JP2001085705A - ショットキーバリアダイオードの製造方法 - Google Patents

ショットキーバリアダイオードの製造方法

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JP2001085705A
JP2001085705A JP26149199A JP26149199A JP2001085705A JP 2001085705 A JP2001085705 A JP 2001085705A JP 26149199 A JP26149199 A JP 26149199A JP 26149199 A JP26149199 A JP 26149199A JP 2001085705 A JP2001085705 A JP 2001085705A
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epitaxial layer
manufacturing
barrier diode
schottky barrier
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Shoji Kitamura
祥司 北村
Toshiyuki Matsui
俊之 松井
Yasushi Miyasaka
靖 宮坂
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】順電圧の増大を招くことなく逆漏れ電流を抑え
たSBDを、容易に、しかも安定して製造できる方法を
提供する。 【解決手段】pガードリング領域20と酸化膜21の形
成後に、 水素雰囲気、またはシリコンを含む還元雰囲気中で熱
処理を施し、nエピタキシャル層11の表面層に低濃度
領域22を形成する。 nエピタキシャル層11上に、アンドープのポリシリ
コン膜50を堆積した後、還元雰囲気中で熱処理をおこ
ない、nエピタキシャル層11からポリシリコン膜50
へのドーパントの拡散を促し、更に酸化して除去した
後、電極を設ける。 nエピタキシャル層11上に、アンドープのアモルフ
ァスシリコン膜70を堆積した後、還元雰囲気中で熱処
理して結晶化させ、その結晶化した膜上に電極を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属−半導体界面
からなるショットキ接合を利用した半導体整流装置であ
るショットキーバリアダイオード(以下SBDと略す)
の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】半導体に対してショットキーバリアを生じ
る材料を接合すると、thermo-emmisionが支配的な場合
には式(1)で示す整流特性が得られる。
【0003】
【数1】 J =J0 {exp(qV/kT)-1} (1) J0は逆方向飽和電流密度であり、次式であらわされる。
【0004】
【数2】 J0=A* T2exp {-q( φb - Δφb )/kT} (2) Δφb は鏡像効果によるバリア高さの減少分であり、次
式であらわされる。
【0005】
【数3】 Δφb =(qEmax /4πεs )1/2 (3) ここで、 J : 電流密度 V : 印加電圧 φb : バリア高さ A * : リチャードソン定数 T : 温度 q : 電荷量 k : ボルツマン定数 E max : ショットキー接合における最大電界強度 Nd : ドナー濃度 εs : 半導体の誘電率 である。
【0006】式(2) から明らかなように、バリア高さ
φb が高くなると、J0が小さくなるので、逆漏れ電流を
抑えることができる。しかし実効的なバリア高さは、(
φb- Δφb ) であり、鏡像効果によるバリア高さの低
下分Δφb が逆方向特性を劣化させている。
【0007】逆漏れ電流の増加を防ぐには式(2)にお
ける鏡像効果による減少分△φb を少なくすればよい。
式(3)、(4)に示すようにショットキーバリア高さ
の減少分△φb は最大電界強度の平方根に比例し、更に
最大電界強度はキャリア濃度の平方根に比例する。
【0008】従って、逆電圧印加時のもれ電流を低減す
る方法としては、バリア金属の接触する半導体表面層の
キャリア濃度= 不純物濃度を低くする方法がある。
【0009】しかし、単一層で不純物濃度を低くする
と、シリーズ抵抗が増加し、電流を流した時の順方向電
圧の増大を招く。
【0010】また、式(1)からバリア高さφb が高い
時は、より大きい順方向電圧V を印加しないと、同じ順
方向電流が得られないことがわかる。
【0011】このようにSBDの順方向特性と逆方向特
性にはトレードオフの関係があるが、このトレードオフ
の関係を改善して、順方向電圧を低くし、しかも逆方向
特性も改善する試みがなされている。
【0012】例えば、ジャンクションバリアショットキ
ーダイオード(Junction Barrier Schottky Diode 以下
JBSと略す、 Chang,H. -R. and Baliga, B. J.,Soli
d State Electron., Vol.29, (1986) p.359 参照 )や、
トレンチモスバリアショットキーダイオード(Trench M
OS Barrier Schottky Diode 以下TMBSと略す、Mehr
otra, M., Baliga,B. J., Solid-state Electron. Vo
l.38, (1995) p.801参照 )、トレンチジャンクションバ
リアショットキーダイオード(Trench Junction Barrie
r Schottoky Diode 以下TJBSと略す、 Kim, H. -
S., Kim,S. -D., Han,M. -K. and Choi,Y. -I.,Jpn.
