JP2001059988A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP2001059988A
JP2001059988A JP2000216310A JP2000216310A JP2001059988A JP 2001059988 A JP2001059988 A JP 2001059988A JP 2000216310 A JP2000216310 A JP 2000216310A JP 2000216310 A JP2000216310 A JP 2000216310A JP 2001059988 A JP2001059988 A JP 2001059988A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型でありながら、通常のズーミング範囲にお
けるような通常焦点距離領域の他に、例えば通常焦点距
離領域のワイド端より広角側での写真撮影を、光学的性
能を損なうことなく実行可能なカメラを提供する。 【解決手段】通常の焦点距離領域よりも広角側或いは望
遠側に設けた超焦点距離領域にも対応する撮影光学系を
設け、この撮影光学系を超焦点距離領域に設定した場合
には、その光学性能確保の範囲を考慮して、使用する撮
影画面範囲やファインダ視野範囲を限定することで、通
常の焦点距離領域外である超焦点距離領域での写真撮影
を、小型でありながら光学的性能を損なうことなく、簡
単な操作により自動的に切り換えて実行可能なカメラを
提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影画面サイズ切
換え可能なカメラ、詳しくは、ノーマルサイズの撮影画
面と該ノーマルサイズより小さい撮影画面とを切換える
撮影画面切換え可能なカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラの機能は多様化されてお
り、その1つとして撮影画面サイズの切換えがある。特
に、けられ,光量不足,収差等の問題がない通常のノー
マルサイズの撮影画面サイズ(24mm×36mm)を
有するカメラにおける、パノラマサイズの撮影画面と上
記ノーマルサイズの撮影画面との切換え手段は種々提案
されており、パノラマ時にアダプターを装着するもの
や、手動にて切換えができるタイプのものが知られてい
る。これらの撮影画面サイズの切換え時には、ファイン
ダーも切換えることにより撮影範囲を認識できるように
構成されている。
【0003】また、撮影画面サイズの切換え動作自体に
関しては、実公昭35−25058号公報に、上記ノー
マルサイズの撮影画面とハーフサイズの撮影画面(24
mm×18mm)とを手動により切換える切換え機構が
開示されている。さらに、本出願人は、特願平2−40
9234号において、上記ノーマルサイズの撮影画面と
パノラマサイズの撮影画面との切換えを電動により可能
とした装置を提案している。
【0004】また、ズーミング可能なカメラにアダプタ
ー等を装着してパノラマサイズの撮影画面を得るととも
に、通常の撮影範囲の他にパノラマサイズの撮影画面に
おいてもズーミングを可能にしたカメラも提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のカメ
ラでは、撮影画面サイズをパノラマモードにして、かつ
ズームをワイド側端に設定することにより、パノラマ効
果をより強く発揮することを可能としている。
【0006】しかしながら、近年、パノラマモードを使
用する撮影者の間では、より広範囲での写真撮影、すな
わち、より広角での写真撮影を行いたいというニーズが
生じてきた。ところが、一般に、ズームカメラは通常の
ズーム範囲内でレンズ外径およびレンズ系の移動量をで
きる限り小さくなるように設計されており、単純により
広角側に焦点距離を広げると、撮影レンズ系によって
は、けられ,光量不足,収差が生じる等の問題により上
記ノーマルサイズの撮影画面サイズにおける該撮影画面
の周辺部の光学的性能を満足できなくなる虞があった。
【0007】また、撮影レンズは、現在ズームタイプで
はf=35〜70mmやf=35〜105mmが一般的
に使用されており、望遠側の使用頻度も高いため、単純
に広角側に焦点距離を広げるとズーム比が高くなり、レ
ンズ自体が大型化してしまい、近年の小型化されること
が望まれている傾向にあるカメラにおいては大きなマイ
ナス材料となってしまう。
【0008】本発明は、係る問題点に鑑みてなされたも
のであり、上記問題点を解消し、小型でありながら、通
常のズーミング範囲におけるような通常焦点距離領域の
他に、例えば通常焦点距離領域のワイド端より広角側で
の写真撮影を、光学的性能を損なうことなく実行可能な
カメラを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の第1のカメラは、ノーマルサイズの撮影画
面サイズと該ノーマルサイズより小さい撮影画面サイズ
とを切り換え可能な撮影画面サイズ切換機構と、少なく
とも第1の焦点距離と第2の焦点距離とを有する通常焦
点距離領域と、該通常焦点距離領域では得られない少な
くとも1つの焦点距離を有する超焦点距離領域とに変位
可能な撮影光学系と、駆動源により駆動されて上記撮影
光学系を変位させる焦点距離駆動機構と、上記焦点距離
駆動機構の駆動によって上記撮影画面サイズ切換機構を
作動させて、上記ノーマルサイズと該ノーマルサイズよ
り小さい撮影画面サイズとに選択的に設定制御する制御
手段と、操作に応じて上記焦点距離駆動機構を駆動させ
て、上記通常焦点距離領域の少なくとも上記第1の焦点
距離と上記第2の焦点距離とに選択的に上記撮影光学系
の焦点距離を設定可能な焦点距離操作手段と、操作され
ることに応じて、上記焦点距離駆動機構の駆動により上
記撮影光学系を上記超焦点距離領域に変更すると共に、
上記制御手段により上記撮影画面サイズを上記ノーマル
サイズより小さい撮影画面サイズに規定する超焦点設定
操作手段と、を具備することを特徴とする。
【0010】上記の目的を達成するために本発明の第2
のカメラは、上記第1のカメラにおいて、上記撮影光学
