JP3700225B2 - 光ピックアップ装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクにレーザ光を照射する光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光強度の変調により光ディスクに情報信号を記録すると共に、該情報信号を再生するような光ピックアップ装置では、平行光の往路の一部に半透過膜を有する光学素子、例えばビームスプリッタ、ハーフミラー等を設け、さらに専用の集光レンズを使用して記録及び再生用レーザ光の一部をフォトダイオードに導き光源の出力を自動制御(オートパワーコントロール、APC)していた。
【0003】
図6にその一例を示す。レーザダイオード51から出射されたレーザ光は、コリメータレンズ52で平行レーザビームとされた後、アナモプリズム53により整形される。アナモプリズム53により整形されたレーザ光は、1/2波長板54により偏光面が90度ずらされた後、回折格子55で信号再生用主ビーム(0次光)と二つのトラッキング制御用補助ビーム(±1次光)に分離される。回折格子55からの分離レーザ光の一部は、ビームスプリッタ56を透過し、遮光板57のピンホール57aで透過が制限され、APC用の光検出器59で検出される。
【0004】
このAPC用光検出器59で検出された検出信号は、APC回路60に供給される。APC回路60は、レーザダイオード51のレーザ光の出力を一定とするように上記検出信号を基にオートパワーコントロールを実行してレーザドライバー61を駆動する。
【0005】
ビームスプリッタ56の反射面56Rで反射される上記分離レーザ光の残りは、偏光ビームスプリッタ62を透過した後、1/4波長板63で円偏光に変換され、対物レンズ64で集光されて光ディスク65の情報信号層のトラックに照射される。
【0006】
この情報信号層からの反射レーザ光は、対物レンズ64を介して1/4波長板63に達し、円偏光が直線偏光に変換され結果的に偏光面が90°ずれることになり、偏光ビームスプリッタ62の反射面62Rで反射されて、集光レンズ67に照射される。集光レンズ67は上記反射レーザ光を集光してマルチレンズ68を介して反射光用の光検出器69に照射させる。
【0007】
光検出器69の受光面は、図7に示すような構成である。この受光面は、上記主ビームを受光する第1の受光部70と、上記補助ビームの一を受光する第2の受光部71と、上記補助ビームの他を受光する第3の受光部72を備えてなる。この光検出器69で得られる検出信号A、B、C、D、E、Fを使って、フォーカスエラー信号は、(A+D)−(B+C)で算出される。また、トラッキングエラー信号は、E−Fで算出される。また、上記レーザ光が再生用のレーザ光である場合、RF信号はA+B+C+Dで算出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、上記図6に示した構成の光ピックアップ装置で、光源となるレーザダイオード51のAPCを行う場合、光学系の部品の増加及び光学系のサイズが大きくなり小型化及び低価格化の障害になってしまう。
【0009】
また、近年、データ転送速度を高速化して短時間の内に大量のデータのやりとりを実現するため、モノリシック(一体型)マルチレーザを用い、一度に複数のレーザ光を光ディスクに照射するような光ピックアップ装置が用いられるようになったが、上記モノリシックマルチレーザ光源で複数のレーザ光を出射する際にはレーザ光の数だけAPC用の光学系部品が必要となるので、小型化及び低価格化は一層困難となってしまう。
【0010】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、光学系の部品の増加及び光学系のサイズの大型化を抑え、小型化及び低価格化を実現できる光ピックアップ装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光ピックアップ装置は、上記課題を解決するために、光ディスクにレーザ光を照射する光ピックアップ装置において、複数のレーザ光を出射するレーザ光源と、上記レーザ光源から出射される上記レーザ光の一部を検出する出力制御用光検出手段と、上記光ディスクに照射されたレーザ光の戻り光を検出する戻り光検出手段と、上記レーザ光源から出射される上記レーザ光を平行ビームとするコリメータレンズとを備え、上記レーザ光源と上記出力制御用光検出手段と上記戻り光検出手段とを同一基板上に配設し、上記レーザ光源から出射され上記コリメータレンズにより平行ビームとされた上記光ビームの一部を、往光路中に設けられた部分反射膜を有する透過素子により反射して上記出力制御用光検出手段に照射するようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光ピックアップ装置の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
