JP4841989B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置、印刷報知方法及びそのプログラムに関する。
従来、印刷装置としては、インクを吐出して印刷を行いこのインクの残量に関する情報をユーザに提示するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載された装置は、過去に行われた印刷で消費したインク量を使用量情報として管理し、この使用量情報に基づいて計算した各用紙ごとの印刷可能枚数をインク残量と共に表示部に表示させる。このように、過去の印刷に関する使用量情報に基づいて現在以降の印刷可能な印刷可能枚数を求め、この求めた各用紙ごとの印刷可能枚数を表示する。
特開2002−283670号公報(図15)
しかしながら、この特許文献1に記載された印刷装置では、例えば、現在以降に過去に行われたものと異なる条件で印刷を行う場合などには、表示されている印刷可能枚数と実際の印刷可能枚数とが異なってしまうことがあった。ユーザには、予め決まった枚数を印刷する予定があるなど、そのカートリッジによって印刷可能な枚数を把握し予定する枚数の印刷を確保したいという要望があり、より確実に各用紙ごとの印刷可能な枚数を把握可能にすることが望まれている。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、着色剤を収容したカートリッジによって、より確実な複数の印刷媒体の種別に応じた印刷可能である残枚数をユーザに報知することができる印刷装置、印刷報知方法及びそのプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の印刷装置は、
情報を報知可能な報知手段と、
印刷可能な枚数の上限として設定された印刷上限枚数を印刷する着色剤量である印刷保証着色剤量の着色剤を少なくとも収容したカートリッジを用いて印刷媒体へ画像を印刷可能な印刷手段と、
複数の種別の印刷媒体の各々を所定枚数印刷するのに要する着色剤量である着色剤必要量を含む必要量情報を記憶する記憶手段と、
前記印刷手段によって印刷された印刷済着色剤量が前記印刷保証着色剤量に至っているときには前記印刷手段に前記カートリッジを用いた印刷をさせず前記印刷済着色剤量が前記印刷保証着色剤量に至っていないときには前記印刷手段に前記カートリッジを用いて前記印刷媒体へ画像を印刷させ、前記印刷済着色剤量と前記印刷保証着色剤量と前記記憶手段に記憶された前記必要量情報とに基づいて印刷可能な残り枚数である残枚数を前記複数の種別の印刷媒体の各々について求め、該求めた残枚数を前記報知手段に報知させる制御手段と、
を備えたものである。
この印刷装置では、印刷済着色剤量が印刷保証着色剤量に至っているときには印刷保証着色剤量の着色剤を少なくとも収容したカートリッジを用いた印刷をさせず、印刷済着色剤量が印刷保証着色剤量に至っていないときにはこのカートリッジを用いて印刷媒体へ画像を印刷させ、印刷済着色剤量と印刷保証着色剤量と着色剤必要量を複数の種別の印刷媒体について含む必要量情報とに基づいて残枚数を複数の種別の印刷媒体の各々について求め、この求めた残枚数を報知する。つまり、印刷可能な上限値である印刷上限枚数までカートリッジを用いて印刷する間の複数の種別の印刷媒体の各々の残枚数を、印刷上限枚数に対応する印刷保証着色剤量と印刷に用いられた印刷済着色剤量と予め定められた着色剤必要量を含む必要量情報とを用いて求めるのである。したがって、そのカートリッジで印刷可能な印刷枚数の上限がなく過去に行った印刷の着色剤量に基づいて各印刷媒体の残枚数を求めて報知するものに比べ、より確実な複数の印刷媒体の種別に応じた印刷可能である残枚数をユーザに報知することができる。
本発明の印刷装置において、前記制御手段は、前記印刷済着色剤量と前記印刷保証着色剤量と前記記憶手段に記憶された前記必要量情報とに基づいて前記残枚数を前記複数の種別の印刷媒体の各々について求めるに際して、印刷可能な残り着色剤量である着色剤残量を前記印刷に用いられた印刷済着色剤量と前記印刷保証着色剤量との差分により求め、該求めた着色剤残量を前記必要量情報に含まれる着色剤必要量で除算することにより前記残枚数を前記複数の種別の印刷媒体の各々について求めてもよい。
本発明の印刷装置において、前記記憶手段は、前記印刷済着色剤量をも記憶し、前記制御手段は、前記印刷手段に前記カートリッジを用いて前記印刷媒体へ画像を印刷させたときには、該印刷に用いた着色剤量を加えて前記印刷済着色剤量を前記記憶手段に記憶させてもよい。こうすれば、印刷済着色剤量が更新して記憶されるため、比較的容易に印刷済着色剤量を管理することができる。ここで、「印刷済着色剤量を記憶する」とは、印刷済着色材料自体を記憶することのほか、印刷保証着色剤量から減じて印刷済着色剤量を計算可能な着色剤残量を記憶することにより印刷済着色剤量を間接的に記憶することをも含む。
本発明の印刷装置において、前記記憶手段は、前記残枚数をも記憶し、前記制御手段は、前記印刷手段に前記カートリッジを用いて前記印刷媒体へ画像を印刷させたときには、該印刷に用いた着色剤量を加えて前記印刷済着色剤量を求め、該求めた印刷済着色剤量と前記印刷保証着色剤量と前記記憶手段に記憶された前記必要量情報とに基づいて前記残枚数を前記複数の種別の印刷媒体の各々について求め、該求めた残枚数を前記記憶手段に記憶させてもよい。こうすれば、印刷手段によって印刷媒体に印刷すると、その後の印刷可能な残枚数が記憶手段に記憶されるため、例えば残枚数の報知指令があったあと残枚数を求めるものに比べて迅速に残枚数を報知することができる。ここで、「残枚数を記憶する」とは、残枚数自体を記憶することのほか、印刷上限枚数から減じて残余枚数を計算可能な印刷済枚数を記憶することにより残枚数を間接的に記憶することをも含む。
