JP2001063229A - 熱転写記録媒体の製造方法及びそれに基づく熱転写記録媒体 - Google Patents

熱転写記録媒体の製造方法及びそれに基づく熱転写記録媒体

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和良 稲村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水性化組成の中間層を有する熱転写記録媒体
とすることにより、有害な有機溶剤の使用を低減させる
と共に耐こすれ性の少ない熱転写記録媒体を得る。 【解決手段】 支持体上に熱溶融性物質を水分散及び/
またはエマルジョンとした塗液により形成される中間層
及び着色剤を含有する熱転写インク層を有する熱転写記
録媒体の製造方法であって、前記中間層の塗液中に有機
脂肪酸からなる乳化剤または界面活性剤と有機塩基を添
加して液中で塩を生成するに際し、該有機脂肪酸として
前記熱溶融性物質の融点に対して0〜30℃高い融点を
有する1種以上の飽和脂肪酸を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱溶融方式の熱転
写記録媒体、詳細には水分散またはエマルジョンからな
る塗液により形成される中間層を有し、画像の耐こすれ
性に優れた熱転写記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の熱転写記録媒体は、紙あ
るいはフィルムなどの支持体上に、生産性や品質面など
から主として有機溶剤系からなる熱溶融性インク層を、
直接あるいは熱転写性を促進させるため等々から、同様
に主として有機溶剤系の中間層を介して形成されてき
た。しかしながら、有機溶剤の使用は常に公害や火災の
危険性の問題を抱えているため、このような問題を軽減
あるいは抑制することを目的として、また、これらの目
的とは別に熱溶融性インク層とそれに接して設ける層と
の積層上の問題などから、これまでにも水性化組成を有
する色々な熱転写記録媒体の提案がなされている。
【0003】例えば特開昭62−222891号公報に
は、上述した公害等の問題を回避するため、色材の水性
分散体とパラフィン系ワックスを水中分散させた分散体
を混合した塗液によりインク層を形成させたものが提案
されている。また、同62−222892号公報には色
材を含有するパラフィン系ワックスを界面活性剤を用い
て水中にO/W型エマルジョンとして分散させた塗液に
よりインク層を形成させたものが提案されている。しか
しながら、これらはソルビタンアルキレート等の軟質低
融点乳化剤やスルホン酸系活性剤が使用されているた
め、画像のこすれ性やイオンによるサーマルヘッドの損
傷が懸念される。
【0004】また、特開平1−228887号公報に
は、上述した公害等の問題ではなく、熱溶融性のインク
層上にワックスの表面層を設ける場合、有機溶剤溶液に
より該インク層を溶解させないため、疎水性ワックスと
親水性ワックスが水性媒体中に乳化分散された表面層形
成用ワックス組成物が提案されている。これには親水性
ワックスが使用されているが乳化剤として使用された記
載はない。乳化剤はどんなものでも採用できるものでは
なく選択を誤ると耐こすれ性を著しく悪化させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記背景に鑑
みてなされたもので、水性系組成を有し、しかも耐こす
れ性の優れた熱転写記録媒体を得ることを目的とするも
のである。本来的にはインク層の水性化を図り、しかも
耐こすれ性に優れた熱転写記録媒体とすることが理想で
あるが、インク層の水性化によって過大圧接下での圧接
汚れを満足させることは非常に困難である。そこで、本
発明では、まず水性系の中間層を有する熱転写記録媒体
とすることにより、有機溶剤の使用を抑制すると共に耐
こすれ性の優れた熱転写記録媒体を提供することにし