系が上記通常焦点距離領域にある際に、上記2つの撮影
画面サイズのうちから所望の撮影画面サイズに応じた信
号を発生可能であって、該信号を上記制御手段へ発信す
ることにより上記撮影画面サイズ切換機構を駆動設定さ
せる撮影画面サイズ切換設定手段を具備することを特徴
とする。
【0011】上記の目的を達成するために本発明の第3
のカメラは、上記第1のカメラにおいて、上記超焦点設
定操作手段は、上記通常焦点距離領域の上記第1の焦点
距離にある状態で上記焦点距離操作手段を所定時間以上
操作し続けることであって、該焦点距離操作手段の所定
時間以上の該操作に応答して、上記焦点距離駆動機構を
作動させて上記撮影光学系を上記超焦点距離領域に変更
制御すると共に、上記制御手段により上記撮影画面サイ
ズを上記ノーマルサイズより小さい撮影画面サイズに規
定させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】まず、本発明の基本的な概念を図
1により説明する。
【0013】図1は、一般的なズームカメラにおいて使
用される撮影レンズのイメージサークルを示した線図で
ある。
【0014】該ズームカメラを用い、通常のノーマルサ
イズの撮影画面(24mm×36mm)で写真撮影を行
うとすると、図中、点AF−点BF−点CF−点DFで
示される撮影画面をカバーするイメージサークルφFが
必要である。しかしながら、上記ノーマルサイズより小
さい撮影画面である、たとえば、パノラマサイズの撮影
画面(たとえば、13mm×36mm)を、同図に示す
ように、点AP−点BP−点CP−点DPで示される大
きさに設定すると、該撮影画面をカバーするイメージサ
ークルは、φPで示されるイメージサークルでよいこと
になる。さらに、たとえばハーフサイズの撮影画面(2
4mm×18mm)を、同図に示すように、点AH−点
BH−点CH−点DHで示される大きさに設定すると、
該撮影画面をカバーするイメージサークルは、φHで示
されるイメージサークルでよいことになる。
【0015】つまり、通常の上記ノーマルサイズの撮影
画面より小さいサイズの撮影画面による写真撮影の際に
は、必ずしも上記イメージサークルφFを必要としない
ことを鑑みれば、上記ノーマルサイズの撮影画面で使用
される焦点距離範囲を超える領域での写真撮影も可能と
なる。すなわち、上記ノーマルサイズの撮影画面での撮
影においては、上記焦点距離範囲を越えてしまうと撮影
光学系の性能が周辺にて劣化する、たとえば、けられ,
光量不足,収差等が生じてしまう撮影レンズであって
も、上述したパノラマサイズやハーフサイズの撮影画面
をカバーするイメージサークルφPあるいはφHを有し
ていれば、上記ノーマルサイズの撮影画面での写真撮影
は困難であっても、上記パノラマサイズやハーフサイズ
の撮影画面での写真撮影は可能となる。
【0016】本発明は、上述した事象を巧みに利用して
なされたものであり、以下、本発明を具体的に実現する
実施形態を図面を参照して説明する。
【0017】図2は、本発明の第1実施形態を示すズー
ムカメラにおける撮影光学系を示した側面図である。
【0018】この撮影光学系は、たとえば、焦点距離:
f=35〜105mm,FNo.4.5〜6.5の3倍
ズームレンズであり、10群12枚のレンズにより構成
されている。また、該撮影光学系のズーミングは3群形
式であり、各群は第1レンズ群Le1が正、第2レンズ
群Le2が正、第3レンズ群Le3が負のパワーを有す
るタイプとなっている。なお、フォーカシングは上記第
2レンズ群Le2により行なわれ、最短撮影距離は、た
とえば、0.8mとなっている。
【0019】図2(a)のWIDEで示す該撮影光学系
の状態は、ワイドの無限遠状態(以下、ワイド状態とい
う)であり、図2(b)のTELEで示す該撮影光学系
の状態がテレの無限遠状態(以下、テレ状態という)で
ある。上記各図において、右端の一点鎖線が結像面60
であり、実際には、フィルムが位置する所である。上記
第2レンズ群前方(第1レンズ群側)に矢印で示された
部位は、シャッター部61であり、上記第2レンズ群と
一体に移動するセクターを表わしている。また、図中、
符号Lw ,Ltは、それぞれ上記ワイド状態,テレ状
態での最至近までのフォーカシング繰り出し量を示して
いる。
【0020】このような撮影光学系の場合、上記第1レ
ンズ群と第2レンズ群との間隔をさらに狭くしていく
と、焦点距離はよりワイド側に変化していく。このとき
の該撮影光学系の状態を示したのが図2(c)のOVE
R WIDEである。この状態を以下、オーバーワイド
状態という。
【0021】次に、本第1実施形態のズームカメラの変
倍撮影光学系とファインダ光学系および撮影画面切換機
構とファインダ視野枠切換機構の概要について説明す
る。
【0022】図3は、上記第1実施形態のズームカメラ
の分解斜視図である。
【0023】本第1実施形態はカメラ本体4と、レンズ
鏡筒部と、ファインダユニットと、ズームモータユニッ
ト10と、撮影画面切換機構部とによって構成されてい
る。なお、撮影画面の切換えとしては、通常のノーマル
サイズ(以下、Nサイズという)の撮影画面での撮影
(以下N撮影と称する)モード時の撮影画面から、ハー
フサイズの撮影画面、あるいは、パノラマサイズ(以下
Pサイズという)の撮影画面(たとえば、13mm×3
6mm)での撮影(以下P撮影と称する)モード時の撮
影画面への切換えがあるが、本第1実施形態の場合、N
撮影時のノーマルサイズの撮影画面からP撮影時のパノ
ラマサイズの撮影画面への切換えを行うものとして説明
する。
【0024】ズームモータユニット10は、カメラ本体
4に支持されるものであって、ズームモータ10aとギ
ヤー列10bで構成され、カム環6を駆動するものであ
る。
【0025】レンズ鏡筒部は、固定枠5と、撮影光学系
の変倍駆動機構を構成するものであって固定枠5に回転
自在に支持されるカム環6と、図示されない撮影レン
ズ、および、カム環6の回転位相を検出するエンコーダ
によって構成されている。上記カム環6の外周に第1,
第2領域を有するファインダカム7がピン6a,6bに
案内されて周方向に回動自在に配設されている。また、
