JP2001080390A - 車両の制御装置 - Google Patents
車両の制御装置Info
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- Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
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Abstract
動性を向上する。 【解決手段】 イグニッションキーの操作に基づいて停
止・始動が制御されるエンジンと、エンジンと駆動輪と
の間に設けられ、かつ、係合油圧を変更することのでき
る摩擦係合装置とを備え、イグニッションキーの操作と
は別に成立する駆動力源停止要求の有無に基づいて、エ
ンジンの停止・始動を制御することのできる車両の制御
装置において、駆動力源停止要求の発生によるエンジン
の停止中に、駆動力源停止要求が無くなってエンジンを
始動させる際に、摩擦係合装置に供給する油圧を発生す
る電動オイルポンプを停止または回転数を低下させるト
ルク伝達装置制御手段(ステップS1,S2,S5,S
6,S7)を備えている。
Description
キーの操作とは別に成立する駆動力源停止要求の有無に
基づいて、駆動力源の始動・停止を自動的に制御するこ
とのできる車両の制御装置に関し、特に、駆動力源と駆
動輪との間に設けられた動力伝達用のクラッチと、駆動
力源の動力以外の動力により駆動され、かつ、クラッチ
にオイルを供給するオイルポンプとを備えている車両の
制御装置に関するものである。
機が設けられており、この変速機が歯車変速機構、およ
び歯車変速機構のトルク伝達経路を切り換える摩擦係合
装置(トルク伝達装置)を備えている場合には、摩擦係
合装置を油圧サーボ機構によって係合・解放するように
構成している。
ミッションの低減と、騒音の低減とを目的として、車両
の停止中に、イグニッションキーの操作以外の駆動力源
停止要求の発生に基づいて、エンジンを停止させるとと
もに、駆動力源停止要求が無くなった際に、エンジンを
停止状態から運転状態に復帰させることのできる、いわ
ゆるエコランシステムが提案されている。このエコラン
システムを備えた車両においては、エンジンが停止され
ると機械式オイルポンプも停止するために、摩擦係合装
置に油圧が供給されなくなり、摩擦係合装置が解放され
てしまう。このため、エンジンの始動要求が生じてエン
ジンを始動した際には、機械式オイルポンプが駆動され
て、摩擦係合装置に作用する油圧が高められて急激に動
力伝達が生じて、ドライバーにショックとして体感され
る可能性がある。
のできる車両の制御装置の一例が、特開平8−1407
6号公報に記載されている。この公報に記載された車両
は、エンジンと、エンジンの出力側に配置され、かつ、
油圧源からの油圧を作動油圧として各種シフトに切り換
え可能な油圧式自動変速機とを備えている。また、この
車両の制御装置は、バッテリを電源とする電動オイルポ
ンプを備えている。そして、エコランシステムによるエ
ンジンの停止時には、バッテリにより電動オイルポンプ
を作動させてクラッチの結合が維持できる。したがっ
て、停止中のエンジンを始動させる場合に、上記したシ
ョックを防止できるものとされている。
報に記載された制御装置においては、エンジンの停止中
においても、電動オイルポンプを駆動して自動変速機の
クラッチを係合させているために、エンジンの始動に必
要な負荷トルクが増加してしまい、その始動性が低下す
る可能性があった。
れたものであり、停止中のエンジンを始動する場合に、
その始動性を向上することのできる車両の制御装置を提
供することを目的としている。
的を達成するため請求項1の発明は、始動・停止制御装
置の操作に基づいて停止・始動が制御される駆動力源
と、この駆動力源と駆動輪との間のトルク伝達状態を制
御するために、油圧によりその係合・解放が制御される
トルク伝達装置と、前記駆動力源の動力以外の動力によ
り駆動され、かつ、前記トルク伝達装置に作用する油圧
を制御するオイルポンプとを備え、前記始動・停止制御
装置の操作とは別に成立する駆動力源停止要求の有無に
基づいて、前記駆動力源の停止・始動を制御することの
できる車両の制御装置において、前記駆動力源停止要求
の発生による駆動力源の停止中に、前記駆動力源停止要
求が無くなって前記駆動力源を始動させる際に、前記オ
イルポンプを停止または回転数を低下させることによ
り、前記トルク伝達装置に供給する油圧を低下させる油
圧低下手段を備えていることを特徴とするものである。
時にはオイルポンプを停止または回転数を低下させるこ
とにより、トルク伝達装置の係合圧が低下するため、駆
動力源から駆動輪に至るトルク伝達経路に設けられてい
る回転要素の引きずりが抑制され、駆動力源の始動に必
要な負荷トルクが軽減される。
