JPH0912466A - 脂質の吸収阻害・排出促進剤および高脂肪食品 - Google Patents

脂質の吸収阻害・排出促進剤および高脂肪食品

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JPH0912466A
JPH0912466A JP7180525A JP18052595A JPH0912466A JP H0912466 A JPH0912466 A JP H0912466A JP 7180525 A JP7180525 A JP 7180525A JP 18052595 A JP18052595 A JP 18052595A JP H0912466 A JPH0912466 A JP H0912466A
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JP
Japan
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chlorella
food
lipid
high fat
agent
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Pending
Application number
JP7180525A
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English (en)
Inventor
Shinya Shibata
慎也 柴田
Kuniaki Oda
邦明 織田
Hiroshi Misawa
宏 三沢
Akira Iwabuchi
明 岩淵
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yakult Honsha Co Ltd
Original Assignee
Yakult Honsha Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 健康管理上低脂肪食をとることが必要とされ
る人でも脂肪分を含んだ通常の食事をすることができる
ようにする。 【構成】 クロレラを有効成分とする脂質の吸収阻害・
排出促進剤;および、クロレラを含有することを特徴と
する高脂肪食品。クロレラの脂質吸収阻害・排出促進作
用を利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品中の脂質の吸収を
阻害すると共に吸収された脂質の体外への排出を促進す
る医薬品および高脂肪食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、生活様式が急速に西洋化するにつ
れて、食生活においても高カロリー、高脂肪の食事をと
る人が増えている。その結果、脂質の過剰摂取による高
コレステロール血症や肥満が原因の心臓病患者が増加し
ており、その予防と治療に関する関心が高まっている。
【0003】これらの疾病を予防する手段としては、肥
満、過食、アルコール過剰摂取等を避け、体重を減ら
し、規則的な運動をすることが有効とされ、それを食事
面で実行するためのものとして低脂肪ないし無脂肪の食
品が市販されている。しかしながら、この種の低脂肪食
品はおいしさの面で問題があり、脂肪分を含んだおいし
い食品でありながら体内に吸収され蓄積される脂肪分は
少ないという有利な性質を持った食品の提供が望まれ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、健康管理上低脂肪食をとることが必要とされる人で
も脂肪分を含んだ通常の食事をすることができるように
することにある。
【0005】本発明の他の目的は、食品が含む脂質の体
内吸収を阻害すると共に体内に吸収された脂質の体外排
出を促進し、それにより高コレステロール血症や肥満を
防止する手段を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すること
に成功した本発明は、クロレラを有効成分とする脂質の
吸収阻害・排出促進剤、および、クロレラを含有するこ
とを特徴とする高脂肪食品を提供するものである。
【0007】クロレラは、蛋白質を豊富に含み、各種の
ミネラル、カロチン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタ
ミンC等も含んでいて食品としての栄養バランスが高い
ため、栄養補助食品として広く利用されているが、それ
が脂質の吸収阻害と体外排出促進に有効であることは知
られていなかった。本発明は、本発明者らにより初めて
見いだされたこれらの作用を高脂肪食摂取にともなう問
題点の解決手段として利用したものである。
【0008】本発明で利用するクロレラはクロレラ属に
属する緑藻類であれば何でもよく、特定の種に限定され
るものではないが、入手が容易で安全性の点でも優れて
いるのはクロレラ・レギュラリス(Chlorella regulari
s)、クロレラ・ブルガリス(Chlorella vulugaris)、
クロレラ・ピレノイドサ(Chlorella pyrenoidosa)、ク
ロレラ・エリプソリディア(Chlorella ellipsoidea)
等である。
【0009】本発明実施のために用いるクロレラは、上
述のクロレラを、炭酸ガスを供給しながら可視光線を照
射して光合成を行わせて培養する独立的培養法や、炭素
源としてグルコースや酢酸を含む培地中で培養する従属
的培養法等、任意の培養法により培養する。
【0010】独立的培養法は、無機金属塩および窒素源
を加えた培地にクロレラを接種し、光照射下に炭酸ガス
を含む空気を吹き込んで培養する。培地に加える無機塩
としてはKH2PO4,MgSO4その他の微量無機成分
を、窒素源としては硫酸アンモニウム、尿素等を、それ
ぞれ用いることができる。光源としては、太陽光のほ
か、人工光源を用いることができる。クロレラ細胞の培
養液は、遠心分離機で細胞を濃縮、洗浄し、その後、細
胞を不活性化するためにプレートヒーター等を用いて加
熱処理する。
【0011】従属的培養法は、培養タンクを用いて無菌
的に行う。培地には炭素源としてグルコースや酢酸を含
有させ、ほかにKH2PO4,MgSO4、微量無機成分お
よび窒素源(硫酸アンモニウム、尿素等)を加え、通気
して酸素補給と撹拌を行う。独立的培養法に比べて増殖
速度が速く、収量も多いのが特徴で、培養液の藻体濃度
は2日間で約100g/lに達する。培養液からの藻体の
収穫と熱処理は独立的培養法の場合と同じである。
【0012】得られたクロレラは、そのまま、あるいは