J. Appl. Phys., Vol.34, (1995), p.913参照 )、デュ
アルメタルトレンチショットキーダイオード(Dual Met
al TrenchShcottky Diode 以下DMTSと略す、 Scho
en, K. J., Henning,J. P., Woodall,J. M., CooperJ
r., J. A. and Melloch, M. R., IEEE Electron Devic
e Lett., Vol.19, (1998), p.97.参照)などである。こ
れらは、pn接合やMOS構造等により、逆電圧引加時
の空乏層を互いに連結させ(ピンチオフという)、表面
での電界強度を低下させて、漏れ電流の増大を抑えたS
BDである。
【0013】しかし、このような構造のSBDは、その
製造に微細プロセスが必要であり、実現は容易でない。
【0014】トレードオフの関係を改善を図ったSBD
としてはまた、特開平7−115211号公報に、エピ
タキシャル層の不純物に濃度勾配をつけ、深部では不純
物濃度を高く、表面側では不純物濃度を低くした構造が
開示されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−11521
1号公報に記載されたSBDの製造方法は、エピタキシ
ャル成長時に不純物濃度を制御する方法と、低濃度のエ
ピタキシャル層を成長した後サブストレートからの不純
物の拡散を利用する方法である。
【0016】図8は、エピタキシャル成長により濃度勾
配をつけた従来のSBDの断面図である。
【0017】主面がほぼ(111)面の高不純物濃度の
+ 下地層10上に、厚さ3μm のnエピタキシャル層
11と、nエピタキシャル層11より低不純物濃度のn
- 低濃度層12とを成長したエピタキシャルウェハを用
いた。例えば、nエピタキシャル層11、n- 低濃度層
12の不純物濃度はそれぞれ1.5×1016cm-3、3×
1015cm-3である。20は、電界集中を防ぐためのpガ
ードリングである。21は保護膜としての酸化膜であ
る。31はクロム(以下Crと記す)のバリア金属膜、
32はアルミニウム(以下Alと記す)のキャップ金属
膜である。33は、金/ニッケル/チタン(以下それぞ
れAu、Ni、Tiと記す)からなるオーミック電極で
ある。
【0018】しかし、エピタキシャル成長時に不純物濃
度を制御してn- 低濃度層12を形成する方法は、モノ
シラン(以下SiH4 と記す)やジクロルシラン(以下
SiH2 Cl2 と記す)のような原料ガスの熱分解反応
を利用するため、成長温度が1000℃以上と高い。そ
のため、オートドーピングや拡散が起きやすく、順方向
特性に影響しない厚さ(例えば1μm以下)の精密な不
純物濃度制御は困難である。
【0019】また、n+ 下地層からの不純物の拡散を利
用する方法では、表面の不純物濃度がエピタキシャル層
の厚さに依存し、やはり精密な制御が困難である。ま
た、エピタキシャル層の厚さが厚くなると、拡散に要す
る時間が長くなるという問題もある。
【0020】イオン注入法によりエピタキシャル層の表
面層に逆導電型の不純物を注入して表面付近のキャリア
を補償することにより、n- 低濃度層12を形成する方
法も原理的には考えられるが、実際にキャリア濃度や厚
さを精密に制御することの技術的難度は高い。
【0021】このような状況に鑑み本発明の目的は、直
列抵抗の増加を招くことなく逆漏れ電流を抑えたSBD
を、容易に、しかも安定して製造できる方法を提供する
ことにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の課題解決のため本
発明は、高不純物濃度の半導体基板(下地層)上にエピ
タキシャル層と、そのエピタキシャル層より低不純物濃
度の低濃度領域とを有し、その低濃度領域の表面にショ
ットキー接合を形成する電極を設けたSBDの製造方法
において、還元雰囲気で高温アニールすることにより、
エピタキシャル層の表面に低濃度領域を形成し、その低
濃度領域表面へのショツトキー電極の形成をおこなうも
のとする。
【0023】低濃度領域表面へのショツトキー電極の形
