JP2001071576A - 走査装置 - Google Patents

走査装置

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JP2001071576A
JP2001071576A JP25228699A JP25228699A JP2001071576A JP 2001071576 A JP2001071576 A JP 2001071576A JP 25228699 A JP25228699 A JP 25228699A JP 25228699 A JP25228699 A JP 25228699A JP 2001071576 A JP2001071576 A JP 2001071576A
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ink
scanning
scanning device
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Norio Shimura
典男 志村
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント装置の入手後、最初にこれを起動す
る際に発生することの多いフェータルエラー、例えば運
搬時を考慮したキャリッジの固定テープを除去すること
なく装置電源を投入した場合に発生するキャリッジ位置
エラーに、簡単な操作で対処できるようにする。 【解決手段】 工場出荷時の状態であることを示すフラ
グを不揮発メモリに設け、上記エラー発生時にフラグが
セットされていた場合には、単に装置カバーを開放し、
テープを除去した上でカバーを閉じればエラー復帰動作
ができるようにする。これによれば、電源再投入やリセ
ットを行わせるなどの操作をユーザに強いることがない
ので、装置に不慣れなユーザにもわかりやすい装置を提
供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機能素子と媒体と
を相対走査させることにより機能素子に所定の機能を実
行させる走査装置に関し、例えばプリント媒体に対して
プリント剤を付与するためのプリントヘッドを用いるプ
リント装置などの走査装置において、装置の初期起動時
に発生し得るエラーから復帰するために行なわれるエラ
ー解除操作の操作性の向上を図ったものである。
【0002】
【従来の技術】この種の走査装置、例えばインクジェッ
トプリンタ等のプリント装置では、工場出荷からユーザ
が入手するまでの過程で輸送・運搬されることを考慮し
て、装置構成部材の好ましくない移動(装置カバーの開
放や走査部材であるキャリッジのがたつきなど)ないし
は破損等を防止するべく、テープやクッション材などの
部材を適切に配して固定ないしは緩衝が施されている。
従ってユーザは装置の入手後にそれらの部材を除去する
など所要の操作を施し、必要に応じキャリッジにプリン
トヘッドを装着してから電源を投入することにより装置
を使用することができるようになる。
【0003】しかし所要の操作を行なわないまま電源を
投入した場合、装置にとって重大なエラー(フェータル
エラー)が発生することがある。例えばキャリッジを固
定しているテープを除去しないまま電源を投入した場
合、キャリッジ移動を伴って行なわれるキャリッジ位置
の検出が行えなくなり、装置自身がキャリッジ位置を認
識できなくなるキャリッジ位置エラーというフェータル
エラーが発生する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】かかるエラーが発生し
た場合、従来のプリント装置では、所要の操作を行った
上で電源を再投入したり、装置のリセット動作を行わせ
ることによってのみ対処が可能なものであった。
【0005】しかしながら、上記エラーはユーザが装置
を入手した後最初にこれを起動する際に発生することが
多く、またその状態では装置についてユーザの知識が十
分でない場合も多いので、電源の再投入またはリセット
によってのみエラーからの復帰が可能である構成では、
装置としての操作性が十分であるとは言い難い。
【0006】そこで本発明の目的は、装置入手後最初に
これを起動する際に発生することの多いフェータルエラ
ーに対して、電源の再投入またはリセットによるのみな
らず、柔軟なエラー復帰動作が可能な走査装置を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明は、
機能素子と媒体とを相対走査させることにより前記機能
素子の所定機能を実行させる走査装置において、装置が
未使用であることを示す情報を保持する保持手段と、所
要の操作が行われなかったことに起因して発生したエラ
ーを検出する手段と、前記エラーが検出され、前記保持
手段に前記情報が保持されているとき、前記エラーの発
生原因を取り除くべく前記所要の操作を実施するために
行われる所定の操作を検出する手段と、当該検出時に前
記エラーからの復帰処理を行う手段と、を具えたことを
特徴とする。
【0008】ここで、装置内部を開閉可能なカバー部材