カム環6には上記ギヤー列10bに噛合するギヤー9が
固着されている。更に、カム環6の外周端部には後述す
るPリング3を操作する当接面6c,6dが設けられて
いる。なお、ファインダカム7は、カム環6に対して、
N撮影とP撮影モードに対応する2つの相対位置に、後
述する相対位置保持機構を介して保持される。その相対
位置の切り換えは本体4のストッパ4i,4kに該カム
7の端面7d,7eを付き当てて保持位置をずらして行
う。カム環6の外周には接片26が摺接するエンコーダ
パターンのフレキシブル基板25が配設されている。
【0026】ファインダユニットは、ファインダ本体8
と、本体8に支持されるガイド軸29と、該軸29に摺
動自在に支持されるファインダレンズ用のF枠11,1
2と、該枠11,12に保持されるファインダ変倍レン
ズ11b,12bと、視野枠切換機構を構成する視野マ
スク操作用の切換レバー13と、該枠11,12に互い
に懸架されるF枠ばね14と、図示しないポロプリズ
ム、視野マスク、接眼レンズ等によって構成されてい
る。そして、上記ファインダ本体8はカメラ本体4に取
り付けられる。
【0027】撮影画面切換機構部は、カメラ本体4の標
準マスク開口部4dの前面部に配設されており、撮影画
面切り換え用の可動のマスクA1,マスクB2と、該マ
スクを操作するPリング3とで構成される。なお、マス
クA1,マスクB2はそのガイドピン1b,2bが本体
4の直進案内溝4cに案内されてそれぞれの画面切り換
え位置に移動可能とする。
【0028】そして、Pリング3は、撮影画面切り換え
時に、ズームモータ10aを駆動源として、カム環6の
当接面6c,6dによって操作腕3fを押圧して所定の
位置まで回動する。そして、その回動により、その内周
に設けられる切り欠き溝3a,3bに嵌合するマスクA
1,マスクB2の駆動ピン1a,2aを介して上記マス
クA.Bをそれぞれの画面サイズを与える位置に移動さ
せる。
【0029】このように構成された上記第1実施形態の
ズームカメラの動作について説明すると、まず、カメラ
のズーム動作は、ズーム制御信号に基づいてズームモー
タ10aによりカム環6が回動され、ズーミング動作が
実施される。また、そのズーム動作に基づいてファイン
ダユニットのF枠11,12は、ファインダカム7によ
って軸方向に駆動され、ファインダ像のズーミングを行
う。
【0030】そして、撮影画面の切り換えは、上記ズー
ムモータ10aでカム環6を介してPリング3を回動す
ることによって行うが、N撮影モード切り換え時にはP
リング3を反時計回り(以下CCWと称する)に回動さ
せて、マスクA1,マスクB2を上下に開きNサイズに
対応した結像部開口とする。P撮影モード切り換え時に
はPリング3を時計回り(以下CWと称する)に回動さ
せて、マスクA1,マスクB2を互いに接近するように
移動し、Pサイズに対応した結像部開口とする。その切
り換え動作に連動して駆動腕3gは、上記ファインダユ
ニットの視野マスクの切換レバー13の操作腕13aを
押圧し、ファインダ視野枠切換機構を操作して上記撮影
画面サイズに対応したファインダ視野枠を与える。
【0031】更に、上記撮影画面の切り換えに応じてカ
ム環6とファインダカム7の相対位置も切り換えられ
る。即ち、カム環6をCCW、CW方向に回動させる
と、ストッパ4i,4kにファインダカム7が当接し、
更に回動させるとカム環6とファインダカム7の相対位
置は変化する。従って、ファインダユニットのF枠1
1.12のカムピン11a,12aが、ファインダカム
7のカム面7a,7bに摺接する領域が画面の切り換え
に応じて相違することになる。そして、その領域は、N
撮影時には第1領域、また、P撮影時には第2領域とす
る。但し、第1および第2領域はカム面7a,7b上で
連続して形成される。
【0032】以上のように本第1実施形態においては、
N撮影とP撮影での撮影画面サイズの切り換えに応じて
ファインダ視野枠サイズを切り換えると同時にファイン
ダの変倍率の値も変更され、特にP撮影時に倍率を上げ
てファインダが見辛くなることを防止することができ
る。例えば、図8に示されるようにP撮影時でのファイ
ンダ視野枠は従来のように視野枠Fp1ではなくFp2とな
る。
【0033】さて、上記図2(a)〜図2(c)が本第
1実施形態の撮影光学系を示すことは述べたが、次に、
上記図3には不図示の内部構成について簡単に説明す
る。
【0034】図12が概念図であり、固定枠5の外周に
回動自在なカム環6が配設されている。固定枠5には直
進溝5aが設けられており、カム環6のカム溝とにより
1群枠51,2群枠52,3群枠53をそれぞれ支持し
ている。尚、カム溝、直進溝は、円周方向にほぼ等分な
3ヵ所に設けられている。
【0035】図11はカム環6のカム部展開図を示し、
ワイド状態のときは、各群のピンが図中の実線位置に存
在する。カム環6は図中の矢印方向に回動され、回動範
囲θ1 により、ワイド状態からテレ状態までのズームを
可能としている。該カム環には通常の回動範囲の延長線
上にオーバーワイド位置が設けられており、ワイド端か
らθ2 の回動により、オーバーワイド光学系を形成す
る。
【0036】以上鏡枠内部を概念的に説明したが、2群
内にはシャッタ機構を司るモーターやセクター類とフォ
ーカシング機構を司るモーターや繰り出し機構が含まれ
ている。また、光学系のワイド状態とはf=35mm,
テレ状態とはf=105mmであるが、オーバーワイド
状態は、f=28mmに設定されている。
【0037】図9は、ファインダ光学系の概念図であ
り、第2群,第3群を変倍レンズ群とする実像式ファイ
ンダである。図中、A,Bは、それぞれ最大倍率と最小
倍率の時の該ファインダ光学系の状態を表しており、最
小倍率は0.40,最大は1.56倍である。但し、画
面切換に応じ、その変倍率中の使用範囲を限定する構成
となっている。ノーマルモードでは35〜105mmで
使用するため0.40〜1.20を、パノラマモードで
は0.42〜1.56倍を使用するものである。これに
より、パノラマ撮影時には、上述した図8に示したFP2
の視野を得るわけである。
【0038】次に、上記ファインダユニットの光学系の
構成について図10に基づいて説明を行う。このファイ
