JP2001071754A - パワーユニットのマウント装置 - Google Patents

パワーユニットのマウント装置

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JP2001071754A
JP2001071754A JP25360899A JP25360899A JP2001071754A JP 2001071754 A JP2001071754 A JP 2001071754A JP 25360899 A JP25360899 A JP 25360899A JP 25360899 A JP25360899 A JP 25360899A JP 2001071754 A JP2001071754 A JP 2001071754A
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bracket
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JP25360899A
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Akihiro Mayama
昭宏 間山
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ブラケット及び連結部を小さな連結スペース
と、軽量化及び製品コストの低減化を図れるパワーユニ
ットのマウント装置を提供する。 【解決手段】パワーユニットの側部に固定したブラケッ
ト40と、このブラケットに対して外側の車体側部材3
2に固定し、内部に装着した弾性体34cの軸心をパワ
ーユニット側に向けたインシュレータ34と、ブラケッ
トの取付け面に固定されてインシュレータの弾性体と一
体に連結する連結部38とを備えている。連結部は、弾
性体の軸心に装着される中実棒形状の連結ピン36と、
連結ピンの基端部を固着する中央ブロック部50と、こ
の中央部ブロック部からパワーユニットの側部に沿う方
向の両側に延びている連結アーム部52a、52bと、
中央ブロック部から下方に突出している連結突起部52
cとを備え、ブラケットの取付け面に締結ボルトを介し
て固定される連結部の固定位置を、連結突起部及び一対
の連結アーム部の端部側の3箇所とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両に搭載され
たパワーユニットと車体側部材との間に配設され、パワ
ーユニットから車体側部材への振動伝達を低減するパワ
ーユニットのマウント装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パワーユニットのマウント装置として、
例えば特開平3−182837号公報に記載の装置が知
られている。この装置は、図8及び図9に示すように横
置きに搭載されたエンジン2の外側端部にブラケット4
が連結ボルト5により固定されているとともに、車体側
サイドメンバ6の上部に、弾性体8を内部に装着したイ
ンシュレータ10が連結ボルト10aにより固定されて
いる。そして、ブラケット4及びインシュレータ10
は、連結ピン12と、この連結ピン12の基端側におい
て一体化された連結ブロック14とで連結されている。
【0003】すなわち、連結ピン12は、弾性体8の軸
心に加硫接着された内筒部材8aに挿通され、その先端
部に形成したねじ部にナット12aを螺合することによ
り弾性体8と一体に連結されている。また、連結ブロッ
ク14は鋳物部材により形成されているとともに、自身
に形成したねじ穴に連結ピン12の基端側に形成したね
じ部を螺合することにより、連結ピン12と一体化され
ている。そして、連結ブロック14には、その連結ピン
12に近い側の下面にスタッドボルト形式の締結ボルト
14a、14bが配設されているとともに、連結ピン1
2より遠い側にボルト挿通穴14cが形成されている。
【0004】また、ブラケット4の上面には、車幅方向
の外側に車両前後方向に互いに離間した2つのボルト挿
通孔4aが形成されており、これらボルト挿通孔4aよ
り車幅方向の内側に1つのボルト挿通孔4bが形成され
ている。そして、エンジン2の上昇移動によりブラケッ
ト4の上面を連結ブロック14の下面に当接し、前記締
