JP2001064194A - 高脂血症治療剤及び高脂血症治療法 - Google Patents
高脂血症治療剤及び高脂血症治療法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 長期連用による副作用の心配がない、安全性
の高い高脂血症治療剤を提供する。 【解決手段】 エリンギ抽出物又はエリンギ子実体乾燥
粉末を主成分とする高脂血症治療剤。
の高い高脂血症治療剤を提供する。 【解決手段】 エリンギ抽出物又はエリンギ子実体乾燥
粉末を主成分とする高脂血症治療剤。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高脂血症治療剤及
びそれを用いた高脂血症治療法、特に天然物由来の高脂
血症治療剤に関する。
びそれを用いた高脂血症治療法、特に天然物由来の高脂
血症治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】血液中のコレステロールや中性脂肪など
の脂肪分が異常に多い高脂血症は、動脈硬化、狭心症、
心筋梗塞、高血圧などを引き起こす原因との一つと考え
られており、毎日の食事、運動等の生活習慣と非常に関
係が深いことから、生活習慣病の一つに分類される。
の脂肪分が異常に多い高脂血症は、動脈硬化、狭心症、
心筋梗塞、高血圧などを引き起こす原因との一つと考え
られており、毎日の食事、運動等の生活習慣と非常に関
係が深いことから、生活習慣病の一つに分類される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在、種々の高脂血症
治療剤が臨床で用いられているが、治療剤の長期にわた
る投与によって副作用が問題となることも多い。特に、
高齢患者では代謝機能の低下によって予期しない重篤な
副作用が発現することもある。よって、副作用を生じる
可能性が低い高脂血症治療剤の開発が望まれていた。本
発明は、上記従来技術の課題に鑑みなされたものであ
り、その目的は、治療効果が明確で、且つ長期連用によ
っても副作用が極めて少ない高脂血症治療剤を提供する
ことにある。
治療剤が臨床で用いられているが、治療剤の長期にわた
る投与によって副作用が問題となることも多い。特に、
高齢患者では代謝機能の低下によって予期しない重篤な
副作用が発現することもある。よって、副作用を生じる
可能性が低い高脂血症治療剤の開発が望まれていた。本
発明は、上記従来技術の課題に鑑みなされたものであ
り、その目的は、治療効果が明確で、且つ長期連用によ
っても副作用が極めて少ない高脂血症治療剤を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明者らが鋭意検討を行った結果、食用にも用い
られているエリンギに、優れた高脂血症改善効果がある
ことを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、
本発明にかかる高脂血症治療剤は、一つには、エリンギ
抽出物を主成分とすることを特徴とする。前記高脂血症
治療剤において、エリンギ抽出物が、エリンギ乾燥粉末
を熱水抽出したものを主成分とすることが好適である。
に、本発明者らが鋭意検討を行った結果、食用にも用い
られているエリンギに、優れた高脂血症改善効果がある
ことを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、
本発明にかかる高脂血症治療剤は、一つには、エリンギ
抽出物を主成分とすることを特徴とする。前記高脂血症
治療剤において、エリンギ抽出物が、エリンギ乾燥粉末
を熱水抽出したものを主成分とすることが好適である。
【0005】また、本発明にかかる高脂血症治療剤は、
一つには、エリンギ乾燥粉末を主成分とすることを特徴
とする。また、本発明にかかる高脂血症治療法は、前記
何れかに記載の高脂血症治療剤を有効量投与することを
特徴とする。
一つには、エリンギ乾燥粉末を主成分とすることを特徴
とする。また、本発明にかかる高脂血症治療法は、前記
何れかに記載の高脂血症治療剤を有効量投与することを
特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】エリンギ(Pleurotus eryngii)
は、担子菌類に属し、その子実体(キノコ)は、日本で
はエリンギ、エリンギ茸等として市販され、食用に供さ
れている。本発明においては、エリンギの子実体を用い
ることが好適であるが、その菌糸にも効果が期待でき
る。エリンギの栽培方法は公知であり、近年は日本でも
人工栽培されるようになった。本発明において用いるエ
リンギは、何れの方法で栽培収穫されたものであっても
よい。
は、担子菌類に属し、その子実体(キノコ)は、日本で
はエリンギ、エリンギ茸等として市販され、食用に供さ
れている。本発明においては、エリンギの子実体を用い
ることが好適であるが、その菌糸にも効果が期待でき
る。エリンギの栽培方法は公知であり、近年は日本でも
人工栽培されるようになった。本発明において用いるエ