て、前記油圧低下手段は、前記駆動力源の回転数が所定
値まで上昇した際に、前記オイルポンプの回転数を上昇
させる機能を備えていることを特徴とするものである。
と同様の作用が生じるほか、トルク伝達装置の係合油圧
の立ち上がりが良好になる。
て、前記駆動力源により駆動され、かつ、前記トルク伝
達装置に油圧を供給する機械式オイルポンプが設けられ
ており、前記油圧低下手段は、前記駆動力源が始動され
て前記機械式オイルポンプの吐出量が所定の状態まで高
められた際に、前記オイルポンプを停止または回転数を
低下させる機能を備えていることを特徴とするものであ
る。
と同様の作用が生じるほかに、オイルポンプを駆動する
動力の無駄が抑制される。
に基づいて説明する。図2はこの発明で対象とする車両
のパワープラントおよびその制御系統を示すブロック
図、図3は、図2に示されたパワープラントの具体的な
構成を示すスケルトン図である。車両の駆動力源として
のエンジン1は、内燃機関、例えば、ガソリンエンジン
またはディーゼルエンジンまたはLPGエンジンを用い
ることができる。このエンジン1は、吸気・排気装置
(図示せず)、燃料噴射装置(図示せず)、点火装置
(図示せず)、冷却装置(図示せず)などを備えた公知
の構造のものである。また、エンジン1を始動させるス
タータ2が設けられている。このスタータ2としては、
マグネチックシフト式、またはリダクション式などが挙
げられる。
クコンバータ4が設けられており、トルクコンバータ4
の出力側には自動変速機3が設けられている。自動変速
機3は歯車変速機構5および油圧制御装置7を備えてい
る。まず、トルクコンバータ4は油圧により、その動作
が制御されるように構成されている。トルクコンバータ
4は、エンジン1のクランクシャフト8に連結されたフ
ロントカバー120と、フロントカバー120に一体的
に結合されたポンプインペラ47と、歯車変速機構5の
入力軸57に取り付けられたタービンランナ61と、ト
ルクコンバータ4の外殻を構成しているケーシング内部
のオイルの流れの向きを変えるステータ56と、フロン
トカバー120と入力軸57との間の動力伝達状態を切
り換えるロックアップクラッチ62とを有している。
ると、ポンプインペラ47とタービンランナ61とが流
体による動力伝達状態になる。これに対して、ロックア
ップクラッチ62が係合されると、フロントカバー12
0と入力軸57とが機械的な動力伝達状態(直結状態)
になる。なお、ロックアップクラッチ62の解放状態に
おいては、ステータ56の機能により、ポンプインペラ
47からタービンランナ61に伝達されるトルクを増幅
することができる。
5との間には、機械式オイルポンプ6が配置されてい
る。この機械式オイルポンプ6の回転軸は、ポンプイン
ペラ47に接続されている。したがって、この機械式オ
イルポンプ6は、エンジン1の動力により駆動すること
ができる。機械式オイルポンプ6は、自動変速機3の作
動油または潤滑油供給系統の元圧を発生する機能を有し
ている。
主変速部82を備えている。この副変速部81は、いわ
ゆるオーバードライブ部であって、1組のシングルピニ
オン型の遊星歯車機構83によって構成されている。遊
星歯車機構83のキャリヤ84が前記入力軸57に連結
され、また、キャリヤ84とサンギヤ85との間に、一
方向クラッチF0 と一体化クラッチC0 とが並列に配置
されている。なお、一方向クラッチF0 は、サンギヤ8
5がキャリヤ84に対して相対的に正回転(入力軸57
と同一方向に回転)する場合に、係合するようになって
いる。またサンギヤ85の回転を選択的に止める多板ブ
レーキB0 が設けられている。そしてこの副変速部81
の出力要素であるリングギヤ86が、主変速部82の入
力要素である中間軸87に接続されている。
チC0 もしくは一方向クラッチF0が係合した状態では
遊星歯車機構83の全体が一体となって回転するため、
中間軸87が入力軸57と同速度で回転し、低速段とな
る。またブレーキB0 を係合させてサンギヤ85の回転
を止めた状態では、リングギヤ86が入力軸57に対し
て増速されて正回転し、高速段となる。
88,89,90を備えており、それらの回転要素が以
下のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構
88のサンギヤ91と第2遊星歯車機構89のサンギヤ
92とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機
構88のリングギヤ93と第2遊星歯車機構89のキャ
リヤ94と第3遊星歯車機構90のキャリヤ95との三
者が連結され、かつそのキャリヤ95に出力軸96が連
結されている。この出力軸96が、プロペラシャフト
(図示せず)などにより、駆動輪103に対してトルク
伝達可能に接続されている。さらに第2遊星歯車機構8
9のリングギヤ97が第3遊星歯車機構90のサンギヤ