た。なお、特許番号第2511450号公報には水性系
ではないが、ワックスによる転写画像の耐摩擦性の欠点
を向上させるため熱転写インク層中にRCOO-2NO
(左記分子式中、モルホリン環を略す)からなるモルホ
リン脂肪酸塩を含有させるものが提案されている。しか
しながら、その実施例に示されているオレイン酸を水性
系の中間層に用いると耐こすれ性は悪化してしまう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、支持体上に熱溶融性物質を水分散及び/またはエマ
ルジョンとした塗液により形成される中間層及び着色剤
を含有する熱転写インク層を有する熱転写記録媒体の製
造方法であって、上記中間層の塗液中に有機脂肪酸から
なる乳化剤または界面活性剤と有機塩基を添加して液中
で塩を生成するに際し、該有機脂肪酸として上記熱溶融
性物質の融点に対して0〜30℃高い融点を有する1種
以上の飽和脂肪酸を用いることを特徴とする熱転写記録
媒体の製造方法が提供される。
【0007】第二に、上記第一に記載した熱転写記録媒
体の製造方法において、上記中間層の熱溶融性物質の融
点が65〜150℃であり、かつ上記飽和脂肪酸が炭素
数分布24〜30を主体とする直鎖飽和脂肪酸からなる
ことを特徴とする熱転写記録媒体の製造方法が提供され
る。
【0008】第三に、上記第一または第二に記載した熱
転写記録媒体の製造方法において、上記生成される塩が
モンタン酸のモルホリン塩であることを特徴とする熱転
写記録媒体の製造方法が提供される。
【0009】第四に、上記第一、第二または第三に記載
した熱転写記録媒体の製造方法により製造されたことを
特徴とする熱転写記録媒体が提供される。
【0010】第五に、支持体上に熱溶融性物質を水分散
及び/またはエマルジョンとした塗液により形成される
中間層及び着色剤を含有する熱転写インク層を有する熱
転写記録媒体であって、前記中間層にモンタン酸のモル
ホリン塩が含有されていることを特徴とする熱転写記録
媒体が提供される。
【0011】以下に本発明を詳細に説明する。上述のよ
うに本発明は、支持体上に熱溶融性物質を水分散及び/
またはエマルジョンとした塗液により形成される中間層
及び着色剤を含有する熱転写インク層を有する熱転写記
録媒体の製造方法であって、上記中間層の塗液中に有機
脂肪酸からなる乳化剤または界面活性剤と有機塩基を添
加して液中で塩を生成するに際し、該有機脂肪酸として
上記熱溶融性物質の融点に対して0〜30℃高い融点を
有する1種以上の飽和脂肪酸を用いるものである。
【0012】本発明者らは、中間層を水分散及び/また
はエマルジョンからなる塗液により形成しようとする場
合、乳化剤が主要な役割を担うであろうことを想定し
た。従来技術では、乳化剤として上述のように軟質なも
の、またはスルホン酸やリン酸等のイオンを使用したも
のしかなく、いずれも耐こすれ性を悪化させるのみなら
ず、サーマルヘッドの腐食を招く恐れがあった。また、
中間層は画像形成の際、、支持体と剥離して、受容紙上
に熱転写インク層と共に転写し、受容紙の表面を形成す
る。従って軟質なものや常温液体のものは好ましくな
い。しかしながら本発明によって中間層の塗液中で生成
する飽和脂肪酸塩は乳化性能が高いのみならず、受容紙
の表面を形成して耐摩耗性を向上させ、かつ、堅牢な画
像を作る。中でもモンタン酸のモルホリン塩は上述した
耐摩耗性と堅牢性の両特性に優れた効果を有する。さら
にサーマルヘッドを破壊させない。
【0013】本発明の中間層に使用される熱溶融性物質
としては、従来公知のワックス類、カルナウバワック
ス、キャンデリラワックス、ライスワックス、みつろ
う、モンタン酸各種誘導体、アミドワックス、パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシ
ャートロプシュワックス、高級アルコール、脂肪酸グリ
セライド、硬化ひまし油、ポリエチレンワックス、酸化
