JP2001079858A - プラスチック成型品 - Google Patents

プラスチック成型品

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JP2001079858A
JP2001079858A JP25697399A JP25697399A JP2001079858A JP 2001079858 A JP2001079858 A JP 2001079858A JP 25697399 A JP25697399 A JP 25697399A JP 25697399 A JP25697399 A JP 25697399A JP 2001079858 A JP2001079858 A JP 2001079858A
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Japan
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molded product
plastic molded
molding
resin
plastic
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JP25697399A
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English (en)
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Chikako Omori
千佳子 大森
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成型品に予め切り込みを形成する製造工程が
必要であるうえに、成型品の強度や意匠の低下を招くこ
とになり、もしも構造上の障害がある場合は切り込みを
形成することができないという問題があった。 【解決手段】 溶融または可塑化した状態を呈した樹脂
が流動または変形の過程を経た成形工程により成形され
るプラスチック成型品1において、樹脂の流れまたは延
伸による配向方向の強い位置を示す指示マーク3を備え
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック成形
品の廃却時における容量を低減するための解体作業を容
易にしたプラスチック成型品に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、プラスチック成型品は様々な用
途に使用され、その軽量さにより大型の成型品が多量生
産される一方で、プラスチック成型品の再利用技術が環
境保護に基づく社会的要請によって必要とされている。
プラスチック成型品の再利用を行う際には、多くの場
合、プラスチック成型品をリサイクル工場に運搬し、粉
砕機に投入して粉砕することが必要になる。この運搬や
粉砕に係わる工程で、大型の成型品の容量をできるだけ
縮小することで、前記工程が必要とする人力とそれに要
する工具や設備機器の規模を削減して簡素化できる。こ
のため、リサイクル時の粉砕作業性を高める目的で、プ
ラスチック成型品の分断を容易にする方法が提案されて
いる。
【0003】例えば、特開平7−299220号公報お
よび特開平8−19646号公報に開示される従来のプ
ラスチック成型品は、分断する任意の位置に僅かな切り
込みを入れている。具体的には、図10の斜視図に示す
ように、プラスチック成型品である前面操作部100に
対して、破線で示す位置に切り込み101、102を入
れる。その結果、僅かな力が切り込みに加わるだけで、
前面操作部100は3つの部分100a、100b、1
00cに容易に分断される。
【0004】また、特開平9−58675号公報に開示
される従来のプラスチック成型品は、射出成形樹脂の部
分と他の部材間を分離するために、ハーフカット加工が
施されている。即ち、紙を主体とするブランク板を成形
金型内に挿入し、射出成形することによって樹脂とブラ
ンク板とを一体化させ、ブランク板と樹脂とを分離する
ためのハーフカット加工をブランク板表面、もしくは裏
面または両面に施している。
【0005】具体的には、図11に示すように、ブラン
ク板110と射出樹脂111との接着部近傍には、ブラ
ンク板110の表面から中心に向けてハーフカット11
2が、裏面から中心に向けてハーフカット113がそれ
ぞれ施されている。これらのハーフカット加工は、ブラ
ンク板110と射出樹脂111との接着面に沿って連続
的、または断続的に設けられている。
【0006】この複合容器は、ブランク板110にある
ハーフカット112の下部を、もう一方のハーフカット
113のある面側に向かって押せば、ブランク板110
を射出樹脂111から容易に剥離させることができる。
そして、剥離したブランク板110は再生紙として利用
