JP2001077739A - 側面対側面中継器及びその動作方法 - Google Patents

側面対側面中継器及びその動作方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中継器システムにおいて基地ステーションと
通信するドナー・アンテナと遠隔ステーションと通信す
るヌル・アンテナとの間の分離を改善する。 【解決手段】 無線周波数アップリンク経路と無線周波
数ダウンリンク経路とはドナー・アンテナ120とヌル
・アンテナ122との間で結合されている。無線周波数
アップリンク経路及び無線周波数ダウンリンク経路の各
々における適応相殺回路140は、相殺信号を発生し、
その相殺信号は、無線周波数アップリンク経路及び無線
周波数ダウンリンク経路のいずれかにおいて無線周波数
信号に加えられるとき、実質的に無線周波数信号に存在
するいずれのフィードバック信号を相殺する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中継器システムに
おいて基地ステーションと通信するドナー・アンテナと
遠隔ステーション又は加入者と通信するヌル・アンテナ
との間の分離を改善する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】中継器システムは、カバーされるべき範
囲及び/又は容量要件が管理される周波数チャネル・ア
ロケーションを有してフル・セルラー/PCS基地ステ
ーションの設置を妥当なものにしないところで通常用い
られる。従って、図1に示されるように、塔に取り付け
られた中継器システムは、建物30のような所望の構造
物に信号電力を向けることにより、セル・サイトの領域
を拡大するため、丘や木のようなRFを阻止する領域に
おいて空白を埋める(null fill)ため、及び
/又は「建物内」サービスエリアを増大するため、用い
られることが多い。
【0003】典型的な中継器システムは、図2及び図3
に示される3つの基本的部分、即ち、無線基地ステーシ
ョン(BS)に向けられた/照準を当てられたリンク・
アンテナ22、増幅する電子機器「筺体」24、及び関
心の範囲に向けて指向されている同報通信アンテナ26
を備える。リンク・アンテナ22は、リンク・アンテナ
22が基地ステーションを「見る」だけに必要であるの
で、非常に狭いビームを有して、非常に高い指向性(高
利得)である。同報通信アンテナ26は、意図された範
囲をカバーするに必要なビーム幅により一層規定され
る。電子機器筺体24は、1組のダイプレクサ、フィル
タ、スプリッタ及びRF増幅器を含み得る。
【0004】システムが基礎とする2つの主性能要因
は、利得と出力電力である。出力電力は、2つの受動ア
ンテナ(リンク及び同報通信)の和と、増幅器の最大
(線形)出力電力とにより大部分決定される。システム
利得は、受動アンテナ利得の和に増幅器段の利得を加え
たものにより決定される。これは、2つ(同報通信及び
リンク)アンテナ間の分離(又は相互結合)により制限
される。その分離は、アンテナのタイプ、前後電界(F
/B)比及びビーム幅に依存する。
【0005】例えば、各々が20dBの指向性を有する
2つの対向したアンテナを仮定する。更に、約25dB
のF/B比を仮定する。従って、アンテナ同士間の分離
は約50dBであり、それは2つのF/B比の和(25
dB+25dB)である。増幅器が発振するのを防ぐた
め、約20dBの安全係数が推奨され、それは能動(増
幅器)利得を約30dB(50−20)に変換する。し
かしながら、システム利得は、受動利得(指向性)と能
動利得との和であり、それはこの例ににおいて20+2
0+30=70dBである。
【0006】一般に、良く設計されたアンテナは、20
dBより良い前後電界比(F/B)を有するはずであ
る。非常に高利得のアンテナに対しては、F/Bは40
dB程度の高さである。しかしながら、F/Bが増大さ
れるにつれ、通常指向性もそのようになり、それは、ア
ンテナのビーム幅が狭くされることを意味する。中継器
応用に対して、これは、サービスエリア範囲(セクター
幅)が低減されるので、不利を示すことがあり得る。
【0007】アンテナの指向方向及び分離距離もまた要
因である。近距離場内においては、伝搬経路損失は1/
Rに比例する。ここで、Rは、2つのアンテナ間の半径
又は距離である。(伝搬経路損失は遠距離場に対しては
1/R2であることに留意されたい。)従って、背中合
わせで、約3.005m(10フィート)だけ離れた2
つのPCSアンテナに対して、伝搬損失は約24dBで
ある。従って、これは、2つのアンテナ間の分離を24
dBだけ増大する。しかしながら、2つのアンテナが真
に直線状に並んで、それらのF/B比分離を最大にする
ように、アンテナの向きを正確に調整することは現在の
ところ非常に困難である。
【0008】これは、多くの操作者(顧客)にとって重
大な問題である。2つのアンテナが正確に対向する(一
方が他方から180°離れて向けられる)ように2つの
アンテナを整列することは、極めて困難でかつ時間を費
やすことである。
【0009】既存の屋内中継器システムは、通常、別々
のリンク・アンテナ32を、屋根の上か、又は建物の側
面かのいずれかに採用する(図4)。RF電力は、同軸
ケーブル34を介して、しばしばその中間に増幅器段
(図示せず)を有して、中継器の電子機器部分に送られ
る。屋内RF分配システムは、1つ以上のアンテナ36
か、又はRadiax(登録商標)(漏洩波)ケーブル
あるいはRFストリップライン・ケーブル38のような
ある他のRF放射/受信機構かのいずれかである。これ
らの屋内放射システム(アンテナ又は漏洩波ケーブル)
を設置する労力は、通常集約的でかつコストが高い。更
に、建物内の伝搬特性は評価、又はモデル化するのに複
雑であるので、多重放射が通常、建物の全部の部分に対
して適切なサービスエリアを保証するため用いられる。
【0010】既存の中継器システムは、大部分屋外使用
であるが、一方が無線基地ステーションの方に向けら
れ、他方が関心の(同報通信)範囲の方に向けられた、
物理的に別々のアンテナ(即ち、増幅器/電子機器のモ
ジュール/筺体から物理的に分離している)を用いる。
これは、3つの異なるユニットの取り付け/設置と、最
大システム利得を達成するためRF分離を最大にすべく
2つのアンテナの向きの労働集約的な調整を要する。
【0011】屋外中継器システムに類似して、屋内中継
器システムは、最大RF分離を保証するため、そして信
号のフィードバック、従って回路における「リンギン
グ」を防止するため、2つのアンテナ間の正確な向きの
調整を必要とする。
【0012】本発明は更に、中継器システムにおいてド
ナー・アンテナとヌル・アンテナとの間の分離を改善す
る方法及び装置を指向している。セルラー、PCS(個
人通信サービス)、MMDS(マルチユーザ・マルチパ
ス分配システム)、WLL(無線ローカル・ループ)又
は類似のもののような既存の無線技術において、中継器
は、低い信号受信電力、従って信号対雑音比を有する範
囲へセル・サイト(基地ステーション)のサービスエリ
アを拡大するため用いられる。即ち、利得が高ければ高
いほど、システムに対する領域(距離)及びサービスエ
リアも大きい。
【0013】中継器に対して制限特性は、フィードバッ
ク・ループのそれと、又は逆に言えば2つの対向するア
ンテナ(又はセンサ)間の分離である。即ち、システム
に対する合計前後電界(F/B)比、又は分離が所望の
利得より高くなければならない。通常、中継器は、基地
ステーションと通信する少なくとも1つの「リンク」又
は「ドナー(donor)」アンテナと、遠隔ステーシ
ョン又は加入者と通信する少なくとも1つの同報通信、
サービスエリア、又は「ヌル(null)」アンテナと
を採用する。一般に、リンク・アンテナとヌル・アンテ
ナとの間の分離は、合計利得にいくらかの余裕を加えた
もの、通常約10から15dBに等しい。従って、シス
テム利得は、一般に分離から余裕を引いたものより小さ
い。例えば、アンテナ間の分離が約60dBである場
合、許される最大システム利得は約45dBである。P
CS周波数に対して、これらの数字は、約30.05m
(100フィート)より少ない中継器範囲をもたらす。
【0014】拡散(放射)環境はPCSにおいて共通で
あるが、その拡散(放射)環境において、追加のシステ
ム利得のどの6dBもサービスエリア距離を2倍にする
であろう。従って、2つのアンテナ間の分離の追加の2
4dBを得ることは、範囲が2倍を4回掛けて16倍
に、即ち約480.1m(1600フィート)になるこ
とを可能にする。2つのアンテナ及び中継器電子機器が
3つの別々の筺体及び位置にある従来の中継器システム
にとっては、リンク(ドナー)アンテナ(基地ステーシ
ョンに対する)及び同報通信(ヌル)アンテナ(所望の
サービスエリアに対する)は、空間的に(通常)約3.