乾燥するだけで、本発明の脂質吸収阻害・排出促進剤に
用いることができるが、アセトン、クロロホルム、エタ
ノール等の有機溶媒で抽出処理してクロロフィルおよび
脂質を除去したり、フレンチプレス、超音波処理等によ
って細胞を破砕したりしたものを用いても差し支えな
い。製剤化は、錠剤、カプセル剤、散剤等、任意の剤形
に可能である。製剤化に際しては、クロレラ藻体の他
に、必要に応じて安定剤、賦形剤、増量剤等、任意の助
剤を含有させることができる。
【0013】本発明の脂質吸収阻害・排出促進剤は適宜
経口投与するが、食物からの脂質の摂取を抑える作用を
生かすためには食前、食中または食後に経口投与するこ
とが望ましい。投与量は食事内容に応じて適宜選ぶこと
ができ、厳格な投与量上限もないが、普通は成人1日当
たり4〜8g程度が適当である。
【0014】また、肉、卵、乳等を素材として作られた
脂肪分含有率約10%以上の高脂肪食品(たとえばハン
バーグ、アイスクリーム等)に本発明の脂質吸収阻害・
排出促進剤を混合しておけば、脂肪分と共に摂取される
クロレラにより脂質の吸収阻害と排出促進が行われる食
品、すなわち、心臓病患者等が脂肪分過剰摂取の弊害を
心配する必要なしに高脂肪食品のおいしさを楽しむこと
ができる食品となる。
【0015】
【実施例】
実施例1 従属的培養法により得られたクロレラ・レギュラリスの
乾燥藻体を配合した飼料を与えて5週令ウイスター系統
雄ラット6匹を飼育した(以下、クロレラ区という)。
また、クロレラ添加飼料にかえてカゼイン添加飼料を投
与した飼育区を設け、対照区とした。なお、上記2つの
飼育区の飼料は、添加物を加えた状態で粗蛋白質20
%、粗脂質11%、灰分4%、粗繊維3.2%となるよ
うに配合した。飼料の配合の詳細は表1に示したとおり
である。
【0016】飼料と水は自由摂取として14日間飼育
し、飼育期間最後の3日間に毎日糞を採取した。糞は凍
結乾燥した後、コーヒーミルで粉砕して分析に供した。
なお、飼育期間中、対照区とクロレラ区で飼料摂取量に
有意差は認められなかった。
【0017】
【表1】 飼料の配合〔g/100g飼料〕
【0018】3日間の糞の平均排出量(凍結乾燥重量;
飼料摂取量100g当たり)を表2に示す。対照区に比べ
てクロレラ区では糞排出量の有意な増加がみられた。ま
た、糞に含まれて排出された総脂質の量は表3のとおり
で、クロレラ区では対照区に比べて総脂質の排出量が有
意に増加した(総脂質の定量は酸分解法による)。
【0019】
【表2】 糞の排出量〔g/3日/飼料摂取量100g〕
【0020】
【表3】 総脂質排出量〔g/3日〕
【0021】また、14日間飼育後にラットを解剖し、
肝臓重量および肝臓中の総コレステロール、トリグセリ
ライド、リン脂質を定量した結果を表4に示す。表から
明らかなように、肝臓重量、総コレステロール、トリグ
リセライド、リン脂質とも、クロレラ投与区で有意に低
下がみられた。これは、クロレラ投与によって脂質の内
部への取り込み量が減少し、肝脂質が減少したことを示
す。
【0022】
【表4】 肝臓重量及び肝脂質 対照区 クロレラ区 肝臓重量(g) 6.87±0.10 6.07±0.20* 総コレステロ―ル(mg) 752.3±58.3 337.2±51.9* トリグリセライド(mg) 768.4±155.3 574.7±100.2* リン脂質(mg) 489.2±75.8 377.0±43.9* 注1:肝臓重量は体重100gあたりの値 注2:*有意差(p<0.01)
【0023】以上より、クロレラによって脂質の吸収阻
害および吸収された脂質の排出促進が行われるものと判
断された。
【0024】実施例2 牛ひき肉40kg、卵150g、牛乳50g、生パン粉5
00g、玉ねぎ500g、長ねぎ50g、クロレラ(乾
燥粉末)100g、塩16g、およびコショウ12gか
ら常法によりハンバーグを製造し、これを密封包装して
急速冷凍した。
【0025】
【発明の効果】クロレラを有効成分とする本発明の脂質
吸収阻害・排出促進剤は、これを経口的に投与すること
によって脂質の体内蓄積を抑制し、高中性脂肪血症をは
じめとする多くの疾病の予防ないし治療を行うことがで
きる。また、本発明の脂質吸収阻害・排出促進剤の主成
分であるクロレラは特に強い味も香りもなく、少量を食
品に添加してもその食品の風味を損なうことは少ないの
で、これを高脂肪食品に添加しておけば、脂肪分の摂取
を制限されている人も脂質吸収阻害・排出促進剤を別に
摂取する必要なしに脂肪分の多い食事のおいしさを楽し
むことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩淵 明 東京都港区東新橋1−1−19 株式会社ヤ クルト本社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロレラを有効成分とする脂質の吸収阻
    害・排出促進剤。
  2. 【請求項2】 クロレラを含有することを特徴とする高
    脂肪食品。
JP7180525A 1995-06-26 1995-06-26 脂質の吸収阻害・排出促進剤および高脂肪食品 Pending JPH0912466A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4671450B1 (ja) * 2010-10-21 2011-04-20 株式会社ミオナ ダイエット食品
JP2013523188A (ja) * 2010-04-14 2013-06-17 ソラザイム ロケット ニュートリショナルズ, エルエルシー 高脂質微細藻類粉末食品組成物
US10119947B2 (en) 2013-08-07 2018-11-06 Corbion Biotech, Inc. Protein-rich microalgal biomass compositions of optimized sensory quality
US10264809B2 (en) 2013-01-28 2019-04-23 Corbion Biotech, Inc. Microalgal flour
US12059006B2 (en) 2008-10-14 2024-08-13 Corbion Biotech, Inc. Microalgal flour

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JP4671450B1 (ja) * 2010-10-21 2011-04-20 株式会社ミオナ ダイエット食品
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