JP2001071934A - 自動車のバンパー取付構造 - Google Patents

自動車のバンパー取付構造

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JP2001071934A
JP2001071934A JP25487899A JP25487899A JP2001071934A JP 2001071934 A JP2001071934 A JP 2001071934A JP 25487899 A JP25487899 A JP 25487899A JP 25487899 A JP25487899 A JP 25487899A JP 2001071934 A JP2001071934 A JP 2001071934A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バンパーブラケットの取付けを容易とすると
共に、重量増大を抑制しながら荷重伝達特性の向上を可
能とする。 【解決手段】 車幅方向両側に車体前後方向に沿って配
置されたサイドメンバ1、3と、サイドメンバ1、3の
端部にバンパーブラケット5、7を介してバンパーレイ
ンフォース9を取り付ける自動車のバンパー取付構造に
おいて、サイドメンバ1、3の端部とバンパーブラケッ
ト5、7とを、車両上下方向に軸芯を有する一個の締結
具17により締結結合したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のバンパー
取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車のバンパー取付構造として
は、例えば特開平4−31152号公報に示されたもの
がある。この従来例は、フロントサイドメンバの前部に
バンパーステーレインフォースを介在して中空状のバン
パーブラケットを固定する構造となっている。そして、
前面衝突時に自動車の前方から衝突荷重の入力があった
とき、フロントサイドメンバとバンパーブラケットとが
軸方向に圧潰して衝突エネルギを吸収する。
【0003】一方、近年では、自動車の軽量化などのた
めに、車体の材料としてアルミニウム合金等の軽金属が
用いられるようになっている。
【0004】また、他のバンパ取付部の構造として特開
平4−287742号に示すようなものがある。
【0005】このバンパー取付部はバンパーステーがボ
ルト、ナットによりフロントサイドメンバーに揺動可能
に固定したもので、常時は所定位置に固定され、衝突時
にバンパーステーがサイドメンバに対して回転しバンパ
ーステーとサイドメンバとが干渉するものである。
【0006】このような構成によりボルトナットからか
かるモーメント力とバンパーステーとサイドメンバとの
干渉により発生するモーメント力とが互いに打ち消し合
いより効率的にエネルギを吸収することができるもので
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
自動車がオフセット衝突した場合、例えば図15に示す
ように、衝突物13が左側のサイドメンバ1寄りに衝突
した場合、バンパーレインフォース9は折れ曲がり、左
側のサイドメンバ1、バンパーブラケット5が蛇腹状に
圧潰されることになる。このとき右側のサイドメンバ3
側では、バンパーレインフォース9に引き込まれて曲げ
モーメントが作用し、反衝突側のバンパーブラケット7
が図15のように変形することになる。
【0008】このとき、オフセット衝突した瞬間は、右
のサイドメンバ3側においてもある程度の反力を期待す
ることはできるが、バンパーレインフォース7の折れ曲
がりが始まると、バンパーブラケット7及びフロントサ
イドメンバ3の軸圧潰の変形に比べて得られる反力が小
さくなる。従って、バンパーブラケット7のこのような
折れ曲がりを進行させないように厚肉にするなどの対策
が必要となり、軽量化には限界を招くものとなってい
た。
【0009】しかも、ボルトナット11は左右それぞれ
において複数本用いているため、部品点数が多く、組付
けも煩雑なものとなっている。
【0010】第2の従来例にあっては単にボルトにより
回転自在にバンパーステーを支持するだけの構造のた
め、ボルトの荷重がステーの上下に集中し、この部分を
格別に補強する必要があり重量が重くなるという問題点
があった。また、いずれの部材もパネル部材からなり、
荷重を十分に支持するには格別の補強が必要となり製造
性が悪いという問題点があった。
【0011】本発明は、オフセット衝突時においても、
バンパーブラケットの折れ曲がりを抑制することができ
ると共に、重量増をも抑制し、組付けを簡単にすること
ができるとともに、確実な補強構造を簡単に提供するこ
とができる自動車のバンパー取付構造の提供を課題とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、車幅
方向両側に車体前後方向に沿って配置されたサイドメン
バと、該サイドメンバの端部にバンパーブラケットを介
してバンパーレインフォースを取り付ける自動車のバン
パー取付構造において、バンパーブラケットを内部にボ
ス部を一体に形成した押出材又は鋳物で形成し前記サイ
ドメンバの端部とバンパーブラケットとを、ボス部を介
して車両上下方向に軸芯を有する一個の締結具により締
結結合したことを特徴とする。
【0013】請求項2の発明は、車幅方向両側に車体前
後方向に沿って配置されたサイドメンバと、該サイドメ
ンバの端部間を連結する車幅方向に沿って配置されたエ
クステンションクロスメンバと、該エクステンションク
ロスメンバにバンパーブラケットを介してバンパーレイ
ンフォースを取り付ける自動車のバンパー取付構造にお
いて、バンパーブラケットを内部にボス部を一体に形成
した押出材又は鋳物で形成し前記エクステンションクロ
スメンバとバンパーブラケットとを、ボス部を介して車
両上下方向に軸芯を有する一個の締結具により締結結合
したことを特徴とする。
【0014】請求項3の発明は、請求項1又は2記載の
自動車のバンパー取付構造であって、前記バンパーブラ
ケットは、前記サイドメンバの端部又はエクステンショ