結ボルト14a、14bをブラケット4のボルト挿通穴
4aに挿通してナット16aを螺合するとともに、互い
に対応したボルト挿通穴14c及び挿通穴4bに、締結
ボルト18を挿通してナット16bで締め付けることに
より、連結ブロック14及び連結ピン12を介してイン
シュレータ10とブラケット4とを連結する。
【0005】これにより、エンジン2の振動を弾性体8
が吸収し、車体側サイドメンバ6への振動遮断性を向上
させる構造となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、排気
量の増加によるエンジンの大型化や排気規制対応でのマ
ニホールド触媒コンバータの採用により、或いは、音振
性能の向上のために高性能マウンティングの採用による
インシュレータの大型化などにより、エンジン2の端部
とブラケットの車幅方向外側との間の間隔Lを十分に確
保することが難しく、ブラケット4及び連結ブロック1
4の連結スペースが大幅に縮小しているのが現状であ
る。
【0007】このように連結スペースが縮小すると、車
幅方向に互いに離間している締結ボルト14a、14b
と、締結ボルト18との間の間隔を十分に確保すること
ができず、ブラケット4と連結ブロック14との固定強
度が低くなりやすい。そこで、ブラケット4及び連結ブ
ロック14の固定強度を増大するために、ブラケット4
を高張力材料により形成したり、肉厚を増大させること
が考えられるが、製品コストが増大したり、重量が増大
するといった課題が発生してしまう。
【0008】この発明は、上記従来例の未解決の課題に
着目してなされたものであり、ブラケット及び連結部を
小さな連結スペースとしながら、軽量化及び製品コスト
の低減化を図ることが可能なパワーユニットのマウント
装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、パワーユニットの側部に固
定したブラケットと、このブラケットに対して外側の車
体側部材に固定し、内部に装着した弾性体の軸心を前記
パワーユニット側に向けたインシュレータと、前記ブラ
ケットの取付け面に固定されながら前記インシュレータ
の弾性体と一体に連結する連結部とを備えたパワーユニ
ットのマウント装置において、前記連結部は、前記弾性
体の軸心に装着される中実棒形状の連結ピンと、この連
結ピンの基端部を固着する中央ブロック部と、この中央
部ブロック部からパワーユニットの側部に沿う方向の両
側に延びている一対の連結アーム部と、前記中央ブロッ
ク部から上方或いは下方に突出している連結突起部とを
備えており、前記ブラケットの取付け面に締結ボルトを
介して固定される前記連結部の固定位置を、前記連結突
起部及び前記一対の連結アーム部の端部側の3箇所とし
ている。
【0010】本発明によると、パワーユニットの振動に
より車体側部材とパワーユニットとの相対動作によりイ
ンシュレータから連結部に所定の水平方向の外力や、下
方向の外力が入力し、その外力がインシュレータと連結
部との間隔を腕の長さとしたモーメントとして連結部の
固定位置に作用する場合、本発明では、ブラケットに連
結部が固定されている3箇所の固定位置がパワーユニッ
ト側の側部に沿って充分に離間して設けられており、し
かも、隣接する固定位置の間を上下方向で異ならせて固
定位置の間隔を稼いでいるので、前記モーメントに対し
て、各固定位置の締結ボルトがそれぞれ分担して入力を
受ける構造となっている。したがって、各締結ボルトに
加わる外力が低減する。また、各固定位置をパワーユニ
ット側の側部に沿って設けたことから、パワーユニット
の端部とブラケットの間の間隔が十分に確保されず、ブ
ラケット及び連結部の連結スペースを大幅に縮小せざる
を得ない場合であっても、ブラケットを高価な高張力材
料により形成せず、或いは、肉厚を増大させずに所望の
固定強度を有するマウント装置を製作することが可能と
なる。
【0011】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のパワーユニットのマウント装置において、前記一対
の連結アーム部を、前記連結ピンの軸より上方位置とな
る前記中央部ブロック部の上側からパワーユニットの側
部に沿う方向の両側に延びるように形成するとともに、
