JP2001081928A - 手摺りの取り付け構造及びその取り付け方法 - Google Patents
手摺りの取り付け構造及びその取り付け方法Info
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Abstract
りを強固に固定できる手摺りの取り付け構造を提供する
こと。 【解決手段】外壁(1)及び内壁(2)を湿気硬化性変
性シリコーン系プライマー(3)及びエポキシ樹脂系高
粘度接着剤(4)を用いて接着固定し、前記エポキシ樹
脂系高粘度接着剤の硬化物を利用してネジや釘等により
手摺り基部(5)を取り付け、ついでこの手摺り基部に
手摺り本体(6)を固定するようにした。
Description
レ、あるいは居室、廊下、階段等に取り付けられる手す
りの取付構造に関するものであり、特に外側壁と比較的
に強度の低い内側壁との二層構造を有する壁に取り付け
る手摺りの取り付け構造及びその取り付け方法に関す
る。
居室に手摺りを取り付ける際は、壁面にボルトやネジ、
釘を用いて直接手摺りを取り付けていた。ところが、近
年の住居では部屋を間仕切りするための壁材として肉厚
の薄い板材(合板、石膏ボードなど)を使用することが
多くなり、強度的問題から直接壁に手摺りを設けること
ができない場合が増えてきている。そのため、特開平9
−140548では、壁面に孔を開けここに袋状のアン
カープラグを挿入して樹脂を充填しプラグを固定した上
で手摺りを取り付けている。また、特許第280841
4では、手摺りを取り付けるための基板を壁材の表面に
多数の締結具を使用して締結した後これに手摺りを固定
している。また、特許第2803034では、壁材と手
摺りとを接着剤により固定している。
の取り付け方法では、いずれも肉厚の薄い表面壁材に手
摺りを固定しているため、手摺りに高加重が加わると壁
材自体が変形したり最悪の場合は壁材が破損して脱落す
る事故が発生する。そこで、本発明の目的は前述した課
題を解決するため、すなわち、壁材が薄肉で強度の弱い
ものであっても手摺りを強固に固定できる手摺りの取り
付け構造を提供することにある。
及び内壁(2)を湿気硬化性変性シリコーン系プライマ
ー(3)及びエポキシ樹脂系高粘度接着剤(4)を用い
て接着固定し、前記エポキシ樹脂系高粘度接着剤の硬化
物を利用してネジや釘等により手摺り基部(5)を取り
付け、ついでこの手摺り基部に手摺り本体(6)を固定
するようにした。
面に形成された断熱材や、あるいはこれらに準じてコン
クリート構造物表面に形成される様々な構造部材を外壁
材と称し、また、この外壁材の内側に設けられて部屋を
形成する間仕切り用の薄板構成部材を内壁材と称する。
この内壁材は通常前記した外壁材に近接して石膏ボンド
(GLボンド)を用いて接着または接合されている。
ード、ベニヤなどの合板、またはプラスチック薄板や金
属薄板を利用した合板などが上げられる。
ーン系プライマー組成物としては、特開昭63−112
642,特開平1−131271、特開昭60−219
280、特開昭50−156599、特許291199
1等に記載される少なくとも1分子中に反応性珪素基を
有する化合物を主成分とする湿気硬化型の変性シリコー
ンが使用できる。この中でも(A)1分子中に少なくと
も1つの反応性珪素基を有するオキシアルキレン重合体
と、(B)1分子中に少なくとも1つの反応性珪素基を
有するビニル系重合体との混合物を主成分とする組成物
が、被着体との密着性、接着力、塗布のしやすさ等から
有効である。さらに、前記(B)1分子中に少なくとも
1つの反応性珪素基を有するビニル系重合体が、(イ)
炭素数1〜8のアルキル基を有する(メタ)アクりル酸
アルキルエステル単量体単位と、(ロ)炭素数10以上
のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエス
チル単量体単位との共重合体であることが好ましい。
接着剤は、エポキシ系樹脂に珪砂、ガラスビーズ、シラ
スバルーンなどの無機充填剤やポリエチレンパウダーな
どのプラスチックフィラーなどの骨材を添加混合した樹
脂モルタルが使用できる。このエポキシ系樹脂に配合さ
れる骨材の中でも内部が中空のガラスビーズやシラスバ
ルーンを使用することにより、軽量で樹脂強度の強く、
かつネジや釘のねじ込みや打ち込みが容易な接着剤を得
ることができる。
ションなどのコンクリート構造部材(外壁材)の表面に
化粧板(内壁材)がGLボンド工法などにより接着形成
してある内壁材表面に手摺りを取り付けることを想定し
て説明する。まず、内壁材(2)の任意の箇所に適当の
大きさ(直径3〜10cm程度が適当)の孔(7)を開
ける。ついで向かい合う化粧板の外壁側(1)の表面と
外壁材の表面それぞれに、湿気硬化性変性シリコーン系
プライマー組成物(3)を任意の厚さ(好ましくは0.
