JP2001073303A - 弾性防振ゴム及びそれを用いた軌道の防振方法 - Google Patents

弾性防振ゴム及びそれを用いた軌道の防振方法

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JP2001073303A
JP2001073303A JP24779299A JP24779299A JP2001073303A JP 2001073303 A JP2001073303 A JP 2001073303A JP 24779299 A JP24779299 A JP 24779299A JP 24779299 A JP24779299 A JP 24779299A JP 2001073303 A JP2001073303 A JP 2001073303A
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rubber plate
vibration
rubber
load
elastic
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JP24779299A
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English (en)
Inventor
Tadayoshi Ishibashi
石橋忠良
Tokiharu Furuya
古谷時春
Kokichi Iwasa
岩佐高吉
Michio Kitawaki
北脇道夫
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Mutsubushi Rubber Co Ltd
East Japan Railway Co
Original Assignee
Mutsubushi Rubber Co Ltd
East Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬度の高い材質の薄いゴム板を用い、ゴム板
断面内に複数の中空孔を設けることによって大きな荷重
まで一定の低バネ定数が得られ、十分使用に耐えること
ができ、良好な防音・防振性能が得られるようにする。 【解決手段】 ゴム板(1)に対する圧縮荷重載荷時、
ゴム板(1)の変形が圧縮変形とせん断変形を生じるよ
うにゴム板断面内に中空孔(2)を形成するようにした
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鉄道における高架橋
上の防音、防振および保守の省力化を図る軌道構造用に
用いるレールの支承部やマクラギの支承部、駅ビルの中
を鉄道が通過する線路構造のように、作用する変動荷重
が常時荷重の2倍以上載荷される防振桁の支承部等に用
いられる中空孔を有する弾性防振、弾性防振ゴムを用い
た軌道の防振方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、省力化軌道構造用に用いるレール
の支承部、マクラギの支承部や建物内を通る線路構造の
防振桁の支承部に弾性防振ゴムが用いられている。通
常、ゴム板は薄くなればなるほどバネ定数が大きくな
り、防音、防振性能が悪くなる。そこで、低バネ定数を
得るためには、非常に柔らかい材料を多量に使用しなけ
ればならない。しかしながら、柔らかくなるほど耐用年
数等の材料物性は極端に低下する。ゴムの物性の最も良
いゴム硬度である50°〜70°の硬さを使用して低バ
ネ定数の防振パッドを造るためには、単なる薄板では必
要以上に小さい面積のものとなり、許容応力をはるかに
超えてしまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常のゴム板は、荷重
に対する変位が一様ではなく、いわゆる非線形の形態を
とるため、荷重が大きくなるにつれてバネ定数は大きく
なって撓みにくくなり、撓みは飽和する。このような非
線形特性のため荷重に対するバネ定数は一定ではなく、
ごく特定小部分の荷重区間でしか所定のバネ定数(荷重
/撓み)は得られず、振動方程式が非線形となるためそ
の解析が困難で、鉄道線路用等のように載荷される荷重
範囲が広い個所へ防振ゴムとして用いる場合にその構造
設計が非常に困難となる。
【0004】また、通常のゴム板は薄くなるとバネ定数
が大きくなり、防音・防振効果が得られず、面積を小さ
くすると許容応力に耐えられなくなってしまう。逆に防
音、防振効果を得ようと厚くすると、バネ定数は小さく
なるが、材料物性は極端に低下して使用に耐えられなく
なるか、非常に単価の高いものとなってしまう。
【0005】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、相矛盾する要件を特殊なゴムを製造することなく、
硬度の高い材質の薄いゴム板を用い、ゴム板断面内に複
数の中空孔を設けることによって大きな荷重まで一定の
