JP2001067691A - 光ディスク装置およびトラッキングエラー信号の自動オフセット調整方法 - Google Patents

光ディスク装置およびトラッキングエラー信号の自動オフセット調整方法

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JP2001067691A
JP2001067691A JP24508099A JP24508099A JP2001067691A JP 2001067691 A JP2001067691 A JP 2001067691A JP 24508099 A JP24508099 A JP 24508099A JP 24508099 A JP24508099 A JP 24508099A JP 2001067691 A JP2001067691 A JP 2001067691A
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tracking error
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servo control
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JP24508099A
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Koichi Tada
浩一 多田
Shiyuumei Yano
秀盟 矢野
Shunei Hamaguchi
俊英 浜口
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トラッキングエラー信号のオフセットを自動
的に調整する。 【解決手段】 光ピックアップ12のトラッキングサー
ボ制御を停止させた状態で、DSP22によりトラッキ
ングエラー信号TE1〜TE3に含まれる直流オフセッ
ト成分OSを検出し、減算器20によりトラッキングエ
ラー信号TE2から直流オフセット成分OSを減算す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は光ディスク装置に
関し、さらに詳しくは、トラッキングエラー信号に含ま
れるオフセットを自動的に調整することが可能な光ディ
スク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクに信号を記録したり光ディス
クから信号を再生したりする光ディスク装置では、光ピ
ックアップを用いて光ディスクのトラックをレーザ光で
走査している。この光ピックアップでは、レーザ光が光
ディスクのトラックを追従するようにトラッキングサー
ボ制御が行なわれる。すなわち、レーザ光のトラックか
らのずれ量を示すトラッキングエラー信号に応じて対物
レンズが光ディスクの半径方向に振幅される。このトラ
ッキングエラー信号は、光ディスクからの反射光を検出
する光センサより生成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光セン
サの特性にはばらつきがあるため、トラッキングエラー
信号には大小さまざまの直流オフセット成分が含まれて
いる。トラッキングエラー信号に直流オフセット成分が
含まれていると、トラッキングサーボ制御を正確に行な
うことができない。そのため、可変抵抗器などを用いて
オフセット調整を行なうことも考えられるが、大量生産
工程の中で生産した装置ごとに手動で調整しなければな
らないため、短時間で正確に直流オフセット成分を取り
除くことは困難である。
【0004】この発明の主たる目的は、正確なトラッキ
ングサーボ制御が可能な光ディスク装置を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明による光ディス
ク装置は、光ピックアップと、トラッキングエラー信号
生成手段と、トラッキングサーボ制御手段と、オフセッ
ト検出手段と、オフセット除去手段とを備える。トラッ
キングエラー信号生成手段は、光ピックアップから出力
された再生信号に基づいてトラッキングエラー信号を生
成する。トラッキングサーボ制御手段は、トラッキング
エラー信号生成手段により生成されたトラッキングエラ
ー信号に応答して光ピックアップのトラッキングサーボ
制御を行なう。オフセット検出手段は、トラッキングサ
ーボ制御手段によるトラッキングサーボ制御を停止させ
