抽出物組成物

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JP2001086941A JP30282599A JP30282599A JP2001086941A JP 2001086941 A JP2001086941 A JP 2001086941A JP 30282599 A JP30282599 A JP 30282599A JP 30282599 A JP30282599 A JP 30282599A JP 2001086941 A JP2001086941 A JP 2001086941A
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Riyouji Takagaki
了士 高▲柿▼
Yuki Yamada
夕希 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 不快な呈味のため利用しにくいシナノキ属植
物(フユボダイジュ、ナツボダイジュ等)の花の抽出物
の呈味を改善し、飲料や飲食物の形での摂取を容易にす
る手段を提供する。 【解決手段】 糖アルコール(エリスリトール、キシリ
トール等)、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、リン酸、なら
びに甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍である単糖類
(グルコース、キシロース等)および二糖類(マルトー
ス、ラクトース等)からなる群より選ばれた化合物1種
以上をシナノキ属植物花部抽出物と混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シナノキ科シナノ
キ属に属する植物の花または(および)花柄の部分の抽
出物を利用する場合の障害となる不快な呈味を解消する
手段に関するものであり、詳しくは、呈味良好なシナノ
キ属植物花部抽出物組成物およびシナノキ属植物花部抽
出物含有飲食物、ならびにシナノキ属植物花部抽出物の
呈味改善法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シナノキ属植物の花は概して非常に小さ
いが、細長い花柄の先に数輪が群がって咲き、独特の芳
香がある。この芳香が好まれて、ヨーロッパではシナノ
キ属植物の花が早くからハーブティーの一種として飲用
されてきた。一方、シナノキ属植物の花には、抗酸化作
用や抗アレルギー作用など、健康維持に有用な生理作用
を有する物質が含まれていることが近年確認され、上記
ハーブティーの継続的飲用の意義が評価されるようにな
った。
【0003】しかしながら、主として香りを楽しむため
のものである希薄なハーブティーには上記生理活性物質
は極めて僅かしか含まれていないから、それを健康維持
に有効なほど摂取するには毎日大量のハーブティーを飲
まなければならないことになる。
【0004】そこで、シナノキ属植物の花から上記有用
成分を抽出し、活性の強い抽出物を飲料にして飲用する
か飲食物に添加して摂取することが考えられた。しか
し、抽出物は、花をハーブティーとして飲用する場合に
はほとんど感じられない苦味や渋味を強く感じさせる不
快な味のもので到底飲用に適さず、またそれを飲食物に
配合すればその飲食物本来の風味を著しく損なうか味の
調和をとることを不可能にするようなものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のように不快な呈味が利用の妨げとなっていたシナノキ
属植物花部抽出物の呈味を改善し、飲料や飲食物の形で
の摂取を容易にする手段を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】糖アルコール、クエン
酸、リンゴ酸、乳酸、リン酸、ならびに甘味度がショ糖
の0.1〜0.7倍である単糖類および二糖類からなる
群より選ばれた化合物1種以上をシナノキ属植物花部抽
出物と混合することにより、シナノキ属植物花部抽出物
特有の不快な呈味を減殺し、飲食し易いものとする。
【0007】上記混合は、シナノキ属植物花部抽出物を
利用する直前に行われてもよく、また、あらかじめ好適
比率で混合してなる混合物を飲食物または飲食物添加物
としての利用に供してもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明による呈味改善対象となる
シナノキ属植物花部抽出物は、シナノキ科シナノキ属に
属する植物の花の部分の有用成分を含む抽出物である。
シナノキ属植物の種類は特に限定されないが、花部を入
手し易いものとしてはフユボダイジュ、ナツボダイジ
ュ、オオバボダイジュ、西洋ボダイジュ、シナノキ、ア
メリカシナノキ等がある。抽出原料とする花は、花柄の
有無を問わない。また、花柄だけでもよい。
【0009】抽出に用いる溶媒としては、水、親水性有
機溶媒(たとえばエタノール、メタノール、イソプロパ
ノール、アセトン等)またはこれらの混合物が適当であ