前記中央ブロック部を下方に突出して形成した。また、
請求項3記載の発明は、請求項1記載のパワーユニット
のマウント装置において、前記一対の連結アーム部を、
前記連結ピンの軸より下方位置となる前記中央部ブロッ
ク部の下側からパワーユニットの側部に沿う方向の両側
に延びるように形成するとともに、前記前記中央ブロッ
ク部を上方に突出して形成した。
【0012】これら請求項2又は3記載の発明による
と、隣接する固定位置の間を大きな距離で上下方向で異
ならせて配置しているので、前述したモーメントに対し
て、各締結ボルトに加わる外力がさらに低減する。ま
た、請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに
記載のパワーユニットのマウント装置において、前記連
結突起部のボルト穴を、その軸が前記中央ブロック部に
固着した連結ピンの軸線と交差しないようにずれた位置
に形成したこ。この発明によると、連結突起部は、中央
ブロック部の真下或いは真上からずれた位置で突出して
いることから、高さの低い連結部となり、連結部の上方
に広いスペースを確保することができる。
【0013】さらに、請求項5記載の発明は、請求項1
乃至4の何れかに記載のパワーユニットのマウント装置
において、前記連結ピンの基端部を、中央ブロック部に
形成した圧入穴に圧入するとともに、前記連結突起部に
形成したボルト穴を、先端が前記圧入穴内に僅かに連通
し、締結ボルトの基端部がねじ込まれる雌ねじ穴として
形成した。
【0014】この発明によると、連結ピンの基端部を圧
入穴に圧入する際に、圧入穴内のエアが雌ねじ穴から抜
け出るようにしているので、圧入ピンの圧入作業を簡単
に行うことができる。また、雌ねじ穴には締結ボルトが
ねじ込まれ、雌ねじ穴側から圧入穴への水等の侵入が防
止されるので、圧入穴内の防錆も確保される。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
のパワーユニットのマウント装置によると、パワーユニ
ットの振動により車体側部材とパワーユニットとの相対
動作により、インシュレータから連結部に所定の水平方
向の外力や、下方向の外力が入力し、その外力がインシ
ュレータと連結部との間隔を腕の長さとしたモーメント
として連結部の固定位置に作用すると、本発明では、ブ
ラケットに連結部が固定されている3箇所の固定位置が
パワーユニット側の側部に沿って充分に離間して設けら
れており、しかも、隣接する固定位置の間を上下方向で
異ならせて固定位置の間隔を稼いでいるので、前記モー
メントに対して、各固定位置の締結ボルトがそれぞれ分
担して入力を受ける。したがって、各締結ボルトに加わ
る外力が低減するので、ブラケットと連結部との固定強
度を充分に確保することができる。
【0016】また、本発明では、各固定位置をパワーユ
ニット側の側部に沿って設けたことから、パワーユニッ
トの端部とブラケットの間の間隔が十分に確保されず、
ブラケット及び連結部の連結スペースを大幅に縮小せざ
るを得ない場合であっても、ブラケットを高価な高張力
材料により形成せず、或いは、肉厚を増大させずに所望
の固定強度を有するマウント装置を製作することができ
る。したがって、軽量化及び製品コストの低減化を図っ
たマウント装置を提供することができる。
【0017】また、請求項2又は3記載の発明による
と、隣接する固定位置の間を大きな距離で上下方向で異
ならせて配置しており、前述したモーメントに対して、
各締結ボルトに加わる外力がさらに低減するので、ブラ
ケットと連結部との固定強度をさらに向上させることが
できる。また、請求項4記載の発明によると、連結突起
部は、中央ブロック部の真下或いは真上からずれた位置
で突出していることから、高さの低い連結部となり、連
結部の上方に広いスペースを確保することができるの
で、締結ボルトの装着作業等を容易に行うことができ
る。
【0018】さらに、請求項5記載の発明によると、連
結ピンの基端部を圧入穴に圧入する際に、圧入穴内のエ
アが雌ねじ穴から抜け出るようにしているので、製作コ
ストの低減化を図りながら圧入ピンの圧入作業を簡単に
行うことができる。また、雌ねじ穴には締結ボルトがね
じ込まれ、雌ねじ穴側から圧入穴への水等の侵入が防止