成をおこなうことによって、逆方向電圧印加時の逆もれ
電流が低減され、順方向特性を損なうことなく逆方向特
性を改善することができる。
【0024】高温アニールの雰囲気としては、水素雰囲
気や水素ベースのSiH4 、ジシラン(以下Si2 6
と記す)、SiH2 Cl2 、トリクロルシラン(以下S
iHCl3 と記す)、テトラクロルシラン(以下SiC
4 と記す)、加熱によるシリコン蒸気を含む水素等、
シリコンを含む還元ガス雰囲気が良い。
【0025】それらの還元ガス雰囲気でアニールすれ
ば、シリコン原子の脱離やステップバンチングによる表
面荒れが防止できる。
【0026】高温アニールは表面のみを局所的に加熱す
る加熱方法を用いてもよい。
【0027】低濃度領域は、数100nm以下でよいの
で、表面のみを局所的に加熱する加熱方法で十分であ
る。
【0028】エピタキシャル層上にノンドープポリシリ
コン膜を堆積し、高温アニールすることによりエピタキ
シャル層からポリシリコン膜へのドーパントの拡散を促
してエピタキシャル層の表面に低濃度領域を形成し、ポ
リシリコン膜を除去してその低濃度領域表面へのショツ
トキー電極の形成をおこなっても良い。
【0029】エピタキシャル層からポリシリコン膜へ拡
散した分だけ表面濃度が低下するので、逆方向電圧印加
時の逆もれ電流が低減され、順方向特性を損なうことな
く逆方向特性を改善することができる。
【0030】ポリシリコン膜の除去法としては、ポリシ
リコン膜を酸化した後、その酸化膜を除去するものとす
る。
【0031】ポリシリコン膜は、単結晶シリコンより酸
化速度が速いので、酸化して除去することにより、選択
的な除去が可能になる。
【0032】エピタキシャル層上にノンドープアモルフ
ァスシリコン膜を堆積し、アニールして結晶化した後、
その結晶化した膜の表面へのショツトキー電極の形成を
おこなっても良い。
【0033】そのようにすれば、ノンドープアモルファ
スシリコン膜が低濃度で結晶粒の大きいポリシリコン膜
となるので、逆もれ電流が低減される。
【0034】エピタキシャル層の表面層に逆導電型不純
物の選択的な導入により逆電圧印加時に空乏層を広げる
ための逆導電型領域を形成した後に低濃度領域の形成を
おこなう、またはエピタキシャル層の表面層にトレンチ
を形成し、そのトレンチ内に酸化膜を形成し、その内側
に導電性の材料を充填した後に、トレンチの頂上面に低
濃度領域を形成してもよい。
【0035】そのようにすれば、後記のように、低濃度
領域をもつTMBSやJBSが実現される。
【0036】エピタキシャル層の表面層に逆導電型のガ
ードリングを形成し、エピタキシャル層の上に酸化膜を
形成した後に、低濃度領域の形成をおこなってもよい。
【0037】ガードリングを形成することにより、表面
電界が緩和され、高耐圧化が図られるが、本発明の効果
は変わらない。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。
【0039】〔実施例1〕図2は、本発明第一の実施例
のSBDの断面図である。
【0040】主面がほぼ(111)面の高不純物濃度の
+ 下地層10上に、低不純物濃度のnエピタキシャル
層11を成長したエピタキシャルウェハを用いている。
20は、電界集中を防ぐためのpガードリングである。
21は保護膜としての酸化膜である。22は、表面の不
純物濃度が低いn- 低濃度領域である。31はCrのバ
リア金属、32はAlのキャップ金属膜である。33
は、Au/Ni/Ti三層からなるオーミック電極であ
る。
【0041】次に本発明のSBDの製造方法について図
を参照しながら説明する。図1(a)〜(e)は図2の
SBDの製造工程順の断面図である。
【0042】まず、エピタキシャルウェハを準備する。
+ 下地層10は、例えば砒素(以下Asと記す)ドー
プ、不純物濃度2×1019cm-3、厚さ500μm であ
る。nサブストレート10の表面の全面に、1100℃
でnエピタキシャル層11を成長する。nエピタキシャ
ル層11の不純物濃度は1.5×1016cm-3(比抵抗は
0.5Ωcm)、厚さ4μm である。