ンクロスメンバに対する締結部分が回転力を受けたとき
前記締結具の軸芯を中心に車幅方向内側のみに回転可能
に支持されたことを特徴とする。
【0015】請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか
に記載の自動車のバンパー取付構造であって、前記バン
パーブラケットは、前記締結具の軸芯を中心とする湾曲
面を介して該サイドメンバの端部側又はエクステンショ
ンクロスメンバ側に当接していることを特徴とする。
【0016】請求項5の発明は、請求項4記載の自動車
のバンパー取付構造であって、前記サイドメンバの端部
又はエクステンションクロスメンバとバンパーブラケッ
トとの一方に、上下左右の支持壁を有すると共に前記湾
曲面を構成する凹状の湾曲凹状縦壁を奥側に備えた箱状
支持部を設け、同他方に、前記箱状支持部の上下左右の
支持壁間に介在されると共に前記湾曲凹状縦壁に当接す
る凸状の湾曲凸状縦壁を備えた結合部を設けたことを特
徴とする。
【0017】請求項6の発明は、請求項5記載の自動車
のバンパー取付構造であって、前記箱状支持部の湾曲凹
状縦壁は、該湾曲凹状縦壁を備えた別部材を取り付けて
形成したことを特徴とする。
【0018】請求項7の発明は、請求項5又は6記載の
自動車のバンパー取付構造であって、前記箱状支持部
は、前記湾曲凹状縦壁よりも車幅方向内側にストッパ壁
を備え、前記結合部は、前記ストッパ壁に対して前記結
合部が回転した後当接する回転当接部を備えたことを特
徴とする。
【0019】請求項8の発明は、請求項5〜7の何れか
に記載の自動車のバンパー取付構造であって、前記箱状
支持部は、前記湾曲凹状縦壁よりも車幅方向外側にロッ
ク壁を備え、前記結合部は、前記ロック壁に対して前記
結合部の回転を規制するように当接する規制当接部を備
えたことを特徴とする。
【0020】請求項9の発明は、請求項1〜3に何れか
に記載の自動車のバンパー取付構造であって、前記サイ
ドメンバの端部又はエクステンションクロスメンバとバ
ンパーブラケットとの一方に、上下左右の支持壁を有す
ると共に車幅方向に沿った平坦縦壁を奥側に備えた箱状
支持部を設け、同他方に、前記箱状支持部の上下左右の
支持壁間に介在されると共に前記平坦縦壁に当接する回
転前当接壁と前記バンパーブラケットの回転後に前記平
坦縦壁に当接する回転後当接壁とを有する結合部を設け
たことを特徴とする。
【0021】請求項10の発明は、請求項4〜9の何れ
かに記載の自動車のバンパー取付構造であって、前記バ
ンパーブラケットは、前記箱状支持部に対する回転前後
の両位置で車体前後方向に沿う前後壁を少なくとも一対
備えたことを特徴とする。
【0022】請求項11の発明は、請求項10記載の自
動車のバンパー取付構造であって、前記前後壁は、前記
回転前に車体前後方向に沿い前記軸芯よりバンパーレイ
ンフォース寄り且つ車幅方向外側の外前壁及び同前記軸
芯よりサイドメンバ寄り且つ車幅方向内側の内後壁と、
前記回転後に車体前後方向に沿い前記軸芯よりバンパー
レインフォース寄り且つ車幅方向内側の内前壁とからな
ることを特徴とする。
【0023】請求項12の発明は、請求項11記載の自
動車のバンパー取付構造であって、前記前後壁は、前記
バンパーブラケットの中空内部の中前後壁を備えたこと
を特徴とする。
【0024】請求項13の発明は、請求項1〜12の何
れかに記載の自動車のバンパー取付構造であって、前記
バンパーブラケットは、押し出し方向が車体上下方向で
ある軽金属の押出材で形成されたことを特徴とする。
【0025】請求項14の発明は、請求項1〜12の何
れかに記載の自動車のバンパー取付構造であって、前記
バンパーブラケットは、鋳物で形成されたことを特徴と
する。
【0026】請求項15の発明は、請求項1〜12の何
れかに記載の自動車のバンパー取付構造であって、前記
バンパーブラケットには折曲部が形成されたことを特徴
とする。
【0027】
【発明の効果】請求項1の発明では、サイドメンバの端
部とバンパーブラケットとを車両上下方向に軸芯を有す
る締結具により締結結合したため、いわゆるオフセット
衝突時にバンパーブラケットがバンパーレインフォース
から引込力を受けてバンパーブラケットに曲げモーメン
トが作用したとき、バンパーブラケットは締結具の軸芯
を中心に回転することができるため、荷重の入力方向に
バンパーレインフォースが変位し、その折れ曲がりを抑
制することができる。従って、衝突荷重をバンパーレイ
ンフォースを介しバンパーブラケットからサイドメンバ
の端部に車体前後方向の圧壊荷重として伝達しやすくな
り、バンパーブラケットとサイドメンバとの軸圧潰を促
進させることができ、オフセット衝突の反衝突側におい
ても衝突荷重の吸収量を増大することができる。又、締
結結合は一個の締結具により行うため、部品点数が少な
く、また組付けも極めて容易である。
【0028】更に、請求項1の発明にあってはバンパー
ブラケットが鋳物又は押出材により形成されているため
成形が極めて容易であり組み立て工数を大幅に低減する
ことができる。また、ボス部により締結部が支持されて
いるため軸心全体がボス部と当接し特定箇所に応力集中
することが無く、ブラケット全体で荷重を支えることが
できる。
【0029】請求項2の発明では、サイドメンバの端部
とバンパーブラケットとを車両上下方向に軸芯を有する
締結具により締結結合したため、いわゆるオフセット衝
突時にバンパーブラケットがバンパーレインフォースか
ら引込力を受けてバンパーブラケットに曲げモーメント
が作用したとき、バンパーブラケットは締結具の軸芯を
中心に回転することができ、モーメントに追従してバン
パーレインフォースが変位するため、その折れ曲がりを
抑制することができる。従って、衝突荷重をバンパーレ
インフォースを介しバンパーブラケットからサイドメン
バの端部に車体前後方向の圧壊荷重として伝達しやすく
なり、バンパーブラケットとサイドメンバとの軸圧潰を
促進させることができ、オフセット衝突の反衝突側にお
いても衝突荷重の吸収量を増大することができる。又、
締結結合は一個の締結具により行うため、部品点数が少
なく、また組付けも極めて容易である。
【0030】更に、請求項1と同様にバンパーブラケッ
