JP2001080204A - インクジェット記録体及びその製造方法 - Google Patents

インクジェット記録体及びその製造方法

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JP2001080204A JP25561899A JP25561899A JP2001080204A JP 2001080204 A JP2001080204 A JP 2001080204A JP 25561899 A JP25561899 A JP 25561899A JP 25561899 A JP25561899 A JP 25561899A JP 2001080204 A JP2001080204 A JP 2001080204A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】印字濃度が高く、表面平滑性、光沢性、印字品
位に優れ、かつ銀塩写真に匹敵する高解像度な画像が出
力可能なインクジェット記録体を提供する。 【解決手段】フュームドシリカとカチオン化合物を含む
分散液を機械的粉砕により平均粒子径1μm以下に分散ま
たは粉砕したスラリー状混合物を含有する塗工液を支持
体に塗布してなるインクジェット記録体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字濃度が高く、
表面平滑性、光沢性、印字品位、インク耐水性に優れ、
かつ銀塩写真に匹敵する高解像度な画像が出力可能なイ
ンクジェット記録体に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、インク液滴
を記録媒体に飛翔させ、直接付着させて記録を行う記録
方式である。インクジェットプリンターは、容易に多色
記録を行うことができるため、コンピューターからの文
字や各種図形の出力機として、近年、一般用およびオフ
ィス用として急速に普及している。インクジェットによ
る多色記録は、複雑な画像を正確かつ迅速に形成するこ
とができ、形成されるカラー画像も、製版方式による多
色印刷やカラー写真方式による印画に匹敵する記録を得
ることが可能である。印字部数が少ない用途に用いる場
合は、印刷技術や写真技術よりもより低コストで利用で
きるというメリットも持ち合わせている。さらに、最近
では、デジタルカメラの普及、フォトインクを搭載した
高精細な画像が出力可能で安価なインクジェットプリン
ターが入手可能なことなどより、銀塩写真に匹敵する画
像を出力する被記録体の需要が高まっている。プリンタ
ーの高精細化、高速化、フルカラー化に伴い、被記録体
に対してもより高度な特性が要求されるようになった。
特に銀塩写真の代替とするためには、銀塩写真同様の風
合い(手触り、視感白色度、剛度など)、記録後に記録
体にコックリングがないこと、高インク吸収速度及び吸
収容量、ドットの真円性、画像の高濃度化、表面の高光
沢化、高平滑化が強く求められている。
【0003】銀塩写真に匹敵する画質、光沢性、表面平
滑性を付与するため、親水性バインダーを主体とする膨
潤型のインク吸収層を設ける方法もあるが、高い光沢
性、印字濃度が得られる利点はあるものの、インクの乾燥
性が悪く印字後しばらく表面を触ったり重ねたりするこ
とができないこと、さらにはビーディングが発生した
り、耐水性、耐湿性に劣るなどの問題がある。これらの
問題を解決するためには、顔料を用いた空隙型の記録層
を設ける方法(例えば、特開昭55-144172号、特開昭56-
148584号、特開昭62-273881号公報など)が有効であ
る。しかし、これらの発明は、インク吸収性は比較的高い
レベルにあるものの、顔料の粒子径が大きいため光散乱
が起こり、記録体を作製した場合、光沢性、平滑性が得
られない。これらの問題を解決するために、本発明者ら
は一次粒子径3〜40nmより構成される二次粒子径10〜300
nmと水溶性樹脂を含有する記録体(特開平9-286465号公
報)、凝集体顔料をカチオン樹脂含有液中で粉砕分散す
る塗工液を塗布する方法(特開平10-272833号公報)な
どの発明に至った。これらの発明は、インク吸収性、印
字濃度、光沢性、平滑性に特に優れた特徴を有するが、
銀塩写真により近い画像を形成するためには、印字濃
度、光沢性がわずかながら不足である。
【0004】粒子径の小さなコロイダルシリカを用いる
方法(例えば、特開平2-274857号、特開平8-67064号、
特開平8-118790号公報など)などもあるが、光沢性平滑
性は得られるものの、コロイダルシリカは一次粒子であ
るため充分な空隙が形成されずインク吸収性に劣るなど
の問題がある。気相法により合成された粒子(フューム
ドシリカ)を用いる方法は、例えば、特開平2-113986
号、特開平11-58938号公報など報告されている。特開平
7-276789号公報では、平均一次粒子径10nm以下のシリカ
微粒子と水溶性樹脂を用いる報告があるが、高光沢性高
平滑性は得られるもののカチオン化合物と混合すると凝
集や増粘が著しく、これらの併用が困難であり、またイ
ンクの耐水性不足の問題が生じる。さらに、特開平11-2
0306号公報では、インク吸収層にカチオン媒染剤を含有
する報告があるが、インク耐水性は保持されるもののイ
ンク吸収性が阻害される問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、印字濃度が
高く、表面平滑性、光沢性、印字品位、インク耐水性に
優れ、かつ銀塩写真に匹敵する高解像度な画像が出力可
能なインクジェット記録体を提供することを目的として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】一般的に合成シリカは原