ポリエチレンワックス等で、融点は65〜150℃が好
ましく、針入度は25℃で5以下のものが好ましい。
【0014】また、上記本発明における熱溶融性の乳化
剤または界面活性剤としては、次のようなものが例示さ
れる。 アニオン系:飽和高級脂肪酸としてステアリン酸、ベヘ
ン酸、リグノセリン酸、モンタン酸、ラノリン酸等の常
温固体のもの、塩形成のためのアミン類として、アンモ
ニア、モルホリン、トリエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン等。 その他 :乳化系安定化のために常温固体のノニオ
ン、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面
活性剤などが添加されてもよい。 融点 :融点は使用する熱溶融性物質の融点より0
〜30℃高い範囲が好ましく、これより低いと耐こすれ
性が低下し、これより高いと乳化安定性が悪化し感度が
低下する(溶融困難となる)。添加量は乳化系の安定性
により適宜決定してよいが、熱溶融性物質に対して1〜
20重量%がよい。以上のような物質のうち、特に好ま
しいものは、炭素数分布24〜30を主体とする直鎖飽
和脂肪酸で、かつ、画像への影響、サーマルヘッドに対
する電気的破壊を起こさないものであり、中でもモンタ
ン酸(炭素数27、CH3(CH2 26COOH)が優れ
ており、中和成分としては乾燥後に揮発しやすいモルホ
リンが好ましい。
【0015】次に水性分散液または乳化液の作製方法に
ついて述べる。これらは従来公知の種々のものを使用す
ることができ、例えば、熱溶融性物質と乳化剤を加熱溶
解、攪拌中に90℃以上の熱水を滴下し、水中油型エマ
ルジョンをに転相させ、その後、冷却してエマルジョン
化する方法、また熱水中に乳化剤、活性剤を混合し、高
速攪拌下で溶解した熱溶融性物質を添加しエマルジョン
化する方法等である。冷却前に適当な高速攪拌、高圧処
理を行い、粗大粒子除去、分散粒径のコントロールを行
うことも可能である。平均粒径としては0.1〜40μ
mの範囲のものが好ましい。
【0016】中間層にその他の材料を添加することもで
きる。そのような場合として、基材との接着性を向上さ
せるため、あるいは熱溶融性物質の結着力を向上させる
ため(これは膜のせん断力向上につながる)、従来公知
の水性樹脂、水分散樹脂の添加が可能であり、例えばポ
リビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース等の
水溶性樹脂、乳化重合アクリル樹脂、乳化重合EVA、
乳化重合ゴムラテックス、各種熱可塑性樹脂の乳化エマ
ルジョン等が使用される。添加量は20重量%までであ
り、多すぎると転写性が悪化する。また、塗工液の基材
への濡れ性を向上させるため、水希釈の他に、メチルア
ルコール、エチルアルコール、イロプロピルアルコール
等のアルコール類を添加してもよい。但し常温液体の界
面活性剤の添加は前述の理由から好ましくない。
【0017】中間層の塗設方法としては、従来公知のバ
ーコーター、ロールコーター、グラビアコーター、ダイ
コーター等を用いることができる。塗設厚は0.2〜5
μm、好ましくは0.5〜2μmである。
【0018】次に熱転写インク層は、従来公知の色材、
熱溶融性物質、熱可塑性樹脂、添加剤からなる。特に制
限はないが、本発明の目的から水性塗工エマルジョンで
あることが好ましい。この場合、乳化剤、界面活性剤に
制限はなく、従来公知のものを使用してよい。塗設厚は
0.5〜3.0μmが好ましい。
【0019】支持体としてはポリエチレンテレフタレー
トに代表される各種プラスチックフィルムが使用可能で
あり、厚みは2〜6μmが好ましい。必要に応じて中間
層及び熱転写インク層側とは反対側(支持体裏面)に滑
性付与や耐熱性付与の目的でシリコーンゴム、シリコー
ン変性樹脂等の耐熱滑性層を設けてもよい。厚みは0.
