JP2001080840A - エレベータの安全装置 - Google Patents

エレベータの安全装置

Info

Publication number
JP2001080840A
JP2001080840A JP26093299A JP26093299A JP2001080840A JP 2001080840 A JP2001080840 A JP 2001080840A JP 26093299 A JP26093299 A JP 26093299A JP 26093299 A JP26093299 A JP 26093299A JP 2001080840 A JP2001080840 A JP 2001080840A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lever
wedge
push
elevator
safety
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP26093299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4400956B2 (ja
Inventor
Kazuhiko Takai
井 和 彦 高
Hidehiko Kobayashi
林 英 彦 小
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Toshiba Elevator and Building Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Elevator Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Elevator Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP26093299A priority Critical patent/JP4400956B2/ja
Publication of JP2001080840A publication Critical patent/JP2001080840A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4400956B2 publication Critical patent/JP4400956B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Maintenance And Inspection Apparatuses For Elevators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クサビおよび非常止め装置全体を大型化させ
ることなく、簡潔な構造で、信頼性の高いエレベーター
の安全装置を提供する。 【解決手段】 押し上げレバー15bを非常止め装置6
のクサビ11に枢着しないで、押し上げレバー15bに
よりクサビ11の底面を直接持ち上げるように構成す
る。押し上げレバー15bの押し上げ部を円形状の突起
18として、押し上げレバー15bとクサビ11との垂
直な接触を確保する。押し上げレバー15bとクサビ1
1とをバネ23で結合し、クサビ11から押し上げレバ
ー15bの離間を防止し、非常止め装置6の誤作動防止
および騒音の低減を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータの安全
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エレベーターでは安全装置として、建築
基準法施行令の129条の9第7号において、下降する
かごの速度が規定された値を超えると、かごの下降を自
動的に制止する装置を設けなければならないことが規定
されている。
【0003】図8は、非常停止装置が設けられた一般的
なエレベータの概略機構を示す図であり、エレベータの
乗りかご1は主ロープ2で吊られ巻上機3によって昇降
路内を昇降するとともに、その昇降路に設けられた一対
のガイドレール4、4によってその昇降が案内される。
上記乗りかご1又は主ロープ2の他端に設けられたつり
合いおもり5には各ガイドレール4に対応して非常止め
装置6が装着されている(図8には乗りかご1にだけ非
常止め装置6が装着されている例を示す)。非常止め装
置6は、主ロープ2が切断したり巻上げ機3の回転速度
が異常になる等の要因によりエレベーターの乗りかご1
の速度が定格速度以上になった場合に、ガイドレール4
を掴み、乗りかご1を機械的に停止させる。
【0004】すなわち、エレベーターの速度超過を機械
室に設けられた調速機7が検知すると、この調速機7に
組み込まれているロープつかみ部(図示せず)が作動
し、調速機7に巻装されている調速機ロープ8が把持さ
れる。調速機ロープ8が把持されると、乗りかご1に装
着されているセフティーリンク9を介して非常止め装置
6が動作する。
【0005】ところで、非常止め装置6を作動させるこ
のセフティーリンク9には、クサビを上部より引き上げ
る構造のものと、クサビを下部より持ちあげる構造のも
のとがある。
【0006】図9および図10は、クサビを上部より引
き上げる構造のセフティーリンク9の一例を示した図で
あり、図10はクサビ11と引き上げ棒10の係合部を
非常止め装置6の正面から見た図である。
【0007】図9に示すように、セフティーリンク9は
乗りかご1の上枠1aに取り付けられている。セフティ
ーリンク9は、調速機ロープ8に一端が固定されたロー
プレバー12と、このロープレバー12の回転運動によ
り上部に引き上げられる引き上げ棒10と、ロープレバ
ー12の回転運動を反対側の引き上げ棒10に伝えるコ
ンロッド13とから構成され、引き上げ棒10の端部に
は係合ピン14によってクサビ11が係止されている。
【0008】このように構成されたセフティーリンク9
においては、かごの下降速度が規定された値を超える
と、調速機ロープ8が調速機7のつかみ部で把持され、
乗りかご1に対してロープレバー12が相対的に上昇す
ることにより、引き上げ棒10が引き上げられ、これに
より非常止め装置6が動作する。
【0009】図11および図12は、前述したクサビを
下部より持ち上げる構造のセフティーリンク9の一例を
示した図であり、図12はクサビと押し上げレバーとの
係合部を非常止め装置8の正面から見た図である。
【0010】図11において、前述した図9で示したク
サビを引き上げる構造のセフティーリンク9と大きく異
なるところは、引き上げ棒10の代わりにロープレバー
12の回転運動を受けて回転運動を行う押し上げレバー
15によりクサビ11を下部より持ち上げる点にある。
従って、この場合、セフティリンク9は乗りかご1の下
枠1bに取り付けられ、かごとガイドレール4の隙間に
引き上げ棒10の様なリンク機構の一部が配置されるこ
とはない。
【0011】すなわち、図11に示すように、このセフ
ティーリンク9は、乗りかご1に回転可能に取り付けら
れた回転軸18aと、回転軸18aにそれぞれの基端側
が取り付けられたロープレバー12、一対の押し上げレ
バー15a、15a及びコンロッドレバー19aと、を
その一側(図11左側)に有する。また、このセフティ
ーリンク9は、乗りかご1に回転可能に取り付けられた
回転軸18bと、回転軸18bにそれぞれの基端側が取
り付けられた押し上げレバー15b、15b及びコンロ
ッドレバー19bと、をその他側(図11右側)に有す
る。コンロッドレバー19aおよびコンロッドレバー1
9bの先端側には、コンロッド13aの両端がそれぞれ
枢着されている。
【0012】ロープレバー12の先端側には、調速機ロ
ープ8が固着されている。かごの下降速度が規定された
値を超えると、調速機ロープ8が調速機7のつかみ部で
把持され、これによりロープレバー12が回転する。ロ
ープレバー12の回転運動は、押し上げレバー15a、
15aに伝達され、これにより対応する各クサビ11が
押し上げられる。これにより一方の非常止め装置6が動
