JP2013216642A - キノコの超臨界二酸化炭素抽出物を含むリパーゼ活性阻害用組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、キノコを材料として、リパーゼ活性阻害用組成物を得ることを課題とする。
【解決手段】キノコの超臨界二酸化炭素抽出物を有効成分とするリパーゼ活性阻害用組成物により、上記課題を解決する。
【選択図】図2
【解決手段】キノコの超臨界二酸化炭素抽出物を有効成分とするリパーゼ活性阻害用組成物により、上記課題を解決する。
【選択図】図2
Description
本発明は、キノコの超臨界二酸化炭素抽出物を有効成分として含むリパーゼ活性阻害用組成物に関する。より具体的には、本発明は、キノコ、とりわけ食用キノコとして容易に入手できるエリンギ、シメジ、ナメコ、ヒラタケ、メシマコブおよびマイタケなどの超臨界二酸化炭素抽出物を有効成分として含み、リパーゼ活性を阻害することによる遊離脂肪酸産生抑制用組成物、または抗肥満、抗高脂血症もしくは脂肪肝の改善または予防用組成物に関する。
リパーゼは脂質を分解する酵素である。微生物由来のリパーゼは、飲食物の劣化や異臭の原因となり、また皮膚常在菌産生リパーゼは、ニキビや皮膚炎などの皮膚疾患や体臭の原因となり得るものとして知られている。
また、高脂肪食品を摂取した場合、膵リパーゼの働きで脂質が分解され、それが体内に吸収された後、再合成されエネルギー源となるとことが知られている。その際、血中のトリグリセリド(TG)量が増加し、高脂血症および脂肪肝を誘発し、脂質代謝異常を引き起こしたりする。
より詳細には、食品中の脂質の大部分は長鎖脂肪酸によるトリアシルグリセロールであり、このトリアシルグリセロールがそのままの形では腸管から吸収されることなく、リパーゼによって2−モノアシルグリセロールと脂肪酸に分解されたのち、胆汁酸とともに混合ミセルを形成し、小腸上皮細胞に吸収される。このようにして分解された分解物は小腸上皮細胞内で再びトリアシルグリセロールに合成される。したがって、食品中のトリアシルグリセロールの腸管吸収を抑制遅延することは肥満や高脂血症の予防の1つであり、とりわけ膵臓リパーゼによる脂肪の分解を阻害することによって、肥満や高脂血症ひいては糖尿病を改善できることが知られている(非特許文献1)。
一方、キノコには、食用キノコ、薬用キノコおよび毒キノコがあり、食用キノコは、古来食され、日本人のみならず、世界中での食生活に欠かせない材料である。
薬用キノコとしては、サルノコシカケ科(タマチョレイ科)のキノコが知られており、古くからブクリョウおよびチョレイは漢方薬として欠かせず、日本薬局方にも収載されている。
また、コフキサルノコシカケおよびカワラタケなどは癌の民間薬として用いられており、カワラタケからは抗悪性腫瘍剤としてカワラタケ多糖体製剤(クレスチン(登録商標))が開発され、臨床で用いられている。
また、コフキサルノコシカケおよびカワラタケなどは癌の民間薬として用いられており、カワラタケからは抗悪性腫瘍剤としてカワラタケ多糖体製剤(クレスチン(登録商標))が開発され、臨床で用いられている。
一方、乾燥アガリスクの熱湯抽出物が、マウスのインターロイキン1β(IL−1β)やインターロイキン−6(IL−6)の産生を促し、免疫系を活性化することも知られている(非特許文献2)。
また、ヒメマツタケの子実体および/または菌糸体を、水、有機溶媒およびそれらの混液からなる群から選ばれる溶媒で抽出して得られるエキスが、抗高脂血症効果を有することが知られている(特許文献1)。
また、ヒメマツタケの子実体および/または菌糸体を、水、有機溶媒およびそれらの混液からなる群から選ばれる溶媒で抽出して得られるエキスが、抗高脂血症効果を有することが知られている(特許文献1)。
しかしながら、キノコの従来の抽出方法による抽出では、有効成分を選択的に抽出するには抽出効率が低いという問題があった。
一方、抽出方法としては、様々な物質をよく溶解するとして知られている超臨界二酸化炭素による抽出方法がある。この超臨界二酸化炭素は、多くの物質に対して強い溶解性を示すにもかかわらず、超臨界二酸化炭素の分子は溶質分子に対して強い溶媒和構造をつくらず、溶質の活性に悪影響を与えないという特徴を有している。また、この超臨界二酸化炭素は、目的物を溶解した超臨界二酸化炭素を臨界点以下にすると二酸化炭素が気化するので、後には溶質のみが残るという特徴を有する。さらに、気化した二酸化炭素は回収して再利用が可能という特徴も有する。実際、超臨界二酸化炭素によるコーヒーからのカフェイン抽出が広く知られており、コーヒーの脱カフェインに使用されている。
しかしながら、食用キノコの抽出に超臨界二酸化炭素を用い、該抽出物によるリパーゼ活性阻害用組成物は、これまで知られていなかった。
Yakugaku Zasshi 126(1) 43-49 (2006)
J. Immunopharm., 1996, vol. 18, p295−303
本発明は、キノコ、とりわけ食用キノコとして容易に入手できるエリンギ、シメジ、ナメコ、ヒラタケ、メシマコブおよびマイタケなどの超臨界二酸化炭素抽出物を有効成分とするリパーゼ活性阻害用組成物、より具体的には食用キノコの該抽出物がリパーゼ活性を阻害することによる遊離脂肪酸産生抑制組成物または抗肥満、抗高脂血症もしくは脂肪肝改善用組成物、ならびに該抽出物の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、キノコのエタノール抽出に比べて抽出効率が低いものの、エタノール抽出により得られるエキスのリパーゼ活性阻害作用より、超臨界二酸化炭素による抽出物の方がはるかに高いリパーゼ活性阻害作用を有することを見出して、本発明を完成した。
本発明によれば、キノコの超臨界二酸化炭素抽出物を有効成分とするリパーゼ活性阻害用組成物が提供される。
また、本発明によれば、前記のキノコが、エリンギ、シメジ、ナメコ、ヒラタケ、メシマコブおよびマイタケなどからなる群から選択される、前記リパーゼ活性阻害用組成物が提供される。
また、本発明によれば、前記のリパーゼ活性阻害用組成物が、遊離脂肪酸産生抑制、抗肥満、抗高脂血症または脂肪肝改善作用を有する前記リパーゼ活性阻害用組成物が提供される。
また、本発明によれば、前記超臨界二酸化炭素抽出が、31.1〜120℃の温度範囲および7.38〜100MPaの圧力下に行われる、前記抽出物の製造法が提供される。