005m(10フィート)以上隔てられている。この距
離は、50dB以上をアンテナ間の分離に加え、十分1
00dBを越えた合計分離値を生じる。従って、15d
Bの余裕を有して、このタイプのシステムは、85dB
まで又はそより多くの合計リンクを利用することがで
き、それはかなり大きなレンジとサービスエリアをもた
らす。
【0015】対向するアンテナが同じ筺体にあり、かつ
空間的に約10cm程度(数インチ)より小さい距離だ
け分離されている(先に参照した前の出願に記載されて
いるような)側面対側面型中継器技術にとって、F/B
比(又は分離)は通常、80dB以下の値又はその程度
に制限される。従って、これは、65dBを越えない合
計システム利得しか可能でなく、それはシステム範囲を
約数100m(数100フィート)以下に制限する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、中継器シス
テムにおいてドナー・アンテナとヌル・アンテナとの間
の分離を改善する方法及び装置を指向する。
【0017】
【課題を解決するための手段】モジュール式中継器は、
1対の実質的に180度の反対向きに面している表面を
有するハウジングと、各前記表面に取り付けられ、前記
表面の他方に取り付けられたアンテナ要素の方向に対し
て反対方向にエネルギを放射する少なくとも1つのアン
テナ要素と、前記ハウジング内に取り付けられ、前記モ
ジュールの前記反対向きに面する表面の各々の上の少な
くとも1つのアンテナ要素同士間に信号を動作的に結合
する電子回路とを備える。
【0018】本発明はまた、中継器システムにおいてド
ナー・アンテナとヌル・アンテナとの間の分離を改善す
る方法及び装置を提供する。本発明のこの局面の記載さ
れる実施形態は、フィードバック信号電力のかなりの部
分(10dBから40dBの間)を除去し、従って合計
システム分離を同じ量(10から40dB)だけ増大す
る適応相殺回路を提供する。この追加の分離を用いて、
より大きなシステム利得を達成し、従ってシステムの範
囲を著しく拡大することができる。これは、前述しかつ
先に参照した出願に記載されている側面対側面型中継器
システム手法に特に有効である。相殺手法は、ディジタ
ル的に処理される情報を用いて信号を発生し、その信号
は、元の入力信号に加えられたとき、フィードバック信
号を相殺する。
【0019】
【発明の実施の形態】図5から図8に図示されている実
施形態において、全ての構成要素は、「中継器モジュー
ル」50として、コンパクトなモジュール形式で設けら
れている。2つのアンテナ52、54(又は図6から図
8の実施形態におけるアンテナの組)は、モジュール・
ハウジング、本体、又は「筺体」56の2つの側面の外
側に配置されている。2つの異なるシステム・アーキテ
クチャが、図5及び図6に示されている。図5は、各ア
ンテナが送信及び受信の双方のモードで動作する、2つ
のアンテナ・システムに対するアーキテクチャを示す。
例えば、第1のアンテナ52を用いて、送信機から又は
他の中継器から、即ちリンク・モードにおいて到来RF
信号を受信し得る。従って、以下に説明されるはずのこ
のアンテナ及び関連の回路は、通常、受信されるべき到
来RF信号(単数又は複数)の周波数帯域で動作するで
あろう。他方のアンテナ54は、同報通信/中継モード
において利用され、遠隔送受話器又は端末装置のような
ユーザ装置に信号を送信し(及び受信し)、又は信号を
同報通信又は分配するため複数の中継器を用いたシステ
ムにおける更なる中継器に信号を送信するであろう。従
って、以下に説明されるこの第2のアンテナ54及び関
連の回路は、通常、遠隔送受話器又は端末装置の周波数
帯域で動作するであろう。
【0020】周波数ダイプレクサ(D)62、64が、
電子機器モジュール60の中で用いられ、各経路に対し
て電力を分離する。例えば、アンテナ52で受信された
RF電力は、ダイプレクサ62を介して第1の回路又は
経路を通るよう送られる。この第1の回路は、逆リンク
帯域を減衰するためのフィルタ66、RFを増幅するた
めの増幅器68、及び増幅器68を他の回路又は経路上
の信号電力から防ぐため用いられる別のフィルタ70を
含む。次いで、第2のダイプレクサ64は、信号をアン
テナ54に配送し、そのアンテナ54はその信号を再送
信する。逆方向において、アンテナ54は、ダイプレク
サ64を介して第2の回路又は経路に供給される信号を
受信する。第2の回路又は経路は、類似のフィルタ7
2、74及び類似の増幅器76を含み、これらは、第1
の回路と同じ要領で動作し、そしてアンテナ52におい
て送信されるべき信号をダイプレクサ62を介して供給
する。
【0021】図6は、2組のアンテナ52a、54a及
び52b、54b、即ちリンク・モード用の2つのアン
テナと同報通信/中継モード用の2つのアンテナとを示
す。2組のアンテナを利用する場合、一方の側のアンテ
ナ52a、54aは、前述したように、リンク・モード
のため用いられ、1つはダウンリンク・アンテナとし
て、1つはアップリンク・アンテナとして用いられ得
る。同様に、他方の側の2つのアンテナ52b、54b
は、前述したように、同報通信/中継モードにおいて、
1つはアップリンク・アンテナとして、1つはダウンリ
ンク・アンテナとして用いられであろう。フィルタ及び
増幅器を含む類似の電子回路又は経路は、それぞれの対
のアンテナ52a、54a及び52b、54bの間に介
挿される。しかしながら、別々の対のアンテナが設けら
れるので、周波数ダイプレクサはこのケースにおいては
必要とされない。
【0022】フィルタ66、70、72、74は、帯域
外信号を十分低減するように選択される。フィルタは通
常帯域通過タイプである。PCSベースのシステムに対
して、帯域通過帯域幅は通常、PCS帯域C、D、E、
F等の帯域幅に見合った約15MHzである。カットオ
フ及びロールオフは、より良い性能及び仕様に適応さ
れ、そして回路設計に依存する。
【0023】一実施形態において、増幅器要素68、7
6は、モノリシック・マイクロ波集積回路(MMIC)
チップのような比較的低電力で線形の集積回路チップ構
成要素を備える。これらのチップは、ガリウム・ヒ素
(GaAs)ヘテロ接合型トランジスタ製造プロセスに
より作られるチップから構成され得る。しかしながら、
シリコン・プロセス・チップ又はCMOSプロセス・チ
ップもまた利用され得る。
【0024】MMIC電力増幅器チップの幾つかの例は
次の通りである。 1.RFマイクロデバイシスPCS線形電力増幅器RF
2125P、RF2125、RF2126又はRF21
46、RF Micro Dedices,Inc.、
ノースカロライナ州(27409)、7625 Tho
rndikeRoad,Greenboro又は734
1−D.W.Friendly Ave.,Green
boro、 2.パシフィック・モノリシックPM2112単一電源
RF・IC電力増幅器、Pacific Monoli
