JP2001083302A - 透明ハードコートフィルム - Google Patents

透明ハードコートフィルム

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JP2001083302A
JP2001083302A JP26349199A JP26349199A JP2001083302A JP 2001083302 A JP2001083302 A JP 2001083302A JP 26349199 A JP26349199 A JP 26349199A JP 26349199 A JP26349199 A JP 26349199A JP 2001083302 A JP2001083302 A JP 2001083302A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精細化されたカラーディスプレイ表面上に
添付してもカラー画面がぎらついて見えることがなく、
従来同様に外光に対するグレアを防止しつつも、透明性
が低下して画像表示がぼけることのない、ディスプレイ
の視認性に優れた透明ハードコートフィルムを提供す
る。 【解決手段】 透明高分子フィルム2上に、少なくとも
電離放射線硬化型樹脂311と平均粒径1〜15μmの
無機質粒子312を含有する第一透明ハードコート層3
1と、少なくとも電離放射線硬化型樹脂321と平均粒
径5〜50nmの無機質粒子322を含有する第二透明
ハードコート層32を、順次設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明ハードコート
フィルムに関し、特にカラーのCRTやフラットパネル
ディスプレイ等のディスプレイ画面上に用いられる透視
可能なタッチパネル等の表面基材に適した透明ハードコ
ートフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、CRTやフラットパネルディスプ
レイ等のディスプレイ画面上に用いられる透視可能なタ
ッチパネルには、そのディスプレイ画面への外部光の映
り込みによる眩しさからくる見にくさ(グレア)を防止
するために、透明高分子フィルム上に表面凹凸処理を施
した透明ハードコートフィルムが用いられている。そし
て、この透明高分子フィルム上に施される表面凹凸処理
としては、数μm〜数十μmの粒径の無機質粒子や合成
樹脂粒子を含有する透明なハードコート層が一般に用い
られている。
【0003】一方で、タッチパネルのディスプレイに使
用されるCRTやフラットパネルディスプレイのカラー
化が進むと共に、各種ディスプレイのカラーの高精細化
が進んだ結果、従来のグレア防止のための表面凹凸処理
が施された透明ハードコートフィルムをタッチパネルに
使用すると、高精細化されたカラー画面の特に白色部分
がぎらついて見えるという問題が発生するようになって
きた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
とするところは、上述のような高精細化されたカラーデ
ィスプレイ表面上に貼付してもカラー画面がぎらついて
見えるようなことがなく、従来同様に外部光に対するグ
レアを防止しつつも、透明性が低下して画像表示がぼけ
ることのない、ディスプレイの視認性に優れた透明ハー
ドコートフィルムを提供するところにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者は、従
来の透明ハードコートフィルムに用いられている透明ハ
ードコート層の表面凹凸処理が、グレアを防止しつつ透
明性を低下させないために、数μm〜数十μmの粒径の
無機質粒子や合成樹脂粒子から形成されることで、RG
Bの発光点の間隔と同程度の間隔となっていることに着
目して鋭意研究した。
【0006】その結果、本発明者は、この透明ハードコ
ート層の表面凹凸が、レンズの作用をしてカラー表示の
元になっているRGBの発光点を拡大して強調すること
で、画面の中でもRGB全ての発光点が発光している白
色部分を特にぎらつかせて見せていることを突き止め、
本発明を解決するに至った。
【0007】即ち、本発明の透明ハードコートフィルム
は、透明高分子フィルム上に、少なくとも電離放射線硬
化型樹脂と平均粒径1〜15μmの無機質粒子を含有す
る第一透明ハードコート層と、少なくとも電離放射線硬
化型樹脂と平均粒径5〜50nmの無機質粒子を含有す
る第二透明ハードコート層を、順次設けたことを特徴と
するものである。
【0008】また、本発明の透明ハードコートフィルム
は、第一透明ハードコート層の膜厚が2〜15μmで、
第二透明ハードコート層の膜厚が0.2〜1.5μmで
あることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の透明ハードコートフィル
ム1について、更に詳細に説明する。
【0010】本発明の透明ハードコートフィルム1は、
透明高分子フィルム2上に第一透明ハードコート層31
と第二透明ハードコート層32を順次設けたものであ
り、該第一透明ハードコート層31が少なくとも電離放