されるので、圧入穴内の防錆も確保することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係るパワーユニ
ットのマウント装置の一実施形態について図面に基づい
て説明する。図1は車両のエンジンルーム内を平面視で
示した図であり、横置き(車幅方向)に搭載したエンジ
ン2の車幅方向の内側にトランスミッション3が連結し
ており、これらエンジン2及びトランスミッション3に
よりパワーユニットが構成されている。このパワーユニ
ットは、車幅方向の両端部及び車両の前後位置に配置し
た複数のマウント装置を介して車体側部材に支持されて
いる。
【0020】この図において、符号30で示す装置は、
エンジン2の車幅方向の外側端部と車体側サイドメンバ
(車体側部材)32との間に配設した第1実施形態のマ
ウント装置である。このマウント装置30は、図2にも
示すように、車体側サイドメンバ32の上部に固定され
ているインシュレータ34と、中実円筒形状の圧入ピン
(連結ピン)36を介してインシュレータ34に連結し
ている連結部38と、エンジン2のシリンダブロックの
外側端部に固定されながら締結ボルトを介して前記連結
部38に連結しているユニット側ブラケット(ブラケッ
ト)40とで構成されている。
【0021】インシュレータ34は、図3にも示すよう
に、外周にフランジ部34aが固着している外筒部材3
4bと、外筒部材34bの内部に加硫接着により装着さ
れた弾性体34cと、弾性体34cと同一軸心位置に装
着した内筒部材34dとで構成されている。そして、フ
ランジ部34aのボルト挿通孔に上方から挿通したボル
ト42を車体側サイドメンバ32のねじ穴に螺合して締
め付けることにより、車体側サイドメンバ32の上部に
インシュレータ34が固定されている。
【0022】また、連結部38は、図3に示すように、
圧入ピン(連結ピン)36の基端部を固定している中央
ブロック部50と、この中央ブロック部50から圧入ピ
ン36と略同一高さで車両前方及び後方に延びている一
対の連結アーム部52a、52bと、中央ブロック部5
0から下方に突出している外観円筒形状の連結突起部5
2cとを備えている。
【0023】連結アーム部52a、52bの中央ブロッ
ク部50から所定距離だけ離間した位置には、上下方向
に連通するボルト孔54a、54bが形成され、連結突
起部52cの軸心位置には下面側にねじ穴54cが形成
されている。そして、ねじ穴54cに、スタッドボルト
式の締結ボルト56が装着されている。ここで、図3に
示すように、連結突起部52cは、中央ブロック部50
の真下に形成されておらず、中央ブロック部50の真下
から圧入ピン36の外径寸法の範囲内で車両後方側にず
れた位置から下方に突出して形成されている。すなわ
ち、圧入ピン36の軸線P1 と交差する仮想の鉛直平面
を符号Hとすると、この鉛直平面Hに対するねじ穴54
cの軸線P2 の位置が車両の後方側に所定の寸法Mだけ
ずれた位置に設定されるように、連結突起部52cが形
成されている。
【0024】また、図4及び図5に示すように、圧入ピ
ン36の基端部は、中央ブロック部50に形成した圧入
穴50aに圧入されて固定されているが、連結突起部5
2cのねじ穴54cの先端(図4及び図5の符号58で
示す部分)は、圧入穴50a内に僅かに連通するように
形成されている。一方、連結部38が当接するブラケッ
ト40の取付け面は、図3に示すように、連結アーム部
52a、52bの下面が当接する一対の上部取付け面4
0a、40bと、これら上部取付け面40a、40bの
間に凹んで形成されている下部取付け面40cとを備え
ている。そして、車両前方側に位置する上部取付け面4
0aにボルト孔40a1 が形成されており、このボルト
孔40a1 にスタッドボルト式の締結ボルト58が上方
に突出して装着されている。また、他方の上部取付け面
40bににもボルト穴40b1 が形成されているととも
に、下部取付け面40cの底面にも、ボルト孔40c1
が形成されている。
【0025】そして、上記構成部材からなるマウント装
置30を、エンジン2のシリンダブロックの車幅方向の
外側端部と車体側サイドメンバ32との間に配設するに
は、インシュレータ34の内筒部材34dに圧入ピン3
6を圧入してインシュレータ34及び連結部38を連結
