JP2001079837A - 減圧乾燥装置 - Google Patents

減圧乾燥装置

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JP2001079837A
JP2001079837A JP26436899A JP26436899A JP2001079837A JP 2001079837 A JP2001079837 A JP 2001079837A JP 26436899 A JP26436899 A JP 26436899A JP 26436899 A JP26436899 A JP 26436899A JP 2001079837 A JP2001079837 A JP 2001079837A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減圧乾燥ホッパー4内から吸引される空気
を、簡易な構成によってクリーンな状態で大気に開放し
得る減圧乾燥装置を提供すること。 【解決手段】 減圧乾燥ホッパー4内から吸引した空気
を、その減圧ポンプ24によって同時に加圧した後、さ
らにブースター44によって圧縮することにより凝縮さ
せ、ミストセパレータ45において、その凝縮して液化
したダストをトラップする。その結果、減圧乾燥装置1
から排気される空気によって、環境雰囲気が損なわれる
こともなく、良好な作業環境を確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、減圧乾燥装置、詳
しくは、樹脂ペレットなどの粉粒体を乾燥させるための
減圧乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、樹脂ペレットなどの粉粒体を
乾燥させるための乾燥装置の1つとして、減圧乾燥装置
が知られている。
【0003】この減圧乾燥装置は、粉粒体を受け入れる
減圧乾燥ホッパーと、この減圧乾燥ホッパー内を減圧す
るための減圧ポンプとを備えており、減圧乾燥ホッパー
内に、粉粒体を受け入れて、減圧ポンプによって減圧乾
燥ホッパー内を吸引することによって、粉粒体を減圧乾
燥するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、減圧乾燥ホッ
パー内を減圧ポンプによって吸引すると、減圧乾燥ホッ
パー内の粉粒体からも気体や粉塵などが同時に吸引され
るため、減圧ポンプによって吸引した空気をそのまま排
気すると、それらまでもが大気に放出されてしまい、良
好な環境雰囲気を損なってしまうおそれを生じる。
【0005】本発明は、上記した事情に鑑みなされたも
のであり、その目的とするところは、減圧乾燥ホッパー
内から吸引される気体を、簡易な構成によってクリーン
な状態で大気に開放し得る減圧乾燥装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、乾燥用材料を受け入れる
減圧乾燥槽と、減圧乾燥槽内を減圧するための減圧手段
とを備える減圧乾燥装置において、前記減圧乾燥槽内か
ら前記減圧手段により吸引された気体を凝縮させるため
の凝縮手段を備えていることを特徴としている。
【0007】このような構成によると、減圧乾燥槽内か
ら減圧手段により吸引された気体は、凝縮手段によって
凝縮させられるので、凝縮により液化した液体をトラッ
プすることにより、クリーンな気体のみを排気すること
ができる。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の発明において、前記凝縮手段は、圧縮すること
により気体を凝縮させるように構成されており、前記減
圧手段が、気体を圧縮するための圧縮手段を兼ねている
ことを特徴としている。
【0009】このような構成によると、減圧手段により
吸引された気体は、そのまま減圧手段によって圧縮され
て凝縮する。
【0010】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2に記載の発明において、前記凝縮手段は、凝縮
により液化した液体を排出するためのドレンを備えてい
ることを特徴としている。
【0011】このような構成によると、凝縮手段におい
て、凝縮によりトラップされている液体をドレンから排
出することができる。
【0012】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
ないし3のいずれかに記載の発明において、前記凝縮手
段は、圧縮することにより気体を凝縮させるように構成
されており、前記凝縮手段により圧縮された気体を気力