98に連結されている。
進側の四つの変速段とを設定することができ、そのため
のクラッチおよびブレーキが以下のように設けられてい
る。先ずクラッチについて述べると、互いに連結されて
いる第2遊星歯車機構89のリングギヤ97および第3
遊星歯車機構90のサンギヤ98と中間軸87との間に
第1クラッチC1 が設けられ、また互いに連結された第
1遊星歯車機構88のサンギヤ91および第2遊星歯車
機構89のサンギヤ92と中間軸87との間に第2クラ
ッチC2 が設けられている。
レーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構88および第2遊星歯車機構89のサンギヤ91,8
9の回転を止めるように配置されている。またこれらの
サンギヤ91,89(すなわち共通サンギヤ軸)とトラ
ンスミッションハウジング20との間には、第1一方向
クラッチF1 と多板ブレーキである第2ブレーキB2 と
が直列に配列されており、その第1一方向クラッチF1
はサンギヤ91,89が逆回転(入力軸57の回転方向
とは反対方向の回転)しようとする際に係合するように
なっている。多板ブレーキである第3ブレーキB3 は第
1遊星歯車機構88のキャリヤ99とトランスミッショ
ンハウジング20との間に設けられている。
100の回転を止めるブレーキとして多板ブレーキであ
る第4ブレーキB4 と第2一方向クラッチF2 とがトラ
ンスミッションハウジング20との間に並列に配置され
ている。なお、この第2一方向クラッチF2 はリングギ
ヤ100が逆回転しようとする際に係合するようになっ
ている。上述した各変速部81,82の回転部材のうち
副変速部81のクラッチC0 の回転数を検出するタービ
ン回転数センサ101と、出力軸96の回転数を検出す
る出力軸回転数センサ102とが設けられている。上記
のような各種のクラッチやブレーキなどの摩擦係合装置
は、公知の摩擦式のものが用いられている。
されるリニアソレノイドバルブ(図示せず)や、リニア
ソレノイドバルブから供給される油圧によって切換動作
するシフトバルブ(図示せず)、あるいはシフト装置
(後述)の操作により動作するマニュアルバルブ、さら
には油圧回路全体の元圧であるライン圧を調圧するプラ
イマリレギュレータバルブ(後述)などを備えている。
を設定するシフト装置104が設けられている。このシ
フト装置104と、油圧制御装置7のマニュアルバルブ
とが機械的に連結されている。このシフト装置104の
操作により選択されるシフトポジションが、図4に示さ
れている。すなわち、P(パーキング)ポジション、R
(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジショ
ン、D(ドライブ)ポジション、4ポジション、3ポジ
ション、2ポジション、L(ロー)ポジションを選択す
ることができる。また、シフト装置104の操作は、シ
フトポジションセンサ105により検出され、その検出
信号が電子制御装置106に入力されるように構成され
ている。
やブレーキなどの摩擦係合装置を、図4に示すように係
合・解放することにより、前進第1段ないし第5段の変
速段と、後進1段の変速段とを設定することができる。
すなわち、自動変速機3は、その変速比を段階的に変更
することのできる、いわゆる有段式の自動変速機であ
る。なお、図5において、○印は摩擦係合装置が係合さ
れることを意味し、空欄は摩擦係合装置が解放されるこ
とを意味し、◎印は摩擦係合装置がエンジンブレーキ時
に係合されることを意味し、△印は摩擦係合装置が係合
されるものの、動力伝達に関係しないことを意味してい
る。
ション、Nポジションが、入力軸57と出力軸96との
間でトルク伝達が不可能な非走行ポジションであり、D
ポジション、4ポジション、3ポジション、2ポジショ
ン、Lポジションが、入力軸57と出力軸96との間で
トルク伝達が可能な走行ポジションである。
態、シフト装置104の操作、予め記憶されているデー
タなどの条件に基づいて、自動変速機3を制御する機能
を有している。この電子制御装置106には、自動変速
機3を制御するための変速線図およびロックアップクラ
ッチ制御マップが記憶されている。この変速線図は、ア
クセル開度および車速をパラメータとして、歯車変速機
構5の変速段を自動的に制御するためのものである。ロ
ックアップクラッチ制御マップは、アクセル開度および
車速をパラメータとして、ロックアップクラッチ62の
係合・解放・スリップを制御するためのものである。
ョンが選択された場合は、前進段の第1速ないし第5速
のいずれかを設定することができ、また4ポジションが
選択された場合は、第1速ないし第4速のいずれかを設
定することができ、3ポジションが選択された場合は第
1速ないし第3速のいずれかを設定することができ、2
ポジションが選択された場合は、第1速または第2速を