た状態でトラッキングエラー信号生成手段により生成さ
れるトラッキングエラー信号に含まれる直流オフセット
成分を検出する。オフセット除去手段は、トラッキング
エラー信号生成手段により生成されたトラッキングエラ
ー信号からオフセット検出手段により検出された直流オ
フセット成分を除去する。
【0006】好ましくは、上記オフセット検出手段は、
ピークボトム検出手段と、中間値算出手段と、オフセッ
ト算出手段とを含む。ピークボトム検出手段は、トラッ
キングエラー信号のピーク値とボトム値とを検出する。
中間値算出手段は、ピークボトム検出手段により検出さ
れたピーク値とボトム値との中間値を算出する。オフセ
ット算出手段は、中間値算出手段により算出された中間
値と予め定められた基準値との差を算出して直流オフセ
ット成分を得る。
【0007】好ましくは、上記オフセット除去手段は、
トラッキングエラー信号から直流オフセット成分を減算
する演算器を含む。
【0008】上記光ディスク装置においては、光ピック
アップのトラッキングサーボ制御が停止され、この状態
でトラッキングエラー信号が生成される。このトラッキ
ングエラー信号には直流オフセット成分が含まれている
が、この直流オフセット成分が検出され、トラッキング
エラー信号の中からこの検出された直流オフセット成分
が除去される。したがって、正確なサーボ制御が行なわ
れる。
【0009】また、好ましくは、上記光ディスク装置は
さらに、加算手段と、除算手段と、乗算手段とを備え
る。加算手段は、オフセット除去手段から出力されたト
ラッキングエラー信号に所定の外乱信号を加算して和を
得る。除算手段は、オフセット除去手段から出力された
トラッキングエラー信号を加算手段で得られた和で除算
して商を得る。乗算手段は、加算手段で得られた和に除
算手段で得られた商を乗算する。
【0010】上記光ディスク装置においては、加算手段
で得られた和に除算手段で得られた商が乗算されるの
で、トラッキングサーボ制御のためのフィードバック閉
ループのカットオフ周波数が自動的に所望の値になる。
したがって、この閉ループは安定し、たとえ外乱があっ
ても正確なトラッキングサーボ制御が行なわれる。
【0011】好ましくは、上記加算手段、除算手段およ
び乗算手段はDSP(Digital Signal Processor)で構
成される。
【0012】このように、加算手段や乗算手段だけでな
く除算手段もDSPで構成されているため、上記閉ルー
プのカットオフ周波数が短時間で所望の値になる。
【0013】この発明によるトラッキングエラー信号の
自動オフセット調整方法は、光ピックアップのトラッキ
ングサーボ制御を停止させた状態で光ピックアップから
出力された再生信号に基づいてトラッキングエラー信号
を生成するステップと、その生成されたトラッキングエ
ラー信号に含まれる直流オフセット成分を検出するステ
ップと、上記生成されたトラッキングエラー信号からそ
の検出された直流オフセット成分を除去するステップと
を含む。
【0014】上記トラッキングエラー信号の自動オフセ
ット調整方法においては、光ピックアップのトラッキン
グサーボ制御が停止され、この状態でトラッキングエラ
ー信号が生成される。このトラッキングエラー信号には
直流オフセット成分が含まれるが、この直流オフセット
成分が検出され、トラッキングエラー信号からこの検出
された直流オフセット成分が除去される。したがって、
正確なトラッキングサーボ制御が行なわれる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して詳しく説明する。なお、図中同一または相
当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0016】[第1の実施の形態]図1を参照して、第
1の実施の形態による光ディスク装置は、AS−MO
(Advanced Storaged Magneto Optics)のような光磁気
ディスク10にレーザ光を照射しかつその反射光を検出
して種々の再生信号MD,SD1,SD2を出力する光
ピックアップ12と、光磁気ディスク10上の所望のト
ラックに高速でアクセスするために光ピックアップ12
を光磁気ディスク10の半径方向に移動させるリニアモ
ータのような送り機構14と、光ピックアップ12から
出力された再生信号MD,SD1,SD2に基づいてト
ラッキングエラー信号TE1を生成するトラッキングエ
ラー信号生成回路16と、トラッキングエラー信号生成