ンダユニットは、主にファインダ光学系レンズと、ポロ
プリズム15と、視野枠切換機構である視野マスク16
および切換レバー13とで構成されている。
【0039】図10に示されるように、4つの反射面を
持つポロプリズム15を左右2体に分離し、その中間に
ファインダ結像系の結像面を位置させる。ファインダの
視野マスク16は2枚で構成され、長穴部16aがポロ
プリズム15の突起15aに係合し、摺動自在に保持さ
れている。また、視野切換レバー13はファインダ本体
8(図3参照)に回動可能に保持されており、視野バネ
17によりCCW方向に付勢されている。前記図3に示
すPリング3がP撮影切り換え動作によりCW方向に回
動すると、Pリング3の腕部3gが視野切換レバ13の
腕部13aを押圧し、視野バネ17に抗して視野切換レ
バー13をCW方向に回転させる。このとき視野枠切換
レバー13のU溝13bは視野マスク16の突起16b
と係合しているので視野マスク16は長穴16aの長手
方向に移動し、視野枠サイズの切り換えが行われる。
【0040】次に、本第1実施形態の画面切換機構につ
いて、図4〜図7にて詳説する。
【0041】図4は、上記図3のリング部を詳細に示す
ものであり、他の構成はすべて図3に示したものと同等
である。また、図4における断面AA′を図5に、図7
における断面BB′を図6に示している。ここで図4は
ノーマルモード時の被写体側から見た状態を、図7はパ
ノラマモード時の状態をそれぞれ表わしている。
【0042】上記の画面切換機構部は、カメラ本体4の
マスク部4dの表面4fと、固定枠5の端面5a間に配
設されている。そして、上記切換機構は、P撮影時の実
撮影画面サイズを決定するマスクA1,マスクB2,マ
スク位置を切り換えるPリング33、N撮影時の実画面
のNサイズを与える本体4の開口部4dとで構成され
る。Pリング33とマスクA1とマスクB2とは、固定
枠5の端面5aと本体4のPリング受け面4eとにより
軸方向は規制される。そして、Pリング33は外周受け
部4aによって回動可能に保持される。また、Pリング
33の回転駆動はその操作腕33fをカム環6の当接部
6cあるいは6dにより押圧することによって行われ
る。
【0043】また、マスクA1、マスクB2は移動時の
ガイド用のピン1b,2bを持ち、直進ガイド溝4cに
嵌合している。それらのマスクに設けられた駆動用ピン
1a,2aは、Pリング33の切欠溝33a,33bに
嵌合している。更に、Pリング33は当接面33e,3
3dを有し、その当接面に本体4のストッパ4bが当接
して、N撮影位置、P撮影位置が決定される。そして、
Pリング33のクリック突起33cが、本体4のクリッ
ク溝4g、または、4hに嵌入しクリック保持力を有し
て位置決めされる。
【0044】また、上記Pリング33の外周付近には、
N撮影位置ではオフ,P撮影位置ではオンとなる画面サ
イズ検知用のリーフスイッチ(図示せず)が設けられて
いる。
【0045】次に、上記画面切換機構の動作について説
明する。
【0046】図4のN撮影モード状態では、マスクA1
とマスクB2は互いに離間しており、本体4のマスク開
口部4dの範囲外に位置する状態であるので、その開口
部4dにより実画面のNサイズ(ノーマルサイズ)が決
まることになる。また、その状態ではPリングの当接面
33dがストッパー4bに当接しており、クリック突起
33cがクリック溝4gに嵌入している。この位置から
カム環6の当接部6dを操作腕33fに当接させてPリ
ングをCW方向に回転させると、Pリング33の切り欠
き溝33a,33bによりマスクA1,B2のピン1
a,2aを駆動し、マスクA1,B2は本体4のガイド
溝4cに沿って下方向にあるいは上方向に移動する。さ
らに、回転させると、当接面33eがストッパー4bに
当接し、図7に示されるP撮影モード位置にPリング3
3が位置しクリック突起33cがクリック溝4hに嵌入
する。この状態において、マスクA1,B2は互いに接
近した状態となり、それぞれの端面1d,2dによりP
サイズ(パノラマサイズ)の実画面サイズのエリアを形
成する。
【0047】なお、再びN撮影モード状態に戻すには、
Pリング33の操作腕33fをカム環6の当接部6cに
よりCCW方向に押圧して回動させ、図4の状態に戻す
ことができる。また、本実施形態においては、Pリング
33の中央の開口部33hの形状は本体開口部4dより
小さくない必要最小限の寸法を有しており、不要光をで
きる限り遮光するようにしている。
【0048】次に、本第1実施形態のズームカメラのズ
ーミングおよび画面切り換え動作に連動するファインダ
光学系の変倍機構について説明する。
【0049】図13,図14はN撮影モードにおけるワ
イド状態でのファインダカム7とカム環6部の縦断面
図、および、その展開図を示す。また、図15,図16
はP撮影モードにおけるテレ状態での縦断面図、およ
び、その展開図を示す。回動可能なファインダカム7は
カム環6の外周に後述する相対位置保持機構を介して2
つの位置のいずれかに保持されて配設されている。その
保持状態のもとにカム環6のズーミングの回転範囲θに
ついてファインダカム7とカム環6は一体となって回動
する。なお、図13,図11において、カム環6の回動
角θ1はガイドピン6aで示されるワイド位置θA から
テレ位置θB の範囲で示される角度である。
【0050】そして、図13,図14に示されるように
N撮影モードにおいては、ファインダのF枠11のカム
ピン11aとF枠12のカムピン12aはF枠バネ14
(図3参照)の付勢力により、それぞれファインダカム
7のカム面7aと7bに当接している。なお、ピン位置
11a(W/N),12a(W/N)は、N撮影時のワ
イド状態のピン位置を示している。そして、ズーム操作
でカム環6がテレ位置まで回動すると、 F枠11,1
2のカムピン11a,12aはファインダカム7のカム
面7a,7bに当接しながら摺動し、ピン位置11a
(T/N),12a(T/N)に到達する。ピン11
a,12a(W/N)位置から(T/N)位置の範囲
が、N撮影時に使用されるファインダカム7の第1領域
RN であり、ファインダ倍率としては0.40倍〜1.