料に金属イオンなどの不純物が存在し、また製造工程に
おいても不純物が混入される。不純物を多く含有する合
成シリカ分散液は、屈折率が大きくなり透明性に劣り、
また塗工して得られた記録層の透明性、表面の平滑性が
悪く、高印字濃度、表面光沢を得ることは困難である。
また、インクの発色性にも劣る。フュームドシリカは原
料となる四塩化珪素の純度を蒸留により比較的高くする
ことができ、さらにクローズドシステムの製造工程が可
能なため製造工程においても不純物の混入を防ぐことが
可能であることにより高純度なフュームドシリカが得ら
れる。また,フュームドシリカは高分散性を有し、一般
の分散方法を用いることによりnmオーダーの粒子径のシ
リカを得る事が可能である。一方、フュームドシリカを
溶媒中に分散した場合、その液体はフュームドシリカ同
士の軟凝集による高い粘度と瞬時のチクソトロピー性を
有する。フュームドシリカを単独で塗工液とした場合、
塗料の安定性、塗工適性に問題が生じる。本発明ではフ
ュームドシリカとカチオン化合物を混合し、機械的分散
により分散あるいは粉砕したスラリー状混合物とするこ
とで、シリカ同士の軟凝集が抑制され、チクソ性も軽減
されて塗料の安定性、塗工適性が大幅に向上する。特に
平均粒子径(凝集粒子の場合は凝集粒子の平均粒子径)
が1μm以下の粒子を含む分散液も、塗工して得られた
記録層の透明性、表面の平滑性がに優れ、高印字濃度、
表面光沢を得ることができる。
【0007】フュームドシリカとカチオン化合物を混合
し、機械的分散により平均粒子径1μm以下に分散あるい
は粉砕したスラリー状混合物を含有する塗工液を用いる
ことにより、高い印字濃度、表面平滑性、光沢性、イン
ク耐水性、銀塩写真に匹敵する高解像度な印字品位が得
られる。記録層の塗布量および記録層を増やすことなど
により、インク吸収容量を得ることも可能である。以上
のことが可能であることがわかった。
【0008】本発明は以下の実施様態を含むがこれらに
限るものではない。 [1]フュームドシリカとカチオン化合物を含む分散液
を機械的粉砕法により平均粒子径1μm以下に分散または
粉砕したスラリー状混合物を含有する塗工液を支持体に
塗布してなるインクジェット記録体。 [2]機械的粉砕は圧力粉砕によることを特徴とする
[1]記載のインクジェット記録体。 [3]カチオン化合物が平均分子量6万以上のカチオン
樹脂であることを特徴とする[1]または[2]記載の
インクジェット記録体。 [4]フュームドシリカが平均一次粒子径3〜50nm、平
均二次粒子径が600nm以下であることを特徴とする
[1]〜[3]のいずれかに記載のインクジェット記録
体。 [5]フュームドシリカがSiO2を99.5%以上含有す
る[1]〜[4]のいずれかに記載のインクジェット記
録体。 [6]支持体が、非吸収性支持体であることを特徴とす
る[1]〜[5]のいずれかに記載のインクジェット記
録体。 [7]フュームドシリカとカチオン化合物を含む分散液
を機械的粉砕法により平均粒子径1μm以下に分散または
粉砕したスラリー状混合物を含有する塗工液を支持体に
塗布するインクジェット記録体の製造方法。
【0009】[8]フュームドシリカが平均一次粒子径
3〜40nm、平均二次粒子径が300nm以下であることを特徴
とする[4]記載のインクジェット記録体。 [9]フュームドシリカがSiO2を99.9%以上含有す
る[5]記載のインクジェット記録体。
【0010】[10]スラリー状混合物は水系溶媒中で分
散されることを特徴とする[7]記載のインクジェット
記録体の製造方法。 [11]インクジェット記録体は支持体上に少なくとも2
層以上の記録層を有し、少なくとも記録層の上層が前記
塗工液を支持体に塗布してなるフュームドシリカとカチ
オン化合物を含有する記録層であり、下層の記録層が水
溶性樹脂または水分散性樹脂を含有する[1]〜[6]記載の
インクジェット記録体。 [12]インクジェット記録体は支持体上に少なくとも2
層以上の記録層を有し、少なくとも記録層の上層が前記
塗工液を支持体に塗布してなるフュームドシリカとカチ
オン化合物を含有する記録層であり、下層の記録層が平
均粒子径1μm以下の二次粒子顔料を含有することを特
徴とする[1]〜[6]、[11]のいずれかに記載のインクジ
ェット記録体。 [13]支持体が、非吸収性支持体であることを特徴とす
る上記のいずれかに記載のインクジェット記録体。 [14]非吸収性支持体が、パルプを主成分とする基材を
ポリエチレン系樹脂あるいはポリオレフィン系樹脂で被
覆した樹脂被覆紙であることを特徴とする[13]記載の
インクジェット記録体。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の方法で得られるインクジ
ェット記録体は、印字濃度が高く、表面平滑性、光沢
性、印字品位に優れ、かつ銀塩写真に匹敵する高解像度
な画像の出力が可能である。フュームドシリカは、一般
に四塩化珪素を酸水素炎中で(酸素と水素の炎中で)燃
焼させて得られる。その製造条件を変えることにより、
比表面積が50〜600m2/gの範囲のシリカが得られる。
【0012】フュームドシリカは原料を高度に精製する
こと、製造工程での不純物の混入を抑えることにより高
純度シリカとすることができる。高純度であることを利
用して、特に純度が要求される半導体工業(例えば、シ
リコンウェハー用研磨剤,IC用研磨剤、半導体封止
剤、Si単結晶引き上げようルツボなど)や光通信工業
(例えば、光学用石英ガラス)の分野で用いられてい
る。本発明において用いる場合、フュームドシリカの純
度は特に規定するものではないが高印字濃度を得るため
には、SiO2含有率が99.3%以上が好ましく、99.5%以上