記憶手段に印刷済着色剤量や残枚数を記憶する態様の本発明の印刷装置において、前記記憶手段は、前記カートリッジに設けられた記憶素子であるものとしてもよい。こうすれば、カートリッジに設けられた記憶素子にカートリッジの情報(印刷済着色剤量など)が記憶されるため、カートリッジとそのカートリッジの情報とを確実に紐づけることができる。
本発明の印刷装置は、前記残枚数を前記報知手段に報知させる旨の報知指令を取得可能な取得手段、を備え、前記制御手段は、前記取得手段が前記報知指令を取得したときには、前記求めた残枚数を前記報知手段に報知させてもよい。こうすれば、ユーザが必要とするときに残枚数を報知することができる。
本発明の印刷装置において、前記記憶手段は、縁あり印刷又は縁なし印刷と通常画質印刷又は高画質印刷との少なくとも一方を含む印刷条件に基づいて前記着色剤必要量が定められた前記必要量情報を記憶し、前記制御手段は、前記印刷済着色剤量と前記印刷保証着色剤量と前記記憶手段に記憶された前記必要量情報とに基づいて前記残枚数を前記複数の種別の印刷媒体の各々について求めるに際して、前記残枚数を前記複数の種別の印刷媒体の各々について前記印刷条件ごとに求めてもよい。こうすれば、複数の種別の印刷媒体の各々について印刷条件に応じた残枚数が報知されるため、ユーザは、より詳細な残枚数の情報を得ることができる。
本発明の印刷装置において、前記制御手段は、前記求めた残枚数が1枚未満であるときには前記印刷済着色剤量が前記印刷保証着色剤量に至っているものとして前記印刷手段に前記カートリッジを用いた印刷をさせないものとしてもよい。こうすれば、印刷保証着色剤量を超えて印刷してしまうことがない。
本発明の印刷装置において、前記報知手段は、画像を表示可能な表示手段であり、前記制御手段は、前記求めた残枚数を前記表示手段に表示させてもよい。こうすれば、ユーザは画像によって視覚的に残枚数を認識することができる。
本発明の印刷装置において、前記印刷手段は、前記着色剤としてインクを収容したカートリッジを用いて前記印刷媒体へ写真の画像を印刷させてもよい。こうすれば、写真を印刷する際に、着色剤としてインクを用いて、美しい印刷を行うことができる。
本発明の印刷報知方法は、
情報を報知可能な報知手段と、印刷可能な枚数の上限として設定された印刷上限枚数を印刷する着色剤量である印刷保証着色剤量の着色剤を少なくとも収容したカートリッジを用いて印刷媒体へ画像を印刷可能な印刷手段と、複数の種別の印刷媒体の各々を所定枚数印刷するのに要する着色剤量である着色剤必要量を含む必要量情報を記憶する記憶手段と、を備えた印刷装置をコンピュータ・ソフトウェアにより制御する印刷報知方法であって、
(a)前記印刷手段によって印刷された印刷済着色剤量が前記印刷保証着色剤量に至っているときには前記印刷手段に前記カートリッジを用いた印刷をさせず前記印刷済着色剤量が前記印刷保証着色剤量に至っていないときには前記印刷手段に前記カートリッジを用いて前記印刷媒体へ画像を印刷させるステップと、
(b)前記ステップ(a)の印刷を含む前記印刷済着色剤量と前記印刷保証着色剤量と前記記憶手段に記憶された前記必要量情報とに基づいて印刷可能な残り枚数である残枚数を前記複数の種別の印刷媒体の各々について求め、該求めた残枚数を前記報知手段に報知させるステップと、
を含むものである。
この印刷報知方法では、印刷済着色剤量が印刷保証着色剤量に至っているときには印刷保証着色剤量の着色剤を少なくとも収容したカートリッジを用いた印刷をさせず、印刷済着色剤量が印刷保証着色剤量に至っていないときにはこのカートリッジを用いて印刷媒体へ画像を印刷させ、印刷済着色剤量と印刷保証着色剤量と着色剤必要量を複数の種別の印刷媒体について含む必要量情報とに基づいて残枚数を複数の種別の印刷媒体の各々について求め、この求めた残枚数を報知する。つまり、印刷可能な上限値である印刷上限枚数までカートリッジを用いて印刷する間の複数の種別の印刷媒体の各々の残枚数を、印刷上限枚数に対応する印刷保証着色剤量と印刷に用いられた印刷済着色剤量と予め定められた着色剤必要量を含む必要量情報とを用いて求めるのである。したがって、そのカートリッジで印刷可能な印刷枚数の上限がなく過去に行った印刷の着色剤量に基づいて各印刷媒体の残枚数を求めて報知するものに比べ、より確実な複数の印刷媒体の種別に応じた印刷可能である残枚数をユーザに報知することができる。なお、この印刷報知方法において、上述した印刷装置の種々の態様を採用してもよいし、また、上述した印刷装置の各機能を実現するようなステップを追加してもよい。
本発明のプログラムは、上述した印刷報知方法の各ステップを1又は複数のコンピュータに実現させるためのものである。このプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(例えばハードディスク、ROM、FD、CD、DVDなど)に記録されていてもよいし、伝送媒体(インターネットやLANなどの通信網)を介してあるコンピュータから別のコンピュータへ配信されてもよいし、その他どのような形で授受されてもよい。このプログラムを一つのコンピュータに実行させるか又は複数のコンピュータに各ステップを分担して実行させれば、上述した印刷報知方法の各ステップが実行されるため、印刷報知方法と同様の作用効果が得られる。