【0043】次いで、nエピタキシャル層11の表面
に、フォトレジスト40をパターニングして動作領域の
外周部に開口部を有するマスクを形成し、pガードリン
グ20のためのp型不純物、例えばほう素(B)を選択
的にイオン注入する〔図1(a)〕。イオン注入の加速
電圧は100keV 、ドーズ量は1×1015cm-2である。
イオン注入用のマスクとして、酸化膜を用いることもで
きる。
【0044】フォトレジストを除去後1150℃30分
間の酸化工程をおこなって、pガードリング20を形成
する。このとき、約0.5μmの熱酸化膜21がウエハ
ー全面(裏面を含む)に形成される。フォトリソグラフ
ィによりその酸化膜21の中央部を除去し、コンタクト
領域60を形成する〔同図(b)〕。このときウエハの
裏面にもフォトレジストを塗布して、ウエハーの裏面の
酸化膜を残す。
【0045】レジストを除去した後、水素(以下H2
記す)雰囲気中で1000℃20分間のアニールをおこ
なう。これにより、nエピタキシャル層11の表面に、
-低濃度領域22が形成される〔同図(c)〕。この
とき、図に示されているように、ウエハの裏面には酸化
膜が残されており、裏面からのAsの蒸発、およびその
Asのエピタキシャル層11への取り込みが防止され
る。
【0046】更に、真空蒸着装置にて表面のn- 低濃度
領域22の表面にバリア金属膜31として厚さ500nm
のCrを電子ビーム蒸着し、次いでキャップ金属膜32
として厚さ5μm のAlを電子ビーム蒸着した後、パタ
ーニングする〔同図(d)〕。
【0047】最後に裏面にTi/Ni/Auを順次蒸着
してオーミック電極33を形成〔同図(e)〕した後、
ダイシングしてSBDのチップが完成する。尚、エピタ
キシャルウェハの裏面は電極形成の前に研削により薄く
される場合もある。
【0048】図3(a)は、図2中A−A線に沿った断
面での比抵抗のプロファイル図である。測定は、表面を
斜め研磨後に広がり抵抗法によりおこなった。縦軸は対
数表示した比抵抗、横軸は表面からの深さである。
【0049】表面付近は約5Ωcmであり、内部に向かう
に従い指数関数的に比抵抗が減少しており、100nm程
度では、元のエピタキシャル層の比抵抗0.5Ωcmに近
くなっている。
【0050】図3(b)は、図2中A−A線に沿った断
面でのリン濃度プロファイル図である。測定は、表面を
斜め研磨後に二次イオン質量分析計によりおこなった。
縦軸は対数表示したリン濃度、横軸は表面からの深さで
ある。
【0051】表面では燐の濃度が約一桁低下しており、
表面から100nm付近まで濃度が低下したn- 低濃度領
域22となっている。すなわちこの濃度低下は、図3の
比抵抗の変化に対応しており、表面付近の比抵抗の変化
が燐濃度の減少によることがわかる。
【0052】図4(a)は、本実施例1のSBDの順方
向の電流−電圧特性図、同図(b)は逆方向の電流−電
圧特性図である。比較例として、n- 低濃度領域22の
無い従来のSBD(比較例)の特性もそれぞれの図中に
示した。
【0053】逆方向特性においては、実施例1のSBD
の逆漏れ電流は、比較例のそれに比べて約1/5に低減
されていることがわかる。順方向特性においては、実施
例1のSBDと比較例との間に有意な差は見られず、直
列抵抗が増大していないことがわかる。
【0054】図1(c)の工程において、本実施例のよ
うにH2 中でおこなった場合は、表面の荒れは見られな
かったが、アニール雰囲気として窒素(N2 )中でおこ
なった場合は、シリコン表面から蒸発により、表面モフ
ォロジーが大きく劣化した。従って、アニール雰囲気と
して適当なガスを選択することは非常に重要である。
【0055】他のアニール雰囲気としては、H2 ベース
のSiH4 、Si2 6 、SiH2Cl2 、SiHCl
3 、SiCl4 中でおこなっても表面モフォロジーの低
下はなく 良好な面が得られた。この場合ガス流量、温
度等で調節して表面からの蒸発を補完するようにし、エ
ピ成長速度≒0とすることが重要である。
【0056】また閉管の炉内にシリコン粉末とエピタキ
シャルウェハとを於いて、加熱することにより、管内を
飽和蒸気圧付近に制御して、表面からの蒸発を補完する