がより好ましく、99.8%以上が更に好ましく、99.9%以
上であることが最も好ましい。因みに湿式法シリカでは
高いSiO2含有率が得られない(トクヤマ社製トクシール
U;SiO2含有率85〜90%,富士デヴィソンサイロイ
ド72;SiO2含有率99.2%,塩野義製薬カープレッ
クス#80;SiO2含有率88%、日本シリカニップシー
ルU;SiO2含有率94%)。乾式法で得られるシリカは
一般的に、フュームドシリカまたは煙霧質シリカあるい
はその製造方法より乾式シリカ、気相法シリカとも呼ば
れる。
【0013】一般にインクジェット用インクはアニオン
性染料を使用しており、印字後のインク耐湿性、耐水性
を向上させるため、記録層中にカチオン化合物が含有さ
れる。カチオン化合物としては、例えば、ポリエチレン
アミンやポリプロピレンポリアミンなどのポリアルキレ
ンポリアミン類またはその誘導体、第三級アミン基や第
四級アンモニウム基を有するアクリル樹脂、ジアリルア
ミン重合体等のカチオン樹脂などが挙げられる。カチオ
ン樹脂の分子量は特に規定するものではないが、分子量
が6万より小さいとシリカ同士の間に形成された空隙に
カチオン樹脂が入り込みやすいためか、空隙を埋めてし
まいインク吸収性を阻害したり、アニオン性染料と結合
したカチオン化合物がインクに含まれる溶媒などととも
に容易に記録層中を動き、画像の滲みにつながる恐れが
ある。このため、カチオン化合物の分子量は6万以上の
カチオン樹脂より選ばれることが好ましい。上限は特に
ないが塗液粘度や取り扱い上50万以下程度が好まし
い。添加量としては、顔料100部に対して1〜30
部、さらには3〜25部の範囲で調製される。
【0014】本発明は、フュームドシリカとカチオン化
合物を混合し機械的粉砕により分散あるいは粉砕してス
ラリー状混合物を得るが、機械的粉砕の順序は特に規定
するものではない。すなわち(1)フュームドシリカを
分散した後にカチオン化合物を混合する方法、(2)フ
ュームドシリカを分散した後にカチオン化合物を混合し
てさらに分散する方法、(3)フュームドシリカを分散
している状態でカチオン化合物を混合する方法、(4)
フュームドシリカとカチオン化合物を混合した後に分散
する方法などを例示できる。一般的に、シリカはシラノ
ール基が表面に存在しているため電気的にマイナスを示
し、カチオン化合物と混合することにより凝集する。本
発明において微細な二次粒径を有するフュームドシリカ
にカチオン化合物を混合すると凝集が起こり、分散液は
増粘し、凝集粒径(二次粒径)が大きくなるが、少なく
ともフュームドシリカとカチオン化合物を混合した後に
機械的粉砕力を加えることにより分散液の粘度を下げ、
凝集粒径を1μm以下に調整する。機械的粉砕は、ホモ
ミキサー、超音波ホモジナイザー、圧力式ホモジナイザ
ー、ナノマイザー、高速回転ミル、ローラミル、容器駆
動媒体ミル、媒体攪拌ミル、ジェットミル、サンドグラ
インダー等が用いられるが、より効果的に分散あるいは
粉砕するためには圧力粉砕を用いることが好ましい。本
発明において圧力粉砕法とは、スラリー状混合物をオリフィ
ス中で圧力をかけた状態で連続的に通過させ、圧力粉砕
する方法であり、処理圧力は200〜3500kgf/cm2、より好
ましくは500〜3500kgf/cm2、さらに好ましくは1000〜35
00kgf/cm2である。上記圧力粉砕により処理することで
良好な分散あるいは粉砕が実施できる。さらに高圧でオリ
フィスを通過したスラリー状混合物を対向衝突させること
による分散或いは粉砕がより好ましい。対向衝突による
方法は、分散液を加圧することによって出口側に導き、
分散液を二つの通路に分岐してさらに流路をオリフィスによ
り狭めることによって流速を加速して対向衝突させ、粉
砕する。分散液を加速したり衝突させたりする部分を構
成する材料としては、材料の摩耗を抑えるなどの理由か
らダイヤモンドが好ましく用いられる。圧力粉砕機とし
ては圧力式ホモシ゛ナイサ゛ー、ナノマイザーが用いられ、特に
対向衝突シ゛ェット粉砕機としてナノマイザーが好ましい。
【0015】本発明のフュームドシリカの一次粒子径
は、およそ2〜50nmの範囲であり、例えば1μm以上の
凝集体を粉砕して得ることができる。本発明では機械的
分散力により少なくとも平均二次粒子径1μm以下に分散
あるいは粉砕される。スラリー混合物に含有する顔料の
粒子径は平均凝集粒子径1μm以下で、印字濃度、光沢性
などの観点から、平均一次粒子径3〜50nm、平均二次粒
子径600nm以下であることが好ましく、特に平均一次粒
子径3〜40nm、平均二次粒子径300nm以下であることが好
ましい。二次粒子径に下限は特にないが、10 nm以上が
好ましい。
【0016】スラリー状混合物は水系あるいは溶剤系な
ど特に溶媒を規定するものではないが、塗工適性などの
理由で水系溶媒であることが好ましい。フュームドシリ
カはチクソトロピー性を有するため、外力が取り去られ
た静止状態では直ちに凝集体を形成する。本発明におけ
る平均粒径は、5%シリカ分散液をホモミキサーにて500
0rpm、30分攪拌分散した直後に分散液を塗工してサンプ
ルとして、電子顕微鏡(SEMとTEM)で観察した粒
径(マーチン径)の平均値をいう(「微粒子ハンドブッ
ク」、朝倉書店、p52参照)。
【0017】インクジェット記録体の形態としては原紙
に含浸する方法、サイズプレスする方法、記録層を設け
る方法などが例示でき特に限定されないが、印字品位に
優れた画像を得るためには特に記録層を設ける方法が好
ましい。本発明が2層以上の記録層を有する場合、1μ
m以下のフュームドシリカとカチオン化合物を含有する
層が少なくとも上層であることが印字濃度,光沢性の観
点から特に好ましい。上層より支持体側の層(下層)の