る。抽出法に制限はなく、溶媒の種類や抽出規模に応じ
て任意の装置を用いて行うことができる。
【0010】抽出物は、原料の花の芳香をほぼそのまま
引き継いでいる。しかしながら、その呈味は前述のよう
に著しく不快なものである。この不快な呈味を、好まし
い芳香はそのままに、糖アルコール、クエン酸、リンゴ
酸、乳酸、リン酸、甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍
である単糖類および二糖類等を用いて減殺し、全体とし
ては好ましい呈味のものとする。これらの呈味改善物質
は、配合量が多い場合、それら自体が有する甘味や酸味
がシナノキ属植物花部抽出物と混合した場合にも感じら
れるから、本発明の組成物の用途やシナノキ属植物花部
抽出物を添加しようとする飲食物の種類に応じて使い分
けることが望ましい。
【0011】用いる糖アルコールとしては、エリスリト
ール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マ
ルチトール、パラチニット、ラクチトール、還元デンプ
ン糖化物等が適当である。
【0012】甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍である
単糖類および二糖類としては、グルコース、キシロー
ス、ガラクトース、マルトース、乳糖、ラクチュロー
ス、パラチノース等が適当である。これらよりも甘味度
が低い糖を用いたのでは呈味改善効果がない。また、こ
れらよりも甘味度が高い糖を用いたのでは、強い甘味に
よってシナノキ属植物花部抽出物の好ましい芳香が隠蔽
され、全体に甘ったるくキレのないぼけた呈味になって
しまう。
【0013】シナノキ属植物花部抽出物と呈味改善物質
とを混合して本発明の組成物とする場合の好適混合比率
は次のとおりである(いずれもシナノキ属植物花部抽出
物1重量部当たりの量)。これよりも多量に使用しても
呈味改善効果はあまり変わらず、むしろ用いた呈味改善
物質の味が強く感じられて好ましくない場合が生じる。
2種以上を併用する場合は、用途に応じてシナノキ属植
物花部抽出物に対する比率を加減することが望ましい。
【0014】 糖アルコール 0.01〜500重量部 前記特定甘味度の単糖類,二糖類 0.01〜500重量部 クエン酸等の可食性酸 0.001〜50重量部
【0015】シナノキ属植物花部抽出物と呈味改善物質
との混合は、粉末状態で行うことができるが、溶液状態
で行なってもよい。
【0016】本発明の組成物は、粉末状、顆粒状、錠剤
状、ペースト状、溶液状等、任意の形態の製剤として使
用に供することができる。また、製剤化に際しては、必
要に応じて任意の助剤、たとえば分散剤、賦形剤等を配
合することができる。
【0017】本発明で呈味改善のために使用する物質
は、シナノキ属植物花部抽出物に対してそれが飲食され
るまでに混合されていればよい。したがって、両者は、
シナノキ属植物花部抽出物と呈味改善物質との混合物で
ある本発明の組成物の形を経由せずに飲食物に別々に添
加されても差し支えない。
【0018】本発明の代表的な実施態様を示すと次のよ
うなものがある。 本発明の組成物を主成分とする、シナノキ属植物花
部抽出物を任意に利用するための製剤。 本発明の組成物を主成分とする飲料、健康食品、栄
養補助食品等。 本発明の組成物を添加してなるシナノキ属植物花部
抽出物含有飲食物。 シナノキ属植物花部抽出物を飲食物に配合するに当
たり、糖アルコール、前記特定甘味度の糖類、前記可食
性酸等を併せて添加し、風味良好な飲食物を得る。
【0019】本発明に従いシナノキ属植物花部抽出物を
含有させるのに適した飲食物の具体例としては、清涼飲
料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料
(これらの飲料の濃縮原液および調製用粉末を含む);
アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷
菓;そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうま
いの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、キャンディー、
ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケッ
ト、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子等の菓子類;
かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;
加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、テンプラ油、マ
ーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリ
ーム、ドレッシング等の油脂および油脂加工食品;ソー