リンギは、何れの方法で栽培収穫されたものであっても
よい。
【0007】本発明の高脂血症治療剤は、エリンギ乾燥
粉末又は抽出物を主成分とする。エリンギは公知である
が、血中コレステロール上昇抑制等の作用があり、高脂
血症治療剤として有用であることはこれまで全く知られ
ておらず、本発明者らによって初めて明らかにされたも
のである。
粉末又は抽出物を主成分とする。エリンギは公知である
が、血中コレステロール上昇抑制等の作用があり、高脂
血症治療剤として有用であることはこれまで全く知られ
ておらず、本発明者らによって初めて明らかにされたも
のである。
【0008】高脂血症治療剤として用いる際の投与量と
しては、症状等により異なるが、成人一日あたり、おお
よそ1〜15gのエリンギ乾燥粉末に相当する量を摂取
すれば十分に効果が期待できる。エリンギの有効量を効
率的に摂取するためには、乾燥粉末、あるいはその抽出
物として摂取することが好適であり、特に好ましくは抽
出物である。抽出物としては、エリンギ子実体乾燥粉末
を約80〜100℃の熱水で抽出したものが好ましい。
また、抽出物は、抽出液でもその乾燥物でもよい。な
お、熱水抽出による回収率は、乾燥粉末に対し、固形分
で60%程度である。
しては、症状等により異なるが、成人一日あたり、おお
よそ1〜15gのエリンギ乾燥粉末に相当する量を摂取
すれば十分に効果が期待できる。エリンギの有効量を効
率的に摂取するためには、乾燥粉末、あるいはその抽出
物として摂取することが好適であり、特に好ましくは抽
出物である。抽出物としては、エリンギ子実体乾燥粉末
を約80〜100℃の熱水で抽出したものが好ましい。
また、抽出物は、抽出液でもその乾燥物でもよい。な
お、熱水抽出による回収率は、乾燥粉末に対し、固形分
で60%程度である。
【0009】本発明の高脂血症治療剤は、通常内服薬と
して投与されるが、熱水抽出物を用いる場合には、注射
薬とすることも可能である。内服薬の場合には、常法に
より散剤、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、茶剤、懸濁化
剤、流エキス剤、液剤、シロップ剤等とすることができ
る。なお、製剤化の際には、通常の製剤化担体、例え
ば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯
臭剤等を必要に応じて用いることができる。注射剤の場
合には、常法により水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤、
乳濁剤等とすることができ、必要に応じて、防腐剤、湿
潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤等を添加
することも可能である。
して投与されるが、熱水抽出物を用いる場合には、注射
薬とすることも可能である。内服薬の場合には、常法に
より散剤、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、茶剤、懸濁化
剤、流エキス剤、液剤、シロップ剤等とすることができ
る。なお、製剤化の際には、通常の製剤化担体、例え
ば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯
臭剤等を必要に応じて用いることができる。注射剤の場
合には、常法により水性又は非水性の溶液剤、懸濁剤、
乳濁剤等とすることができ、必要に応じて、防腐剤、湿
潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤等を添加
することも可能である。
【0010】以下、具体例に基づいて説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。まず、本発明に
かかる高脂血症治療剤の効果確認方法を説明する。 (1)抽出液の調製 エリンギ(P. eryngii 菌株番号FC-68)の乾燥子実体を
粉砕し、16メッシュのふるいにかけて、エリンギ粉末
とした。また、この粉体5、10、15gをそれぞれ6
00mlの熱水(90℃)中で2時間抽出し、熱水抽出液
を得た。
明はこれらに限定されるものではない。まず、本発明に
かかる高脂血症治療剤の効果確認方法を説明する。 (1)抽出液の調製 エリンギ(P. eryngii 菌株番号FC-68)の乾燥子実体を
粉砕し、16メッシュのふるいにかけて、エリンギ粉末
とした。また、この粉体5、10、15gをそれぞれ6
00mlの熱水(90℃)中で2時間抽出し、熱水抽出液
を得た。
【0011】(2)試験動物の飼育、試料の投与方法 日本チャールスリバー(株)より購入したWistar系雄性
ラット(8週齢、体重約200g)を、MF粉末(オリ
エンタル酵母工業(株)製)に10%ラードと、1%コ
レステロールを添加した高脂肪食で2週間飼育した。そ
の後、尾根部より採血して血中コレステロールを測定
し、バラツキを考慮して1群5頭の6群に分け、下記の
要領でさらに3週間飼育し、計5週間飼育した。