作する。また、ロープレバー12の回転運動は、コンロ
ッド13aを介して反対側の押し上げレバー15b、1
5bに伝達され、同様に対応する各クサビ11が押し上
げられる。
【0013】図11及び図12に示すように、各押し上
げレバー15aの先端部よりやや基端側は、対応するク
サビ11の底部側に形成された溝部17に挿通されてい
る。各押し上げレバー15aの溝部17に挿通される部
分には、係止ピン14が固着されている。係止ピン14
は、溝部17を通ってクサビ11を水平方向に貫通する
長穴16に挿入されている。すなわち、各押し上げレバ
ー15aは、対応するクサビ11に対して、係止ピン1
4を介して枢着されている。
【0014】特に図12に示すように、溝部17の幅
は、各押し上げレバー15aの厚さより大きく、各クサ
ビ11とこれに対応する押し上げレバー15aは図12
左右方向に相対移動が可能となっている。従って、非常
止め装置6の作動時においても、押し上げレバー15a
に無理な横方向力が作用することなくクサビ11を支持
できるようになっている。また、長穴16は、上下方向
に長くなっているため、非常止め装置6作動時に各クサ
ビ11の上昇量に差異が生じても、この長穴16により
その差異を吸収でき、確実な制動力が得られるようにな
っている。
【0015】なお、押し上げレバー15bとクサビ11
との結合部の構成も上記と同一である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図9で示し
たクサビを引き上げる構造のセフティーリンクでは、乗
りかご1とガイドレール4の間の狭い隙間に引き上げ棒
10が配置される。この構造では、非常止め装置6とガ
イドレール4の間に十分な隙間を取ることが難しい場
合、非常止め装置6がレール側にはみだし、レールクリ
ップなどレール締結具と引き上げ棒10の隙間を確保す
ることが難しくなる。また、固定式レールクリップなど
の大きな形状の締結具が用いられると、レールクリップ
と引き上げ棒10の隙間を確保することが難しくなる。
このような状況では、地震や風、乗客のいたずらなどに
起因する乗りかご1の横揺れにより引き上げ棒10がレ
ールクリップなどに接触し、非常止め装置6が誤動作す
る可能性がある。これでは、利用者に多大な迷惑をかけ
ると共にエレベーターの信頼性を欠くことになる。
【0017】この様な危険性が懸念される場合、図11
に示したクサビ11を下部より持ち上げる構造のセフテ
ィーリンクを用いると、前述の様に引き上げ棒10は必
要なく、ガイドレール4とかごの隙間に装置が配置され
ないため、引き上げ棒10がレールクリップなどに接触
することによる、非常止め装置6の誤動作を防ぐことが
できる。
【0018】しかし、このようにクサビ11を下部より
持ち上げる構造のセフティーリンク9では、押し上げレ
バー15a、15bとクサビ11とを連結する機構が下
部に設けられる。係止ピン14や溝部17がクサビ11
に組み込まれるためクサビ11は大型化し、結果として
非常止め装置6が大型化となり取り付け空間が増加す
る。クサビ11が大型化し、その重量が重くなるとクサ
ビ11を持ち上げるセフティーティーリンク9に大きな
力が作用するため、セフティーリンク9も大型化してし
まう。すると、限られた昇降路内の空間に装置を組み込
む事ができなくなるばかりか、かごの重量も増え不経済
である。また、このようなクサビ11の穴加工や溝加工
など加工箇所が増えると、これによる加工数や加工時間
が増加し生産性が低下するばかりか、部品点数が多くな
り製造コストが大きくなる。
【0019】また、組立や調整、点検などのためにクサ
ビ11を取り出す際には、作業性の悪い昇降路の中でク
サビ11と押し上げレバー15a、15bを連結してい
る係止ピン14を外さなくてはならないため、多くの労
力が必要になり、作業時間も長くなる。
【0020】本発明は上記実状に鑑みなされたものであ
り、クサビおよび非常止め装置全体を大型化させること
なく、簡潔な構造で、信頼性の高いエレベーターの安全
装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、乗りかご又は釣り合いおもりからなる昇
降体の走行速度が規定値より超過した場合に作動して調
速機ロープを制動する調速機と、前記昇降体を案内する
ガイドレールに対応して前記昇降体の両側に設けられた
一対の非常止め装置と、前記昇降体に設けられたセーフ
ティリンクであって、前記調速機ロープに一端が固定さ
れたロープレバーと、前記各非常止め装置のクサビを上
昇させる押し上げレバーと、を有し、前記調速機ロープ
の動きに基づいて変位するロープレバーの動きを前記各
押し上げレバーに伝達して対応するクサビを上昇させ、
前記各非常止め装置を作動させるセーフティリンクと、
を備えたエレベータの安全装置において、前記押し上げ
レバーにより、前記クサビの下面を直接的に押し上げる
ように構成したことを特徴とするものである。
【0022】上記のエレベータの安全装置において、前
記押し上げレバーのうち前記クサビに当接する部分を円
形状とすることができる。
【0023】また、上記のエレベータの安全装置におい
て、前記押し上げレバーに前記クサビの下面上を転動可
能な転動部材を取付けて、前記転動部材により前記クサ
ビを押し上げるように構成することもできる。
【0024】また、上記のエレベータの安全装置におい
て、前記押し上げレバーのうち前記クサビに当接する部
分を円形状とする場合、または前記押し上げレバーに前
記クサビの下面上を転動可能な転動部材を取付けて、前
記転動部材により前記クサビを押し上げるように構成し
た場合には、前記クサビのうち前記転動部材に当接する
部位に曲面状の窪みを設けることができる。
【0025】また、上記のエレベータの安全装置におい
て、前記押し上げレバーと対応する前記クサビとをバネ
により互いに連結して、前記押し上げレバーと対応する
前記クサビとが離間することを防止または制限すること
もできる。
【0026】更に、上記のエレベータの安全装置におい
て、前記押し上げレバーおよび対応する前記クサビにそ
れぞれ係合ピンを設け、これら係合ピンを長穴を有する
部材の長穴に係合させ、前記長穴の長手方向長さを、エ
レベータの通常運転時において前記押し上げレバーと前
記クサビとが当接している場合の前記押し上げレバーの
係合ピンと前記クサビの係合ピンとの間の距離とほぼ等
しくし、前記押し上げレバーと対応する前記クサビとが
離間することを防止または制限するように構成すること
もできるまた、本発明の別の観点によれば、乗りかご又
は釣り合いおもりからなる昇降体の走行速度が規定値よ
り超過した場合に作動して調速機ロープを制動する調速
機と、前記昇降体を案内する第1及び第2のガイドレー
ルに対応して前記昇降体の両側に設けられた第1及び第
2の非常止め装置と、前記昇降体に取り付けられたセー
フティリンクであって、前記調速機ロープに一端が固定
されたロープレバーと、前記第1及び第2の非常止め装
置にそれぞれ対応して設けられるとともに前記第1及び
第2の非常止め装置のクサビをそれぞれ上昇させる第1
及び第2の押し上げレバーと、を有し、前記調速機ロー
プの動きに基づいて変位する前記ロープレバーの動きを
前記第1及び第2の押し上げレバーに伝達して対応する
クサビを上昇させ、前記第1及び第2の非常止め装置を
作動させるセーフティリンクと、を備えたエレベータの
安全装置において、前記セーフティリンクは、側方から
見た場合に互いに交差するような位置関係で配置された
第1及び第2のコンロッドと、前記第1の押し上げレバ
ーが固着された回転軸に固着されるとともに前記第1の
コンロッドの一端が枢着された第1のコンロッドレバー
と、前記第1の押し上げレバーが固着された回転軸に固
着されるとともに前記第2のコンロッドの一端が枢着さ
れた第2のコンロッドレバーと、前記第2の押し上げレ
バーが固着された回転軸に固着されるとともに前記第1
のコンロッドの他端が枢着された第3のコンロッドレバ
ーと、前記第2の押し上げレバーが固着された回転軸に
