JP2001076374A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JP2001076374A
JP2001076374A JP25169599A JP25169599A JP2001076374A JP 2001076374 A JP2001076374 A JP 2001076374A JP 25169599 A JP25169599 A JP 25169599A JP 25169599 A JP25169599 A JP 25169599A JP 2001076374 A JP2001076374 A JP 2001076374A
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light
objective lens
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recording medium
control mechanism
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JP25169599A
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English (en)
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Takeshi Ishika
壮 石過
Yuichi Nakamura
裕一 中村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体レーザ素子による消費電力を低減可能
で、小型の光ディスク装置を提供する。 【解決手段】この発明の光ディスク装置1は、半導体レ
ーザ素子17と、レーザ素子からのレーザビームを光デ
ィスクODの記録層に集光し、また光ディスクの記録層
で反射された光を取り込む対物レンズ19と、レーザ素
子から対物レンズに向かう方向の光をコリメートし、対
物レンズで反射された光に集束性を与えるコリメートレ
ンズ27と、レーザ素子から対物レンズに向かう光と記
録層で反射されてコリメートレンズで集束性が与えられ
た光を分離するビームスプリッタ25と、ビームスプリ
ッタにより分離された記録層で反射された光の一部を反
射し、残りを透過させるハーフミラーに、波面分割用の
ホログラムパターンが形成されたビーム・波面分離素子
35を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ビームを用い
て記録媒体に情報を記録し、また既に記録されている情
報を記録媒体から読み出す光ディスク装置に係り、特
に、光ビームを記録媒体に向けて送出し、また記録媒体
で反射された光ビームを電気信号に変換する光学系に関
する。
【0002】
【従来の技術】記録媒体である光ディスクに記録された
情報を光学的に読み取って再生したり光ディスクに情報
を光学的に記録するための光ディスク装置は、光ディス
クを回転するターンテーブルと、ターンテーブル上の光
ディスクに光ビームを照射し、光ディスクで反射された
光ビームを取込んで電気信号に変換する光ヘッド装置と
を有する。
【0003】光ヘッド装置において、光ディスクからの
反射光ビームは、対物レンズおよび光学要素により、単
数または複数の光検出器に導かれ、電気信号に変換され
る。なお、光検出器から出力された電気信号は、光ディ
スクに記録されている情報の再生信号の他に、光ディス
クの記録面上に投影される光スポットを(記録面の)ト
ラック中心に整合させるトラッキング制御および記録面
上の光スポットの位置(光軸方向)が対物レンズの焦点
位置となるよう対物レンズの位置を変化させるフォーカ
シング制御に利用される。
【0004】ところで、半導体レーザ素子からのレーザ
ビームが光ディスクの記録面で反射されて戻された反射
レーザビームを検知してフォーカス制御信号およびトラ
ック制御信号を得るためには、通常レーザ素子からのレ
ーザビームと光ディスクからの反射レーザビームとを分
離するための偏光ビームスプリッタ、偏光ビームスプリ
ッタにより分離された反射レーザビームをトラックエラ
ー検出用とフォーカスエラー検出用とにさらに分離する
ための光学要素および少なくともフォーカスエラー検出
において要求される反射レーザビームの波面分割のため
の光学要素等が必要である。
【0005】このように、周知の光ヘッド装置において
は、コリメートレンズや対物レンズの他に、偏光ビーム
スプリッタ、ビーム分割用ハーフミラービームスプリッ
タ、および波面分割素子等の多くの光学要素が必要であ
る。なお、光学要素を通過する毎にレーザビームの光強
度が減衰することから、光学要素の数が少ないほど、レ