ラット(8週齢、体重約200g)を、MF粉末(オリ
エンタル酵母工業(株)製)に10%ラードと、1%コ
レステロールを添加した高脂肪食で2週間飼育した。そ
の後、尾根部より採血して血中コレステロールを測定
し、バラツキを考慮して1群5頭の6群に分け、下記の
要領でさらに3週間飼育し、計5週間飼育した。
【0012】(I)未治療群 抽出液及び子実体粉末を投与せず、高脂肪食のみで飼育
した。 (II)抽出液投与群 高脂肪食とともに、各熱水抽出液を経口投与した(3群
設定)。抽出液投与量は、体重60kgのヒトが熱水抽出
液を1日に600ml飲用する方法に準拠し、ラットの体
重に換算して決定した。
した。 (II)抽出液投与群 高脂肪食とともに、各熱水抽出液を経口投与した(3群
設定)。抽出液投与量は、体重60kgのヒトが熱水抽出
液を1日に600ml飲用する方法に準拠し、ラットの体
重に換算して決定した。
【0013】(III)粉末投与群 高脂肪食に、5%又は10%の割合でエリンギ粉末を添
加したもので飼育した(2群設定)。また、飼育開始当
初からMF粉末(通常食)のみで飼育する(IV)通常食群
も設定した。飼料と水は、各群とも自由摂取とした。な
お、抽出液投与群では、抽出液投与の後、吸水瓶に水を
入れ、自由摂取させた。飼育室の環境は、温度24±2
℃、湿度50%、白色蛍光灯で1日12時間の採光下
(7〜19時明期)とした。
加したもので飼育した(2群設定)。また、飼育開始当
初からMF粉末(通常食)のみで飼育する(IV)通常食群
も設定した。飼料と水は、各群とも自由摂取とした。な
お、抽出液投与群では、抽出液投与の後、吸水瓶に水を
入れ、自由摂取させた。飼育室の環境は、温度24±2
℃、湿度50%、白色蛍光灯で1日12時間の採光下
(7〜19時明期)とした。
【0014】(3)体重・肝重量の測定、及び血液検査 飼育期間中、週1回体重を測定し、飼料摂取量は毎日測
定した。飼育5週間後に、全ラットを深麻酔(ネンブタ
ール、45mg/kg、i.p.)し、左心室から20G採血針
で採血後、直ちに肝臓を摘出して重量測定した。血液
は、自動血液分析装置(Auto Lab.)で分析した。
定した。飼育5週間後に、全ラットを深麻酔(ネンブタ
ール、45mg/kg、i.p.)し、左心室から20G採血針
で採血後、直ちに肝臓を摘出して重量測定した。血液
は、自動血液分析装置(Auto Lab.)で分析した。
【0015】(4)統計学的解析 得られた成績は、群間比較をWilcoxon U-testで解析
し、1%以内の危険率を持って有意な差があると判定し
た。
し、1%以内の危険率を持って有意な差があると判定し
た。
【0016】
【表1】 群 体重(g) 8W 9W 10W 11W 12W 13W 通常食群 211±10 236±7 245±10 261±8 270±9 280±11 未治療群 253±9 283±19 329±10 341±11 363±12 抽出液投与群 5g 284±17 327±20 338±21 359±14 10g 289±13 319±14 325±18 342±10 15g 279±18 308±10 318±7 328±11 粉末投与群 5% 287±18 311±13 329±10 331±8 10% 289±10 296±21 298±20 308±14
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】 項目 通常食群 未治療群 抽出液投与群 5g 10g 15g TP1) 5.8±0.2 5.9±0.4 5.4±0.6 5.4±0.7 5.9±0.3 AL1) 53.9±1.9 54.3±2.3 57.2±2.4 58.1±3.1 55.3±3.8 BUN1) 21.3±1.8 23.3±2.4 22.4±2.8 24.3±3.3 21.8±3.8 Crea2) 0.56±0.03 0.54±0.01 0.53±0.02 0.56±0.02 0.55±0.03 T-Cho2) 47.2±6.2* 223.2±15.3 214.3±18.4 151.3±9.3* 93.4±12.3* TG2) 35.9±6.7* 162.4±12.6 167.3±21.3 136.4±13.8 78.5±20.1* HDL2) 42.8±5.1 38.3±10.3 40.3±11.3 38.4±13.2 46.9±11.3 GOT3) 85.5±12.2* 212.5±21.9 203.4±19.6 156.8±17.3 124.7±18.1* GPT3) 35.6±2.6* 103.6±10.3 93.4±12.3 58.4±11.5* 55.6±13.9*
【0019】