を具え、前記所定の操作は前記機能素子(ヘッド)を装
着し前記カバー部材を閉じる操作であり、前記所定操作
の検出手段は当該開閉を検出する手段を有することがで
きる。
【0009】また、前記情報は前記装置が工場出荷状態
であって未使用であることを示すために製造者において
セットされる情報であり、前記エラーが生じずに前記装
置が起動されたときに前記情報をリセットする手段を具
えることができる。
【0010】前記機能素子は、前記媒体に対し所定方向
に走査される走査部材に搭載され、当該走査の過程で前
記所定機能を実行可能な形態を有し、前記所要の操作は
前記未使用時において前記走査部材を固定する部材を除
去する操作とすることができる。
【0011】また、前記機能素子は前記走査部材に着脱
可能なカートリッジの形態を有し、前記カバー部材の開
閉の検出に応じて前記機能素子の着脱操作を可能とする
状態と着脱操作の終了状態とに設定する手段を具えるこ
とができる。
【0012】さらに、前記機能素子は、前記媒体にプリ
ント剤を付与することによりプリント機能を実行可能な
プリントヘッドとすることができる。そして、前記プリ
ントヘッドを、インクを吐出するインクジェットプリン
トヘッドとし、さらに前記インクジェットプリントヘッ
ドは、前記インクを吐出するために利用されるエネルギ
として前記インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発
生するための電気熱変換体を有するものとすることがで
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。
【0014】(プリント装置の構成例)図1は、本発明
が実施もしくは適用されて好適なプリント装置として、
インクジェットプリント装置の構成例を示す斜視図であ
り、図においてはそのフロントカバーFCを取り外して
装置内部を露出させた状態を示している。フロントカバ
ーFCは、ヘッド交換その他の作業のために装置内部を
開放できるものであればよく、装置本体から完全に分離
可能なものでも、ヒンジ等によって回動可能に本体に取
り付けられているものでもよい。
【0015】図において、1000は交換式のヘッドカ
ートリッジ、2はそのインクジェットカートリッジを着
脱自在に保持するキャリッジユニットである。3はイン
クジェットカートリッジ1000をキャリッジユニット
2に固定するためのホルダであり、インクジェットカー
トリッジ1000をキャリッジユニット2内に装着して
からカートリッジ固定レバー4を操作すると、これに連
動してインクジェットカートリッジ1000をキャリッ
ジユニット2に圧接する。また、当該圧接によってイン
クジェットカートリッジ1000の位置決めが行われる
と同時に、キャリッジユニット2に設けられた所要の信
号伝達用の電気接点とインクジェットカートリッジ1側
の電気接点とのコンタクトが行われる。5は電気信号を
キャリッジユニット2に伝えるためのフレキシブルケー
ブルである。
【0016】6はキャリッジユニット2を主走査方向に
往復移動させるための駆動源をなすキャリッジモータ、
7は当該駆動力をキャリッジユニット2に伝達するキャ
リッジベルトである。8’は主走査方向に延在してキャ
リッジユニット2の支持を行うとともにその移動を案内
するガイドシャフトである。9はキャリッジユニット2
に取り付けられた透過型のフォトカプラ、10はキャリ
ッジホームポジション付近に設けられた遮光板であり、
キャリッジユニット2がホームポジションに至ったとき
に遮光板10がフォトカプラ9の光軸を遮ることによ
り、キャリッジホームポジションの検出が行われる。1
2はインクジェットヘッドの前面をキャップするキャッ
プ部材やこのキャップ内を吸引する吸引手段、さらには
ヘッド前面のワイピングを行う部材などの回復系を含む
ホームポジションユニットである。
【0017】13はプリント媒体を排出するための排出
ローラであり、不図示の拍車状ローラと協動してプリン
ト媒体を挟み込み、これをプリント装置外へと排出す
る。14はラインフィードモータであり、プリント媒体
を副走査方向へ搬送するのに用いられる。
【0018】本例で用いられるヘッドカートリッジ10
00は、プリント剤としてのインクを収納し、ヘッドカ
ートリッジ本体に対して着脱可能なインクタンクと、ヘ
ッドカートリッジ本体に保持されている吐出部とを有し
ている。すなわち、本例のヘッドカートリッジでは、イ
ンク残量が無くなったとき等にインクタンクのみを単独
で交換することもできる。
【0019】また、ヘッドカートリッジには、モノクロ
ーム(例えばブラック)のインクに対応したインクタン
クおよび吐出部(プリントヘッド)を有したもの、カラ
ー(例えばシアン、マゼンタおよびイエロー)のインク
に対応したインクタンクおよび吐出部を有したもの(ブ
ラックに対応したものが含まれていてもよい)、同一色
について濃度の異なる複数種のインクに対応したインク
タンクおよび吐出部を有したもの等を用いることがで
き、さらに異なる密度に対応して複数用意することもで
きる。そして、それらを適切に交換してキャリッジユニ
ット2に搭載することにより、モノクローム画像形成と