源として使用するための圧縮気体供給手段を備えている
ことを特徴としている。
【0013】このような構成によると、凝縮手段により
圧縮された気体は、圧縮気体供給手段から気力源として
供給される。
【0014】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の発明において、前記圧縮気体供給手段は、前記
凝縮手段により圧縮された気体を貯蔵するための圧縮気
体貯蔵タンクを備えていることを特徴としている。
【0015】このような構成によると、凝縮手段により
圧縮された気体は、圧縮気体貯蔵タンクにおいて貯蔵さ
れる。
【0016】また、請求項6に記載の発明は、請求項4
または5に記載の発明において、前記減圧乾燥槽は、乾
燥用材料を受け入れるための第1ゲートおよび/または
乾燥用材料を排出するための第2ゲートを備えており、
これら第1ゲートおよび/または第2ゲートは、前記圧
縮気体供給手段から供給される圧縮気体により作動する
ように構成されていることを特徴としている。
【0017】このような構成によると、減圧乾燥槽内に
乾燥用材料を受け入れるために第1ゲートを開閉する時
には、圧縮気体供給手段から第1ゲートに圧縮気体が供
給され、第1ゲートは、この圧縮気体の供給によって開
閉動作される。また、減圧乾燥槽内から乾燥用材料を排
出するために第2ゲートを開閉する時には、圧縮気体供
給手段から第2ゲートに圧縮気体が供給され、第2ゲー
トは、この圧縮気体の供給によって開閉動作される。
【0018】また、請求項7に記載の発明は、前記減圧
乾燥槽に供給するための乾燥用材料を、気力によって輸
送するための第1気力輸送手段を備え、前記第1気力輸
送手段は、前記圧縮気体供給手段から供給される圧縮気
体により、乾燥用材料を輸送するように構成されている
ことを特徴としている。
【0019】このような構成によると、乾燥用材料を減
圧乾燥槽に供給する時には、圧縮気体供給手段から第1
気力輸送手段に圧縮気体が供給され、第1気力輸送手段
は、この圧縮気体により乾燥用材料を搬送する。
【0020】また、請求項8に記載の発明は、請求項4
ないし7のいずれかに記載の発明において、前記減圧乾
燥槽から排出される乾燥用材料を、気力によって輸送す
るための第2気力輸送手段を備え、前記第2気力輸送手
段は、前記圧縮気体供給手段から供給される圧縮気体に
より、乾燥用材料を輸送するように構成されていること
を特徴としている。
【0021】このような構成によると、減圧乾燥槽から
乾燥用材料を排出する時には、圧縮気体供給手段から第
2気力輸送手段に圧縮気体が供給され、第2気力輸送手
段は、この圧縮気体により排出された乾燥用材料を搬送
する。
【0022】また、請求項9に記載の発明は、請求項1
ないし8のいずれかに記載の発明において、前記減圧乾
燥槽に受け入れられる乾燥用材料を予備乾燥するための
予備乾燥手段が備えられていることを特徴としている。
【0023】このような構成によると、乾燥用材料は、
まず、予備乾燥手段によって初期乾燥され、次いで、減
圧乾燥槽において減圧乾燥される。
【0024】また、請求項10に記載の発明は、請求項
1ないし9のいずれかに記載の発明において、前記予備
乾燥手段は、前記減圧乾燥槽に接続される予備乾燥槽
と、前記予備乾燥槽に熱風を送風するための熱風送風手
段とを備えていることを特徴としている。
【0025】このような構成によると、乾燥用材料は、
予備乾燥槽に受け入れられると、熱風送風手段からの熱
風により、加熱されるとともに乾燥開始直後の湿気が取
り除かれる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の減圧乾燥装置の
一実施形態を示す処理システムの全体構成図である。
【0027】図1において、この処理システムは、減圧
乾燥装置1と、この減圧乾燥装置1に供給される乾燥用
材料としての粉粒体を気力輸送する第1気力輸送手段と
しての供給側気力輸送ユニット61と、減圧乾燥装置1
から排出される粉粒体を他の処理装置(たとえば、成形
機、混合機など)39aおよび39bに気力輸送する第
2気力輸送手段としての処理側気力輸送ユニット62と
を備えている。
【0028】このような処理システムは、たとえば、樹
脂ペレットなどの粉粒体を、図示しない原料貯蔵タンク
から減圧乾燥装置1に供給側気力輸送ユニット61によ
り気力輸送して、減圧乾燥装置1において一定の水分量
まで乾燥させた後、乾燥した粉粒体を減圧乾燥装置1か
ら成形機39aおよび39bに処理側気力輸送ユニット
62により気力輸送するようなシステムとして構成され
ている。
【0029】供給側気力輸送ユニット61は、図示しな