【表4】 項目 通常食群 未治療群 粉末投与群 5% 10% TP1) 5.8±0.2 5.9±0.4 5.8±0.3 5.7±0.3 AL1) 53.9±1.9 54.3±2.3 55.1±2.1 52.6±3.1 BUN1) 21.3±1.8 23.3±2.4 21.8±3.1 22.9±2.6 Crea2) 0.56±0.03 0.54±0.01 0.54±0.03 0.55±0.03 T-Cho2) 47.2±6.2* 223.2±15.3 147.1±11.3* 195.2±10.8* TG2) 35.9±6.7* 162.4±12.6 91.4±10.1* 146.5±19.5 HDL2) 42.8±5.1 38.3±10.3 39.9±11.9 40.2±11.5 GOT3) 85.5±12.2* 212.5±21.9 136.1±20.9* 203.5±18.2 GPT3) 35.6±2.6* 103.6±10.3 57.4±13.5* 83.3±15.2 *有意差有り;1)g/dl;2)mg/dl;3)IU/l。
【0020】体重変動を表1に示す。なお、試験中、各
群の飼料摂取量に特に差は認められなかった。通常食群
と未治療群(高脂肪食群)の体重増加率を比較すると、
未治療群の体重増加率が異常に高く、高脂肪食による脂
肪組織への脂肪蓄積と、腹腔脂肪率の上昇が予想され
た。これに対し、抽出液投与群、粉末投与群では、未治
療群に比べて体重増加率は少なく、高脂肪食ラットの体
重増加抑制作用が認められた。特に、15g抽出液投与
群、5%粉末投与群では体重増加抑制作用に有意差が認
められた。
群の飼料摂取量に特に差は認められなかった。通常食群
と未治療群(高脂肪食群)の体重増加率を比較すると、
未治療群の体重増加率が異常に高く、高脂肪食による脂
肪組織への脂肪蓄積と、腹腔脂肪率の上昇が予想され
た。これに対し、抽出液投与群、粉末投与群では、未治
療群に比べて体重増加率は少なく、高脂肪食ラットの体
重増加抑制作用が認められた。特に、15g抽出液投与
群、5%粉末投与群では体重増加抑制作用に有意差が認
められた。
【0021】なお、10%粉末投与群でも体重増加が著
しく抑制されたが、この群のラットには、エリンギ粉末
の大量摂取による食物繊維及び腸管吸収成分の影響と思
われる軟便、下痢症状が認められ、体重増加抑制にはそ
の影響が大きいと考えられた。このことは、表2の13
週齢肝重量により支持される。すなわち、15g抽出液
投与群、5%粉末投与群の肝重量は通常食群と近似して
おり、未治療群と比較して顕著に肝重量増加が抑制され
たが、10%粉末投与群の肝重量は対照群に近似してお
り、このことから、10%粉末投与群の体重増加抑制
は、軟便や下痢症状が主な原因であることが示唆され
た。よって、乾燥粉末よりも熱水抽出物の摂取の方が、
より効果的であることが示唆された。
しく抑制されたが、この群のラットには、エリンギ粉末
の大量摂取による食物繊維及び腸管吸収成分の影響と思
われる軟便、下痢症状が認められ、体重増加抑制にはそ
の影響が大きいと考えられた。このことは、表2の13
週齢肝重量により支持される。すなわち、15g抽出液
投与群、5%粉末投与群の肝重量は通常食群と近似して
おり、未治療群と比較して顕著に肝重量増加が抑制され
たが、10%粉末投与群の肝重量は対照群に近似してお
り、このことから、10%粉末投与群の体重増加抑制
は、軟便や下痢症状が主な原因であることが示唆され
た。よって、乾燥粉末よりも熱水抽出物の摂取の方が、
より効果的であることが示唆された。
【0022】また、血液検査においても、体重変動及び
肝重量に相関した結果が得られた。すなわち、表3〜4
に示すように、抽出液投与群及び粉末投与群では、総コ
レステロール(T−Cho)、中性脂肪(TG)、GO
T、GPTの値が未治療群に対して低下しており、特に
10g抽出液投与群、15g抽出液投与群、5%粉末投
与群に統計的に有意な差が認められた。10%粉末投与
群においては、5%粉末投与群よりもこれらの値が高か
った。
肝重量に相関した結果が得られた。すなわち、表3〜4
に示すように、抽出液投与群及び粉末投与群では、総コ
レステロール(T−Cho)、中性脂肪(TG)、GO
T、GPTの値が未治療群に対して低下しており、特に
10g抽出液投与群、15g抽出液投与群、5%粉末投
与群に統計的に有意な差が認められた。10%粉末投与
群においては、5%粉末投与群よりもこれらの値が高か
った。
【0023】以上のことから、エリンギ乾燥粉末及びそ
の抽出液は、血中コレステロール上昇抑制作用、体重増
加抑制作用を発揮し、高脂血症治療剤として有用である
ことが理解される。さらに、HDL値に影響を及ぼさな
いで、総コレステロール値を低下させたことから、LD
L降下に明らかな影響を及ぼしていることが示唆され
る。注目すべき成績は、中性脂肪を顕著に低下させるこ
とであり、従来の高脂血症治療薬と比較しても、より高
い薬効が期待できるものと思われる。また、エリンギ乾
燥粉末及びその抽出液は、コレステロール低下剤、高コ
レステロール血症治療剤、トリグリセリド低下剤、高ト
リグリセリド血症治療剤、マルチプル・リスクファクタ
ー症候群治療剤としても有用である。また、エリンギは
食用キノコであることから、長期連用による安全性も極
めて高い。
の抽出液は、血中コレステロール上昇抑制作用、体重増
加抑制作用を発揮し、高脂血症治療剤として有用である
ことが理解される。さらに、HDL値に影響を及ぼさな