カラー画像形成との切換えや、2値画像形成と中間調画
像形成との切換え等が可能なものとすることができる。
【0020】なお、図1の構成では一つのカートリッジ
が搭載可能な形態が示されているが、異なる色調(色,
濃度)等に対応して複数のカートリッジが搭載可能であ
ってもよい。また、インクの吐出部はインクタンクと分
離不能な構成であってもよく、また装置の別の部位に設
けたインクタンクからチューブ等を介してインク供給を
受けるものでもよい。さらに、吐出部には、インクを吐
出するために利用されるエネルギとして通電に応じイン
クに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する電気熱変
換体(吐出ヒータ)を有したものを用いることができ
る。
【0021】(制御系の構成例)図2は上述したプリン
ト装置の制御系の構成例を示すブロック図である。
【0022】同図において、101はマイクロコンピュ
ータ形態のCPUであり、プリント装置のプリントデー
タの生成、各種コマンドの解析、走査パネルからの入力
に応じた各種設定を行うほか、図3について後述する処
理手順を実行する。102は当該処理手順等に対応した
プログラムや所要のテーブルその他の固定データを格納
したROMである。103はRAMであり、プリントデ
ータを展開するためのワークバッファとして用いられる
領域、各種設定情報を一時格納する領域、必要に応じて
プリントデータの加工に利用される領域のほか、インタ
ーフェース104に入力されたデータおよびコマンドを
一時格納するための領域を有する。
【0023】120はインターフェース104を介して
接続されたホスト装置であり、プリント装置によってプ
リントされる画像等のデータの作成や、加工・編集の処
理等を行うコンピュータとすることができる。また、デ
ィジタルカメラやスキャナ等の形態であってもよい。
【0024】105はフォントの種類やプリント媒体種
類等のプリント装置設定状態を保持しておくための不揮
発性メモリであり、EEPROMなどが用いられる。ま
た、このEEPROM105には後述するフラグ領域が
設けられる。
【0025】106はモータコントローラであり、本例
装置ではヘッドカートリッジ1000を搭載したキャリ
ッジユニット2を主走査方向に走査させ、1または複数
回の主走査後にプリント媒体を所定量搬送(副走査)
し、さらに主走査を行うという動作を繰り返すことによ
り1枚のプリント媒体に対するプリントを完成する所謂
シリアルスキャン方式のものであるので、主走査方向の
移動を行わせるための駆動源をなすキャリッジモータ6
の制御と、プリント媒体の正方向(または逆方向)の搬
送を行わせるための駆動源をなすラインフィードモータ
14の制御とを行うものである。
【0026】107はヘッドコントローラであり、キャ
リッジユニット2にヘッドカートリッジ1000が搭載
されている場合にはプリントデータを吐出部に転送する
機能および吐出部からインクを吐出させる制御を行う機
能を実行する。また、このヘッドコントローラ107
に、キャリッジユニット2に搭載されているヘッドカー
トリッジの装着状態の検出ないしは識別を行う手段およ
び当該検出ないしは識別情報のCPU101への転送手
段を設けることができる。また、ヘッドカートリッジの
吐出部の温度情報やインクタンクの残量検知情報の転送
手段を設けることもできる。
【0027】108はCGROMであり、日本語や外国
語の文字,数字,記号等(キャラクタ)のデータをプリ
ントデータとして展開可能なイメージデータ形態で格納
している。
【0028】109はカバーキーであり、フロントカバ
ーFCの開閉状態検出情報をCPU101に与える。こ
のカバーキー109としては、フロントカバーFCに係
合可能で、その開閉動作に連動して変位または変形する
アクチュエータを有した接触型スイッチ、あるいは開閉
状態を時期的または光学的に検出する非接触型スイッチ
等、適宜のものを用いることができる。なお、このカバ
ーキー109の検出情報は、カートリッジ1000の交
換操作に関連した設定に利用することができる。例え
ば、フロントカバーFCの開放が検出されたときには、
キャリッジユニット2を所定の待機位置(例えばホーム
ポジション)から所定のヘッド交換ポジションに移動さ
せ、ヘッドカートリッジ1000またはインクタンクの
脱着操作を可能とし、この状態でヘッドカートリッジ1
000またはインクタンクが交換され、もしくは何らの
操作も行われずにフロントカバーFCが閉じられたこと
が検出された場合には、キャリッジユニット2をホーム
ポジションに設定することができる。
【0029】操作パネル110は電源スイッチ、プリン
ト開始を指示するためのスイッチ、ホスト装置120と
のオンライン状態を設定するスイッチ、給紙指令キー
等、操作者による指示入力を受容する入力手段のほか、
操作者に装置状態を報知するための手段(LCDなどの
表示手段)を有する。また、装置をリセットするスイッ
チを設けることもできるが、当該スイッチは不用意に操
作されることを避ける目的で他の部位に配置されている
ことが好ましい。