低バネ定数が得られ、十分使用に耐えることができ、良
好な防音・防振性能が得られるようにすることを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、鉛
直変形にせん断変形を加えることにより荷重/撓み特性
を線形化して線形理論を適用可能にし、理論計算通りの
弾性防振ゴムが得られるようにしたものである。
【0007】本発明の弾性防振ゴムは、ゴム板に対する
圧縮荷重載荷時、ゴム板の変形が圧縮変形とせん断変形
を生じるようにゴム板断面内に中空孔を形成したことを
特徴とする。また、弾性防振ゴムの中空孔は、断面形状
が台形、三角形、楕円形、円形、又は半円形であること
を特徴とする。また、本発明の弾性防振ゴムを用いた軌
道の防振方法は、ゴム板に対する圧縮荷重載荷時、ゴム
板の変形が圧縮変形とせん断変形を生じるようにゴム板
断面内に台形状の中空孔が交互に形成された弾性防振ゴ
ムパッドを軌道構造のレール支承部、マクラギ支承部ま
たは防振桁支承部に用いたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は本発明の弾性防振ゴムの一例を示す
図で、図1(a)は断面図、図1(b)は平面図、図2
は弾性防振ゴム板の作用を説明する図で、図2(a)は
断面図、図2(b)は圧縮要素を説明する図、図2
(c)はせん断要素を説明する図である。図中、1は弾
性防振ゴム板、2は台形中空孔、3はせん断要素、4は
圧縮要素である。この例においては、硬度の高い(例え
ば、硬度50°〜70°)材質で薄肉のゴム板を用いて
低バネ定数の防振パッドを得るために、図1に示すよう
に、ゴム板断面内に交互に台形状の中空孔2を設けるこ
とにより撓み量を増やし、図2(a)に示すように、孔
の縦方向(荷重の加わる方向)にθなる傾斜を設けてせ
ん断変位要素を与えるようにしたものである。
【0009】図2(a)において、弾性防振ゴム板1に
上方から鉛直荷重がかかった場合、断面矩形の部分4は
圧縮要素として機能して単に圧縮し(図2(b))、中
空孔の傾斜に対応する部分3は上方からの荷重と、反作
用による下方からの荷重に対して、荷重がかかっている
面と反対側の面が支えられていないため、せん断要素と
して機能し、せん断変位が生ずる(図2(c))。
【0010】本発明の弾性防振ゴムは、圧縮要素とせん
断要素とを組み合わせて所望の特性を得るようにしたも
のであり、この点についてより詳細に説明する。図3は
断面菱形(台形)ゴム単体の変位を説明する図である。
図3(a)に示すように、断面菱形ゴム単体に上方より
荷重Pを加えて圧縮すると、縦方向(荷重方向)に縮む
と同時に曲げを生じて破線のように変形する。ゴムは、
図3(b)に示すように、縦方向の圧縮力に対してバネ
定数が大きいが、図3(c)に示すように、横方向の曲
げ力に対してバネ定数は非常に小さく、その結果、図3
(a)のような曲げを生じる。
【0011】したがって、図4(a)に示すように、断
面菱形ゴム単体を同方向に並べてこれらを繋ぎ、上方よ
り荷重をかけるとそれぞれ破線のように曲がり矢印に示
すように倒れてしまう。そこで、図4(b)に示すよう
に、断面菱形ゴム単体を相反対方向に向かい合わせてこ
れらを繋ぎ、上方より荷重をかけると、倒れが相殺され
て圧縮と剪断が生ずる。このとき、菱形ゴムを向かい合
って組むと、その間の空間は結果として台形となる(図
4(b))。
【0012】上記したように、台形状の中空孔を設けた
とき、その間の菱形ゴムは圧縮要素と剪断要素とを与え
る。単純圧縮の場合のゴムのバネ定数は、図5に示すよ
うに漸増曲線となり、全厚さの25%位で急激に増加す
るのが普通である。一方、せん断バネ定数は図6に示す
ように逆の飽和曲線に近い形をとる。このため、図1に
示す構造の場合には、この両者を併用していることによ
り、図5、図6に示す特性を合成した特性となり、図7
に示すように荷重に対する変位は直線的に変化し、弾性
防振ゴムとして望ましい特性を得ることができる。
【0013】なお、上記の台形中空状孔の場合、図8
(a)に示すように、斜線で示したつなぎ6で各菱形
(台形)ゴム単体が接続された構成になっているが、台
形の上辺を短くすると、図8(b)に示すように三角形
の孔となり、同様に圧縮変形と剪断変形が得られ、荷重
に対する変位が直線的となる。また、図8(c)に示す
ように、楕円形状の孔として、その中心を交互に上下さ
せることにより、交互に反対方向を向く断面菱形部分
(楕円に対する接線によって囲まれた部分)が形成さ
れ、同様の特性が得られる。もちろん、楕円に代えて円
形、半円形等としてもよい。このように、荷重がかかる
面と反対側の面において荷重を支持しない要素部分が形
成されれば、圧縮特性にせん断特性が加わることになる
ので、同様に荷重に対する変位を線形化することが可能
である。
【0014】次に、本発明の弾性防振ゴムを鉄道線路の