回路16から出力されたアナログトラッキングエラー信
号TE1をディジタル化するA/D変換器18と、A/
D変換器18から出力されたディジタルトラッキングエ
ラー信号TE2に含まれる直流オフセット成分OSを除
去するための演算器20と、演算器20から出力された
トラッキングエラー信号TE3に応答して光ピックアッ
プ12のトラッキングサーボ制御に必要な駆動信号DV
を生成するDSP22と、DSP22から出力されたデ
ィジタル駆動信号DVをアナログ化するD/A変換器2
4と、D/A変換器24から出力されたアナログ駆動信
号DVの駆動能力を増大させるドライバ26とを備え
る。ここで、D/A変換器24の代わりに、パルス信号
のデューティ比に応じてトラッキングサーボ制御を行な
うためにPWM(Pulse Width Modulation)回路を用い
てもよい。
【0017】DSP22は、D/A変換器24およびド
ライバ26を用いて光ピックアップ12から照射される
レーザ光を光磁気ディスク10のトラックに追従させる
トラッキングサーボ制御を行なう他、光ピックアップ1
2中の対物レンズ(図2中の128)の焦点を光磁気デ
ィスク10の信号面に追従させるフォーカスサーボ制
御、送り機構14を用いて光ピックアップ12を光磁気
ディスク10の半径方向に高速で移動させるスレッドサ
ーボ制御、光磁気ディスク10を所定の速度で回転させ
るスピンドルサーボ制御も行なう。
【0018】DSP22はまた、トラッキングサーボ制
御を開始する前の初期動作時にトラッキングエラー信号
TE3に含まれる直流オフセット成分OSを検出する。
この直流オフセット成分OSは演算器20に与えられ
る。演算器20は、トラッキングエラー信号TE2から
直流オフセット成分OSを減算する。
【0019】図2を参照して、光ピックアップ12は、
半導体レーザ120と、半導体レーザ120からのレー
ザ光を3つに分離する回折格子122と、回折格子12
2を透過したレーザ光を平行にするコリメータレンズ1
24と、ビームスプリッタ126と、ビームスプリッタ
126を透過したレーザ光を光磁気ディスク10上に合
焦する対物レンズ128とを含む。ここで、ビームスプ
リッタ126は、半導体レーザ120から出射された紙
面と平行な方向に偏向するP偏光のレーザ光を80%透
過し、残り20%を反射する。ビームスプリッタ126
はまた、光磁気ディスク10で反射されたレーザ光を反
射する。
【0020】この光ピックアップ12はさらに、半導体
レーザ120から出射されさらにビームスプリッタ12
6で反射されたレーザ光を検出する光センサ130と、
そのレーザ光を光センサ130上に合焦する集光レンズ
132と、光磁気ディスク10で反射されさらにビーム
スプリッタ126で反射されたレーザ光を検出する光セ
ンサ134と、そのレーザ光をP偏光成分とS偏光成分
とに分離するウォラストンプリズム136と、ウォラス
トンプリズム136からのレーザ光を光センサ134上
に合焦する集光レンズ138とを含む。ここで、光セン
サ130は、半導体レーザ120から出射されるレーザ
光をモニタし、半導体レーザ120のパワー制御に必要
な信号を得るためのものである。また、光センサ134
は、光磁気ディスク10に記録された信号を再生するた
めにレーザ光のP偏光成分およびS偏光成分に応じてカ
ー回転角を検出したり、トラッキングサーボ制御やフォ
ーカスサーボ制御に必要な信号を得るためのものであ
る。
【0021】この光ピックアップ12はさらに、図1に
示されたドライバ26から出力される駆動信号DVに応
答して対物レンズ128を光磁気ディスク10の半径方
向に振幅させるトラッキングサーボアクチュエータ14
0を含む。このように対物レンズ128を半径方向に微
動させることにより、レーザ光は記録または再生中のト
ラックを追従することになる。
【0022】図3を参照して、光磁気ディスク10上に
は多数のランド100およびグルーブ102が交互に形
成されている。この光磁気ディスク10ではランド10
0およびグルーブ102の両方に光磁気記録膜が形成さ
れており、ランド100およびグルーブ102がトラッ
クを構成している。このトラックは光磁気ディスク10
上にスパイラル状または同心円状に形成されている。ま
た、ランド100およびグルーブ102中には等間隔で
ファインクロックマーク104,106が形成されてい
る。ファインクロックマーク104は、ランド100中
に形成されたグルーブ状の不連続領域である。ファイン