い原料貯蔵タンクから粉粒体を搬送するために、減圧乾
燥装置1の上流側に接続される供給配管20と、この供
給配管20に接続される供給側エジェクタ19とを備え
ている。
【0030】処理側気力輸送ユニット62は、乾燥した
粉粒体を他の処理装置39aおよび39bに搬送するた
めに、減圧乾燥装置1の下流側に接続される輸送配管3
8aおよび38bと、この輸送配管38aおよび38b
に接続される輸送側エジェクタエジェクタ41aおよび
41bとを備えている。なお、他の処理装置39aおよ
び39bには、それぞれレシーバ40aおよび40bが
備えられており、このレシーバ40aおよび40bに輸
送配管38aおよび38bがそれぞれ接続されている。
【0031】減圧乾燥装置1は、予備乾燥槽としての予
備加熱ホッパー2を備える予備乾燥手段としての予備加
熱ユニット3と、減圧乾燥槽としての減圧乾燥ホッパー
4を備える減圧乾燥ユニット5とを備えており、予備加
熱ホッパー2と減圧乾燥ホッパー4とが接続管29によ
って接続されるように構成されている。
【0032】予備加熱ユニット3は、予備加熱ホッパー
2に接続される熱風送風手段としての熱風送風ユニット
63を備えており、この熱風送風ユニット63は、予備
加熱ホッパー2の下流側に、順次、サイクロン6、乾燥
フィルタ7、乾燥ブロワ8、乾燥ヒータ9を備え、これ
らがそれぞれ送風配管11a、11b、11c、11
d、11eを介して接続されることによって、熱風を循
環させるクローズドライン(すなわち、乾燥ヒータ9が
送風配管11eを介して予備加熱ホッパー2に接続され
ている)の乾燥ライン10を形成するように構成されて
いる。
【0033】予備加熱ホッパー2は、粉粒体を受け入れ
る内側容器部12と、この内側容器部12を覆うよう
に、内側容器部12と所定間隔を隔てて形成される外側
容器部13との2重容器構造として形成されており、加
熱ヒータ9に接続されている送風配管11eが、その側
方から、内側容器部12と外側容器部13との間に開口
されるように接続されている。
【0034】内側容器部12および外側容器部13は、
その下部が、下に向かって絞られるように形成されてお
り、その下端部には、粉粒体を排出するための排出口1
4および15が形成されている。また、外側容器部13
の排出口15には、接続管29が接続されるとともに、
この接続管29を開閉するための第1ゲートとしての上
側ゲート16が設けられている。
【0035】内側容器部12の上部には、供給側気力輸
送ユニット61の供給配管20、およびサイクロン6に
接続される送風配管11aが接続されており、内側容器
部12の内部には、熱風を上下方向に案内する筒状のガ
イド部材21、およびガイド部材21の上方に設けら
れ、熱風とともに吹き上げられる粉粒体を衝突させて落
下させるための当て部材22が設けられている。
【0036】減圧乾燥ユニット5は、減圧乾燥ホッパー
4の下流側に、順次、ラインフィルタ23、減圧手段お
よび圧縮手段としての減圧ポンプ24、ブースター4
4、およびドレンとしてのミストセパレータ45を備え
ており、これらがそれぞれ減圧配管25a、25b、2
5c,25dを介して接続されることによって、減圧ラ
イン26を形成するように構成されている。なお、本実
施形態の減圧乾燥装置1では、凝縮手段は、減圧ポンプ
24、ブースター44、およびミストセパレータ45か
ら構成されている。
【0037】また、減圧乾燥ホッパー4とラインフィル
タ23とを接続している減圧配管25aの途中には、大
気開放バルブ37が設けられており、また、ラインフィ
ルタ23と減圧ポンプ24とを接続している減圧配管2
5bの途中は、放熱させるためにフィン状に形成されて
いる。さらに、減圧ポンプ24とブースター44とを接
続している減圧配管25cは、その一部が、放熱させる
ためにフィン状に形成されているとともに、その途中に
は、リリーフバルブ49が設けられている。
【0038】減圧乾燥ホッパー4は、粉粒体を受け入れ
る減圧容器部27と、この減圧容器部27を保温するた
めのジャケット28とを備えている。
【0039】減圧容器部27は、その上部に、予備加熱
ユニット3に接続される接続管29、およびラインフィ
ルタ23に接続される減圧配管25aが接続されるとと
もに、その下部は、下に向かって絞られるように形成さ
れており、その下端部には、粉粒体を排出するための排
出配管30が接続されている。この排出配管30には、
排出配管30を開閉するための第2ゲートとしての下側
ゲート31が設けられるとともに、その途中には、リリ
ーフバルブ42が設けられている。なお、この排出配管