することができ、剥離した射出樹脂111は再生樹脂と
して利用することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
プラスチック成型品は、分断すべき位置に予め切り込み
を形成しているので、回収してリサイクルに供するとき
の分断作業が容易になる。また、複合容器では、射出成
形樹脂の部分と他の部材間にハーフカット加工を施すこ
とにより、射出成形樹脂の部分から他の部材を容易に分
離することができるので、異なった材料ごとに再生して
利用することができる。
【0008】しかし、従来の方法によれば、成型品に予
め切り込みを形成する製造工程が必要であるうえに、成
型品の強度や意匠の低下を招くことになり、もしも構造
上の障害がある場合は切り込みを形成することができな
いという問題があった。
【0009】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであって、強度や意匠の低下を招く成
型品形状の変化を与えず、成型品の廃却を容易とする分
断が容易なプラスチックの成型品を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1は、溶融または
可塑化した状態を呈した樹脂が流動または変形の過程を
経た成形工程により成形されるプラスチック成型品にお
いて、樹脂の流れまたは延伸による配向方向の強い位置
を示す指示マークを備えることを特徴とする。
【0011】請求項2において、指示マークは、配向方
向に延在する凹形状の溝であることを特徴とする。
【0012】請求項3は、溶融状態を呈した樹脂が流動
の過程を経た成形工程により成形されるプラスチック成
型品において、溶融した樹脂が合流して形成されるウェ
ルドラインの位置を示す指示マークを備えることを特徴
とする。
【0013】請求項4において、指示マークは、ウェル
ドラインに沿って延在する凹形状の溝であることを特徴
とする。
【0014】請求項5において、成形工程は、押出成
形、射出成形、熱成形の工程を有することを特徴とす
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るプラスチック
成型品の好適な実施の形態について添付図面を参照して
説明する。 実施の形態1.図1は、実施の形態1に係るプラスチッ
ク成型品の一例である冷蔵庫に用いる内箱1を示す図で
ある。図1に示すように、内箱1は、前面が開口した箱
状のプラスチック成型品であり、開口端近傍の内部側面
2には、四隅に指示マーク3が設けられている。
【0016】内箱1は、押出成形したプラスチックシー
トを真空成形することによって製造される。真空成形
は、加熱軟化させたプラスチックシートを金型の内外に
おける気圧差により変形、延伸させて金型に密着させ、
成形する成形方法である。内箱1を真空成形により成形
すると、開口端近傍の内部側面2は成型品の奥行方向に
強く延伸するので、プラスチックの分子は奥行方向に引
き延ばされる。プラスチックの分子が引き延ばされたま
ま冷却したとすれば、延伸方向に分子が配向した状態
で、内箱1は凍結される。そこで、樹脂配向の強い箇所
とその方向を示す指示マーク3を成型品の数カ所に成形
刻印する。図2(a)は指示マーク3の拡大図であり、
図2(b)は指示マーク3の断面図である。指示マーク
3は配向の方向がわかるように、例えば、矢印の形が望
ましい。また、指示マーク3の断面は、解体用工具の先
端が挿入、固定できるように、凹形状の溝であることが
望ましい。そして、内箱1のような箱状の成型品におい
ては、指示マーク3を四隅に設けておくことにより、四
隅を切り開くことができ、一枚の板状に容易に解体でき
る。
【0017】次に、内箱1の成形方法について説明す
る。内箱1は押出成形したシート材料4を真空成形によ
り成形する。シート材料4は樹脂の融点以上の温度(1
50〜200℃)に加熱溶融させて、シート状4に押し
出し、ロールで平滑性を確保した後、冷却して固化す
る。得られたシート材料4を真空成形することにより、
箱状の内箱1が形成される。
【0018】図3および図4の工程図に基づいて、内箱
1の成形工程を具体的に説明すると、シート材料4の端
をクランプ5で把持し、樹脂の融点以上の温度(150
〜200℃)にヒーター6で加熱する。この加熱によっ
て、シート材料4は軟化する(図3(a)加熱工程)。
そして、真空成形型7を上昇させて、シート材料4に密
着(エアタイト)させ(図3(b)エアタイト工程)、
シート材料4を圧縮空気で予張ブローした後(図3
(c)予張ブロー工程)に、真空成形型7とシート材料
4の間の空気を真空排気する。さらに、シート材料4を
冷却して成形し(図4(d)冷却工程)、真空成形型7
を降下させて、内箱1を真空成形型7から取り出す(図
4(e)離型工程)。
【0019】このような真空成形によって得られた深絞