ス、たれ等の調味料;スープ、シチュー、サラダ、総
菜、漬物類、種々の組成と形態の健康食品・栄養補助食
品、経口摂取する医薬品・医薬部外品、口腔内で使用す
る口腔清涼剤、歯磨剤等がある。
【0020】
【実施例】以下、実施例および使用例を示して本発明を
説明する。なお、実施例1〜7における呈味の評価試験
(匂いについての評価を含む)は次の方法により行われ
たものである。
【0021】〔呈味の評価試験〕シナノキ属植物花部抽
出物およびこれに呈味改善物質を種々の比率で混合して
なる本発明組成物の各0.5%水溶液(濃度はシナノキ
属植物花部抽出物としての濃度)を調製し、これを呈味
評価用検体とした。呈味の評価は、成人男性12名、女
性8名からなるパネラーに検体を試飲させ、下記項目に
ついて5段階評価(5:非常によい,4:比較的よい,
3:許容範囲,2:比較的悪い,1:非常に悪い)の判
定をさせる方法により行なった。 総合的な美味しさ 味の自然感 後味 苦味・渋味の少なさ 匂い 繰り返し飲みたいか
【0022】なお、パネラーによる判定の個人差を少な
くするため、シナノキ属植物花部抽出物の原料であるシ
ナノキ属植物花部の乾燥品3gに100mlのお湯を注
いで調製したハーブティーを基準検体として用意し、そ
れについての評価を4点とすることに決めた。また、試
験はダブルブラインド法で行い、試験中パネラー同士は
隔離状態においた。
【0023】各パネラーによる評価点は最後に集計し、
評価項目ごとに平均値を求め、それをレーダーチャート
にして呈味改善物質配合の有無による呈味の相違を調べ
た。
【0024】実施例1 フユボダイジュの花部の50%エタノール抽出物にマル
チトールを配合し、粉砕機で粉砕して均一な混合物とし
た。
【0025】マルチトールの配合比を種々変更して得ら
れた混合物およびマルチトール無添加のフユボダイジュ
花部抽出物について呈味の評価を行なった結果の一部を
図1〜図4に示す。マルチトールの配合によりすべての
呈味評価項目において顕著な改善が認められ、5倍量配
合の場合に最良の結果が得られた。一方、匂い(芳香)
は、すべての配合比においてほとんど変化しなかった。
【0026】なお、0.001倍量のマルチトールを配
合した場合は呈味改善効果がやや不十分であった。ま
た、50倍量のマルチトールを配合した場合は最適配合
比の場合と比べて「味の自然感」と「総合的なおいし
さ」の評価が明らかに低下した。これは量的に大部分を
占めるマルチトールの味が強く感じられるようになった
ためと思われるが、それでも、マルチトール無添加の抽
出物の評価よりも悪くなることはなかった。
【0027】実施例2 フユボダイジュの花部のエタノール抽出物に乳糖を配合
し、粉砕機で粉砕して均一な混合物とした。
【0028】乳糖の配合比を種々変更して得られた混合
物および乳糖無添加のフユボダイジュ花部抽出物につい
て呈味の評価を行なった結果の一部を図5〜図7に示
す。乳糖の配合によりすべての呈味評価項目において顕
著な改善が認められ、1〜5倍量配合の場合に最良の結
果が得られた。一方、匂いは、すべての配合比において
ほとんど変化しなかった。
【0029】なお、0.001倍量の乳糖を配合した場
合は呈味改善効果がやや不十分であった。また、10倍
量の乳糖を配合した場合は最適配合比の場合と比べて
「味の自然感」の評価が若干低下したが、乳糖無配合の
場合よりは高い評価であった。
【0030】実施例3 フユボダイジュの花部の水抽出物にクエン酸を配合し、
粉砕機で粉砕して均一な混合物とした。
【0031】クエン酸の配合比を種々変更して得られた
混合物およびクエン酸無添加のフユボダイジュ花部抽出
物について呈味の評価を行なった結果の一部を図8に示
す。クエン酸の配合によりすべての呈味評価項目におい
て顕著な改善が認められ、0.1倍量配合の場合に最良
の結果が得られた。一方、匂いは、すべての配合比にお
いてほとんど変化しなかった。
【0032】なお、0.05倍量のクエン酸を配合した
場合、呈味改善効果がやや不十分であった。また、等量
以上のクエン酸を配合した場合は、最適配合比の場合と
比べて「味の自然感」、「後味」、「総合的なおいし
さ」等の評価が明らかに低下した。これはクエン酸の酸
味が強く感じられるようになったためと思われるが、そ
れでも、クエン酸無配合の場合よりは高い評価であっ
た。
【0033】実施例4 西洋ボダイジュの花部の50%エタノール抽出物にエリ
スリトールを配合し、粉砕機で粉砕して均一な混合物と
した。
【0034】エリスリトールの配合比を種々変更して得
られた混合物およびエリスリトール無添加の西洋ボダイ
ジュ花部抽出物について呈味の評価を行なった結果の一
部を図9に示す。エリスリトールの配合によりすべての
呈味評価項目において顕著な改善が認められ、5倍量配
合の場合に最良の結果が得られた。一方、匂いは、すべ
ての配合比においてほとんど変化しなかった。
【0035】なお、0.1倍量のエリスリトールを配合
した場合は呈味改善効果がやや不十分であった。また、
10倍量のエリスリトールを配合した場合は最適配合比
の場合と比べて「味の自然感」、「後味」、「総合的な