20倍となっている。
【0051】図13のN撮影モードから図15のP撮影
モードに切り換えるためには図10のカム環6をワイド
端を超えてP撮影モードへの切り換え回動位置θC (ピ
ン6a位置)までの角度θ2 だけ回動する。このとき、
ファインダカムの端面7eがカメラ本体のストッパ4k
に当接し、さらに、押圧するのでファインダカム7は前
記相対位置保持機構の保持力に抗してピン6aに対して
略角度θ2 だけ回動移動させられ、P撮影モード状態の
相対位置に位置決めされる。但し、この状態はワイド状
態である。
【0052】図15,図16はP撮影のテレ状態を示し
ているが、この状態からカム環6がワイド側へ回動する
と、F枠1,2のカムピンは11a(T/P),12a
(T/P)位置から11a(W/P),12a(W/
P)位置までカム面7a,7bに当接しながら移動す
る。この範囲がP撮影でズームの可能なファインダカム
7の第2領域Rp である。ファインダ倍率としては0.
52倍〜1.56倍となる。また、P撮影時には、さら
に回動することにより倍率0.42倍のオーバーワイド
状態に移行することも可能である。そして、図14で明
確な通り、ファインダカム7の第2領域Rp は第1領域
RN を延長する形状で形成されている。
【0053】なお、再びN撮影状態に戻すためには図1
5に示すようにカム環6をテレ端を超えて、N撮影切り
換え角θR だけ、即ち、ピン6aの位置に対して回動位
置θD まで回動させる。この動作によりファインダカム
7の端面7dが本体のストッパ4iに当接し、更に、フ
ァインダカム7はカム環6に対して相対的にCW方向に
回動し、N撮影状態の相対位置に位置するようになる。
但し、そのときの位置はテレ位置であって、図13に示
される状態はワイド位置までカム環6を駆動した状態を
示している。
【0054】このように本第1実施形態のカメラのファ
インダは、撮影画面サイズの切換えに連動してカムの使
用領域を変化させるため、これによって見易いファイン
ダとすることができるのである。
【0055】次に、前述のカム環6とファインダカム7
との相対位置保持機構について詳細に説明する。
【0056】本第1実施形態のものの上記保持機構はク
リックストップ機構を用いたものであって、図13,図
15に示されるようにファインダカム7にはクリック溝
7g,7fが形成され、また、カム環6にはクリックバ
ネ30を保持するるための凹部6eが形成されている。
更に、クリックバネ30にはクリック溝7g,7fに落
ち込むための凸状突起30aが形成されている。なお、
図示されていないがファインダカム7は、カム環6の外
周上を摺動可能とするように半径方向の規制はなされて
おり、ガイドピン6a,6bに沿って周方向に回動する
ことを可能にする。
【0057】図13においては、クリックバネ30の突
起30aはクリック溝7gに落ち込んでいるため、この
状態でカム環6とファインダカム7は一体的に回動でき
る。そして、ガイドピン6aに注目すると角度θ1の範
囲でピン6aを移動すればN撮影状態におけるワイドと
テレ状態を設定できることがわかる。図の状態からCW
方向にカム環6を角度θ2 を回動させるとファインダカ
ム7の端面7eは本体ストッパ4kに当接した後、更
に、回動して突起30aがクリック溝7fに落ち込み、
その嵌入位置が切り換えられる。この切り換え動作によ
りカム環6とファインダカム7との相対位置関係はP撮
影用のカム設定状態となり、その後、カム環6のガイド
ピン6aの位置をθC からθA に戻すとP撮影時のワイ
ド状態に設定される。
【0058】なお、上記カム環6をそのままθcに保持
しておけばオーバーワイド状態での撮影が可能となる。
【0059】同様に、図15のP撮影のテレ状態におい
て、カム環6をCCW方向に角度θR 回動させると、カ
ム7の端面7dは本体ストッパ4iに当接し、更にカム
環6が回動するので、ファインダカム7はカム環6に対
し相対的に回動し、バネ30の突起30aはクリック溝
7fから溝7gに切り換って落ち込み、カム環6とファ
インダカム7との相対位置関係はN撮影モード用のカム
設定状態となる。その後、上記カム環6を逆方向にθR
程回動させればN撮影のテレ状態となるわけである。
【0060】次に、本実施形態の主要部の構成を電気的
な構成として表した場合について、図17に示すブロッ
ク構成図を参照して説明する。
【0061】本実施形態のズームカメラは、基本的には
既知の全自動カメラであり、カメラ全体の駆動制御を行
う演算制御部101(以下、CPU101という)と、
該ズームカメラの外部に設けられたレリーズ釦(図示せ
ず)の押圧に連動してオンするレリーズスイッチ102
と、同じく、該カメラの外部に設けられ、パノラマモー
ド(ワイド状態〜テレ状態の範囲)を選定するパノラマ
切換スイッチ103と、同じく、該カメラの外部に設け
られ、オーバーワイド状態を指定するオーバーワイド切
換スイッチ104と、図示しないボタンやレバーにより
構成されたスイッチであって、操作信号を上記CPU1
01に送信することでズーム駆動機構109を制御する
ズームスイッチ105と、被写体に対し、測距,測光を
行い必要なデータを測定して該CPU101に伝達する
測距部106,測光部107と、上記ズーム駆動機構1
09のモニターを行い、該駆動機構109の情報を上記
CPU101に伝達するズームエンコーダ108と、撮
影画面サイズを検知する画面サイズ検知手段110と、
CPU101に制御され動作する露光系111および合
焦系112とが、それぞれ上記CPU101に接続され
て主要部が構成されている。
【0062】なお、本第1実施形態の場合、撮影画面サ
イズの切換えはカム環動力によることは前述したとおり
だが、上記パノラマ切換スイッチ103やオーバーワイ
ド切換スイッチ104の入力によっても上記ズーム駆動
機構109が制御されるようになっている。
【0063】このような構成を有する本実施形態のズー
ムカメラにおける、撮影画面サイズの切換えの動作を上
記CPU101の動作として図18に示すフローチャー
トにより説明する。
【0064】まず、CPU101は、上記オーバーワイ
ド切換えスイッチ(以下、O.W.スイッチという)1
04の設定状態を確認し(ステップS1)、該O.W.