ーザ素子からのレーザビームの利用効率を高めることが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、光学
要素の数が多いとレーザ素子からのレーザビームの利用
効率が低下するため、発光光量の大きなレーザ素子を用
いると、発熱量および消費電力を増大させる問題があ
る。このことは、放熱の点で、光ヘッド装置全体の大き
さを増大させることになる。
【0007】このように、光ヘッド装置の大きさが増大
すると、光ヘッド装置を移動させるための駆動系につい
ても、推力の増加が必要となり、さらに消費電力が増大
する問題がある。
【0008】この発明の目的は、装置の大きさおよび半
導体レーザ素子の出力を低減可能な光ディスク装置を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、上述した問
題点に基づきなされたもので、光を発生するレーザ素子
と、このレーザ素子からの光を記録媒体の記録層に集光
し、また記録媒体の記録層で反射された光を取り込む対
物レンズと、前記レーザ素子と前記対物レンズとの間に
設けられ、前記レーザ素子から前記対物レンズに向かう
方向の光をコリメートし、前記対物レンズで反射された
光に集束性を与えるコリメートレンズと、前記レーザ素
子から前記対物レンズを通って記録媒体の記録層に向か
う光と、記録媒体の記録層で反射された光を分離するビ
ームスプリッタと、前記対物レンズを記録媒体の記録層
と直交する方向に移動させるためのフォーカス制御機構
と、前記対物レンズを記録媒体の記録層のトラックの接
線と直交する方向に移動させるためのトラッキング制御
機構と、前記ビームスプリッタにより分離された記録媒
体の記録層で反射された光を、前記フォーカス制御機構
ならびに前記トラッキング制御機構のそれぞれにおいて
制御すべき制御量を算出するための第1および第2の光
に分離する単一の分離装置と、を有することを特徴とす
る光ディスク装置を提供するものである。
【0010】またこの発明は、光を発生するレーザ素子
と、このレーザ素子からの光を記録媒体の記録層に集光
し、また記録媒体の記録層で反射された光を取り込む対
物レンズと、前記レーザ素子と前記対物レンズとの間に
設けられ、前記レーザ素子から前記対物レンズに向かう
方向の光をコリメートし、前記対物レンズで反射された
光に集束性を与えるコリメートレンズと、前記レーザ素
子から前記対物レンズを通って記録媒体の記録層に向か
う光と、記録媒体の記録層で反射された光を分離するビ
ームスプリッタと、前記対物レンズを記録媒体の記録層
と直交する方向に移動させるためのフォーカス制御機構
と、前記対物レンズを記録媒体の記録層のトラックの接
線と直交する方向に移動させるためのトラッキング制御
機構と、前記レーザ素子が放射する光の光強度を一定に
維持する出力制御機構と、前記ビームスプリッタにより
分離された記録媒体の記録層で反射された光を、前記フ
ォーカス制御機構、前記トラッキング制御機構および前
記出力制御機構のそれぞれにおいて制御すべき制御量を
算出するための第1、第2および第3の光に分離する単
一の分離装置と、を有することを特徴とする光ディスク
装置を提供するものである。
【0011】さらにこの発明は、光を発生するレーザ素
子と、このレーザ素子からの光を記録媒体の記録層に集
光し、また記録媒体の記録層で反射された光を取り込む
対物レンズと、前記レーザ素子と前記対物レンズとの間
に設けられ、前記レーザ素子から前記対物レンズに向か
う方向の光をコリメートし、前記対物レンズで反射され
た光に集束性を与えるコリメートレンズと、前記レーザ
素子から前記対物レンズを通って記録媒体の記録層に向
かう光と、記録媒体の記録層で反射された光を分離する
ビームスプリッタと、前記レーザ素子が出射する光の光
強度を検出する光検出器と、前記コリメートレンズと前
記対物レンズとの間の任意の位置に設けられ、前記コリ
メートレンズから前記対物レンズに向かう光の一部を前
記ビームスプリッタに向けて反射する反射体と、前記対
物レンズを記録媒体の記録層と直交する方向に移動させ
るためのフォーカス制御機構と、前記対物レンズを記録
媒体の記録層のトラックの接線と直交する方向に移動さ
せるためのトラッキング制御機構と、前記ビームスプリ
ッタにより分離された記録媒体の記録層で反射された光
を、前記フォーカス制御機構、前記トラッキング制御機
構および前記光検出器のそれぞれにおいて制御すべき制
御量を算出するための第1および第2の光に分離すると
ともに前記反射体で反射された前記光検出器に向かう光
を反射する分離装置と、を有することを特徴とする光デ
ィスク装置を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について詳細に説明する。