美味しさ」等の評価が低下したが、エリスリトール無配
合の場合よりは高い評価であった。
【0036】実施例5 西洋ボダイジュの花部の50%エタノール抽出物にパラ
チノースを配合し、粉砕機で粉砕して均一な混合物とし
た。
【0037】パラチノースの配合比を種々変更して得ら
れた混合物およびパラチノース無添加の西洋ボダイジュ
花部抽出物について呈味の評価を行なった結果の一部を
図10に示す。パラチノースの配合によりすべての呈味
評価項目において顕著な改善が認められ、5倍量配合の
場合に最良の結果が得られた。一方、匂いは、すべての
配合比においてほとんど変化しなかった。
【0038】なお、0.1倍量のパラチノースを配合し
た場合は呈味改善効果がやや不十分であった。また、1
0倍量のパラチノースを配合した場合は最適配合比の場
合と比べて「後味」の評価が若干低下したが、パラチノ
ース無配合の場合よりは高い評価であった。
【0039】実施例6 ナツボダイジュの花部の50%エタノール抽出物にキシ
リトールを配合し、粉砕機で粉砕して均一な混合物とし
た。
【0040】キシリトールの配合比を種々変更して得ら
れた混合物およびキシリトール無添加のフユボダイジュ
花部抽出物について呈味の評価を行なった結果の一部を
図11に示す。キシリトールの配合によりすべての呈味
評価項目において顕著な改善が認められ、5倍量配合の
場合に最良の結果が得られた。一方、匂いは、すべての
配合比においてほとんど変化しなかった。
【0041】なお、0.1倍量のキシリトールを配合し
た場合は呈味改善効果がやや不十分であった。また、1
0倍量のキシリトールを配合した場合は最適配合比の場
合と比べて「味の自然感」、「後味」、「総合的な美味
しさ」等の評価が低下したが、キシリトール無配合の場
合よりは高い評価であった。
【0042】実施例7 ナツボダイジュの花部の50%エタノール抽出物にグル
コースを配合し、粉砕機で粉砕して均一な混合物とし
た。
【0043】グルコースの配合比を種々変更して得られ
た混合物およびグルコース無添加のナツボダイジュ花部
抽出物について呈味の評価を行なった結果の一部を図1
2に示す。グルコースの配合によりすべての呈味評価項
目において顕著な改善が認められ、5倍量配合の場合に
最良の結果が得られた。一方、匂いは、すべての配合比
においてほとんど変化しなかった。
【0044】なお、0.1倍量のグルコースを配合した
場合は呈味改善効果がやや不十分であった。また、10
倍量のグルコースを配合した場合は最適配合比の場合と
比べて「味の自然感」、「後味」等の評価が若干低下し
たが、グルコース無配合の場合よりは高い評価であっ
た。
【0045】実施例8 下記の配合で、フユボダイジュ花部抽出物の補給のため
の錠剤を製造した。 フユボダイジュ花部50%エタノール抽出物の粉末 120重量部 マルチトール 72重量部 乳糖 50重量部 グリセリン脂肪酸エステル 8重量部 原料の混合と打錠は容易で、呈味の良好な錠剤が得られ
た。
【0046】実施例9 下記の配合で、西洋ボダイジュ花部抽出物を配合したイ
ンスタントハーブティー顆粒を、流動層造粒機により製
造した。 西洋ボダイジュ花部熱水抽出物の粉末 1000重量部 エリスリトール 40重量部 クエン酸 100重量部 ラクチュロース 50重量部 デキストリン 810重量部 原料の混合と顆粒化は容易で、呈味の良好な顆粒が得ら
れた。
【0047】実施例10 小麦粉1kg、コーンスターチ100g、グルコース2
50g、マーガリン125g、食塩5g、炭酸ソーダ2
5g、炭酸アンモニウム9g、レシチン6g、全卵75
g、乳酸カルシウム50g、西洋ボダイジュ50%エタ
ノール抽出物の粉末2g、および水350gを用いてド
ウを作り、これを延展後成形して焙焼した。得られたビ
スケットの呈味は良好であった。
【0048】実施例11 パラチノース330g、ソルビトール140g、水27
0gを混合して加熱し、そこにゼラチン80gおよびナ
ツボダイジュの花部熱水抽出物10gを水150gに溶
かした溶液ならびに50%リン酸水溶液8を混合し、型
に流し込んで冷却した。得られたグミキャンディーの呈
味は良好であった。
【0049】実施例12 チューインガム試作用ミキサーにガムベース25重量
部、パラチニットシロップ14重量部を加え、混合す
る。更に粉末キシリトール35重量部と粉末マルチトー
ル25重量部、フユボダイジュ花部50%エタノール抽
出物14重量部、ステビア甘味料・マルミロン(丸善製
薬株式会社製品)0.4重量部をあらかじめ混合したも
のを数回に分けてよく練り合わせる。次いでグリセリン
を1重量部加えて充分混合した後、ミキサーから取り出
し、ローラーで圧延することにより、呈味の良好なチュ
ーインガムを製造した。