次に本発明を具現化した一実施形態について図面を用いて説明する。図1は本実施形態のインクジェットプリンタ20の構成の概略を示す構成図、図2はインクカートリッジ50の構成の概略を表す説明図、図3は記憶素子54に記憶されたカートリッジ情報54aの説明図、図4は操作パネル60の説明図であり、図5はフラッシュメモリ75に記憶されたカートリッジ情報75a、印刷必要ポイント情報75b、印刷可能残枚数計算情報75c及び印刷可能残枚数情報75dの説明図である。本実施形態のインクジェットプリンタ20は、例えばデジカメなどで撮影した写真画像を印刷用の画像として用い、用紙Sとして写真サイズ(L版)及びハガキサイズなどの複数の用紙を印刷可能ないわゆる写真専用プリンタとして構成されており、インクカートリッジ50に収容されたインク量に応じて設定された保証範囲の枚数(保証枚数範囲ともいう)の印刷が保証されたインクカートリッジ50を装着可能になっている。ここでは、インクカートリッジ50で印刷した全体の枚数として、ハガキサイズの用紙のみを印刷したときの最大枚数以上、L版サイズの用紙のみを印刷したときの最大枚数(印刷上限枚数とする)以下の範囲が保証枚数範囲として定められている。つまり、インクジェットプリンタ20では、保証枚数範囲の印刷を保証するために、保証枚数範囲の最大枚数を印刷し収容されたインク量が計算によって形式上消費されたときには、インクが実際に残っていたとしてもこのインクカートリッジ50での印刷を終了するよう設定されている。なお、本実施形態では、保証枚数範囲の最大枚数を印刷したあとそのカートリッジでの印刷をできなくする機能を「シャットオフ機能」と呼び、そのカートリッジでの印刷をできなくすることを「シャットオフする」と呼ぶこととする。なお、本実施形態では印刷媒体を「用紙」として説明するが、材質を特定する趣旨ではなく、紙のほかフィルムなど他の材質も含む。
本実施形態のインクジェットプリンタ20は、図1に示すように、プラテン40上を図中奥から手前へと搬送される用紙Sにインク滴を吐出して印刷を行うプリンタ機構21と、駆動モータ33により駆動される紙送りローラ35を含む紙送り機構31と、プラテン40の一端に形成されたキャッピング装置41と、ユーザが各種の指示を入力する操作パネル60と、インクジェットプリンタ20全体をコントロールするコントローラ70とを備えている。
プリンタ機構21は、キャリッジベルト32によりガイド28に沿って左右に往復動するキャリッジ22と、シアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・レッド(R)・ブルー(B)及びブラック(K)の各色のインクを個別に収容しキャリッジ22へインクを供給可能なインクカートリッジ50と、インクカートリッジ50から供給された各インクに圧力をかける印刷ヘッド24とを備えている。キャリッジ22は、メカフレーム48の右側に取り付けられたキャリッジモータ34aとメカフレーム48の左側に取り付けられた従動ローラ34bとの間に架設されたキャリッジベルト32がキャリッジモータ34aによって駆動されるのに伴って移動する。ここでは、キャリッジ22上にインクカートリッジ50を搭載しない、いわゆるオフキャリッジ型を採用している。印刷ヘッド24は、キャリッジ22の下部に設けられており、圧電素子に電圧をかけることによりこの圧電素子を変形させてインクを加圧する方式により印刷ヘッド24の下面に設けられたノズル23から各色のインクを吐出するものである。なお、この印刷ヘッド24は、発熱抵抗体(例えばヒータなど)に電圧をかけインクを加熱して発生した気泡によりインクを加圧する方式を採用してもよい。キャリッジ22の背面には、キャリッジ22の位置を検出するリニア式エンコーダ25が配置されており、このリニア式エンコーダ25を用いてキャリッジ22のポジションが管理可能となっている。
インクカートリッジ50は、メカフレーム48に着脱可能に装着されており、図2に示すように、溶媒としての水に着色剤としての染料又は顔料を含有したシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)・レッド(R)・ブルー(B)及びブラック(K)などの印刷用に用いるインクを各々収容したインク容器52a〜52fと、クリーニング処理などで排出された廃インクを吸収して保存する廃液パッド53と、インクカートリッジ50に関する情報などを記憶する記憶素子54とを備えている。インクカートリッジ50は、インク供給口51a〜51fとキャリッジ22との間に接続された供給チューブ29を介し、図示しない供給ポンプの駆動によりキャリッジ22へインクを供給可能となっている(図1参照)。記憶素子54は、読み書き可能な不揮発性のICメモリであり、インクカートリッジ50が本体に装着されると、その表面に設けられた出力端子55と本体に設けられた接続端子47とが接続し、コントローラ70による読み書きが可能となる。この記憶素子54には、図3に示すように、インクカートリッジ50の情報であるカートリッジ情報54aが記憶されている。カートリッジ情報54aは、そのカートリッジで印刷可能な上限の枚数である印刷上限枚数を印刷可能なインク量をポイントで表した印刷保証ポイントや、現在までにそのカートリッジで印刷を行ったインク量を表す印刷済ポイント、印刷保証ポイントと印刷済ポイントとの差分値でありそのカートリッジで印刷が可能な残りのインク量を表す印刷可能残ポイントなどが含まれている。本実施形態では、印刷上限枚数がL版サイズの用紙Sのみを印刷したときの枚数である100枚に設定されており、この印刷上限枚数分のインクの吐出をL版サイズの用紙全面に行うことが可能なインク量のインクを少なくとも各インク容器52a〜52fに収容している。したがって、どのような印刷を行っても、確実に印刷上限枚数(L版サイズ100枚)の印刷が確保されている。また、1枚の印刷を行うと全色のインクを全面に吐出するものとして印刷済ポイントを計算するよう設定されていることから、各色のインクに対してではなく、インクカートリッジ50全体に対して印刷保証ポイントが定められている。ここでは、印刷保証ポイントは70ポイントに定められている。なお、印刷保証ポイントには反映されていないが、印刷上限枚数の印刷を行うのに必要なクリーニング処理などプリンタのメンテナンスに用いられるインク量のインクも各インク容器52a〜52fに収容されているものとする。