トが鋳物又は押出材により形成されているため成形が極
めて容易であり組み立て工数を大幅に低減することがで
きる。また、ボス部により締結部が支持されているため
軸心全体がボス部と当接し特定箇所に応力集中すること
が無く、ブラケット全体で荷重を支えることができる。
【0031】請求項3の発明では、請求項1又は2の発
明の効果に加え、オフセット衝突時に反衝突側のバンパ
ーブラケットはバンパーレインフォースに引き込まれて
サイドメンバの端部又はエクステンションクロスメンバ
に対する締結部分が回転力を受けたとき、締結具の軸芯
を中心に車幅方向内側に回転することができる。このた
め、反衝突側のサイドメンバ等への曲げモーメントを極
めて小さくすることが可能になると共に、バンパーブラ
ケットの曲げ変形を抑制することができ、より確実にエ
ネルギ吸収量を増大することができる。
【0032】請求項4の発明では、請求項1〜3の何れ
かの発明の効果に加え、バンパーブラケットは締結具の
軸芯を中心とする湾曲面を介してサイドメンバの端部側
又はエクステンションクロスメンバ側に当接しているた
め、オフセット衝突後、反衝突側のバンパーブラケット
がバンパーレインフォースに引き込まれて回転してもバ
ンパーブラケットから湾曲面を介してサイドメンバの端
部側又はエクステンションクロスメンバ側に圧潰荷重と
して伝達し易く、より確実にエネルギ吸収量を増大する
ことができる。
【0033】請求項5の発明では、請求項4の発明の効
果に加え、バンパーブラケット結合部がサイドメンバの
端部又はエクステンションクロスメンバとバンパーブラ
ケットとの一方に設けた箱状支持部の上下左右の支持壁
間に同他方に設けられた結合部を介在させるようにして
取り付けることができ、サイドメンバの端部又はエクス
テンションクロスメンバとバンパーブラケットとの間の
位置決めが容易となる。又、箱状支持部の奥側の凹状の
湾曲凹状縦壁に結合部の湾曲凸状縦壁を当接させるか
ら、前後方向左右方向の位置決めも容易に行うことがで
きる。
【0034】請求項6の発明では、請求項5の発明の効
果に加え、湾曲凹状縦壁を別部材の取付けによって形成
したため、後組付けが可能になると共に、二重板厚構造
にすることで強度向上を図ることもできる。
【0035】請求項7の発明では、請求項5又は6の発
明の効果に加え、オフセット衝突時、反衝突側の結合部
の回転当接部が箱状支持部のストッパ壁に、回転後に当
接するため、バンパーブラケットをサイドメンバの端部
又はエクステンションクロスメンバに対して位置決める
ことができ、衝突荷重をサイドメンバ側へ圧潰荷重とし
てより確実に伝達することが可能となり、エネルギ吸収
量をより確実に増大することができる。
【0036】請求項8の発明では、請求項5〜7の何れ
かの発明の効果に加え、結合部の規制当接部は箱状支持
部の車幅方向外側のロック壁に結合部の回転を規制する
ように当接するため、オフセット衝突時の衝突荷重が大
きい衝突瞬間時に、バンパーブラケットをサイドメンバ
の端部又はエクステンションクロスメンバに対して位置
決めることができ、衝突荷重をサイドメンバ側へ圧潰荷
重として確実に伝達することができ、エネルギ吸収量を
より確実に増大することができる。
【0037】請求項9の発明では、請求項1〜3の何れ
かの発明の効果に加え、オフセット衝突の衝突荷重が大
きい衝突瞬間時に、箱状支持部の平坦壁に結合部の回転
前当接面が当接して、衝突荷重をサイドメンバ側へ確実
に伝達することができる。又、衝突後、バンパーブラケ
ットがバンパーレインフォースに引き込まれて回転した
後は、結合部の回転後当接面が箱状支持部の平坦縦壁に
当接するから、衝突荷重を面を介して圧潰荷重として確
実に伝達することができ、エネルギ吸収量をより確実に
増大することができる。
【0038】請求項10の発明では、請求項4〜9の何
れかの発明の効果に加え、いわゆる前面フルラップ衝突
時には、箱状支持部に対して回転前に車体前後方向に沿
うバンパーブラケットの前後壁により、またオフセット
衝突時に反衝突側のバンパーブラケットがバンパーレイ
ンフォースに引き込まれて回転した後は、回転後に車体
前後方向に沿う前後壁により、それぞれ衝突荷重をサイ
ドメンバ側へ圧潰荷重として確実に伝達することがで
き、エネルギ吸収量をより確実に増大することができ
る。
【0039】請求項11の発明では、請求項10の発明
の効果に加え、バンパーブラケットの前記回転前におい
ては外前壁と内後壁を箱状支持部の左右の支持壁間に合
わせ易く、組付時の位置決めが容易となり、組付作業を
容易にすることができる。
【0040】請求項12の発明では、請求項11の発明
の効果に加え、バンパーブラケットの中空内部の中前後
壁によっても前記前面フルラップ衝突時及び、オフセッ
ト衝突時に、衝突荷重をサイドメンバ側へ圧潰荷重とし
てより確実に伝達することができ、エネルギ吸収量をよ
り確実に増大することができる。
【0041】請求項13の発明では、請求項1〜11の
何れかの発明の効果に加え、バンパーブラケットを軽金
属の押出材で容易に成形することができる。
【0042】請求項14の発明では、請求項1〜12の
何れかの発明の効果に加え、バンパーブラケットの形状
を一部品で複雑な形状にすることもできる。
【0043】請求項15の発明では、バンパーレインフ
ォースに折曲部を設けたため、バンパーレインフォース
の回転をより許容し易くすることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1〜図5は本
発明の第1実施形態に係るものである。尚、図14〜図
16と対応する構成部分には同符号を付して説明し、ま
た重複した説明は省略する。
【0045】図1は、本発明の第1実施形態を適用した
車体前部の要部分解斜視図である。この図1のように、
サイドメンバとしての左右のフロントサイドメンバ1,
3の端部間が、車幅方向に沿って配置されたエクステン
ションクロスメンバ15によって連結されている。
【0046】このエクステンションクロスメンバ15に
は、バンパーブラケット5,7を介して両端に折曲部1
00の形成されたバンパーレインフォース9が取り付け
られている。エクステンションクロスメンバ15とバン