する。また、図2に示すように、ブラケット40のユニ
ット側固定部をエンジン2のシリンダブロックの車幅方
向の外側端部に当接し、固定ボルト60を介してシリン
ダブロックに固定する。
【0026】次いで、インシュレータ34のフランジ部
34aを車体側サイドメンバ32上に固定する。そし
て、インシュレータ34と連結した連結部38の下方位
置に、エンジン2に固定したブラケット40を配置し、
エンジン2を上昇移動させることによって、連結部38
の連結アーム部52a、52b及び連結突起部52c
を、ブラケット40の一対の上部取付け面40a、40
b及び下部取付け面40cに当接させる。これらの当接
の前には、締結ボルト56がボルト孔40c1 内を通過
し、締結ボルト58がボルト孔54a内を通過して位置
決めが行われる。そして、連結部38及びブラケット4
0の取付け面が当接したときに、ボルト孔54bの上方
から締結ボルトを挿通してボルト穴40b1 に螺合して
いくとともに、ボルト孔40c1 、54a内を通過した
締結ボルト56、58の端部にナットを螺合し、締め付
けていくことによりブラケット40に連結部38が固定
される。これにより、エンジン2の外側端部がマウント
装置30を介して車体側サイドメンバ32に支持され
る。
【0027】そして、エンジン2の振動がブラケット4
0を介してインシュレータ34に入力すると、弾性体3
4cが振動を吸収して車体側サイドメンバ32への振動
伝達を低減していく。ところで、エンジンの振動による
車体側サイドメンバ32とエンジン2との相対動作によ
り、インシュレータ34から連結部38に所定の車両前
後方向の外力や車両上下方向の外力が入力するが、その
外力はインシュレータ34と連結部38との間隔を腕の
長さとしたモーメントとして連結部38の固定位置に作
用する。このため、ブラケット40と連結部38とを固
定している締結ボルト56、58及びボルト孔54b、
40b1 に挿通した締結ボルトに、外力に充分に耐え得
るだけの強度が要求される。
【0028】ここで、ブラケット40に連結部38が固
定されている位置を、図3において固定位置A(締結ボ
ルト58及びナットによる固定位置)、固定位置B(締
結ボルト56及びナットによる固定位置)及び固定位置
C(ボルト孔54b、40b 1 に螺合した締結ボルトに
よる固定位置)の符号で示すが、本実施形態では、ブラ
ケット40と連結部38との固定強度が充分に確保され
た構造となっている。
【0029】すなわち、本実施形態は、固定位置A、
B、Cの間隔が車両前後方向に充分に離間して設けられ
ており、しかも、固定位置A、Cが圧入ピン36と略同
一高さに位置し、これら固定位置A、Cの略中間に位置
している固定位置Bを圧入ピン36より下方に位置し、
つまり、隣接する固定位置の間を上下方向で異ならせて
固定位置A、B、Cの間隔を稼いでいるので、前記モー
メントに対して、各固定位置A、B、Cの締結ボルトが
それぞれ分担して入力を受ける構造とすることができ、
各締結ボルトに加わる外力が低減するのでブラケット4
0と連結部38との固定強度を充分に確保することがで
きる。
【0030】また、固定位置A、B、Cを車両前後方向
に沿って設けたことから、エンジン2の端部とブラケッ
ト40の車幅方向外側との間の間隔Lが十分に確保され
ず、ブラケット40及び連結部38の連結スペースを大
幅に縮小せざるを得ない場合であっても、ブラケット4
0を高価な高張力材料により形成せず、或いは、肉厚を
増大させずに所望の固定強度を有するマウント装置30
を製作することができる。したがって、軽量化及び製品
コストの低減化を図ったマウント装置30を提供するこ
とができる。
【0031】また、本実施形態では、連結突起部52c
は、中央ブロック部50の真下から圧入ピン36の外径
寸法の範囲内で車両後方側にずれた位置から下方に突出
していることから、ねじ穴54cの雌ねじ長さを長く設
定することができるので締結ボルト56と連結突起部5
2cのねじ締結部分の強度を十分に確保することがき
る。しかも、連結突起部52cを中央ブロック部50の
真下からずれた位置に形成したことから、連結突起部5
2cが下方に長く延びても、連結部38は最上部の高さ
が低いコンパクトな部品となり、若し、図2に示すよう