さらに、本発明によれば、前記の組成物を含む健康食品が提供される。
さらに、本発明によれば、前記の組成物を含む健康食品が提供される。
本発明によるキノコの超臨界二酸化炭素抽出物は、食用キノコに由来することから安全に使用することができる。
本発明における「キノコ」とは、食用として供されるキノコを意味し、入手の容易さという観点から、エリンギ(Pleurofus eryngii)、シメジ(Hypsizygus marmoreus)、ナメコ(Pholiota microspora)、ヒラタケ(Pleurotus ostreatus)、メシマコブ(Phillinus linteus)およびマイタケ(Grifola frondosa)が特に好ましい。
本発明で用いられる超臨界二酸化炭素における「超臨界」とは、ある物質の気体と液体とが共存できる臨界温度および臨界圧力(以下、「臨界点」ともいう)を超えた状態を意味する。
二酸化炭素の臨界点は、温度31.1℃および圧力7.38MPaである。したがって、超臨界二酸化炭素とは、臨界点以上の温度で、かつ臨界点以上の圧力の下にある流体状の二酸化炭素を意味する。
二酸化炭素の臨界点は、温度31.1℃および圧力7.38MPaである。したがって、超臨界二酸化炭素とは、臨界点以上の温度で、かつ臨界点以上の圧力の下にある流体状の二酸化炭素を意味する。
本発明の製造法で用いられる超臨界二酸化炭素の温度は、特に限定されないが、通常超臨界二酸化炭素の臨界温度以上、すなわち、31.1〜120℃、好ましくは40〜100℃、より好ましくは50〜90℃、さらに好ましくは60〜85℃である。
また、本発明の製造法で用いられる超臨界二酸化炭素の圧力は、特に限定されないが、通常、超臨界二酸化炭素の臨界圧力以上、すなわち、7.38〜100MPa、好ましくは10〜80MPa、より好ましくは15〜60MPa、さらに好ましくは20〜50MPaである。
また、本発明の製造法で用いられる超臨界二酸化炭素の圧力は、特に限定されないが、通常、超臨界二酸化炭素の臨界圧力以上、すなわち、7.38〜100MPa、好ましくは10〜80MPa、より好ましくは15〜60MPa、さらに好ましくは20〜50MPaである。
本発明の製造法で用いられる超臨界二酸化炭素の流速は、特に限定されないが、通常、0.5〜5kg/時間が好ましい。
また、本発明の製造法で用いられる超臨界二酸化炭素による抽出時間は、特に限定されないが、通常、0.5〜5時間程度で十分である。
また、本発明の製造法で用いられる超臨界二酸化炭素による抽出時間は、特に限定されないが、通常、0.5〜5時間程度で十分である。
本発明の超臨界二酸化炭素による抽出では、抽出効率を向上させる目的で、超臨界二酸化炭素による抽出の際に共溶媒または添加溶剤(エントレーナ)を用いてもよい。
エントレーナとしては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、アセトン、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエンなどの有機溶媒および水が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができるが、安全性の点からエタノール、水またはそれらの混液が好ましい。
エントレーナの量は特に限定されないが、好ましくは超臨界二酸化炭素の約10質量%以下、より好ましくは約5質量%以下である。
エントレーナとしては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、アセトン、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエンなどの有機溶媒および水が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができるが、安全性の点からエタノール、水またはそれらの混液が好ましい。
エントレーナの量は特に限定されないが、好ましくは超臨界二酸化炭素の約10質量%以下、より好ましくは約5質量%以下である。
本発明のキノコ抽出物の製造は、例えば次のようにして行うことができる。
まず、本発明において超臨界二酸化炭素による抽出に用いられるキノコとしては、採集して間もなく、何ら処理を施していない生キノコ、および採集してから加熱または天日により乾燥処理した乾燥キノコのいずれをも用いることができる。これらのキノコはそのまま、または細断、粉砕処理したものを用いることができる。
所定量のキノコを超臨界流体抽出装置の加圧容器(抽出槽)内に入れ、その容器に超臨界二酸化炭素を連続的に供給することによってキノコから抽出する。次いで、キノコ抽出物を含有する超臨界二酸化炭素を分離槽へ輸送し、一般的に行われている方法、例えば、圧力および/または温度を下げる方法などにより、二酸化炭素とキノコ抽出物とを分離することにより、本発明のキノコ抽出物が得られる。
まず、本発明において超臨界二酸化炭素による抽出に用いられるキノコとしては、採集して間もなく、何ら処理を施していない生キノコ、および採集してから加熱または天日により乾燥処理した乾燥キノコのいずれをも用いることができる。これらのキノコはそのまま、または細断、粉砕処理したものを用いることができる。
所定量のキノコを超臨界流体抽出装置の加圧容器(抽出槽)内に入れ、その容器に超臨界二酸化炭素を連続的に供給することによってキノコから抽出する。次いで、キノコ抽出物を含有する超臨界二酸化炭素を分離槽へ輸送し、一般的に行われている方法、例えば、圧力および/または温度を下げる方法などにより、二酸化炭素とキノコ抽出物とを分離することにより、本発明のキノコ抽出物が得られる。
上記の分離槽には、キノコ抽出物を吸着できる吸着剤、該抽出物を溶解または分散できる溶剤もしくは基剤などを充填しておいてもよい。また、分離された二酸化炭素は、液化槽に輸送して、再利用することができる。
上記のようにして得られるキノコ抽出物は、タール状または固形物として得られ、そのまま用いることもできるが、例えばデキストリンなどの添加剤を加え、常法に従って凍結乾燥または噴霧乾燥処理に付して固形化して用いてもよい。
得られたキノコ抽出物は、必要に応じて、希釈、濾過、脱臭、脱色またはその他の精製処理に付してもよい。
得られたキノコ抽出物は、必要に応じて、希釈、濾過、脱臭、脱色またはその他の精製処理に付してもよい。