パーブラケット5,7とは、車両上下方向に軸芯を有す
る締結具としてそれぞれ一個のボルト17が用いられ、
該ボルト17に下方から図示しないナットを締結するこ
とによって、エクステンションクロスメンバ15とバン
パーブラケット5,7とが締結結合されている。
【0047】前記バンパーブラケット5,7は、押出材
から形成され内部にボス部59が一体に形成され、前記
ボルト17をその内部に挿通している。そして前記エク
ステンションクロスメンバ15に対する締結部分が回転
力を受けたとき、前記ボルト17がボス部全体と当接
し、その軸芯を中心に車幅方向内側のみに回転可能に支
持されている。またバンパーブラケット5,7は、前記
締結具17の軸芯を中心とする湾曲面を介して、エクス
テンションクロスメンバ15側に当接している。具体的
には、図2の断面図も参照しながら説明する。
【0048】図2は右側のフロントサイドメンバ3の前
端部における取付状態の横断面図を示したものである。
尚、左側のフロントサイドメンバ1における同部分の構
造についても略対称に形成されており、図2の右側の部
分を代表して説明する。
【0049】図1,図2のように、エクステンションク
ロスメンバ15の端部には、箱状支持部19が設けら
れ、バンパーブラケット7側には結合部21が設けられ
ている。
【0050】前記箱状支持部21は、前記エクステンシ
ョンクロスメンバ15の端部取付部23内に設けられて
いる。取付部23の後面には嵌合部25が設けられ、該
嵌合部25がフロントサイドメンバ3の端部に嵌合さ
れ、溶接等によって固着されている。
【0051】前記箱状支持部19は、上下左右の支持壁
27,29,31,33を有している。上下の支持壁2
7,29はエクステンションクロスメンバ15の端部の
取付部23の上下壁で構成され、左右の支持壁31,3
3は取付部23内に上下に渡って設けられている。又、
上下左右の支持壁27,29,31,33の奥側には、
凹状の湾曲凹状縦壁35が設けられている。湾曲凹状縦
壁35は前記ボルト17の軸芯を中心とした曲率を有
し、前記湾曲面を構成している。
【0052】前記湾曲凹状縦壁35よりも車幅方向内側
には、車幅方向に沿ったストッパ壁37が設けられ、同
車幅方向外側には車幅方向に沿ったロック壁39が設け
られている。
【0053】前記バンパーブラケット7の結合部21
は、その上下高さが前記箱状支持部19の上下の支持壁
27,29間の高さに対応しており、結合部21の上下
端が前記箱状支持部19の上下の支持壁27,29に略
接触するような形で介在支持されている。
【0054】前記結合部21の後端には、前記箱状支持
部19の湾曲凹状縦壁35に当接する凸状の湾曲凸状縦
壁41が設けられている。湾曲凸状縦壁41の車幅方向
内側にはストッパ壁37に対して前記結合部21が回転
した後当接する回転当接部43が備えられている。又、
湾曲凸状縦壁41の車幅方向外側には、前記ロック壁3
9に対して前記結合部21の回転を規制するように当接
する規制当接部45が備えられている。
【0055】更に前記バンパーブラケット7は、前記箱
状支持部19に対する回転前後の両位置で車体前後方向
に沿う前後壁を少なくとも一対備えている。
【0056】本実施形態において、前記前後壁は外前壁
47と内後壁49と内前壁51、中前後壁53,55か
らなっている。中前後壁53,55は中間にボス部を備
え湾曲凹状縦壁35と取付壁61を直線状に連結してい
る。尚、本実施形態においては、中左右壁57も設けら
れている。
【0057】前記外前壁47は、衝突により回転する前
のセット位置で車体前後方向に沿い、前記ボルト17の
軸芯に対しバンパーレインフォース9寄り且つ車幅方向
外側に位置している。前記内後壁49は、同様に車体前
後方向に沿い、前記軸芯に対しフロントサイドメンバ3
寄り且つ車幅方向内側に位置している。前記内前壁51
は回転後に車体前後方向に沿い、前記軸芯に対しバンパ
ーレインフォース9寄り且つ車幅方向内側に位置してい
る。前記中前後壁53はバンパーブラケット7の中空内
部に設けられ、回転前に車体前後方向に沿い、且つバン
パーブラケット7の結合部21の略中央に設けられたボ
ス部59と湾曲凸状縦壁41及び取付壁61間を連結し
ている。前記中前後壁55は、回転後に車体前後方向に
沿い、且つボス部59と前記湾曲凸状縦壁41及び取付
壁61間を結合している。前記左右壁57は前記ボス部
59と湾曲凸状縦壁41の車幅方向外側端部と内前壁5
1の後端とを連結している。
【0058】かかるバンパーブラケット7は、アルミ合
金、マグネシウム合金等の軽金属の押出材で形成され、
押出方向は車体上下方向となっており、各壁を容易かつ
一体に形成することができる。前記バンパーブラケット
5,7の取付壁61は、前記バンパーレインフォース9
に溶接等によって固着され、該バンパーレインフォース
9に対し樹脂等によって成形されたバンパー本体が取り
付けられている。
【0059】そして、取付けに際しては、バンパーブラ
ケット5,7の結合部21をエクステンションクロスメ
ンバ15の箱状支持部19に図2のように挿入し、箱状
支持部19及び結合部21のボス部59に対し、ボルト
17を貫通させることによって両者を結合し、ボルト1
7に対し、図示しないナットを下方から締結し、あるい
は支持壁29の下面に取り付けられた図示しないウエル
ドナットに対しボルト17を締結することにより、バン
パーブラケット7をエクステンションクロスメンバ15
の取付部23の箱状支持部19に締結結合することがで
きる。
【0060】このようにバンパーブラケット5,7を箱
状支持部19に挿入するようにして支持するから、バン
パーブラケット5,7及びバンパーレインフォース9の
車体側への取付けを極めて容易に行うことができる。特
に、1本のボルト17によって締結結合することができ
るから、取付作業を著しく容易に行うことができ、また
部品点数も少なくすることができる。
【0061】更に、ボルトはボス部59に上下方向に包
囲されているため、衝突時にボルト全長に渡りボス部と
当接することができ、特定の箇所に応力が集中すること
がなくブラケット全体に荷重を分散することができる。