thics,Inc.、カリフォルニア州、1308
Moffett Park Drive,Sunnyv
ale、 3.シーメンスCGY191、CGY180又はCGY
181、GaAs・MMICデュアル・モード電力増幅
器、Siemens AG、ニューヨーク州、1301
Avenue of the Americas,N
ew york、 4.スタンフォード・マイクロデバイシスSMM−20
8、SMM−210又はSXT−124、Standf
ord Microdevices、カリフォルニア
州、522 Almanor Avenue,Sunn
yvale、 5.モトローラMRFIC1817又MRFIC181
8、MotorolaInc.、テキサス州、505
Barton Springs Road,Austi
n、 6.ヒューレット・パッカードHPMX−3003、H
ewlett Packard,Inc.、テキサス
州、933 East Campbell Road,
Richadson、 7.エーナディジックスAWT1922、Anadig
ics、ニュージャージー州(07059)、35 T
echnology Drive,Warren、 8.SEI Ltd.P0501913H、日本、横浜
市栄区タヤチョウ1、 9.セレリテックCFK2062−P3、CCS193
0又はCFK2162−P3、Celeritek、カ
リフォルニア州(95054)、3236 Scott
Blvd.,Santa Clara。
【0025】図7、図8及び図16は、物理的システム
又はモジュール50、50a及び50bの例を示す。図
7及び図8は、それぞれ図5及び図6を参照して前述し
たシステムに対応する。これらの例において、マイクロ
ストリップ・パッチは、アンテナ要素52、54(図
7)及び52a、52b、54a、54b(図8)のた
め用いられる。図8におけるモジュールの各面上の2つ
のアンテナ(Tx及びRx)は、図7における各面上の
単一のTx/Rxアンテナ要素と同様に動作する。モジ
ュール/筺体50又は50aは金属の筺体であり得て、
その金属の筺体は、図5及び図6を参照して前述したよ
うに、DC電源又はDC電力コンバータ、増幅器、フィ
ルタ、及びダイプレクサ(必要ならば)を含む。電子機
器は、筺体又はモジュールの内部にあり、一緒にSMA
コネクタを介して接続された個別の部品であり得る。よ
り低電力システムのため、電子機器は表面実装PCBで
あり得る。
【0026】アンテナは、マイクロストリップ・パッ
チ、又はダイポール又はモノポールのようなコンフォー
マル・タイプ(conformal type)であり
得る。しかしながら、全ての構成要素は単一のパッケー
ジ又はモジュールの一部である。図16は、受動利得を
増大するためアンテナ要素のアレイを用いるアプローチ
を図示する。図16に示される例は、モジュールの1つ
の面上に2列のパッチ・アレイ・アンテナを用い、それ
ら2列のパッチ・アレイ・アンテナは参照番号54aか
ら54hにより示されている。アンテナ・パッチ54a
から54dは、図16上に示される実施形態における受
信(Rx)アンテナとして示され、一方アンテナ・パッ
チ54eから54hは、この実施形態において送信(T
x)アンテナ要素として示されている。前の実施形態の
アンテナ要素52に対応する送信(Tx)アンテナ要素
の類似のアレイは、図16の中継器モジュール50bの
反対面(図示せず)に取り付けられることが認められる
であろう。更に、より少ない又はより多いアレイ要素
が、本発明から離れることなく、図16に示されるパタ
ーンとは異なる他のパターンで利用され得る。
【0027】図16に示される実施形態において、一緒
にアレイ状に加えられる4つのアンテナ要素の使用は、
例えば、図7に示されるアンテナ54のような単一の受
信又は送信構成要素の利得のほぼ4倍(6dB)の利得
を達成するであろう。こうして、反対面にも4つのアン
テナ要素を有すること(図示せず)により、これは、追
加の受動利得の合計12dBiをシステムに加える。そ
れは、要求される能動利得を12dBほど多く低減する
ため、また要求される分離を12dBほど多く低減する
ため、用いられることができる。近距離場の波動力学は
12dB全部を達成することを可能にしないが、それに
も拘わらず、あるかなりの改善がこのアプローチから期
待し得る。しかしながら、システムの垂直ビーム幅はこ
のアプローチによりいささか低減されるであろうことを
注目すべきである。
【0028】図7、図8及び図16のそれぞれのアンテ
ナは、位置及び方位において「固定」されている。アン
テナの位置及び方位は、アンテナ間の最大分離を保証す
るよう、かつ所与の信号を受信及び送信するよう、従っ
て最大システム利得を保証するよう設計される。アンテ
ナ間のこの分離は、以下の方法で制御/最大化(及び相
互結合最小化)される。
【0029】a) 2つのアンテナ(又はアンテナの
組)は、各々に対して、F/B比が合計して最大となる
位置決めされる。例えば、完全に直線的モジュールに対
して、2つのアンテナ(又はアンテナの組)は、各面が
180度又は許容公差内で反対方向に向いている。
【0030】b)各経路の2つのアンテナは、相互に直
交(垂直)方向に偏波されており、その直交偏波は更に
相互結合をおおよそ20から30dB低減する(分離を
増大する)。例えば、アンテナ要素52、52a、52
bは水平偏波され、アンテナ要素54、54a,54b
は垂直偏波され得るか、そのは反対にし得る。
【0031】c)電磁短絡要素90(図9参照)はま
た、電力を接地に吸収(短絡)させるためモジュール又
はハウジング50、50aの端部又は境界に設けられ得
る。これは、一方の側面上のアンテナから他方の側面上
のアンテナへの電磁波結合を低減する。図11は、頂部
短絡要素90のみを示し、類似の短絡要素90(図11
に図示されず、しかし図9及び図10に図示されてい
る)は、図9及び図10に示されるように、他の3つの
横方向の側面上に用いられるであろう。これらの短絡又
はRFチョーク90は、漂遊電磁エネルギを吸収するた
め、導電性金属材料の押し出し成型で作られ、そしてハ
ウジング56の4つの側面から突出し、その漂遊電磁エ
ネルギは接地へ向けられる。代替として、ハウジングの
4つの側面(即ち、その上にアンテナが取り付けられて
いる2つの側面を除外する)は、金属材料から構成さ
れ、漂遊電磁エネルギを接地に分流するように接地され
る。しかしながら、短絡要素90の突出フィン又はスト
リップは、アンテナのように漂遊RFエネルギを受け取
りかつ接地面に短絡されることにより、この状況を改善
する。代替として、短絡又はRFチョーク90は、プラ
スチック又は他の押し出し成型材料から押し出し成型で
作られそして金属コーティングされ得る。ハウジングの
側面に対する短絡要素90のフィンの高さ又は突出の大
きさは、送信アンテナ要素の周波数に関して4分の1波
長のオーダであり得る。
【0032】アンテナ、ビーム及びF/B比(の制御)