キャッピング装置41は、プラテン40の印刷可能領域から図1中の右側に外れた位置に設けられ、略直方体で上部が開口した筐体を備えている。このキャッピング装置41は、印刷休止中などに印刷ヘッド24が乾燥するのを防止するために印刷ヘッド24を封止するときにも利用される。また、キャッピング装置41には、吸引ポンプ42が接続され、吸引ポンプ42を作動するとキャッピング装置41の内部空間に負圧が発生する。キャッピング装置41がノズル23を封止しているときにこの負圧を発生させることにより、印刷ヘッド24内のインクが強制的に吸い出される。吸引ポンプ42によって吸い出されたインクは、廃インクとして廃液チューブ43及び廃液導入口53a(図2参照)を介してインクカートリッジ50の廃液パッド53に吸収される。なお、このキャッピング装置41は、印刷ヘッド24の先端でインクが乾燥して固化するのを防止するために定期的又は所定のタイミングで印刷データとは無関係にインク滴を吐出させる、いわゆるフラッシング動作を行うときにも利用される。
操作パネル60は、ユーザがインクジェットプリンタ20に対して各種の指示を入力するためのデバイスであり、図4に示すように、各種の指示に応じた文字、図形又は記号が表示される表示部62や、各種操作を行う操作部64が設けられている。表示部62は、カラー画像を表示する液晶パネルにより構成されている。操作部64には、ユーザが処理や文字等を選択するカーソルなどを移動させるときに押下されるカーソルキー64aや処理選択などを決定するときに押下される決定キー64b、各種情報を表示部62へ表示するときに押下される画面表示キー64c、選択されている画像の印刷を実行するときに押下される印刷実行キー64dなどが配置されている。なお、印刷可能残枚数表示画面80については、詳しくは後述する。
コントローラ70は、図1に示すように、メカフレーム48の背面に取り付けられたメイン基板49上に設けられ、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、各種処理プログラムを記憶したROM73と、一時的にデータを記憶したりデータを保存したりするRAM74と、データを書き込み消去可能なフラッシュメモリ75と、外部機器との情報のやり取りを行うインタフェース(I/F)79と、図示しない入出力ポートとを備えている。ROM73には、後述する印刷・表示制御ルーチンなどが記憶されている。また、RAM74には、印刷バッファ領域が設けられており、この印刷バッファ領域に一時的にユーザPC90から送られてきた印刷データが記憶される。フラッシュメモリ75には、図5に示すように、上述のカートリッジ情報54aと同様の内容を含むカートリッジ情報75aのほか、用紙を1枚印刷するのに必要なインク量を表す印刷必要ポイントを含む印刷必要ポイント情報75b、そのカートリッジで印刷可能な残り枚数である印刷可能残枚数を計算するときに用いる印刷可能残枚数計算情報75c、そのカートリッジの各印刷用紙に対応する印刷可能残枚数を含む印刷可能残枚数情報75dが保存されている。カートリッジ情報75aは、インクカートリッジ50の取り外し・再装着などに備えて、現在装着中のインクカートリッジ50から読み出して保存したものである。印刷必要ポイント情報75bには、L版サイズの用紙1枚の全面を印刷するのに必要な印刷必要ポイント(0.7ポイント)とハガキサイズの用紙1枚の全面を印刷するのに必要な必要印刷ポイント(1.0ポイント)とが含まれている。印刷可能残枚数計算情報75cは、印刷可能残枚数を計算する計算式として、印刷可能なインク残量に相当する印刷可能残ポイントを各用紙サイズの印刷必要ポイントで除算する計算式が含まれている。印刷可能残枚数情報75dには、その用紙サイズの用紙Sで印刷可能な最大枚数と現在の印刷可能残枚数とが各用紙サイズについて含まれている。ここでは、L版サイズの最大枚数が100枚であり、ハガキサイズの最大枚数が70枚である。このため、インクカートリッジ50では、ユーザがL版サイズの用紙のみを用いて印刷すると用紙100枚の印刷が保証されており、ハガキサイズの用紙のみを用いて印刷すると用紙70枚の印刷が保証されており、その両方を混在して印刷すると全体として用紙70〜100枚の範囲での印刷が保証されていることになる。このコントローラ70には、記憶素子54からの信号や操作パネル60からの信号などが図示しない入力ポートを介して入力されるほか、ユーザPC90から出力された印刷ジョブなどがI/F79を介して入力される。また、コントローラ70からは、印刷ヘッド24への制御信号や駆動モータ33への制御信号、キャリッジモータ34aへの駆動信号、吸引ポンプ42への動作制御信号、操作パネル60への制御信号などが図示しない出力ポートを介して出力されるほか、ユーザPC90への印刷ステータス情報などがI/F79を介して出力される。
次に、こうして構成された本実施形態のインクジェットプリンタ20の動作について説明する。図6は、コントローラ70のCPU72により実行される印刷・表示制御ルーチンの一例を表すフローチャートである。このルーチンは、ROM73に記憶され、インクジェットプリンタ20の電源がオンされたあとCPU72により実行される。このルーチンが開始されると、CPU72は、まず、インクジェットプリンタ20の電源がオンされた直後であるか否か、又は、インクカートリッジ50が交換されたか否かを判定する(ステップS100)。この判定は、カートリッジ情報75aの内容がプリンタ機構21に装着されたインクカートリッジ50のものと同一にするために行うものである。インクカートリッジ50が交換されたか否かの判定は、例えば、カートリッジ情報54aの内容とカートリッジ情報75aの内容とに相違があるか否かに基づいて行うことができる。
インクジェットプリンタ20の電源がオンされた直後であるか、インクカートリッジ50が交換されたかの少なくとも一方を満たすときには、CPU72は、インクカートリッジ50の記憶素子54に記憶されたカートリッジ情報54aを読み出すと共に印刷可能残枚数を計算し(ステップS110)、カートリッジ情報54aの内容をカートリッジ情報75aに書き込むと共に計算した印刷可能残枚数を印刷可能残枚数情報75dに書き込む(ステップS120)。ここで、印刷可能残枚数は、印刷可能残枚数計算情報75cに含まれる計算式を用い、印刷に用いられたインクカートリッジ50のインク量の総量に相当する印刷済ポイントと印刷上限枚数を印刷可能なインク量に相当する印刷保証ポイントとの差分である印刷可能残ポイントを、印刷必要ポイント情報75bに含まれ用紙1枚を印刷するのに必要なインク量に相当する印刷必要ポイントで除算することにより、各用紙サイズの各々について計算するよう設定されている。また、印刷可能残枚数情報75dに含まれる各用紙サイズに対応する最大枚数についても印刷可能残枚数計算情報75cの印刷可能残ポイントに代えて印刷保証ポイントを用いることにより計算する。そして、計算した各用紙サイズに対応する印刷可能残枚数と最大枚数とを印刷可能残枚数情報75dに書き込む。なお、印刷枚数を整数として扱うため、印刷可能残枚数計算情報75cの計算式を用いて計算された小数点以下の数値は切り捨て処理される。