設定することができ、Lポジションが選択された場合
は、第1速が設定される。3ポジションないしLポジシ
ョンは、エンジンブレーキレンジを設定するポジション
であり、それぞれのポジションで設定可能な変速段のう
ち最も高速側の変速段でエンジンブレーキを効かせるよ
うに構成されている。
機構5の変速比を、電子制御装置106に入力される信
号に基づいて自動的に制御することのできる自動変速制
御モードと、手動操作により制御することのできるスポ
ーツモードとを相互に切り換えることができる。図6
は、スポーツモードスイッチ76を示し、このスポーツ
モードスイッチ76は、例えばインストルメントパネル
(図示せず)付近またはコンソールボックス(図示せ
ず)付近などに配置されている。このスポーツモードス
イッチ76がオンされると、前記スポーツモードが設定
され、スポーツモードスイッチ76がオフされると、ス
ポーツモードが解除される。スポーツモードの設定状態
においては、アップシフトスイッチ(図示せず)および
ダウンシフトスイッチ(図示せず)を操作することによ
り、歯車変速機構5の変速比を手動で制御することがで
きる。
イルポンプ6とは別の電動オイルポンプ110が設けら
れている。また、電動オイルポンプ110を駆動するた
めの電動機107が設けられているとともに、電動機1
07にはインバータ108を介してバッテリ109が接
続されている。そして、インバータ108およびバッテ
リ109を制御するコントローラとしての電子制御装置
(ECU)111が設けられている。この電子制御装置
110Dは、入力されるデータに基づいて演算をおこな
って、電動機107を制御するように構成されている。
この電動機107の回転数を制御することにより、電動
オイルポンプ110の吐出量が増減される。そして、電
動オイルポンプ110は、エンジン1の停止時などに駆
動されるもので、機械式オイルポンプ6の機能を補完
し、あるいは機械式オイルポンプ6の代わりに使用され
る。
動オイルポンプ110は、共に、自動変速機3に対する
油圧源となっており、そのための油圧回路が図7に示す
ように構成されている。すなわち2つの入力ポート13
7,138と、1つの出力ポート139とを備えるチェ
ックボール機構140が設けられている。そして、その
一方の入力ポート137に機械式オイルポンプ6の吐出
口が連通され、また他方の入力ポート138に電動オイ
ルポンプ110の吐出口が連通されている。前記油圧制
御装置7には、ライン圧をスロットル開度あるいはアク
セル開度に応じた圧力に調圧するプライマリレギュレー
タバルブ141が設けられており、このプライマリーレ
ギュレータバルブ141に前記チェックボール機構14
0の出力ポート139が連通されている。
ト137,138,139によって囲われている空間部
分に、入力ポート137,138の内側に押し付けられ
ることによりその入力ポート137,138を封止する
ボール142を移動自在に配置したバルブ機構である。
したがって、ポンプ6,110のうちいずれか一方の吐
出圧が高い場合に、吐出圧の低いポンプが接続されてい
る入力ポートの内側にボール142が押し付けられる。
その結果、吐出圧の高いポンプから出力ポート139を
介してプライマリレギュレータバルブ141に油圧を供
給するように構成されている。
側、具体的には、前記クランクシャフト8におけるトル
クコンバータ4とは反対側には、駆動装置112が設け
られている。この駆動装置112は、クランクシャフト
8との間にクラッチ113を介して設けられたシャフト
114と、このシャフト114に対して巻き掛け伝動部
材115を介して接続された減速装置116とを有して
いる。この減速装置116にはモータ・ジェネレータ
(M/G)117が接続されている。
ングギヤ118およびサンギヤ119と、このリングギ
ヤ118およびサンギヤ119に噛み合わされた複数の
ピニオンギヤ120とを備えている。この複数のピニオ
ンギヤ120はキャリヤ121により保持されており、
キャリヤ121には回転軸122が連結されている。前
記モータ・ジェネレータ117は出力軸123を備えて
おり、出力軸123に前記サンギヤ119が取り付けら
れている。また、駆動装置116のハウジング124に
は、リングギヤ118の回転を止めるブレーキ125が
設けられている。さらに、出力軸123の周囲には一方
向クラッチ126が配置されており、一方向クラッチ1
26の内輪が出力軸123に連結され、一方向クラッチ
126の外輪がリングギヤ118に連結されている。
ば交流同期型のものを適用することができる。モータ・
ジェネレータ117は、永久磁石(図示せず)を有する
回転子(図示せず)と、コイル(図示せず)が巻き付け
られた固定子(図示せず)とを備えている。また、モー
タ・ジェネレータ117にはインバータ127を介して
バッテリ128が接続され、モータ・ジェネレータ11