固着されるとともに前記第2のコンロッドの他端が枢着
された第4のコンロッドレバーと、を有し、前記第1の
押し上げレバーの回転運動が前記第2の押し上げレバー
に伝達される場合および前記第2の押し上げレバーの回
転運動が前記第1の押し上げレバーに伝達される場合
に、前記第1及び第2のコンロッドのうち少なくとも一
方が引っ張り荷重を受けるように構成したことを特徴と
するエレベータの安全装置が提供される。
【0027】この場合、前記第1及び第2のコンロッド
と前記第1乃至第4のレバーの4カ所の枢着部のうち少
なくとも一カ所を、長穴が形成された連結部材と前記長
穴に係合する係合ピンとにより形成することが好まし
い。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明によ
るエレベータの安全装置の実施形態について説明する。
なお、本発明の第1乃至第6の実施形態を説明する図1
乃至図7において、従来技術を説明する際に参照した図
11及び図12に記載された部材と同一部材については
同一符号を付し、その部材に関する重複説明は省略する
こととする。
【0029】[第1の実施形態]まず、第1の実施形態
について説明する。図1は本発明によるエレベータの安
全装置の第1の実施形態を示す図であり、押上げレバー
とクサビとの関係を説明する図である。なお、図1に
は、本実施形態に係るエレベータの安全装置の全体構成
のうち、従来技術を示す図11の右側の一点鎖線で囲ん
だ領域Aに対応する領域のみを示しているが、図11の
左側の一点鎖線で囲んだ領域Bについても、図1に示し
たものと同様の構成が採用されている。また、本実施形
態に係るエレベータの安全装置の構成は、押し上げレバ
ー15a、15bとクサビ11との関係が改良されてい
る点を除いては、図11及び図12に示す従来の安全装
置の構成と同一であるため、同一部分についての重複説
明は省略する。
【0030】本実施形態では、従来のように(図11及
び図12参照)クサビ11を係止ピン14を介して押し
上げレバー15bに結合することに代えて、図1に示す
ように、クサビ11が、クサビ11の底面に当接する押
し上げレバー15bの上面によって下方から支持される
ように構成し、かごの速度が超過した場合には、押し上
げレバー15bが、直接、クサビ11を押し上げるよう
になっている。
【0031】本実施形態によれば、従来技術の説明で述
べたようにクサビ11に大きな溝17や長穴16の加工
を行わなくてよいため、クサビ11を小型、軽量化でき
るとともにクサビ11の加工時間が短縮でき、このため
経済性および製造性が向上する。また、非常止め装置6
全体の小型軽量化も図ることができ、昇降路の限られた
スペースを有効に利用することができる。
【0032】また、本実施形態によれば、押し上げレバ
ー15bをクサビ11に枢着する構成をとっていないた
め、押し上げレバー15bの軽量化を図ることができ
る。すなわち、従来の構成では、押し上げレバー15b
とクサビ11が係止ピン14を介して連結されているた
め、押し上げレバー15bがクサビ11を押し上げる
と、押し上げレバー15bの係止ピン14用の穴の近傍
部位および係止ピン14自体に大きな剪断力が作用す
る。このため、押し上げレバー15の係止ピン14用の
穴の近傍部位の板厚と係止ピン14の径を大きしなけれ
ばならない。また、適用重量が大きくクサビ11が大き
な非常止め装置では、上記の部分をさらに強固に製作す
ることが求められ、装置が大型化し重量が増大してしま
う。
【0033】しかし、本実施形態に係る構成によれば、
押し上げレバー15bで直接クサビ11を押し上げるよ
うな構成となっているため、押し上げレバー15bとク
サビ11との接触部に作用するのは圧縮荷重となる。こ
のため、押し上げレバー15に働く剪断荷重を考慮する
必要がなくなるため、押し上げレバー15bを薄板によ
り製作することができる。そして押し上げレバー15b
を軽く作ることができることにより、適用重量が大きな
非常止め装置においてもセフティーリンク9自体を小型
軽量化することができる。このため、安全装置全体の軽
量化及び製作コストの低減を図ることができる。
【0034】また、従来の構成では、組立や調整、点検
などのためにクサビ11を取り出す際には、作業性の悪
い昇降路の中でクサビ11と押し上げレバー15bを連
結している係止ピン14を外さなくてはならないため、
多くの労力が必要になり、作業時間も長くなという問題
があったが、本実施形態においては、このような労力が
不要となり、据え付け、調整作業時間を短縮することが
できる。
【0035】更に、本実施形態によれば、従来の構成の
ようにクサビ11に設けられる溝部17などに制約を受
けず、クサビ底面の任意の場所を押し上げることが可能
となる。このため、クサビ11の重心位置を持ち上げる
様に容易に調節することができ、クサビ11の重心を支
持することでクサビ11をスムーズに持ち上げることが
可能となり、非常止め装置の作動がより確実なものとな
る。
【0036】[第2の実施形態]次に、図2を参照して
第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、
第1の実施形態に対して、押し上げレバー15bに、円
形状(本例では半円形状)の突起20が形成されている
点のみが異なり、他は第1の実施形態の構成と同一であ
る。
【0037】図2に示すように、押し上げレバー15の
先端の上側には半円形状の突起20が形成されている。
半円形状の突起20は、クサビ11の底面に当接してク
サビ11を下方から支持し、かごの速度が超過した場合
には、押し上げレバー15bの突起20が、直接、クサ
ビ11を押し上げるようになっている。
【0038】このように、クサビ11に接触する押し上
げレバー15bの押し上げ部を円形状の突起20とする
ことにより、押し上げレバー15bとクサビ11の底面
は線接触することになる。このため、非常止め装置6作
動時に生じるクサビ11の横方向の運動に起因してクサ
ビ11と押し上げレバー15bとの間に生じる摺動抵抗
を極めて小さくすることができ、非常止め装置6の動作
を妨げることなくクサビ11を支持することができる。
【0039】また、突起20のクサビ11に対する接触
面が円形であるため、押し上げレバー15の回転角度に
よらず、突起20とクサビ11の接触状態を常に最適に
保つことができ、かつ、押し上げ力をクサビ11に対し
て常に垂直に作用させることができる。このためクサビ
11をまっすぐ滑らかに上昇させることができるので、
非常止め装置の作動が確実となる。また、クサビの上昇
距離が大きな非常止め装置に適用しても、押し上げレバ
ー15bの回転運動による押し上げ力をクサビ11に垂
直に伝えることができる。
【0040】[第3の実施形態]次に、図3を参照して
第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、
第1の実施形態に対して、押し上げレバー15bにロー
ラ21が設けられている点と、クサビ11の底面形状が
ローラ21に対応して変更されている点が異なり、他は
第1の実施形態と同一である。
【0041】図4で示すように、押し上げレバー15b
の先端の上部には円盤状のローラ21が回転可能に取り
付けられている。クサビ11の底面は、ローラ21の半
径より僅かに大きい半径を有する円形(円弧)状の窪み
22が形成されている。なお、ローラ21を、窪み22
上を転動可能な他の部材、例えばボール等に置換しても
よい。
【0042】ローラ21は、クサビ11の底面の窪み2
2に当接してクサビ11を下方から支持し、かごの速度
が超過した場合には、押し上げレバー15bに設けられ
たローラ21が、直接、クサビ11を押し上げるように
なっている。
【0043】このように、押し上げレバー15bの押し
上げ部をローラ21によって構成することで、第1乃至
第3の実施形態のように押し上げレバー15bの回転運
動に伴い押し上げレバー15bの押し上げ部とクサビ1
1底面とが摺動するのではなく、押し上げレバー15b
の回転運動に伴い、ローラ21がクサビ11底面の窪み