ステップS120のあと、または、ステップS100でインクジェットプリンタ20の電源がオンされた直後でなく且つインクカートリッジ50が交換されていないと判定されたあと、CPU72は、インクカートリッジ50が印刷可能な状態であるか否かを判定する(ステップS130)。インクカートリッジ50が印刷可能な状態であるか否かの判定は、フラッシュメモリ75に記憶された印刷可能残枚数情報75dに含まれるインクカートリッジ50の印刷可能残枚数が値0でないか、などを判定することにより行う。インクカートリッジ50が印刷可能な状態でないと判定されたときには、このインクカートリッジ50で印刷ができない旨の警告メッセージを表示部62に表示する(ステップS270)。
一方、ステップS130でインクカートリッジ50が印刷可能な状態であると判定されたときには、印刷指示があるか否かを判定する(ステップS140)。印刷指示があるか否かの判定は、ユーザPC90から印刷データを受信したか否か、または、印刷実行キー64dが押下されたか否かに基づいて行う。印刷指示がないと判定されたときには、CPU72は、上述したステップS100以降の処理を行い、印刷指示があると判定されたときには、ユーザに以降のインクカートリッジ50で印刷可能な枚数を報知するため、図4,図7,図8に示すように、印刷可能残枚数表示画面80を表示部62に表示させる(ステップS150)。この印刷可能残枚数表示画面80には、画面のタイトルを表示するタイトル表示部80aや、各用紙の用紙名と各用紙サイズに対応する印刷可能残枚数のそれぞれとを数字で表示する印刷可能残枚数表示部80b、ユーザへのメッセージなどを表示するメッセージ表示部80cなどが設けられている。印刷可能残枚数表示部80bに表示する各用紙サイズに対応する印刷可能残枚数は、印刷可能残枚数情報75dから読み出したものを用いるよう設定されている。
印刷可能残枚数表示画面80を表示部62に表示させると、CPU72は、印刷可能残枚数が閾値Nend以下であるか否かを判定する(ステップS160)。この閾値Nendは、インクカートリッジ50では印刷できないことを判定するための閾値であり、印刷可能な枚数のすべてを印刷したときの印刷可能残枚数の値、即ち値0に定められている。印刷可能残枚数が閾値Nend以下であると判定されたときには、CPU72は、装着されているインクカートリッジ50ではこれ以上の印刷ができないものとみなし、フラッシュメモリ75に記憶されたカートリッジ情報75a及び記憶素子54に記憶されたカートリッジ情報54aの印刷可能残ポイントに値0をセットする(ステップS170)。このように、印刷可能残ポイントを印刷必要ポイントで除算したときに印刷可能残枚数が小数点以下の値(つまり印刷可能残枚数が1枚未満)であるときには、印刷可能残ポイントに値0をセットし、印刷済ポイントが印刷保証ポイントに至っているものとするのである。続いて、CPU72は、図7に示すように、このインクカートリッジ50で印刷ができない旨の警告メッセージを印刷可能残枚数表示画面80のメッセージ表示部80cに表示させる(ステップS270)。
一方、ステップS160で、印刷可能残枚数が閾値Nend以下でないと判定されたときには、CPU72は、各用紙サイズの用紙Sの印刷可能残枚数が閾値Nlowよりも小さいか否かを判定する(ステップS180)。この閾値Nlowは、インクカートリッジ50の印刷可能な枚数が少ないことをユーザに知らせるための閾値であり、任意の値に定めることができる。ここでは、閾値Nlowは、ハガキサイズの用紙Sの最大印刷可能枚数の2割の値に定められている。印刷可能残枚数が閾値Nlowよりも小さいと判定されたときには、CPU72は、図8に示すように、インクカートリッジ50で印刷可能な枚数が少なくなった旨の注意メッセージを印刷可能残枚数表示画面80のメッセージ表示部80cに表示させる(ステップS190)。
ステップS180で印刷可能残枚数が閾値Nlow以上であると判定されたとき、または、ステップS190で注意メッセージを表示したあと、CPU72は、印刷指示された印刷データの用紙サイズをRAM74に記憶された印刷データに含まれる情報に基づいて取得し(ステップS200)、印刷指示された印刷データの印刷処理を実行する(ステップS210)。印刷処理では、具体的には、CPU72は、駆動モータ33を駆動して紙送りローラ35などを回転させて用紙Sをプラテン40上の印刷可能領域へ搬送し、RAM74の印刷バッファ内の印刷データをビットマップイメージへ展開し、展開した展開データを用紙Sに印刷するよう印刷ヘッド24への電圧を制御する。このとき、キャリッジモータ34aを駆動しキャリッジ22をキャリッジ移動方向に移動させ、例えば一定間隔おきなどにキャリッジ22をキャッピング装置41へ移動してフラッシング処理やクリーニング処理などを実行する。