りの内箱1は、開口に近い側面部が奥行き方向に強く伸
ばされる。その結果、内箱1の開口に近い側面部は、奥
行き方向に強く配向がかかることになる。プラスチック
に配向がかかると、プラスチックの配向方向に分子が引
き延ばされる。一般に、引き延ばされた方向と垂直方向
の強度はプラスチックの分子自体の強度が減少して、配
向方向に引き延ばされた分子と分子の間のファン・デル
・ワールス力が支配的になる。そのため、配向と垂直方
向に強度が低下し、配向したプラスチックに衝撃を加え
ると、配向と平行方向に亀裂が生じる。
【0020】亀裂を発生させた後、配向と垂直方向に力
を加えるか、或いは亀裂を引き裂く方向に力を加える
と、容易に亀裂を大きくすることができる。そして、プ
ラスチックの配向の方向と強さを利用すれば、深絞りの
真空成型品のような配向のあるプラスチックの成型品を
容易に解体することができる。また、絞りの深さをより
深くすると、配向が強くかかるので、配向と垂直方向の
強度は、更に低下する。なお、溶融状態を呈した樹脂を
流動させる成形工程においても、配向のあるプラスチッ
クの成型品を成形することができ、配向の強い位置に指
示マーク3を設ければ、解体が容易になる。
【0021】図5(a)(b)に示すように、得られた
内箱1は、開口部分に合致した大きさの箱形を形成する
外箱8と一体に結合され、外殻9が形成される。一般
に、外箱8には、冷蔵庫における熱交換のための放熱を
目的とした銅パイプが、鋼板の裏面に張り付けられてお
り、外箱8の背面には、圧縮機を取り付けるための空間
10が設けられている。そして、外殻9の内部空隙部分
に発泡断熱材を充填することにより、外殻9と発泡断熱
材とが強固に結合した断熱箱体である冷蔵庫の筐体11
が形成される。
【0022】さらに、得られた筐体11の背面の空間1
0に圧縮機を取り付けることで、冷蔵庫の筐体11が冷
凍機能を持つことができる。このように形成された冷蔵
庫の筐体11を廃却する場合、材質毎に分別し、容量の
縮小をすることで、リサイクル時の粉砕作業性を高める
ことができる。
【0023】図6は冷蔵庫の解体のうち、内箱1を解体
する工程を示す図である。はじめに、解体を容易にする
ために、外箱8を固定するとよい。まず、内箱1と外箱
8が一体に結合している開口部近傍における内部側面2
にカッター12などで切り込み13を入れる(図6
(a)切り込み工程)。次に、開口部に近い内部側面2
の四隅に設けられた指示マーク3にマイナスドライバー
のような先のとがった工具14を用いて衝撃を与える。
この衝撃によって、配向と垂直方向に強度が低下するた
め、容易に内箱1の奥行き方向に亀裂を生じさせること
ができる(図6(b)亀裂発生工程)。なお、指示マー
ク3は、凹形状の溝なので、先のとがった工具14はこ
の溝に嵌まり込み、しっかりと先端が固定された状態
で、衝撃を内箱1に与えることができる。
【0024】内箱1の四隅に亀裂を生じさせた後、内部
側面2の開口部近傍に入れた内箱1の切り込みをペンチ
のような工具15でつかんで、奥行き方向に向かって、
内箱1を巻き上げるようにして、発泡断熱材から引き剥
がす(図6(c)内箱の剥離工程)。奥行き方向には配
向がかかっているため、引き裂き強度が劣って、内箱は
発泡断熱材から引き剥がすと同時に、内箱の背面まで亀
裂を生じさせることができる。
【0025】このような解体によって、箱状の筐体11
をほぼ板状にすることができる。成型品の容量を縮小す
ることで、プラスチックの再利用を行う際の運搬や粉砕
に係わる工程で前記工程が必要とする人力とそれに要す
る工具や設備機器の規模を削減して簡素化できる。
【0026】なお、指示マーク3は、凹状の溝以外に
も、凸状の突起、環状に囲んだ壁面、或いは、配向の方
向と配向の位置がわかるマークが印刷されたシールを貼
付したものなどでもよい。また、指示マーク3は、必ず
しも矢印形状である必要はなく、楕円形状、矩形状、三
角形状などでもよい。
【0027】以上のように、成型品の配向を利用した解
体方法は、従来の方法のような予め切り込みを形成する
製造工程が不必要であるうえに、成型品の強度や意匠の
低下を招くことがない。また、構造上の障害がある場合
には切り込みを形成することができないという問題もな
く、強度や意匠の低下を招く成型品形状の変化を与え
ず、成型品の成形に係わる配向を利用することにより、
解体性を向上させることができる。
【0028】実施の形態2.次に、実施の形態2に係る
プラスチック成型品の一例として冷蔵庫に用いる扉のハ
ンドルについて説明する。図7(a)は、プラスチック
の射出成形で加工されたハンドル20を示す斜視図であ
る。同図に示すように、ハンドル20の中央にはウェル
ドライン21が形成され、このウェルドライン21に沿
って凹形状の指示マーク22が形成されている。また、
図7(b)に示すように、ハンドル20は扉23に取り
付けられている。扉23は、弓状に曲げられてハンドル