【0062】又、ボス部には、前後壁53,55が連結
されこれらは湾曲凹状縦壁35に連結されているため、
これらを介して荷重を効率的に分散することができる。
【0063】バンパーブラケット5,7と箱状支持部1
9との締結結合が1本のボルト17であっても、バンパ
ーブラケット5,7の結合部21の上下端は箱状支持部
19の上下の支持壁27,29で支えられるから、強固
な取付けを行うことができる。又、箱状支持部19に対
するバンパーブラケット5,7の結合部21の取付けに
際して、結合部21の湾曲凸状縦壁41が箱状支持部1
9の湾曲凹状縦壁35に当接し、且つ結合部21の外前
壁47が箱状支持部19の右の支持壁33に合わせら
れ、且つ結合部21の内後壁49が箱状支持部19の左
の支持壁31に合わせられるため、箱状支持部19に対
するバンパーブラケット5,7の位置決めを容易に行う
ことができ、かかる点においても取付けを簡単にするこ
とができる。
【0064】次に、衝突時における荷重伝達について述
べる。
【0065】(前面フルラップ衝突)バンパーブラケッ
ト5,7の車幅方向外側への回転は、規制当接部45が
ロック壁39に対して当接することによって回転が規制
され、位置決められている。又、本実施形態において
は、バンパーブラケット5,7の外前壁47がエクステ
ンションクロスメンバ15の箱状支持部19の右の支持
壁33に当接することによって位置決められている。
【0066】従って、前面フルラップ衝突時の衝突の瞬
間は図2と同様な状態にあり、衝突荷重をバンパーブラ
ケット5,7の外前壁47と前後壁53とによって伝達
し、且つ湾曲凸状縦壁41、湾曲凹状縦壁35の湾曲面
による接触によってエクステンションクロスメンバ15
の取付部23に伝達することができる。かかる荷重は、
取付部23からフロントサイドメンバ1,3に伝達さ
れ、バンパーブラケット5,7、エクステンションクロ
スメンバ15の取付部23、フロントサイドメンバ1,
3の蛇腹状の軸圧潰によって、衝突エネルギを確実に吸
収することができると共に、エネルギ吸収量を確実に増
大することができる。
【0067】尚、左右壁57が存在することによって、
バンパーブラケット5,7の左右方向の形状を確実に維
持することができ、ロック壁39に対する規制当接部4
5の当接など、前記各当接を確実に行わせることができ
る。
【0068】(軽オフセット衝突)軽オフセット衝突時
には、衝突側の圧潰量がそれほど大きくはならず、バン
パーレインフォース9が多少折れ曲がって反衝突側のバ
ンパーブラケット7が衝突側に少し引き込まれ、バンパ
ーブラケット7がボルト17の軸芯を中心にして多少回
転変位し、例えば図3の状態になる。この時の衝突荷重
は、反衝突側においてバンパーブラケット7の車体前後
方向となる前後壁53と、バンパーブラケット7が回転
した後車体前後方向に沿うことになる前後壁55とを主
として受けられ、前記同様湾曲凸状縦壁41、湾曲凹状
縦壁35を介して確実に荷重伝達が行われ、フロントサ
イドメンバ3、エクステンションクロスメンバ5の取付
部23、バンパーブラケット7の圧潰によって、衝突エ
ネルギを確実に吸収することができる。
【0069】(オフセット衝突)(図4参照) オフセット衝突では、バンパーレインフォース9が大き
く折れ曲がり、反衝突側のバンパーブラケット7は、バ
ンパーレインフォース9に大きく引き込まれてボルト1
7の軸芯を中心に回転力を受け、車幅方向内側に回転
し、例えば図4の様な状態となる。このようにしてバン
パーブラケット7の結合部21が回転した後、回転当接
部43が箱状支持部19のストッパ壁37に当接して位
置決めが行われる。又、本実施形態においては、内前壁
51が箱状支持部19の左壁31に当接することによっ
ても位置決められる。
【0070】この時、衝突荷重はバンパーブラケット7
の回転後に車体前後方向に沿う前後壁55と内前壁51
とを主として受けられ、前記同様、湾曲凸状縦壁41、
湾曲凹状縦壁35の湾曲面による当接を介してフロント
サイドメンバ3側へ確実に荷重伝達を行うことができ
る。
【0071】尚、各壁47,51,53,55は衝突状
況に応じたバンパーブラケット7の回転により、車体前
後方向に対し斜めになったとしても荷重伝達に寄与する
ことは勿論である。
【0072】前記エクステンションクロスメンバ15
は、フロントサイドメンバ1,3の断面に対し直交する
ように接合されているため、該エクステンションクロス
メンバ15に伝達された荷重は、左右フロントサイドメ
ンバ1,3に前後方向圧潰荷重として効率よく伝達する
ことができる。
【0073】次に、図5によりオフセット衝突時の反衝
突側の荷重吸収を説明する。図5は、潰れストロークと
圧潰反力との関係を示している。前記のように車体は、
衝突の瞬間に潰れて変形するため、オフセット衝突した
瞬間に、バンパーレインフォース9が折れ曲がり、反衝
突側のバンパーブラケットがバンパーレインフォース9
に引き込まれ、該引込みによってボルト17の軸芯を中
心として回転する。このとき前記図4のように、衝突荷
重によって内前壁51、前後壁55の座屈が始まり、潰
れストロークが発生する。つまり、オフセット衝突時に
は、反衝突側においてまず内前壁51と、前後壁55に
よって荷重吸収を行う。このとき内前壁51、前後壁5
5は車両の前後方向に沿うため、軸圧潰の座屈となり、
比較的高い反力を得ることができる。そして、軸圧潰で
あるため、急激に反力が低下するようなことがないとい
う効果が得られる。そして、バンパーブラケット7の荷
重吸収が終わると、フロントサイドメンバ3に反力が発
生してくる。
【0074】つまり本実施形態では、オフセット衝突時
の反衝突側のバンパーブラケット7においても、フロン
トサイドメンバ3等へのモーメントを極めて小さくする
ことが可能となると共に、バンパーブラケット7の変形
を防止することができる。同時に、効率よく衝突荷重を
吸収し、常にエクステンションクロスメンバ15の湾曲
凹状縦壁35に面荷重として荷重を伝達し、フロントサ
イドメンバ3に軸荷重として荷重伝達することができ
る。
【0075】すなわち、上記回転対策や、その他厚肉対
策などを何ら施さない構造に対して図5で比較すると、