このように、1ページの印刷処理が終了すると、CPU72は、現在の印刷済ポイントを計算する(ステップS220)。印刷済ポイントの計算は、ステップS200で取得した用紙サイズに対応する今回の印刷で使用した印刷ポイントに相当する印刷必要ポイントを印刷必要ポイント情報75bから読み出し、読み出した印刷必要ポイントを前回の印刷済ポイントに加えることにより行う。続いて、CPU72は、印刷済ポイントに基づいて各用紙サイズに対応する印刷可能残枚数を計算する(ステップS230)。印刷可能残枚数の計算は、上述したステップS110と同様に行う。ここで、印刷処理において、各色のインクのそれぞれを用紙Sの全面に吐出することはまれであるため、印刷可能残枚数を計算した印刷ポイントに対応するインク量よりも実際に印刷で消費したインク量の方が少なくなる。つまり、実際に使用したインク量よりも多く印刷済ポイントを見積もりながら印刷を継続することにより、印刷可能残枚数を印刷可能なインク量のインクを確実に確保するのである。このように、インクジェットプリンタ20では、インクカートリッジ50に収容されたインクをすべて使い切り、できるだけ多い枚数の印刷を行うことにより印刷枚数が不確定になるよりも、設定された保証枚数の印刷を確保することを優先するのである。さて、印刷可能残枚数を計算したあと、CPU72は、印刷済ポイント、印刷可能残ポイント、印刷可能残枚数など計算した各数値により、記憶素子54に記憶されているカートリッジ54a,フラッシュメモリ75に記憶されているカートリッジ情報75a及び印刷可能残枚数情報75dを更新する(ステップS240)。
続いて、CPU72は、印刷データのすべての印刷処理が終了したか否かを判定し(ステップS250)、印刷処理が終了していないと判定されたときには、ステップS150以降の処理を実行する。一方、ステップS250で印刷処理が終了したものと判定されたとき、または、ステップS270で警告メッセージを表示部62に表示したあと、CPU72は、電源オフされたか否かを判定する(ステップS260)。電源オフされていないときには、上述したステップS100以降の処理を実行し、電源オフされたときにはこのルーチンを終了する。このように、ステップS130で印刷可能状態でないと判定されるか、ステップS160で印刷可能残枚数が閾値Nend以下になったなどしたときには、インクカートリッジ50での印刷処理を行わないようにし、インクカートリッジ50で印刷するたびに印刷可能残枚数を更新するのである。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態の表示部62が本発明の報知手段及び表示手段に相当し、プリンタ機構21が印刷手段に相当し、コントローラ70が制御手段及び取得手段に相当し、記憶素子54及びフラッシュメモリ75が記憶手段に相当する。また、本実施形態のインクが本発明の着色剤に相当し、用紙Sが印刷媒体に相当し、印刷保証ポイントが印刷保証着色剤量に相当し、印刷必要ポイントが着色剤必要量に相当し、印刷済ポイントが印刷済着色剤量に相当し、印刷可能残枚数が残枚数に相当し、印刷可能残ポイントが着色剤残量に相当する。なお、本実施形態では、インクジェットプリンタ20の動作を説明することにより本発明の印刷報知方法の一例も明らかにしている。
以上詳述した本実施形態のインクジェットプリンタ20によれば、印刷済ポイントが印刷保証ポイントに至っているときには印刷保証ポイントのインクを少なくとも収容したインクカートリッジ50を用いた印刷をさせず、印刷済ポイントが印刷保証ポイントに至っていないときにはこのインクカートリッジ50を用いて用紙Sへ画像を印刷させ、印刷済ポイントと印刷保証ポイントと印刷必要ポイントを複数の種別の用紙Sについて含む印刷必要ポイント情報75bとに基づいて印刷可能残枚数を複数の種別の用紙Sの各々について求め、この求めた印刷可能残枚数を表示部62に表示する。つまり、印刷可能な上限値である印刷上限枚数までインクカートリッジ50を用いて印刷する間の複数の種別の用紙Sの各々の印刷可能残枚数を、印刷上限枚数に対応する印刷保証ポイントと印刷に用いられた印刷済ポイントとの差分値である印刷可能残ポイントを予め定められた用紙の印刷必要ポイントで各々を除算して求めるのである。このため、そのカートリッジを用いて印刷上限枚数以上の印刷が行われることもないし、カートリッジを使用している過程で印刷必要ポイントが変動し報知した印刷可能残枚数まで印刷できないということもない。したがって、そのインクカートリッジで印刷可能な印刷枚数の上限がなく過去に行った印刷のインク量に基づいて各用紙Sの印刷可能残枚数を求めて報知するものに比べ、より確実な複数の用紙Sの種別に応じた印刷可能残枚数をユーザに報知することができる。このため、ユーザは、報知された印刷可能残枚数と実際の印刷枚数とが相違することにより混乱してしまうことがない。また、求めた印刷可能残枚数を表示部62に表示させるため、ユーザは画像によって視覚的に印刷可能残枚数を認識することができる。
また、インクカートリッジ50を用いて用紙Sへ画像を印刷させたときには、今回の印刷に用いた印刷ポイントを加えて印刷済ポイントをフラッシュメモリ75や記憶素子54に記憶するため、比較的容易に印刷済ポイントを管理することができる。また、インクカートリッジ50を用いて用紙Sへ画像を印刷させたときには、今回の印刷に用いた印刷ポイントを加えて印刷済ポイントを求め、この求めた印刷済ポイントと印刷保証ポイントと印刷必要ポイント情報75bとに基づいて印刷可能残枚数を複数の種別の用紙Sの各々について求め、この求めた印刷可能残枚数をフラッシュメモリ75や記憶素子54に記憶するため、用紙Sに印刷するとその後の印刷可能な印刷可能残枚数がフラッシュメモリ75や記憶素子54に記憶されるため、例えば印刷可能残枚数の報知指令があったあと印刷可能残枚数を求めるものに比べて迅速に印刷可能残枚数を報知することができる。
