JPH11208393A - 車両のバンパー取付け構造 - Google Patents
車両のバンパー取付け構造Info
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- JPH11208393A JPH11208393A JP10008997A JP899798A JPH11208393A JP H11208393 A JPH11208393 A JP H11208393A JP 10008997 A JP10008997 A JP 10008997A JP 899798 A JP899798 A JP 899798A JP H11208393 A JPH11208393 A JP H11208393A
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Abstract
メンバを確実に軸方向に圧潰させることが可能な車両の
バンパー取付け構造の提供を目的とする。 【解決手段】 サイドメンバ7の前端面部に、車幅方向
に配置されるバンパーレインフォース5の端部を、アル
ミ合金等の押し出し材よりなるバンパーステイ3を介し
て結合するバンパー取付け構造において、バンパーレイ
ンフォース5の端部は車体後方へ傾斜形成され、バンパ
ーステイ3は、車両前後方向に延びる壁部3aと、サイ
ドメンバ7の端面部に対向する車幅方向の壁部3bと、
バンパーレインフォース5の端部の傾斜に応じた前壁部
3cとから構成される三角形状断面部を有し、壁部3a
のビード3gにより壁部3aの座屈強度をバンパーレイ
ンフォース5の曲げ強度よりも小さく設定したことを特
徴とする。
Description
付け構造に関する。
開平4−31152号公報に開示されたものがある。こ
れはフロントサイドメンバの前部にバンパーステイレイ
ンフォースを介在して中空状のバンパーステイを固設す
る構造であり、車両の前方から衝突の入力が入ったと
き、フロントサイドメンバとバンパーステイが軸方向に
圧潰して衝突エネルギーを吸収するものである。
セット衝突の場合には片側の前部構造で反力を受けるた
めサイドメンバに曲げモーメントが作用し、かかる場合
でもサイドメンバが軸圧潰して衝突エネルギーを吸収す
るためには、サイドメンバの強度を上げる必要があり、
大型で重量増を招く恐れがある。
ンフォースをバンパーステイの前部に連結する図示しな
い構造が一部の車両に採用されている。この構造は、オ
フセット衝突時にバンパーレインフォースが変形してサ
イドメンバに曲げモーメントが作用するのを回転ヒンジ
により防止し、サイドメンバが軸圧潰により衝突エネル
ギーを吸収できるようにしたものである。
は、構造の複雑化、部品点数の増加により、部品コスト
・組み立てコストの上昇を招き易い。
ット衝突時にもサイドメンバを確実に軸方向に圧潰させ
ることが可能な車両のバンパー取付け構造の提供を目的
とする。
に、請求項1に記載の発明は、車体側に車両前後方向に
配置されるサイドメンバの端面部に、車幅方向に配置さ
れるバンパーレインフォースの端部を、バンパーステイ
を介して結合する車両のバンパー取付け構造において、
前記バンパーレインフォースの端部は、車体前後方向の
軸に対して傾斜形成され、前記バンパーステイは、前記
バンパーレインフォースの結合部として車両前後方向に
前記サイドメンバ側へ延びる前後方向結合壁部と、前記
サイドメンバの端面部に対向する車幅方向壁部と、前記
バンパーレインフォースの端部の傾斜に応じた傾斜壁部
とから構成される三角形状断面部を有し、前記前後方向
結合壁部の座屈強度を前記バンパーレインフォースの曲
げ強度よりも小さく設定したことを特徴とする。
の車両のバンパー取付け構造であって、前記前後方向結
合壁部の座屈強度は、該前後方向結合壁部にビードを設
けて設定することを特徴とする。
2に記載の車両のバンパー取付け構造であって、前記バ
ンパーステイは、前記車幅方向壁部からサイドメンバの