防音、防振用に適用した例について説明する。図9は本
発明の弾性防振ゴムをレールの支承部に適用した例を示
しており、レール10とマクラギ11との間に弾性防振
パッド12を用いたものであり、弾性防振パッド12は
図1に示したような台形中空状孔が形成されたゴムパッ
ドからなっており、荷重に対する変位が線形化されてい
る。
【0015】図10はマクラギの支承部に適用した例を
示しており、コンクリート床板13上に設置されたズレ
止めおよび高さ調整コンクリート14とマクラギ11と
の間に荷重に対する変位が線形化された弾性防振パッド
12を用いている。
【0016】図11は防振桁の支承部に適用した例を示
す図で、駅ビル等の梁15と防振桁16との間に荷重に
対する変位が線形化された弾性防振パッド7を用いたも
のである。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、以下のよ
うな効果が達成できる。 中空孔を有する硬度の高い材質の薄いゴム板を用いて
低バネ定数で、大きい荷重までばね定数を一定にした防
振ゴム支承が得られる。 防振ゴム板を薄くできることにより、低バネ定数時に
おいて、ザクツを防止することができる。 薄肉でかつ、硬度の高い材料を用いることができるた
め、安価で耐久性の高い製品ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の弾性防振ゴムの一例を示す図であ
る。
【図2】 弾性防振ゴム板の作用を説明する図である。
【図3】 断面菱形ゴム単体の荷重に対する変形を説明
する図である。
【図4】 断面菱形ゴム単体を組み合わせたときの変形
を説明する図である。
【図5】 圧縮要素の荷重に対する変位特性を示す図で
ある。
【図6】 剪断要素の荷重に対する変位特性を示す図で
ある。
【図7】 荷重に対する変位が直線的な特性を示す図で
ある。
【図8】 各種の孔形状の弾性防振ゴムの例を示す図で
ある。
【図9】 弾性防振ゴムをレールの支承部に適用した例
を示図である。
【図10】 弾性防振ゴムをマクラギの支承部に適用し
た例を示す図である。
【図11】 弾性防振ゴムを防振桁の支承部に適用した
例を示す図である。
【符号の説明】
1…弾性防振ゴム板、2…台形中空孔、3…せん断要
素、4…圧縮要素、6…つなぎ、10…レール、11…
マクラギ、12…弾性防振パッド、13…コンクリート
床板、14…ズレ止めおよび高さ調整コンクリート、1
5…梁、16…防振桁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古谷時春 東京都渋谷区代々木二丁目二番二号 東日 本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 岩佐高吉 東京都渋谷区代々木二丁目二番二号 東日 本旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 北脇道夫 兵庫県神戸市長田区若松町九丁目1番30号 六菱ゴム株式会社内 Fターム(参考) 2D056 AA02 AD05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム板に対する圧縮荷重載荷時、ゴム板
    の変形が圧縮変形とせん断変形を生じるようにゴム板断
    面内に中空孔を形成したことを特徴とする弾性防振ゴ
    ム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の弾性防振ゴムにおいて、
    前記中空孔は断面形状が台形、三角形、楕円形、円形、
    又は半円形であることを特徴とする弾性防振ゴム。
  3. 【請求項3】 ゴム板に対する圧縮荷重載荷時、ゴム板
    の変形が圧縮変形とせん断変形を生じるようにゴム板断
    面内に台形状の中空孔が交互に形成された弾性防振ゴム
    パッドを軌道構造のレール支承部、マクラギ支承部また
    は防振桁支承部に用いたことを特徴とする弾性防振ゴム
    を用いた軌道の防振方法。
JP24779299A 1999-09-01 1999-09-01 弾性防振ゴム及びそれを用いた軌道の防振方法 Pending JP2001073303A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014080831A (ja) * 2012-10-18 2014-05-08 Esuraito Giken Kk バネ定数調整用孔付き軌道パッド
CN105113344A (zh) * 2015-08-17 2015-12-02 王安斌 一种高衰减多重非线性刚度减振降噪弹性垫板
CN108486966A (zh) * 2018-03-06 2018-09-04 王琴兰 一种具有空芯结构的铁轨减振垫板

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