更に、インクカートリッジ50に設けられた記憶素子54にインクカートリッジ50の情報(印刷済ポイントや印刷可能残ポイントなど)を記憶するため、インクカートリッジ50とそのインクカートリッジ50の情報とを確実に紐づけることができる。更にまた、印刷可能残枚数を表示部62に表示させる旨の報知指令を、印刷指令を受信することにより取得したときには、求めた印刷可能残枚数を表示部62に表示するため、画像の印刷時(ユーザが必要とするとき)に印刷可能残枚数を表示することができる。そして、印刷可能残ポイントを印刷必要ポイントで除算したときに、小数点以下の値であるとき、つまり、求めた印刷可能残枚数が1枚未満であるときには、印刷可能残ポイントに値0をセットし、印刷済ポイントが印刷保証ポイントに至っているものとしてシャットオフするため、印刷保証ポイントを超えて印刷してしまうことがない。そしてまた、インクカートリッジ50を用いて用紙Sへ写真の画像を印刷させるため、インクを用いて美しい印刷を行うことができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、用紙サイズとしてL版サイズの印刷必要ポイントとハガキサイズの印刷必要ポイントとを含む印刷必要ポイント情報75bを用いるものとしたが、図9に示すように、それぞれの用紙サイズについて通常画質(普通)印刷や高画質(きれい)印刷などを含む複数の印刷画質に関する印刷条件に基づいて印刷必要ポイントが定められた印刷必要ポイント情報75eを用いるものとしてもよい。このとき、この印刷必要ポイント情報75eに基づいて印刷可能残枚数を複数の種別の用紙Sの各々について印刷条件ごとに求めた印刷可能残枚数情報75fをフラッシュメモリ75に記憶してもよい。こうすれば、複数の用紙サイズの各々について印刷画質に関する印刷条件に応じた印刷可能残枚数が報知されるため、ユーザは、より詳細な印刷可能残枚数の情報を得ることができる。あるいは、それぞれの用紙サイズについてこの印刷画質に関する印刷条件に加えて又はこれに代えて、縁あり印刷や縁なし印刷を含むインク吐出範囲に関する印刷条件に基づいて印刷必要ポイントが定められた印刷必要ポイント情報を用いるものとしてもよい。こうしても、ユーザは、より詳細な印刷可能残枚数の情報を得ることができる。
上述した実施形態では、複数の種別として用紙サイズに対して印刷必要ポイントを定めるものとしたが、これに加えて又はこれに代えて、複数の種別として用紙の材質、例えば光沢紙や普通紙、フィルムシート、厚紙などに対して印刷必要ポイントを定めるものとしてもよい。こうしても、より確実な複数の用紙Sの種別に応じた印刷可能残枚数をユーザに報知することができる。なお、上述した実施形態では、用紙サイズをL版サイズとハガキサイズの2種類としたが、3種類以上設定してもよい。
上述した実施形態では、印刷可能残枚数を表示部62に表示させることによりユーザへ報知するものとしたが、インクジェットプリンタ20が図示しないスピーカを備えるものとし、印刷可能残枚数を音声に変換し、変換した音声をこのスピーカから出力することによりユーザへ報知するものとしてもよい。こうすれば、音声によって聴覚的に印刷可能残枚数をユーザに報知することができる。
上述した実施形態では、印刷済ポイントと印刷可能残ポイントとを含むカートリッジ情報54aを記憶素子54に記憶するものとしたが、これらの一方を省略してもよい。印刷済ポイントと印刷可能残ポイントとの一方が把握できれば、印刷保証ポイントからの差分で他方を計算可能であるからである。こうすれば、カートリッジ情報54aの簡素化を図ることができる。なお、フラッシュメモリ75に記憶されたカートリッジ情報75aも同様である。また、印刷可能残枚数を記憶素子54に記憶してもよい。こうすれば、記憶素子54から読み出すだけでインクカートリッジ50の情報である印刷可能残枚数を取得することができる。
上述した実施形態では、印刷指示された印刷データが1枚印刷されるたびに印刷済ポイントや印刷可能残ポイント、印刷可能残枚数を計算して更新するものとしたが、印刷データに含まれる用紙サイズと印刷枚数とを取得し、この取得した情報に基づいてこの印刷データの印刷開始前または印刷終了後にまとめて印刷済ポイントや印刷可能残ポイント、印刷可能残枚数を計算し、カートリッジ情報54aやカートリッジ情報75a、印刷可能残枚数情報75dを更新するものとしてもよい。こうすれば、処理の簡素化を図ることができる。このとき、印刷可能残枚数よりも印刷枚数が多いときには、印刷可能残枚数が値0になるときにステップS170,S270の処理を行うようにすればよい。
上述した実施形態では、フラッシュメモリ75に印刷可能残枚数を記憶するものとしたが、これに代えて、印刷上限枚数から減じて印刷可能残枚数を計算可能な印刷済枚数をフラッシュメモリ75に記憶してもよい。印刷上限枚数と印刷済枚数の差分により印刷可能残枚数が計算可能であるからである。
上述した実施形態では、インクカートリッジ50の情報であるカートリッジ情報75aを常時保存するものとしたが、フラッシュメモリ75にカートリッジ情報75aを記憶せず、必要なときに記憶素子54のカートリッジ情報54aをRAM74に読み出すものとしてもよい。こうすれば、フラッシュメモリ75のメモリ消費を抑えることができる。
上述した実施形態では、ステップS140で印刷指示があったときに印刷可能残枚数の表示指令があったものとして表示部62に印刷可能残枚数を表示させるものとしたが、例えば画面表示キー64cの押下などに対応させたユーザの表示指示を取得したときに表示部62に印刷可能残枚数を表示させるものとしてもよい。こうすれば、ユーザは、望むときに印刷可能残枚数を確認することができる。このとき、上述したインクジェットプリンタ20では、起動直後又はカートリッジ交換後に印刷可能残枚数を計算してフラッシュメモリ75に記憶しておくため、表示指示を受けたあと印刷可能残枚数を計算するものに比べて迅速に印刷可能残枚数を表示部62に表示可能である。
上述した実施形態では、印刷データに含まれる情報に基づいて印刷指示された印刷データの用紙サイズを取得するものとしたが、キャリッジ22に用紙端部を検出可能な光学式センサを設け、印刷可能領域に用紙Sが搬送された際にキャリッジ22を走査することによりセンサから照射し用紙Sで反射した反射光の出力値に基づいて用紙Sの左右端部を検出することにより用紙サイズを検出するものとしてもよい。
上述した実施形態では、印刷可能残枚数表示画面80を表示部62に表示するものとしたが、ユーザPC90のディスプレイに印刷可能残枚数表示画面80を表示するものとしてもよい。