【0013】図1および図2は、この発明の実施の形態
である光ヘッド装置が組み込まれる光ディスク装置を説
明する概略図である。なお、図2は、図1に図示した光
ヘッド装置を対物レンズの光軸に沿って切断した側面図
である。
【0014】図1に示すように、光ディスク装置1は、
ターンテーブル2にセットされた光ディスクODに、以
下に説明する半導体レーザ装置からのレーザビームを照
射し、光ディスクODで反射された反射レーザビームを
取込む光ヘッド装置11と信号処理部51とからなる。
【0015】光ヘッド装置11は、光ディスクODを回
転させるターンテーブル2に対して所定の位置に設けら
れたガイドレール13に沿って、光ディスクODの記録
面の図示しないトラック(案内溝)の接線方向と直交す
る方向(光ディスクODの半径方向すなわちトラッキン
グ制御方向)に移動可能なキャリッジ15を有してい
る。なお、キャリッジ15は、図示しないリニアモータ
により、ガイドレール13上を往復動される。
【0016】キャリッジ15の所定の位置には、半導体
レーザ素子17からのレーザビームを光ディスクODの
記録面に集光する対物レンズ19が、レンズホルダ21
によりトラックの接線方向と直交する方向(光ディスク
ODの半径方向)およびレーザビームの通過方向(光デ
ィスクODの記録面と直交する方向)のそれぞれに移動
可能に支持されている。なお、光ディスクODの半径方
向は、トラッキング制御方向と呼ばれ、光ディスクOD
の記録面と直交する方向は、フォーカス制御方向と呼ば
れている。
【0017】レンズホルダ21にはまた、対物レンズ1
9に対して光ディスクODと反対の側に、レーザ素子1
7からのレーザビームを対物レンズ19に入射させるた
めの反射ミラー23が一体的に設けられている。
【0018】反射ミラー23(レンズホルダ21および
対物レンズ19)とレーザ素子17との間には、レーザ
素子17に近い側から、レーザ素子17を出射されたレ
ーザビームを反射ミラー23の側に向けて反射する偏光
ビームスプリッタ25、偏光ビームスプリッタ25にて
反射されたレーザビームをコリメートするコリメートレ
ンズ27、コリメートレンズ27を通過したレーザビー
ムの一部を以下に説明するAPCのために反射するもの
で、対物レンズ19の光軸に対して所定角度Θだけ傾け
られているAPC用ミラー29およびAPC用ミラー2
9を通過して反射ミラー23により対物レンズ19に案
内されるレーザビームと対物レンズ19で取り込まれ、
反射ミラー23で偏光ビームスプリッタ25側へ戻され
るレーザビームの偏光の方向を90°回転させるλ/4
板31が設けられている。なお、コリメートレンズ27
は、光ディスクODで反射されたレーザビームに、所定
の集束性を与える。
【0019】偏光ビームスプリッタ25は、λ/4板3
1と協働して、レーザ素子17から光ディスクODに向
かうレーザビームと光ディスクODで反射されて戻され
た反射レーザビームとを分離する。例えば、レーザ素子
17からのレーザビームの直線偏光がS偏光で光ディス
クODからの反射レーザビームの直線偏光がP偏光であ
るならば、偏光ビームスプリッタ25を、P偏光成分を
透過し、S偏光成分を反射する特性を有するように設定
することで、レーザ素子17を出射されたレーザビーム
を反射して光ディスクODに向けて案内する一方、光デ
ィスクODからの反射レーザビームを透過させることが
できる。
【0020】λ/4板31は、直線偏光のレーザビーム
を楕円偏光に、また楕円偏光のレーザビームを直線偏光
に変えるもので、偏光ビームスプリッタ25で反射され
て光ディスクODに向かうS偏光のレーザビームの偏光
の方向を45°回転させて右旋回の楕円偏光とし、右旋
回の楕円偏光のレーザビームが光ディスクODで反射さ
れて偏光の方向が90°旋回されて左旋回の反射レーザ
ビームとして戻された左旋回の楕円偏光である反射レー
ザビームの偏光の方向をさらに45°回転させることに
より、P偏光として偏光ビームスプリッタ25に入射さ
せる。従って、光ディスクODで反射された反射レーザ
ビームは、今度は、偏光ビームスプリッタユニット25
を通過して、第1ないし第3の光検出器33,37およ
び39側へ案内される。
【0021】偏光ビームスプリッタ25により半導体レ
ーザ素子17からのレーザビームが反射される方向(対
物レンズ19側)と反対側であって、光ディスクODで
反射されて反射ミラー23によりλ/4板31に戻さ
れ、λ/4板31により偏光の方向が回転されて偏光ビ
ームスプリッタ25を透過可能となったレーザビームが
進行する方向には、APC用ミラー29で反射されたレ
ーザビームを検出する第1の光検出器33および図3を
用いて後段に説明するトラックエラー検出のための第2
の光検出器37に向けてレーザビームを反射するととも