にエンジン2のシリンダヘッド2aが車幅方向外側に膨
出していても、連結部38の上方に広いスペースを確保
することができるので締結ボルトの装着作業を容易に行
うことができる。
【0032】さらに、前述したように、連結突起部52
cのねじ穴54cの先端58は、圧入穴50a内に僅か
に連通するように形成されており、このように簡単な構
造を採用するだけで、圧入ピン36の基端部を圧入穴5
0aに圧入する際に、圧入穴50a内のエアがねじ穴5
4cから抜け出るようにしているので、製作コストの低
減化を図りながら圧入ピン36の圧入作業を簡単に行う
ことができる。そして、ねじ穴54cには締結ボルト5
6がねじ込まれ、ねじ穴54c側から圧入穴50aへの
水等の侵入が防止されるので、圧入穴50a内の防錆も
確保することができる。
【0033】次に、図6に示すものは、第2実施形態の
マウント装置70を示すものである。なお、図1から図
5に示した第1実施形態のマウント装置と同一構成部分
には、同一符号を付してその説明を省略する。本実施形
態のマウント装置70は、圧入ピン36より上方位置の
中央ブロック部50から車両前後方向に延びている一対
の連結アーム部72a、72bにより連結部73が構成
されており、連結アーム部72a、72bの中央ブロッ
ク部50から所定距離だけ離間した位置には、上下方向
に連通するボルト孔74a、74bが形成されている。
【0034】また、ブラケット40の取付け面は、連結
アーム部72a、72bの下面が当接する一対の上部取
付け面40a、40bと、これら上部取付け面40a、
40bの間で大きな深さで凹んで形成されている下部取
付け面40dとを備えている。そして、エンジン2の振
動による車体側サイドメンバ32とエンジン2との相対
動作により、インシュレータ34から連結部73に所定
の車両前後方向の外力や車両上下方向の外力が入力する
が、その外力はインシュレータ34と連結部73との間
隔を腕の長さとしたモーメントとして連結部73の固定
位置に作用する。
【0035】本実施形態も、固定位置A、B、Cの間隔
が車両前後方向に充分に離間して設けられている。そし
て、固定位置A、Cが圧入ピン36より上方に位置し、
これら固定位置A、Cの略中間に位置している固定位置
Bを圧入ピン36より下方に位置し、つまり、隣接する
固定位置の間を第1実施形態より大きな距離で上下方向
で異ならせて固定位置A、B、Cの間隔を稼いでいるの
で、前記モーメントに対して、各固定位置A、B、Cの
締結ボルトがそれぞれ分担して入力を受ける構造とする
ことができ、各締結ボルトに加わる外力が低減するので
ブラケット40と連結部73との固定強度を充分に確保
することができる。
【0036】また、本実施形態も、第1実施形態と同様
に、軽量化及び製品コストの低減化を図ったマウント装
置70となる。次に、図7に示すものは、第3実施形態
のマウント装置80を示すものである。なお、図1から
図5に示した第1実施形態のマウント装置と同一構成部
分には、同一符号を付してその説明を省略する。
【0037】このマウント装置80は、インシュレータ
34と、圧入ピン36を介してインシュレータ34に連
結している連結部82と、エンジン2のシリンダブロッ
クの外側端部に固定されながら締結ボルトを介して前記
連結部82に連結するユニット側ブラケット(ブラケッ
ト)90とで構成されている。また、連結部80は、中
央ブロック部50と、中央ブロック部50の圧入ピン3
6の軸より下方位置で車両前方及び後方に延びている一
対の連結アーム部84a、84bと、中央ブロック部5
0から下方に突出している外観円筒形状の連結突起部8
4cとを備えている。
【0038】連結アーム部84a、84bの中央ブロッ
ク部50から所定距離だけ離間した位置には、上下方向
に連通するボルト孔86a、86bが形成され、連結突
起部84cの軸心位置には上面側にねじ穴86cが形成
されている。そして、ねじ穴86cに、スタッドボルト
式の締結ボルト56が装着されている。ここで、連結突
起部84cは、中央ブロック部50の真上に形成されて
おらず、中央ブロック部50の真上から圧入ピン36の
外径寸法の範囲内で車両後方側にずれた位置から上方に
突出して形成されている。
【0039】一方、連結部82が当接するブラケット9
0の取付け面は、連結アーム部84a、84bの下面が
