JP2001078700A - 酸性調味料の香味のマイルド化法 - Google Patents

酸性調味料の香味のマイルド化法

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JP2001078700A
JP2001078700A JP2000188638A JP2000188638A JP2001078700A JP 2001078700 A JP2001078700 A JP 2001078700A JP 2000188638 A JP2000188638 A JP 2000188638A JP 2000188638 A JP2000188638 A JP 2000188638A JP 2001078700 A JP2001078700 A JP 2001078700A
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seasoning
kelp
acidic seasoning
soup
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Makoto Mukoyama
信 向山
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Yamasa Shoyu KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】柑橘果汁と醤油とを含有する酸性調味料の不快
臭と酸味を抑制し、香味をマイルド化する方法及びマイ
ルド化された酸性調味料の提供。 【解決手段】柑橘果汁と醤油とを含有する酸性調味料に
昆布のだし汁を酸性調味料の1〜80%相当量、あるい
は昆布のエキスを酸性調味料の0.01〜20%相当量
を添加し、酸性調味料の不快臭と酸味を抑制し、香味を
マイルド化する方法に関する。前記酸性調味料はぽん酢
醤油、特におろし野菜入りぽん酢醤油である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、柑橘果汁と醤油と
を含有する酸性調味料の不快臭と酸味を抑制し、香味を
マイルド化する方法およびマイルド化された酸性調味料
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゆず果汁、すだち果汁といった柑橘果汁
はさわやかな果汁感を有し、これを焼き魚、焼き肉、水
炊きなどに使用すると魚や肉の臭みを抑え、さっぱりと
食することができる。このため、柑橘果汁、醤油、醸造
酢、砂糖などを混ぜ合わせて調合した合わせぽん酢ある
いはぽん酢醤油は、焼き魚用、焼き肉用および鍋物用の
調味料として広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ぽん酢醤油に
通常使用されているゆず、すだち、かぼすなどの果汁
は、さわやかな酸味を有するものの、酸味が強い果汁で
あり、それらの果汁の使用量が制限されたり、酸味の強
いぽん酢醤油は酸味の苦手な消費者からは敬遠される場
合もあった。特に、大根おろしなどのおろし野菜を含有
するぽん酢醤油では、おろし野菜由来の雑菌の増殖を抑
制するため、おろし野菜を含まないぽん酢醤油よりも果
汁量を多く使用する傾向にあり、酸味の苦手な消費者か
らはますます敬遠されるという悪循環が指摘されてい
た。
【0004】さらに、柑橘果汁と醤油とを混合すると、
それぞれ単独ではそれほど感じられない刺激臭、化学薬
品臭、ムレ臭等のいわゆる不快臭が新たに生成され、こ
のような不快臭の抑制が課題とされていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記問題点
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、驚いたことにだし
やエキスの中でも特に昆布のだし汁あるいはエキスが、
果汁本来のさわやかな果汁感を残したまま酸味をやわら
げるとともに、柑橘果汁と醤油とを混合により発生する
刺激臭、化学薬品臭、ムレ臭等の不快臭も強くマスキン
グし、酸味調味料の香味をマイルド化できることを見い
だした。
【0006】従来、食酢、ぽん酢、ぽん酢醤油などに昆
布のだし汁あるいはそのエキスを使用することは知られ