したがって、本発明における「抽出物」とは、超臨界二酸化炭素抽出後に二酸化炭素から分離された抽出物、あるいは該抽出物を固形化処理に付して得られる凍結乾燥物または噴霧乾燥物のいずれをも意味し、該抽出物と抽出エキスとは同義である。
さらに、上記の抽出物は精製処理に付してもよい。
精製処理は、吸着クロマトグラフ法、イオン交換クロマトグラフ法、溶媒による分配抽出などを単独で、または組み合わせて採用することができる。
精製処理は、吸着クロマトグラフ法、イオン交換クロマトグラフ法、溶媒による分配抽出などを単独で、または組み合わせて採用することができる。
例えば、クロマトグラフ法としては、順相もしくは逆相担体またはイオン交換樹脂を用いるカラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーまたは遠心液体クロマトグラフィーなどのいずれか、またはそれらを組み合わせてもよい。この際の担体、溶出溶媒などの精製条件は、各種クロマトグラフィーに対応して適宜選択することができる。
本発明の抽出物は、そのままの状態、または適当な媒体で希釈して、あるいは医薬品の製造分野における公知の方法により、固形剤(例えば散剤、顆粒剤、錠剤もしくはカプセル剤)または液剤など、種々の医薬品の形態に製剤化して使用することができる。
これらの製剤には、適当な媒体を添加してもよい。
固形剤に添加され得る媒体としては、医薬的に許容される賦形剤、結合剤、崩壊剤などが挙げられる。
固形剤に添加され得る媒体としては、医薬的に許容される賦形剤、結合剤、崩壊剤などが挙げられる。
固形剤に添加され得る賦形剤としては、例えばエリスリトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、ラクチトールなどの糖アルコール、精製白糖、白糖、トレハロース、乳糖、還元麦芽糖水アメ、粉末還元麦芽糖水アメ、ブドウ糖、麦芽糖などの糖類、コーンスターチ、結晶セルロース、粉末セルロース、リン酸一水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、乳酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素および二酸化ケイ素などが挙げられる。
固形剤に添加され得る結合剤としては、例えばアラビアゴム末、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポビドン(PVP)、ビニルピロリドン共重合体/酢酸ビニル(コポリビドン)、ポリビニルアルコール(PVA)、アクリル酸系高分子、プルラン、デキストリン、α化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、トラガント末、結晶セルロースおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)などが挙げられる。
固形剤、特に錠剤に添加され得る崩壊剤としては、例えばクロスカルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースカルシウム、クロスポビドン、コーンスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチおよび部分α化デンプンなどが挙げられる。
上記の固形製剤には、さらに他の添加剤、例えば滑沢剤、流動化剤、抗酸化剤、保存剤などを加えてもよい。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、硬化油およびマクロゴール6000など、流動化剤としては、例えば軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素およびカオリンなど、抗酸化剤としては、例えばジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、トコフェロールおよびクエン酸など、保存剤としては、パラオキシ安息香酸エステル類などが挙げられる。
上記の製剤には、さらに当該技術分野で通常用いられている矯味矯臭剤または着香剤(メントールなど)および帯電防止剤などを加えてもよい。
滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、硬化油およびマクロゴール6000など、流動化剤としては、例えば軽質無水ケイ酸、含水二酸化ケイ素およびカオリンなど、抗酸化剤としては、例えばジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、トコフェロールおよびクエン酸など、保存剤としては、パラオキシ安息香酸エステル類などが挙げられる。
上記の製剤には、さらに当該技術分野で通常用いられている矯味矯臭剤または着香剤(メントールなど)および帯電防止剤などを加えてもよい。
上記の製剤のうち、固形製剤は必要に応じて、HPC、HPMC、ポビドンなどの水溶性基剤(または高分子)、エチルセルロースなどの不溶性基剤(または高分子)、腸溶性基剤、胃溶性基剤、糖類などでコーティングしてもよい。
固形製剤は慣用の方法で製造できる。すなわち、活性成分と担体成分とを混合して散剤を調製してもよく、活性成分と担体成分とを造粒し、必要により造粒物を整粒して粒剤(細粒剤または顆粒剤)を調製してもよく、あるいは造粒物を含む混合物、例えば造粒物と担体成分との混合物を打錠することにより錠剤としてもよい。カプセル剤は、前記の散剤または粒剤をカプセルに充填することにより調製できる。
粒剤の製造は、慣用の方法、例えば撹拌造粒法、流動層造粒法、押出造粒法、乾式造粒法などで行うことができる。好ましい造粒法は流動層造粒法である。造粒には、活性成分と担体成分に、結合剤を含む溶液を加えて造粒する場合が多く、例えば活性成分と担体成分との流動層に結合剤を含む溶液を噴霧することにより造粒できる。
コーティング製剤は、フィルムコーティング機を用いて、コーティング基剤を含有するコーティング剤を未コーティング製剤(素顆粒、素錠など)に噴霧することにより得ることができる。
コーティング製剤は、フィルムコーティング機を用いて、コーティング基剤を含有するコーティング剤を未コーティング製剤(素顆粒、素錠など)に噴霧することにより得ることができる。
液剤に添加され得る媒体としては、医学的に許容される賦形剤、着色剤、pH調節剤、甘味剤、香料、界面活性剤および溶剤などが挙げられる。