スイッチ104がオンされている場合にはステップS4
にジャンプし、現状ズーム位置がオーバーワイド状態
(O.W.)の位置にない場合には、カム環を回動し、
オーバーワイド位置にて停止する(ステップS5)。上
記ステップS4において、既にそれ以前にオーバーワイ
ド状態に設定されている場合には、何ら駆動する必要は
ないためリターンする。
【0065】また、上記ステップS1において上記O.
W.スイッチ104がオフであるなら、現状ズーム位置
を確認し(ステップS2)、オーバーワイド状態に設定
されているときはカム環をワイド位置(W位置)まで回
動させた(ステップS6)後ステップS3に移る。ま
た、上記ステップS2においてオーバーワイド状態に設
定されていなければ、上記パノラマ切換スイッチ(以
下、Pスイッチという)103の設定状態を確認し(ス
テップS2)、該Pスイッチ103がオフされている、
すなわちノーマルモード(以下、Nモードという)に設
定されているならば、ステップS7にて現状のマスク状
態がパノラマモード(以下、Pモードという)であるか
否かを確認する。このステップS7において、現状のマ
スク状態と上記Pスイッチ103の状態が一致、すなわ
ち、この場合、PモードでなくNモードであるならばそ
のままリターンに移行できる。しかし、モード設定が現
状と異なる場合、すなわち、この場合、Pモードである
ならば、以下の動作が必要となる。
【0066】まず、ステップS8はPモードは解除され
ているが、マスク状態がパノラマ状態にある時に上記ス
テップS7から移行するものであり、マスク状態をパノ
ラマから解除する必要が生じている。しかしながら、一
般的使用状態を考えた場合、ある焦点距離で、モードを
変更するということは、その焦点距離での撮影を所望し
ている場合が多い。よって本第1実施形態では、マスク
切換え後再び、モード変更時のズーム状態に復帰し得る
よう構成されている。すなわち、上記ステップS8では
現状のズーム位置をメモリーする。次いでステップS9
により、既述した機構のもとカム環をリセット位置まで
回動し停止させる。この状態で、マスク状態の切換えお
よびファインダーの視野の切換えは完全に終了してい
る。そして、ステップS10によりカム環を逆転し、上
記ステップS8によりメモリーしたズーム位置へ復帰さ
せる。これにより、撮影者はモード変更前の焦点状態
で、撮影を行なうことが可能となる。
【0067】上記ステップS3において上記Pスイッチ
103がオンされている場合、すなわちPモードに設定
されているならば、ステップS11にて現状のマスク状
態がNモードであるか否かを確認する。このステップS
11において、現状のマスク状態と上記Pスイッチ10
3の状態が一致、すなわち、この場合、Nモードでなく
Pモードであるならばそのままリターンに移行できる。
しかし、モード設定が現状と異なる場合、すなわち、こ
の場合、Nモードであるならば、上述した場合同様以下
の動作が必要となる。
【0068】上記ステップS8〜ステップS10はパノ
ラマからノーマルへの変更の場合について述べたが、そ
の逆も考え方は同等であり、上記ステップS11におい
てNモードである場合についても、ステップS12〜ス
テップS14によりメモリー,O.W.位置でのマスク
状態およびファインダーの切換えメモリー位置までのカ
ム環復帰が順次行なわれる。
【0069】以上説明したように本第1実施形態を用い
れば、通常の撮影範囲よりもより広角の写真をパノラマ
撮影時に得ることが可能でありながら、そのために撮影
光学系を大型化する必要がなく、またその切換えはモー
ド切換えのみで自動的に行なえるというズームカメラを
得ることが可能である。
【0070】なお、上記第1実施形態における、上記図
2に示したような撮影光学系においては、第1レンズ
群,第2レンズ群の間隔を狭くしていくことでオーバー
ワイド光学系を構成することを述べたが、より広角化を
実現しようとした場合、撮影光学系によっては、第2レ
ンズ群のフォーカシング繰り出し量が確保できなくなる
場合が考えられるが、一般の撮影シーンを考えた場合、
広角パノラマ撮影を撮影者が所望するシーンとしては、
風景や多数の人物等が大部分であり、広角パノラマ撮影
時には、撮影距離は比較的遠距離側となっているので、
本第1実施形態の如く、オーバーワイド時には図2
(a),図2(b)に示した撮影光学系の状態のように
0.8mの最短撮影距離を有さなくても、大きな障害と
はならないことが多い。
【0071】一般に、本第1実施形態の撮影光学系を使
用した場合、近距離に焦点を合わせると、第1レンズ群
と第2レンズ群との間が狭くなり、レンズ同士が干渉す
る可能性が高くなる。このことを考慮するとオーバーワ
イドの撮影範囲を3m〜∞に設定しても良い。
【0072】さらに、3m〜∞に設定したが、より近距
離側、たとえば3m以下も撮影したいというニーズがあ
るときには、広角レンズでは、絞り込むことにより被写
界深度が大きくなることを利用して、開放FNO. を規制
してもよい。これは、広角パノラマ撮影時は、比較的明
るい野外での撮影が多いためである。これにより、撮影
レンズの繰り出し量が確保できなくとも近距離でのオー
バーワイド状態が可能となる。
【0073】この撮影範囲と開放FNO. との関係を以下
の表1に示す。
【0074】
【表1】 次に、本発明の第2実施形態について説明する。
【0075】この第2の実施形態では、後述のように、
ある焦点距離よりも広角側では、利用しない範囲の性能
がいかに劣化しても問題ないように、ズーム範囲の一部
分をパノラマ専用の領域とするタイプを示す。
【0076】上記第1実施形態ではf=35〜105m
mを通常撮影範囲とする撮影レンズに対し、f=28m
mのオーバーワイド位置を一点のみ使用する機構を示し
たが、撮影者にとっては28mm〜35mmまでの途中
範囲でも撮影が可能となったほうがより有用であること
は言うまでもない。よって、パノラマ撮影時には周辺光
束部を利用しないことを活用すれば、たとえばf=35
mm以下の範囲はパノラマモードの時のみ使用可能な領
域とすることにより、第1実施形態の撮影光学系ほど小
型化はできないものの、通常域をf=28〜105mm
とする撮影光学系よりは、はるかに小型な撮影光学系を
得ることが可能である。