22上を転動するようになっているため、押し上げ力が
滑らかにクサビ11に伝達され、クサビ11をよりスム
ーズに持ち上げることができ、確実に非常止め装置6を
作動させることができる。
【0044】また、本実施形態においては、クサビ11
に円形状の窪み22を設けているため、押し上げレバー
15bの回転運動に伴い生じるローラ21の変位に対す
るクサビ11の追従性を向上させることができる。さら
に、非常止め装置6の動作時のクサビ11の横方向の運
動をこの窪み22によって案内することで、ローラ21
はクサビ11の最適な押し上げ位置を押し続けることが
でき、押し上げ力をより効率良くクサビ11に伝えるこ
とができるようになる。このため、非常止め装置6の作
動をより正確なものにできるとともに、非常止め装置6
の作動信頼性がより向上する。
【0045】さらに、窪み22の半径をローラ21の半
径より僅かに大きくすることにより、クサビ11に対す
るローラ21の追従性がより良くなり、さらに、窪み2
2とローラ21との接触面積が減少するため、クサビ1
1の上昇に伴う摺動運動の抵抗を小さくできるので、非
常止め装置6の信頼性がさらに向上する。
【0046】また、ローラ21は、押し上げレバー15
bに対して着脱可能とすることが好ましい。このように
すれば、長年クサビ11の自重を支えることによりロー
ラ21に疲労や変形、摩耗などの経年変化などに起因す
る不具合や異音が発生した際は、このローラ21を交換
することで対応でき、常に正常な状態に整備、調整する
ことが容易となる。また、適応速度が大きな非常止め装
置では、非常止め装置を動作させるとその衝撃力によっ
てローラ21が変形あるいは破損することもあり得る
が、この場合もローラ21を交換するだけで、セフティ
ーリンク9を復旧することが可能となり、部品交換や復
旧作業の時間、費用を節約することができる。
【0047】さらに、第2の実施形態の説明で述べたよ
うに、非常止め装置6作動時にはクサビ11が横方向に
も運動するため、ローラ21上をクサビ11が横方向に
摺動することになる。このため、このローラ21に潤滑
性を持たせることが好ましい。このようにすれば、セフ
ティーリンク作動時のクサビ11とローラ21との間の
摺動抵抗を低減でき滑らかに支持することができ、これ
によりクサビ11持ち上げ時の抵抗が減少し、非常止め
装置6をスムーズに動作させることができるので、非常
止め装置6の信頼性が向上する。なお、ローラ21に潤
滑性を持たせるには、例えば、ローラ21外周面に摩擦
抵抗の低い樹脂被覆を形成したり、含油ブッシュをロー
ラ21外周に装着する等すればよい。なお、上記横方向
の摺動抵抗を低減するために、全方向に回転可能なボー
ルおよびボール受けをローラ21に代えて設けてもよ
い。
【0048】さらに、このローラ21にゴムなどの緩衝
材を組み込むことが好ましい。このようにすれば、非常
止め装置6動作時に押し上げレバー15bに伝わる衝撃
力を緩和でき、非常止め装置の動作による押し上げレバ
ー15bおよびセフティーリンクの故障や変形を防ぐこ
とができる。緩衝材は、例えば、ローラ21とローラ2
1の軸との間に設けることができる。
【0049】[第4の実施形態]次に、図4を参照して
第4の実施形態について説明する。第4の実施形態は、
第2の実施形態に対して、押し上げレバー15bとクサ
ビ11の離間を防止するための手段としてバネ23が設
けられている点が異なり、他は第2の実施形態と同一で
ある。
【0050】図4に示すように、クサビ11および押し
上げレバー15bの側面には、係止ピン11c、15c
(フック等の他の係止手段でもよい)がそれぞれ設けら
れており、係止ピン11c、15cには、バネ23の両
端がそれぞれ係止されている。なお、言うまでもなくバ
ネ23は、押し上げレバー15bからクサビ11への押
し上げ力の伝達に寄与するものではない。
【0051】この第4の実施形態は、第1乃至第3の実
施形態の構成の場合に生じうる下記の問題点を解決する
ものである。すなわち、第1乃至第3の実施形態におい
ては、クサビ11と押し上げレバー15bとは機構的に
連結されていないため、クサビ11が押し上げレバー1
5bから離間する方向に動くことに対しては何ら制限は
ない。従って、乗りかご1の通常走行中またはかごが速
度超過し非常止め装置6を作動させる必要が在る場合
に、一方の非常止め装置6のクサビ11とガイドレール
4とが何らかの要因で接触するなどすることによりその
クサビ11上昇すると、非常止め装置6は片側だけ作動
してしまう。この様な状態になると乗りかご1が大きく
傾き、乗りかご1を正常に停止させることができず、乗
客の安全を保障できないばかりか、乗りかご1が傾くこ
とで脱レールや昇降路に設置されているガイドレール4
などの機器を破壊する可能性があり、エレベーターシス
テムに多大な損害を与えることになる。
【0052】これに対して、本実施形態によれば、押し
上げレバー15bとクサビ11の間にバネ23を取り付
けることにより、エレベーターの急停止や非常止め装置
6が作動しなければならない状況下などでの予期しない
衝撃や振動によってクサビ11のみが上昇しようとした
際、このバネ23によりクサビ11の上昇運動を妨げる
ことができる。これにより、片方のみの非常止め装置6
が作動する等の誤動作を防ぐことができ、非常止め装置
6の動作を確実なものにすることができる。このため、
エレベーターの安全装置の信頼性をより高めることがで
き、より安全なエレベーターシステムを提供することが
できる。
【0053】更に、このバネ23を伸ばした状態で取り
付け、クサビ11が常に押し上げレバー15bに押しつ
けられるように調整すると、上記の誤動作防止機能がよ
り確実なものとなるばかりでなく、エレベーターの通常
運転時の振動などによりクサビ11と押し上げレバー1
5bとが離れることを防止できる。これによりクサビ1
1と押し上げレバー15bとが衝突することにより生じ
る騒音を低減することができ、乗り心地を向上させるこ
とができる。
【0054】なお、バネ23はクサビ11および押し上
げレバー15bの側面に設けられているため、組立や調
整、点検などのためにクサビ11を取り外す際の作業性
を害することはない。
【0055】[第5の実施形態]次に、図5を参照して
第5の実施形態について説明する。第5の実施形態は、
第2の実施形態に対して、押し上げレバー15bとクサ
ビ11の離間を防止するための手段として平板24が設
けられている点が異なり、他は第2の実施形態と同一で
ある。
【0056】図5に示すように、押し上げレバー15b
及びクサビ11には、係合ピン15d、11dがそれぞ
れ設けられており、また、平板24には、長穴25が形
成されている。図5に示すように、係合ピン11d、1
5dは、エレベータの正常運転時には、長穴25の両端
にそれぞれ位置するようになっている。従って、エレベ
ータの正常運転時には、押し上げレバー15bの突起2
0とクサビ11とはほぼ接触した状態を維持する。な
お、係合ピン11d、15dの位置は、押し上げレバー
15bが図5に示す状態から図5における時計方向に回
転した場合でも、係合ピン11d、15d間の距離が長
穴25の両端間の距離より小さくならないような位置に
設定されている。
【0057】なお、平板24は、第2の実施形態におけ
るバネ23と同様に、押し上げレバー15bからクサビ
11への押し上げ力の伝達に寄与するものではない。
【0058】このように、押し上げレバー15bとクサ
ビ11を長穴25を有する平板24により連結すること
で、正常作動時の押し上げレバー15bの運動を妨げる
ことなくクサビ11と押し上げレバー15bとを連結す
ることができるので、クサビ11の跳びはねを防止する
ことができ、これによって押し上げレバー15bとクサ
ビ11の接触部分から生じる騒音を減少でき、乗り心地
を向上させることができる。
【0059】さらに、エレベーターの急停止や非常止め
装置6が作動しなければならない状況下などでの予期し
ない衝撃や振動によってクサビ11のみが上昇しようと
した時、(1)長穴25を有する平板24によって連結