20を上下に固定した鋼板24と、鋼板24の両端を塞
ぐ矩形状のプラスチック薄板25とを備え、扉23の内
部には、発泡断熱材が充填されている。
【0029】図7(c)に示すように、プラスチックの
射出成形は、プラスチックペレットを加熱シリンダ内で
樹脂の融点以上の温度(150〜200℃)で溶融し、
ゲート26を通じて金型27内に溶融樹脂を射出し、金
型27内の樹脂が冷却、固化した後に、金型27から取
り出す成形方法である。
【0030】ハンドル20は、左右対称のプラスチック
成型品であり、対称線28を挟んで対称位置にゲート2
6が一ヶ所ずつ設けられている。このようなゲート26
が存在した場合、ゲート26を通じて金型27内に射出
された溶融樹脂は、対称線28でぶつかり、ウェルドラ
イン21を形成する。ここで、ウェルドライン21と
は、プラスチックの流路中に障害物があって、流れが分
岐して再び溶着するか、多点ゲート26より流入した樹
脂が溶着するときに生ずる界面の総称である。
【0031】ウェルドライン21は樹脂が溶着したのみ
の箇所のため、ウェルドライン21の発生によって、成
形品のウェルド部分の機械的強度、特に衝撃強度の低下
が大きい。その結果、成形品のウェルド部分の機械的強
度は、ウェルドライン21でない部分の約50%まで低
下することが多い。また、成形時の射出樹脂温度と金型
温度が低いほど、ウェルド強度は更に低くなる。
【0032】従って、ウェルドライン21と平行に治具
などを当て、ウェルドライン21を折り曲げるように力
を加えると、成型品はウェルドライン21を境に、容易
に分断することができる。そして、このウェルドライン
21に沿って、指示マーク22が成形刻印されているの
で、ウェルドライン21の正確な位置を容易に判断する
ことができる。
【0033】図8は、ハンドル20の解体方法を示した
図である。ハンドル20は指示マーク22を中心にくさ
び型治具30の上に置かれ、マイナスドライバーのよう
に先が平らでとがった分断治具31を指示マーク22の
真上に配している。分断治具31を真下に降ろし、分断
治具の先端を指示マーク22に当て、くさび型治具30
のくさび位置まで分断治具31を降ろす。このように、
力を加えると、ハンドル20はウェルドライン21に対
する垂直方向の強度が劣っているので、ウェルドライン
21を境界に、容易に分断することができる。また、ウ
ェルドライン21を示す指示マーク22が凹形状を有し
ているので、分断治具31の先端を指示マーク22に挿
入、固定することができ、分断治具31を滑らせること
なく、容易にハンドル20を分断、解体することができ
る。
【0034】このような解体によって、ハンドル20を
半分の大きさにすることができる。成型品の容量を縮小
することで、プラスチックの再利用を行う際の運搬や粉
砕に係わる工程で前記工程が必要とする人力とそれに要
する工具や設備機器の規模を削減して簡素化できる。
【0035】なお、指示マーク22は、凹状の溝以外に
も、凸状の突起、環状に囲んだ壁面、或いは、ウェルド
ライン21の位置がわかるマークが印刷されたシールを
貼付したものなどでもよい。
【0036】以上のように、ウェルドラインを利用した
解体方法は、従来の方法のような予め切り込みを形成す
る製造工程が不必要であるうえに、成型品の強度や意匠
の低下を招くことはない。また、構造上の障害がある場
合には切り込みを形成することができないという問題も
なく、強度や意匠の低下を招く成型品形状の変化を与え
ず、成型品の成形に係わるウェルドラインを利用するこ
とにより、解体性を向上させることができる。
【0037】さらに、ゲートの位置を変えることによっ
て、成型品のウェルドラインの発生する箇所を変化させ
ることができる。そして、成型品を分断したい位置にウ
ェルドラインを発生させれば、解体性をより向上させる
ことができる。例えば、図9に示すような箱状のエアコ
ンに用いるボックス40においては、ボックス40のコ
ーナーにウェルドライン41を発生させるようにゲート
42を設けることにより、解体性が向上し、リサイクル
の際の成型品容量を大幅に減少させることができる。
【0038】なお、本発明は冷蔵庫に用いる内箱やハン
ドルについて説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、高い配向のかかるすべてのプラスチック成
型品やウェルドラインの存在するすべてのプラスチック
成型品に対しても同様の効果が得られる。また、例え
ば、金属の射出成型品など、その要旨を脱し得ない範囲
で種々変形して応用することができる。
【0039】
【発明の効果】本発明のプラスチック成型品は、溶融ま
たは可塑化した状態を呈した樹脂が流動または変形の過
程を経た成形工程により成形されるプラスチック成型品
において、樹脂の流れまたは延伸による配向方向の強い
位置を示す指示マークを備えているので、廃棄された当