車幅方向内側壁に沿って該サイドメンバ内へ延びる前後
方向嵌合壁部と、該前後方向嵌合壁部の端部と前記車幅
方向壁部の車幅方向外側部とをつなぐ湾曲壁部とから構
成される湾曲断面部を有すると共に、前記車幅方向壁部
に沿って車幅方向内外にそれぞれ張り出して設けられた
結合フランジ部を有し、前記サイドメンバは、端部の車
幅方向内外側壁外面にそれぞれ固定される板状部および
前記バンパーステイの結合フランジ部を当接させて締結
結合する取付フランジ部からなる一対のL字状部材を有
することを特徴とする。
の車両のバンパー取付け構造であって、前記サイドメン
バの車幅方向外側のL字状部材は、展開用の伸び部を有
していることを特徴とする。
いずれかに記載の車両のバンパー取付け構造であって、
前記バンパーレインフォースの端部と前記バンパーステ
イの結合は、所定荷重によりバンパーステイに対するバ
ンパーレインフォースの車幅方向への相対移動を許容す
ることを特徴とする。
されるバンパーレインフォースの端部を、車体側に車両
前後方向に配置されるサイドメンバ側に結合する車両の
バンパー取付け構造において、前記バンパーレインフォ
ースの端部とサイドメンバ側との結合は、所定荷重によ
りサイドメンバに対するバンパーレインフォースの車幅
方向への相対移動を許容することを特徴とする。
6に記載の車両のバンパー取付け構造において、前記バ
ンパーレインフォースの端部とバンパーステイまたはサ
イドメンバ側との結合は、ボルト・ナットによる締結結
合であり、前記バンパーレインフォースとバンパーステ
イまたはサイドメンバ側との一方に、前記ボルトの移動
を許容する長穴を設けたことを特徴とする。
いずれかに記載の車両のバンパー取付け構造において、
前記バンパーステイはアルミ合金等の押し出し材により
形成されることを特徴とする。
いずれかに記載の車両のバンパー取付け構造であって、
前記サイドメンバは、中間ジョイントにより前後に結合
された前サイドメンバ部材と後サイドメンバ部材とから
なり、前記前サイドメンバ部材の前記中間ジョイント側
端部内壁内に挿入結合された補強部材を備え、前記補強
部材の車幅方向外側壁部の前後方向長さが同内側壁部の
同長さよりも長く形成されていることを特徴とする。
のいずれかに記載の車両のバンパー取付け構造であっ
て、前記バンパーレインフォースは、日の字状または目
の字状等の梁を有した断面形状を有してアルミ合金等の
押し出し材により形成され、車両前後方向からの荷重に
対しほぼ水平面内における曲げ強度が前記サイドメンバ
の座屈強度を越えない範囲であることを特徴とする。
0のいずれかに記載の車両のバンパー取付け構造であっ
て、前記サイドメンバは、フロントサイドメンバである
ことを特徴とする。
ーステイの三角形状断面部を構成する前後方向結合壁部
の座屈強度がバンパーレインフォースの曲げ強度よりも
小さく設定されているので、オフセット衝突時に、まず
バンパーステイの前後方向結合壁部が座屈し、バンパー
レインフォースの傾斜している端部がサイドメンバに対
して直角に位置するようになる。これにより、バンパー
レインフォースの曲げ変形によりサイドメンバが車両内
側への曲げモーメントを受ける以前に、サイドメンバは
軸方向に衝撃荷重を受けて軸圧潰することが可能とな
る。
の発明と同等の効果が得られると共に、バンパーステイ
の前後方向結合壁部にビードを設けて所定の座屈強度を
付与でき、サイドメンバの軸圧潰が確実に得られる。
または2の発明と同等の効果が得られると共に、オフセ
ット衝突の進行に伴いバンパーレインフォースからサイ
ドメンバを車両内側に引き込もうとする曲げモーメント
が作用しても、バンパーステイの、結合フランジ部とサ
イドメンバ内に配置された湾曲断面部とがバンパーレイ
ンフォースの曲げ変形に追随して回転変形し、回転変形
中はサイドメンバに働く車両内側への曲げモーメントの
作用を抑制するので、サイドメンバの折曲りを防止でき
る。
サイドメンバ内の湾曲断面部とからなる単純な構成によ