された押し上げレバー15bがこの上昇運動を防ぐか、
もしくは、(2)平板24によって連結された押し上げ
レバー15bが持ち上げられ、これにより反対側の押し
上げレバー15aも持ち上げられ、4つすべてのクサビ
11が上昇する。
【0060】すなわち、上記(1)の場合には、非常止
め装置6の誤作動を防止することができ、また、上記
(2)の場合には、最悪の事象である非常止め装置6の
片効きを防止でき、エレベーターを安全に停止させるこ
とができる。このため、エレベーターの安全装置の信頼
性を高めることができ、より安全なエレベーターシステ
ムを提供することができる。
【0061】なお、本実施形態の構成を、第3の実施形
態に記載の構成と組み合わせて用いることも好ましい。
このようにすることにより、上記の効果をより確実に達
成することができる。なお、この場合、係合ピン11
d、15dは、バネ23を係止するための係止ピンとし
て共用することができる。
【0062】[第6の実施形態]次に図6及び図7を参
照して第6の実施形態について説明する。なお、図6及
び図7に示す実施形態は、図11に示す従来の技術に対
して、ロープレバー12の回転運動を反対側の非常止め
装置6に伝えるコンロッドを2本設け、これらコンロッ
ド13a、13bを交差させて配置した点が異なり、他
の構成は図11に記載された従来の技術と同一である。
【0063】すなわち、本実施形態に係るセーフティリ
ンクは、図11に示した従来のセーフティリンクに加え
て、その基端側が回転軸18aに固着されるとともにコ
ンロッドレバー19aと反対方向に延びるコンロッドレ
バー26aと、その基端側が回転軸18bに固着される
とともにコンロッドレバー19bと反対方向に延びるコ
ンロッドレバー26bと、を更に有する。そして、コン
ロッドレバー26aおよびコンロッドレバー26bの各
先端部にはコンロッド13bの両端がそれぞれ枢着され
ている。
【0064】図11に示す従来のセーフティリンク9に
おいては、唯一つだけ設けられているコンロッド13a
は、ロープレバー12からの回転運動をロープレバー1
2と反対側に位置する非常止め装置6に伝えるように設
計されていたため、セフティーリンク作動時には、コン
ロッド13aに引張り力のみが作用するような構造にな
っている。しかし、地震や風、乗客のいたずらなどに起
因するかごの揺れなどの要因によってロープレバー12
が無い側のクサビ11が上昇し、このクサビ11によっ
てセフティーリンク9を動作させようとする力が発生す
ると、正常時とは逆に、コンロッド13aに圧縮力が作
用し、コンロッド13は座屈してしまう。このため、ロ
ープレバー12側の非常止め装置6を作動させることが
できなくなり、片側の非常止め装置6のみが作動するた
め、安全にエレベーターが停止できなくなり、乗客に安
全を保障できないばかりか、かごが傾き、エレベーター
システムに多大なる被害を及ぼす可能性がある。
【0065】しかし、本実施形態によれば、一方の非常
止め装置6のクサビ11が持ち上がり、セフティーリン
クを動作させようとする力が発生しても、2本のコンロ
ッド13a、13bを交差させて設置してあるため、ど
ちらかのコンロッドに必ず引張り力のみが作用し、他側
の非常止め装置6に正常な作動力を伝えることがでる。
これにより、両側の非常止め装置6を正常に作動させる
ことができ、より安全な、エレベーターシステムを提供
することが可能となる。
【0066】図7は、コンロッド13a、13bとコン
ロッドレバー19b、26bとの係合部を詳細に示す図
である。コンロッド13a、13bの端部には、係合板
27a、27bがそれぞれ設けられている。係合板27
a、27bには、長穴28a、28bがそれぞれ設けら
れている。コンロッドレバー19b、26bの先端部に
は、係合ピン29a、29bがそれぞれ設けられてお
り、これら係合ピン29a、29bは長穴28a、28
bにそれぞれ係合している。
【0067】図6に示すように、2本のコンロッド13
a、13bを交差配置した場合、リンクの角度によって
コンロッド13の係合ピン間隔が変化し、従動側のコン
ロッドが突っ張ってしまい、リンクが回転できなくなる
ことがある。このような現象が生じると、非常止め装置
6を正常に作動させることが出来なくなり、エレベータ
ーの安全性を確保できなくなる。
【0068】本実施形態においては、コンロッド13
a、13bとコンロッドレバー19b、26bとの結合
を、長穴28a、28bに係合ピン29a、29bを係
合させることにより行っているため、リンクの回転によ
って生じるコンロッド両端の係合ピン間隔の変化をこの
長穴28a、28bによって緩和、吸収し、コンロッド
13a、13bが突っ張ること無く、セフティーリンク
9を正常に作動させることが出来る。これにより、交差
する2本のコンロッド13a、13bを設置したセフテ
ィーリンク9の動作がより確かなものとなり、地震や
風、乗客のいたずらや非常止め装置が作動する様な状況
下などでの乗りかご1の振動や予期しない挙動によって
引き起こされる非常止め装置の片効きを未然に防止で
き、より安全な、エレベーターシステムを提供すること
が可能となる。
【0069】なお、コンロッド13a、13bとコンロ
ッドレバー19a、19b、26a、26bとの枢着箇
所は全部で4箇所あるが、すべての枢着箇所において長
穴を用いる必要はない。図7に示す実施形態のように片
側の枢着箇所のみ、すなわち2箇所だけ長穴が用いるこ
とが好ましいが、少なくとも一カ所の枢着箇所に長穴が
用いられていれば十分である。
【0070】なお、上記の第1乃至第6の実施形態で
は、セーフティリンク9は乗りかごに取り付けられた非
常止め装置を作動させるものであったが、つり合いおも
りに取り付けられた非常止め装置を作動させる用途に対
しても、全く同様に適用することが可能である。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
クサビおよび非常止め装置全体を大型化させることのな
い、簡潔な構造で、信頼性の高いエレベーターの安全装
置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエレベーターの安全装置の第1の
実施形態を示す要部正面図。
【図2】本発明によるエレベーターの安全装置の第2の
実施形態を示す要部正面図。
【図3】本発明によるエレベーターの安全装置の第3の
実施形態を示す要部正面図。
【図4】本発明によるエレベーターの安全装置の第4の
実施形態を示す要部正面図。
【図5】本発明によるエレベーターの安全装置の第5の
実施形態を示す要部正面図。
【図6】本発明によるエレベーターの安全装置の第6の
実施形態を示す要部正面図。
【図7】図6の領域VIIを拡大して示す図であって、コ
ンロッドとレバーとの係合部の構成を示す図。
【図8】非常止め装置が設けられた一般的なエレベータ
ーの概略構成図。
【図9】従来の引き上げ型のセフティーリンクの一例を
示す図。
【図10】図9の要部を非常止め装置正面から見た図。
【図11】従来の押し上げ型のセフティーリンクの一例
を示す図。
【図12】図11の要部を非常止め装置正面から見た
図。
【符号の説明】
1 乗りかご 4 ガイドレール 5 つり合いおもり 6 非常止め装置 7 調速機 8 調速機ロープ 9 セフティーリンク 11 クサビ 11d、15d 係合ピン 12 ロープレバー 13a、13b コンロッド 15a、15b 押し上げレバー 18a、18b 回転軸 19a,19b、26a、26b コンロッドレバー 20 円形状の突起 21 転動部材 21 円形状の窪み 23 バネ 24 長穴が設けられた部材 25 長穴 27a、27b 長穴が形成された連結部材 28a、28b 長穴 29a、29b 係合ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小 林 英 彦 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 Fターム(参考) 3F304 DA33 DA45