記録層は、例えば水溶性樹脂含有層、顔料含有層などを
例示でき、特に限定されない。インク吸収性のためには
顔料を有することが好ましい。より好ましくは全ての記
録層が平均粒子径1μm以下の二次粒子を含有すること
である。
【0018】下層の記録層が顔料を含有する場合、顔料
としては、例えば、前記特定のフュームドシリカ、非晶
質シリカ(アルミナなどによるカチオン変性シリカを含
む)、カオリン、クレー、焼成クレー、酸化亜鉛、酸化
スズ、硫酸マグネシウム、酸化アルミニウム、水酸化ア
ルミニウム、擬ベーマイト、炭酸カルシウム、サチンホ
ワイト、ケイ酸アルミニウム、スメクタイト、ゼオライ
ト、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグ
ネシウム、珪藻土、スチレン系プラスチックピグメン
ト、尿素樹脂系プラスチックピグメント、ベンゾグアナ
ミン系プラスチックピグメントなど、一般に塗工紙分野
で公知公用の各種顔料が適宜使用される。本発明におい
ては、非晶質シリカ(アルミナなどによるカチオン変性
シリカを含む)、アルミナシリケート、炭酸カルシウム
より選ばれることが好ましく、特に、シリカが好まし
い。
【0019】本発明において、支持体は吸収性支持体、
非吸収性支持体のいずれでもよい。吸収性支持体として
は、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、キャスト塗工
紙、クラフト紙、含浸紙などが例示できる。高平滑性、
銀塩写真ライクな風合い(特に白色度、手触り)などの観
点から、印画紙原紙がより好ましい。非吸水性支持体と
しては、例えば、透明、不透明いずれの支持体も選ば
ず、セロハン、ポリエチレン、ポリプロピレン、軟質ポ
リ塩化ビニル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ
スチレンなどのプラスチックフィルム類、あるいは吸水
性、非吸水性のいずれより選ばれる前記記載のプラスチ
ックフィルム類、樹脂フィルム、合成紙、パルプを主成
分とする基材(例えば、上質紙、中性紙、印画紙原紙、
アート紙、コート紙、キャスト塗工紙、クラフト紙、含
浸紙等)などを、非吸水性樹脂で被覆した樹脂被覆体な
どが適宜使用される。被覆樹脂としては、ポリエチレン
系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂など、
またはそれらの混合物を主成分とするものを用いること
ができる。ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエ
チレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポ
リエチレン樹脂などがある。ポリエステル系樹脂として
は、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテ
レフタレート樹脂、ポリエステル系生分解性樹脂などが
ある。
【0020】支持体、特にプラスチックフィルム類、樹
脂被覆体(被覆される基材あるいは被覆樹脂)に、白色
顔料好ましくは酸化チタン顔料、炭酸カルシウム、合成シリ
カ、あるいはこれらを併用したものを含有させることも
可能である。酸化チタン顔料がもっとも好ましい。白色顔
料としては、合成シリカ、酸化亜鉛、タルク、カオリンな
ど公知公用の顔料が使用できる。記録体のコックリング
がなく、また表面平滑性、表面光沢性を向上させるなど
の観点から、非吸収性支持体、さらには高平滑性を有す
るプラスチックフィルム類、高平滑性プラスチックフィ
ルム類が好ましい。プラスチックフィルム類は高価であ
り、また銀塩写真ライクな風合い(特に白色度、手触り)
が得られにくいため、主成分がパルプからなり高平滑性
を有する上質紙、印画紙原紙、アート紙、コート紙、キ
ャスト塗工紙にポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系
樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポ
リカーボネート系樹脂など、またはそれらの混合物を主
成分とするもので高平滑性を有するように被覆した樹脂
被覆紙が好ましい。特に、印画紙原紙にポリエチレン系
樹脂あるいはポリオレフィン系樹脂で高平滑性を有する
ように被覆した樹脂被覆紙が特に好ましい。また、銀塩
写真調の風合い(特に手触り感)を得るため、記録体の
カールを制御するためなどの理由から記録面と反対側の
面(裏面)もポリエチレン系樹脂あるいはポリオレフィ
ン系樹脂で被覆することが好ましい。
【0021】被覆の厚さは特に限定されないが、4〜1
00μmの範囲とすることが好ましい。好ましくは5〜
50μm、より好ましくは7〜35μmである。少なす
ぎると被覆の効果が不足し、多すぎると風合いが劣る。
記録体のカールを考慮し、記録面と裏面の被覆厚を調整
したり、被覆樹脂を選択することも可能である。被覆樹
脂に白色顔料好ましくは酸化チタン顔料、炭酸カルシウ
ム、合成シリカ、あるいはこれらを併用したものを含有さ
せることも可能である。酸化チタン顔料がもっとも好まし
い。
【0022】支持体に非吸収性支持体を用いた場合、記
録面側に支持体と記録層の密着性を付与あるいは向上さ
せるなどの目的で予め密着処理、接着処理を施しておく
ことも可能である。特に樹脂被覆紙を用いた場合、コロ
ナ放電処理を施すこと、ゼラチン、ポリビニルアルコー
ルなどによるアンダーコート層を設けることが好まし
い。支持体裏面に搬送性、帯電防止、ブロッキング防止
などの目的で処理を施すことも可能である。裏面処理は
化学的処理、あるいはコート層を設けるなど適宜他の構
成を追加できる。