この実施の形態は、光磁気、相変化等の光ディスクに光強度の変調により情報信号を記録すると共に、該情報信号を再生する光ディスク用記録再生装置に用いられる光ピックアップ装置であり、要部を図1に示すように、記録用及び再生用のレーザ光を2本ずつ出射するモノリシック(一体型)2ビームレーザダイオード1と、このモノリシック2ビームレーザダイオード1から出射された2本のレーザ光の一部を検出する出力制御(APC)用光検出器3と、上記光ディスクに照射された2本のレーザ光の戻り光を検出する戻り光用検出器4a及び4bとを同一基板上に配設したレーザ/光検出器ユニット5を備えてなる。
【0015】
そして、レーザ/光検出器ユニット5の2ビームレーザダイオード1から出射された例えば記録用の2本のレーザ光をマイクロミラー2を使って図2に示すように90゜に折り曲げて図3に示すコリメータレンズ6に導く。
【0016】
コリメータレンズ6は上記2本のレーザ光を平行ビームとし、コリメータレンズ6側の往路光入射面に反射膜7aを有する偏光ホログラム7に導く。この偏光ホログラム7の反射膜7aは、例えば反射率が5%、透過率が95%と設定されている。
【0017】
この反射膜7aによって反射された上記レーザ光は、コリメータレンズ6、マイクロミラー2を介してレーザ/光検出器ユニット5に戻り、APC用光検出器3上に結像される。
【0018】
APC用光検出器3は、2ビームレーザダイオード1のAチャネル(ch)LD部1a及びBチャネル(ch)LD部1bから出射される2本のレーザ光を受光するように二つの受光部c1及びc2を備えている。受光部c1では例えばAchLD部1aからのレーザ光のオートパワーコントロール用モニタ出力を検出し、図示しないAPC回路に供給する。APC回路は、AchLD用ドライバを介して2ビームレーザダイオード1のAchLD部1aのレーザ光量レベルの制御を行う。また、受光部c2では例えばBchLD部1bからのレーザ光のオートパワーコントロール用モニタ出力を検出し、図示しないAPC回路に供給する。APC回路は、BchLD用ドライバを介して2ビームレーザダイオード1のBchLD部1bのレーザ光量レベルの制御を行う。ここで、偏光ホログラム7の反射膜7aで正確に受光部c1及びc2に上記2本のレーザ光を反射結像させるには、偏光ホログラム反射面7aの角度調整が必要である。
【0019】
一方、偏光ホログラム7を透過した上記2本の平行レーザビームは、1/4波長板8を透過し円偏光になり反射型アナモルフィックプリズム9に導かれる。この反射型アナモルフィックプリズム9はレーザビームの光量分布の異方性を補正し、かつビーム進行方向を直角に曲げ、二軸デバイス10に内蔵された対物レンズ11に導く。
【0020】
対物レンズ11により絞り込まれた2個のスポットは、光ディスク12上に設けられた案内溝及び溝間に順次配置される。
【0021】
光ディスク12から反射された2本のレーザビームは対物レンズ11、反射型アナモルフィックプリズム9、1/4波長板8を通過し、往路に対して直角の向きの直線偏光で偏光ホログラム7に入射し図4の(A)のようなホログラム溝の回折を受ける。このホログラム溝による回折は図4の(B)に示すような方向となる。
【0022】
上記回折ビームは、コリメートレンズ6を通過し、レーザ/光検出器ユニット5上に結像される。このレーザ/光検出器ユニット5上には、上述した戻り光用光検出器4a及び4bが設けられているが、この戻り光用光検出器4a及び4bは偏光ホログラム7の溝角度、ピッチ及びレーザ波長で決まる回折ビームの結像位置に対応して図1に示すように受光部a1,a2,a3,a4,a5と、受光部b1,b2,b3,b4,b5に分離されている。
【0023】
ここで、受光部a1,a2,a3,a4と、受光部b1,b2,b3,b4は、図1に示すように2行に渡り区別され4列に順次配設されている。また、受光部a5と、受光部b5は、図1に示すように2ビームレーザダイオード1を挟んで上記受光部a1,a2,a3,a4と、受光部b1,b2,b3,b4とに対称となるように2行に区別され1列に配設されている。
【0024】