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乗りかご又は釣り合いおもりからなる昇降
    体の走行速度が規定値より超過した場合に作動して調速
    機ロープを制動する調速機と、 前記昇降体を案内するガイドレールに対応して前記昇降
    体の両側に設けられた一対の非常止め装置と、 前記昇降体に設けられたセーフティリンクであって、前
    記調速機ロープに一端が固定されたロープレバーと、前
    記各非常止め装置のクサビを上昇させる押し上げレバー
    と、を有し、前記調速機ロープの動きに基づいて変位す
    るロープレバーの動きを前記各押し上げレバーに伝達し
    て対応するクサビを上昇させ、前記各非常止め装置を作
    動させるセーフティリンクと、を備えたエレベータの安
    全装置において、 前記押し上げレバーにより、前記クサビの下面を直接的
    に押し上げるように構成したことを特徴とする、エレベ
    ータの安全装置。
  2. 【請求項2】前記押し上げレバーのうち前記クサビに当
    接する部分を円形状としたことを特徴とする、請求項1
    に記載のエレベータの安全装置。
  3. 【請求項3】前記押し上げレバーに前記クサビの下面上
    を転動可能な転動部材を取付けて、前記転動部材により
    前記クサビを押し上げるように構成したことを特徴とす
    る、請求項1に記載のエレベータの安全装置。
  4. 【請求項4】前記クサビのうち前記転動部材に当接する
    部位に曲面状の窪みを設けたことを特徴とする、請求項
    2または3に記載のエレベータの安全装置。
  5. 【請求項5】前記押し上げレバーと対応する前記クサビ
    とをバネにより互いに連結し、前記押し上げレバーと対
    応する前記クサビとが離間することを防止または制限し
    たことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に
    記載のエレベータの安全装置。
  6. 【請求項6】前記押し上げレバーおよび対応する前記ク
    サビにそれぞれ係合ピンを設け、これら係合ピンを長穴
    を有する部材の長穴に係合させ、 前記長穴の長手方向長さを、エレベータの通常運転時に
    おいて前記押し上げレバーと前記クサビとが当接してい
    る場合の前記押し上げレバーの係合ピンと前記クサビの
    係合ピンとの間の距離とほぼ等しくし、前記押し上げレ
    バーと対応する前記クサビとが離間することを防止また
    は制限したことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれ
    か一項に記載のエレベータの安全装置。
  7. 【請求項7】乗りかご又は釣り合いおもりからなる昇降
    体の走行速度が規定値より超過した場合に作動して調速
    機ロープを制動する調速機と、 前記昇降体を案内する第1及び第2のガイドレールに対
    応して前記昇降体の両側に設けられた第1及び第2の非
    常止め装置と、 前記昇降体に取り付けられたセーフティリンクであっ
    て、前記調速機ロープに一端が固定されたロープレバー
    と、前記第1及び第2の非常止め装置にそれぞれ対応し
    て設けられるとともに前記第1及び第2の非常止め装置
    のクサビをそれぞれ上昇させる第1及び第2の押し上げ
    レバーと、を有し、前記調速機ロープの動きに基づいて
    変位する前記ロープレバーの動きを前記第1及び第2の
    押し上げレバーに伝達して対応するクサビを上昇させ、
    前記第1及び第2の非常止め装置を作動させるセーフテ
    ィリンクと、を備えたエレベータの安全装置において、 前記セーフティリンクは、側方から見た場合に互いに交
    差するような位置関係で配置された第1及び第2のコン
    ロッドと、前記第1の押し上げレバーが固着された回転
    軸に固着されるとともに前記第1のコンロッドの一端が
    枢着された第1のコンロッドレバーと、前記第1の押し
    上げレバーが固着された回転軸に固着されるとともに前
    記第2のコンロッドの一端が枢着された第2のコンロッ
    ドレバーと、前記第2の押し上げレバーが固着された回
    転軸に固着されるとともに前記第1のコンロッドの他端
    が枢着された第3のコンロッドレバーと、前記第2の押
    し上げレバーが固着された回転軸に固着されるとともに
    前記第2のコンロッドの他端が枢着された第4のコンロ
    ッドレバーと、を有し、 前記第1の押し上げレバーの回転運動が前記第2の押し
    上げレバーに伝達される場合および前記第2の押し上げ
    レバーの回転運動が前記第1の押し上げレバーに伝達さ
    れる場合に、前記第1及び第2のコンロッドのうち少な
    くとも一方が引っ張り荷重を受けるように構成したこと
    を特徴とするエレベータの安全装置。
  8. 【請求項8】前記第1及び第2のコンロッドと前記第1
    乃至第4のレバーとの4カ所の枢着部のうち少なくとも
    一カ所を、長穴が形成された連結部材と前記長穴に係合
    する係合ピンとにより形成したことを特徴とする、請求
    項7に記載のエレベータの安全装置。
JP26093299A 1999-09-14 1999-09-14 エレベータの安全装置 Expired - Fee Related JP4400956B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26093299A JP4400956B2 (ja) 1999-09-14 1999-09-14 エレベータの安全装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26093299A JP4400956B2 (ja) 1999-09-14 1999-09-14 エレベータの安全装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001080840A true JP2001080840A (ja) 2001-03-27
JP4400956B2 JP4400956B2 (ja) 2010-01-20