オフセット衝突時、バンパーレインフォースに引き込ま
れて、バンパーブラケットが引込み方向に折れ変形をす
るような場合、オフセット衝突の瞬間にはバンパーブラ
ケットの折れ変形が進行していないことから、破線の様
に一時的に圧潰反力は上昇するものの、折れ変形の進行
に伴ってL1のように低下する恐れがある。本発明実施
形態のように、バンパーブラケット7が回転し荷重伝達
を行う場合には、L2のように圧潰反力の低下はなく、
斜線の範囲だけエネルギ吸収量が増大することになる。
従って、オフセット衝突時の反衝突側においても確実に
エネルギ吸収を行うことができると共に、エネルギ吸収
の増大を図ることができる。
【0076】衝突側においては、バンパーブラケット5
及びフロントサイドメンバ1の確実な圧潰によって、衝
突エネルギを確実に吸収することができる。従って、全
体として衝突エネルギの確実な吸収とエネルギ吸収量の
確実な増大を図ることができる。
【0077】尚、本実施例ではバンパーレインフォース
に折曲部を設けているためバンパーレインフォースが車
両内側に回転しようとした際、折曲部が伸び方向に変位
可能なため、回転をより許容し易くなっている。
【0078】図6,図7は第1実施形態の変形例にかか
る実施形態を示している。図6は要部の分解斜視図、図
7は同要部の横断面図である。この図6,図7の変形例
では、箱状支持部の湾曲凹状縦壁を該湾曲凹状縦壁を形
成した別部材を取り付けて形成したものである。
【0079】すなわち図6,図7のように、箱状支持部
19はサイドメンバであるフロントサイドメンバ3の前
端部に別部材63を取り付けて構成している。別部材6
3は湾曲凹状縦壁41が形成され、左右両側に箱状支持
部19の左右の支持壁31,32を一体に備え、支持壁
31,32の端部にフランジ部65,67を一体に有し
ている。フロントサイドメンバ3の端部の上下は、箱状
支持部19の上下の支持壁27,29を構成している。
そして、別部材63が図7のようにフロントサイドメン
バ3の端部に差し込まれ、フランジ部65,67がフロ
ントサイドメンバ3の左右側壁端部に対し隅肉溶接によ
って固定されている。
【0080】従って、かかる変形例においても、上記実
施形態と略同様な作用効果を奏することができる。一
方、本実施形態においては、湾曲凹状縦壁41を別部材
63によって構成しているので、後組付けを行うことも
でき、またフロントサイドメンバ3の端部側及びフラン
ジ部65,67周辺を二重板厚構造とすることができ、
強度向上を図ることができる。
【0081】(第2実施形態)図8〜図10は本発明の
第2実施形態に係り、図8は取付状態の要部横断面図、
図9は軽オフセット衝突時の要部横断面図、図10はオ
フセット衝突時の要部横断面図である。尚、第1実施形
態と対応する構成部分には同符号を付して説明し、また
重複した説明は省略する。
【0082】一方、本実施形態においては、箱状支持部
19が車幅方向に沿った平坦縦壁69を奥側に備えると
共に、上下左右の支持壁27,29(図1参照),3
1,33を有している。又、バンパーブラケット7の結
合部21は、前記平坦縦壁69に当接する平坦な回転前
当接壁71と、バンパーブラケット7の回転後に平坦縦
壁69に当接する回転後当接壁73とを有している。
尚、左側のフロントサイドメンバ1側においても対称的
に略同一構成となっている。
【0083】(前面フルラップ衝突)かかる構造におい
て、前面フルラップ衝突時は、前記同様図8の状態が維
持され、衝突荷重がバンパーブラケット7の外前壁47
と車体前後方向に沿う前後壁53とで主として受けら
れ、バンパーブラケット7の回転前当接壁71からエク
ステンションクロスメンバ15の取付部23における箱
状支持部19の平坦縦壁69に対する面接触を介し、フ
ロントサイドメンバ3側へ伝達することができる。
【0084】従って、第1実施形態と同様に、前面フル
ラップ衝突時の荷重伝達を確実に行い、バンパーブラケ
ット7、フロントサイドメンバ3の圧潰によって衝突エ
ネルギの吸収を確実に行うことができる。またエネルギ
吸収量の増大を行うことができる。
【0085】(軽オフセット衝突)軽オフセット衝突時
には、反衝突側のバンパーブラケット7の回転は図9の
ように僅かなものとなり、かかる状態においては前後壁
53,55を介して結合部21の先端壁75から平坦縦
壁69に衝突荷重が伝達される。従って、確実な荷重伝
達により、バンパーブラケット7及びフロントサイドメ
ンバ3の圧潰により衝突荷重を確実に吸収することがで
きる。
【0086】(オフセット衝突)オフセット衝突時には
瞬時にバンパーレインフォース9が折れ曲がり、反衝突
側のバンパーブラケット7は前記同様に回転して、図1
0の様な状態となる。このとき衝突荷重は内前壁51と
回転後に車体前後方向に沿う前後壁55とによって主に
受けられ、回転後当接壁73から平坦縦壁69へ面接触
を介して伝達される。
【0087】従って、エクステンションクロスメンバ1
5の取付部23からフロントサイドメンバ3へ衝突荷重
の伝達が確実に行われ、バンパーブラケット7及びフロ
ントサイドメンバ3の圧潰によって衝突エネルギを確実
に吸収することができると共に、エネルギ吸収量を大幅
に増大することができる。
【0088】(第3実施形態)図11〜図13は本発明
の第3実施形態に係り、図11は要部の一部切欠分解平
面図、図12は同組立平面図、図13はオフセット衝突
時の要部の一部切欠平面図である。尚、第1実施形態と
対応する構成部分には同符号を付して説明し、また重複
した説明は省略する。
【0089】一方、本実施形態においては、バンパーブ
ラケット9に箱状支持部19を設け、エクステンション
クロスメンバ15の取付部23側に結合部21を設けた
ものである。前記箱状支持部19は上下の支持壁27,
29(但し図面では上の支持壁27のみが見えている)
と右の支持壁33を有すると共に、奥側に湾曲凹状縦壁
35を備えている。またバンパーブラケット7は、左右
の壁部75,77を備えると共に、左壁部75は車体前
後方向に沿ったものとなっている。
【0090】前記結合部21は、前記箱状支持部19の
上下右の支持壁27,29,33間に介在されると共