りサイドメンバの折曲り防止効果が得られ、コスト・重
量を低減できる。
の発明と同等の効果が得られると共に、オフセット衝突
の進行時にバンパーステイとサイドメンバとの車両外側
の結合フランジ部が車両前方に引っ張られるても、L字
状部材の展開用の伸び部が伸びるので、バンパーステイ
の回転変形が確実に得られる。
〜4のいずれかの発明と同等の効果が得られると共に、
オフセット衝突時に、またフルラップ衝突時に、バンパ
ーレインフォースの傾斜した端部とバンパーステイの傾
斜壁部との間に車幅方向の相対移動が生じ、サイドメン
バに作用する車両内側への曲げモーメントを効果的に低
減するので、サイドメンバを軸圧潰し易くする効果が得
られる。
レインフォースの端部とサイドメンバ側との間に車幅方
向の相対移動が生じ得るので、オフセット衝突時に、ま
たフルラップ衝突時に、サイドメンバに作用する車両内
側への曲げモーメントを効果的に低減するので、サイド
メンバを軸圧潰し易くする効果が得られる。
レインフォースの端部とバンパーステイとのボルト・ナ
ットによる結合部に設けた長穴により、請求項5または
6に記載の発明と同等の効果が得られる。
〜7のいずれかの発明と同等の効果が得られると共に、
バンパーステイをアルミ合金等の押し出し材により成形
することにより、簡単な構成で一体で形成可能となり、
コスト・重量を低減できる。
〜8のいずれかの発明と同等の効果が得られると共に、
前サイドメンバ部材の中間ジョイント側の補強部材によ
り、前サイドメンバ部材は車両内側方向への倒れ(曲げ
モーメント)に対して強化されているので、サイドメン
バを確実に圧潰させることができる。
1〜9のいずれかの発明と同等の効果が得られると共
に、バンパーレインフォースの曲げ強度がサイドメンバ
の座屈強度を越えない範囲の強度であるので、オフセッ
ト衝突時に、またフルラップ衝突時にバンパーレインフ
ォースが吸収する衝突エネルギーが増加する。
金等の押し出し材により成形することにより一体で形成
可能となり、コスト・重量を低減できる。
メンバがフロントサイドメンバであって、請求項1〜1
0のいずれかの発明と同等の効果が得られる。
施形態を図1〜図5により説明する。図1は本実施形態
のバンパー取付け構造(車体の左前部構造)の分解斜視
図であり、左手前側が車両前方であり、右手前側が車両
外側である。図2、図3はオフセット衝突時の作用説明
図である。図2、図3は図1と異なり右前部構造を示
し、車両上方から見た断面形状を示す。図2、図3にお
いて、図の左方が車両の前方である。また、図4、図5
は説明図である。
ンパーステイ3の前後にそれぞれバンパーレインフォー
ス5、フロントサイドメンバ6の前サイドメンバ(前サ
イドメンバ部材)7が配置され、互いにボルト結合され
ている。フロントサイドメンバ6は前後に2分割され、
前サイドメンバ7(以下単にサイドメンバ7と略称す
る)と後サイドメンバ8とからなる。
は、図1の左前部構造1Lと左右対称の構成である。ま
た、符号21は壁、車両等の被衝突物である。
押し出し材により一体に形成され、図1、図2aに示す
ように車両上方から見てサイドメンバ7の長手方向(車
両の前後方向)に沿って延びる壁部(前後方向結合壁
部)3aと、サイドメンバ7に対して垂直方向に延びる
壁部(車幅方向壁部)3bと、バンパーレインフォース
5の後壁部5a(後述)に沿って湾曲した前壁部3c
(傾斜壁部)とからなり、ほぼ三角形状を呈する三角形
状断面部を有する。
壁部3aにはビード3gが形成されている。これによ
り、壁部3aの長手方向(サイドメンバ7の長手方向)
の座屈強度がバンパーレインフォース5の曲げ強度より
も小さい、所定の強度に設定されている。
形状断面部と壁部3bを共有し、サイドメンバ7の内側
壁7aに沿ってサイドメンバ7内に延びる壁部(前後方
向嵌合壁部)3dおよび湾曲した湾曲壁部3e(壁部
e)とからなり、ほぼ四分円形状を呈する湾曲断面部を
有する。湾曲壁部3eは、壁部3dの後端部と壁部3b