7およびインバータ127ならびにバッテリ128に
は、コントローラとしての電子制御装置129が接続さ
れている。そして、モータ・ジェネレータ117のコイ
ルの3相巻き線に3相交流電流を流すと回転磁界が発生
し、この回転磁界を回転子の回転位置および回転速度に
合わせて制御することにより、トルクが発生する。モー
タ・ジェネレータ117により発生するトルクは電流の
大きさにほぼ比例し、モータ・ジェネレータ117の回
転数は交流電流の周波数により制御される。一方、シャ
フト114に対しては、補機クラッチ130を介してエ
アコン用コンプレッサなどの補機131が接続されてい
る。
3および補機クラッチ130を係合させるとともに、エ
ンジン1の動力を補機131に伝達して補機131を駆
動させることができる。また、モータ・ジェネレータ1
17は、エンジン1を始動させるスタータとしての機能
と、エンジン1の動力により発電する発電機(オルタネ
ータ)としての機能と、エンジン1の停止時に補機13
1を駆動する機能とを兼備している。まず、モータ・ジ
ェネレータ117をスタータとして機能させる場合は、
クラッチ113およびブレーキ125が係合され、補機
クラッチ130および一方向クラッチ126が解放され
る。また、モータ・ジェネレータ117をオルタネータ
として機能させる場合は、クラッチ113および一方向
クラッチ126が係合され、ブレーキ125が解放され
る。この場合は、エンジン1の動力をモータ・ジェネレ
ータ117に入力して発電をおこない、その電気エネル
ギがインバータ127を介してバッテリ128に充電さ
れる。
ータ・ジェネレータ117の動力により補機131を駆
動する場合は、ブレーキ125および補機クラッチ13
0が係合され、クラッチ113および一方向クラッチ1
26が解放される。そして、電子制御装置129は、バ
ッテリ128からモータ・ジェネレータ117に供給さ
れる電流値、またはモータ・ジェネレータ117により
発電される電流値を検出または制御する機能を備えてい
る。また、電子制御装置129は、モータ・ジェネレー
タ117の回転数を制御する機能と、バッテリ128の
充電状態(SOC:state of charge)を検出および制
御する機能とを備えている。
すように、アンチロックブレーキシステム(以下、AB
Sと略記する)132を備えている。このABS132
は、車両の制動時に駆動輪103を含む車輪のホイール
シリンダに作用する制動油圧を減圧・増圧して調圧し、
適度のコーナリングフォースを確保して操舵性を確保す
るとともに、制動停止距離が最短になるように、摩擦係
数の最も大きい値が得られるスリップ率となるように、
ブレーキ油圧を制御するための機構である。
検出する回転速度センサ133と、マスタシリンダ(図
示せず)とホイールシリンダ134との間の配管途中に
配置され、かつ、各ホイールシリンダ134へのブレー
キ油圧を制御するABSアクチュエータ135と、回転
速度センサ133からの信号によって車体速度を推測す
るとともに、各車輪の回転状況を判断し、路面の状況に
応じた最適の制動力が得られるようにブレーキ油圧の増
減指令を、ABSアクチュエータ135に対して出力す
る電子制御装置136とを備えている。なお、このAB
S132により、ヒルホールド制御をおこなうこともで
きる。このヒルホールド制御については後述する。
(ECU)137と、各種の電子制御装置106,11
1,129,136とが相互にデータ通信可能に接続さ
れている。また、総合制御装置137に対しては、エコ
ランシステムを起動・解除するためのメインスイッチ1
42と、イグニッションキー(図示せず)の操作を検出
するイグニッションスイッチ143と、アクセル開度セ
ンサ144と、フットブレーキスイッチ145とが接続
されている。この総合制御装置137は、演算処理装置
(CPUまたはMPU)および記憶装置(RAMおよび
ROM)ならびに入出力インターフェースを主体とする
マイクロコンピュータにより構成されている。
力信号と、総合制御装置137からの出力信号とが示さ
れている。この総合制御装置137に対しては、エンジ
ン回転数を示す信号、エンジン水温を示す信号、イグニ
ッションスイッチ143の信号、バッテリ128のSO
Cを示す信号、ヘッドライトのオン・オフ信号、デフォ
ッガのオン・オフ信号、エアコンのオン・オフ信号、車
速(出力軸回転数)信号、自動変速機(AT)3の作動
油温の信号、シフトポジションセンサ105の信号、サ
イドブレーキのオン・オフ信号、フットブレーキスイッ
チ145の信号、触媒(排気浄化触媒)温度、アクセル
開度センサ144の信号、クランク位置センサの信号、
タービン回転数センサ101の信号、大気圧センサの信
号などが入力される。
り、イグニッションキーのオフ(ロック)、アクセサ
リ、オン、スタートの各位置を検出することができる。