ことも可能であった。
【0057】上記の熱処理は、表面だけを加熱すれば十
分である。従って、例えばH2 雰囲気中において、波長
1.2μm 程度のレーザ光を表面に照射することによっ
て表面層のみを加熱することができる。更に、その方法
では、半導体表面の任意の場所を走査し、加熱できる利
点がある。
【0058】熱処理時に、nエピタキシャル層11だけ
でなく、pガードリング20の部分の表面から、p型ド
ーパント例えばほう素原子の蒸発も考えられる。しか
し、nエピタキシャル層11に比べ面積が狭いことか
ら、蒸発量は小さい。予め蒸発分を予測して、ドーズ量
を増加しておくこともできる。
【0059】バリア金属膜31としては、本実施例のC
rに限らず、モリブデン(Mo)など他のショットキー
バリアを形成する金属を成膜しても良い。半導体基板の
裏面は、電極形成の前に削られて薄くされる場合もあ
る。
【0060】〔実施例2〕図5(a)〜(e)は別の製
造方法による実施例2のSBDの製造工程順の断面図で
ある。
【0061】まず、エピタキシャルウェハを準備し、p
ガードリング20の形成、酸化膜21の形成およびパタ
ーニングまでは実施例1と同様でよい〔図5(a)〕。
【0062】レジストを除去した後、減圧CVD法によ
りエピタキシャル層11上に、アンドープのポリシリコ
ン膜50を0.5μmの厚さに堆積する〔同図
(b)〕。条件は、成長温度700℃、圧力3×104P
a 、成長速度4nm/minである。
【0063】更に1100℃、2Hの熱処理をおこなっ
た後、ポリシリコン膜50を酸化し〔同図(c)〕、そ
の酸化膜51を除去する〔同図(d)〕。この過程でエ
ピタキシャル層11の表面近傍のドーパントがポリシリ
コン膜50に拡散し、更に酸化されて除去され、低濃度
領域22が形成される。
【0064】その後、実施例1と同様にして、n- 低濃
度領域22の表面にバリア金属膜31とキャップ金属膜
32とを電子ビーム蒸着した後、パターニングし、また
裏面にTi/Ni/Auを順次蒸着してオーミック電極
33を形成する〔同図(e)〕。
【0065】このようにn- 低濃度領域22の形成は、
実施例1の表面からの蒸発以外に、堆積したポリシリコ
ン膜50への不純物の拡散を利用しても実現できる。
【0066】本実施例2のSBDの特性は、実施例1の
SBDと同様であり、逆漏れ電流が従来のSBDの約1
/4、順電圧はほぼ同等であった。
【0067】〔実施例3〕図6(a)〜(d)は実施例
3のSBDの製造工程順の断面図である。
【0068】エピタキシャルウェハを準備し、pガード
リング20の形成、酸化膜21の形成およびパターニン
グまでは実施例1と同様でよい〔図6(a)〕。
【0069】レジストを除去した後、減圧CVD法によ
りエピタキシャル層11上にアンドープのアモルファス
シリコン膜70を0.1μm の厚さに堆積する〔同図
(b)〕。条件は、成長温度550℃ 、圧力3×10
4Pa 、成長速度2nm/minである。
【0070】次にH2 雰囲気700℃で30分間のアニ
ールをおこない、アモルファスシリコン膜70を結晶化
させる〔同図(c)〕。この過程でポリシリコンのn-
低濃度領域23が形成される。n- 低濃度領域23はア
ンドープであり結晶化温度が低いため、エピタキシャル
層11からのドーパントの拡散があるとしても極く僅か
で、表面近傍は低濃度のままである。
【0071】また、還元雰囲気中のアニールであること
から、表面からのシリコン原子の抜けによる表面モフォ
ロジーの悪化はなく、良好な表面となる。はじめから7
00℃でポリシリコン膜を堆積するより、こうした方が
結晶粒が大きくなる。なお、熱処理したため、図中の2
4の部分はpガードリング20からB原子が拡散してp
型領域となる。
【0072】その後、実施例1と同様にして、n- 低濃
度領域23の表面にバリア金属膜31とキャップ金属膜
32とを電子ビーム蒸着した後、パターニングし、また
裏面にTi/Ni/Auを順次蒸着してオーミック電極
33を形成し〔同図(d)〕、各チップにダイシングす
ることによりSBDのチップが形成される。
【0073】n- 低濃度領域23の表面濃度が低いの