の外側端部とをつないでいる。そして、図2aに示すよ
うに、湾曲壁部3eの曲率rは、サイドメンバ7の内外
壁7a,7bの内幅にほぼ一致する寸法に形成されてい
る。
側にそれぞれ延出して結合フランジ部3f,3fが設け
られ、ボルト9によりサイドメンバ7前端部に設けられ
たL字状部材23,25の各フランジ11,12に結合
されている。この結合状態では、バンパーステイ3の湾
曲断面部はサイドメンバ7前端部内に嵌合されている。
述するバンパーレインフォース5の後壁部5aに当接
し、ボルト・ナット13,15によりに結合されてい
る。
図2aに示すように、日の字形状(または目の字形状で
もよい)の断面形状を有し、アルミ合金等の押し出し材
で一体に形成されている。そして、後述する前サイドメ
ンバ7の圧潰反力を越えない範囲で近傍の曲げ強度を有
している。これによりバンパーレインフォース5の壁部
に局部座屈が生じないようにされている。
壁部3aの座屈強度は、このバンパーレインフォース5
の曲げ強度よりも小さく設定されているので、オフセッ
ト衝突時、バンパーレインフォース5が大きく曲げ変形
する以前にバンパーステイ3の三角形状断面部が潰れる
ように構成されている。
置されると共に、車幅方向外側の端部は車体前後方向の
軸に対して傾斜して形成されると共に所定の曲率で湾曲
している。そして、後壁部5aのバンパーステイ3との
ボルト結合部には結合用の丸穴5bが設けられている。
び湾曲により、オフセットならびにフルラップ衝突時
に、バンパーステイ3との間にずれ(相対移動)が生じ
得るようにされている。
後方向に延びて配置され、上述のように前サイドメンバ
7(サイドメンバ7)と後サイドメンバ8とが中間ジョ
イント8aを介して結合されてなる。サイドメンバ7は
断面が中空状を呈し、車両内外側壁7a,7bにそれぞ
れL字状部材23,25の板状部23a,25aが接合
されている。サイドメンバ7の前端部にはL字状部材2
3,25のフランジ部11,12がバンパーステイ3の
結合フランジ部3f,3fに対向して配置され、上述の
ように、この部にてボルト9によりサイドメンバ7とバ
ンパーステイ3とが結合されている。
合されたL字状部材25の板状部25bの非接合部にビ
ード(伸び部)12aが設けられている。サイドメンバ
7の外側壁7bに引張荷重がかかったときビード12a
が延びて平坦になることが可能に形成されている。
7の内外側壁7a,7bには、バンパーステイ3の湾曲
断面部の後方に、所定の前後間隔で複数のビード7cが
設けられている。
バ7と後サイドメンバ8との結合部におけるサイドメン
バ7の後端部(結合部)にはナットプレート(補強部
材)17が挿入され、ナットプレート17とサイドメン
バ7とが後サイドメンバ8と一体化された中間ジョイン
ト8aに共締めされ、結合されている。
ト17は、車両上方からみてサイドメンバ7の外側壁7
bに沿ったナットプレート17の外側面17bが同内側
壁7aに沿った内側面17aよりも車両前後方向に長く
設定されている。ナットプレート17は板材のプレス加
工により角形断面に形成され、各曲げ部に補強用凹部1
7cが形成されると共に、図示のように各面(3面)に
共締め用ナット17dが溶接されている。こうして、サ
イドメンバ7に共締めされ、結合されるナットプレート
17は、後述する曲げモーメントに対するサイドメンバ
7の後端部の補強用に設けられている。
Rの作用を説明する。
にオフセット衝突する直前の断面の状態を示す。そし
て、図2bに示すように、衝突開始直後、バンパーレイ
ンフォース5が大きく曲げ変形する以前にバンパーステ
イ3の三角形状断面部が、その壁部3aのビード3g部
にて前後方向に潰れる。その結果、被衝突物21、つま
りバンパーレインフォース5はサイドメンバ7の長手方
向に対してほぼ直角に位置し、サイドメンバ7に圧潰反
力がかかって、サイドメンバ7は曲げモーメントをほと
んど受けずに、ビード7c部で圧潰する。