なお、イグニッションキーをキーシリンダに差し込んで
スタート位置に操作した後、その操作力を解除すると、
イグニッションキーが自動的にオン位置に戻るように、
キーシリンダ(図示せず)が構成されている。
の例を挙げると、点火信号、噴射(燃料の噴射)信号、
スタータ2への信号、モータ・ジェネレータ117に対
する信号、減速装置116に対する信号、ATソレノイ
ドへの信号、ATライン圧コントロールソレノイドへの
信号、ATロックアップコントロールバルブへの信号、
電動オイルポンプ110を制御する信号、ABSシステ
ム132の制御信号、クラッチ113,130の制御信
号、エコランシステム用インジケータに対する信号など
である。
構成との対応関係を説明する。すなわち、イグニッショ
ンキーおよびイグニッションスイッチがこの発明の始動
・制御装置に相当し、エンジン1がこの発明の駆動力源
に相当し、歯車変速機構5に設けられている各種のクラ
ッチやブレーキなどの摩擦係合装置がこの発明のトルク
伝達装置に相当し、総合制御装置137、電子制御装置
106、油圧制御装置7、電動オイルポンプ110がこ
の発明の油圧制御装置に相当し、電動オイルポンプ11
0がこの発明のオイルポンプに相当する。
を、図1のフローチャートに基づいて説明する。図1の
制御例は、シフト装置104により走行ポジションが選
択されている状態において、エンジン1の停止・復帰制
御をおこなう場合に相当している。まず、各種の電子制
御装置106,111,129,136および総合制御
装置137により、入力信号の処理がおこなわれるとと
もに、エンジン1の停止制御中であるか否かが判断され
る(ステップS1)。
中におこなうことのできる制御である。エコランシステ
ムとは、燃料の節約、排気ガスの低減、騒音の低減を目
的としておこなわれるものである。このエコランシステ
ムは、基本的には、イグニッションキーがスタート位置
を経由してオン位置に設定され、かつ、メインスイッチ
142がオンしている場合に起動する。また、基本的に
は、イグニッションキーがオフ位置に操作された場合、
またはメインスイッチ142がオフされた場合に、エコ
ランシステムが解除される。
合は、イグニッションキーの操作とは別に成立する停止
条件(言い換えれば、駆動力源停止要求)の有無に基づ
いて、エンジン1の始動(運転)・停止を制御すること
ができる。具体的には、エコランシステムが起動され、
かつ、所定のシフトポジションが選択されている状態に
おいて、停止条件が成立した場合は、運転中のエンジン
1の停止制御がおこなわれ、エンジン1の停止制御中に
復帰条件が成立した場合は、エンジン1が始動される。
ポジション、Nポジション、Dポジションが例示され
る。ここで、停止条件の成立を判断する要因としては、
例えば、車両停止中(車速零)であること、アクセルペ
ダルがオフされている(踏み込まれていない)こと、フ
ットブレーキペダルがオン(踏み込まれている)ことな
どが挙げられる。このほかに、バッテリ128の充電量
が所定値以上であることが挙げられる。
に、前記停止条件が成立する。これに対して、各要因の
少なくとも一つが欠落した場合に、復帰条件が成立す
る。なお、エコランシステムが起動された場合は、エコ
ランシステムが起動中であることが、エコランシステム
用インジケータにより出力される。また、エコランシス
テムが起動し、かつ、エンジン1が停止している場合
は、停止制御の実施中であることが、エコランシステム
用インジケータから出力される。さらに、エコランシス
テムが起動し、かつ、エンジン1が運転中である場合
は、停止制御が実施されていないことを、エコランシス
テム用インジケータから出力する。このエコランシステ
ム用インジケータの出力態様としては、ブザー、チャイ
ムの鳴動などによる音声表示、またはランプによる点灯
表示、ディスプレイによる画像表示などが例示される。
状態で、エンジン1の停止制御がおこなわれる場合にお
いて、第1クラッチC1 に作用する油圧と、エンジン回
転数NEとの関係を示すタイムチャートである。停止判
断が成立すると、時刻t1にエンジン1の停止指令が出
力され、若干の遅れをもって時刻t2からエンジン回転
数NEが徐々に低下する。一方、エンジン回転数NEの
低下に並行して機械式オイルポンプ6の回転数が低下す
るため、時刻t2よりも遅れた時刻t3から第1クラッ
チC1 に作用する油圧が低下し、時刻t1から時間Tof
f が経過した時刻t4において、第1クラッチC1 の油
圧が零に制御される。
ポンプ110を停止する制御、または電動オイルポンプ
110を低回転数に維持する制御のいずれかが選択され
る。ここで、低回転数とは、電動オイルポンプ110の
吐出量(吐出圧)を低下させることにより、第1クラッ
チC1 に作用する油圧を低下させ、第1クラッチC1を
非係合状態に保持することのできる回転数を意味してい
る。
2に対する制御信号が出力される。具体的には、各ホイ