で、逆漏れ電流が低減される。一方厚さは、0.1μm
と薄いので、直列抵抗が増すことはない。
【0074】〔実施例4〕図7は、本発明第四の実施例
のSBDの断面図であり、TMBSに適用した例であ
る。
【0075】エピタキシャル層11の表面層に幅1.2
μm、深さ1.2μmの溝状のトレンチ80を形成し、
その内面に熱酸化膜81を形成した。CVD法によりト
レンチにポリシリコン82を埋め込み、トレンチ頂上面
のポリシリコン82および酸化膜81を除去した後、実
施例1と同様にしてMBE法によりn- 低濃度領域22
を形成した。更に、バリア金属膜31としてTi、その
上のキャップ金属膜32としてAlを蒸着し、パターニ
ングした。
【0076】その結果、通常のエピタキシャル法により
- 低濃度領域を形成した従来のTMBSに比べ、Vr
=20Vでの逆漏れ電流が約1/2に低減された。すな
わち、図3の比較例に比べると、逆れ電流が約1/10
に低減された。
【0077】TMBSに限らず、例えば表面に狭い間隔
でp拡散領域を形成したJBS等の他のピンチオフ型の
SBDにも適用できる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、表
面に低濃度層を設けたショットキーバリアダイオードの
製造方法において、還元雰囲気での高温アニールや、ポ
リシリコン膜への拡散によるエピタキシャル層からのド
ーパントの引き抜くことによって低濃度領域を形成し、
その低濃度領域表面へのショツトキー電極の形成をおこ
なうことにより、逆順方向と逆方向の両方向の特性を共
に改善したSBDを供給することが可能となる。実施例
で示したように、通常のSBDのみに限らず、JBS、
TMBSにも適用され、逆漏れ電流を1/8〜1/10
に低減でき、直列抵抗の増大を抑えられる。
【0079】よって本発明は、低電圧電源用の整流素子
としてのショットキーバリアダイオードの普及発展に大
きな貢献をなすものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(e)は実施例1のSBDの製造工程
順の断面図
【図2】本発明実施例1のSBDの断面図
【図3】(a)は図2のSBDのA−A線に沿った断面
の比抵抗プロファイル図、(b)はA−A線に沿った断
面の燐濃度プロファイル図
【図4】(a)は実施例1のSBDの順方向電流−電圧
特性図、(b)は逆方向電流−電圧特性図
【図5】(a)〜(f)は本発明実施例2のSBDの製
造工程順の断面図
【図6】(a)〜(f)は本発明実施例3のSBDの製
造工程順の断面図
【図7】本発明実施例4のSBDの断面図
【図8】従来のSBDの断面図
【符号の説明】
10 : n+ 下地層 11 : nエピタキシャル層 20 : pガードリング 21 : 酸化膜 22 : 低濃度領域 23 : 低濃度領域 24 : p型領域 31 : バリア金属膜 32 : キャップ金属膜 33 : オーミック電極 40 : フォトレジスト 50 : ポリシリコン膜 51 : 酸化膜 60 : コンタクト領域 70 : アモルファスシリコン膜 80 : トレンチ 81 : 酸化膜 82 : ポリシリコン膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮坂 靖 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 Fターム(参考) 4M104 AA01 BB01 BB13 BB14 CC01 CC03 DD26 DD78 DD83 FF02 FF13 FF35 GG03 HH20

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高不純物濃度の半導体基板(下地層)上に
    エピタキシャル層と、そのエピタキシャル層より不純物
    濃度の低い低濃度領域とを有し、その低濃度領域の表面
    にショットキー接合を形成する電極を設けたショットキ
    ーバリアダイオードの製造方法において、還元雰囲気で
    高温アニールすることにより、エピタキシャル層の表面