に、図4を用いて後段に説明するフォーカスエラー検出
のためにレーザビームのビームスポットを波面分割して
第3の光検出器39に向けるビーム・波面分割素子35
が設けられている。
【0022】APC用ミラー29で反射されたレーザビ
ームLoは、半導体レーザ素子17からのレーザビーム
に対して僅かな傾き(角度Θ)で偏光ビームスプリッタ
25へ戻され、偏光ビームスプリッタ25を通過して、
ビーム・波面分割素子35により第1の光検出器33お
よび第2の光検出器37に向けて反射されるとともに、
第3の光検出器39に向けて出射される。
【0023】第1の光検出器33は、レーザ素子17か
らのレーザビームの光強度をモニタするもので、信号処
理部51のAPC(Auto Power Control)回路61に、
接続されている。APC回路61の出力は、信号処理部
51の主制御回路53によりレーザ駆動回路63からレ
ーザ素子17に出力すべき駆動電流を設定するために利
用される。この結果、半導体レーザ素子17から出射さ
れるレーザビームの光強度は、レーザ駆動回路63から
の駆動電流の大きさの制御により、概ね一定に維持され
る。なお、光ディスクODに情報を記録する際には、記
録レーザビーム発生回路65により、記録すべき情報に
応じて強度変調された記録信号がレーザ駆動回路63に
供給されて、レーザ素子17から出射されるレーザビー
ムの強度が断続的に変化される。
【0024】第2の光検出器37は、光ディスクODの
トラックの中心と対物レンズ19によりトラックに集光
されるレーザビームの中心とのずれ量を示すトラックエ
ラー信号を生成するもので、トラッキング制御回路67
に接続されている。なお、光検出器37は、図3(a)
を用いて後段に説明するように、2つの検出領域を有す
る。また、それぞれの領域からの出力は、図3(b)を
用いて以下に説明するように、加算器(77)で加算さ
れて、再生出力としても利用される。
【0025】トラッキング制御回路67は、レンズホル
ダ21に設けられている図示しないトラッキングコイル
に、所定極性および大きさの駆動電流を供給する。従っ
て、レンズホルダ21に固定されている対物レンズ19
は、光ディスクODの任意のトラックにレーザビームの
中心が一致するよう、光ディスクODの半径方向に、微
動される。
【0026】第3の光検出器39は、対物レンズ19に
より集光されたレーザビームの最小ビームスポット(通
常は、対物レンズ19の焦点位置に発生する)と光ディ
スクODの記録面の図示しない記録層とのずれ量である
フォーカスエラー信号を生成するもので、フォーカシン
グ制御回路69に接続されている。なお、第3の光検出
器39に入射されるレーザビームは、ビーム・波面分割
素子35により、図4(a)を用いて後段に説明する周
知のダブルナイフエッジ法と同等の方法でフォーカスエ
ラーを検出可能に、第3の光検出器39の対応する領域
に、それぞれ入射される。
【0027】フォーカシング制御回路69は、レンズホ
ルダ21に設けられている図示しないフォーカスコイル
に、所定極性および大きさの駆動電流を供給する。従っ
て、レンズホルダ21に固定されている対物レンズ19
は、光ディスクODの記録面の記録層と集光されたレー
ザビームの最小ビームスポットとが一致するよう、光デ
ィスクODの記録面と直交する方向に、逐次移動され
る。
【0028】なお、信号処理部51は、図示しない電源
装置、主制御回路53に接続され、装置を動作させる際
に読み出されるプログラムが記憶されているROM(プ
ログラムメモリ)55、および光ディスクODから読み
出されたデータあるいは図示しないホストコンピュータ
等から入力されるデータならびに制御データ等を一時的
に記憶するRAM(作業メモリ)57が接続されてい
る。
【0029】図3は、第2の光検出器によるトラックエ
ラー検出の例を説明するもので、図3(a)は、光検出
器の光検出面を示す正面図、および図3(b)は、光検
出器からトラッキング制御回路に供給される電気信号の
流れを示す概略図である。
【0030】図3(a)に示されるように、第2の光検
出器37の光検出面は、水平基準線THにより、第1お
よび第2検出領域37a,37bに分割される。第1お
よび第2検出領域37a,37bには、光ディスクOD
のトラック(案内溝)による回折レーザビーム成分Gを
含む反射レーザビームLoが投影される。
【0031】第1および第2検出領域37a,37b
は、フォトダイオードであり、個々の領域に投影された
光ビームを、各領域内における光スポットの大きさに対
応して電流値が変化される電気信号に変換する。
【0032】第1および第2検出領域37a,37bか
ら出力されたトラック検出信号は、図3(b)に示すよ
うに、個々の領域すなわちフォトダイオードのアノード