両後方への傾斜と湾曲とにより、後壁部5a(結合面)
はバンパーステイ3の前壁部3cに対して車幅方向外方
へずれる。このバンパーレインフォース5のずれによ
り、サイドメンバ7を車幅方向内側へ折り曲げようとす
る入力曲げモーメントが吸収されて低減される。
潰特性の傾向を示す。すなわち、サイドメンバ7に第1
の座屈を生じさせる反力は大きく、その後の第2、第3
の座屈を生じさせる反力は曲げモーメントの発生により
小さくなる。したがって、サイドメンバ7が第1の座屈
を生ずる際に、バンパーレインフォース5とサイドメン
バ7とがほぼ直角の位置関係になっていないと、サイド
メンバ7の支持点(後端部)まわりの曲げモーメントが
大きくなり、サイドメンバ7が第1の座屈を起こす前に
折曲ってしまう恐れがある。
ステイ3の壁部3a(三角形状断面部)が、ビード3g
部の座屈強度設定により座屈し、上記サイドメンバ7へ
の入力曲げモーメントの低減も加わって、バンパーレイ
ンフォース5とサイドメンバ7とが上記のほぼ直角の位
置関係条件を確保する。こうして、図5に破線にて示す
ように、サイドメンバ7には第1の座屈が発生し、その
後も安定的に圧潰反力が生じる。
すように、バンパーレインフォース5の折曲り変形によ
りサイドメンバ7を車両内側に引き込もうとする力Fが
発生する。このとき、サイドメンバ7内に嵌合されてい
るバンパーステイ3の湾曲断面部が、結合フランジ部3
f,11,12と共にR方向に回転する。これによりサ
イドメンバ7の折曲りの原因となるサイドメンバ7の支
持点まわりの曲げモーメントMが低減される。
曲壁部3eの曲率半径rがサイドメンバ7の内幅にほぼ
一致しているので抵抗なく回転し、曲げモーメントMの
低減作用が抑制されることはない。なお、湾曲断面部
は、バンパーステイ3の壁部3dにより上記R方向と逆
の方向には回転不能である。
形状(または目の字形状)の断面形状により曲げ強度が
サイドメンバ7の第1の座屈強度よりも小さいが、それ
に近い所定の曲げ強度に設定されているので、衝突エネ
ルギーの吸収効果が得られ、力Fの発生が抑制される。
メンバ7の外側壁7bは、図3aに示すように伸ばされ
ようとするが、外側壁7b部のL字状部材25の板状部
25bに設けられたビード12aが伸びて、バンパース
テイ3の回転角度を大きく確保することができる。そし
て、バンパーステイ3が回転している間は、サイドメン
バ7に曲げモーメントMは作用しないので、この間にサ
イドメンバ7を軸方向に安定的に圧潰させることができ
る。
バンパーステイ3の回転のみでは吸収しきれないような
大きな曲げモーメントMが発生する場合に対しては、サ
イドメンバ7の後端部内部のナットプレート17によ
り、サイドメンバ7の支持点の曲げ強度を上げることで
対応可能である。すなわち、ナットプレート17の外側
面17bが内側面17aよりも車両前後方向に長く設定
されていることにより、サイドメンバ7の後端結合部で
の車両内側への内倒れ強度が向上されている。
では吸収しきれない曲げモーメントMに対しても、サイ
ドメンバ7を確実に保持し、軸方向に安定して圧潰を継
続することが可能になる。
レート17の外側面17bと内側面17aの前後方向の
長さの差により、図3bに示すように、バンパーステイ
3の湾曲壁部3eの右方(後方)にサイドメンバ7の潰
れ代が確保される。
断面部と湾曲断面部と結合フランジ部3fとからなるバ
ンパーステイ3および日の字状(もしくは目の字状)断
面のバンパーレインフォース5は、いずれもアルミ合金
等の押し出し成形により一体形成されているので簡単な
構成によりコスト・重量が低減されると共に、上述のよ
うな作用・効果が得られる。
図6〜図9により説明する。図6は車両上方から見た本
実施形態のバンパ取付け構造(車体の左前部構造)の分
解斜視図であり、左手前側が車両前方であり、右手前側
が車両外側である。図7は説明図であり、図8、図9は
オフセット衝突時の作用説明図である。図7〜図9にお