1〜2mm)に塗布し、このプライマー層が硬化する前
に(好ましくは表面流動性を有する内に)エポキシ樹脂
系高粘度接着剤(4)を前記孔を閉塞するように圧入充
填する。このとき、エポキシ樹脂系高粘度接着剤が外壁
材及び内壁材の隙間にたれ落ちるのを防止するため、こ
の隙間に予めスポンジ(8)を挿入しておくとよい。こ
のようにして前記内壁材と外壁材の間の隙間を湿気硬化
性変性シリコーン系プライマーとエポキシ樹脂系高粘度
接着剤により充填接着して補強する。
プライマー(3)とエポキシ樹脂系高粘度接着剤(4)
の硬化を待って、前記エポキシ樹脂系高粘度接着剤の硬
化物に手摺り基部(5)をネジや釘(9)などにより固
定する。このとき前記エポキシ樹脂系高粘度接着剤の硬
化物は、内壁材に開けられた孔の直径よりも大きな直径
で充填接着されていて、手摺り基部(5)は前記孔
(7)を通して直接ネジなどにより固定されても良い
し、内壁材を貫通するようにして間接的に接合されても
よい。また、ここで使用されるエポキシ樹脂系高粘度接
着剤の硬化物は、ネジや釘をねじ込んだり打ち付けたり
する際に破壊しないように靱性が高く、脆くない物性を
有しており、かつ、一度ねじ込んだネジや打ち込んだ釘
が容易に抜けないように硬化物そのものが堅い必要があ
る。このような用途に適当な接着剤は前記したようにエ
ポキシ樹脂と内部に空洞を有する充填剤(特にシラスバ
ルーンが好適)を混合したものが特に好ましい。これ
は、硬化物内部に存在する中空充填剤の中空部がネジの
ねじ込みに伴って破壊してねじ込まれたネジの容積分を
吸収するためと思われる。
(5)に手摺り本体(6)をネジにより固定して作業を
終了する。このようにして得られた手摺り構造は、湿気
硬化性変性シリコーン系プライマー層とエポキシ樹脂系
高粘度接着剤の接着層を介して外壁面に対し強固に接着
しているので、手摺りに大きな力が加えられても内壁の
破壊変形は容易には起こらない。
るが、本発明はこの実施例に限定されるわけではない。
実施例に先立ち次のものを準備した。 1.湿気硬化性変性シリコーン系化合物を主成分とする
プライマー組成物としてスリーロンジーS−301(ス
リーボンドユニコム社製 反応性珪素基を有するオキシ
アルキレン重合体と反応性珪素基を有するビニル系重合
体との混合物)を使用した。 2.エポキシ樹脂系高粘度接着剤として骨材としてシラ
スバルーンを使用した2液性エポキシ樹脂系接着剤(ス
リーボンドユニコム社製 ロンジーメント E−20
2)を使用した。 3.石膏ボード(1m×1m×5mm)のとコンクリー
ト板(1m×1m×5cm)を用意し、団子状の石膏ボ
ンドを点(直径5cm程度)付けするようにして両者を
接着接合し、隙間約3cmの内壁(石膏ボード)と外壁
(コンクリート板)からなる二層構造の壁材を作成し
た。
固定し、石膏ボード(内壁材)に直径約5cmの孔を開
け、この孔から断面形状5cm×5cm、長さ約30c
mのスポンジ(8)を挿入し、前記孔を取り巻くように
内壁と外壁の間の隙間に形成した。ついでこの孔から湿
気硬化性変性シリコーン系プライマー組成物(スリーボ
ンドユニコム社製 スリーロンジーS−301)(3)
を塗布し、二枚の壁材とスポンジで囲まれた空間の内側
にプライマー層を形成した。なお、このときのプライマ
ー塗布は湿気硬化性変性シリコーン系組成物を溶剤など
で希釈してスプレー塗布すると作業勝手がよい。
する前に、前記した二枚の壁材とスポンジ(8)で囲ま
れた空間にエポキシ樹脂系高粘度接着剤(スリーボンド
ユニコム社製 ロンジーメント E−202)(4)を
充填した。このときこのエポキシ樹脂系高粘度接着剤は
パテ状乃至団子状の塊であり、これを手または高圧ポン
プを利用してなるべく気泡を抱き込まないように充填
し、孔からはみ出した余分な部分は削りとるようにして
鏝等でその表面を均した。
化させた後、手摺り基部(5)をタッピングネジを用い
て前記接着剤層に固定し、この基部(5)に手摺り本体
(6)を固定して作業を完了した。これによって製造さ
れた手摺りは、接着剤層によりコンクリート壁(外壁)
や石膏ボードと強固に接着していて石膏ボードが破損す
るような荷重がかけられても容易には脱落しなかった。
コーン系プライマーの替わりに湿気硬化シリコーン樹脂
(スリーボンド5211 スリーボンド社製シリコーン
シーラント)を使用した以外は実施例1と同様にして手
摺りを作成した。この手摺りを実施例1と同様に荷重を
かけたところ、エポキシ樹脂系高粘性接着剤層とコンク
リート層あるいはエポキシ樹脂系高粘性接着剤層と石膏
ボード層の間で剥離が発生した。
け構造及び取り付け方法を用いれば、内壁材の強度が弱
くても手摺りなどを強固に確実に取り付けることができ
る。また、ここで使用されるエポキシ樹脂に配合する骨
材として内部が中空の軽量骨材を使用することで、ネジ
のねじ込み等が容易に行える。
図である。
る。
Claims (10)
- 【請求項1】 外壁(1)及び内壁(2)を湿気硬化性
変性シリコーン系プライマー(3)及びエポキシ樹脂系
高粘度接着剤(4)を用いて接着固定し、前記エポキシ
樹脂系高粘度接着剤の硬化物を利用してネジや釘等によ