から取り出された後、増幅器71,73により所定のレ
ベルまで増幅される。
【0033】続いて、加算器75による、「増幅器71
(領域37a)の出力−増幅器73(領域37b)の出
力」によりトラックエラー量が算出され、トラッキング
制御回路67に供給される。
【0034】また、先に説明したとおり、それぞれの検
出領域37a,37bであるフォトダイオードのカソー
ドの出力は、加算器77により加算される。この加算結
果は、光ディスクODに記録されている情報として、R
AM57で保持され、所定のタイミングで、外部に送出
される。
【0035】図4は、第3の光検出器によるフォーカス
エラー検出の例を説明するもので、図4(a)は、ビー
ム・波面分割素子35に形成されるホログラムパターン
の例を示す概略図、図4(b)は、第3の光検出器の光
検出面を示す概略図、および図4(c)は、第3の光検
出器からフォーカシング制御回路69に供給される電気
信号の流れを示す概略図である。
【0036】図4(a)に示すように、ビーム・波面分
割素子35の一方の面(ここでは、対物レンズ19側の
面とする)には、第1ないし第4のホログラムパターン
35a〜35dが設けられている。
【0037】第1および第2パターン35a,35b
は、反射レーザビームLoの中心から左右に同じ幅が与
えられているビーム部分BP1,BP2が通過するよう
に形成される。
【0038】第3および第4パターン部分35c,35
dは、上述したビーム部分BP1,BP2のより外側
に、反射レーザビームLoの残りの部分が照射されるよ
う形成される。
【0039】第1のパターン35aは、反射レーザビー
ムLoが、ビーム部分BP1(35a)を通過した結果
発生する±1次回折光を第3の光検出器39の第1の検
出部D1の第1および第2検出領域39a,39bに、
到達させることのできる狭いピッチを有する第1の回折
パターンである。
【0040】第2のパターン35bは、反射レーザビー
ムLoが、ビーム部分BP2(35b)を通過した結果
発生する±1次回折光を第3の光検出器39の第1の検
出部D1の第3および第4検出領域39c,39dに、
到達させることのできる第1の回折パターンより広いピ
ッチを有する第2の回折パターンである。
【0041】第3および第4パターン35c,35d
は、反射レーザビームLoの左右外側部分の±1次回折
光を、第3の光検出器39の第1の検出領域Dおよび
後段に説明する残りの部分(D)以外の領域に案内す
ることができる特別な回折パターンが与えられている。
この第3および第4のパターン35c,35dにより、
反射レーザビームLoの左右外側部分を、フォーカシン
グ制御のための情報に用いないよう排除できるので、フ
ォーカシング制御の感度を適当なレベルに設定すること
できる。
【0042】図4(b)に示されるように、第3の光検
出器39の光検出面は、互いに直交する中心線Xoおよ
びYoの交点と、光ディスクODで反射されて対物レン
ズ19により取り込まれ、反射ミラー23、コリメート
レンズ27、偏光ビームスプリッタ25、ビーム・波面
分割素子35およびビーム・波面分割素子35を順に通
過された反射レーザビームの光路の基準となる設計光軸
とが直角に交わるように、例えばキャリッジ15の水平
面に対して所定の角度で配置される。
【0043】第3の光検出器39の光検出面のうちの中
心線Xoで区切られた一方の領域には、垂直基準線FV
および水平基準線FHで分割された第1ないし第4の検
出領域39a,39b,39cおよび39dを含む第1
の光検出部Dが形成されている。なお、この第1の光
検出部Dは、ビーム・波面分割素子35により生成さ
れた±1次回折光のうちの一方(ここでは、−1次回折
光)を検出するものである。また、レーザビームLoの
0次回折光が、中心線XoとYoとの交点に結像され
る。
【0044】各検出領域39a〜39dは、それぞれフ
ォトダイオードであって、それぞれの検出領域に投影さ
れた光ビームを、各領域内における光スポットの大きさ
に対応して、電気信号に変換する。なお、ビーム・波面
分割素子35には、反射レーザビームLoが、光ディス
クODのトラックによる回折レーザビーム成分Gを含ん
だ状態で案内されるが、ビーム・波面分割素子35の第
1の密度の回折パターンである第1の回折部35aと第
2の密度の回折パターンである第2の回折部35bのそ
れぞれにより、トラックによる回折レーザビーム成分G
の一方が、それぞれの検出領域39a〜39dのうち
の、39a,39cもしくは39b,39dのような対
角線の位置にある2つの検出領域に結像される。
【0045】図4(c)は、図4(b)に示した検出領
域を含む第3の光検出器39からの信号処理を説明する
もので、第1〜第4の検出領域39a〜39dのそれぞ
れの出力信号は、各領域であるフォトダイオードのアノ