ールシリンダ134に作用するブレーキ油圧が保持さ
れ、車輪103の回転が抑制される。このABS132
による制御が、いわゆる、ヒルホールド制御である。な
お、自動変速機3の出力軸96を、機械的にロックする
方法を採用して、車輪103の回転を止めることもでき
る。
合はリターンされ、ステップS1で肯定的に判断された
場合は、復帰条件が成立したか否かが判断される(ステ
ップS2)。ステップS2で否定的に判断された場合
は、エンジン1の停止制御、およびエコランシステム用
インジケータによる停止制御中の出力が継続されるとと
もに(ステップS3)、前記ヒルホールド制御が継続さ
れ(ステップS4)、リターンされる。
断された場合は、電動オイルポンプ110を停止したま
まに保持する制御をおこなう(ステップS5)。なお、
ステップS5においては、油圧回路におけるオイル漏れ
を一部補う意味で、電動オイルポンプ110の回転数を
低回転数に保持して油圧を供給することもできる。つい
で、停止中のエンジン1を始動する制御をおこなう(ス
テップS6)。つまり、第1クラッチC1 が解放された
状態で、エンジン1が始動され、機械式オイルポンプ6
が駆動を開始する。
NEO以上になった時点で、電動オイルポンプ110を
所定の高回転数まで上昇させる(ステップS7)。その
結果、プライマリレギュレータバルブ141の出力油圧
が上昇し、第1クラッチC1を係合させる油圧が上昇す
る。
が、第1クラッチC1 のパックを詰めることのできる状
態(係合直前の状態)にまで高められたか否かが判断さ
れる(ステップS8)。これは、エンジン回転数NEが
目標回転数NETGT以上になったか否かに基づいて判
断される。目標回転数NEGTは、アイドル回転数+α
の値である。ステップS8は、その判断が肯定されるま
で継続され、ステップS8で肯定的に判断された場合
は、機械式オイルポンプ6の吐出圧により、第1クラッ
チC1 を係合させることが可能であるため、電動オイル
ポンプ110を停止し、かつ、ヒルホールド制御を解除
し(ステップS9)、リターンされる。ここで、図1の
フローチャートに示された機能的手段と、この発明の構
成との対応関係を説明すれば、ステップS1,S2,S
5,S6,S7がこの発明の油圧低下手段に相当する。
状態を示すタイムチャートである。まず、エンジン復帰
指令が発生する以前においては、電動オイルポンプ11
0が低回転数に制御されており、第1クラッチC1 の油
圧も零に制御されている。時刻t5において、エンジン
復帰指令が発生すると、エンジン回転数NEが上昇する
とともに、タービン回転数NTも上昇する。その後、時
刻t6において、エンジン回転数NEが所定の回転数N
EO以上になると、電動オイルポンプ110の回転数が
フル回転に制御され、第1クラッチC1 の油圧が上昇す
る。
した時刻t7において、エンジン回転数NEが目標回転
数NETGTに到達した時点で電動オイルポンプ110
が停止されている。その後は、第1クラッチC1 の油圧
の上昇にともない、タービン回転数NTが一旦低下し、
その後、上昇する傾向を示している。なお、エンジン復
帰制御時には、ロックアップクラッチ62は解放されて
いるために、時刻t7以後にタービン回転数NTが低下
しても、エンジン回転数NEは目標回転数NETGTに
保持されている。その後、時刻t8において第1クラッ
チC1 の係合が完了し、以後は、第1クラッチC1 に作
用する油圧が一定に制御される。
に要求される負荷トルクが最大となる始動の初期段階に
おいて、電動オイルポンプ110を停止また回転数を低
下させることにより、第1クラッチC1 を解放状態に保
持して、そのトルク容量を低下させている。したがっ
て、エンジン1の始動に際して、エンジン1から駆動輪
103に至る経路に設けられている回転要素の引きずり
が抑制され、エンジン1の始動負荷が軽減されてその始
動性が向上する。
EOまで上昇した際に、電動オイルポンプ110の回転
数を上昇させる制御がおこなわれている。したがって、
第1クラッチC1 の係合油圧の立ち上がりが良好にな
る。さらに、エンジン回転数NEが目標回転数NETG
Tに到達して、機械式オイルポンプ106により第1ク
ラッチC1 の係合油圧を確保することができる状態にな
った時点で、電動オイルポンプ110を停止させてい
る。したがって、電動オイルポンプ110を駆動する電
動機107に供給される電力の無駄が抑制される。
れば、駆動力源の始動時にはオイルポンプを停止または
回転数を低下させることにより、トルク伝達装置の係合
圧が低下する。したがって、駆動力源から駆動輪に至る
トルク伝達経路に設けられている回転要素の引きずりが
抑制されて、駆動力源の始動に必要な負荷トルクが軽減
され、その始動性が向上する。
と同様の効果を得られるほか、駆動力源の回転数が上昇
する際に、トルク伝達装置の係合油圧の立ち上がりが良