に、前記湾曲凹状縦壁35に当接する凸状の湾曲凸状縦
壁41を先端に有している。結合部21は左右前後壁7
7,79と中前後壁81を備え、後端に平坦な車幅方向
に沿った後壁83を有している。この結合部21はアル
ミ合金、マグネシウム合金等の軽金属の押出材で形成さ
れ、その押出方向は車体上下方向となっている。
【0091】前記結合部21はエクステンションクロス
メンバ15(図1参照)の取付部23に固定されている
ため、前記左右前後壁77,79、中前後壁81は常に
車体前後方向に沿って配置されたものとなっている。結
合部21の後部はエクステンションクロスメンバ15の
取付部23内に設けられた左右側壁85,87、上下壁
(図示せず)によって形成された収容部89に嵌め込ま
れ、溶接によって固着されている。収容部89の奥側に
は、車幅方向に沿って平坦な平坦縦壁91が設けられ、
前記結合部21の後壁83が当接している。
【0092】そして、前記バンパーブラケット7の箱状
支持部19が、エクステンションクロスメンバ15の取
付部23側の結合部21に嵌合し、箱状支持部19及び
結合部21のボス部59を貫通するボルト17に図示し
ないナットを締結することによって、締結結合されてい
る。
【0093】尚、本実施形態においては、ストッパ壁3
7がバンパーブラケット7の側壁75後端によって構成
され、ストッパ壁37がバンパーブラケット7の回転に
よって回転当接部43に当接する構成となっている。
【0094】(フルラップ衝突)フルラップ衝突時は、
図12の状態にあり、衝突荷重がバンパーブラケット7
から湾曲凹状縦壁35と湾曲凸状縦壁41の湾曲面を介
した当接によって確実に伝達される。に荷重は、左右前
後壁77,79と中前後壁81を介して伝達され、後壁
83からエクステンションクロスメンバ15の取付部2
3の平坦縦壁91に対する面接触によって伝達され、フ
ロントサイドメンバ3側へ確実に荷重伝達を行うことが
できる。従って、バンパーブラケット7、結合部21、
フロントサイドメンバ3の圧潰によって、衝突エネルギ
を確実に吸収することができると共に、吸収エネルギの
増大を図ることができる。
【0095】(オフセット衝突)オフセット衝突時は図
13の状態となる。オフセット衝突によって、バンパー
ブラケット7が前記同様に回転すると、回転後はストッ
パ壁37が回転当接部43に当接して位置決められる。
この状態においても、湾曲凹状縦壁35、湾曲凸状縦壁
41、結合部21の左右前後壁77,79、中前後壁8
1等の関係は変化しないため、前記同様に荷重伝達を行
うことができ、バンパーブラケット7、結合部21、フ
ロントサイドメンバ3の圧潰によって衝突エネルギを確
実に吸収することができる。またエネルギ吸収量を確実
に増大することができる。
【0096】尚、前記各実施形態では、オフセット衝突
時の衝突側を左のフロントサイドメンバ1側として説明
したが、右のフロントサイドメンバ3側の衝突において
も略同様な作用効果を奏することができる。又、前記各
バンパーブラケット5,7は軽金属の押出材で形成する
ようにしたが、軽金属あるいはその他の鋳物で形成する
こともできる。かかる場合、複雑な形状のバンパーブラ
ケット5,7を極めて容易に成形することができる。
【0097】又、上記各実施形態では、サイドメンバと
してフロントサイドメンバについて説明したが、リヤサ
イドメンバについても同様に適用することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車体前部の要部分
解斜視図である。
【図2】第1実施形態に係り、要部の横断面図である。
【図3】第1実施形態に係り、軽オフセット衝突時の反
衝突側を示す要部の横断面図である。
【図4】第1実施形態に係り、オフセット衝突時の反衝
突側の要部横断面図である。
【図5】第1実施形態に係り、潰れストロークと圧潰反
力との関係を示すグラフである。
【図6】第1実施形態の変形例に係り、要部の分解斜視
図である。
【図7】第1実施形態の変形例に係り、要部の横断面図
である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る要部の横断面図で
ある。
【図9】第2実施形態に係り、軽オフセット衝突時の反
衝突側の要部の横断面図である。
【図10】第2実施形態に係り、オフセット衝突時の反
衝突側の要部の横断面図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係り、要部の一部切
欠分解平面図である。
【図12】第3実施形態に係り、要部の一部切欠平面図
である。
【図13】第3実施形態に係り、オフセット衝突時の反
衝突側の要部の一部切欠平面図である。
【図14】従来例に係る車体の斜視図である。
【図15】従来例に係る作用説明図である。
【符号の説明】
1,3 フロントサイドメンバ(サイドメンバ) 5,7 バンパーブラケット 9 バンパーレインフォース 17 ボルト(締結具) 19 箱状支持部 21 結合部 27 上の支持壁 29 下の支持壁 31 左の支持壁 33 右の支持壁 35 湾曲凹状縦壁 37 ストッパ壁 39 ロック壁 41 湾曲凸状縦壁 43 回転当接部 45 規制当接部 47 外前壁 49 内後壁 51 内前壁 53,55 前後壁 63 別部材 69 平坦縦壁 71 回転前当接壁 73 回転後当接壁 77 左前後壁 79 右前後壁 81 中前後壁 83 後壁 91 平坦縦壁 100 折曲部

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車幅方向両側に車体前後方向に沿って配
    置されたサイドメンバと、該サイドメンバの端部にバン
    パーブラケットを介してバンパーレインフォースを取り
    付ける自動車のバンパー取付構造において、 バンパーブラケットを内部にボス部を一体に形成した押
    出材又は鋳物で形成し、 前記サイドメンバの端部とバンパーブラケットとを、ボ
    ス部を介して車両上下方向に軸芯を有する締結具により
    締結結合したことを特徴とする自動車のバンパー取付構
    造。
  2. 【請求項2】 車幅方向両側に車体前後方向に沿って配