射線硬化型樹脂311と平均粒径1〜15μmの無機質
粒子312を含有し、該第二透明ハードコート層32が
少なくとも電離放射線硬化型樹脂321と平均粒径5〜
50nmの無機質粒子322を含有するものである。
【0011】尚、本発明における透明ハードコートフィ
ルム1の透明性に関しては、透明高分子フィルム2上
に、第一透明ハードコート層31及び第二透明ハードコ
ート層32を積層した透明ハードコート層3(図1:以
下、単に「透明ハードコート層3」という。)を形成し
た状態で、JIS−K7105におけるヘーズ値で評価
することができ、透明性が優れる高透明性というにはヘ
ーズ値で10%以下であることが好ましい。また、本発
明における透明ハードコートフィルム1のハードコート
性に関しては、同様に透明高分子フィルム2上に透明ハ
ードコート層3を形成した状態で、JIS−K5400
における鉛筆硬度がH以上であることが望ましい。
【0012】透明高分子フィルム2としては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、アク
リル、アセチルセルロース、塩化ビニル等の透明性を阻
害しないものが使用でき、延伸加工、特に二軸延伸加工
されたものは、機械的強度、寸法安定性が向上されるの
で好ましい。厚みは適用される材料に対して適宜選択す
ることができるが、一般に20〜500μmであり、好
ましくは50〜200μmである。
【0013】透明高分子フィルム2上に形成される本発
明にかかる透明ハードコート層3は、第一透明ハードコ
ート層31及び第二透明ハードコート層32を積層した
ものからなり、透明性が低下することによって生じる表
示画像のボケを生じさせずに、外部光によるグレアを防
止するという相反する性質(以下、それぞれ「透明性」
と「グレア防止性」という。)を一挙に付与する役割を
果たすと共に、カラー表示のRGBの発光点が拡大して
強調されることで発生する画面のぎらつき現象を生じさ
せない性質(以下、「RGBぎらつき防止性」とい
う。)を有するものである。
【0014】第一透明ハードコート層31は、少なくと
も電離放射線硬化型樹脂311を主成分として平均粒径
1〜15μmの無機質粒子(以下、「大粒径の無機質粒
子」という。)312を混合してなる組成物を、透明高
分子フィルム2上に塗工製膜し、電離放射線(紫外線若
しくは電子線)の照射によって架橋硬化させる等するこ
とにより得ることができる。
【0015】電離放射線硬化型樹脂311としては、電
離放射線(紫外線若しくは電子線)の照射によって架橋
硬化することができる光重合性プレポリマーを用いるこ
とができ、この光重合性プレポリマーとしては、1分子
中に2個以上のアクリロイル基を有し、架橋硬化するこ
とにより3次元網目構造となるアクリル系プレポリマー
が特に好ましく使用される。このアクリル系プレポリマ
ーとしては、ウレタンアクリレート、ポリエステルアク
リレート、エポキシアクリレート、メラミンアクリレー
ト等が使用できる。これらは単独でも使用可能である
が、架橋硬化性、架橋硬化塗膜の硬度をより向上させる
ために、光重合性モノマー、光重合開始剤、紫外線増感
剤等を加えることが好ましい。
【0016】光重合性モノマーとしては、トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトール
トリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアク
リレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペン
タアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールトリアクリレート、ジエ
チレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジアクリレート等の多官能モノマーが挙げられ
る。
【0017】光重合開始剤としては、アセトフェノン、
ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジ
ルメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシ
ロキシムエステル、チオキサンソン類等が挙げられ、紫
外線増感剤としては、n−ブチルアミン、トリエチルア
ミン、トリ−n−ブチルホスフィン等が挙げられる。
【0018】この電離放射線硬化型樹脂は、第一透明ハ
ードコート層31と第二透明ハードコート層32を順次
設けた透明ハードコート層3に、ハードコート性を付与
すると共に、後述するように、無機質粒子と組み合わさ
れることにより、透明性とグレア防止性を有し、且つR
GBぎらつき防止性を発揮することができるようになる
ものである。
【0019】従って、上述効果等を発揮できれば、第一
透明ハードコート層31を形成する樹脂として、電離放
射線硬化型樹脂に他の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を混
合することも可能である。
【0020】このような熱可塑性樹脂としては、アセチ