ードから取り出され、増幅器81,83,85および8
7のそれぞれにより所定のレベルまで増幅される。
【0046】続いて、加算器89により第1および第3
検出領域39a,39cの出力信号が、加算器91によ
り第2および第4検出領域39b,39dの出力信号
が、それぞれ加算される。両加算器89,91の出力
は、加算器93による、「加算器89(第1および第3
検出領域39a,39c)の出力− 加算器91(第2
および第4検出領域39b,39d)の出力」により、
フォーカスエラー量が算出され、フォーカシング制御回
路69に供給される。
【0047】なお、光ディスクODの記録面と対物レン
ズ19との間の距離が対物レンズ19の焦点位置に一致
している場合(合焦時)、狭いピッチの第1パターン3
5aを通過したビーム部分BP1は、図示しないが第1
および第2検出領域39a,39b間で、垂直基準線F
V上に、結像される。また、この時、同様に、広いピッ
チの第2パターン35bを通過したビーム部分BP2
は、図示しないが第3および第4検出領域39c,39
d間で垂直基準線FV上に、投射される。このため、加
算器93では、「加算器89(第1および第3領域39
a,39c)の出力− 加算器91(第2および第4領
域39b,39d)の出力」は、実質的に「0」とな
り、合焦状態であることが分かる。
【0048】しかし、例えば、光ディスクODの記録面
の手前で光スポットが焦点を結んだ場合、図4(b)に
示すように、第1および第2パターン35a,35bを
通過したビーム部分BP1,BP2は、それぞれ、第1
および第3検出領域39a,39c内に半月状に投射さ
れるむこのため、加算器93では、「加算器89(第1
および第3領域39a,39c)の出力− 加算器91
(第2および第4領域39b,39d)の出力」は、正
の任意の値となり、焦点が手前にずれていることが分か
る。
【0049】逆に、光ディスクODの記録面より後ろで
光スポットが焦点を結んだならば、第1および第2パタ
ーン部分35a,35bを通過したビーム部分BP1,
BP2は、それぞれ、図示しないが図4(b)に示した
と逆に、第2および第4検出領域39b,39d内に半
月状に投射される。このため、加算器93では、「加算
器89(第1および第3領域39a,39c)の出力−
加算器91(第2および第4領域39b,39d)の
出力」は、負の任意の値となり、焦点が奥にずれている
ことが分かる。
【0050】なお、上述した例では、第3光検出器39
において、中心線Xoで区切られた一方の領域に第1の
検出部Dを設けた例を説明したが、中心線Xoで区切
られた残りの領域に、同様に第5ないし第8の検出領域
39e,39f,39gおよび39hを含む第2の検出
部Dを設けてもよい。この場合、第2の検出部D
は、ビーム・波面分割素子35の第1および第2のパタ
ーン部分35a,35bのビーム部分BP1,BP2の
1次回折光が投影される。このとき、図4(c)に示し
た信号処理部を2系列用いることで、より検出精度を高
めることができる。
【0051】図5は、図4(a)に示したホログラムパ
ターンの別の例を説明する概略図である。なお、図4
(a)に示した例と同一の構成には、同じ符号を付して
詳細な説明を省略する。
【0052】図5は、図4(a)に示したホログラムパ
ターンに比較して、Yo軸を対称軸として左右が入れ換
えられている。このホログラムパターンは、ビーム・波
面分割素子35の偏光ビームスプリッタ25に対して遠
い側の面(第3の光検出器39側)に設けられる場合に
用いられる。
【0053】図5に示したホログラムパターンを用いる
場合、図4(a)に示したパターンに比較して、APC
用の第1の光検出器33に向けられるレーザビームの波
面が安定な状態で反射されるので、レーザ素子17から
出射されるレーザビームの光強度がより安定化される。
【0054】以上のように、添付の図面を参照してこの
発明の実施の形態を一例を説明したが、この発明は、そ
の思想の範囲において、図面により示された実施の形態
以外のさまざまな形態で実施することが可能である。
【0055】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明の光ディス
ク装置においては、フォーカス制御信号およびトラック
制御信号を得るために、偏光ビームスプリッタで分離さ
れた反射レーザビームをトラックエラー検出用とフォー
カスエラー検出用とにさらに分離するためのビームスプ
リッタとフォーカスエラー検出において要求される反射
レーザビームの波面分割のための波面分割光学素子を一
体化したことにより、光学要素によるレーザビームの減
衰が低減される。これにより、半導体レーザ素子から出
力されるレーザビームの利用効率が向上され、発熱量や