液剤に添加され得る賦形剤としては、前記の固形製剤用の賦形剤のうち、例えばエリスリトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、ラクチトールなどの糖アルコール、精製白糖、白糖、トレハロース、乳糖、還元麦芽糖水アメ、粉末還元麦芽糖水アメ、ブドウ糖、麦芽糖などの糖類が挙げられる。
液剤に添加され得る賦形剤としては、前記の固形製剤用の賦形剤のうち、例えばエリスリトール、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、ラクチトールなどの糖アルコール、精製白糖、白糖、トレハロース、乳糖、還元麦芽糖水アメ、粉末還元麦芽糖水アメ、ブドウ糖、麦芽糖などの糖類が挙げられる。
着色剤としては、例えばリボフラビン、ビタミンB12、酸化チタン、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用緑色3号、食用青色1号、食用青色2号、銅クロロフィルナトリウムおよび銅クロロフィルなどが挙げられる。
pH調節剤としては、例えば水酸化ナトリウム、クエン酸ナトリウム、塩酸、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、乳酸カルシウム、リン酸、リン酸二カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素カリウムおよびリン酸二水素ナトリウムなどが挙げられる。
甘味剤としては、例えばショ糖、マンニトール、D−ソルビトール、キシリトール、アスパルテーム、ステビア、グリチルリチン酸ジカリウム、アセスルファームK、スクラロースなどが挙げられる。
香料としては、例えば、L−メントール、ハッカ油、ユーカリ油、オレンジ油、チョウジ油、テレビン油、ウイキョウ油およびバニリンなどが挙げられる。
香料としては、例えば、L−メントール、ハッカ油、ユーカリ油、オレンジ油、チョウジ油、テレビン油、ウイキョウ油およびバニリンなどが挙げられる。
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノステアリン酸グリセリン、ソルビタン脂肪酸エステル(モノステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタンなど)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン、ポリソルベート類、ラウリル硫酸ナトリウム、マクロゴール類、ショ糖脂肪酸エステルなどが挙げられ、可塑剤としては、クエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、トリアセチンおよびセタノールなどが挙げられる。
また、液剤に使用される溶剤としては、水性媒体(エタノール含有精製水など)、アルコール類(エタノール、グリセリンなど)、水溶性高分子などが挙げられる。
さらに、液剤には流動化剤、乳化剤、分散剤、懸濁化剤、溶解補助剤、増粘剤、緩衝剤、防腐剤または保存剤、抗酸化剤、殺菌剤または抗菌剤などの当業者に周知の添加剤を添加してもよい。
液剤は、各成分を上記の溶剤に溶解、分散、懸濁または乳濁させ、必要によりメンブレンフィルターによる濾過滅菌、あるいは所定の容器への充填前後の加熱もしくは加圧加熱滅菌またはγ線照射による滅菌処理に付すことができる。
本発明によるキノコの超臨界二酸化炭素抽出物を有効成分とする組成物は、その形態により、あるいは年齢および症状により異なるが、固形剤または半固形剤として使用する場合、成人で1日1回〜3回、抽出物の含量に換算して1回につき1mg〜1g程度使用される。
また、本発明による組成物は食品に添加して使用することもできる。
そのような食品としては、通常の食品よりも積極的な意味で保健、健康維持・増進などを目的とした食品が好ましく、クッキー、せんべい、ゼリー、ようかん、ヨーグルト、まんじゅうなどの菓子類、清涼飲料、茶、栄養飲料、スープなどが挙げられる。
本発明の抽出物は、これらの食品の製造工程において、あるいは最終製品に添加して用いられる。
そのような食品としては、通常の食品よりも積極的な意味で保健、健康維持・増進などを目的とした食品が好ましく、クッキー、せんべい、ゼリー、ようかん、ヨーグルト、まんじゅうなどの菓子類、清涼飲料、茶、栄養飲料、スープなどが挙げられる。
本発明の抽出物は、これらの食品の製造工程において、あるいは最終製品に添加して用いられる。
本発明の抽出物を食品に添加する場合には、その味や外観に悪影響を及ぼさない量、例えば対象となる食品1kgに対して、抽出物を1〜50g程度の範囲で用いることができる。
以下、実施例により本発明の抽出物の製造方法を具体的に説明するが、本発明の製造法および抽出物は、これらの実施例に限定されない。
キノコの超臨界二酸化炭素抽出物の調製
キノコの超臨界二酸化炭素抽出物の調製
実施例1
エリンギの超臨界二酸化炭素抽出物の調製
エリンギの乾燥品(中国産、河北原発社)の粉砕物50gを超臨界流体抽出装置の抽出槽(容量200ml;株式会社アイテック製)に投入し、これに表1に示した温度および圧力の超臨界二酸化炭素を2.7kg/時間の流速で2時間供給して抽出した。同装置の分離槽において、減圧分離することにより、キノコ抽出物を二酸化炭素から分離して回収した。抽出物の形態はタール状であった。得られた抽出物の重量および収率を表1に示す。
エリンギの超臨界二酸化炭素抽出物の調製
エリンギの乾燥品(中国産、河北原発社)の粉砕物50gを超臨界流体抽出装置の抽出槽(容量200ml;株式会社アイテック製)に投入し、これに表1に示した温度および圧力の超臨界二酸化炭素を2.7kg/時間の流速で2時間供給して抽出した。同装置の分離槽において、減圧分離することにより、キノコ抽出物を二酸化炭素から分離して回収した。抽出物の形態はタール状であった。得られた抽出物の重量および収率を表1に示す。
実施例2
シメジの超臨界二酸化炭素抽出物の調製
実施例1で用いたエリンギをシメジに代えた以外は、実施例1と同様にして、シメジの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表1に示す。
シメジの超臨界二酸化炭素抽出物の調製
実施例1で用いたエリンギをシメジに代えた以外は、実施例1と同様にして、シメジの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表1に示す。