の設計は、2つの対向するアンテナ(又はアンテナの
組)間の適切な分離を保証する。アンテナのF/B比又
は分離は、合計システム利得に対する最も大きい制限要
因である。
【0033】小さいランプ、LED又は他の表示要素1
00(図7及び図8参照)を適切なRF電力感知電子機
器80(図5及び図6参照)と用いて、提供者/ユーザ
/顧客が、基地ステーションの方に指向された/向けら
れたリンク・アンテナを有するユニット又はモジュール
50又は50a又は50bの向きを、十分な信号電力が
受信され即ちある所定のスレッショルドで又はそれより
上で受信されているように調整するのを助ける。
【0034】前述の中継器モジュールは、多くの用途に
用いられることができ、それらの数例は以下の通りであ
る。 1) 屋内中継器(図14参照) モジュール50又は50aは、壁又は窓で、かつすぐ近
くの基地ステーション(B.S.)からのRF信号がそ
の最大電力レベルである場所(建物内において)に又は
その近くに取り付けられることができる。各モジュール
に対する電力は、120Vコード及びプラグ102か、
又はモジュールに直接作られた120Vプラグ接続部1
04かのいずれかを介してであり得る(図12及び図1
3参照)。両方とも顧客により非常単純な設置が可能で
ある。一般的に、RF信号は、雑音下限より上の電力レ
ベルで、すぐ近くの基地ステーションから(基地ステー
ションに面した場所に配置されたモジュールを用いて)
受信され、そして中継器は、(増幅された)RF信号を
建物の中に再放射する。更に、建物内の遠隔ユニット
(送受話器/セル式電話器)からの信号は、モジュール
50(50a、50b)により受信され、増幅され、そ
して基地ステーション200に戻すように再放射され
る。
【0035】2)デージーチェーン式屋内中継器(図1
5参照) 複数の中継器モジュール50又は50a又は50bは、
建物内でより大きなサービスエリアを与えるため、建物
内の種々の場所に、共に「デージーチェーン」に接続さ
れて、配置される。各モジュールの電力は、120Vコ
ード及びプラグ102か、又はモジュールの中に直接作
られた120Vプラグ接続部104を用いてかのいずれ
かを介してであり得る(図12及び図13参照)。両方
とも、顧客により非常に単純な設置が可能である。これ
は、基地ステーションに対して反対の建物の側に対し
て、又は建物内にいずれの他のRFヌル又は「ブラン
ク」範囲に対してサービスエリアを与えるのを助ける。
このように、提供者又は顧客は、2つ以上のモジュール
を安価にかつ容易に設置して、例えば、(基地ステーシ
ョンからの)RF信号レベルが低い信号対雑音(比)を
有する又は全く信号がない、基地ステーションの最も近
い側に対して反対側のような建物内の種々の範囲にサー
ビスエリアを与えることができる。
【0036】3)屋外ヌル充填(null fill)
中継器 単一のモジュールは、別個のアンテナを必要とするより
通常のユニットの代わりに、塔の上に設置されることが
できる。これは、より小さくより経済的なパッケージ、
及びアンテナ間の適切な分離を保証するためアンテナの
向きを調整するのにより少ない労働(時間)及び努力を
与える。
【0037】4)建物に対する屋外中継器 単一のモジュールは、前述したのと同じ要領で、塔の上
に設置され、同じ便益を実現することができる。
【0038】1)〜4)において前述した応用は、周波
数帯域とは独立である。即ち、いずれのこれらの応用
は、限定ではないが以下のものを含むいずれの周波数帯
域で用いられる得る。
【0039】a)セルラー(800MHz帯域) b)PCS(1800及び1900MHz帯域)−(個
人通信サービス) c)GSM(900及び1800MHz帯域)−(移動
通信用大域システム) d)MMDS(2500MHz帯域)−(多チャネル多
点分配システム) e)LMDS(26GHz帯域)−(ローカル多点分配
システム) f)ブルートゥース応用(Bluetooth)(24
00MHz帯域)−(ブルートゥースはエリクソン(E
ricsson)により作成された無線プロトコル規格
の名前である。) g)屋内無線LAN(2400MHz帯域)−(ローカ
ル・エリア・ネットワーク) h)1900MHz(米国)及び1800−2200M
Hz(ヨーロッパ)での3G(第3世代PCSシステ
ム)。
【0040】図17は、3つの個別の要素、即ち、リン
ク(又は「ドナー」)アンテナ120、サービスエリア
(又は「ヌル」)アンテナ122及び中継器電子機器1
24を示す、従来の中継器システムのブロック図を示
す。典型的な中継器電子システム124は、アップリン
ク及びダウンリンク帯域用の帯域通過フィルタ126、
並びに増幅器128及び周波数ダイプレクサ130を組
み込む。帯域通過フィルタ126及び増幅器128は、
1対の信号送信回路131(ダウンリンク)及び133
(アップリンク)として構成される。各回路131、1
33において、第1の帯域通過フィルタ126は、到来
通信信号の帯域幅を狭め、増幅器128は、第1の帯域
通過フィルタ126からの信号を増幅し、そして増幅器
128の出力に配置された第2の帯域通過フィルタ12
6は、増幅器128を回路131、133の他の分岐に
おける信号電力から防ぐ。図17に図示のシステムは、
信号がシステムの各分岐又は経路(即ち、アップリンク
及びダウンリンク)を通って単一の方向に進む「直線通
過(straight through)」設計に基づ
いている。
【0041】図18は、典型的な中継器塔125の図を
示し、その中継器塔125は、リンク(又は「ドナ
ー」)アンテナ120、サービスエリア(又は「ヌ
ル」)アンテナ122及び中継器電子機器124を含む
図17のシステムを有する。このシステムもまた、建物
の最上部に、又は(建物内のサービスエリアのため)建
物内に設置することができる。
【0042】図19は、図17のシステムと類似のシス
テムであるが、4つの個別の入力/出力ポートを有する
システムを示す。このシステムにおいて、各経路からの
信号は、周波数ダイプレクサにより組み合わされない。
更に、このシステムは、2つのアンテナとは異なり4つ
のアンテナを要する。従って、図19は、基地ステーシ
ョン(BS)に対するダウンリンク及びアップリンクと
して示された2つのドナー・アンテナ120a及び12
0bを示す。同様に、同報通信又はサービスエリア側
に、2つのヌル・アンテナ122a、122bが示さ
れ、1つはアップリンク・アンテナとして機能し、そし
て1つは遠隔ユニット又は加入者装置135に対するダ
ウンリンク・アンテナとして機能する。別々のアンテナ
がそれぞれ基地ステーションと遠隔ユニットとの間のア
ップリンク及びダウンリンクのため用いられるので、各
々がそれら自身の帯域通過フィルタ126及び増幅器1
28を含む電子機器124aを介する別々の経路が設け
られ、そして図17のダイプレクサ130のようなダイ
プレクサは用いられない。
【0043】図20は、図19の4ポート・システムを