クロックマーク106は、グルーブ102中に形成され
たランド状の不連続領域である。この光ディスク装置
は、このようなファインクロックマーク104,106
を検出し、これに同期して信号を記録したり再生したり
する。
【0023】上述したように、光ピックアップ12は3
ビーム方式を採用しており、光磁気ディスク10上には
1つの主ビームスポットMBと2つの副ビームスポット
SB1,SB2とが形成される。図3では、主ビームス
ポットMBがグルーブ102を走向しており、副ビーム
スポットSB1,SB2がそのグルーブ102の両側壁
付近を走向している。
【0024】図4を参照して、光センサ134は、主ビ
ームスポットMBからの反射光を検出する主センサ13
40と、副ビームスポットSB1からの反射光を検出す
る副センサ1342と、副ビームスポットSB2からの
反射光を検出する副センサ1344とを含む。
【0025】主センサ1340は4つの領域1340
A,1340B,1340C,1340Dに分割されて
いる。これら4つの領域1340A,1340B,13
40C,1340Dは、主ビームスポットMBのA,
B,C,D領域からの反射光をそれぞれ受けるように配
置されている。また、副センサ1342は2つの領域1
342E,1342Fに分割されている。これら2つの
領域1342E,1342Fは、副ビームスポットSB
1のE1,F1領域からの反射光をそれぞれ受けるよう
に配置されている。また、副センサ1344も2つの領
域1344E,1344Fに分割されている。これら2
つの領域1344E,1344Fは、副ビームスポット
SB2のE2,F2領域からの反射光をそれぞれ受ける
ように配置されている。
【0026】図5を参照して、光ピックアップ12はさ
らに、再生信号MD,SD1,SD2を生成するための
演算回路を含む。この演算回路は、加算器142,14
4と、減算器146,148,150とを含む。加算器
142は、主センサ1340の領域1340Aからの出
力信号Aと領域1340Bからの出力信号Bとを加算す
る。加算器144は、主センサ1340の領域1340
Cからの出力信号Cと領域1340Dからの出力信号D
とを加算する。減算器146は、加算器142からの出
力信号A+Bから加算器144からの出力信号C+Dを
減算して主センサ1340の差分信号である再生信号M
D(=(A+B)−(C+D))を生成する。減算器1
48は、副センサ1342の領域1342Eからの出力
信号E1から領域1342Fからの出力信号F1を減算
して副センサ1342の差分信号である再生信号SD1
(=E1−F1)を生成する。減算器150は、副セン
サ1344の領域1344Eからの出力信号E2から領
域1344Fからの出力信号F2を減算して副センサ1
344の差分信号であるSD2(=E2−F2)を生成
する。
【0027】図1に示されるトラッキングエラー信号生
成回路16は、光ピックアップ12から出力されるこれ
ら再生信号MD,SD1,SD2に基づいてDPP(Di
fferential Push Pull)方式によりトラッキングエラー
信号TE1を生成する。そのために、トラッキングエラ
ー信号生成回路16は、増幅器160,162,16
4,166,170と、加算器168と、減算器172
とを含む。
【0028】増幅器160は再生信号MDを増幅する。
増幅器162は再生信号SD1を増幅する。増幅器16
4および166は再生信号SD2を増幅する。加算器1
68は、増幅器162からの出力信号と増幅器166か
らの出力信号とを加算する。増幅器170は加算器16
8からの出力信号を増幅する。減算器172は、増幅器
160からの出力信号から増幅器170からの出力信号
を減算してトラッキングエラー信号TE1を得る。ここ
で、増幅器160,162のゲインを1とし、増幅器1
64および166の総ゲインをG1とし、増幅器170
のゲインをG2とすると、トラッキングエラー信号T1
は次式で表わされる。
【0029】TE1=(A+B)-(C+D)-G2{(E1-F1)+G1(E2-F
2)]} 次に、この光ディスク装置の動作を説明する。
【0030】DSP22は、図6に示されるプログラム
に従って動作する。すなわち、信号の記録または再生を
行なう前に、DSP22は初期動作としてトラッキング
エラー信号に含まれるオフセットの自動調整を行なう。
【0031】まずステップS1で、スピンドルサーボ制
御をオンにし、光磁気ディスク10を所定速度で回転さ
せる。