01〜1.0μmがよい。
【0020】その他の層形成として、基材と中間層の接
着性を向上させるために、ポリエステル、EVA、EE
A、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の接着層、また、転
写性向上や被転写紙との接着性を向上させるために熱転
写インク層の上に表面層を設けてもよい。厚さは両層と
も2μm以下がよい。
【0021】
【実施例】以下に本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。なお、以下で示す部は重量基準である。厚さ
4.5μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片
面に、 シリコーンゴム (東レダウコーニングシリコーン社製、SD7226) 3部 架橋触媒 (東レダウコーニングシリコーン社製、SDX212) 0.1部 トルエン 97部 からなる組成物を乾燥後の塗布重量が0.02g/m2
となるように塗布し、耐熱滑性層を有する支持体を得
た。
【0022】 〔実施例1〕 キャンデリラワックス(融点69℃) 25部 ベヘン酸(融点72℃) 5部 からなる組成物を120℃で溶解した後、攪拌下にモル
ホリン1部を投入し、次いで95℃の熱水を71部滴下
し、水中油型のエマルジョンを形成した後、冷却して熱
溶融物質のエマルジョンを得た。平均粒径は島津LA−
700で0.3μmであった。この組成物を上記支持体
のもう一方の面に乾燥後重量が1.5g/m2となるよ
うに塗布・乾燥し、中間層を得た。
【0023】〔実施例2〕実施例1において、ベヘン酸
に代えてリグノセリン酸(融点83℃)とした以外は実
施例1と同様にして中間層を得た。
【0024】〔実施例3〕実施例1において、キャンデ
リラワックスに代えてカルナウバワックス(融点83
℃)18部、キャンデリラワックス(融点69℃)7部
とし、ベヘン酸に代えてモンタン酸(融点86℃、炭素
数27、BASF社製)とした以外は実施例1と同様に
して中間層を得た。
【0025】〔実施例4〕実施例3において、モンタン
酸に代えて炭素数30中心、融点94℃の直鎖高級脂肪
酸とした以外は実施例3と同様にして中間層を得た。な
お、上記炭素数30中心の「中心」はGC−MASによ
って得られる脂肪酸の炭素数分布の度数(組成分布)が
最も多いものを表わす。
【0026】〔比較例1〕実施例3において、モンタン
酸を炭素数40中心、融点106℃の直鎖高級脂肪酸と
した以外は実施例3と同様にして中間層を得た。
【0027】〔比較例2〕実施例3において、モンタン
酸をオレイン酸(直鎖不飽和脂肪酸、炭素数17、CH
3(CH2)7CH=CH(CH2)7COOH、融点12℃
(常温液体)、日本油脂社製)とした以外は実施例3と
同様にして中間層を得た。
【0028】〔比較例3〕実施例3において、モンタン
酸に代えてミリスチン酸(融点62℃、融点が熱溶融性
物質の融点より低い)とした以外は実施例3と同様にし
て中間層を得た。
【0029】以上により得られた7種の中間層塗設シー
トの上に熱転写インク層組成として カーボンブラック 15部 カルナウバワックス 30部 キャンデリラワックス 30部 エチレン・酢酸ビニル共重合体 (酢酸ビニル28%、メルトインデックス10) 25部 トルエン 600部 メチルエチルケトン 150部 からなるものを乾燥後重量1.2g/m2となるように
塗設し、7種の熱転写記録媒体を得た。
【0030】上記により得られた7種の熱転写記録媒体
について、次の条件で印字記録し、画像の欠け及び耐こ
すれ性を評価し、表1の結果を得た。画像の欠けは中間
層の分散性と関連し、分散が微粒均一であればあるほど
欠けはなくなり均一な画像が得られる。 《評価条件》 プリンター :テック社製 B−474 印字速度 :8インチ/秒 印字パターン:コード39バーコード
【0031】
【表1】 評価の基準 画像の欠け:○=バーコードが100%判読できる。 △=バーコードが判読可能だが欠けがある。 ×=バーコード判読不能。 耐こすれ性:◎=ツメこすりで100回以上取れない。 ○=99〜50回で取れる。 △=49〜5回で取れる。 ×=4回以下で取れる。 表1より実施例の熱転写記録媒体は画像の欠け及び耐こ
すれ性共に良好であり、特に中間層塗液中にモンタン酸
モルホリン塩が生成した実施例3、炭素数30中心、融
点94℃の直鎖脂肪酸を用いた実施例4は耐こすれ性が
非常に優れていること、これに対して炭素数40中心の
直鎖脂肪酸を用いた比較例1は耐こすれ性は優れている
が画像に欠けがあること、また常温液体のオレイン酸を
用いた比較例2は耐こすれ性が著しく劣り、さらに融点
が62℃のいミリスチン酸を用いた比較例3は耐こすれ
性が弱いことが分かる。
【0032】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明は、水性組