実施例3
ナメコの超臨界二酸化炭素抽出物の調製
実施例1で用いたエリンギをナメコに代えた以外は、実施例1と同様にして、タール状のナメコの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表1に示す。
ナメコの超臨界二酸化炭素抽出物の調製
実施例1で用いたエリンギをナメコに代えた以外は、実施例1と同様にして、タール状のナメコの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表1に示す。
実施例4
ヒラタケの超臨界二酸化炭素抽出物の調製
実施例1で用いたエリンギをヒラタケに代えた以外は、実施例1と同様にして、タール状のヒラタケの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表1に示す。
ヒラタケの超臨界二酸化炭素抽出物の調製
実施例1で用いたエリンギをヒラタケに代えた以外は、実施例1と同様にして、タール状のヒラタケの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表1に示す。
実施例5
メシマコブの超臨界二酸化炭素抽出物の調製
実施例1で用いたエリンギをメシマコブに代えた以外は、実施例1と同様にして、タール状のメシマコブの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表1に示す。
メシマコブの超臨界二酸化炭素抽出物の調製
実施例1で用いたエリンギをメシマコブに代えた以外は、実施例1と同様にして、タール状のメシマコブの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表1に示す。
実施例6
マイタケの超臨界二酸化炭素抽出物の調製
実施例1で用いたエリンギをマイタケに代えた以外は、実施例1と同様にして、タール状のマイタケの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表1に示す。
マイタケの超臨界二酸化炭素抽出物の調製
実施例1で用いたエリンギをマイタケに代えた以外は、実施例1と同様にして、タール状のマイタケの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表1に示す。
キノコの50%エタノール抽出物の調製
製造例1
エリンギの50%エタノール抽出物の調製
エリンギの乾燥品(中国産、河北原発社)の粉砕物30gに、蒸留水とエタノールを等容量混合したものを抽出溶媒として500mL加え、適宜撹拌しつつ、55℃で1時間抽出し、抽出液をろ過し、ろ液を減圧濃縮後、凍結乾燥した。最終的に得られたエリンギの抽出物の形態は粉末状であった。得られた抽出物の重量および収率を表2に示す。
エリンギの50%エタノール抽出物の調製
エリンギの乾燥品(中国産、河北原発社)の粉砕物30gに、蒸留水とエタノールを等容量混合したものを抽出溶媒として500mL加え、適宜撹拌しつつ、55℃で1時間抽出し、抽出液をろ過し、ろ液を減圧濃縮後、凍結乾燥した。最終的に得られたエリンギの抽出物の形態は粉末状であった。得られた抽出物の重量および収率を表2に示す。
製造例2
シメジの50%エタノール抽出物の調製
製造例1で用いたエリンギをシメジに代えた以外は、製造例1と同様にして、粉末状のシメジの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表2に示す。
シメジの50%エタノール抽出物の調製
製造例1で用いたエリンギをシメジに代えた以外は、製造例1と同様にして、粉末状のシメジの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表2に示す。
製造例3
ナメコの50%エタノール抽出物の調製
製造例1で用いたエリンギをナメコに代えた以外は、製造例1と同様にして、粉末状のナメコの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表2に示す。
ナメコの50%エタノール抽出物の調製
製造例1で用いたエリンギをナメコに代えた以外は、製造例1と同様にして、粉末状のナメコの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表2に示す。
製造例4
ヒラタケの50%エタノール抽出物の調製
製造例1で用いたエリンギをヒラタケに代えた以外は、製造例1と同様にして、粉末状のヒラタケの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表2に示す。
ヒラタケの50%エタノール抽出物の調製
製造例1で用いたエリンギをヒラタケに代えた以外は、製造例1と同様にして、粉末状のヒラタケの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表2に示す。
製造例5
メシマコブの50%エタノール抽出物の調製
製造例1で用いたエリンギをメシマコブに代えた以外は、製造例1と同様にして、粉末状のメシマコブの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表2に示す。
メシマコブの50%エタノール抽出物の調製
製造例1で用いたエリンギをメシマコブに代えた以外は、製造例1と同様にして、粉末状のメシマコブの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表2に示す。
製造例6
マイタケの50%エタノール抽出物の調製
製造例1で用いたエリンギをマイタケに代えた以外は、製造例1と同様にして、粉末状のマイタケの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表2に示す。
マイタケの50%エタノール抽出物の調製
製造例1で用いたエリンギをマイタケに代えた以外は、製造例1と同様にして、粉末状のマイタケの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表2に示す。
マイタケの有機溶媒抽出物の調製
製造例7
マイタケの乾燥物(中国産、河北原発社)の粉砕物20gに、ヘキサン200mlを加え、水浴上で1時間還流抽出し、抽出液をろ過後、減圧乾燥してタール状のマイタケの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を以下の表3に示す。