ルセルロース、ニトロセルロース、アセチルブチルセル
ロース、エチルセルロース、メチルセルロース等のセル
ロース誘導体、酢酸ビニル及びその共重合体、塩化ビニ
ル及びその共重合体、塩化ビニリデン及びその共重合体
等のビニル系樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニル
ブチラール等のアセタール樹脂、アクリル樹脂及びその
共重合体、メタクリル樹脂及びその共重合体等のアクリ
ル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、線状ポ
リエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられ
る。
【0021】また熱硬化性樹脂としては、アクリルポリ
オールとイソシアネートプレポリマーとからなる熱硬化
型ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹
脂等が挙げられる。
【0022】大粒径の無機質粒子312は、主に透明ハ
ードコート層3にグレア防止性を付与する役割を担うも
のであり、その平均粒径は1〜15μm、好ましくは2
〜10μmであることが望ましい。このような無機質粒
子としては、シリカ、アルミナ、タルク、クレイ、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、水酸化
アルミニウム、二酸化チタン、酸化ジルコニウム等の無
機顔料又は無機系の体質顔料の1種又は2種以上を混合
使用することができる。この大粒径の無機質粒子312
の電離放射線硬化型樹脂311に対する混合割合として
は、電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して1〜8
重量部、好ましく2〜6重量部であることが望ましい。
【0023】このような第一透明ハードコート層31の
厚みとしては、2〜15μm、好ましくは3〜8μmで
あることが望ましい。
【0024】また、第二透明ハードコート層32は、少
なくとも電離放射線硬化型樹脂321を主成分として平
均粒径5〜50nmの無機質粒子(以下、「小粒径の無
機質粒子」という。)322を混合してなる組成物を、
第一透明ハードコート層31上に塗工製膜し、電離放射
線(紫外線若しくは電子線)の照射によって架橋硬化さ
せる等することにより得ることができる。
【0025】電離放射線硬化型樹脂321は、上記第一
透明ハードコート層31において例示したものと同様の
ものを使用することができる。
【0026】小粒径の無機質粒子322は、主に透明ハ
ードコート層3にRGBぎらつき防止性を付与する役割
を担うものであり、その平均粒径は5〜50nm、好ま
しくは10〜30nmであることが望ましい。このよう
な無機質粒子としては、特に制限されることなく、大粒
径の無機質粒子312に例示したものと同様のものを使
用することができる。この小粒径の無機質粒子322の
電離放射線硬化型樹脂321に対する混合割合として
は、電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して1〜8
重量部、好ましく2〜6重量部であることが望ましい。
【0027】このような第二透明ハードコート層32の
厚みとしては、0.2〜1.5μm、好ましくは0.5
〜1.0μmであることが望ましい。
【0028】このように大粒径の無機質粒子312を含
有する第一透明ハードコート層31及び小粒径の無機質
粒子322を含有する第二透明ハードコート層32を、
透明高分子フィルム2上にこの順序で設けることによ
り、透明性とグレア防止性を兼ね備えると共に、RGB
ぎらつき防止性を発揮することができるようになる。
【0029】このように本発明では、第一透明ハードコ
ート層31及び第二透明ハードコート層32共に、電離
放射線硬化型樹脂に無機質粒子を混合したものとするこ
とにより、粒状物を含有した電離放射線硬化型樹脂塗膜
に特有に生じる波状の凹凸(図1)を利用することで、
粒状物である無機質粒子の含有量を少なくして高い透明
性を維持しつつ、十分なグレア防止性が発揮されるよう
になる。また、大粒径の無機質粒子312を含有する第
一透明ハードコート層31上に、小粒径の無機質粒子3
22を含有する第二透明ハードコート層32を設けるこ
とにより(図1)、第一透明ハードコート層31のみを
設けた場合に生じてしまうRGBの発光点のぎらつきの
発生を防止することができるようになり、透明ハードコ
ート層3にRGBぎらつき防止性が発揮されるようにな
る。
【0030】透明ハードコート層3を架橋硬化させるた
めに照射する紫外線としては、超高圧水銀灯、高圧水銀
灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、メタルハライドラン
プ等を用いた50〜300kcal/molのエネルギ
ーを有する100〜400nm、好ましくは200〜4
00nmの波長領域のものを使用する。
【0031】同様に電子線としては、走査型あるいはカ
ーテン型の電子線加速器を用い、加速電圧1000ke