【0032】続いてステップS2で半導体レーザ120
をオンにし、光ピックアップ12から光磁気ディスク1
0にレーザ光を照射する。
【0033】続いてステップS3で、フォーカスサーボ
制御をオンにし、レーザ光が光磁気ディスク10上で常
に合焦するように対物レンズ128をその光軸方向に振
幅させる。
【0034】続いてステップS4以降で、トラッキング
エラー信号のオフセット調整を開始する。ステップS5
〜S11は所定回数(たとえば1000回)繰返し処理
される。ここでは、トラッキングサーボ制御はオンにさ
れない。
【0035】ステップS6で、A/D変換器18から出
力されるデジタルトラッキングエラー信号TE2(TE
3)を取込む。DSP22から出力される直流オフセッ
ト成分を示すオフセット信号OSの初期値は0に設定さ
れており、A/D変換器18から出力されるトラッキン
グエラー信号TE2はそのままトラッキングエラー信号
TE3としてDSP22に与えられる。
【0036】トラッキングサーボ制御を停止させた状態
では、光磁気ディスク10の偏心によりトラッキングエ
ラー信号生成回路16から図7に示されるようなトラッ
キングエラー信号TE1が出力される。トラッキングサ
ーボ制御を停止させた状態で送り機構14により光ピッ
クアップ12を光磁気ディスク10の半径方向に高速で
移動させ、光ピックアップ12から光磁気ディスク10
に照射されるレーザ光に複数のトラックを次々と横切ら
せても、これと同じようなトラッキングエラー信号TE
1が出力される。
【0037】トラッキングエラー信号TE1は電源電圧
VCCと接地電圧GNDとの間で振幅するが、その振幅
の中心は本来なら電源電圧VCCの半分の電圧VCC/
2になるべきである。しかしながら、上述したように光
センサ134の特性にはばらつきがあるため、一般にト
ラッキングエラー信号TE1には直流オフセット成分O
Sが含まれている。ここでは、数サイクルのトラッキン
グエラー信号をたとえば1000回サンプリングする。
【0038】続いてステップS7およびS8でトラッキ
ングエラー信号のピーク値を検出し、ステップS9およ
びS10でボトム値を検出する。すなわち、ステップS
7でメモリに格納されているピーク値がそのサンプリン
グしたトラッキングエラー信号の値よりも低ければ、ス
テップS8でそのサンプリングしたトラッキングエラー
信号の値を新しいピーク値としてそのメモリに上書きす
る。ここで、ピーク値の初期値は接地電圧GNDに設定
されている。また、ステップS9でメモリに格納されて
いるボトム値がそのサンプリングしたトラッキングエラ
ー信号の値よりも高ければ、ステップS10でそのサン
プリングしたトラッキングエラー信号の値を新しいボト
ム値としてそのメモリに上書きする。ここで、ボトム値
の初期値は電源電圧VCCに設定されている。
【0039】続いてステップS12で、ステップS5〜
S10のループを所定回数繰返して検出したピーク値と
ボトム値との平均を算出して中間値AVを得る。
【0040】最後にステップS13で、中間値AVと予
め定められた基準値VCC/2との差を算出して直流オ
フセット成分OSを得る。
【0041】このようにしてDSP22により算出され
たオフセットOSは演算器20に与えられる。この演算
器20によりトラッキングエラー信号TE2からオフセ
ット信号OSが減算されるので、オフセットのないトラ
ッキングエラー信号TE3がDSP22に与えられる。
【0042】以上のようにこの第1の実施の形態によれ
ば、トラッキングエラー信号に含まれる直流オフセット
成分OSをDSP22により検出し、その検出した直流
オフセット成分OSを演算器20によりトラッキングエ
ラー信号から除去しているため、正確なトラッキングサ
ーボ制御を自動的かつ短時間で行なうことができる。ま
た、光ピックアップ12を所望のトラックに高速で移動
させるトラックジャンプ動作や光ピックアップ12を光
磁気ディスク10の半径方向に移動させるスレッドサー
ボ制御が安定になる。
【0043】[第2の実施の形態]図1に示されるよう
に、トラッキングサーボ制御系は、光ピックアップ1
2、トラッキングエラー信号生成回路16、A/D変換
器18、演算器20、DSP22、D/A変換器24お
よびドライバ26というフィードバック閉ループを形成
している。物理的な振動やノイズなどの外乱があっても
この閉ループが安定して動作するためには、ループゲイ
ンが1(0dB)となる所望のカットオフ周波数に速や
かに収束させる必要がある。