該成型品を分断するなどの解体が、指示マークに従って
外力を加えることにより、容易かつ確実に行うことがで
きる。
【0040】また、本発明のプラスチック成型品は、溶
融状態を呈した樹脂が流動の過程を経た成形工程により
成形されるプラスチック成型品において、溶融した樹脂
が合流して形成されるウェルドラインの位置を示す指示
マークを備えているので、廃棄された当該成型品を分断
するなどの解体が、指示マークに従って外力を加えるこ
とにより、容易かつ確実に行うことができる。
【0041】さらに、本発明のプラスチック成形品は、
指示マークが凹形状の溝なので、この指示マークに工具
を当接する際に、工具の先端が指示マークの溝に固定さ
れる。その結果、工具が成形品の表面で滑ることが無く
なり、当該成型品の分断などの解体作業を容易に行うこ
とができる。
【0042】また、本発明のプラスチック成型品は、成
形工程が押出成形、射出成形、熱成形の手法を有してい
るので、当該成型品が備える他に比べて強度の弱い位置
や方向が明確に指示されるので、当該成型品の分断など
の解体作業を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係るプラスチック成型品の一例
である冷蔵庫に用いる内箱を示す図である。
【図2】(a)は指示マークを示す拡大斜視図である。
(b)は指示マークを示す断面図である。
【図3】(a)〜(c)は、プラスチック成型品の真空
成形に関する工程図である。
【図4】(d)(e)は、プラスチック成型品の真空成
形に関する工程図である。
【図5】(a)は冷蔵庫の筐体を示す斜視図である。
(b)は冷蔵庫の筐体を示す正面図である。
【図6】(a)〜(c)は、冷蔵庫の内箱を解体する工
程を示す図である。
【図7】(a)は冷蔵庫のハンドルを示す斜視図であ
る。(b)は冷蔵庫の扉を示す斜視図である。(c)は
プラスチックの射出成形で用いる金型を示す図である。
【図8】冷蔵庫のハンドルの解体方法を示す工程図であ
る。
【図9】エアコンボックス示す斜視図である。
【図10】従来のプラスチック成型品の一例を示す斜視
図である。
【図11】従来のプラスチック成型品の一例である複合
容器のブランク板と樹脂の接着部を示す断面図である。
【符号の説明】
1…内箱、2…内部側面、3,22…指示マーク、4…
シート材料、5…クランプ、6…ヒーター、7…真空成
形型、8…外箱、9…外殻、10…空間、11…筐体、
12…カッター、13…切り込み、14,15…工具、
20…ハンドル、21,41…ウェルドライン、23…
扉、24…鋼板、25…プラスチック薄板、26,42
…ゲート、27…金型、28…対称線、30…くさび型
治具、31…分断治具、40…ボックス。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F201 AA50 AG21 BA08 BC02 BC12 BC17 BC25 BD04 BD05 BD07 BM05 BM06 BP31 BS02 BS04 4F206 AA50 AG21 JA03 JA07 JM04 JN11 JP21 JP30 JQ81 JW45 4F207 AA50 AG21 KA01 KA17 KW45 4F208 AA50 AG21 MB01 MG02 MG22 MG23 MK06 MW45

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融または可塑化した状態を呈した樹脂
    が流動または変形の過程を経た成形工程により成形され
    るプラスチック成型品において、 樹脂の流れまたは延伸による配向方向の強い位置を示す
    指示マークを備えることを特徴とするプラスチック成型
    品。
  2. 【請求項2】 前記指示マークは、前記配向方向に延在
    する凹形状の溝であることを特徴とする請求項1記載の
    プラスチック成型品。
  3. 【請求項3】 溶融状態を呈した樹脂が流動の過程を経
    た成形工程により成形されるプラスチック成型品におい
    て、 溶融した樹脂が合流して形成されるウェルドラインの位
    置を示す指示マークを備えることを特徴とするプラスチ
    ック成型品。
  4. 【請求項4】 前記指示マークは、前記ウェルドライン
    に沿って延在する凹形状の溝であることを特徴とする請
    求項3記載のプラスチック成型品。
  5. 【請求項5】 前記成形工程は、押出成形、射出成形、
    熱成形の工程を有することを特徴とする請求項1から請
    求項4のいずれか一項に記載のプラスチック成型品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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