ているが、その大部分はミネラル成分の付与、だし感の
付与、うま味の付与、塩かどの除去などを目的としてお
り(特開昭56−26186、特開昭56−11327
2、特開昭61−100185、特開平6−25377
0、特開平9−149771、特開平10−32779
7など参照)、その添加量も不明確であるとともに、柑
橘果汁と醤油とを含有する酸性調味料の不快臭と酸味の
両者を抑制する目的で昆布のだし汁あるいはエキスを使
用した例は報告されていないし、昆布のだし汁あるいは
エキスにそのような効果があることも示唆されていな
い。
【0007】したがって、本発明は、柑橘果汁と醤油と
を含有する酸性調味料に昆布のだし汁あるいはエキスを
添加し、酸性調味料の不快臭と酸味を抑制し、香味をマ
イルド化する方法に関するものである。また、本発明
は、柑橘果汁と醤油と昆布のだし汁あるいはエキスが配
合され、不快臭と酸味の両方が抑制され、香味がマイル
ド化された酸性調味料に関するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、上述したよう
に、柑橘果汁と醤油とを含有する酸性調味料に昆布のだ
し汁あるいはエキスを添加し、酸性調味料の不快臭と酸
味を抑制し、香味をマイルド化する方法である。対象と
なる酸性調味料は、少なくともゆず、すだち、かぼす、
レモンなどの柑橘果汁と醤油を含有するものであればよ
く、具体的にはぽん酢醤油、おろし野菜入りぽん酢醤油
を例示することができる。また、柑橘果汁と醤油以外に
も、食酢などの発酵調味料、砂糖等の糖類、イノシン酸
ナトリウムなどのうまみ調味料、グルタミン酸ナトリウ
ムなどのアミノ酸、かつお節など風味成分、大根おろし
などのおろし野菜などが配合された酸性調味料であって
もかまわない。
【0009】酸性調味料に添加する昆布のだし汁あるい
はエキスとしては、特に制限されるものではなく、通常
の方法で得られたもの、あるいは市販品を使用すること
ができる。すなわち、昆布としては、真昆布、利尻昆
布、日高昆布、羅臼昆布などのだし用昆布として市販さ
れているものを使用することができ、このような昆布を
使用し、水あるいは熱水で抽出したものをだし汁とし、
このようなだし汁あるいはアルコール等で抽出した抽出
液を減圧濃縮法、凍結濃縮法などの方法で濃縮したもの
をエキスとして本発明方法に使用する。
【0010】昆布のだし汁あるいはエキスの添加量は、
官能的に柑橘果汁と醤油とを含有する酸性調味料の不快
臭と酸味を抑制でき、香味をマイルド化できる量であれ
ばよく、使用する柑橘果汁、醤油、だし汁あるいはエキ
スの種類や濃度により変化するものであるので一概には
規定できないものであるが、たとえば、だし汁としては
酸性調味料の全体の1〜80%相当量、好ましくは5〜
60%相当量、さらに好ましくは10〜40%相当量、
エキスとしては酸性調味料の全体の0.01〜20%相
当量、好ましくは0.01〜5%相当量、さらに好まし
くは0.1〜5%相当量の範囲から官能試験を基に適宜
選定することができる。また、昆布のだし汁やエキス以
外にもかつお節、椎茸などのだし汁あるいはエキスなど
の他の風味成分を複数種併用してもよく、このような場
合、使用する風味成分のうち一番含量の多いものが昆布
であり、使用されている風味成分の50%以上が昆布で
あることが酸性調味料の不快臭と酸味を抑制し、香味を
マイルド化するのには肝要である。
【0011】
【発明の効果】後述の実施例に示すように、柑橘果汁と
醤油とを含有する酸性調味料に昆布のだし汁あるいはエ
キスを添加するだけで、良好な果汁感、さわやかな香り
を残したまま酸味を抑え、柑橘果汁と醤油とを混合によ
り発生する刺激臭、化学薬品臭、ムレ臭等の不快臭もマ
スキングして非常にまろやかで、マイルドな酸性調味料
を調製することができる。
【0012】
【実施例】以下、実施例を示し本発明を具体的に説明す
るが、本発明がこれに限定されないことは明らかであ
る。
【0013】実施例1 濃口醤油1部に対して食酢1部、ゆず果汁0.5部を加
え、更に各種だし汁0.5部あるいはエキス0.05部
を加え、混合撹拌してぽん酢しょうゆA〜Dを調製し
た。このようにして調製した各ぽん酢醤油をだし汁の代
わりに水を使用して調製したぽん酢醤油Eをコントロー
ルとして官能試験を行ったところ、下記表1に示す結果