V以下、好ましくは100〜300keVのエネルギー
を有する100nm以下の波長領域のものを使用する。
【0032】電離放射線を照射して硬化する場合、酸素
の存在及び塗膜の厚みが硬化と密接に関係する。電離放
射線が照射されて発生したラジカルは酸素を捕捉するた
め、硬化を抑制してしまう。このため、塗膜の厚みが薄
いと塗膜体積に占める表面積が大きくなり、空気中の酸
素により硬化阻害を受けやすい。このような硬化阻害を
防止するためには、N2ガス等の不活性ガス下で照射を
行うことが望ましい。
【0033】以上説明してきたように、本発明の透明ハ
ードコートフィルム1は、透明高分子フィルム2上に、
電離放射線硬化型樹脂311と大粒径の無機質粒子31
2を含有する第一透明ハードコート層31と、電離放射
線硬化型樹脂321と小粒径の無機質粒子322を含有
する第二透明ハードコート層32を、順次設けたものと
することにより、透明性も損なうことがなく、外部光の
映り込みによる眩しさからくる見にくさ(グレア)を防
止し、RGBのぎらつきにより生じる見にくさを防止す
るという、極めて視認性に優れたものとなる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
尚、「部」「%」は特記しない限り重量基準である。
【0035】[実施例1]厚み100μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルム2(コスモシャインA430
0:東洋紡績社)の一方の表面に、下記組成の第一透明
ハードコート層塗布液aを塗布し、60℃・5分で加熱
乾燥して、高圧水銀灯で紫外線を1〜2秒照射すること
により約5μmの第一透明ハードコート層31を形成し
た。次いで、第一透明ハードコート層31上に、下記組
成の第二透明ハードコート層塗布液bを塗布し、60℃
・5分で加熱乾燥して、高圧水銀灯で紫外線を不活性ガ
ス下で1〜2秒照射することにより約1μmの第二透明
ハードコート層32を形成して、実施例1の透明ハード
コートフィルム1を作製した。
【0036】<第一透明ハードコート層塗布液a> ・電離放射線硬化型樹脂(ダイヤビームUR6530: 三菱レイヨン社) 30.0部 ・無機質粒子(サイリシア446〈平均粒径4.5μm 〉:富士シリシア化学社) 1.5部 ・光重合開始剤(イルガキュア651:チバ・スペシャ ルティ・ケミカルズ社) 0.15部 ・メチルエチルケトン 40.0部 ・トルエン 30.0部
【0037】<第二透明ハードコート層塗布液b> ・電離放射線硬化型樹脂(ダイヤビームUR6530: 三菱レイヨン社) 30.0部 ・無機質粒子(アエロジル50〈平均粒径30nm〉: 日本アエロジル社) 1.5部 ・光重合開始剤(イルガキュア651:チバ・スペシャ ルティ・ケミカルズ社) 0.15部 ・メチルエチルケトン 40.0部 ・トルエン 30.0部
【0038】[比較例1]実施例1において、第二透明
ハードコート層32を形成せずに、第一透明ハードコー
ト層31のみを形成した以外は、実施例1と同様にして
比較例1の透明ハードコートフィルムを作製した。
【0039】[比較例2]実施例1において、第一透明
ハードコート層31を形成せずに、ポリエチレンテレフ
タレートフィルム2の表面に直接第二透明ハードコート
層32を形成した以外は、実施例1と同様にして比較例
2の透明ハードコートフィルムを作製した。
【0040】[比較例3]厚み100μmのポリエチレ
ンテレフタレートフィルム2(コスモシャインA430
0:東洋紡績社)の一方の表面に、下記組成の第一透明
ハードコート層塗布液cを塗布し、120℃・5分で加
熱乾燥硬化することにより約5μmの第一透明ハードコ
ート層を形成した。次いで、第一透明ハードコート層上
に、下記組成の第二透明ハードコート層塗布液dを塗布
し、120℃・5分で加熱乾燥硬化することにより約1
μmの第二透明ハードコート層を形成して、比較例3の
透明ハードコートフィルムを作製した。
【0041】<第一透明ハードコート層塗布液c> ・熱硬化性シリコーン樹脂(Siコート900〈固形分 30%〉:大八化学社) 100.0部 ・無機質粒子(サイリシア446〈平均粒径4.5μm 〉:富士シリシア化学社) 3.0部
【0042】<第二透明ハードコート層塗布液b> ・熱硬化性シリコーン樹脂(Siコート900〈固形分 30%〉:大八化学社) 100.0部 ・無機質粒子(アエロジル50〈平均粒径30nm〉: 日本アエロジル社) 3.0部
【0043】以上のようにして得られた透明ハードコー
トフィルムの視認性(透明性、グレア防止性、RGBぎ
らつき防止性)について評価した結果を表1に示す。透
明性、グレア防止性、RGBぎらつき防止性の評価は以
下のように行った。
【0044】[透明性]SMカラーコンピューターHG
M−2K(スガ試験機社)を用いてヘーズ値「%」(J
IS−K7105)を測定すると共に、画像を表示させ
たCRT画面上に透明ハードコートフィルムを積層した
場合に表示画像がぼけるかどうかについて目視評価し
た。目視評価した結果で良かったものを「○」、悪かっ
たものを「×」とした。