当接する一対の取付け面90a、90bと、これら取付
け面90a、90bの間から上方に凹んで形成されてい
る取付け面90cとを備えている。そして、車両前方側
に位置する取付け面90aにボルト孔90a1 が形成さ
れており、このボルト孔90a1 にスタッドボルト式の
締結ボルト58が下方に突出して装着されている。ま
た、車両前方側に位置する取付け面90bにもボルト穴
90b1 が形成されているとともに、取付け面90cの
天井面にも、ボルト孔90c1 が形成されている。
【0040】そして、上記構成部材からなるマウント装
置80を、エンジン2のシリンダブロックの車幅方向の
外側端部と車体側サイドメンバ32との間に配設するに
は、先ず、インシュレータ34及び連結部38を連結
し、ブラケット90のユニット側固定部をエンジン2の
シリンダブロックの車幅方向の外側端部に当接し、固定
ボルトを介してシリンダブロックに固定する。
【0041】そして、インシュレータ34のフランジ部
34aを車体側サイドメンバ32上に固定する。そし
て、インシュレータ34と連結した連結部82の上方位
置に、エンジン2に固定したブラケット90を配置し、
エンジン2を下降移動させることによって、連結部82
の連結アーム部84a、84b及び連結突起部84c
を、ブラケット90の取付け面90a、90b、90c
に当接させる。これらの当接の前には、締結ボルト56
がボルト孔90c1 内を通過し、締結ボルト58がボル
ト孔86a内を通過して位置決めが行われる。そして、
連結部82及びブラケット90の取付け面が当接したと
きに、ボルト孔86bの下方から締結ボルトを挿通して
ボルト穴90b1 に螺合していくとともに、ボルト孔9
0c1 、86a内を通過した締結ボルト56、58の端
部にナットを螺合し、締め付けていくことによりブラケ
ット90に連結部82が固定される。これにより、エン
ジン2の外側端部がマウント装置30を介して車体側サ
イドメンバ32に支持される。
【0042】そして、エンジン2の振動による車体側サ
イドメンバ32とエンジン2との相対動作により、イン
シュレータ34から連結部82に所定の車両前後方向の
外力や車両上下方向の外力が入力するが、その外力はイ
ンシュレータ34と連結部82との間隔を腕の長さとし
たモーメントとして連結部82の固定位置に作用する。
【0043】本実施形態も、固定位置A、B、Cの間隔
が車両前後方向に充分に離間して設けられている。そし
て、固定位置A、Cが圧入ピン36より下方に位置し、
これら固定位置A、Cの略中間に位置している固定位置
Bを圧入ピン36より上方に位置し、つまり、隣接する
固定位置の間を第1実施形態より大きな距離で上下方向
で異ならせて固定位置A、B、Cの間隔を稼いでいるの
で、前記モーメントに対して、各固定位置A、B、Cの
締結ボルトがそれぞれ分担して入力を受ける構造とする
ことができ、各締結ボルトに加わる外力が低減するので
ブラケット90と連結部82との固定強度を充分に確保
することができる。
【0044】また、第1実施形態と同様に、固定位置
A、B、Cを車両前後方向に沿って設けたことから、ブ
ラケット09及び連結部82の連結スペースを大幅に縮
小せざるを得ない場合であっても、ブラケット90を高
価な高張力材料により形成せず、或いは、肉厚を増大さ
せずに所望の固定強度を有するマウント装置80を製作
することができ、軽量化及び製品コストの低減化を図っ
たマウント装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパワーユニット及びマウント装置
を示したエンジンルームの正面図である。
【図2】本発明に係るパワーユニット及びマウント装置
を示したエンジンルームの車両前後方向から示した図で
ある。
【図3】本発明に係る第1実施形態のパワーユニットの
マウント装置を示す図である。
【図4】第1実施形態の装置の連結部に対する締結ボル
トの固定構造を車体前後方向から示した図である。
【図5】第1実施形態の装置の連結部に対する締結ボル
トの固定構造を車幅方向から示した図である。
【図6】本発明に係る第2実施形態のパワーユニットの
マウント装置を示す図である。
【図7】本発明に係る第3実施形態のパワーユニットの
マウント装置を示す図である。