いで、総コレステロール値を低下させたことから、LD
L降下に明らかな影響を及ぼしていることが示唆され
る。注目すべき成績は、中性脂肪を顕著に低下させるこ
とであり、従来の高脂血症治療薬と比較しても、より高
い薬効が期待できるものと思われる。また、エリンギ乾
燥粉末及びその抽出液は、コレステロール低下剤、高コ
レステロール血症治療剤、トリグリセリド低下剤、高ト
リグリセリド血症治療剤、マルチプル・リスクファクタ
ー症候群治療剤としても有用である。また、エリンギは
食用キノコであることから、長期連用による安全性も極
めて高い。
【0024】なお、その作用機序については現在のとこ
ろ明らかではないが、コレステロール、ならびにトリグ
リセリド低下作用を有することから、例えば便中への中
性コレステロールの排泄促進、リポ蛋白リパーゼの活性
化作用などが考えられる。また、その作用成分として
は、乾燥粉末と熱水抽出液の双方に効果が確認されたこ
とから、水溶性食物繊維や細胞壁構成タンパク質、及び
それらの複合効果が考えられる。
ろ明らかではないが、コレステロール、ならびにトリグ
リセリド低下作用を有することから、例えば便中への中
性コレステロールの排泄促進、リポ蛋白リパーゼの活性
化作用などが考えられる。また、その作用成分として
は、乾燥粉末と熱水抽出液の双方に効果が確認されたこ
とから、水溶性食物繊維や細胞壁構成タンパク質、及び
それらの複合効果が考えられる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、長期連用による副作用
の心配がなく、安全性が極めて高い高脂血症治療剤が提
供され、高脂血症の予防、治療に極めて有用である。
の心配がなく、安全性が極めて高い高脂血症治療剤が提
供され、高脂血症の予防、治療に極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江口 文陽 群馬県高崎市倉賀野町843−6 (72)発明者 熊崎 武廣 東京都あきる野市小川651−3 Fターム(参考) 4C088 AA07 AC17 BA04 BA05 NA14 ZA40 ZA42 ZA45 ZC33
Claims (4)
- 【請求項1】 エリンギ抽出物を主成分とする高脂血症
治療剤。 - 【請求項2】 請求項1記載の高脂血症治療剤におい
て、エリンギ抽出物が、エリンギ乾燥粉末を熱水抽出し
たものを主成分とすることを特徴とする高脂血症治療
剤。 - 【請求項3】 エリンギ乾燥粉末を主成分とする高脂血
症治療剤。 - 【請求項4】 請求項1〜3の何れかに記載の高脂血症
治療剤を有効量投与することを特徴とする高脂血症治療
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23730799A JP2001064194A (ja) | 1999-08-24 | 1999-08-24 | 高脂血症治療剤及び高脂血症治療法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23730799A JP2001064194A (ja) | 1999-08-24 | 1999-08-24 | 高脂血症治療剤及び高脂血症治療法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001064194A true JP2001064194A (ja) | 2001-03-13 |
Family
ID=17013438
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23730799A Pending JP2001064194A (ja) | 1999-08-24 | 1999-08-24 | 高脂血症治療剤及び高脂血症治療法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001064194A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1228765A1 (fr) * | 2001-01-31 | 2002-08-07 | Societe Des Produits Nestle S.A. | Agent hypocholestérolémiant |
JP2013216642A (ja) * | 2012-04-12 | 2013-10-24 | Ominedo Yakuhin Kogyo Kk | キノコの超臨界二酸化炭素抽出物を含むリパーゼ活性阻害用組成物 |
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1999
- 1999-08-24 JP JP23730799A patent/JP2001064194A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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