用いた塔構成を示す。図20において、基地ステーショ
ンと遠隔装置との間のそれぞれのダウンリンク及びアッ
プリンク・アンテナ120a、122a、及び120
b、122bが、塔125の上に示され、図19の電子
機器124aは、塔125の底部に配置されている。
【0044】図21は、中継器システムを通る一つの経
路のブロック図を示す。入力信号S(t)は、基地ステ
ーション(ダウンリンク経路に対する)からか、又は遠
隔装置(アップリンク経路に対する)からかのいずれか
から、アンテナを介して受信され、帯域通過フィルタリ
ングされ、増幅(能動利得=G)され、再びフィルタリ
ングされ、そして最後にアンテナにより送信される。送
信された信号エネルギの幾らかは、(空間又は電子機器
を介して)戻って受信アンテナに結合する。これは、図
21においてフィードバック信号f(t)として示さ
れ、そのフィードバック信号f(t)は、単純に、元の
信号S(t)の遅延されたバージョン(減衰されてい
る)である。従って、複合信号S(t)+f(t)は、
増幅器に供給され、出力G(S(t)+f(t))を有
する。例えば、アンテナが0dBi利得を有すると仮定
する場合、新しいフィードバック信号はGf(t)であ
る。この信号の入力アンテナへ戻る伝搬は、減衰Hをこ
うむる。従って、入力アンテナにおける増幅され減衰さ
れた信号はHGf(t)となるであろう。この信号が電
力で元の信号S(t)に匹敵する場合、増幅器128
は、不安定になり、発振(リンギング)するであろう。
この発振は、所望の信号に著しい歪を生じさせる。
【0045】図22は、図21と同じ回路を示すが、適
応相殺回路140が追加されている。この回路140の
目的は、f(t)の逆の信号−f(t)(180度シフ
トされたf(t)信号)を生成しかつその信号を入力信
号に加算することにあり、加算結合部145でフィード
バック信号f(t)を含み、それによりフィードバック
信号f(t)を除去する。
【0046】図23は、適応相殺回路140の一形式の
一般的ブロック図(高レベル)を示す。このアプローチ
において、入力(RF)信号は、加算結合部145にお
いて、ディジタル適応プロセスによって構成された被変
調信号と加算され、入力複合信号の中に埋め込まれたフ
ィードバック信号に著しく干渉する。加算後に、複合信
号S(t)+f(t)は、ディジタルにサンプリングさ
れ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)150によっ
てディジタルに処理される。DSP 150は、変調器
152のための中間信号を計算する。変調器152は、
中間信号、及び増幅された(出力)信号のサンプルを取
り出し、f(t)を逆にした正しい信号−f(t)の近
いコピーを生成する。このプロセスは、フィードバック
制御のためのディジタル適応アルゴリズムの大部分では
ないが多くを用いて動くであろう。更に、この手法は、
適応プロセスに対して、注入される信号(inject
ed signal)(訓練(training)又は
パイロット・トーン、又は広帯域雑音)を必要としな
い。図23に示される全体回路は、「適応相殺ブロック
(ACブロック)」155として示され得る。
【0047】図24は、適応相殺回路140を更に詳細
に示す。DSP 150は、信号をディジタル・サンプ
リングを可能にする中間周波数にシフトするためのRF
ダウンコンバータ160、アナログ信号をディジタル化
するアナログ/ディジタル(A/D)変換器162、及
び中間信号を計算するため必要な動作を実行するプロセ
ッサ164の組合わせである。変調器152は、制御可
能な減衰器166及びI/Q変調器168の組合わせで
ある。図24に示される追加の詳細部分は、適応相殺回
路140からの信号経路からのそしてまたそれへの信号
経路からの信号を結合するそれぞれの結合器172及び
174を含み、その第1の結合器172は、加算結合部
145と帯域通過フィルタ126との間に介挿され、第
2の結合器174は、電力増幅器128の出力にある。
結合器172及び174に加えて、それぞれの遅延線1
82及び184が、RF経路のいずれかの端部、1つは
加算結合部145の直前で、1つは結合器174の出力
に用いられ得る。
【0048】図25は、図17の中継器システムに類似
の中継器システムであるが、しかし適応相殺(AC)回
路ブロック155を用いた中継器システムのブロック図
を示し、そのAC回路ブロック155の詳細は、図26
及び図27、並びに図23及び図24に示される。各R
F経路における回路(ACブロック)155の「方向」
が、考慮に入れられている。このシステムにおいて、各
(アップリンク、ダウンリンク)経路は、別々のAC回
路ブロック155を有する。
【0049】図26及び図27は、AC回路ブロック1
55の方向特性、即ちダウンリンク経路かアップリンク
経路かを示す。ブロックは、相互に「鏡像」であり、所
望の信号の方向だけ異なり、矢印175は、図25、図
26及び図27における各AC回路ブロック155の方
向性を示す。
【0050】図29及び図31は、先に示されかつ前述
した側面対側面型中継器システムのような側面対側面型
中継器システムに適用された適応相殺(AC)アプロー
チのブロック図を示す。図28は、対向した平坦な表面
を有する本体又はハウジング192を有する側面対側面
型中継器システムを示す。これらの対向した平坦な表面
の各々に対して、それぞれヌル・アンテナ及びドナー・
アンテナを構成する単一のパッチ・アンテナ要素19
4、196が取り付けられている。等価回路図が図29
に示されている。適応相殺(AC)回路を含む、図29
の回路構成要素は、本体又はハウジング192の中に担
持され得ることが理解されるであろう。
【0051】同様に、図30は、類似の本体又はハウジ
ング192aを有する側面対側面型中継器構造90aを
示し、類似の本体又はハウジング192aは、ヌル・ア
ンテナ及びドナー・アンテナの各々に対して別々のアッ
プリンク及びダウンリンクの送信(Tx)及び受信(R
x)パッチ・アンテナ要素を取り付けている。それぞれ
のTx及びRxヌル・アンテナは、参照番号194a及
び194bにより示され、一方それぞれのTx及びRx
ドナー・アンテナは、参照番号196a及び196bに
より示されている。図31に示される回路は、本体(ハ
ウジング)192aへ(又はその中に)取り付けられ得
る。
【0052】上記で示されたように、電子機器、即ち、
適応相殺回路は、図28及び図30の側面対側面型中継
器構造におけるアンテナ要素の本体/ハウジング19
2、192a上に又はその中に担持され得て、他の利点
に加えて、塔頂部モジュール型中継器設備を可能にし、
及び/又は先に参照した従来出願により十分に説明され
かつ記載された他の応用での使用を可能にする。
【0053】上記で示されたように、図28及び図29
は、各経路(又は周波数帯域)を分離するための周波数