【0023】平滑度は特に限定されないが、高光沢、高
平滑な面を得るためには300秒(王研式、J.TAPPI N
o.5)以上であることが好ましい。さらに、不透明度も
特に限定されるものではないが、銀塩写真ライクな風合い
(特に視感白色度)を得るためには、不透明度(JIS P8
138)85以上、より好ましくは93以上である。
【0024】本発明の記録層が顔料を含有する場合、微
細顔料同士、あるいは微細顔料と支持体とを接着させる
ためには、接着剤(バインダー)を用いる。接着剤(バ
インダー)としては、水溶性樹脂(例えばポリビニルア
ルコール、カチオン性ポリビニルアルコール、シリル性
ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールな
どのポリビニルアルコール類、カゼイン、大豆タンパ
ク、合成タンパク質類、デンプン、カルボキシメチルセ
ルロースやメチルセルロースなどのセルロース誘導
体)、スチレンーブタジエン共重合体、メチルメタクリ
レート―ブタジエン共重合体の共役ジエン系重合体ラテ
ックス、アクリル系重合体ラテックス、スチレン―酢酸
ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラテックス等の
水分散性樹脂など、一般に塗工紙分野で公知公用の各種
接着剤が単独あるいは併用して使用される。本発明にお
いては、インク吸収性、塗膜耐水性付与のため、ポリビ
ニルアルコール類などの水溶性樹脂が好ましく使用され
る。
【0025】各記録層の顔料と接着剤(バインダー)の
固形分重量比は特に限定しないが、好ましくは100/
5〜100/200、より好ましくは100/10〜1
00/100の範囲で調製される。接着剤(バインダ
ー)量が多いと顔料間の細孔が小さくなりインク吸収速
度が得られにくく、少ないと塗工層にひび割れが生じや
すい。記録層の塗工量は、特に限定するものではない
が、1〜100g/m2、好ましくは2〜50 g/m2、に調整され
ることが好ましい。1g/m2未満では均一で高平滑な塗膜
が得られにくく、100g/m2を超えると塗膜にひび割れが
生じやすくなる。記録層の塗工コーターとしては、ブレ
ードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、
バーコーター、グラビアコーター、ロッドブレードコー
ター、リップコーター、ダイコーター、カーテンコータ
ーなど、公知の各種塗工装置が挙げられる。
【0026】本発明のインクジェット記録方法で使用さ
れるインクとしては、像を形成させる色素と該色素を溶
解あるいは分散する溶媒を必須成分をし、必要に応じて
各種分散剤、界面活性剤、粘度調整剤、比抵抗調整剤、
pH調整剤、防かび剤、記録材の溶解あるいは分散安定
化剤などの各種助剤が適宜添加される。 インクに使用
される記録剤としては、直接染料、酸性染料、塩基性染
料、反応性染料、食用色素、分散染料、油性染料及び各
種顔料などが挙げられるが、従来公知の記録剤は特に制
限なく使用できる。上記色素の含有量は、溶媒成分の種
類、インクに要求される特性などにより決定されるが、
本発明におけるインクにおいても、従来のインク中の配
合、つまり0. 1〜20wt%程度の使用で特に問題は
ない。
【0027】本発明で用いられるインクの溶媒として
は、水及び水溶性の各種有機溶剤、例えば、メチルアル
コール、エチルアルコール、n―プロピルアルコール、
イソプロピルアルコール、n―ブチルアルコール、イソ
ブチルアルコールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコ
ール類、アセトン、ジアセトンアルコールなどのケトン
あるいはケトンアルコール類、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレング
リコール類、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、チ
オジグリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレング
リコールなどのアルキレン基が2〜6個のアルキレング
リコール類、ジメチルホルムアミドなどのアミド類、テ
トラヒドロフランなどのエーテル類、グリセリン、エチ
レングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコール
メチル(エチル)エーテル、トリエチレングリコールモ
ノメチルエーテルなどの多価アルコールの低級アルキル
エーテル類などがある。
【0028】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、もちろんこれらに限定されるものではな
い。また、例中の部及び%は特に断らない限り、水を除
いた固形分であり、それぞれ重量部及び重量%を示す。
尚、粉砕分散しても一次粒子径は変わらない。 [シリカゾルA]市販フュームドシリカ(トクヤマ(株)社
製、商品名、レオロシールQS-102、比表面積200m2
g、比表面積換算の平均一次粒子径 約15nm、平均2
次粒径160nm,SiO2;99.9%以上、FeO3;1
0ppm未満、HCl;50ppm未満、Al23;2
0ppm未満)をサンドグラインダーにより粉砕分散し
た後、ナノマイザー(ナノマイザー(株)社製、商品名:
ナノマイザー)を用いて粉砕分散を繰り返し、平均二次
粒径が80nmからなる10%分散液を調製した。
【0029】[シリカゾルB]シリカゾルA100部に
カチオン樹脂としてシ゛アリルシ゛メチル4級アンモニウム塩酸塩(センカ
(株)社製、商品名:ユニセンスCP-103、分子量:10万)15部
を添加し、顔料の凝集と分散液の増粘を起こさせた。再