好になる。
と同様の効果を得られるほか、オイルポンプを駆動する
動力の無駄が抑制される。
明するためのフローチャートである。
レーンおよび制御系統の一例を模式的に示すブロック図
である。
ルトン図である。
のクラッチおよびブレーキの係合・解放を示す図表であ
る。
の操作により選択されるシフトポジションを示す概念図
である。
より変更できる状態を設定・解除するためのスポーツモ
ードスイッチを示す概念図である。
る。
る。
す図である。
御に対応するタイムチャートである。
御に対応するタイムチャートである。
駆動輪、 106…電子制御装置、 110…電動オイ
ルポンプ、 137…総合制御装置、 C1 …第1クラ
ッチ。
Claims (3)
- 【請求項1】 始動・停止制御装置の操作に基づいて停
止・始動が制御される駆動力源と、この駆動力源と駆動
輪との間のトルク伝達状態を制御するために、油圧によ
りその係合・解放が制御されるトルク伝達装置と、前記
駆動力源の動力以外の動力により駆動され、かつ、前記
トルク伝達装置に作用する油圧を制御するオイルポンプ
とを備え、前記始動・停止制御装置の操作とは別に成立
する駆動力源停止要求の有無に基づいて、前記駆動力源
の停止・始動を制御することのできる車両の制御装置に
おいて、 前記駆動力源停止要求の発生による駆動力源の停止中
に、前記駆動力源停止要求が無くなって前記駆動力源を
始動させる際に、前記オイルポンプを停止または回転数
を低下させることにより、前記トルク伝達装置に供給す
る油圧を低下させる油圧低下手段を備えていることを特
徴とする車両の制御装置。 - 【請求項2】 前記油圧低下手段は、前記駆動力源の回
転数が所定値まで上昇した際に、前記オイルポンプの回
転数を上昇させる機能を備えていることを特徴とする請
求項1に記載の車両の制御装置。 - 【請求項3】 前記駆動力源により駆動され、かつ、前
記トルク伝達装置に油圧を供給する機械式オイルポンプ
が設けられており、前記油圧低下手段は、前記駆動力源
が始動されて前記機械式オイルポンプの吐出量が所定の
状態まで高められた際に、前記オイルポンプを停止また
は回転数を低下させる機能を備えていることを特徴とす
る請求項2に記載の車両の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26273799A JP3975622B2 (ja) | 1999-09-16 | 1999-09-16 | 車両の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26273799A JP3975622B2 (ja) | 1999-09-16 | 1999-09-16 | 車両の制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001080390A true JP2001080390A (ja) | 2001-03-27 |
JP3975622B2 JP3975622B2 (ja) | 2007-09-12 |
Family
ID=17379894
Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007016933A (ja) * | 2005-07-08 | 2007-01-25 | Toyota Motor Corp | 動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法 |
JP2010242613A (ja) * | 2009-04-06 | 2010-10-28 | Yoshihiro Suzuki | アイドリングストップ制御装置 |
JP2010261348A (ja) * | 2009-05-01 | 2010-11-18 | Manabu Suzuki | アイドリングストップ制御装置 |
US7860637B2 (en) | 2007-04-20 | 2010-12-28 | Fujitsu Ten Limited | Eco-run control device and method for resetting the same |
JP2013083243A (ja) * | 2011-09-29 | 2013-05-09 | Honda Motor Co Ltd | 自動二輪車 |
-
1999
- 1999-09-16 JP JP26273799A patent/JP3975622B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2013083243A (ja) * | 2011-09-29 | 2013-05-09 | Honda Motor Co Ltd | 自動二輪車 |
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