【0044】図8を参照して、DSP22は、トラッキ
ングエラー信号TE3をゲインG1で増幅する増幅(乗
算)部220と、トラッキングサーボ制御量を計算する
位相補償部222と、位相補償部222からの出力をゲ
インG2で増幅して駆動信号DVを得る増幅(乗算)部
224とを含む。
【0045】このようにトラッキングサーボ制御ループ
においては、DSP22がゲインG1およびG2を有す
る他、ドライバ26がゲインG3を有し、光ピックアッ
プ12がゲインG4を有している。したがって、このト
ラッキングサーボ制御ループの総ゲインTGは次式で表
わされる。
【0046】TG=G1×G2×G3×G4このループ
に外乱を意図的に入れるために、DSP22はさらに、
振幅±0.2V、所望のカットオフ周波数1〜2KHz
を有する正弦波信号を外乱としてトラッキングエラー信
号TE3に加算する加算部226を含む。
【0047】このトラッキングサーボ制御ループが外乱
に対して安定して動作するためには、ループゲインTG
が1(0dB)となるように、つまり加算部226の入
力が加算部226の出力と等しくなるように、増幅部2
20のゲインG1を調整すればよい。
【0048】そのために、加算部226の入力がその出
力よりも大きければゲインG1を1つインクリメント
し、逆に加算部226の入力がその出力よりも小さけれ
ばゲインG1を1つデクリメントする方法も考えられ
る。しかしながら、この方法ではゲインG1を最適値に
収束させるまでに時間がかかるという問題がある。
【0049】そこで、このDSP22は、加算部226
の入力X(トラッキングエラー信号TE3)を加算器2
26の出力Yで除算し、その商X/YをゲインG1とし
て増幅部220に与える除算部228を含む。
【0050】次に、この光ディスク装置の動作を説明す
る。このDSP22は、図9に示されるプログラムに従
って動作する。すなわち、ステップS21で、加算部2
26の入力X(トラッキングエラー信号TE3)および
出力Yを計測する。続いてステップS22で、入力Xを
出力Yで除算してその商X/Yを増幅部220にゲイン
G1として与える。このステップS22が図8中の除算
部228に相当する。
【0051】このようにDSP22が除算部228を備
え、この除算部228が入力Xを出力Yで除算し、この
トラッキングサーボ制御のループゲインが1(0dB)
となるように増幅部220のゲインG1を自動的に調整
する。そのため、図10に示されるように、ループゲイ
ンが0dB(X=Y)となるカットオフ周波数は速やか
に所望の値1〜2KHzに収束する。
【0052】ここで、ステップS21で入力Xおよび出
力Yを計測する方法について詳細に説明する。
【0053】図11を参照して、ステップS211〜S
222のルーチンを所定回数繰返し行なう。
【0054】まずステップS212で、A/D変換器1
8によりA/D変換されDSP22に与えられたトラッ
キングエラー信号TE3を入力する。
【0055】続いてステップS213で、入力X(トラ
ッキングエラー信号TE3)を計測する。
【0056】続いてステップS214で、所望のカット
オフ周波数1〜2KHzを有する正弦波信号を外乱とし
て入力する。
【0057】続いてステップS215で、出力Yを計測
する。続いてステップS216〜S219で、フォーカ
スサーボ制御、トラッキングサーボ制御、スレッドサー
ボ制御およびスピンドルサーボ制御の位相補償のために
必要な制御パラメータをそれぞれ計算する。
【0058】続いてステップS220で、入力Xのピー
ク値およびボトム値を検出してその差を入力Xとする。
ここで、このステップS220の処理を図12を参照し
て詳細に説明する。
【0059】まずステップS2201で、上記ステップ
S213で計測した入力Xの値がメモリに格納されてい
るピーク値よりも高い場合は、ステップS2202でそ
の計測した入力Xの値を新しいピーク値としてそのメモ
リに上書きする。したがって、これらステップS220
1,S2202により入力Xのピーク値を検出すること
ができる。
【0060】続いてステップS2203で、上記ステッ
プS213で計測した入力Xの値がメモリに格納されて
いるボトム値よりも低い場合は、ステップS2204で
その計測した入力Xの値を新しいボトム値としてそのメ
モリに上書きする。したがって、これらステップS22
03,S2204により入力Xのボトム値を検出するこ
とができる。
【0061】最後にステップS2205で、メモリに格