度、ナノマイザーを用いて粉砕分散を繰り返し、平均二
次粒径(凝集粒径)が400nmからなる10%分散液を調
製した。 [シリカゾルC]シリカゾルBのナノマイザーを用いた
粉砕分散をさらに繰り返し、平均二次粒径が100nmか
らなる10%分散液を調製した。 [シリカゾルD]市販フュームドシリカを変更する以外
はシリカゾルCと同様の方法で平均二次粒径が100nm
からなる10%分散液を調製した。(市販フュームドシリ
カは、トクヤマ(株)社製、商品名:レオロシールQS-10、比
表面積140m2/g、比表面積換算の平均一次粒子径 約
25nm,SiO2;99.9%以上、FeO3;10pp
m未満、HCl;50ppm未満、Al23;20pp
m未満)を使用。
【0030】[シリカゾルE]市販フュームドシリカを
変更する以外はシリカゾルCと同様の方法で平均二次粒
径が80nmからなる10%分散液を調製した。(市販フュ
ームドシリカは、トクヤマ(株)社製、商品名、レオロシール
QS-40、比表面積380m2/g、比表面積換算の平均一次
粒子径 約8nm,SiO2;99.9%以上、Fe
3;10ppm未満、HCl;50ppm未満、Al2
3;20ppm未満)を使用。 [シリカゾルF]カチオン樹脂を変更する以外はシリカ
ゾルCと同様の方法で平均二次粒径が100nmからなる1
0%分散液を調製した。カチオン樹脂は、ジアリルジメ
チル4級アンモニウム塩酸塩(センカ(株)社製、商品名:ユ
ニセンスCP-101、分子量2万)を使用。
【0031】[シリカゾルG]市販湿式シリカ(日本シ
リカ工業社製、商品名:Nipsil HD-2、平均一次粒径 11
nm、平均二次粒径3μm)をサンドグラインダーにより
粉砕分散した後、ナノマイザー(ナノマイザー(株)社
製、商品名:ナノマイザー)を用いて粉砕分散を繰り返
し、平均二次粒径が450nmからなる10%分散液を調製
した。 [シリカゾルH]シリカゾルG100部(固形分重量
部)にカチオン樹脂としてシ゛アリルシ゛メチル4級アンモニウム塩酸塩
(センカ(株)社製、商品名:ユニセンスCP-103、分子量:10万)
15部を添加し分散液を凝集、増粘させた。再度、ナノマ
イザーを用いて粉砕分散を繰り返し、平均二次粒径が10
0nmからなる10%分散液を調製した。 [シリカゾルI]市販シリカを変更する以外はシリカゾ
ルAと同様の方法で平均二次粒径が450nmからなる10
%分散液を調製した。即ち市販ゲル法シリカ(ク゛レーステ゛ヒ
゛ソン社製、商品名:サイロシ゛ェットP403、平均二次粒子径3μm
を使用)をサンドグラインダーにより粉砕分散した後、
ナノマイザー(ナノマイザー(株)社製、商品名:ナノマ
イザー)を用いて粉砕分散を繰り返し、平均二次粒径が
450nmからなる10%分散液を調製した。
【0032】[シリカゾルJ]市販フュームドシリカ
(トクヤマ(株)社製、商品名、レオロシールQS-102、比表面
積200m2/g、比表面積換算の平均一次粒子径 約15n
m、平均二次粒径160nm)を攪拌型分散機(オルガ
ノ(株)社製、商品名:クレアミックス CLM-0.8S)を用いて粉砕
分散し、さらにカチオン樹脂としてシ゛アリルシ゛メチル4級アンモニウ
ム塩酸塩(センカ(株)社製、商品名:ユニセンスCP-103、分子
量:10万)15部を添加し、再度、同攪拌型分散機にて粉
砕分散を繰り返し、平均二次粒径が500nmからなる10
%分散液を調製した。 [シリカゾルK]市販フュームドシリカ(トクヤマ(株)社
製、商品名、レオロシールQS-102、比表面積200m2
g、比表面積換算の平均一次粒子径 約15nm,平均二
次粒径160nm)100部、カチオン樹脂シ゛アリルシ゛メチル4級
アンモニウム塩酸塩(センカ(株)社製、商品名:ユニセンスCP-103、分
子量:10万)15部とを混合し、サンドグラインダーによ
り粉砕分散した後、ナノマイザー(ナノマイザー(株)社
製、商品名:ナノマイザー)を用いて粉砕分散を繰り返
し、平均二次粒径が100nmからなる10%分散液を調製
した。
【0033】[支持体A]CSF(JIS P−812
1)が250mlまで叩解した針葉樹晒クラフトパルプ
(NBKP)と、CSFが280mlまで叩解した広葉
樹晒クラフトパルプ(LBKP)とを、重量比2:8の
割合で混合し、濃度0.5%のパルプスラリーを調製し
た。このパルプスラリー中にパルプ絶乾重量に対しカチ
オン化澱粉2.0%,アルキルケテンダイマー0.4
%,アニオン化ポリアクリルアミド樹脂0.1%,ポリ
アミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂0.7%を添
加し、十分に攪はんして分散させた。上記組成のパルプ
スラリーを長網マシンで抄紙し、ドライヤー、サイズプ
レス、マシンカレンダーを通し、坪量180g/m2 、緊
度1.0g/cm3 の原紙を製造した。上記サイズプレ
ス工程に用いたサイズプレス液は、カルボキシル変性ポ
リビニルアルコールと塩化ナトリウムとを2:1の重量
比で混合し、これを水に加えて加熱溶解し、濃度5%に
調製したもので、これを紙の両面にトータルして25c
c塗布して原紙を得た。 [支持体B]支持体Aの両面にコロナ放電処理を施した
後、バンバリーミキサーで混合分散した下記のポリオレ
フィン樹脂組成物1を原紙のフェルト面側に塗工量が2
5g/m2 になるようにして、またポリオレフィン樹脂
組成物2(裏面用樹脂組成物)をワイヤー面側に塗工量
が20g/m2 になるようにして、T型ダイを有する溶
融押し出し機(溶融温度320℃)で塗布し、フェルト
側を鏡面、ワイヤー側を粗面のクーリングロールで冷却
固化して、平滑度(王研式、J.TAPPI No.5)が6000
秒、不透明度(JIS P8138)が93%の樹脂被