30には、処理側気力輸送ユニット62が接続されてい
る。
【0040】ジャケット28は、減圧容器部27の外周
側部を覆うように、減圧容器部27の外壁面と所定間隔
を隔てて形成されており、この所定間隔を隔てた空間に
熱媒を供給して保温するように構成されており、このジ
ャケット28には、予備加熱ユニット3の乾燥ライン1
0からの熱風が熱媒として供給されるように構成されて
いる。すなわち、乾燥ライン10における乾燥ヒータ9
の下流側であって、予備加熱ホッパー2と乾燥ヒータ9
とを接続する送風配管11eの途中から、入口配管33
を分岐させて、この入口配管33を、側方からジャケッ
ト28に接続するとともに、乾燥ヒータ9の上流側に配
設される乾燥フィルタ7から、送風配管11b、11c
とは別の出口配管34を分岐させて、この出口配管34
を、側方からジャケット28に接続することによって、
ジャケット供給ライン32を形成し、このジャケット供
給ライン32の入口配管34の途中に供給バルブ35を
設けて、この供給バルブ35の開閉動作によって、ジャ
ケット28内に熱風を送るように構成されている。
【0041】減圧ポンプ24は、揺動式のポンプが使用
されており、減圧配管25aおよび25bを介して減圧
乾燥ホッパー4内から空気を吸引すると同時にその空気
を圧縮するように構成されている。ブースター44は、
減圧ポンプ24により圧縮された空気をさらに圧縮する
ものであり、たとえば、減圧ポンプ24により圧縮され
た空気をさらに2倍程度に圧縮する。ミストセパレータ
45は、圧縮された空気から、その圧縮により凝縮して
液化したダストをトラップして排出するものである。な
お、ミストセパレータ45は、凝縮する目的によって
は、冷却するなど、適宜温度コントロールしてもよい。
【0042】なお、この減圧乾燥装置1では、予備加熱
ホッパー2、減圧乾燥ホッパー4、乾燥ブロワ8および
乾燥ヒータ9は、保温材17によって覆われている。
【0043】そして、このように構成された減圧乾燥装
置1によって粉粒体を乾燥させるには、まず、予備加熱
ユニット3において、初期乾燥を行なう。予備加熱ユニ
ット3により初期乾燥を行なうには、まず、上側ゲート
16を閉状態として、乾燥ブロワ8を作動させる。そう
すると、乾燥ブロワ8から送風配管11dを介して乾燥
ヒータ9に空気が送られて、この乾燥ヒータ9により加
熱された熱風が、予備加熱ホッパー2の側方から、内側
容器部12と外側容器部13との間の空間に送られ、こ
の熱風によって、内側容器部12が温められ、そして、
熱風は、内側容器部12の排出口14から内側容器部1
2の内部に流入して、ガイド部材21の内周壁に沿って
吹き上げられて、送風配管11aから流出するようにな
る。
【0044】次いで、供給側エジェクタ19を作動させ
ることによって、供給配管20から粉粒体を内側容器部
12に投入する。そうすると、粉粒体は、熱風によって
温められている内側容器部12の内壁面と接触して温め
られながら排出口14に向かって降下し、排出口14に
達すると、排出口14から流入する熱風によって、ガイ
ド部材21の内周壁に沿って吹き上げられ、当て部材2
2に衝突して、再び落下し、再度、内側容器部12の内
壁面と接触するという状態が繰り返される。その結果、
この予備加熱ユニット3においては、粉粒体は、このよ
うな内側容器部12の内壁面との接触、および熱風によ
る吹き上げによって、急速に乾燥される。
【0045】なお、送風配管11aに送られた熱風は、
この送風配管11aに接続されるサイクロン6に流入し
て粉塵などが除去された後、送風配管11bを介して乾
燥フィルタ7に送られて、さらにダストなどが取り除か
れた後、送風配管11cを介して再び乾燥ブロワ8に送
られる。また、内側容器部12内において湿気を含んだ
熱風は、たとえば、サイクロン6や乾燥フィルタ7など
で一部大気に開放することにより外気に放出するように
しており、また、その一方で、外気からの湿気の少ない
空気を取り入れるようにして、循環する熱風の湿気の上
昇を防ぐようにしている。
【0046】次いで、予備加熱ユニット3において初期
乾燥が終了した粉粒体を、減圧乾燥ユニット5によって
さらに十分に乾燥する。減圧乾燥ユニット5により乾燥
を行なうには、まず、予め予備加熱ユニット3の乾燥ブ
ロワ8が作動した時に、供給バルブ35を開状態として
おき、送風配管11eの途中から入口配管33を介して
ジャケット28内に熱風を送り、これによって、減圧容
器部27内を保温しておく。なお、ジャケット28内に
流入した熱風は、出口配管34を介して乾燥フィルタ7
に流出し、再び乾燥ライン10と合流する。また、供給
バルブ35の開閉動作は、減圧容器部27内の保温状態