【0077】図19は、上記第2実施形態のズームカメ
ラにおけるカム環の展開図である。なお、不図示の撮影
光学系は上記第1実施形態同様、3群構成であり、また
枠の概略構成パノラママスク部の切換機構ファインダー
部の切換機構等はすべて既述の実施形態と同等である。
【0078】ここで、カム環306とは図11における
カム環6とほぼ同等な機能を有するものである。カム環
306には1〜3群のレンズ枠をそれぞれ移動させるカ
ムが、1群用として306f,2群用として306g,
3群用として306hとして設けられている。該カム環
は、不図示の駆動系により、図中の上下方向に移動され
る訳であるが、その領域は以下のように分類される。
【0079】まず、通常撮影域がθ1 に相当し、画面サ
イズはノーマルでもパノラマでも利用可能な領域であ
る。このθ1 に連続に設けられているθ2 がパノラマ専
用の範囲であり、ここではf=28〜35mmの領域で
ある。上記第1実施形態では、θ2 の終端に相当するオ
ーバーワイド端ではマスクの切換動作も完了していた訳
でもあるが、本実施形態ではθ2 範囲をすべて撮影に使
用するため、パノラママスクのセット用の領域θS とマ
スクのリセット用の領域:θR が設けられている。
【0080】図19において、特に説明のない306
d,306cは上記第1実施形態同様、例えば図3にお
けるPリング3の3f部を回動するために設けられてい
る。
【0081】図20には、本第2実施形態のブロック構
成図を示す。
【0082】本実施形態では後述するように、ズームス
イッチの操作により、マスク切換も可能となっているた
め、上記第1実施形態のようにパノラマ切換スイッチ
や、オーバーワイド切換スイッチを設けることなく所望
の操作を行なうことが可能である。具体的には、本ズー
ムスイッチはワイド端やテレ端にて、所定の時間スイッ
チをオンしつづけることによりマスク切換領域への移動
が可能となるように構成されている。
【0083】次に、本第2実施形態の動作を図21に示
すフローチャートにより説明する。
【0084】なお、図中、down方向とは焦点距離の
短くなる方向への移動を意味し、UP方向とは焦点距離
の長くなる方向への移動を意味している。
【0085】まず、通常撮影域からズームdown方向
(Zdown方向)にスイッチがオンされたと仮定する
とステップS101からステップS102へ移行し、図
20における、ズーム駆動機構209がカム環を回動す
る。Down側に回動中はワイドもしくはオーバーワイ
ド位置にカム環がこない限り、スイッチがオンされてい
る間はステップS101,ステップS102,ステップ
S103,ステップS121,ステップS101のルー
プにより駆動が継続される。カム環がワイド位置まで駆
動されると、ステップS103,ステップS104によ
り、カム環はすみやかに停止する。そして、ステップS
105には現在のマスクサイズを判定する。これによ
り、ノーマルマスクの場合にはステップS106以降
へ、また、パノラママスクの場合にはステップS101
に戻り、パノラマ専用範囲へのズーミングが可能とな
る。ノーマルモードと判定され、ステップS106に移
行した場合にはタイマーがスタートする。具体的には、
本機は4秒のタイマーを有しており、すなわち、約4秒
間、ワイド端でズームダウンスイッチをオンされ続けた
時マスク切換が行なわれる。
【0086】ステップS106にてタイマーがスタート
するが、ステップS107はスイッチが継続しているか
の判定で有り、ステップS108は規程値に達するまで
ループさせるためのものである。オン時間がリミッター
値に達すると、ステップS109によりカム環は図19
におけるθ2 ,θS の回動角を移動し停止する。これに
より、マスクのパノラマ切換、ファインダーの視野切換
が完了したこととなる。
【0087】しかし、このマスクセット位置は、撮影は
できない領域である。よって、ステップS110によ
り、マスクセット後はすみやかにカム環を逆転させ、カ
ムをオーバーワイド位置で停止させ、撮影可能とする。
【0088】この状態では、パノラマ専用域および通常
使用域で、任意にズーミング撮影が可能な訳である。
【0089】次いで、ズームアップスイッチがオンされ
続けた場合について説明する。
【0090】ステップS101,ステップS111,ス
テップS112によりカム環はUP方向へ回動していく
ステップS113にてテレ端が判定されると、カム環は
ステップS114によりすみやかに停止する。
【0091】ステップS115では、現在のマスクの状
態を判定する。すなわち、UP側の回動は図19におい
てθR 範囲にて、マスクをリセットする動作を有する訳
であるからステップS115において、Pスイッチがオ
フすなわち、ノーマルマスクであればステップS116
以降の動作は不要である。パノラマモードである場合に
は、ステップS116によりタイマーがスタートする。
ここでのタイマーも本実施形態では上記ステップS10
6同様4秒のタイマーである。
【0092】ステップS117にて、スイッチの継続を
確認し、ステップS118にて規程時間の判定が行なわ
れると、カム環はステップS119により図19におけ
るマスクリセット位置まで回動され停止する。この状態
で、マスク、およびファインダー系は、パノラマ状態か
らノーマル状態に完全に復帰したことになる。このリセ
ット位置は、光学的には撮影不可な領域なため、ステッ
プS120にて、カム環はテレ端まで逆方向に回動し、
一連のフローは終了する。
【0093】このように本第2実施形態では、ワイド端
やテレ端にて所定の時間ズームスイッチをオンし続ける
ことにより、パノラマとノーマルの画面切換を可能と
し、かつワイドからオーバーワイドの範囲も通常の撮影
範囲に対して、パノラマモードの時のみ、連続的に使用
可能としたため、極めて利用範囲の広いカメラを提供す
ることが可能となる。
【0094】以上、上記第1実施形態および第2実施形
態に関しては、3群タイプのズームレンズについて説明
してきたが、レンズタイプはこれに限定されたものでは
なく、3群以外のズームタイプや2焦点レンズにおいて
も応用可能である。例えば、通常焦点距離領域として第
1の単一の焦点距離と、別に超焦点距離領域として第2
の単一の焦点距離とを有するような、2つの焦点距離に