【図8】従来のマウント装置を示す展開斜視図である。
【図9】従来のマウント装置を車両前後方向から示した
図である。
【符号の説明】
2 エンジン 3 トランスミッション 30、70、80 マウント装置 32 車体側サイドメンバ(車体側部材) 34 インシュレータ 34c 弾性体 36 圧入ピン(連結ピン) 38、73、82 連結部 40、90 ブラケット 50 中央ブロック部 50a 圧入穴 52a、52b、72a、72b、84a、84b 連
結アーム部 52c、84c 連結突起部 54c ねじ穴(連結突起部のボルト穴) 56、58 締結ボルト A、B、C 固定位置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パワーユニットの側部に固定したブラケ
    ットと、このブラケットに対して外側の車体側部材に固
    定し、内部に装着した弾性体の軸心を前記パワーユニッ
    ト側に向けたインシュレータと、前記ブラケットの取付
    け面に固定されながら前記インシュレータの弾性体と一
    体に連結する連結部とを備えたパワーユニットのマウン
    ト装置において、 前記連結部は、前記弾性体の軸心に装着される中実棒形
    状の連結ピンと、この連結ピンの基端部を固着する中央
    ブロック部と、この中央部ブロック部からパワーユニッ
    トの側部に沿う方向の両側に延びている一対の連結アー
    ム部と、前記中央ブロック部から上方或いは下方に突出
    している連結突起部とを備えており、 前記ブラケットの取付け面に締結ボルトを介して固定さ
    れる前記連結部の固定位置を、前記連結突起部及び前記
    一対の連結アーム部の端部側の3箇所としたことを特徴
    とする特徴とするパワーユニットのマウント装置。
  2. 【請求項2】 前記一対の連結アーム部を、前記連結ピ
    ンの軸より上方位置となる前記中央部ブロック部の上側
    からパワーユニットの側部に沿う方向の両側に延びるよ
    うに形成するとともに、前記中央ブロック部を下方に突
    出して形成したことを特徴とする請求項1記載のパワー
    ユニットのマウント装置。
  3. 【請求項3】 前記一対の連結アーム部を、前記連結ピ
    ンの軸より下方位置となる前記中央部ブロック部の下側
    からパワーユニットの側部に沿う方向の両側に延びるよ
    うに形成するとともに、前記前記中央ブロック部を上方
    に突出して形成したことを特徴とする請求項1記載のパ
    ワーユニットのマウント装置。
  4. 【請求項4】 前記連結突起部のボルト穴を、その軸が
    前記中央ブロック部に固着した連結ピンの軸線と交差し
    ないようにずれた位置に形成したことを特徴とする請求
    項1乃至3の何れかに記載のパワーユニットのマウント
    装置。
  5. 【請求項5】 前記連結ピンの基端部を、中央ブロック
    部に形成した圧入穴に圧入するとともに、前記連結突起
    部に形成したボルト穴を、先端が前記圧入穴内に僅かに
    連通し、締結ボルトの基端部がねじ込まれる雌ねじ穴と
    して形成したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか
    に記載のパワーユニットのマウント装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009168189A (ja) * 2008-01-17 2009-07-30 Daihatsu Motor Co Ltd パワーユニットの支持構造
CN101786410A (zh) * 2010-03-30 2010-07-28 重庆长安汽车股份有限公司 一种汽车动力总成系统的悬置软垫总成
CN101850712A (zh) * 2010-03-30 2010-10-06 重庆长安汽车股份有限公司 一种具有吸振功能的汽车动力总成悬置软垫
JP2013212815A (ja) * 2012-04-04 2013-10-17 Suzuki Motor Corp ハイブリッド車両用動力装置

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