に応じて、適宜、連続または間欠的に行なえばよい。
【0047】次いで、下側ゲート31を閉状態として、
上側ゲート16を開いて粉粒体を減圧容器部27内に受
け入れて、その後に再び上側ゲート16を閉状態とし
て、減圧ポンプ24を作動させる。そうすると、減圧配
管25a、25bを介して減圧容器部27内が減圧され
て、減圧容器部27内に受け入れられている粉粒体が減
圧乾燥される。減圧ポンプ24の能力は、減圧容器部2
7の容量や、粉粒体の種類および大きさなどによって適
宜選択すればよいが、たとえば、40〜100Torr
程度のものが使用される。
【0048】また、減圧容器部27内から減圧ポンプ2
4によって吸引された空気は、減圧配管25aを介して
ラインフィルタ23に流入して、ダストなどが取り除か
れた後、減圧配管25bを介して減圧ポンプ24に送ら
れる。減圧ポンプ24に送られた空気は、その減圧ポン
プ24において加圧され、減圧配管25cを介してブー
スター44に送られて、このブースター44によってさ
らに圧縮されて、減圧配管25dを介してミストセパレ
ータ45に送られる。その結果、凝縮して液化したダス
トがミストセパレータ45によってトラップされるとと
もに、クリーンな空気のみが、後述する加圧配管47に
向けて排出される。なお、液化したダストは、ミストセ
パレータ45から排出すればよい。
【0049】このように、予備加熱ユニット3において
初期乾燥した後に、減圧乾燥ユニット5によって減圧乾
燥するようにすれば、粉粒体は、まず、初期乾燥におい
て、加熱されるとともに乾燥開始直後の湿気が取り除か
れ、その後に、減圧乾燥ユニット5により減圧乾燥され
るので、減圧乾燥ユニット5においては、すばやく、か
つ十分に減圧乾燥することができ、省エネルギー化を図
れる効率のよい乾燥を達成することができる。しかも、
この減圧乾燥装置1においては、減圧容器部27がジャ
ケット28によって保温されているので、予備加熱ユニ
ット3において乾燥された粉粒体は、減圧容器部27に
供給されても、その温度を保った状態のままで減圧乾燥
される。そのため、粉粒体を、よりすばやく、かつ十分
に乾燥することができる。さらに、この減圧乾燥装置1
においては、ジャケット28内には、予備加熱ユニット
3の乾燥ライン10からジャケット供給ライン32を介
して熱風が供給されるので、熱媒を別途供給する必要が
なく、また、その供給のための設備の必要もないので、
簡易な構成によって、効率的に保温することができ、装
置のコストおよびランニングコストの低減を図ることが
できる。
【0050】また、減圧容器部27内から減圧ポンプ2
4により吸引された空気は、減圧ポンプ24およびブー
スター44により加圧されて、その一部が凝縮するの
で、凝縮により液化したダストを、ミストセパレータ4
5によってトラップすることで、クリーンな空気のみ
を、後述する加圧配管47に向けて排出することができ
る。
【0051】また、この減圧ライン26においては、減
圧ポンプ24が、減圧容器部27内からの空気を吸引す
ると同時にその空気を圧縮するように構成されているの
で、簡易な構成により吸引された空気を凝縮させること
ができ、しかも、凝縮によりトラップされたダストは、
ミストセパレータ45から排出することにより簡易に除
去することができるので、装置構成の簡略化およびコス
トの低減化が図られている。
【0052】そして、この減圧乾燥ユニット5によって
十分に減圧乾燥を行なった後に、大気開放バルブ37を
開くとともに、下側ゲート31を開いて減圧容器部27
内の粉粒体を排出配管30から排出し、粉粒体の排出が
完了した時に、大気開放バルブ37および下側ゲート3
1を閉じ、減圧乾燥を終了する。なお、排出配管30か
ら排出された粉粒体は、処理側気力輸送ユニット62の
輸送側エジェクタ41aおよび41bによって、各輸送
配管38aおよび38bを介して各レシーバ40aおよ
び40bに気力輸送される。
【0053】また、この減圧乾燥装置1は、減圧ポンプ
24およびブースター44により圧縮された空気を気力
源として使用するための圧縮気体供給手段としてのエア
供給ユニット43を備えている。
【0054】このエア供給ユニット43は、圧縮気体貯
蔵タンクとしてのエアタンク46、電磁バルブ51、送
圧配管50a、50b、50c、50d、50eを備え
ている。エアタンク46は、加圧配管47を介してミス
トセパレータ45と接続されており、電磁バルブ51
は、圧縮空気供給管52を介してエアタンク46と接続
されている。また、送圧配管50a、50b、50c、
50d、50eは、その一端が、電磁バルブ51に接続