製造例7
マイタケの乾燥物(中国産、河北原発社)の粉砕物20gに、ヘキサン200mlを加え、水浴上で1時間還流抽出し、抽出液をろ過後、減圧乾燥してタール状のマイタケの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を以下の表3に示す。
製造例8
製造例7で用いたヘキサンを、酢酸エチルに代えた以外は、製造例7と同様にして、タール状のマイタケの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表3に示す。
製造例7で用いたヘキサンを、酢酸エチルに代えた以外は、製造例7と同様にして、タール状のマイタケの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表3に示す。
製造例9
製造例7で用いたヘキサンを、アセトンに代えた以外は、製造例7と同様にして、タール状のマイタケの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表3に示す。
製造例7で用いたヘキサンを、アセトンに代えた以外は、製造例7と同様にして、タール状のマイタケの抽出物を得た。得られた抽出物の重量および収率を表3に示す。
試験例1
リパーゼ阻害活性の測定
リパーゼ阻害活性は、リパーゼキットS(DSファーマバイオメディカル株式会社)の方法を一部改変して、96ウェルプレートを用いて測定した。
各種キノコの超臨界二酸化炭素抽出物をDMSOで溶解して試料サンプルとした。ブタ膵臓由来リパーゼ(Sigma社)を50mMマレイン酸(pH6.0)で溶解し、100μg/mlのリパーゼ溶液とした。エラスターゼ阻害剤、発色液、反応停止液はキット内に含まれている溶液を使用した。
リパーゼ阻害活性の測定
リパーゼ阻害活性は、リパーゼキットS(DSファーマバイオメディカル株式会社)の方法を一部改変して、96ウェルプレートを用いて測定した。
各種キノコの超臨界二酸化炭素抽出物をDMSOで溶解して試料サンプルとした。ブタ膵臓由来リパーゼ(Sigma社)を50mMマレイン酸(pH6.0)で溶解し、100μg/mlのリパーゼ溶液とした。エラスターゼ阻害剤、発色液、反応停止液はキット内に含まれている溶液を使用した。
測定方法は、試料サンプル5μlにリパーゼ溶液5μl、エラスターゼ阻害剤1μl、発色液79μlを添加し、30℃で5分間予備加温した。基質液10μlを加えて反応を開始させ、遮光下に37℃で20分間インキュベートした。反応停止液100μlを加えて混和後、412nmでの吸光度を測定した。
なお、サンプルブランクには基質液を加えて反応を開始させる前に、反応停止液100μlを加えた。またコントロール、コントロールブランクも同様に試験し、試料サンプルの代わりにDMSOを用いた。リパーゼ阻害活性(%)は、以下の式により計算した。
リパーゼ阻害活性(%)=100−(a−b)/(c−d)× 100
[式中、aは試料サンプルの吸光度、bは試料サンプルブランクの吸光度、cはコントロールの吸光度、dはコントロールブランクの吸光度をそれぞれ意味する。]
結果を表4に示す。
リパーゼ阻害活性(%)=100−(a−b)/(c−d)× 100
[式中、aは試料サンプルの吸光度、bは試料サンプルブランクの吸光度、cはコントロールの吸光度、dはコントロールブランクの吸光度をそれぞれ意味する。]
結果を表4に示す。
比較試験例1
比較試験例として、各種キノコの50%エタノール抽出物(製造例1〜6)を用いて、試験例1と同様に試験した。
以下の表4では、それぞれのエキスの反応液中での終濃度が250μg/mlである場合のリパーゼ阻害活性(%)の結果を示した。
比較試験例として、各種キノコの50%エタノール抽出物(製造例1〜6)を用いて、試験例1と同様に試験した。
以下の表4では、それぞれのエキスの反応液中での終濃度が250μg/mlである場合のリパーゼ阻害活性(%)の結果を示した。
上記の表から明らかなように、製造例1〜6で得られた各種キノコの50%エタノール抽出物にはリパーゼ阻害活性が殆どないのに対して、実施例1〜6で得られた各種キノコの超臨界二酸化炭素抽出物には、強力なリパーゼ阻害活性が認められた。
また、実施例1〜6で得られた本発明の各種キノコ抽出物の各濃度におけるリパーゼ活性阻害作用を示す図1から明らかなように、本発明のキノコの超臨界二酸化炭素抽出物は、濃度依存的なリパーゼ阻害活性を有する。
試験例2
次に、実施例6で得られたマイタケの超臨界二酸化炭素抽出物、および製造例6〜9で得られたマイタケの各種溶媒による抽出物の各濃度におけるリパーゼ阻害活性を、前記の試験例1と同様にして測定した。その結果を図2に示す。
実施例6で得られたマイタケの超臨界二酸化炭素抽出物と、製造例6〜9で得られたマイタケの各種有機溶媒抽出物とのリパーゼ阻害活性を比較した結果、超臨界二酸化炭素抽出物、ヘキサン抽出物、酢酸エチル抽出物、アセトン抽出物、50%エタノール抽出物の順に強いリパーゼ阻害活性を示した。これらのことから、マイタケの脂溶性画分に強いリパーゼ阻害活性があることが示された。
次に、実施例6で得られたマイタケの超臨界二酸化炭素抽出物、および製造例6〜9で得られたマイタケの各種溶媒による抽出物の各濃度におけるリパーゼ阻害活性を、前記の試験例1と同様にして測定した。その結果を図2に示す。
実施例6で得られたマイタケの超臨界二酸化炭素抽出物と、製造例6〜9で得られたマイタケの各種有機溶媒抽出物とのリパーゼ阻害活性を比較した結果、超臨界二酸化炭素抽出物、ヘキサン抽出物、酢酸エチル抽出物、アセトン抽出物、50%エタノール抽出物の順に強いリパーゼ阻害活性を示した。これらのことから、マイタケの脂溶性画分に強いリパーゼ阻害活性があることが示された。
実施例7
実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物10重量部を乳糖25重量部と混合し、ゼラチンカプセルに充填し、1カプセル中に抽出物が500mg含有されるゼラチンカプセル剤を得た。
実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物10重量部を乳糖25重量部と混合し、ゼラチンカプセルに充填し、1カプセル中に抽出物が500mg含有されるゼラチンカプセル剤を得た。
実施例8