ダイプレクサを含む、各側面上の単一のアンテナ(要
素)に関するケースを示す。図30及び図31は、各
(アップリンク、ダウンリンク)経路に対して、別々の
Tx及びRxアンテナを、従って別々の回路を用いたと
きのアプローチを示す。
【0054】前述のアプローチは、セルラー・サービス
エリア(ヌル充填、建物内システム)、PCS、MMD
S、WLL及びLMDSを含む、多数の応用において用
いられ得る。
【0055】本発明の特定の実施形態及び応用が図示さ
れかつ説明されたが、本発明は、本明細書において開示
された正確な構成及び合成に限定されず、また種々の修
正、変化及び変更が特許請求の範囲に定義された発明の
精神及び範囲から離れることなく前述の記載から明らか
であることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来技術に従った、塔に取り付けられ
た中継器システムである。
【図2】図2は、図1の塔に取り付けられた中継器の単
純化された概略図である。
【図3】図3は、図1の塔に取り付けられた中継器を概
略示す図である。
【図4】図4は、屋内中継器システムの従来技術形式の
略図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態に従った中継器モ
ジュールの略図である。
【図6】図6は、本発明の別の実施形態に従った中継器
モジュールの別の形式の略図である。
【図7】図7は、本発明の一形式に従ったモジュール型
中継器の一形式の簡略図である。
【図8】図8は、本発明に従ったモジュール型中継器の
第2の形式の簡略図である。
【図9】図9は、本発明の一実施形態に従った中継器モ
ジュールの平面図である。
【図10】図10は、本発明の一実施形態に従った中継
器モジュールの正面図である。
【図11】図11は、本発明の一実施形態に従った中継
器モジュールの正面斜視図である。
【図12】図12は、本発明の他の形式に従った中継器
モジュールの簡略図である。
【図13】図13は、本発明の他の形式に従った中継器
モジュールの簡略図である。
【図14】本発明に従った建物内中継器システムの概略
図である。
【図15】図15は、本発明に従った建物内中継器シス
テムの別の形式の概略図である。
【図16】図16は、モジュール型中継器の別の実施形
態を示す、図7及び図8に類似した簡略斜視図である。
【図17】図17は、従来の中継器システムの一形式の
ブロック図である。
【図18】図18は、図17の従来の中継器システムを
備える典型的な中継器塔の図である。
【図19】図19は、別々のアップリンク及びダウンリ
ンクのアンテナのための4つの別個の入力/出力ポート
を備える(図17に類似の)従来のシステムの別の形式
のブロック図である。
【図20】図20は、図19の4つのポート・システム
を用いた塔の頂部の配置を示す。
【図21】図21は、中継器システムを通る一信号経路
のブロック図である。
【図22】図22は、適応相殺回路を加えた、図21に
おけるような中継器システムを通る一信号経路のブロッ
ク図である。
【図23】図23は、本発明の一実施形態に従った(デ
ィジタル式)適応相殺回路のブロック図(高レベル)で
ある。
【図24】図24は、その技術を更に詳細に示す図23
の(ディジタル式)相殺回路のブロック図(高レベル)
である。
【図25】図25は、図23及び図24の適応相殺(A
C)回路を用いた、図17の中継器システムに類似の中
継器システムのブロック図である。
【図26】図26は、ダウンリンク経路用のACブロッ
クの方向性特性を示す。
【図27】図27は、アップリンク経路用のACブロッ
クの方向特性を示す。
【図28】図28は、側面対側面型中継器の一例を示
す。
【図29】図29は、図28の側面対側面型中継器に適
用された、本発明のAC手法のブロック図を示す。
【図30】図30は、側面対側面型中継器の別の例を示
す。
【図31】図31は、図30の側面対側面型中継器に適
用された、本発明のAC手法のブロック図を示す。
【符号の説明】
30 建物 50 中継器モジュール 52、52a,52b、54、54a、54b アンテ
ナ 54a〜54h アンテナ・パッチ 56 筺体 60 電子機器モジュール 62、64 ダイプレクサ 66、70、72、74 フィルタ 68 増幅器 80 RF電力感知電子機器 90 電磁短絡要素 100 表示要素 120 120Vコード及びプラグ 104 120Vプラグ接続部 200 基地ステーション 120、120a、122、122a アンテナ 124、124a 中継器電子機器 126 帯域通過フィルタ126 125 中継器塔 128 増幅器 130 ダイプレクサ 131 信号送信回路(ダウンリンク) 133 信号送信回路(アップリンク) 135 遠隔ユニット又は加入者装置 140 適応相殺回路 145 加算結合部 150 ディジタル信号プロセッサ(DSP) 152 変調器 155 適応相殺ブロック(ACブロック) 192、192a 本体又はハウジング 194、194a、196、196a パッチ・アンテ
ナ要素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 グレゴリー・エイ・マカ アメリカ合衆国テキサス州75087,ロック ウェル,ウエストウェイ・サークル 301

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対の実質的に180度反対向きに面し
    ている表面を有するハウジングと、 各前記表面に取り付けられ、前記表面の他方に取り付け
    られたアンテナ要素の方向に対して反対方向にエネルギ
    を放射する少なくとも1つのアンテナ要素と、 前記ハウジング内に取り付けられ、前記モジュールの前
    記1対の反対向きに面している表面の各々の上の少なく
    とも1つのアンテナ要素同士間に信号を動作的に結合す
    る電子回路とを備えるモジュール式中継器。
  2. 【請求項2】 単一のアンテナ要素が、前記ハウジング
    の前記反対向きに面している表面の各々に取り付けら
    れ、 前記電子回路は、各前記アンテナと動作的に結合する周
    波数ダイプレクサと、前記周波数ダイプレクサ同士間に
    結合された1対の信号送信回路とを備える請求項1記載
    のモジュール式中継器。
  3. 【請求項3】 各前記信号送信回路は、前記の2つのア
    ンテナ要素間で1方向に信号を送信し、 各前記信号送信回路は、到来通信信号の帯域幅を狭くす
    る第1のフィルタと、前記第1のフィルタから受け取ら
    れた通信信号を増幅する増幅器と、前記増幅器の出力に
    配置され、前記増幅器を他の信号送信回路の信号電力か
    ら防ぐ第2のフィルタとを備える請求項2記載のモジュ
    ール式中継器。
  4. 【請求項4】 1つのアンテナ要素は通信信号を送信す
    るためであり、もう1つのアンテナ要素は通信信号を受