成を有する熱転写記録媒体の製造方法であって、中間層
の塗液中に有機脂肪酸からなる乳化剤または界面活性剤
と有機塩基を添加して液中で塩を生成するに際し、該有
機脂肪酸として前記熱溶融性物質の融点に対して0〜3
0℃高い融点を有する1種以上の飽和脂肪酸を用いる、
とするものであり、これにより中間層の塗液中で生成す
る飽和脂肪酸塩は乳化性能が高いのみならず、受容紙に
転写された後、水性系でありながら、受容紙表面の耐こ
すれ性(耐摩耗性)を向上させ、かつ、画像の欠けがな
く(高い堅牢性を有する)、さらにサーマルヘッドにも
悪影響を与えない熱転写記録媒体を作製することができ
る。
【0033】請求項2の発明は、請求項1の構成におい
て、前記中間層の熱溶融性物質の融点が65〜150℃
であり、かつ前記飽和脂肪酸が炭素数分布24〜30を
主体とする直鎖飽和脂肪酸、とするものであり、これに
よれば、さらに受容紙表面の耐摩耗性を向上させる熱転
写記録媒体を製造することができる。
【0034】請求項3の発明は、請求項1または2の構
成において、前記生成される塩がモンタン酸のモルホリ
ン塩である、とするものであり、これによれば受容紙表
面の耐摩耗性と画像の堅牢性に最も優れ、かつ、サーマ
ルヘッドを破壊させない熱転写記録媒体を製造すること
ができる。
【0035】請求項4の発明は、請求項1、2または3
記載の製法により製造される熱転写記録媒体であり、水
性系組成からなるにもかかわらず、受容紙表面の耐摩耗
性を向上させると共に堅牢な画像が形成され、しかもサ
ーマルヘッドにも悪影響を与えない。
【0036】請求項5の発明は、上記水性系組成の熱転
写記録媒体の中間層にモンタン酸のモルホリン塩が含ま
れている、とするものであり、これにより上述した効果
を有する水性系組成の熱転写記録媒体を提供することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宍戸 克吏 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 稲村 和良 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 東松 宏 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H111 AA08 AA26 BA03 BA07 BA55 BA76 DA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に熱溶融性物質を水分散及び/
    またはエマルジョンとした塗液により形成される中間層
    及び着色剤を含有する熱転写インク層を有する熱転写記
    録媒体の製造方法であって、前記中間層の塗液中に有機
    脂肪酸からなる乳化剤または界面活性剤と有機塩基を添
    加して液中で塩を生成するに際し、該有機脂肪酸として
    前記熱溶融性物質の融点に対して0〜30℃高い融点を
    有する1種以上の飽和脂肪酸を用いることを特徴とする
    熱転写記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱転写記録媒体の製造方
    法において、前記中間層の熱溶融性物質の融点が65〜
    150℃であり、かつ前記飽和脂肪酸が炭素数分布24
    〜30を主体とする直鎖飽和脂肪酸からなることを特徴
    とする熱転写記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の熱転写記録媒体
    の製造方法において、前記生成される塩がモンタン酸の
    モルホリン塩であることを特徴とする熱転写記録媒体の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3記載の熱転写記録
    媒体の製造方法により製造されることを特徴とする熱転
    写記録媒体。
  5. 【請求項5】 支持体上に熱溶融性物質を水分散及び/
    またはエマルジョンとした塗液により形成される中間層
    及び着色剤を含有する熱転写インク層を有する熱転写記
    録媒体であって、前記中間層にモンタン酸のモルホリン
    塩が含有されていることを特徴とする熱転写記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009083151A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Fujifilm Corp 感熱転写受像シートおよびその製造方法
EP2255972A1 (en) * 2009-05-25 2010-12-01 Ricoh Company, Ltd. Thermal transfer recording medium
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