実施例7における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例2によるシメジの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例7と同様にしてゼラチンカプセル剤を得た。
実施例7における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例2によるシメジの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例7と同様にしてゼラチンカプセル剤を得た。
実施例9
実施例7における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例3によるナメコの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例7と同様にしてゼラチンカプセル剤を得た。
実施例7における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例3によるナメコの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例7と同様にしてゼラチンカプセル剤を得た。
実施例10
実施例7における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例4によるヒラタケの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例7と同様にしてゼラチンカプセル剤を得た。
実施例7における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例4によるヒラタケの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例7と同様にしてゼラチンカプセル剤を得た。
実施例11
実施例7における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例5によるメシマコブの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例7と同様にしてゼラチンカプセル剤を得た。
実施例7における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例5によるメシマコブの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例7と同様にしてゼラチンカプセル剤を得た。
実施例12
実施例7における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例6によるマイタケの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例7と同様にしてゼラチンカプセル剤を得た。
実施例7における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例6によるマイタケの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例7と同様にしてゼラチンカプセル剤を得た。
実施例13
実施例1〜6で得られた各種キノコの超臨界二酸化炭素抽出物の等量混合物10重量部を乳糖25重量部と混合し、ゼラチンカプセルに充填し、1カプセル中に抽出物が500mg含有されるゼラチンカプセルを得た。
実施例1〜6で得られた各種キノコの超臨界二酸化炭素抽出物の等量混合物10重量部を乳糖25重量部と混合し、ゼラチンカプセルに充填し、1カプセル中に抽出物が500mg含有されるゼラチンカプセルを得た。
実施例14
米粉50重量部、砂糖5重量部、全卵10重量部、実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物1重量部を秤量した。
全卵に砂糖を混合した後、予め篩に通した米粉および抽出物を加え、軽く混ぜ合わせて生地を作り、これを適当な形に成形し、オーブンで焼き上げて、せんべいを作った。
米粉50重量部、砂糖5重量部、全卵10重量部、実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物1重量部を秤量した。
全卵に砂糖を混合した後、予め篩に通した米粉および抽出物を加え、軽く混ぜ合わせて生地を作り、これを適当な形に成形し、オーブンで焼き上げて、せんべいを作った。
実施例15
実施例14における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例2によるシメジの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例14と同様にしてせんべいを作った。
実施例14における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例2によるシメジの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例14と同様にしてせんべいを作った。
実施例16
実施例14における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例3によるナメコの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例14と同様にしてせんべいを作った。
実施例14における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例3によるナメコの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例14と同様にしてせんべいを作った。
実施例17
実施例14における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例4によるヒラタケの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例14と同様にしてせんべいを作った。