    置されたサイドメンバと、該サイドメンバの端部間を連
    結する車幅方向に沿って配置されたエクステンションク
    ロスメンバと、該エクステンションクロスメンバにバン
    パーブラケットを介してバンパーレインフォースを取り
    付ける自動車のバンパー取付構造において、 バンパーブラケットを内部にボス部を一体に形成した押
    出材又は鋳物で形成し、 前記エクステンションクロスメンバとバンパーブラケッ
    トとを、ボス部を介して車両上下方向に軸芯を有する締
    結具により締結結合したことを特徴とする自動車のバン
    パー取付構造。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の自動車のバンパー
    取付構造であって、 前記バンパーブラケットは、前記サイドメンバの端部又
    はエクステンションクロスメンバに対する締結部分が回
    転力を受けたとき前記締結具の軸芯を中心に車幅方向内
    側のみに回転可能に支持されたことを特徴とする自動車
    のバンパー取付構造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の自動車の
    バンパー取付構造であって、 前記バンパーブラケットは、前記締結具の軸芯を中心と
    する湾曲面を介して該サイドメンバの端部側又はエクス
    テンションクロスメンバ側に当接していることを特徴と
    する自動車のバンパー取付構造。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の自動車のバンパー取付構
    造であって、 前記サイドメンバの端部又はエクステンションクロスメ
    ンバとバンパーブラケットとの一方に、上下左右の支持
    壁を有すると共に前記湾曲面を構成する凹状の湾曲凹状
    縦壁を奥側に備えた箱状支持部を設け、 同他方に、前記箱状支持部の上下左右の支持壁間に介在
    されると共に前記湾曲凹状縦壁に当接する凸状の湾曲凸
    状縦壁を備えた結合部を設けたことを特徴とする自動車
    のバンパー取付構造。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の自動車のバンパー取付構
    造であって、 前記箱状支持部の湾曲凹状縦壁は、該湾曲凹状縦壁を備
    えた別部材を取り付けて形成したことを特徴とする自動
    車のバンパー取付構造。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6記載の自動車のバンパー
    取付構造であって、 前記箱状支持部は、前記湾曲凹状縦壁よりも車幅方向内
    側にストッパ壁を備え、 前記結合部は、前記ストッパ壁に対して前記結合部が回
    転した後当接する回転当接部を備えたことを特徴とする
    自動車のバンパー取付構造。
  8. 【請求項8】 請求項5〜7の何れかに記載の自動車の
    バンパー取付構造であって、 前記箱状支持部は、前記湾曲凹状縦壁よりも車幅方向外
    側にロック壁を備え、 前記結合部は、前記ロック壁に対して前記結合部の回転
    を規制するように当接する規制当接部を備えたことを特
    徴とする自動車のバンパー取付構造。
  9. 【請求項9】 請求項1〜3に何れかに記載の自動車の
    バンパー取付構造であって、 前記サイドメンバの端部又はエクステンションクロスメ
    ンバとバンパーブラケットとの一方に、上下左右の支持
    壁を有すると共に車幅方向に沿った平坦縦壁を奥側に備
    えた箱状支持部を設け、 同他方に、前記箱状支持部の上下左右の支持壁間に介在
    されると共に前記平坦縦壁に当接する回転前当接壁と前
    記バンパーブラケットの回転後に前記平坦縦壁に当接す
    る回転後当接壁とを有する結合部を設けたことを特徴と
    する自動車のバンパー取付構造。
  10. 【請求項10】 請求項4〜9の何れかに記載の自動車
    のバンパー取付構造であって、 前記バンパーブラケットは、前記箱状支持部に対する回
    転前後の両位置で車体前後方向に沿う前後壁を少なくと
    も一対備えたことを特徴とする自動車のバンパー取付構
    造。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の自動車のバンパー取
    付構造であって、 前記前後壁は、前記回転前に車体前後方向に沿い前記軸
    芯よりバンパーレインフォース寄り且つ車幅方向外側の
    外前壁及び同前記軸芯よりサイドメンバ寄り且つ車幅方
    向内側の内後壁と、前記回転後に車体前後方向に沿い前
    記軸芯よりバンパーレインフォース寄り且つ車幅方向内
    側の内前壁とからなることを特徴とする自動車のバンパ
    ー取付構造。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の自動車のバンパー取
    付構造であって、 前記前後壁は、前記バンパーブラケットの中空部内の中
    前後壁を備えたことを特徴とする自動車のバンパー取付
    構造。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12の何れかに記載の自動
    車のバンパー取付構造であって、 前記バンパーブラケットは、押し出し方向が車体上下方
    向である軽金属の押出材で形成されたことを特徴とする
    自動車のバンパー取付構造。
  14. 【請求項14】 請求項1〜12の何れかに記載の自動
    車のバンパー取付構造であって、 前記バンパーブラケットは、鋳物で形成されたことを特
    徴とする自動車のバンパー取付構造。
  15. 【請求項15】 請求項1〜12の何れかに記載の自動
    車のバンパー取付構造であって、前記バンパーブラケッ
    トには折曲部が形成されたことを特徴とする自動車のバ
    ンパー取付構造。
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