いて図の下方が車両前方である。
レインフォース55とバンパーステイ53との結合部の
構造が上記第1実施形態と相違し、その他の構成は上記
第1実施形態と同じである。したがって、構成の相違点
について説明し、重複する説明は省略する。
部55aには、バンパーステイ53との結合部に車幅方
向に延びる長穴55cが形成されている。長穴55c
は、ボルト・ナット13,15による結合位置から車幅
方向の中心に向って延びて形成され、その長さは図7に
示すようにl(1−cosθ)に設定されている。ここ
に、lはバンパーレインフォース55の傾斜部の図示長
さであり、θは傾斜部の後傾角である。
トまたはフルラップ衝突時に、バンパーレインフォース
55の端部がバンパーステイ53に対して車幅方向外方
にずれる(相対移動する)ことが容易になると共に、上
記の長さ設定によりずれ量が確保される。なお、長穴5
5cはバンパーレインフォース55とバンパーステイ5
3のいずれかに設けるように構成してよい。
構造の作用を説明する。
フセット衝突する直前の状態を示す。そして衝突開始直
後に、図2bに示すように、バンパーステイ53の三角
形状断面部が前後方向に潰れる。このとき、バンパーレ
インフォース55とバンパーステイ53との結合面(後
壁部55a)にて、バンパーレインフォース55の傾斜
端部は長穴55cにより、潰れるバンパーステイ53に
対して車幅方向外方へのずれる(相対移動)。これによ
り、バンパーレインフォース55の曲げ変形が大きくな
らずに、バンパーレインフォース55はサイドメンバ5
7に対して直交する状態になり、サイドメンバ57には
圧潰反力がかかって、サイドメンバ57は曲げモーメン
トをほとんど受けずに、軸圧潰する。
パーステイ53とはボルト・ナット13,15により結
合されているが、衝突時にバンパーレインフォース55
がバンパーステイ53に対して相対移動する力の方が上
記結合力よりも圧倒的に大きいため、相対移動がボルト
・ナット13,15による結合力によって影響を受ける
ことはほとんどない。
インフォース55の折曲り変形が生じるが、曲げ強度が
サイドメンバ57の座屈強度を越えない強度に設定さ
れ、またバンパーステイ53の湾曲断面部がサイドメン
バ57内でB方向に(車両内側に)回転し易い構造であ
るので衝突エネルギーが吸収され、図9bに示すよう
に、バンパーレインフォース55の折曲り変形によりサ
イドメンバ7に作用する車両内側への曲げモーメントが
低減される。
実施形態と同等の作用・効果が得られると共に、バンパ
ーレインフォース55に形成された長穴55cにより、
衝突時に、バンパーレインフォース55とバンパーステ
イ53との間にずれが生じ易いので、サイドメンバ57
の軸圧潰が一層得られ易くなる。
バンパー取付け構造について説明したが、本発明はフロ
ント側に限定されるものではなく、リヤ側にも適用可能
である。
である。
である。
である。
である。
Claims (11)
- 【請求項1】 車体側に車両前後方向に配置されるサイ
ドメンバの端面部に、車幅方向に配置されるバンパーレ
インフォースの端部を、バンパーステイを介して結合す
る車両のバンパー取付け構造において、 前記バンパーレインフォースの端部は、車体前後方向の
軸に対して傾斜形成され、 前記バンパーステイは、前記バンパーレインフォースの
結合部として車両前後方向に前記サイドメンバ側へ延び
る前後方向結合壁部と、前記サイドメンバの端面部に対
向する車幅方向壁部と、前記バンパーレインフォースの
端部の傾斜に応じた傾斜壁部とから構成される三角形状
断面部を有し、 前記前後方向結合壁部の座屈強度を前記バンパーレイン
フォースの曲げ強度よりも小さく設定したことを特徴と
する車両のバンパー取付け構造。 - 【請求項2】 請求項1に記載の車両のバンパー取付け
構造であって、 前記前後方向結合壁部の座屈強度は、該前後方向結合壁
部にビードを設けて設定することを特徴とする車両のバ