されるとともに、他端が、それぞれ、供給側エジェクタ
19、上側ゲート16、下側ゲート31、輸送側エジェ
クタ41aおよび41bに接続されている。なお、圧縮
空気供給管52の途中には、エアフィルタ53が設けら
れている。
【0055】エアタンク46は、圧縮された空気を貯蔵
するものであり、電磁バルブ51は、送圧配管50a、
50b、50c、50d、50eのぞれぞれに対応して
開閉できるように構成されている。
【0056】このようなエア供給ユニット43では、減
圧ポンプ24およびブースター44により圧縮された空
気は、ミストセパレータ45から加圧配管47を介して
エアタンク46に送られて、このエアタンク46におい
て溜められる。そして、供給側エジェクタ19、上側ゲ
ート16、下側ゲート31、輸送側エジェクタ41aお
よび41bをそれぞれ作動させる時には、それに対応す
る電磁バルブ51を開動作させる。そうすると、それに
対応する送圧配管50a、50b、50c、50d、5
0eを介してそれぞれに圧縮空気が送られて、それによ
って、供給側エジェクタ19、上側ゲート16、下側ゲ
ート31、輸送側エジェクタ41aおよび41bがそれ
ぞれ作動する。なお、上側ゲート16および下側ゲート
31には、エアシリンダー54および55がそれぞれ備
えられており、このエアシリンダー54および55に、
送圧配管50b、50cを介して圧縮空気が送られるこ
とによって、上側ゲート16および下側ゲート31の開
閉動作がそれぞれ行なわれる。
【0057】より具体的には、供給側エジェクタ19を
作動させて粉粒体を減圧乾燥装置1に気力輸送する時に
は、送圧配管50aに対応する電磁バルブ51が開動作
され、これによって、エアタンク46に溜められる圧縮
空気が送圧配管50aを介して供給側エジェクタ19に
送られ、それによって、粉粒体が気力輸送される。この
ような気力輸送によれば、供給側エジェクタ19は、格
別の気力源を設けてなくても、エア供給ユニット43か
ら供給される圧縮空気により粉粒体を搬送することがで
きるので、装置の簡略化およびランニングコストの低減
化を図ることができる。
【0058】また、輸送側エジェクタ41aおよび41
bを作動させて乾燥した粉粒体を他の処理装置39aお
よび39bのレシーバ40aおよび40bにそれぞれ気
力輸送する時には、各送圧配管50d、50eに対応す
る電磁バルブ51が開動作され、これによって、エアタ
ンク46に溜められる圧縮空気が各送圧配管50d、5
0eを介して各輸送側エジェクタ41aおよび41bに
送られ、それによって、粉粒体が気力輸送される。この
ような気力輸送によれば、輸送側エジェクタ41aおよ
び41bは、格別の気力源を設けてなくても、エア供給
ユニット43から供給される圧縮空気により粉粒体を搬
送することができるので、装置の簡略化およびランニン
グコストの低減化を図ることができる。
【0059】さらに、上側ゲート16を開閉する時に
は、送圧配管50bに対応する電磁バルブ51が開動作
され、これによって、エアタンク46に溜められる圧縮
空気が送圧配管50bを介してエアシリンダー54に送
られ、このエアシリンダー54の駆動によって上側ゲー
ト16が開閉される。また、下側ゲート31を開閉する
時には、送圧配管50cに対応する電磁バルブ51が開
動作され、これによって、エアタンク46に溜められる
圧縮空気が送圧配管50cを介してエアシリンダー55
に送られ、このエアシリンダー55の駆動によって下側
ゲート31が開閉される。このようにして、上側ゲート
16および/または下側ゲート31を開閉動作させる
と、格別の動力源を設けてなくても、エア供給ユニット
43から供給される圧縮気体により作動するので、装置
の簡略化およびランニングコストの低減化を図ることが
できる。
【0060】したがって、このようなエア供給ユニット
43を設けることによって、減圧ポンプ24によって吸
引された空気を、圧縮空気(気力源)として、供給側エ
ジェクタ19、輸送側エジェクタ41aおよび41bな
どの輸送系、および、上側ゲート16および下側ゲート
31などの駆動系に供給することができるので、別途動
力源を設けなくても、減圧ポンプ24により吸引された
空気の効率的な利用を図ることができ、省エネルギー化
を図れる効率のよい処理システムを構成することができ
る。また、このエア供給ユニット43には、エアタンク
46が備えられているので、圧縮空気は、このエアタン
ク46によって貯蔵され、所定のタイミングおよび圧力
において、適宜供給することができる。そのため、より
適切かつ効率的に、圧縮空気を供給することができる。
【0061】そして、ミストセパレータ45からエア供