Family

ID=17354782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26093299A Expired - Fee Related JP4400956B2 (ja) 1999-09-14 1999-09-14 エレベータの安全装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4400956B2 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005092767A1 (ja) * 2004-03-29 2005-10-06 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha アクチュエータの動作検査方法、及びアクチュエータの動作検査装置
WO2005092768A1 (ja) 2004-03-29 2005-10-06 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha アクチュエータの駆動方法、及びアクチュエータの駆動回路
KR100709831B1 (ko) * 2005-11-10 2007-04-23 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 액추에이터의 동작 검사 방법, 및 액추에이터의 동작 검사장치
KR100720225B1 (ko) * 2005-11-29 2007-05-23 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 액츄에이터의 구동 방법, 및 액츄에이터의 구동 회로
US7849972B2 (en) 2004-05-25 2010-12-14 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Emergency stop device of elevator
EP2522615A1 (en) 2003-03-18 2012-11-14 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Elevator apparatus and safety device for an elevator
WO2014102933A1 (ja) * 2012-12-26 2014-07-03 三菱電機株式会社 エレベータ装置
US9409748B2 (en) 2011-09-07 2016-08-09 Mitsubishi Electric Corporation Elevator safety device and elevator safety device mounting method
US9598264B2 (en) 2011-12-07 2017-03-21 Mitsubishi Electric Corporation Elevator safety device and elevator safety device mounting method
CN106829682A (zh) * 2017-02-20 2017-06-13 宁波奥德普电梯部件有限公司 一种机械式触发机构
US9873592B2 (en) 2015-10-08 2018-01-23 ThyssenKrupp Elevator AG, ThyssenKrupp AG Governor inertia carrier for elevator safety mechanism
CN110407059A (zh) * 2019-07-02 2019-11-05 广西科技大学 索链升降系统安全防护装置
CN111483901A (zh) * 2019-01-02 2020-08-04 奥的斯电梯公司 电梯安全装置
CN113772518A (zh) * 2021-09-26 2021-12-10 杭州天奥电梯有限公司 一种升降机轿架
CN114074874A (zh) * 2020-08-17 2022-02-22 湖南大举信息科技有限公司 一种用于多轿厢并行电梯的安全装置
CN115570089A (zh) * 2022-12-09 2023-01-06 江苏兴锻智能装备科技有限公司 一种防晃动全自动上下料的锻压设备