    に低濃度領域を形成し、その低濃度領域表面へのショツ
    トキー電極の形成をおこなうことを特徴とするショット
    キーバリアダイオードの製造方法。
  2. 【請求項2】高温アニールを水素雰囲気でおこなうこと
    を特徴とする請求項1に記載のショットキーバリアダイ
    オードの製造方法。
  3. 【請求項3】高温アニールを、シリコンを含む還元ガス
    雰囲気でおこなうことを特徴とする請求項1に記載のシ
    ョットキーバリアダイオードの製造方法。
  4. 【請求項4】シリコンを含む還元ガスが、水素ベースの
    モノシラン、ジシラン、ジクロルシラン、トリクロルシ
    ラン、テトラクロルシランのいずれかであることを特徴
    とする請求項3に記載のショットキーバリアダイオード
    の製造方法。
  5. 【請求項5】シリコンを含む還元ガスが、加熱によるシ
    リコン蒸気を含む水素であることを特徴とする請求項3
    に記載のショットキーバリアダイオードの製造方法。
  6. 【請求項6】高温アニールは表面のみを局所的に加熱す
    る加熱方法を用いることを特徴とする請求項1ないし5
    のいずれかに記載のショットキーバリアダイオードの製
    造方法。
  7. 【請求項7】高不純物濃度の半導体基板(下地層)上に
    エピタキシャル層と、そのエピタキシャル層より不純物
    濃度の低い低濃度領域とを有し、その低濃度領域の表面
    にショットキー接合を形成する電極を設けたショットキ
    ーバリアダイオードの製造方法において、エピタキシャ
    ル層上にノンドープポリシリコン膜を堆積し、高温アニ
    ールすることによりエピタキシャル層からポリシリコン
    膜へのドーパントの拡散を促してエピタキシャル層の表
    面に低濃度領域を形成し、ポリシリコン膜を除去した
    後、その低濃度領域表面へのショツトキー電極の形成を
    おこなうことを特徴とするショットキーバリアダイオー
    ドの製造方法。
  8. 【請求項8】ポリシリコン膜は酸化した後に除去するこ
    とを特徴とする請求項7に記載のショットキーバリアダ
    イオードの製造方法。
  9. 【請求項9】高不純物濃度の半導体基板(下地層)上に
    エピタキシャル層と、そのエピタキシャル層より低不純
    物濃度の低濃度領域とを有し、その低濃度領域の表面に
    ショットキー接合を形成する電極を設けたショットキー
    バリアダイオードの製造方法において、エピタキシャル
    層上にノンドープアモルファスシリコン膜を堆積し、ア
    ニールして結晶化した後、その結晶化した膜の表面への
    ショツトキー電極の形成をおこなうことを特徴とするシ
    ョットキーバリアダイオードの製造方法。
  10. 【請求項10】エピタキシャル層の表面層に不純物の選
    択的な導入により逆電圧印加時に空乏層を広げるための
    逆導電型領域を形成した後に、低濃度領域の形成をおこ
    なうことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記
    載のショットキーバリアダイオードの製造方法。
  11. 【請求項11】エピタキシャル層の表面層にトレンチを
    形成し、そのトレンチ内に酸化膜を形成し、その内側に
    導電性の材料を充填した後に、トレンチの頂上面に低濃
    度領域の形成をおこなうことを特徴とする請求項1ない
    し9のいずれかに記載のショットキーバリアダイオード
    の製造方法。
  12. 【請求項12】エピタキシャル層の表面層に逆導電型の
    ガードリングを形成し、エピタキシャル層の上に酸化膜
    を形成した後に、低濃度領域の形成をおこなうことを特
    徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のショッ
    トキーバリアダイオードの製造方法。
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