フォーカシング誤差信号は、ナイフエッジ法を用いて、偏光ホログラム7のL及びR側+回折ビームに対応したAchビームの受光部a1,a2及びa3,a4の出力差と、Bchビームの受光部b1,b2及びb3,b4の出力差との和から、
(a1−a2)+(a4−a3)+(b1−b2)+(b4−b3)
として算出できる。
【0025】
また、トラッキング誤差信号は、Achビーム、Bchビームのプッシュプル信号の差により、
(a1+a2−a3−a4)−(b1+b2−b3−b4)
として算出できる。
【0026】
また、例えば上記レーザ光が再生用のレーザ光である場合、Achビーム及びBchビームの再生RF信号は、偏光ホログラム7のL/R側-回折ビームに対応した受光部a5及びb5より得られる。
【0027】
なお、ここでは記録用レーザ光を用いて光ディスクに情報信号を記録する場合について説明したが、再生用レーザ光を用いて情報信号の再生を行う場合も同様である。
【0028】
このように本発明の実施の形態となる光ピックアップ装置は、記録用及び再生用のレーザ光を2本ずつ出射するモノリシック2ビームレーザダイオード1と、このモノリシック2ビームレーザダイオード1から出射された2本のレーザ光の一部を検出する出力制御(APC)用光検出器3と、上記光ディスク12に照射された2本の再生用レーザ光の戻り光を検出する戻り光用検出器4a及び4bとを同一基板上に配設したレーザ/光検出器ユニット5を備え、さらに偏光ホログラム7を往光路中に配設して反射面7aでレーザ光の一部をAPC用光検出器3に戻しているので、従来のように専用の光学素子を備えることなく、光学系の部品の増加及び光学系のサイズの大型化を抑え、小型化及び低価格化を実現できる。
【0029】
この光ピックアップ装置20は、図5に示すような光ディスク用記録再生装置に適用することができる。
【0030】
先ず、記録時、記録用データは光ディスク12に効率良く情報信号を記録するための変調を変調回路21及び22で受けてレーザドライバ23及び24を経て光ピックアップ装置20内のAchLD部1a、BchLD部1bに供給される。記録信号により強度変調された2本のレーザビームは、光ピックアップ装置20内の対物レンズ11により絞り込まれ、スピンドルモータ25で回転駆動されている光ディスク12に焦点を結ぶ。
【0031】
光ディスク12には予めスピンドルコートあるいはスパッタリング等により成膜された記録膜が設けられておりレーザスポットの光エネルギーあるいは熱エネルギーにより形成される記録マークの並んだ2本対の独立信号トラックが記録される。
【0032】
次に、再生時、再生用の弱いレーザビームにより2本対の独立信号トラックが同時に読み出され、信号は再生イコライザ/PLL26及び27を経てクロック再生された後、復調回路28及び29で復調される。
【0033】
記録及び再生時とも光ディスク12の面ぶれ、偏芯に記録再生スポットを追従させるためのフォーカス、トラッキング制御がなされている。具体的には、光ピックアップ装置20内に設けられたフォーカス、トラック外れ誤差信号検出器からの出力によりフォーカス制御回路30、トラッキング制御回路31が働きその制御信号は光ピックアップ装置20内の対物レンズ11を駆動する二軸デバイス10に供給される。
【0034】
また、トラッキングサーボ信号の低周波成分がスライド制御回路32に供給されて、光ピックアップ装置20のスライド制御が行われる。
【0035】
また、スピンドルモータ25はスピンドル制御回路33により制御される。
【0036】
これらフォーカス制御回路30、トラッキング制御回路31、スライド制御回路32、スピンドル制御回路33は、システムコントローラ34によって制御される。
【0037】
以上より、上記発明の実施の形態となる光ピックアップ装置20を適用した光ディスク用記録再生装置は、光ピックアップ装置20について光学系の部品の増加及び光学系のサイズの大型化を抑え小型化及び低価格化を実現できるので、記録再生装置全体としての小型化及び低価格化も実現できる。
【0038】
なお、本発明に係る光ピックアップ装置は、2本のレーザビームを出力する2ビームレーザダイオードをのみマルチレーザ光源とするものではなく、例えば3、4・・・n個のレーザビームを出力するマルチビームレーザダイオードをマルチレーザ光源としてもよい。
【0040】
【発明の効果】
本発明に係る光ピックアップ装置は、光強度が変調された記録用のレーザ光を出射するレーザ光源と、上記レーザ光源から出射される上記レーザ光の一部を検出する出力制御用光検出手段と、上記光ディスクに照射されたレーザ光の戻り光を検出する戻り光検出手段とを同一基板上に設けてなるので、光学系の部品の増加及び光学系のサイズの大型化を抑え、小型化及び低価格化を実現できる。
【0041】
ここで、上記レーザ光源が、上記光強度が変調された記録用のレーザ光の他、再生用のレーザ光も出射すれば、光ピックアップ装置は光学系の部品の増加及び光学系のサイズの大型化を抑え、小型、低価格を実現しながらも、情報信号を上記光ディスクに記録及び再生できる。
【0042】
ここで、上記レーザ光源として複数の記録用及び再生用のレーザ光を出射するマルチレーザ光源を用いることで、高転送でデータを読み書きできる光ピックアップ装置を小型で安価に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ピックアップ装置の実施の形態の要部の平面図である。
【図2】上記実施の形態の要部の断面図である。
【図3】上記実施の形態の概略構成を示す側面図である。
【図4】上記実施の形態で用いられる偏光ホログラムを説明するための説明図である。
【図5】上記実施の形態を適用したディジタル記録再生装置のブロック図である。
【図6】従来のAPCを説明するための光ピックアップ装置の側面図である。
【図7】図6に示した光ピックアップ装置の光検出器の正面図である。
【符号の説明】
1 モノリシック2ビームレーザダイオード
3 APC用光検出器
4 戻り光用光検出器
5 レーザ/光検出器ユニット
20 光ピックアップ装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクにレーザ光を照射する光ピックアップ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
光強度の変調により光ディスクに情報信号を記録すると共に、該情報信号を再生するような光ピックアップ装置では、平行光の往路の一部に半透過膜を有する光学素子、例えばビームスプリッタ、ハーフミラー等を設け、さらに専用の集光レンズを使用して記録及び再生用レーザ光の一部をフォトダイオードに導き光源の出力を自動制御(オートパワーコントロール、APC)していた。
【0003】
図6にその一例を示す。レーザダイオード51から出射されたレーザ光は、コリメータレンズ52で平行レーザビームとされた後、アナモプリズム53により整形される。アナモプリズム53により整形されたレーザ光は、1/2波長板54により偏光面が90度ずらされた後、回折格子55で信号再生用主ビーム(0次光)と二つのトラッキング制御用補助ビーム(±1次光)に分離される。回折格子55からの分離レーザ光の一部は、ビームスプリッタ56を透過し、遮光板57のピンホール57aで透過が制限され、APC用の光検出器59で検出される。
【0004】
このAPC用光検出器59で検出された検出信号は、APC回路60に供給される。APC回路60は、レーザダイオード51のレーザ光の出力を一定とするように上記検出信号を基にオートパワーコントロールを実行してレーザドライバー61を駆動する。
【0005】
ビームスプリッタ56の反射面56Rで反射される上記分離レーザ光の残りは、偏光ビームスプリッタ62を透過した後、1/4波長板63で円偏光に変換され、対物レンズ64で集光されて光ディスク65の情報信号層のトラックに照射される。
【0006】
この情報信号層からの反射レーザ光は、対物レンズ64を介して1/4波長板63に達し、円偏光が直線偏光に変換され結果的に偏光面が90°ずれることになり、偏光ビームスプリッタ62の反射面62Rで反射されて、集光レンズ67に照射される。集光レンズ67は上記反射レーザ光を集光してマルチレンズ68を介して反射光用の光検出器69に照射させる。
【0007】
光検出器69の受光面は、図7に示すような構成である。この受光面は、上記主ビームを受光する第1の受光部70と、上記補助ビームの一を受光する第2の受光部71と、上記補助ビームの他を受光する第3の受光部72を備えてなる。この光検出器69で得られる検出信号A、B、C、D、E、Fを使って、フォーカスエラー信号は、(A+D)−(B+C)で算出される。また、トラッキングエラー信号は、E−Fで算出される。また、上記レーザ光が再生用のレーザ光である場合、RF信号はA+B+C+Dで算出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、上記図6に示した構成の光ピックアップ装置で、光源となるレーザダイオード51のAPCを行う場合、光学系の部品の増加及び光学系のサイズが大きくなり小型化及び低価格化の障害になってしまう。
【0009】
また、近年、データ転送速度を高速化して短時間の内に大量のデータのやりとりを実現するため、モノリシック(一体型)マルチレーザを用い、一度に複数のレーザ光を光ディスクに照射するような光ピックアップ装置が用いられるようになったが、上記モノリシックマルチレーザ光源で複数のレーザ光を出射する際にはレーザ光の数だけAPC用の光学系部品が必要となるので、小型化及び低価格化は一層困難となってしまう。
【0010】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、光学系の部品の増加及び光学系のサイズの大型化を抑え、小型化及び低価格化を実現できる光ピックアップ装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光ピックアップ装置は、上記課題を解決するために、光ディスクにレーザ光を照射する光ピックアップ装置において、複数のレーザ光を出射するレーザ光源と、上記レーザ光源から出射される上記レーザ光の一部を検出する出力制御用光検出手段と、上記光ディスクに照射されたレーザ光の戻り光を検出する戻り光検出手段と、上記レーザ光源から出射される上記レーザ光を平行ビームとするコリメータレンズとを備え、上記レーザ光源と上記出力制御用光検出手段と上記戻り光検出手段とを同一基板上に配設し、上記レーザ光源から出射され上記コリメータレンズにより平行ビームとされた上記光ビームの一部を、往光路中に設けられた部分反射膜を有する透過素子により反射して上記出力制御用光検出手段に照射するようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光ピックアップ装置の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0014】
この実施の形態は、光磁気、相変化等の光ディスクに光強度の変調により情報信号を記録すると共に、該情報信号を再生する光ディスク用記録再生装置に用いられる光ピックアップ装置であり、要部を図1に示すように、記録用及び再生用のレーザ光を2本ずつ出射するモノリシック(一体型)2ビームレーザダイオード1と、このモノリシック2ビームレーザダイオード1から出射された2本のレーザ光の一部を検出する出力制御(APC)用光検出器3と、上記光ディスクに照射された2本のレーザ光の戻り光を検出する戻り光用検出器4a及び4bとを同一基板上に配設したレーザ/光検出器ユニット5を備えてなる。
【0015】
そして、レーザ/光検出器ユニット5の2ビームレーザダイオード1から出射された例えば記録用の2本のレーザ光をマイクロミラー2を使って図2に示すように90゜に折り曲げて図3に示すコリメータレンズ6に導く。
【0016】
コリメータレンズ6は上記2本のレーザ光を平行ビームとし、コリメータレンズ6側の往路光入射面に反射膜7aを有する偏光ホログラム7に導く。この偏光ホログラム7の反射膜7aは、例えば反射率が5%、透過率が95%と設定されている。
【0017】
この反射膜7aによって反射された上記レーザ光は、コリメータレンズ6、マイクロミラー2を介してレーザ/光検出器ユニット5に戻り、APC用光検出器3上に結像される。
【0018】
APC用光検出器3は、2ビームレーザダイオード1のAチャネル(ch)LD部1a及びBチャネル(ch)LD部1bから出射される2本のレーザ光を受光するように二つの受光部c1及びc2を備えている。受光部c1では例えばAchLD部1aからのレーザ光のオートパワーコントロール用モニタ出力を検出し、図示しないAPC回路に供給する。APC回路は、AchLD用ドライバを介して2ビームレーザダイオード1のAchLD部1aのレーザ光量レベルの制御を行う。また、受光部c2では例えばBchLD部1bからのレーザ光のオートパワーコントロール用モニタ出力を検出し、図示しないAPC回路に供給する。APC回路は、BchLD用ドライバを介して2ビームレーザダイオード1のBchLD部1bのレーザ光量レベルの制御を行う。ここで、偏光ホログラム7の反射膜7aで正確に受光部c1及びc2に上記2本のレーザ光を反射結像させるには、偏光ホログラム反射面7aの角度調整が必要である。
【0019】
一方、偏光ホログラム7を透過した上記2本の平行レーザビームは、1/4波長板8を透過し円偏光になり反射型アナモルフィックプリズム9に導かれる。この反射型アナモルフィックプリズム9はレーザビームの光量分布の異方性を補正し、かつビーム進行方向を直角に曲げ、二軸デバイス10に内蔵された対物レンズ11に導く。
【0020】
対物レンズ11により絞り込まれた2個のスポットは、光ディスク12上に設けられた案内溝及び溝間に順次配置される。
【0021】
光ディスク12から反射された2本のレーザビームは対物レンズ11、反射型アナモルフィックプリズム9、1/4波長板8を通過し、往路に対して直角の向きの直線偏光で偏光ホログラム7に入射し図4の(A)のようなホログラム溝の回折を受ける。このホログラム溝による回折は図4の(B)に示すような方向となる。
【0022】
上記回折ビームは、コリメートレンズ6を通過し、レーザ/光検出器ユニット5上に結像される。このレーザ/光検出器ユニット5上には、上述した戻り光用光検出器4a及び4bが設けられているが、この戻り光用光検出器4a及び4bは偏光ホログラム7の溝角度、ピッチ及びレーザ波長で決まる回折ビームの結像位置に対応して図1に示すように受光部a1,a2,a3,a4,a5と、受光部b1,b2,b3,b4,b5に分離されている。
【0023】
ここで、受光部a1,a2,a3,a4と、受光部b1,b2,b3,b4は、図1に示すように2行に渡り区別され4列に順次配設されている。また、受光部a5と、受光部b5は、図1に示すように2ビームレーザダイオード1を挟んで上記受光部a1,a2,a3,a4と、受光部b1,b2,b3,b4とに対称となるように2行に区別され1列に配設されている。
【0024】
フォーカシング誤差信号は、ナイフエッジ法を用いて、偏光ホログラム7のL及びR側+回折ビームに対応したAchビームの受光部a1,a2及びa3,a4の出力差と、Bchビームの受光部b1,b2及びb3,b4の出力差との和から、
(a1−a2)+(a4−a3)+(b1−b2)+(b4−b3)
として算出できる。
【0025】
また、トラッキング誤差信号は、Achビーム、Bchビームのプッシュプル信号の差により、
(a1+a2−a3−a4)−(b1+b2−b3−b4)
として算出できる。
【0026】
また、例えば上記レーザ光が再生用のレーザ光である場合、Achビーム及びBchビームの再生RF信号は、偏光ホログラム7のL/R側-回折ビームに対応した受光部a5及びb5より得られる。
【0027】
なお、ここでは記録用レーザ光を用いて光ディスクに情報信号を記録する場合について説明したが、再生用レーザ光を用いて情報信号の再生を行う場合も同様である。
【0028】
このように本発明の実施の形態となる光ピックアップ装置は、記録用及び再生用のレーザ光を2本ずつ出射するモノリシック2ビームレーザダイオード1と、このモノリシック2ビームレーザダイオード1から出射された2本のレーザ光の一部を検出する出力制御(APC)用光検出器3と、上記光ディスク12に照射された2本の再生用レーザ光の戻り光を検出する戻り光用検出器4a及び4bとを同一基板上に配設したレーザ/光検出器ユニット5を備え、さらに偏光ホログラム7を往光路中に配設して反射面7aでレーザ光の一部をAPC用光検出器3に戻しているので、従来のように専用の光学素子を備えることなく、光学系の部品の増加及び光学系のサイズの大型化を抑え、小型化及び低価格化を実現できる。
【0029】
この光ピックアップ装置20は、図5に示すような光ディスク用記録再生装置に適用することができる。
【0030】
先ず、記録時、記録用データは光ディスク12に効率良く情報信号を記録するための変調を変調回路21及び22で受けてレーザドライバ23及び24を経て光ピックアップ装置20内のAchLD部1a、BchLD部1bに供給される。記録信号により強度変調された2本のレーザビームは、光ピックアップ装置20内の対物レンズ11により絞り込まれ、スピンドルモータ25で回転駆動されている光ディスク12に焦点を結ぶ。
【0031】
光ディスク12には予めスピンドルコートあるいはスパッタリング等により成膜された記録膜が設けられておりレーザスポットの光エネルギーあるいは熱エネルギーにより形成される記録マークの並んだ2本対の独立信号トラックが記録される。
【0032】
次に、再生時、再生用の弱いレーザビームにより2本対の独立信号トラックが同時に読み出され、信号は再生イコライザ/PLL26及び27を経てクロック再生された後、復調回路28及び29で復調される。
【0033】
記録及び再生時とも光ディスク12の面ぶれ、偏芯に記録再生スポットを追従させるためのフォーカス、トラッキング制御がなされている。具体的には、光ピックアップ装置20内に設けられたフォーカス、トラック外れ誤差信号検出器からの出力によりフォーカス制御回路30、トラッキング制御回路31が働きその制御信号は光ピックアップ装置20内の対物レンズ11を駆動する二軸デバイス10に供給される。
【0034】
また、トラッキングサーボ信号の低周波成分がスライド制御回路32に供給されて、光ピックアップ装置20のスライド制御が行われる。
【0035】
また、スピンドルモータ25はスピンドル制御回路33により制御される。
【0036】
これらフォーカス制御回路30、トラッキング制御回路31、スライド制御回路32、スピンドル制御回路33は、システムコントローラ34によって制御される。
【0037】
以上より、上記発明の実施の形態となる光ピックアップ装置20を適用した光ディスク用記録再生装置は、光ピックアップ装置20について光学系の部品の増加及び光学系のサイズの大型化を抑え小型化及び低価格化を実現できるので、記録再生装置全体としての小型化及び低価格化も実現できる。
【0038】
なお、本発明に係る光ピックアップ装置は、2本のレーザビームを出力する2ビームレーザダイオードをのみマルチレーザ光源とするものではなく、例えば3、4・・・n個のレーザビームを出力するマルチビームレーザダイオードをマルチレーザ光源としてもよい。
【0040】
【発明の効果】
本発明に係る光ピックアップ装置は、光強度が変調された記録用のレーザ光を出射するレーザ光源と、上記レーザ光源から出射される上記レーザ光の一部を検出する出力制御用光検出手段と、上記光ディスクに照射されたレーザ光の戻り光を検出する戻り光検出手段とを同一基板上に設けてなるので、光学系の部品の増加及び光学系のサイズの大型化を抑え、小型化及び低価格化を実現できる。
【0041】
ここで、上記レーザ光源が、上記光強度が変調された記録用のレーザ光の他、再生用のレーザ光も出射すれば、光ピックアップ装置は光学系の部品の増加及び光学系のサイズの大型化を抑え、小型、低価格を実現しながらも、情報信号を上記光ディスクに記録及び再生できる。
【0042】
ここで、上記レーザ光源として複数の記録用及び再生用のレーザ光を出射するマルチレーザ光源を用いることで、高転送でデータを読み書きできる光ピックアップ装置を小型で安価に実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ピックアップ装置の実施の形態の要部の平面図である。
【図2】上記実施の形態の要部の断面図である。
【図3】上記実施の形態の概略構成を示す側面図である。
【図4】上記実施の形態で用いられる偏光ホログラムを説明するための説明図である。
【図5】上記実施の形態を適用したディジタル記録再生装置のブロック図である。
【図6】従来のAPCを説明するための光ピックアップ装置の側面図である。
【図7】図6に示した光ピックアップ装置の光検出器の正面図である。
【符号の説明】
1 モノリシック2ビームレーザダイオード
3 APC用光検出器
4 戻り光用光検出器
5 レーザ/光検出器ユニット
20 光ピックアップ装置
Claims (4)
- 光ディスクにレーザ光を照射する光ピックアップ装置において、
複数のレーザ光を出射するレーザ光源と、
上記レーザ光源から出射される上記レーザ光の一部を検出する出力制御用光検出手段と、
上記光ディスクに照射されたレーザ光の戻り光を検出する戻り光検出手段と、
上記レーザ光源から出射される上記レーザ光を平行ビームとするコリメータレンズとを備え、
上記レーザ光源と上記出力制御用光検出手段と上記戻り光検出手段とを同一基板上に配設し、上記レーザ光源から出射され上記コリメータレンズにより平行ビームとされた上記光ビームの一部は、往光路中に設けられた部分反射膜を有する透過素子により反射されて上記出力制御用光検出手段に照射されることを特徴とする光ピックアップ装置。 - 上記レーザ光源から出射される複数のレーザ光は、光強度が変調された記録用のレーザ光と、再生用のレーザ光であることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
- 上記レーザ光源は、光強度が変調された記録用のレーザ光を複数出射するマルチレーザ光源であることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
- 上記レーザ光源は、光強度が変調された記録用の複数の記録用のレーザ光と、複数の再生用のレーザ光を出射するマルチレーザ光源であることを特徴とする請求項1記載の光ピックアップ装置。
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JP (1) | JP3700225B2 (ja) |
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