【0030】111は所要の装置状態を検出するための
センサ群であり、上述のホームポジションを検出するた
めのフォトカプラおよび環境温度を検出するために適宜
の部位に設けられた温度センサのほか、送給すべきプリ
ント媒体の有無を検出するセンサ、プリント媒体の搬送
異常(ジャム)その他装置の異常を検出するセンサ等を
有する。
【0031】(制御手順)さて、前述したように、プリ
ント装置では、工場出荷からユーザが入手するまでの過
程で輸送・運搬されることを考慮して、装置構成部材の
好ましくない移動(装置カバーの開放や走査部材である
キャリッジのがたつきなど)ないしは破損等を防止する
べく、テープやクッション材などの部材を適切に配して
固定ないしは緩衝が施されている。従ってユーザは装置
の入手後にそれらの部材を除去するなど所要の操作を施
し、図1のような装置ではキャリッジユニット2にヘッ
ドカートリッジ1000を装着してから電源を投入する
ことにより装置を使用することができるようになる。
【0032】しかし所要の操作を行なわないまま(例え
ば入手後梱包箱から取り出したまま)電源を投入した場
合、装置にとって重大なエラー(フェータルエラー)が
発生することがある。例えばキャリッジユニット2を固
定しているテープを除去しないまま電源を投入した場
合、キャリッジ2の移動を伴うキャリッジ位置の検出が
行えなくなり、キャリッジ位置エラーというフェータル
エラーが発生する。
【0033】かかるエラーが発生した場合、従来のプリ
ント装置では、所要の操作を行い、フェータルエラーの
発生原因を取り除いた上で電源を再投入したり、装置の
リセット動作を行わせることによってのみエラーからの
復帰が可能なものであった。この場合、フェータルエラ
ーの発生原因が完全には取り除かれることなく電源が再
投入されたり、装置のリセット動作が行われることもあ
るが、その場合には再度フェータルエラーが発生する可
能性が高い。従って、例えばキャリッジ位置エラーが発
生した場合は、キャリッジユニット2を固定しているテ
ープを剥し、カートリッジ1000を装着するなど所要
の操作をすべて行った上で電源を再投入したり、装置の
リセット動作を行わせることによってエラーからの復帰
が行える。
【0034】しかしながら、上記エラーはユーザが装置
を入手した後最初にこれを起動する際に発生することが
多く、またその状態では装置についてユーザの知識が十
分でない場合も多いので、電源の再投入またはリセット
を伴うことによってのみエラーからの復帰が可能である
構成では、装置としての操作性が十分であるとは言い難
い。
【0035】図3はかかる問題を解決すべく本実施形態
で採用した電源初期投入時の処理手順を示す。
【0036】かかる手順を採用する前提として、本例装
置では図2のEEPROM105の所定領域に例えば工
場出荷時の初期状態であるか否かを示すフラグを設けて
おき、出荷時にはこのフラグを当該状態にセットしてお
く。そして、電源が投入されたときにフラグの状態を判
定し、その内容が工場出荷状態であることを示している
場合に本手順が起動される。
【0037】ここで、フェータルエラーが検出されず
(ステップS1)、プリント装置が正常に起動されたと
きに(ステップS13)、上記フラグの内容(工場出荷
状態を示す情報)をクリアし(ステップS15)、通常
の処理に移行する。
【0038】一方、最初の起動によりフェータルエラー
が検出された場合、すなわち上記フラグが工場出荷時の
状態にセットされている状態でフェータルエラーが発生
した場合(ステップS1)、従来のプリント装置と同様
に、発生したフェータルエラーの原因を除去した上で電
源を入れ直す(ステップS3)、またはプリント装置の
リセット動作を行わせる(ステップS5)ことで、復帰
を行うことができる。そして所要の復帰処理を行い(ス
テップS11)、プリント装置が正常に起動されると
(ステップS1,S13)、本例ではEEPROM10
5に設けられた工場出荷情報フラグがクリアされる(ス
テップS15)。
【0039】さらに本例では、これらに加えて、フェー
タルエラーの発生時において、電源の再投入(ステップ
S3)およびリセット動作(ステップS5)が行なわれ
ない場合にも、所定の操作を行うことで復帰を可能とす
る。すなわち、ユーザがヘッドを装着し(ステップS
7)、所要の操作を行った上でカバーを閉じることによ
り(ステップS9)、フェータルエラー状態からの復帰
処理(ステップS11)を行うことができるようにす
る。
【0040】例えば、キャリッジユニット2を固定して
いるテープを剥さずに電源を投入し、キャリッジ位置エ
ラーが発生した場合、フロントカバーFCを開放し、テ
ープを剥し、カートリッジ1000を装着するなど所要
の操作を行った上でフロントカバーFCを閉じれば、フ
ェータルエラーからの復帰処理が行われる。
【0041】このように、プリント装置の入手後、最初
にこれを起動する際に発生することの多いフェータルエ
ラーに対して、電源の再投入またはリセットによるのみ
ならず、それらの操作が行われなくても、カバーを開放
して所要の操作を施した上でカバーを閉じればエラー復