覆支持体Bを製造した。 (ポリオレフィン樹脂組成物1)長鎖型低密度ポリエチ
レン樹脂(密度0.926g/cm3 、メルトインデッ
クス20g/10分)35重量部、低密度ポリエチレン
樹脂(密度0.919g/cm3 、メルトインデックス
2g/10分)50重量部、アナターゼ型二酸化チタン
(A−220;石原産業製)15重量部、ステアリン酸
亜鉛0.1重量部、酸化防止剤(Irganox101
0;チバガイギー製)0.03重量部、群青(青口群青
No.2000;第一化成製)0.09重量部、蛍光増
白剤(UVITEX OB;チバガイギー製)0.3重
量部 (ポリオレフィン樹脂組成物2)高密度ポリエチレン樹
脂(密度0.954g/cm3 、メルトインデックス
20g/10分)65重量部、低密度ポリエチレン樹脂
(密度0.924g/cm 3 、メルトインデックス4g
/10分)35重量部
【0034】[支持体C]支持体Bの原紙の坪量を101g
/m2 、ポリオレフィン樹脂組成物1の原紙フェルト
面側への塗工量を14g/m2 、ポリオレフィン樹脂組成
物2(裏面用樹脂組成物)のワイヤー面側への塗工量を
19g/m2 に変更する以外支持体Bと同様の方法で平滑
度(王研式、J.TAPPI No.5)が5000秒、不透明度(JI
S P8138)が89%の樹脂被覆支持体Cを製造し
た。
【0035】実施例1 支持体Bに、シリカゾルC100部、ポリビニルアルコー
ル(クラレ社製、商品名:PVA−140H、重合度:
4000、ケン化度:99%以上)40部を混合した8%
水性塗工液をメイヤーバーで塗工量が20g/m2となるよう
に塗工して乾燥することにより、本発明のインクジェッ
ト記録体を製造した。 実施例2 支持体Bに、シリカゾルG100部、ポリビニルアルコー
ル(クラレ社製、商品名:PVA−140H、重合度:
4000、ケン化度:99%以上)30部を混合した8%
水性塗工液をメイヤーバーで塗工量が20g/m2となるよう
に塗工して乾燥して下層の記録層を設けた。続いて、シ
リカゾルB100部、ポリビニルアルコール(クラレ社
製、商品名:PVA−140H、重合度:4000、ケ
ン化度:99%以上)25部を混合した8%水性塗工液を
メイヤーバーで塗工量が5g/m2となるように塗工して乾
燥することにより、上層の記録層を設け、本発明のイン
クジェット記録体を製造した。
【0036】実施例3 シリカゾルBをシリカゾルCに変更する以外は、実施例
2と同様の方法でインクジェット記録体を製造した。支
持体Bに、シリカゾルG100部、ポリビニルアルコール
(クラレ社製、商品名:PVA−140H、重合度:4
000、ケン化度:99%以上)30部を混合した8%水
性塗工液をメイヤーバーで塗工量が20g/m2となるように
塗工して乾燥して下層の記録層を設けた。続いて、シリ
カゾルC100部、ポリビニルアルコール(クラレ社製、
商品名:PVA−140H、重合度:4000、ケン化
度:99%以上)25部を混合した8%水性塗工液をメイ
ヤーバーで塗工量が5g/m2となるように塗工して乾燥す
ることにより、上層の記録層を設け、本発明のインクジ
ェット記録体を製造した。
【0037】実施例4 シリカゾルBをシリカゾルDに変更する以外は、実施例
2と同様の方法でインクジェット記録体を製造した。 実施例5 シリカゾルBをシリカゾルEに変更する以外は、実施例
2と同様の方法でインクジェット記録体を製造した。 実施例6 支持体Bを支持体Cに変更する以外は、実施例3と同様
の方法でインクジェット記録体を製造した。 実施例7 支持体Bを支持体Aに変更する以外は、実施例3と同様
の方法でインクジェット記録体を製造した。
【0038】実施例8 シリカゾルGをシリカゾルIに変更する以外は、実施例
3と同様の方法でインクジェット記録体を製造した。支
持体Bに、シリカゾルI100部、ポリビニルアルコール
(クラレ社製、商品名:PVA−140H、重合度:4
000、ケン化度:99%以上)30部を混合した8%水
性塗工液をメイヤーバーで塗工量が20g/m2となるように
塗工して乾燥して下層の記録層を設けた。続いて、シリ
カゾルC100部、ポリビニルアルコール(クラレ社製、
商品名:PVA−140H、重合度:4000、ケン化
度:99%以上)25部を混合した8%水性塗工液をメイ
ヤーバーで塗工量が5g/m2となるように塗工して乾燥す
ることにより、上層の記録層を設け、本発明のインクジ
ェット記録体を製造した。
【0039】実施例9 シリカゾルBをシリカゾルFに変更する以外は、実施例
2と同様の方法でインクジェット記録体を製造した。支
持体Bに、シリカゾルG100部、ポリビニルアルコール
(クラレ社製、商品名:PVA−140H、重合度:4
000、ケン化度:99%以上)30部を混合した8%水
性塗工液をメイヤーバーで塗工量が20g/m2となるように
塗工して乾燥して下層の記録層を設けた。続いて、シリ
カゾルF100部、ポリビニルアルコール(クラレ社製、
商品名:PVA−140H、重合度:4000、ケン化
度:99%以上)25部を混合した8%水性塗工液をメイ
ヤーバーで塗工量が5g/m2となるように塗工して乾燥す
ることにより、上層の記録層を設け、本発明のインクジ
ェット記録体を製造した。
【0040】実施例10 シリカゾルBをシリカゾルJに変更する以外は、実施例
2と同様の方法でインクジェット記録体を製造した。 実施例11 シリカゾルBをシリカゾルKに変更する以外は、実施例
2と同様の方法でインクジェット記録体を製造した。
【0041】比較例1 支持体Bに、市販フュームドシリカ(トクヤマ(株)社製、商
品名、レオロシールQS-102、比表面積200m2/g、比表
面積換算の平均一次粒子径 約15nm、二次粒径160