上述した実施形態では、印刷上限枚数分のインクの吐出を印刷上限枚数に対応する用紙サイズの用紙全面に行うことが可能なインク量のインクを少なくとも各インク容器52a〜52fに収容し、どのような印刷を行っても確実に印刷上限枚数の印刷を確保するものとしたが、標準的な写真画像の印刷に必要なインク量に安全を見越した所定のマージン量を加えたインク量のインクを各インク容器52a〜52fに収容し、それに合わせた印刷保証ポイント、印刷必要ポイントなどを設定してもよい。こうすれば、シャットオフ時に余ってしまうインク量を低減させることができる。
上述した実施形態では、クリーニング処理やフラッシング処理などのプリンタメンテナンス処理で消費されるインク量について印刷ポイントとして考慮しないものとしたが、このプリンタメンテナンス処理で消費されるインク量をも含めて印刷ポイントを管理するものとしてもよい。
上述した実施形態では、本体にインクカートリッジ50を装着するオフキャリッジ式のプリンタ機構21としたが、キャリッジ22にインクカートリッジ50を装着するオンキャリッジ式のプリンタ機構としてもよい。また、着色剤としてインクを用いたカラー式のインクジェットプリンタ20として説明したが、着色剤としてトナーを用いたカラー式のレーザプリンタとしてもよいし、これらのモノクロプリンタとしてもよい。あるいは、上述した実施形態では、写真印刷用のプリンタとしたが、特にこれに限定されず、文書データを印刷可能なプリンタとしてもよい。また、FAX機やコピー機などの複合印刷装置としてもよい。
なお、説明の便宜のため、カートリッジ情報54a、カートリッジ情報75a、印刷必要ポイント情報75b及び印刷可能残枚数情報75dについて、本実施形態では具体値を用いて説明したが、適宜上述した範囲内で任意の値を用いてもよいことは言うまでもない。
インクジェットプリンタ20の構成の概略を示す構成図である。 インクカートリッジ50の構成の概略を表す説明図である。 記憶素子54に記憶されたカートリッジ情報54aの説明図である。 操作パネル60の説明図である。 フラッシュメモリ75に記憶された情報の説明図である。 印刷・表示制御ルーチンの一例を表すフローチャートである。 印刷可能残枚数表示画面80の説明図である。 印刷可能残枚数表示画面80の説明図である。 フラッシュメモリ75に記憶された他の情報の説明図である。
符号の説明
20 インクジェットプリンタ、21 プリンタ機構、22 キャリッジ、23 ノズル、24 印刷ヘッド、25 リニア式エンコーダ、28 ガイド、29 供給チューブ、31 紙送り機構、32 キャリッジベルト、33 駆動モータ、34a キャリッジモータ、34b 従動ローラ、35 紙送りローラ、40 プラテン、41 キャッピング装置、42 吸引ポンプ、43 廃液チューブ、47 接続端子、48 メカフレーム、49 メイン基板、50 インクカートリッジ、51a〜51f インク供給口、52a〜52f インク容器、53 廃液パッド、53a 廃液導入口、54 記憶素子、54a カートリッジ情報、55 出力端子、60 操作パネル、62 表示部、64 操作部、64a カーソルキー、64b 決定キー、64c 画面表示キー、64d 印刷実行キー、70 コントローラ、72 CPU、73 ROM、74 RAM、75 フラッシュメモリ、75a カートリッジ情報、75b 印刷必要ポイント情報、75c 印刷可能残枚数計算情報、75d 印刷可能残枚数情報、75f 印刷可能残枚数情報、79 インタフェース(I/F)、80 印刷可能残枚数表示画面、80a タイトル表示部、80b 印刷可能残枚数表示部、80c メッセージ表示部、90 ユーザPC、S 用紙。

Claims (3)

  1. 情報を報知可能な報知手段と、
    印刷可能な枚数の上限として予め設定された印刷上限枚数の印刷を保証する着色剤量である印刷保証着色剤量の着色剤を少なくとも収容したカートリッジを用いて印刷媒体へ画像を印刷可能な印刷手段と、
    複数の種別の印刷媒体の各々を1枚全面印刷するのに要する着色剤量である着色剤必要量を含む必要量情報を記憶する記憶手段と、
    前記印刷手段によって印刷されたときには印刷枚数と前記着色剤必要量に基づいて印刷済着色剤量を更新し、前記印刷手段によって印刷された印刷済着色剤量が前記印刷保証着色剤量に至っているときには前記印刷手段に前記カートリッジを用いた印刷をさせず前記印刷済着色剤量が前記印刷保証着色剤量に至っていないときには前記印刷手段に前記カートリッジを用いて前記印刷媒体へ画像を印刷させ、前記着色剤必要量により求められた前記印刷済着色剤量と前記印刷保証着色剤量と前記記憶手段に記憶された前記必要量情報とに基づいて印刷可能な残り枚数である残枚数を前記複数の種別の印刷媒体の各々について求め、該求めた残枚数を前記報知手段に報知させる制御手段と、
    を備えた印刷装置。
  2. 前記記憶手段は、前記印刷済着色剤量をも記憶し、
    前記制御手段は、前記印刷手段に前記カートリッジを用いて前記印刷媒体へ画像を印刷させたときには、該印刷枚数と前記着色剤必要量とに基づいて該印刷に用いた着色剤量を導き出し、該導き出した着色剤量を加えて前記印刷済着色剤量を前記記憶手段に記憶させる、請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記記憶手段は、縁あり印刷又は縁なし印刷と通常画質印刷又は高画質印刷との少なくとも一方を含む印刷条件に基づいて前記着色剤必要量が定められた前記必要量情報を記憶し、
    前記制御手段は、前記印刷済着色剤量と前記印刷保証着色剤量と前記記憶手段に記憶された前記必要量情報とに基づいて前記残枚数を前記複数の種別の印刷媒体の各々について求めるに際して、前記残枚数を前記複数の種別の印刷媒体の各々について前記印刷条件ごとに求める、請求項1又は2に記載の印刷装置。
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