納されているピーク値からボトム値を減算し、その差を
入力Xとする。
【0062】再び図11を参照して、入力Xを得た後、
ステップS221で、出力Yのピーク値およびボトム値
を検出し、その差を出力Yとする。このステップS22
1の詳細は図12に示されたものと同じである。
【0063】上記ではXおよびYのピーク値とボトム値
の差をそれぞれXおよびYとしたが、この方法に代え
て、図13に示される方法によりXおよびYの積算値を
それぞれXおよびYとしてもよい。
【0064】図13を参照して、まずステップS31
で、入力Xおよび出力Yを計測する。ここで、このステ
ップS31によるXおよびYの計測方法について図14
を参照して詳細に説明する。ステップS211〜S21
9は図11に示されたものと同じである。
【0065】入力Xおよび出力Yを計測した後、ステッ
プS311でその計測した入力Xの積算処理を行ない、
続いてステップS312でその計測した出力Yの積算処
理を行なう。
【0066】ここで、ステップS311による入力Xの
積算処理は、図15に示されるように、ステップS31
11でメモリに格納されている入力Xの積算値にその計
測した入力Xの値を加算し、その和を新しい入力Xの積
算値としてそのメモリに上書きする。これにより、入力
Xの積算値を得ることができる。ステップS312によ
る出力Yの積算処理もこの図15に示されたものと同じ
である。
【0067】再び図13を参照して、上記のように入力
Xおよび外乱Yを計測してそれぞれの積算値を算出した
後、ステップS32で入力Xの積算値を出力Yの積算値
で除算してその商を増幅部220のゲインG1とする。
【0068】以上のようにこの第2の実施の形態によれ
ば、所望のカットオフ周波数を有する外乱をトラッキン
グサーボ制御ループに入力する加算部226を設け、そ
のループゲインが1となるように増幅部220のゲイン
G1を調整する除算部228を設けているため、ループ
ゲインが1(0dB)となるカットオフ周波数が所望の
値に速やかに収束する。その結果、このトラッキングサ
ーボ制御ループは外乱があっても安定して動作し、正確
なトラッキングサーボ制御を行なうことができる。
【0069】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0070】
【発明の効果】この発明によれば、トラッキングサーボ
制御を停止させた状態でトラッキングエラー信号に含ま
れる直流オフセット成分を検出し、その検出した直流オ
フセット成分をトラッキングエラー信号から除去してい
るため、トラッキングエラー信号のオフセットを自動的
に調整することができ、その結果、正確なトラッキング
サーボ制御を行なうことができる。
【0071】また、外乱信号をトラッキングサーボ制御
ループに入力する加算手段を設け、トラッキングエラー
信号をその加算手段の出力で除算し、その商を加算手段
の出力に乗算するようにしているため、トラッキングサ
ーボ制御ループは安定し、より正確なトラッキングサー
ボ制御を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施の形態による光ディス
ク装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1中の光ピックアップの光学系を示す図で
ある。
【図3】 図1および図2中の光磁気ディスクの構造を
ビームスポットとともに示す平面図である。
【図4】 図2中の光磁気ディスクからの反射光を検出
する光センサの構造を示す平面図である。
【図5】 図1中の光ピックアップにおいて図4に示さ
れた光センサからの出力信号に応答して再生信号を生成
するための演算回路を示す回路図である。
【図6】 図1中のDSPがトラッキングエラー信号の
オフセットを調整するためのルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図7】 図6中のステップS6で得られるトラッキン
グエラー信号を示す波形図である。
【図8】 この発明の第2の実施の形態による光ディス
ク装置中のDSPの構成を示すブロック図である。
【図9】 図8に示されたDSPによる動作の一例を示
すフローチャートである。
【図10】 トラッキングサーボ制御ループの動作特性
を示すボード線図である。
【図11】 図9中のステップS21の詳細を示すフロ
ーチャートである。
【図12】 図11中のステップS220,S221の