帰動作が可能となる。すなわち、上述のように柔軟な復
帰制御を可能としたことにより、装置に不慣れなユーザ
にもわかりやすい装置を提供することができる。
【0042】なお、上記制御手順は、フラグの内容に応
じ、工場出荷後の最初の電源投入に伴って起動されるも
のとしたが、電源投入時の処理として共通化し、フェー
タルエラーの検出後にフラグの状態を判定するようにな
し、その内容に応じてエラー復帰処理ないしフラグのク
リア処理、または通常処理が行われるようにしてもよ
い。
【0043】(その他)本発明は、上例のようなプリン
トヘッドを用いるプリント装置に限られず、広く走査装
置、例えば読み取りセンサなどを走査する読取装置など
にも適用できるのは勿論であり、復帰処理を施すべきフ
ェータルエラーについても上述のものに限られない。
【0044】また、プリント装置に適用する場合にも、
上例のようなインクジェットヘッドを用いるもののみな
らず、シリアルタイプの熱転写プリンタ、ドットマトリ
クスプリンタ、活字式プリンタなどにも適用できる。
【0045】しかしインクジェット記録方式のものに適
用する場合には、特にその中でも、以上の各実施の形態
では、プリントヘッドからインクをプリント媒体に吐出
して画像を形成するインクジェット方式のプリント装置
における例を示したが、本発明はその構成に限定される
ものではない。プリントヘッドとプリント媒体とを相対
的に移動させて、ドットを形成してプリントを行うもの
であれば、方式を問わずいずれのプリント装置について
も有効である。
【0046】しかし特にインクジェットプリント方式を
用いる場合には、その中でも、インク吐出を行わせるた
めに利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手
段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱
エネルギによりインクの状態変化を生起させる方式のプ
リントヘッド、プリント装置において優れた効果をもた
らすものである。かかる方式によればプリントの高密度
化,高精細化が達成できるからである。
【0047】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、プリント情報に対応していて核沸騰を越え
る急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を
印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発
生せしめ、プリントヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状
の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細
書,同第4345262号明細書に記載されているよう
なものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率
に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記
載されている条件を採用すると、さらに優れたプリント
を行うことができる。
【0048】プリントヘッドの構成としては、上述の各
明細書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変
換体の組合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)
の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書,米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含ま
れるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対し
て、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構
成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネ
ルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成
を開示する特開昭59−138461号公報に基いた構
成としても本発明の効果は有効である。すなわち、プリ
ントヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明
によればプリントを確実に効率よく行うことができるよ
うになるからである。
【0049】さらに、プリント装置がプリントできるプ
リント媒体の最大幅に対応した長さを有するフルライン
タイプのプリントヘッドに対しても本発明は有効に適用
できる。そのようなプリントヘッドとしては、複数プリ
ントヘッドの組合わせによってその長さを満たす構成
や、一体的に形成された1個のプリントヘッドとしての
構成のいずれでもよい。