【0045】[グレア防止性]SMカラーコンピュータ
ーUGV−5K(スガ試験機社)を用いて鏡面光沢度
「%」(JIS−K5400)を測定すると共に、画像
を表示させたCRT画面上に透明ハードコートフィルム
を積層した場合に外部光の映り込みによって表示画像が
見難くなるかどうかについて目視評価した。目視評価し
た結果で良かったものを「○」、悪かったものを「×」
とした。
【0046】[RGBぎらつき防止性]カラー画像を表
示させたCRT画面上に透明ハードコートフィルムを積
層した場合に、カラー表示のRGB発光点が拡大強調さ
れて、特に表示画面の白色部分がぎらついて見えるかど
うかについて目視評価した。目視評価した結果で良かっ
たものを「○」、悪かったものを「×」とした。
【0047】[視認性]総合評価として、透明性、グレ
ア防止性、RGBぎらつき防止性の三評価全て良かった
ものを「○」、三評価の内の何れか一つの評価でも悪か
ったものを「×」とした。
【0048】
【表1】
【0049】表1の結果からも明らかなように、実施例
1の透明ハードコートフィルム1は、透明性、グレア防
止性、RGBぎらつき防止性の全てに優れた視認性を得
られていた。
【0050】一方、比較例1の透明ハードコートフィル
ムは、透明性及びグレア防止性は備えているが、第一透
明ハードコート層上に第二透明ハードコート層を積層し
ていないために、RGBの発光点による画面のぎらつき
を抑えることができず、非常に視認性に劣るものであっ
た。
【0051】また、比較例2の透明ハードコートフィル
ムは、第一透明ハードコート層を設けずに第二透明ハー
ドコート層のみを設けたので、ヘーズ値は低くて透明性
には優れているが、光沢度が高くてグレア防止性が極め
て低く、非常に視認性に劣るものであった。尚、第二透
明ハードコート層に大粒径の無機質粒子が含まれていな
いために、光沢度が低くならなかった反面、表面凹凸も
生じなかったために、レンズ効果によるRGBの発光点
による画面のぎらつきも生じることがなかった。
【0052】また、比較例3の透明ハードコートフィル
ムは、電離放射線硬化型樹脂ではなく熱硬化性樹脂を使
用しているために、無機質粒子の添加量を実施例1の場
合より多くしてグレア防止性を発揮させようとしたため
に透明性が低下し、RGBぎらつき防止性も得られず、
非常に視認性に劣るものであった。
【0053】
【発明の効果】本発明の透明ハードコートフィルムによ
れば、透明高分子フィルム上に、少なくとも電離放射線
硬化型樹脂と大粒径の無機質粒子を含有する第一透明ハ
ードコート層と、少なくとも電離放射線硬化型樹脂と小
粒径の無機質粒子を含有する第二透明ハードコート層
を、順次設けたものとすることにより、高精細化された
カラーディスプレイ表面上に使用してもカラー画面がぎ
らついて見えるようなことがなく、且つ外部光に対する
グレアを防止しつつも、透明性が低下して画像表示がぼ
けることのない、ディスプレイの視認性に優れた透明ハ
ードコートフィルムを得ることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の透明ハードコートフィルムの一実施
例を示す断面図。
【符号の説明】
1・・・・・透明ハードコートフィルム 2・・・・・透明高分子フィルム 3・・・・・透明ハードコート層 31・・・・第一透明ハードコート層 311・・・電離放射線硬化型樹脂 312・・・大粒径の無機質粒子 32・・・・第二透明ハードコート層 321・・・電離放射線硬化型樹脂 322・・・小粒径の無機質粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2K009 AA15 BB24 CC09 CC24 CC38 DD02 DD05 DD06 4F100 AA01B AA01C AA01H AA20H AK01A AK42 BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10C DE01B DE01C EH46 EH46B EH462 EJ42 EJ422 EJ54 EJ542 GB48 JB14B JB14C JK12B JN01 JN01A JN01B JN01C YY00B 5B087 AC09 CC14 5G435 AA01 HH02 HH03 KK07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明高分子フィルム上に、少なくとも電離
    放射線硬化型樹脂と平均粒径1〜15μmの無機質粒子
    を含有する第一透明ハードコート層と、少なくとも電離
    放射線硬化型樹脂と平均粒径5〜50nmの無機質粒子
    を含有する第二透明ハードコート層を、順次設けたこと
    を特徴とする透明ハードコートフィルム。
  2. 【請求項2】前記第一透明ハードコート層の膜厚が2〜
    15μmで、前記第二透明ハードコート層の膜厚が0.
    2〜1.5μmであることを特徴とする請求項1記載の
    透明ハードコートフィルム。
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