切り換え可能なカメラにも、容易に適用でき、同様な効
果を得ることができる。また、フォーカス群もインナー
フォーカスタイプに限定されたものではない。さらに、
レンズシャッター方式ではなく、一眼レフレックス方式
の場合であっても、同様な効果を得ることが可能であ
る。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、通
常の焦点距離領域よりも広角側或いは望遠側に設けた超
焦点距離領域にも対応する撮影光学系を設け、この撮影
光学系を超焦点距離領域に設定した場合には、その光学
性能確保の範囲を考慮して、使用する撮影画面範囲やフ
ァインダ視野範囲を限定することで、通常の焦点距離領
域外である超焦点距離領域での写真撮影を、小型であり
ながら光学的性能を損なうことなく、簡単な操作により
自動的に切り換えて実行可能なカメラを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカメラの基本的な概念を示した線図。
【図2】本発明の第1実施形態を示すカメラにおける撮
影光学系を示した側面図。
【図3】上記第1実施形態のカメラの主要部の分解斜視
図。
【図4】上記第1実施形態における画面切換機構のリン
グ部を、ノーマルモード時の被写体側から見た状態を示
した拡大正面図。
【図5】上記図4における断面AA′を示した側断面
図。
【図6】下記図7における断面BB′を示した側断面
図。
【図7】上記第1実施形態における画面切換機構のリン
グ部を、パノラマモード時の被写体側から見た状態を示
した拡大正面図。
【図8】上記第1実施形態におけるファインダ視野枠を
示す正面図。
【図9】上記第1実施形態におけるファインダ光学系の
概念を示す側面図。
【図10】上記第1実施形態におけるファインダユニッ
トの光学系の構成を示す分解斜視図。
【図11】上記第1実施形態におけるカム環のカム部展
開図。
【図12】上記第1実施形態の撮影光学系の主要部を示
す側断面図。
【図13】上記第1実施形態における、N撮影モードに
おけるワイド状態でのファインダカムとカム環とを示し
た縦断面図。
【図14】上記第1実施形態における、N撮影モードに
おけるワイド状態でのファインダカムとカム環とを示し
た展開図。
【図15】上記第1実施形態における、P撮影モードに
おけるテレ状態でのファインダカムとカム環とを示した
縦断面図。
【図16】上記第1実施形態における、P撮影モードに
おけるテレ状態でのファインダカムとカム環とを示した
展開図。
【図17】上記第1実施形態の主要部を電気的な構成と
して表したブロック構成図。
【図18】上記第1実施形態のカメラにおける、撮影画
面サイズの切換えの動作を示したフローチャート。
【図19】本発明の第2実施形態におけるカム環のカム
部展開図。
【図20】上記第2実施形態の主要部を電気的な構成と
して表したブロック構成図。
【図21】上記第2実施形態のカメラにおける、撮影画
面サイズの切換えの動作を示したフローチャート。
【符号の説明】
1,2…マスク 3、33…Pリング(画面切換機構) 4…カメラ本体 5…固定枠 6…カム環(変倍駆動機構) 7…ファインダカム 8…ファインダ本体 10…ズームモータユニット 101…CPU 102…レリーズスイッチ 103…パノラマ切換えスイッチ 104…オーバーワイド切換えスイッチ 105…ズームスイッチ 106…測距部 107…測光部 108…ズームエンコーダ 109…ズーム駆動機構 110…画面サイズ検知手段 111…露光系 112…合焦系 φF…ノーマルサイズのイメージサークル φP…パノラマサイズのイメージサークル φH…ハーフサイズのイメージサークル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノーマルサイズの撮影画面サイズと該ノー
    マルサイズより小さい撮影画面サイズとを切り換え可能
    な撮影画面サイズ切換機構と、 少なくとも第1の焦点距離と第2の焦点距離とを有する
    通常焦点距離領域と、該通常焦点距離領域では得られな
    い少なくとも1つの焦点距離を有する超焦点距離領域と
    に変位可能な撮影光学系と、 駆動源により駆動されて上記撮影光学系を変位させる焦
    点距離駆動機構と、 上記焦点距離駆動機構の駆動によって上記撮影画面サイ
    ズ切換機構を作動させて、上記ノーマルサイズと該ノー
    マルサイズより小さい撮影画面サイズとに選択的に設定
    制御する制御手段と、 操作に応じて上記焦点距離駆動機構を駆動させて、上記
    通常焦点距離領域の少なくとも上記第1の焦点距離と上
    記第2の焦点距離とに選択的に上記撮影光学系の焦点距
    離を設定可能な焦点距離操作手段と、 操作されることに応じて、上記焦点距離駆動機構の駆動
    により上記撮影光学系を上記超焦点距離領域に変更する
    と共に、上記制御手段により上記撮影画面サイズを上記
    ノーマルサイズより小さい撮影画面サイズに規定する超
    焦点設定操作手段と、 を具備することを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】上記撮影光学系が上記通常焦点距離領域に
    ある際に、上記2つの撮影画面サイズのうちから所望の
    撮影画面サイズに応じた信号を発生可能であって、該信
    号を上記制御手段へ発信することにより上記撮影画面サ
    イズ切換機構を駆動設定させる撮影画面サイズ切換設定
    手段を具備することを特徴とする請求項1に記載のカメ
    ラ。
  3. 【請求項3】上記超焦点設定操作手段は、上記通常焦点
    距離領域の上記第1の焦点距離にある状態で上記焦点距
    離操作手段を所定時間以上操作し続けることであって、 該焦点距離操作手段の所定時間以上の該操作に応答し
    て、上記焦点距離駆動機構を作動させて上記撮影光学系
    を上記超焦点距離領域に変更制御すると共に、上記制御
    手段により上記撮影画面サイズを上記ノーマルサイズよ
    り小さい撮影画面サイズに規定させることを特徴とする
    請求項1に記載のカメラ。
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