を得た。なお、香味の評価は、コントロールと比較し
て、強い=5点、弱い=1点として5段階で評価し、総
合評価は、コントロールと比較して、良い5点、同じ3
点、悪い1点で評価した。 ぽん酢醤油A:昆布だし汁を使用 ぽん酢醤油B:濃縮昆布エキスを使用 ぽん酢醤油C:鰹節のだし汁を使用 ぽん酢醤油D:椎茸のだし汁を使用 ぽん酢醤油E:コントロール
【0014】
【表1】 この表が示すように、かつお節や椎茸のだし汁と比較し
て、昆布のだし汁あるいはエキスの方が、良好な果汁
感、さわやかな香りを残したまま酸味や塩かどを抑え、
柑橘果汁と醤油とを混合により発生する刺激臭、化学薬
品臭、ムレ臭等の不快臭もマスキングできることが明確
になった。また、特記すべきことに、昆布のだし汁やエ
キスの方が調味料が水で希釈されても香味が維持され、
味の伸びがよいことも明らかとなった。
【0015】実施例2 水1Lに30gの昆布を入れ、沸騰直前まで加熱して昆
布を取り出して昆布のだし汁を得た。この昆布だし汁を
ぽん酢醤油全体の0.1〜80%相当量使用し、濃口醤
油、食酢、ゆず果汁を使用してぽん酢醤油を調製した。
その結果、昆布だし汁をぽん酢醤油の1%相当量以上使
用することで酸味の抑制と不快臭のマスキング効果が認
められ、ぽん酢醤油全体の5〜60%相当量、特に10
〜40%相当量の使用が最も調和のとれ、酸味を強く感
じないでまろやかな、かつさわやかで、異味・異臭のな
いぽん酢醤油を調製できることが明きらかとなった。
【0016】実施例3 水1Lに30gの昆布を入れ、沸騰直前まで加熱して取
り出した昆布のだし汁と水1Lを沸騰させ、その中に鰹
節30g入れて30分間抽出して濾し取った鰹節のだし
汁を得た。この2種類のだし汁を7:3で混ぜただし汁
と3:7で混ぜただし汁2種類を得た。ぽん酢醤油全体
の20%相当量にこの2種類のだし汁を混ぜて比較し、
表2の結果を得た。なお、香味の評価は、コントロール
と比較して、強い=5点、弱い=1点として5段階で評
価し、総合評価は、コントロールと比較して、良い5
点、同じ3点、悪い1点で評価した。 ぽん酢醤油E:コントロール ぽん酢醤油F:昆布だし汁:鰹節だし汁=7:3 ぽん酢醤油G:昆布だし汁:鰹節だし汁=3:7
【0017】
【表2】 その結果、昆布のだし汁を多く用いた方が、酸味を強く
感じず、まろやかでかつさわやかなぽん酢醤油を調製で
きることが明きらかとなった。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】柑橘果汁と醤油とを含有する酸性調味料の
    不快臭と酸味の両方を抑制し、香味をマイルド化するた
    め、昆布のだし汁あるいはエキスを上記酸性調味料に添
    加することを特徴とする、酸性調味料の不快臭と酸味を
    抑制し、香味をマイルド化する方法。
  2. 【請求項2】昆布のだし汁を酸性調味料の1〜80%相
    当量添加する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】昆布のエキスを酸性調味料の0.01〜2
    0%相当量添加する、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】酸性調味料がぽん酢醤油である、請求項1
    記載の方法。
  5. 【請求項5】酸性調味料がおろし野菜入りぽん酢醤油で
    ある、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】柑橘果汁と醤油と昆布のだし汁あるいはエ
    キスが配合され、不快臭と酸味の両方が抑制され、香味
    がマイルド化された酸性調味料。
  7. 【請求項7】昆布のだし汁を酸性調味料の1〜80%相
    当量添加されている、請求項6記載の調味料。
  8. 【請求項8】昆布のエキスを酸性調味料の0.01〜2
    0%相当量添加されている、請求項6記載の調味料。
  9. 【請求項9】酸性調味料がぽん酢醤油である、請求項6
    記載の調味料。
  10. 【請求項10】酸性調味料がおろし野菜入りぽん酢醤油
    である、請求項6記載の調味料。
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