    信するためである、2つのアンテナ要素が、前記のモジ
    ュール式ハウジングの各側面に取り付けられている請求
    項1記載のモジュール式中継器。
  5. 【請求項5】 前記電子回路は、1対の信号送信回路を
    備え、 各前記信号送信回路は、前記ハウジングの1つの表面上
    の送信アンテナと前記ハウジングの反対表面上の受信ア
    ンテナとの間に信号経路を形成し、 各前記信号送信回路は、到来通信信号の帯域幅を狭くす
    る第1のフィルタと、前記第1のフィルタから受け取ら
    れた通信信号を増幅する増幅器と、前記増幅器の出力に
    配置され、前記増幅器を他の信号送信回路の信号電力か
    ら防ぐ第2のフィルタとを備える請求項4記載のモジュ
    ール式中継器。
  6. 【請求項6】 各前記アンテナ要素は、マイクロストリ
    ップ・パッチを備える請求項1記載のモジュール式中継
    器。
  7. 【請求項7】 前記ハウジングの表面に沿って配置され
    た複数の電磁短絡要素であって、その上に前記アンテナ
    要素が配置されている前記反対向きに面している表面同
    士を結合する複数の電磁短絡要素を更に含む請求項1記
    載のモジュール式中継器。
  8. 【請求項8】 前記電子回路は、信号強度回路を含み、
    更に事前選択されたスレッショルドに等しいかそれより
    大きい信号強度を与える信号源と前記モジュール式中継
    器が一列に並んでいることを示すため前記信号強度回路
    と動作的に結合されかつ前記ハウジングの外部から視認
    可能である表示要素を含む請求項1記載のモジュール式
    中継器。
  9. 【請求項9】 前記モジュール式中継器をAC電力源に
    結合するため前記ハウジングから延在するAC電力コー
    ド及びAC電力プラグの1つを更に含み、 前記AC電力プラグはまた、前記モジュール式中継器を
    AC壁レセプタクルに取り付けることができる請求項1
    記載のモジュール式中継器。
  10. 【請求項10】 建物等のような閉じた範囲で使用の屋
    内中継器システムにおいて、 複数の中継器モジュールを備え、 前記複数の中継器モジュールの少なくとも1つは、前記
    閉じた範囲に対して外部の信号源から最適信号レベルを
    受信する位置に取り付けられ、 他の中継器モジュールは、前記閉じた範囲の少なくとも
    所望の部分の周りに通信信号を分配するため配置されて
    おり、 各前記中継器モジュールは、 1対の実質的に180度反対向きに面している表面を有
    するハウジングと、 各前記表面に取り付けられ、前記表面の他方に取り付け
    られたアンテナ要素の方向に対して反対方向にエネルギ
    を放射する少なくとも1つのアンテナ要素と、 前記ハウジング内に取り付けられ、前記モジュールの前
    記1対の反対向きに面している表面の各々の上の少なく
    とも1つのアンテナ要素同士間で信号を動作的に結合す
    る電子回路とを備える屋内中継器システム。
  11. 【請求項11】 各前記アンテナ要素は、マイクロスト
    リップ・パッチ要素のアレイを備える請求項1記載のモ
    ジュール式中継器。
  12. 【請求項12】 各前記アンテナ要素は、マイクロスト
    リップ・パッチ要素のアレイを備える請求項10記載の
    屋内中継器システム。
  13. 【請求項13】 1対の実質的に180度反対向きに面
    している表面を有するハウジングを設けるステップと、 前記1対の反対向きに面している表面の各々に取り付け
    られ、前記反対向きに面している表面の他方に取り付け
    られたアンテナ要素の方向に対して反対方向にエネルギ
    を放射する少なくとも1つのアンテナ要素を取り付ける
    ステップと、 モジュールの前記1対の反対向きに面している表面の各
    々の上の少なくとも1つのアンテナ要素同士間に信号を
    動作的に結合する電子回路を前記ハウジング内に取り付
    けるステップとを備える、モジュール式中継器を構成す
    る方法。
  14. 【請求項14】 1つのアンテナ要素は通信信号を送信
    するためであり、1つのアンテナ要素は通信信号を受信
    するためである、2つのアンテナ要素を前記のモジュー
    ル式ハウジングの各側面に取り付けるステップを含む請
    求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 その上に前記アンテナ要素が配置され
    ている前記反対向きに面している表面同士を結合する複
    数の電磁短絡要素を前記ハウジングの表面に沿って配置
    するステップを更に備える請求項13記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記電子回路が信号強度を決定するス
    テップを含み、 表示要素を前記電子回路に結合するステップと、 事前選択されたスレッショルドに等しいかそれより大き
    い信号強度を与える信号源と前記モジュール式中継器が
    一列に並んでいることを示すため前記ハウジングの外部
    から視認可能であるように前記表示要素を取り付けるス
    テップとを更に含む請求項13記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記モジュール式中継器をAC電力源
    に結合するため前記ハウジングからAC電力コード及び
    AC電力プラグの1つを延長させるステップを更に含
    み、 前記AC電力プラグはまた、前記モジュール式中継器を
    AC壁レセプタクルに取り付けることができる請求項1
    3記載の方法。
  18. 【請求項18】 基地ステーションと通信する少なくと
    も1つのドナー・アンテナ要素、及び遠隔ステーション
    と通信する少なくとも1つのヌル・アンテナ要素と、 前記ドナー・アンテナ及び前記ヌル・アンテナとの間に
    結合された無線周波数アップリンク経路及び無線周波数
    ダウンリンク経路と、 前記無線周波数アップリンク経路と前記無線周波数ダウ
    ンリンク経路とのうちの少なくとも1つにおける適応相
    殺回路であって、相殺信号が前記無線周波数アップリン
    ク経路と前記無線周波数ダウンリンク経路とのいずれか
    において無線周波数信号に加えられるとき前記無線周波
    数信号に存在するいずれのフィードバック信号を実質的
    に相殺する前記相殺信号を発生する適応相殺回路とを備
    える中継器システム。
  19. 【請求項19】 前記適応相殺回路は、 前記無線周波数アップリンク経路及び前記無線周波数ダ
    ウンリンク経路のうちの一つからの到来無線周波数信号
    であってフィードバック信号成分を有する前記到来無線
    周波数信号を受け取り、かつ前記到来無線周波数信号を