消費電力も抑制できる。この結果、光ヘッド装置の重量
が低減され、駆動系による消費電力も低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態である光ディスク装置を
示す概略図。
【図2】図1に示した光ディスク装置のキャリッジおよ
びキャリッジに搭載される光学要素を側面から見た状態
を示す概略図。
【図3】図1に示した光ディスク装置のトラッキング制
御系を説明する概略図。
【図4】図1に示した光ディスク装置のフォーカス制御
系を説明する概略図。
【図5】図1に示した光ディスク装置のフォーカス制御
系に適用可能なホログラム素子の別の実施の形態を説明
する概略図。
【符号の説明】
1 ・・・光ディスク装置、 11 ・・・光ヘッド装置、 13 ・・・ガイドレール、 15 ・・・キャリッジ、 17 ・・・半導体レーザ素子、 19 ・・・対物レンズ、 21 ・・・レンズホルダ、 23 ・・・反射ミラー、 25 ・・・偏光ビームスプリッタ、 27 ・・・コリメートレンズ、 29 ・・・APC用ミラー、 31 ・・・λ/4板、 33 ・・・第1の光検出器、 35 ・・・ビーム・波面分割素子、 37 ・・・第2の光検出器、 39 ・・・第3の光検出器、 51 ・・・信号処理部、 53 ・・・主制御回路、 55 ・・・ROM、 57 ・・・RAM、 61 ・・・APC回路、 63 ・・・レーザ駆動回路、 65 ・・・記録レーザビーム発生回路、 67 ・・・トラッキング制御回路、 69 ・・・フォーカシング制御回路。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光を発生するレーザ素子と、 このレーザ素子からの光を記録媒体の記録層に集光し、
    また記録媒体の記録層で反射された光を取り込む対物レ
    ンズと、 前記レーザ素子と前記対物レンズとの間に設けられ、前
    記レーザ素子から前記対物レンズに向かう方向の光をコ
    リメートし、前記対物レンズで反射された光に集束性を
    与えるコリメートレンズと、 前記レーザ素子から前記対物レンズを通って記録媒体の
    記録層に向かう光と、記録媒体の記録層で反射された光
    を分離するビームスプリッタと、 前記対物レンズを記録媒体の記録層と直交する方向に移
    動させるためのフォーカス制御機構と、 前記対物レンズを記録媒体の記録層のトラックの接線と
    直交する方向に移動させるためのトラッキング制御機構
    と、 前記ビームスプリッタにより分離された記録媒体の記録
    層で反射された光を、前記フォーカス制御機構ならびに
    前記トラッキング制御機構のそれぞれにおいて制御すべ
    き制御量を算出するための第1および第2の光に分離す
    る単一の分離装置と、を有することを特徴とする光ディ
    スク装置。
  2. 【請求項2】前記分離装置は、記録媒体の記録層で反射
    された光を、反射と透過により2つの光に分離するとと
    もに、前記フォーカス制御機構が制御すべき制御量を算
    出するために用いられる光については、さらに波面分割
    することを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  3. 【請求項3】前記分離装置は、前記トラッキング制御機
    構が制御すべき制御量を算出するために用いられる光
    を、反射により生成することを特徴とする請求項2記載
    の光ディスク装置。
  4. 【請求項4】前記分離装置は、光の一部を反射し、残り
    を透過させるミラーに、波面分割用のホログラムパター
    ンが形成されたビーム・波面分離素子であることを特徴
    とする請求項1記載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】前記分離装置は、前記トラッキング制御機
    構が制御すべき制御量を算出するために用いられる光
    を、反射により生成することを特徴とする請求項4記載
    の光ディスク装置。
  6. 【請求項6】光を発生するレーザ素子と、 このレーザ素子からの光を記録媒体の記録層に集光し、
    また記録媒体の記録層で反射された光を取り込む対物レ
    ンズと、 前記レーザ素子と前記対物レンズとの間に設けられ、前
    記レーザ素子から前記対物レンズに向かう方向の光をコ
    リメートし、前記対物レンズで反射された光に集束性を
    与えるコリメートレンズと、 前記レーザ素子から前記対物レンズを通って記録媒体の
    記録層に向かう光と、記録媒体の記録層で反射された光
    を分離するビームスプリッタと、 前記対物レンズを記録媒体の記録層と直交する方向に移