詳細を示すフローチャートである。
【図13】 図8に示されたDSPによる動作のもう1
つの例を示すフローチャートである。
【図14】 図13中のステップS31の詳細を示すフ
ローチャートである。
【図15】 図14中のステップS311の詳細を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
10 光磁気ディスク、12 光ピックアップ、14
送り機構、16 トラッキングエラー信号生成回路、2
0 演算器、22 DSP、220 増幅部、226
加算部、228 除算部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜口 俊英 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5D118 AA18 BA01 CB03 CD03 CD11

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ピックアップと、 前記光ピックアップから出力された再生信号に基づいて
    トラッキングエラー信号を生成するトラッキングエラー
    信号生成手段と、 前記トラッキングエラー信号生成手段により生成された
    トラッキングエラー信号に応答して前記光ピックアップ
    のトラッキングサーボ制御を行なうトラッキングサーボ
    制御手段と、 前記トラッキングサーボ制御手段によるトラッキングサ
    ーボ制御を停止させた状態で前記トラッキングエラー信
    号生成手段により生成されるトラッキングエラー信号に
    含まれる直流オフセット成分を検出するオフセット検出
    手段と、 前記トラッキングエラー信号生成手段により生成された
    トラッキングエラー信号から前記オフセット検出手段に
    より検出された直流オフセット成分を除去するオフセッ
    ト除去手段とを備えた、光ディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記オフセット検出手段は、 前記トラッキングエラー信号のピーク値とボトム値とを
    検出するピークボトム検出手段と、 前記ピークボトム検出手段により検出されたピーク値と
    ボトム値との中間値を算出する中間値算出手段と、 前記中間値算出手段により算出された中間値と予め定め
    られた基準値との差を算出して前記直流オフセット成分
    を得るオフセット算出手段とを含む、請求項1に記載の
    光ディスク装置。
  3. 【請求項3】 前記オフセット除去手段は、前記トラッ
    キングエラー信号から前記直流オフセット成分を減算す
    る演算器を含む、請求項1または2に記載の光ディスク
    装置。
  4. 【請求項4】 前記オフセット除去手段から出力された
    トラッキングエラー信号に所定の外乱信号を加算して和
    を得る加算手段と、 前記オフセット除去手段から出力されたトラッキングエ
    ラー信号を前記加算手段で得られた和で除算して商を得
    る除算手段と、 前記加算手段で得られた和に前記除算手段で得られた商
    を乗算する乗算手段とをさらに備える、請求項1〜3の
    いずれか1項に記載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記加算手段、前記除算手段および前記
    乗算手段はDSPで構成される、請求項4に記載の光デ
    ィスク装置。
  6. 【請求項6】 光ピックアップのトラッキングサーボ制
    御を停止させた状態で前記光ピックアップから出力され
    た再生信号に基づいてトラッキングエラー信号を生成す
    るステップと、 前記生成されたトラッキングエラー信号に含まれる直流
    オフセット成分を検出するステップと、 前記生成されたトラッキングエラー信号から前記検出さ
    れた直流オフセット成分を除去するステップとを含む、
    トラッキングエラー信号の自動オフセット調整方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001314086A (ja) * 2000-04-28 2001-11-09 Sanken Electric Co Ltd Ac−dcコンバータ

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