nm)100部、ポリビニルアルコール(クラレ社製、商
品名:PVA−140H、重合度:4000、ケン化
度:99%以上)30部を混合した8%水性塗工液をメイ
ヤーバーで塗工量が20g/m2となるように塗工して乾燥す
ることによりインクジェット記録体を製造した。 比較例2 シリカゾルBをシリカゾルHに変更する以外は、実施例
2と同様の方法でインクジェット記録体を製造した。 比較例3 シリカゾルBをシリカゾルAに変更する以外は、実施例
2と同様の方法でインクジェット記録体を製造した。
【0042】比較例4 支持体Bに、市販フュームドシリカ(トクヤマ(株)社製、商
品名、レオロシールQS-102、比表面積200m2/g、比表
面積換算の平均一次粒子径 約15nm、二次平均粒径1
60nm)100部、カチオン樹脂としてシ゛アリルシ゛メチル4級アン
モニウム塩酸塩(センカ(株)社製、商品名:ユニセンスCP-103、分子
量:10万)15部、ポリビニルアルコール(クラレ社製、
商品名:PVA−140H、重合度:4000、ケン化
度:99%以上)30部を混合した平均二次粒子径1.5μ
mからなる8%水性塗工液を粉砕分散せずに、そのまま
メイヤーバーで塗工量が20g/m2となるように塗工して乾
燥することによりインクジェット記録体を製造した。
【0043】[評価方法]実施例、比較例で得られたイ
ンクジェット記録体の平滑、光沢性、インク吸収性、記録
後のコックリングは以下に示す方法で評価した。平滑、
光沢性、吸収性については市販のインクジェットプリン
ター(EPSON(株)社製、商標:PM−770C)で記
録を行った場合のベタ部分を示す。 [平滑、光沢性]表面の平滑、光沢性は記録面に対して
20度の横角度から目視した。 ◎:カラー写真並の高い平滑、光沢性あり ○:カラー写真よりは劣るが、高い平滑、光沢性良好 △:平滑、光沢が良好が認められる ×:平滑、光沢性に劣る ××:平滑、光沢性全くなし
【0044】[インクの吸収性]A4サイズのPPC用
紙の真ん中に10×10cm2四方の本発明インクジェ
ット記録体を貼り付け、インク吐出量が15g/m2
なるようにブラックインクをベタ印字し、インクが記録
層からあふれる様子を観察する。実際には、印字部に上
質紙を貼り合わせ、インクが全く転写しなくなるまでの
時間を測定した。 ◎:1秒未満 ○:1秒以上〜5秒未満 △:5秒以上〜1分未満 ×:1分以上 [印字濃度]黒ベタ部の印字濃度をマクヘ゛ス反射濃度計(Mac
beth RD-920)を用いて測定した。表中に示した数字は5
回測定の平均値である。
【0045】[印字部の耐水性]記録体に印字し、24時間
放置後、印字部に水滴を落として1分後にふき取った。
水滴を落とした部分の状態を目視で観察した。 ◎:インクの滲みがない :若干インクの滲みが認められるのみで良好 ×:インクの滲みがあり、実用上問題がある
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】表1からも明らかなように、本発明の製
造方法により表面平滑性、光沢性、インク吸収性、印字耐
水性、印字濃度に優れた、銀塩写真に匹敵するインクジ
ェット記録体を得ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA04 EA13 FC06 2H086 BA15 BA19 BA21 BA31 BA33 BA35 BA37 BA45 BA46 4D075 CA35 CA38 CB04 DA04 DB18 DC27 EA02 EA10 EB22 EC03 EC07 EC53

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フュームドシリカとカチオン化合物を含む
    分散液を機械的粉砕により平均粒子径1μm以下に分散ま
    たは粉砕したスラリー状混合物を含有する塗工液を支持
    体に塗布してなるインクジェット記録体。
  2. 【請求項2】機械的粉砕は圧力粉砕によることを特徴と
    する請求項1記載のインクジェット記録体。
  3. 【請求項3】カチオン化合物が平均分子量6万以上のカ
    チオン樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載
    のインクジェット記録体。
  4. 【請求項4】フュームドシリカが平均一次粒子径3〜50n
    m、平均二次粒子径が600nm以下であることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録体。
  5. 【請求項5】フュームドシリカがSiO2を99.5%以上
    含有する請求項1〜4いずれかに記載のインクジェット記
    録体。
  6. 【請求項6】支持体が、非吸収性支持体であることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット
    記録体。
  7. 【請求項7】フュームドシリカとカチオン化合物を含む
    分散液を機械的粉砕法により平均粒子径1μm以下に分散
    または粉砕したスラリー状混合物を含有する塗工液を支
    持体に塗布するインクジェット記録体の製造方法。
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EP1331254A1 (de) * 2002-01-26 2003-07-30 Degussa AG Kationische Mischoxid-Dispersion, Streichfarbe und tintenaufnehmendes Medium
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