【0050】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定されたプリントヘッド、あるい
は装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接
続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在
のチップタイプのプリントヘッド、あるいはプリントヘ
ッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリ
ッジタイプのプリントヘッドを用いた場合にも本発明は
有効である。
【0051】また、本発明のプリント装置の構成とし
て、プリントヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段
等を付加することは本発明の効果を一層安定できるの
で、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
プリントヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニ
ング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれと
は別の加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を
行う予備加熱手段、プリントとは別の吐出を行なう予備
吐出手段を挙げることができる。
【0052】また、搭載されるプリントヘッドの種類な
いし個数についても、例えば単色のインクに対応して1
個のみが設けられたものの他、プリント色や濃度を異に
する複数のインクに対応して複数個数設けられるもので
あってもよい。すなわち、例えばプリント装置のプリン
トモードとしては黒色等の主流色のみのプリントモード
だけではなく、プリントヘッドを一体的に構成するか複
数個の組み合わせによるかいずれでもよいが、異なる色
の複色カラー、または混色によるフルカラーの各プリン
トモードの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0053】さらに加えて、以上説明した本発明実施の
形態においては、インクを液体として説明しているが、
室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化
もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインク
ジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の
範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲
にあるように温度制御するものが一般的であるから、使
用プリント信号付与時にインクが液状をなすものを用い
てもよい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの
固形状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使
用せしめることで積極的に防止するため、またはインク
の蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって
液化するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネ
ルギのプリント信号に応じた付与によってインクが液化
し、液状インクが吐出されるものや、プリント媒体に到
達する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱
エネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを
使用する場合も本発明は適用可能である。このような場
合のインクは、特開昭54−56847号公報あるいは
特開昭60−71260号公報に記載されるような、多
孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保
持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような
形態としてもよい。本発明においては、上述した各イン
クに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実
行するものである。
【0054】さらに加えて、本発明の形態としては、コ
ンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用い
られるプリント装置の形態とするものの他、ホストコン
ピュータと組み合わされたシステム、リーダ等と組合わ
せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミ
リ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
プリント装置など走査装置の入手後、最初にこれを起動