ンパー取付け構造。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の車両のバンパ
ー取付け構造であって、 前記バンパーステイは、前記車幅方向壁部からサイドメ
ンバの車幅方向内側壁に沿って該サイドメンバ内へ延び
る前後方向嵌合壁部と、該前後方向嵌合壁部の端部と前
記車幅方向壁部の車幅方向外側部とをつなぐ湾曲壁部と
から構成される湾曲断面部を有すると共に、前記車幅方
向壁部に沿って車幅方向内外にそれぞれ張り出して設け
られた結合フランジ部を有し、 前記サイドメンバは、端部の車幅方向内外側壁外面にそ
れぞれ固定される板状部および前記バンパーステイの結
合フランジ部を当接させて締結結合する取付フランジ部
からなる一対のL字状部材を有することを特徴とする車
両のバンパー取付け構造。 - 【請求項4】 請求項3に記載の車両のバンパー取付け
構造であって、 前記サイドメンバの車幅方向外側のL字状部材は、展開
用の伸び部を有していることを特徴とする車両のバンパ
ー取付け構造。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の車両の
バンパー取付け構造であって、 前記バンパーレインフォースの端部と前記バンパーステ
イの結合は、所定荷重によりバンパーステイに対するバ
ンパーレインフォースの車幅方向への相対移動を許容す
ることを特徴とする車両のバンパー取付け構造。 - 【請求項6】 車幅方向に配置されるバンパーレインフ
ォースの端部を、車体側に車両前後方向に配置されるサ
イドメンバ側に結合する車両のバンパー取付け構造にお
いて、 前記バンパーレインフォースの端部とサイドメンバ側と
の結合は、所定荷重によりサイドメンバに対するバンパ
ーレインフォースの車幅方向への相対移動を許容するこ
とを特徴とする車両のバンパー取付け構造。 - 【請求項7】 請求項5または6に記載の車両のバンパ
ー取付け構造において、 前記バンパーレインフォースの端部とバンパーステイま
たはサイドメンバ側との結合は、ボルト・ナットによる
締結結合であり、前記バンパーレインフォースとバンパ
ーステイまたはサイドメンバ側との一方に、前記ボルト
の移動を許容する長穴を設けたことを特徴とする車両の
バンパー取付け構造。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の車両の
バンパー取付け構造において、 前記バンパーステイはアルミ合金等の押し出し材により
形成されることを特徴とする車両のバンパー取付け構
造。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載の車両の
バンパー取付け構造であって、 前記サイドメンバは、中間ジョイントにより前後に結合
された前サイドメンバ部材と後サイドメンバ部材とから
なり、前記前サイドメンバ部材の前記中間ジョイント側
端部内壁内に挿入結合された補強部材を備え、 前記補強部材の車幅方向外側壁部の前後方向長さが同内
側壁部の同長さよりも長く形成されていることを特徴と
する車両のバンパー取付け構造。 - 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の車両
のバンパー取付け構造であって、 前記バンパーレインフォースは、日の字状または目の字
状等の梁を有した断面形状を有してアルミ合金等の押し
出し材により形成され、車両前後方向からの荷重に対し
ほぼ水平面内における曲げ強度が前記サイドメンバの座
屈強度を越えない範囲であることを特徴とする車両のバ
ンパー取付け構造。 - 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の車
両のバンパー取付け構造であって、 前記サイドメンバは、フロントサイドメンバであること
を特徴とする車両のバンパー取付け構造。
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