    動させるためのフォーカス制御機構と、 前記対物レンズを記録媒体の記録層のトラックの接線と
    直交する方向に移動させるためのトラッキング制御機構
    と、 前記レーザ素子が放射する光の光強度を一定に維持する
    出力制御機構と、 前記ビームスプリッタにより分離された記録媒体の記録
    層で反射された光を、前記フォーカス制御機構、前記ト
    ラッキング制御機構および前記出力制御機構のそれぞれ
    において制御すべき制御量を算出するための第1、第2
    および第3の光に分離する単一の分離装置と、を有する
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  7. 【請求項7】前記分離装置は、記録媒体の記録層で反射
    された光を、反射と透過により2つの光に分離するとと
    もに、前記フォーカス制御機構が制御すべき制御量を算
    出するために用いられる光については、さらに波面分割
    することを特徴とする請求項6記載の光ディスク装置。
  8. 【請求項8】前記分離装置は、前記トラッキング制御機
    構が制御すべき制御量を算出するために用いられる光お
    よび前記出力制御機構が制御すべき制御量を算出するた
    めに用いられる光を、反射により生成することを特徴と
    する請求項7記載の光ディスク装置。
  9. 【請求項9】前記分離装置は、光の一部を反射し、残り
    を透過させるミラーに、波面分割用のホログラムパター
    ンが形成されたビーム・波面分離素子であることを特徴
    とする請求項6記載の光ディスク装置。
  10. 【請求項10】前記分離装置は、前記トラッキング制御
    機構が制御すべき制御量を算出するために用いられる光
    および前記出力制御機構が制御すべき制御量を算出する
    ために用いられる光を、反射により生成することを特徴
    とする請求項9記載の光ディスク装置。
  11. 【請求項11】光を発生するレーザ素子と、 このレーザ素子からの光を記録媒体の記録層に集光し、
    また記録媒体の記録層で反射された光を取り込む対物レ
    ンズと、 前記レーザ素子と前記対物レンズとの間に設けられ、前
    記レーザ素子から前記対物レンズに向かう方向の光をコ
    リメートし、前記対物レンズで反射された光に集束性を
    与えるコリメートレンズと、 前記レーザ素子から前記対物レンズを通って記録媒体の
    記録層に向かう光と、記録媒体の記録層で反射された光
    を分離するビームスプリッタと、 前記レーザ素子が出射する光の光強度を検出する光検出
    器と、 前記コリメートレンズと前記対物レンズとの間の任意の
    位置に設けられ、前記コリメートレンズから前記対物レ
    ンズに向かう光の一部を前記ビームスプリッタに向けて
    反射する反射体と、 前記対物レンズを記録媒体の記録層と直交する方向に移
    動させるためのフォーカス制御機構と、 前記対物レンズを記録媒体の記録層のトラックの接線と
    直交する方向に移動させるためのトラッキング制御機構
    と、 前記ビームスプリッタにより分離された記録媒体の記録
    層で反射された光を、前記フォーカス制御機構、前記ト
    ラッキング制御機構および前記光検出器のそれぞれにお
    いて制御すべき制御量を算出するための第1および第2
    の光に分離するとともに前記反射体で反射された前記光
    検出器に向かう光を反射する分離装置と、を有すること
    を特徴とする光ディスク装置。
  12. 【請求項12】前記分離装置は、記録媒体の記録層で反
    射された光を、反射と透過により2つの光に分離すると
    ともに、前記フォーカス制御機構が制御すべき制御量を
    算出するために用いられる光については、さらに波面分
    割することを特徴とする請求項11記載の光ディスク装
    置。
  13. 【請求項13】前記分離装置は、前記トラッキング制御
    機構が制御すべき制御量を算出するために用いられる光
    を、反射により生成することを特徴とする請求項12記
    載の光ディスク装置。
  14. 【請求項14】前記分離装置は、光の一部を反射し、残
    りを透過させるミラーに、波面分割用のホログラムパタ
    ーンが形成されたビーム・波面分離素子であることを特
    徴とする請求項11記載の光ディスク装置。
  15. 【請求項15】前記分離装置は、前記トラッキング制御
    機構が制御すべき制御量を算出するために用いられる光
    を、反射により生成することを特徴とする請求項14記
    載の光ディスク装置。
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