する際に発生することの多いエラーに対して、電源の再
投入またはリセットによるのみならず、それらの操作が
行われなくても、カバーやカートリッジ形態の走査手段
の状態に応じてエラー復帰動作を行うことが可能とな
る。すなわち、柔軟な復帰制御を可能としたことによ
り、装置に不慣れなユーザにもわかりやすい装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が実施もしくは適用されて好適なプリン
ト装置として、インクジェットプリント装置の構成例を
示す斜視図である。
【図2】図1に示すプリント装置の制御系の構成例を示
すブロック図である。
【図3】図1に示す装置の入手後、最初に電源を投入し
たときに起動されるエラー復帰制御手順の一例を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
2 キャリッジユニット 3 ホルダ 4 カートリッジ固定レバー 6 キャリッジモータ 12 ホームポジションユニット 14 ラインフィードモータ 101 CPU 102 ROM 103 RAM 104 インターフェース 105 不揮発性メモリ(EEPROM) 106 モータコントローラ 107 ヘッドコントローラ 108 CGROM 109 カバーキー 110 操作パネル 111 センサ群 120 ホスト装置 1000 ヘッドカートリッジ FC フロントカバー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機能素子と媒体とを相対走査させること
    により前記機能素子の所定機能を実行させる走査装置に
    おいて、 装置が未使用であることを示す情報を保持する保持手段
    と、 所要の操作が行われなかったことに起因して発生したエ
    ラーを検出する手段と、 前記エラーが検出され、前記保持手段に前記情報が保持
    されているとき、前記エラーの発生原因を取り除くべく
    前記所要の操作を実施するために行われる所定の操作を
    検出する手段と、 当該検出時に前記エラーからの復帰処理を行う手段と、
    を具えたことを特徴とする走査装置。
  2. 【請求項2】 装置内部を開閉可能なカバー部材を具
    え、前記所定の操作は前記機能素子を装着し前記カバー
    部材を閉じる操作であり、前記所定操作の検出手段は当
    該開閉を検出する手段を有することを特徴とする請求項
    1に記載の走査装置。
  3. 【請求項3】 前記情報は前記装置が工場出荷状態であ
    って未使用であることを示すために製造者においてセッ
    トされる情報であり、前記エラーが生じずに前記装置が
    起動されたときに前記情報をリセットする手段を具えた
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の走査装置。
  4. 【請求項4】 前記機能素子は、前記媒体に対し所定方
    向に走査される走査部材に搭載され、当該走査の過程で
    前記所定機能を実行可能な形態を有し、前記所要の操作
    は前記未使用時において前記走査部材を固定する部材を
    除去する操作であることを特徴とする請求項1ないし3
    のいずれかに記載の走査装置。
  5. 【請求項5】 前記機能素子は前記走査部材に着脱可能
    なカートリッジの形態を有し、前記カバー部材の開閉の
    検出に応じて前記機能素子の着脱操作を可能とする状態
    と着脱操作の終了状態とに設定する手段を具えたことを
    特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の走査装
    置。
  6. 【請求項6】 前記機能素子は、前記媒体にプリント剤
    を付与することによりプリント機能を実行可能なプリン
    トヘッドであることを特徴とする請求項1ないし5のい
    ずれかに記載の走査装置。
  7. 【請求項7】 前記プリントヘッドは、インクを吐出す
    るインクジェットプリントヘッドであることを特徴とす
    る請求項6に記載の走査装置。
  8. 【請求項8】 前記インクジェットプリントヘッドは、
    前記インクを吐出するために利用されるエネルギとして
    前記インクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する
    ための電気熱変換体を有することを特徴とする請求項7
    に記載の走査装置。
JP25228699A 1999-09-06 1999-09-06 走査装置 Pending JP2001071576A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007066060A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Fujitsu Ltd 電子機器およびコンピュータ実行可能なプログラム

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