給ユニット43に送られる圧縮空気は、このエア供給ユ
ニット43から、供給側エジェクタ19、上側ゲート1
6、下側ゲート31、輸送側エジェクタ41aおよび4
1bに供給された後、排気されるが、この排気された空
気は、ミストセパレータ45によってダストが除去され
たクリーンな空気であるため、環境雰囲気が損なわれる
こともなく、良好な作業環境を確保することができる。
【0062】なお、電磁バルブ51は、エアタンク46
内の圧力などにもよるが、適宜、選択的に、または複数
のバルブを同時に開動作してもよい。また、エアタンク
46の容量などにより、別途、気力源を設けてもよい。
【0063】また、以上に述べた実施形態では、予備加
熱ユニット3は、内側容器部12の内壁面との接触、お
よび熱風による吹き上げによって乾燥させるように構成
したが、これに限らず、たとえば、熱風のみによって乾
燥させる通常の熱風循環式乾燥機などを使用してもよ
く、また、その目的および用途によっては、予備加熱ユ
ニット3を設けなくてもよい。
【0064】また、本実施形態では、エア供給ユニット
43は、供給側エジェクタ19、上側ゲート16、下側
ゲート31、輸送側エジェクタ41aおよび41bを作
動させるように接続したが、本発明ではこれに限らず、
圧縮空気を動力とする装置であれば、その種類を問わ
ず、いかなる装置に接続してもよい。また、エアタンク
46を設けずに直接各装置に圧縮空気を送るように構成
してもよく、さらには、その目的および用途によって
は、エア供給ユニット43を設けなくてもよい。なお、
エア供給ユニット43を設けない場合にも、ミストセパ
レータ45からは、直接クリーンな空気が大気に開放さ
れるため、減圧乾燥装置1から排気される空気によっ
て、環境雰囲気が損なわれることもなく、良好な作業環
境を確保することができる。
【0065】また、本実施形態においては、圧縮ポンプ
24によって減圧乾燥ホッパー4内から空気を吸引する
と同時にその空気を圧縮するようにしたが、別途、圧縮
するための公知の圧縮機を設けてもよい。また、ブース
ター44は、特に設けなくてもよく、さらに、本実施形
態では、圧縮することにより空気を凝縮させたが、本発
明の凝縮手段では、凝縮させる方法は問わず、たとえ
ば、冷却するなど公知の凝縮方法を使用してもよい。
【0066】また、粉粒体は、たとえば、樹脂ペレット
やセラミック粒子など、その種類は問わない。
【0067】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に記載の発
明によれば、減圧乾燥槽内から減圧手段により吸引され
た気体は、凝縮手段によって凝縮させられるので、凝縮
により液化した液体をトラップすることにより、クリー
ンな気体のみを排気することができる。したがって、減
圧乾燥装置から排気される気体によって、環境雰囲気が
損なわれることもなく、良好な作業環境を確保すること
ができる。
【0068】請求項2に記載の発明によれば、減圧手段
が、気体を圧縮するための圧縮手段を兼ねるので、装置
構成の簡略化およびコストの低減化を図ることができ
る。
【0069】請求項3に記載の発明によれば、簡易な構
成によって、凝縮手段においてトラップされている液体
を排出することができる。
【0070】請求項4に記載の発明によれば、凝縮手段
により圧縮された気体を、圧縮気体供給手段から気力源
として供給することができるので、凝縮手段からそのま
ま大気に排気するよりも、圧縮気体の有効利用を図るこ
とができ、装置全体としての省力化、ランニングコスト
の低減化を図ることができる。
【0071】請求項5に記載の発明によれば、圧縮気体
を、圧縮気体貯蔵タンクにおいて貯蔵することができる
ので、凝縮手段により圧縮された気体を、所定のタイミ
ングおよび圧力において、気力源として供給することが
できる。そのため、より適切かつ効率的に、圧縮気体を
供給することができる。
【0072】請求項6に記載の発明によれば、第1ゲー
トおよび/または第2ゲートは、格別の動力源を設けて
なくても、圧縮気体供給手段から供給される圧縮気体に
より作動するので、装置の簡略化およびランニングコス
トの低減化を図ることができる。
【0073】請求項7に記載の発明によれば、第1気力
輸送手段は、格別の気力源を設けてなくても、圧縮気体
供給手段から供給される圧縮気体により乾燥用材料を搬
送するので、装置の簡略化およびランニングコストの低
減化を図ることができる。
【0074】請求項8に記載の発明によれば、第2気力
輸送手段は、格別の気力源を設けてなくても、圧縮気体
供給手段から供給される圧縮気体により乾燥用材料を搬
送するので、装置の簡略化およびランニングコストの低