実施例14における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例4によるヒラタケの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例14と同様にしてせんべいを作った。
実施例18
実施例14における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例5によるメシマコブの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例14と同様にしてせんべいを作った。
実施例14における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例5によるメシマコブの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例14と同様にしてせんべいを作った。
実施例19
実施例14における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例6によるマイタケの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例14と同様にしてせんべいを作った。
実施例14における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例6によるマイタケの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例14と同様にしてせんべいを作った。
実施例20
小麦粉100重量部、塩4重量部、実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物5重量部および水45重量部を秤量し、これらをよく混合してうどんを製造した。
小麦粉100重量部、塩4重量部、実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物5重量部および水45重量部を秤量し、これらをよく混合してうどんを製造した。
実施例21
実施例20における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例2によるシメジの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例20と同様にしてうどんを作った。
実施例20における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例2によるシメジの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例20と同様にしてうどんを作った。
実施例22
実施例20における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例3によるナメコの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例20と同様にしてうどんを作った。
実施例20における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例3によるナメコの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例20と同様にしてうどんを作った。
実施例23
実施例20における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例4によるヒラタケの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例20と同様にしてうどんを作った。
実施例20における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例4によるヒラタケの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例20と同様にしてうどんを作った。
実施例24
実施例20における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例5によるメシマコブの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例20と同様にしてうどんを作った。
実施例20における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例5によるメシマコブの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例20と同様にしてうどんを作った。
実施例25
実施例20における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例6によるマイタケの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例20と同様にしてうどんを作った。
実施例20における実施例1によるエリンギの超臨界二酸化炭素抽出物を、実施例6によるマイタケの超臨界二酸化炭素抽出物に代えて、実施例20と同様にしてうどんを作った。
本発明によるキノコの超臨界二酸化炭素抽出物は、食用キノコを材料として得られるものであり、優れたリパーゼ活性阻害作用を有し、安全に使用できる。
Claims (7)
- キノコの超臨界二酸化炭素抽出物を有効成分とするリパーゼ活性阻害用組成物。
- 前記のキノコが、エリンギ、シメジ、ナメコ、ヒラタケ、メシマコブおよびマイタケからなる群から選択される、請求項1に記載のリパーゼ活性阻害用組成物。
- 前記のリパーゼ活性阻害用組成物が、遊離脂肪酸産生抑制剤である、請求項1または2に記載の組成物。
- 前記のリパーゼ活性阻害剤用組成物が、抗肥満剤、抗高脂血症剤または脂肪肝改善剤である、請求項1〜3のいずれか1つに記載の組成物。
- 前記の超臨界二酸化炭素抽出が、31.1〜120℃の温度で行われる、請求項1〜4のいずれか1つに記載の抽出物の製造方法。
- 前記の超臨界二酸化炭素抽出が、7.38〜100MPaの圧力下に行われる、請求項5に記載の製造法。
- 請求項1〜4のいずれか1つに記載の組成物を含む健康食品。
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