【0050】実施例13 次に示す組成でマウスウォッシュを製造した。 エタノール 15重量部 ソルビット 10重量部 クエン酸 0.05重量部 クエン酸ナトリウム 0.2重量部 安息香酸 0.2重量部 ラウリル硫酸ナトリウム 0.2重量部 サッカリンナトリウム 0.05重量部 西洋ボダイジュ花部50%エタノール抽出物 0.2重量部 1−メントール 0.05重量部 精製水 残部(全量を100重量部とする) 得られたマウスウォッシュは呈味良好なものであった。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、シナノキ属植物花部抽
出物の好ましい芳香はいささかも損なうことなしに利用
上の障害となる苦味や渋味を解消し、呈味を簡単かつ確
実に改善することができる。使用する呈味改善物質は糖
類や可食性の酸であるからいずれも安価であり、安全性
の点でも優れている。
【0052】したがって、本発明によれば飲食物分野に
おけるシナノキ属植物花部抽出物の利用が容易になり、
その有用作用が大いに活用されるようになることが期待
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の試験結果を示すレーダーチャート
【図2】 実施例1の試験結果を示すレーダーチャート
【図3】 実施例1の試験結果を示すレーダーチャート
【図4】 実施例1の試験結果を示すレーダーチャート
【図5】 実施例2の試験結果を示すレーダーチャート
【図6】 実施例2の試験結果を示すレーダーチャート
【図7】 実施例2の試験結果を示すレーダーチャート
【図8】 実施例3の試験結果を示すレーダーチャート
【図9】 実施例4の試験結果を示すレーダーチャート
【図10】 実施例5の試験結果を示すレーダーチャー
【図11】 実施例6の試験結果を示すレーダーチャー
【図12】 実施例7の試験結果を示すレーダーチャー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 35/78 A61K 35/78 C A61P 37/08 A61P 37/08 Fターム(参考) 4B014 GB07 GB13 GG07 GG12 GG16 GG18 GK12 4B032 DB21 DK12 DK29 DL20 4B035 LC01 LC06 LG01 LG06 LG07 LG19 LG37 LK01 LK03 4C083 AA111 AA112 AB011 AC102 AC131 AC132 AC301 AC302 AC312 AC392 AC782 AC862 AD201 AD202 AD211 AD212 AD242 AD532 CC41 DD15 DD16 DD17 DD23 EE06 4C088 AB12 AC03 BA08 CA05 CA06 CA07 CA08 NA09 ZA67

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糖アルコール、クエン酸、リンゴ酸、乳
    酸、リン酸、ならびに甘味度がショ糖の0.1〜0.7
    倍である単糖類および二糖類からなる群より選ばれた化
    合物1種以上とシナノキ属植物花部抽出物との混合物よ
    りなる呈味良好なシナノキ属植物花部抽出物組成物。
  2. 【請求項2】 糖アルコールがエリスリトール、キシリ
    トール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、
    パラチニット、ラクチトールまたは還元デンプン糖化物
    である請求項1記載のシナノキ属植物花部抽出物組成
    物。
  3. 【請求項3】 甘味度がショ糖の0.1〜0.7倍であ
    る単糖類および二糖類がグルコース、キシロース、ガラ
    クトース、マルトース、乳糖、ラクチュロースまたはパ
    ラチノースである請求項1記載のシナノキ属植物花部抽
    出物組成物。
  4. 【請求項4】 シナノキ属植物花部抽出物がシナノキ属
    植物花部の熱水抽出物または含水エタノール抽出物であ
    る請求項1〜3のいずれかに記載のシナノキ属植物花部
    抽出物組成物。
  5. 【請求項5】 シナノキ属植物がフユボダイジュ、ナツ
    ボダイジュ、オオバボダイジュ、西洋ボダイジュ、シナ
    ノキまたはアメリカシナノキである請求項1〜4のいず
    れかに記載のシナノキ属植物花部抽出物組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のシナノ
    キ属植物花部抽出物組成物が飲食物に添加されてなるシ
    ナノキ属植物花部抽出物含有飲食物。
  7. 【請求項7】 糖アルコール、クエン酸、リンゴ酸、乳
    酸、リン酸、ならびに甘味度がショ糖の0.1〜0.7
    倍である単糖類および二糖類からなる群より選ばれた化
    合物1種以上をシナノキ属植物花部抽出物と混合するこ
    とを特徴とするシナノキ属植物花部抽出物の呈味改善方
    法。
JP30282599A 1999-09-20 1999-09-20 呈味良好なシナノキ属植物花部抽出物組成物 Pending JP2001086941A (ja)

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