減化を図ることができる。
【0075】請求項9に記載の発明によれば、予備乾燥
手段によって初期乾燥された乾燥用材料を、減圧乾燥槽
において減圧乾燥するため、すばやく、かつ十分に減圧
乾燥することができ、省エネルギー化を図れる効率のよ
い乾燥を達成することができる。
【0076】請求項10に記載の発明によれば、乾燥用
材料は、予備乾燥槽において加熱されるとともに乾燥開
始直後の湿気が取り除かれるので、次いで、減圧乾燥槽
において減圧乾燥する時には、より一層、十分に減圧乾
燥することができ、より一層、省エネルギー化を図れる
効率のよい乾燥を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の減圧乾燥装置の一実施形態を示す処理
システムの全体構成図である。
【符号の説明】
1 減圧乾燥装置 2 予備加熱ホッパー 3 予備加熱ユニット 4 減圧乾燥ホッパー 5 減圧乾燥ユニット 16 上側ゲート 24 減圧ポンプ 31 下側ゲート 43 エア供給ユニット 44 ブースター 45 ミストセパレータ 46 エアタンク 61 供給側気力輸送ユニット 62 処理側気力輸送ユニット 63 熱風送風ユニット

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥用材料を受け入れる減圧乾燥槽と、
    減圧乾燥槽内を減圧するための減圧手段とを備える減圧
    乾燥装置において、 前記減圧乾燥槽内から前記減圧手段により吸引された気
    体を凝縮させるための凝縮手段を備えていることを特徴
    とする、減圧乾燥装置。
  2. 【請求項2】 前記凝縮手段は、圧縮することにより気
    体を凝縮させるように構成されており、前記減圧手段
    が、気体を圧縮するための圧縮手段を兼ねていることを
    特徴とする、請求項1に記載の減圧乾燥装置。
  3. 【請求項3】 前記凝縮手段は、凝縮により液化した液
    体を排出するためのドレンを備えていることを特徴とす
    る、請求項1または2に記載の減圧乾燥装置。
  4. 【請求項4】 前記凝縮手段は、圧縮することにより気
    体を凝縮させるように構成されており、前記凝縮手段に
    より圧縮された気体を気力源として使用するための圧縮
    気体供給手段を備えていることを特徴とする、請求項1
    ないし3のいずれかに記載の減圧乾燥装置。
  5. 【請求項5】 前記圧縮気体供給手段は、前記凝縮手段
    により圧縮された気体を貯蔵するための圧縮気体貯蔵タ
    ンクを備えていることを特徴とする、請求項4に記載の
    減圧乾燥装置。
  6. 【請求項6】 前記減圧乾燥槽は、乾燥用材料を受け入
    れるための第1ゲートおよび/または乾燥用材料を排出
    するための第2ゲートを備えており、これら第1ゲート
    および/または第2ゲートは、前記圧縮気体供給手段か
    ら供給される圧縮気体により作動するように構成されて
    いることを特徴とする、請求項4または5に記載の減圧
    乾燥装置。
  7. 【請求項7】 前記減圧乾燥槽に供給するための乾燥用
    材料を、気力によって輸送するための第1気力輸送手段
    を備え、 前記第1気力輸送手段は、前記圧縮気体供給手段から供
    給される圧縮気体により、乾燥用材料を輸送するように
    構成されていることを特徴とする、請求項4ないし6の
    いずれかに記載の減圧乾燥装置。
  8. 【請求項8】 前記減圧乾燥槽から排出される乾燥用材
    料を、気力によって輸送するための第2気力輸送手段を
    備え、 前記第2気力輸送手段は、前記圧縮気体供給手段から供
    給される圧縮気体により、乾燥用材料を輸送するように
    構成されていることを特徴とする、請求項4ないし7の
    いずれかに記載の減圧乾燥装置。
  9. 【請求項9】 前記減圧乾燥槽に受け入れられる乾燥用
    材料を予備乾燥するための予備乾燥手段が備えられてい
    ることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記
    載の減圧乾燥装置。
  10. 【請求項10】 前記予備乾燥手段は、前記減圧乾燥槽
    に接続される予備乾燥槽と、前記予備乾燥槽に熱風を送
    風するための熱風送風手段とを備えていることを特徴と
    する、請求項1ないし9のいずれかに記載の減圧乾燥装
    置。
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