り手摺り基部(5)を取り付け、ついでこの手摺り基部
に手摺り本体(6)を固定したことを特徴とする手摺り
の取り付け構造。 - 【請求項2】 前記プライマーが、(A)1分子中に少
なくとも1つの反応性珪素基を有するオキシアルキレン
重合体と、(B)1分子中に少なくとも1つの反応性珪
素基を有するビニル系重合体とを主成分とする硬化性組
成物である請求項1記載の手摺りの取り付け構造。 - 【請求項3】 前記プライマーを構成する(B)1分子
中に少なくとも1つの反応性珪素基を有するビニル系重
合体が、(イ)炭素数1〜8のアルキル基を有する(メ
タ)アクりル酸アルキルエステル単量体単位(ロ)炭素
数10以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸ア
ルキルエスチル単量体単位とからなる共重合体である請
求項2記載の手摺りの取り付け構造。 - 【請求項4】 前記エポキシ樹脂系高粘度接着剤が、エ
ポキシ樹脂、硬化剤及び中空軽量骨材を主成分とする請
求項1記載の手摺りの取り付け構造。 - 【請求項5】 前記中空軽量骨材がシラスバルーンであ
る請求項4記載の手摺りの取り付け構造。 - 【請求項6】 内壁(2)の適宜箇所に孔(7)を開
け、この孔から湿気硬化性変性シリコーン系組成物
(3)を外壁(1)の内壁側表面及び内壁(2)の外壁
側側面に塗布し、この湿気硬化性変性シリコーン系組成
物が硬化する前に、エポキシ樹脂系高粘度接着剤(4)
を前記孔から充填して前記内壁と外壁とを硬化接着固定
した後、このエポキシ樹脂系高粘度接着剤の硬化物にネ
ジや釘等を用いて手摺り基部(5)を固定し、ついでこ
の手摺り基部に手摺り本体(6)を固定したことを特徴
とする手摺りの取り付け方法。 - 【請求項7】 前記プライマーが、(A)1分子中に少
なくとも1つの反応性珪素基を有するオキシアルキレン
重合体と、(B)1分子中に少なくとも1つの反応性珪
素基を有するビニル系重合体とを主成分とする硬化性組
成物である請求項6記載の手摺りの取り付け方法。 - 【請求項8】 前記プライマーを構成する(B)1分子
中に少なくとも1つの反応性珪素基を有するビニル系重
合体が、(イ)炭素数1〜8のアルキル基を有する(メ
タ)アクりル酸アルキルエステル単量体単位(ロ)炭素
数10以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸ア
ルキルエスチル単量体単位とからなる共重合体である請
求項7記載の手摺りの取り付け方法。 - 【請求項9】 前記エポキシ樹脂系高粘度接着剤が、エ
ポキシ樹脂、硬化剤及び軽量骨材を主成分とする接着剤
である請求項6記載の手摺りの取り付け方法。 - 【請求項10】 前記軽量骨材がシラスバルーンである
請求項9記載の手摺りの取り付け方法。
Priority Applications (1)
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JP25982899A JP3610836B2 (ja) | 1999-09-14 | 1999-09-14 | 手摺りの取り付け方法 |
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JP25982899A Expired - Fee Related JP3610836B2 (ja) | 1999-09-14 | 1999-09-14 | 手摺りの取り付け方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014163038A (ja) * | 2013-02-21 | 2014-09-08 | Juken Hokuto Kk | ボード状壁面の補強部材 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01131271A (ja) * | 1987-07-21 | 1989-05-24 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 硬化性組成物 |
JPH10252216A (ja) * | 1997-03-10 | 1998-09-22 | Aica Kogyo Co Ltd | フラッシュ構造体への金具取付け方法 |
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JPH1118911A (ja) * | 1997-07-04 | 1999-01-26 | Aica Kogyo Co Ltd | フラッシュ構造体への金具取付け方法 |
JP2911991B2 (ja) * | 1990-02-13 | 1999-06-28 | セメダイン株式会社 | コンタクト型接着方法 |
-
1999
- 1999-09-14 JP JP25982899A patent/JP3610836B2/ja not_active Expired - Fee Related
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