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2522615A1 (en) 2003-03-18 2012-11-14 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Elevator apparatus and safety device for an elevator
EP2522614A1 (en) 2003-03-18 2012-11-14 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Elevator apparatus and safety device for an elevator
US7677362B2 (en) 2004-03-29 2010-03-16 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Actuator driving method and actuator driving circuit
CN100453439C (zh) * 2004-03-29 2009-01-21 三菱电机株式会社 致动器的动作检查方法以及致动器的动作检查装置
CN100453440C (zh) * 2004-03-29 2009-01-21 三菱电机株式会社 致动器的驱动方法及致动器的驱动电路
US7766128B2 (en) 2004-03-29 2010-08-03 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Method for inspecting operation of actuator and actuator operation inspector
WO2005092768A1 (ja) 2004-03-29 2005-10-06 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha アクチュエータの駆動方法、及びアクチュエータの駆動回路
WO2005092767A1 (ja) * 2004-03-29 2005-10-06 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha アクチュエータの動作検査方法、及びアクチュエータの動作検査装置
EP1731469A4 (en) * 2004-03-29 2015-09-09 Mitsubishi Electric Corp PROCEDURE FOR VERIFICATION OF STYLIST OPERATION AND MEMBER TESTS OPERATOR
US7849972B2 (en) 2004-05-25 2010-12-14 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Emergency stop device of elevator
KR100709831B1 (ko) * 2005-11-10 2007-04-23 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 액추에이터의 동작 검사 방법, 및 액추에이터의 동작 검사장치
KR100720225B1 (ko) * 2005-11-29 2007-05-23 미쓰비시덴키 가부시키가이샤 액츄에이터의 구동 방법, 및 액츄에이터의 구동 회로
US9409748B2 (en) 2011-09-07 2016-08-09 Mitsubishi Electric Corporation Elevator safety device and elevator safety device mounting method
US9598264B2 (en) 2011-12-07 2017-03-21 Mitsubishi Electric Corporation Elevator safety device and elevator safety device mounting method
CN104870354A (zh) * 2012-12-26 2015-08-26 三菱电机株式会社 电梯装置
JP5832669B2 (ja) * 2012-12-26 2015-12-16 三菱電機株式会社 エレベータ装置
WO2014102933A1 (ja) * 2012-12-26 2014-07-03 三菱電機株式会社 エレベータ装置
US9873592B2 (en) 2015-10-08 2018-01-23 ThyssenKrupp Elevator AG, ThyssenKrupp AG Governor inertia carrier for elevator safety mechanism
CN106829682A (zh) * 2017-02-20 2017-06-13 宁波奥德普电梯部件有限公司 一种机械式触发机构
CN111483901A (zh) * 2019-01-02 2020-08-04 奥的斯电梯公司 电梯安全装置
CN111483901B (zh) * 2019-01-02 2022-02-11 奥的斯电梯公司 电梯安全装置
CN110407059A (zh) * 2019-07-02 2019-11-05 广西科技大学 索链升降系统安全防护装置
CN110407059B (zh) * 2019-07-02 2024-01-16 广西科技大学 索链升降系统安全防护装置
CN114074874A (zh) * 2020-08-17 2022-02-22 湖南大举信息科技有限公司 一种用于多轿厢并行电梯的安全装置
CN113772518A (zh) * 2021-09-26 2021-12-10 杭州天奥电梯有限公司 一种升降机轿架
CN115570089A (zh) * 2022-12-09 2023-01-06 江苏兴锻智能装备科技有限公司 一种防晃动全自动上下料的锻压设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP4400956B2 (ja) 2010-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001080840A (ja) エレベータの安全装置
EP2687474B1 (en) Mechanism for detecting overspeed in lifting apparatuses, overspeed prevention safety actuation device and lifting apparatus
JP6633208B2 (ja) エレベーター装置
EP2084095B1 (en) Elevator braking device
JP5112342B2 (ja) エレベータの安全装置
KR101371282B1 (ko) 엘리베이터 및 엘리베이터 브레이크
JP6854974B2 (ja) エレベーターの安全装置、及びエレベーターの安全システム
JP5409109B2 (ja) エレベータ用非常停止装置
US20080142313A1 (en) Elevator Apparatus
US7374021B2 (en) Combined elevator guiding and safety braking device
JP6485664B2 (ja) エレベータ装置
JP6022008B1 (ja) エレベータおよびエレベータ用非常止め機構のロック装置
JP2000219451A (ja) エレベ―タ―システムの非常停止装置
EP3328772B1 (en) Safety block for elevator
EP1549582B1 (en) Combined elevator guiding and safety braking device
WO2014102933A1 (ja) エレベータ装置
JP2005001800A (ja) エレベータ装置
JP7146119B2 (ja) エレベータ及びその非常止め装置
JP2002255466A (ja) エレベータのかごの非常停止装置
JP4285834B2 (ja) エレベータの非常停止装置
KR200252556Y1 (ko) 엘레베이터의 양방향 비상제동장치
JP2012158440A (ja) エレベータ
JP3889948B2 (ja) エレベータ調速機のロープ掴み機構
WO2016121783A1 (ja) ブレーキ装置
JP2002220171A (ja) エレベータの非常止め装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060411

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090427

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090526

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090807

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20090902

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091006

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091027

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131106

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees