JP2001073643A - 扉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鏡板のがたつきを防止しながら、扉の組立に
おいてその工数を削減することができる扉を提供する。 【解決手段】 框材２の内周縁に沿って裏面側に向かっ
て形成された段部に、ガラス板等の鏡板４の外縁部表面
を当接し、該鏡板４の外縁部裏面をクッション体５を介
して押え材６で押圧して鏡板４を取り付ける。クッショ
ン体５を介して鏡板４を押圧するので、鏡板４と押え材
６との間の隙間を無くすることができ、鏡板４ががたつ
いたりすることがない上、がたつき防止の為に接着剤を
塗布したりする必要がなくなり、扉１の組立の工数を削
減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス板などの鏡
板を備えた扉に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のガラス板などの鏡板４を備えた扉
１は、例えば図５に示すように構成されていた。まず、
框材２の内周縁に沿って裏面側に向かって形成された段
部３に、ガラス板等の鏡板４の外縁部表面を当接し、鏡
板４を框材２に取り付ける。次に、がたつき防止のた
め、鏡板４の外縁および框材２の段部３に沿ってシリコ
ン系弾性接着剤を塗布する。続いて、押え材６で鏡板４
の外縁部を固定する。このとき、押え材６の表面側には
段状の切れこみ１１が形成されており、この切れこみ１
１に鏡板４の外縁部を当接するように押え材６が配設さ
れ、押え材６は、鏡板４と平行な方向に框材２に向けて
打ち込まれるピンタッカー１２により固定される。

【０００３】このように鏡板４を固定することにより、
鏡板４と框材２および押え材６との隙間には弾性接着剤
１３が充填され、隙間が無くなるので、これにより鏡板
４のがたつきを防止することができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の扉１においては、がたつき防止のために接着剤を用
いているので、それを塗布する工程が必要となり、接着
剤の取り扱いに手間がかかるため、扉１の組立工程にお
いて、工数が増加する一因となっていた。

【０００５】本発明は、上記事由に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、鏡板のがたつきを防止し
ながら、扉の組立においてその工数を削減することがで
きる扉を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の扉にあっては、框材の内周縁に沿って裏面
側に向かって形成された段部に、ガラス板等の鏡板の外
縁部表面を当接し、該鏡板の外縁部裏面をクッション体
を介して押え材で押圧する。

【０００７】この扉によると、鏡板の外縁部裏面をクッ
ション体を介して押え材で押圧するので、鏡板や框材に
多少の寸法誤差があった場合でも、がたつくことなく鏡
板を取り付けることができ、またクッション体を用いて
いるので、接着剤を塗布する工程が不要となって工数を
削減することができる。

【０００８】また、鏡板の外縁部裏面に沿って切り欠き
部を形成し、クッション体を該切り欠き部に内挿するこ
とも好ましい。

【０００９】この場合には、クッション体が切り欠き部
に内挿されるので、外部からクッション体が見えにくく
なり、美観を保つことができる。

【００１０】また、前記切り欠き部が、鏡板の外縁部裏
面に沿って形成された溝により構成されていることも好
ましい。

【００１１】この場合には、クッション体が溝によって
保持されるので、クッション体が位置ずれしにくくな
り、鏡板を確実に保持することができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について、
図面に基づき説明する。本発明の扉１は、框材２の内周
縁に沿って裏面側に向かって形成された段部３に、ガラ
ス板等の鏡板４の外縁部表面を当接し、該鏡板４の外縁
部裏面をクッション体５を介して押え材６で押圧したも
のである。

【００１３】図２は、この扉１の一例を示し、図示する
ように、この扉１は、縦横に枠組みされた框材２の内部
に、鏡板４が取り付けられて構成されたものであり、こ
の扉１は、収納部の開口部等に取り付けられて、これを
閉鎖するものである。図２は、扉１を表面側から見た状
態を示している。

【００１４】図１は、図２のＡ−Ａ断面を示している。
図１および図２に示すように、鏡板４は、木桟を縦横に
組み合わせた格子４ｂと、その両面に設けられた一対の
強化ガラス板４ａ，４ａからなり、外形は長方形に形成
されている。尚、鏡板４は、１枚のガラス板で構成して
も良いし、板状の鏡で構成しても良い。

【００１５】框材２には、図１に示すように、その内周
縁に沿って裏面側に向かう段部３が形成されている。こ
の段部３には、上述の鏡板４の外縁部表面が直接当接さ
れている。この段部３の表面側は、框材２本体の外面と
同一平面状に構成されており、この段部３の表面側の端
縁は面取りされている。

【００１６】鏡板４の外縁部裏面は、クッション体５を
介して押え材６で押圧されている。クッション体５は、
押え材６により押圧されて圧縮変形し、鏡板４の外縁部
裏面と押え材６との間の隙間を無くすものである。クッ
ション体５としては、押圧により変形する発泡ウレタン
や塩化ビニールなどの合成樹脂やゴム等を用いることが
できる。

【００１７】クッション体５は、押え材６の先端に予め
取り付けておくことで、押え材６の取り付けにより、鏡
板４との間に介在させることができ、扉１の組立が容易
となる。

【００１８】押え材６は、図１に示すように、横Ｌ型で
あり、その先端部により鏡板４の外縁部裏面を押圧す
る。押え材６は、框材２と同様の木材等により構成され
る。押え材６は、押え材６の入り隅部を框材２の内周縁
の角に沿わせるように配設され、押え材６を貫通するビ
ス７により框材２に固定される。このビス７は、鏡板４
の表面に垂直な方向、すなわち押え材６が鏡板４の外縁
部裏面を押圧する方向に打ち込まれるので、このビス７
の締め込みにより、押え材６は鏡板４を強く押圧し、ク
ッション材を圧縮変形させることにより、両者間の隙間
が充填され、鏡板４ががたつくことを防止することがで
きる。

【００１９】押え材６は、框材２内周縁の四周すべてに
設けてもよいし、框材２の内周縁のうち、上側にのみ上
方に向かってくぼんだ溝を形成しておき、鏡板４の上端
をこの溝に挿入するようにしてを鏡板４を配設し、下
側、左右側にのみ押え材６を取り付けるようにしてもよ
い。

【００２０】尚段部３と、鏡板４の外縁部表面とは直接
当接されており、クッション体５などを設けていないの
で、扉１の表面側からクッション体５の端面が見えて美
観を損ねたり、クッション体５の端面に埃などが付着し
たりすることがない。

【００２１】次に異なる実施の形態について、前記実施
の形態と異なる点を中心に説明する。本実施の形態にお
いては、鏡板４の外縁部裏面に沿って切り欠き部８を形
成しておく。この切り欠き部８は、図３に示すように、
裏面側に向かう段を形成するように設けられている。

【００２２】この切り欠き部８には、その内部に納まる
ようにクッション体５が配設され、そのクッション体５
を介して押え材６により鏡板４が表面方向に押圧され
る。クッション体５は、この切り欠き部８に沿って予め
設けておいてもよいし、押え材６の先端に予め設けてお
いてもよい。

【００２３】このように、切り欠き部８にクッション体
５を内挿した場合には、クッション体５の端面が見えに
くくなって美観を保つことができる。

【００２４】また、切り欠き部８を図４に示すように、
鏡板４の外縁部裏面に沿って形成された溝により構成し
てもよい。

【００２５】切り欠き部８を溝により構成し、その内部
にクッション体５を内挿するように配設することで、ク
ッション体５が位置ずれしにくくなって鏡板４を確実に
固定することができる。

【００２６】

【発明の効果】本発明の扉は以上のとおりであり、請求
項１記載の発明によると、この扉によると、鏡板の外縁
部裏面をクッション体を介して押え材で押圧するので、
鏡板や框材に多少の寸法誤差があった場合でも、がたつ
くことなく鏡板を取り付けることができ、またクッショ
ン体を用いることで、接着剤を塗布する工程が不要とな
って工数の削減を図ることができる。

【００２７】請求項２記載の発明によると、クッション
体が切り欠き部に内挿されるので、外部からクッション
体が見えにくくなり、美観を保つことができる。

【００２８】請求項３記載の発明によると、クッション
体が溝によって保持されるので、クッション体が位置ず
れしにくく、鏡板を確実に保持することができる。。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態の扉を示す水平断面図であ
る。

【図２】同扉を示す正面図である。

【図３】異なる実施の形態の扉を示す断面図である。

【図４】異なる実施の形態の扉の切り欠き部を溝で構成
した場合を示す断面図である。

【図５】従来の扉を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 扉 ２ 框材 ３ 段部 ４ 鏡板 ５ クッション体 ６ 押え材 ８ 切り欠き部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 框材の内周縁に沿って裏面側に向かって
   形成された段部に、ガラス板等の鏡板の外縁部表面を当
   接し、該鏡板の外縁部裏面をクッション体を介して押え
   材で押圧したことを特徴とする扉。
2. 【請求項２】 鏡板の外縁部裏面に沿って切り欠き部を
   形成し、前記クッション体を該切り欠き部に内挿したこ
   とを特徴とする請求項１記載の扉。
3. 【請求項３】 前記切り欠き部が、鏡板の外縁部裏面に
   沿って形成された溝であることを特徴とする請求項２記
   載の扉。