    ディジタルにサンプリングしかつ処理して中間周波数信
    号を発生するディジタル信号プロセッサ回路と、 前記中間周波数信号、及び前記無線周波数アップリンク
    経路及び前記無線周波数ダウンリンク経路のうちの前記
    一つからの無線周波数出力信号のサンプルを受け取り、
    かつ前記相殺信号を発生する変調器回路とを備える請求
    項18記載の中継器システム。
  20. 【請求項20】 前記ディジタル信号プロセッサ回路
    は、 前記到来無線周波数信号をディジタル・サンプリングす
    るためのより低い周波数信号に変換する無線周波数ダウ
    ンコンバータと、 前記無線周波数ダウンコンバータに結合され、前記より
    低い周波数信号をディジタル化するアナログ/ディジタ
    ル変換器と、 前記アナログ/ディジタル変換器に結合され、前記変調
    器回路のための所望の中間周波数信号を計算するプロセ
    ッサとを備える請求項19記載の中継器システム。
  21. 【請求項21】 前記適応相殺回路は更に、前記中間周
    波数信号と前記到来無線周波数信号とを受け取りかつ加
    算する加算結合部を含む請求項19記載の中継器システ
    ム。
  22. 【請求項22】 前記ディジタル・プロセッサ回路は、
    前記加算結合部の出力を受け取る請求項21記載の中継
    器システム。
  23. 【請求項23】 前記適応相殺回路は更に、前記加算結
    合部の出力を受け取るよう結合されたフィルタと、前記
    フィルタの出力を受け取るよう結合された電力増幅器と
    を含む請求項22記載の中継器システム。
  24. 【請求項24】 前記変調器回路は、無線周波数出力信
    号を受け取りかつ減衰する制御可能な減衰器と、前記減
    衰器及び前記プロセッサに結合されたI/Q変調器とを
    備える請求項20記載の中継器システム。
  25. 【請求項25】 前記の中継器は、 1対の実質的に180度反対向きに面している表面を有
    するハウジングと、 各前記表面に取り付けられ、前記1対の反対向きに面し
    ている表面の他方に取り付けられたアンテナ要素の方向
    に対して反対方向にエネルギを放射する少なくとも1つ
    のアンテナ要素と、 前記ハウジング内に取り付けられ、前記モジュールの前
    記1対の反対向きに面している表面の各々の上の少なく
    とも1つのアンテナ要素同士間に信号を動作的に結合す
    る電子回路とを備える請求項18記載の中継器システ
    ム。
  26. 【請求項26】 前記適応相殺回路は、前記電子回路の
    一部を形成する請求項25記載の中継器システム。
  27. 【請求項27】 基地ステーションと通信する少なくと
    も1つのドナー・アンテナ要素及び遠隔ステーションと
    通信する少なくとも1つのヌル・アンテナ要素と、前記
    ドナー・アンテナ要素及び前記ヌル・アンテナ要素の間
    に結合された無線周波数アップリンク経路及び無線周波
    数ダウンリンク経路とを有する中継器システムを動作さ
    せる方法において、 前記無線周波数アップリンク経路と前記無線周波数ダウ
    ンリンク経路とのうちの少なくとも1つにおいて相殺信
    号を発生するステップであって、前記相殺信号は、前記
    無線周波数アップリンク経路と前記無線周波数ダウンリ
    ンク経路とのいずれかにおいて無線信号信号に加えられ
    るとき、前記無線周波数信号に存在するいずれのフィー
    ドバック信号を実質的に相殺する、前記相殺信号を発生
    するステップとを備える方法。
  28. 【請求項28】 前記発生するステップは、 前記無線周波数アップリンク経路及び前記無線周波数ダ
    ウンリンク経路のうちの1つからの到来無線周波数信号
    であってフィードバック信号成分を有する前記到来無線
    周波数信号を受け取るステップと、 前記到来無線周波数信号をディジタルにサンプリングし
    かつ処理して中間周波数信号を発生するステップと、 前記中間周波数信号、及び前記無線周波数アップリンク
    経路及び前記無線周波数ダウンリンク経路のうちの前記
    1つからの無線周波数出力信号のサンプルを用いて、前
    記相殺信号を発生ステップとを備える請求項27記載の
    方法。
  29. 【請求項29】 前記処理するステップは、 前記到来無線周波数信号をディジタル・サンプリングの
    ためのより低い周波数信号に下方変換するステップと、 前記より低い周波数信号をディジタル化するステップ
    と、 前記ディジタル化されたより低い周波数信号を用いて、
    所望の中間周波数信号をディジタルに計算するステップ
    とを備える請求項28記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記中間周波数信号と前記到来周波数
    信号を加算するステップを更に含む請求項28記載の方
    法。
  31. 【請求項31】 前記ディジタルに処理ステップが前記
    加算するステップに続く請求項30記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記加算するステップに続くフィルタ
    リング及び電力増幅するステップを更に含む請求項31
    記載の方法。
  33. 【請求項33】 前記相殺信号を発生するステップは、 前記無線周波数出力信号を制御可能に減衰するステップ
    と、 前記減衰するステップに続くI/Q変調するステップと
    を更に備える請求項29記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記の中継器は、1対の実質的に18
    0度反対向きに面している表面を有するハウジングを更
    に備え、 エネルギを反対方向に放射するための少なくとも1つの
    アンテナ要素を各前記表面に取り付けるステップと、 前記モジュールの前記1対の反対向きに面している表面
    の各々の上の少なくとも1つのアンテナ要素同士間に信
    号を動作的に結合するための電子回路を前記ハウジング
    内に取り付けるステップとを含む請求項27記載の方
    法。
  35. 【請求項35】 基地ステーションと通信する少なくと
    も1つのドナー・アンテナ要素及び遠隔ステーションと
    通信する少なくとも1つのヌル・アンテナ要素と、 相殺信号が前記ドナー・アンテナ要素及び前記ヌル・ア
    ンテナ要素のうちのいずれかからの無線周波数信号に加
    えられたとき前記周波数信号に存在するフィードバック
    信号を実質的に相殺する前記相殺信号を発生する適応相
    殺回路とを備える中継器システム。
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