JP2001059937A - 対物レンズ - Google Patents

対物レンズ

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JP2001059937A
JP2001059937A JP11236253A JP23625399A JP2001059937A JP 2001059937 A JP2001059937 A JP 2001059937A JP 11236253 A JP11236253 A JP 11236253A JP 23625399 A JP23625399 A JP 23625399A JP 2001059937 A JP2001059937 A JP 2001059937A
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JP
Japan
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lens
group
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radial type
index distribution
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JP11236253A
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English (en)
Inventor
Shiyuuichirou Ogasawara
秋一郎 小笠原
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画角が広く諸収差が良好に補正されたレン
ズ系を少ないレンズ枚数の安価で、また全長を短く構成
するようにする。 【解決手段】 負の第1群と凸レンズ1枚よりなる第
2群と、少なくとも1枚の両面平面の屈折率分布レンズ
よりなる第3群とにて構成し、下記条件(1)、
(2)、(3)、(4)、(5)を満足するようにし
た。 (1) 0.1≦|φ3 /φ2 |≦0.4 (2) |N10/N20|≦L2 ≦3×|N10/N20| (3) 1/V10<1/V00 (4) ν(2)>35 (5) n(2)>1.7

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジアル型屈折率
分布レンズを用いた対物レンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】内視鏡対物レンズ等の比較的広角で高性
能なレンズ系の従来例として、例えば図13に示す特公
昭60−46410号公報に記載されたようなレンズ系
が知られている。この従来例は、図示するように物体側
より順に、負の屈折力を持つ前群と、絞りと、正の屈折
力を持つ後群とにて構成された、いわゆるレトロフォー
カスタイプのレンズ系である。
【0003】この従来例のレンズ系は、前群により画角
を広くすると共にレンズ系全系のペッツバール和を小さ
くして像面湾曲を補正し、後群を3枚の正レンズと一つ
の接合レンズにて構成することにより各レンズにパワー
を分散して球面収差やコマ収差の発生を抑えまた接合レ
ンズにより特に高画角のレンズ系にて問題になる倍率の
色収差を補正するようにしている。
【0004】しかし、この従来例は、諸収差が良好に補
正されているがレンズ枚数が6枚と多く、そのため製作
性が悪く、コスト高である。
【0005】そのため、レンズ枚数が2枚程度の極めて
少ない枚数で製作性の優れたレトロフォーカスタイプの
内視鏡対物レンズの実現が望まれる。
【0006】しかし、例えば均質球面レンズ2枚で諸収
差が良好に補正された高性能なレンズ系を達成すること
は困難である。
【0007】また、内視鏡は一般に人体内部あるいは航
空機のエンジンの内部、配管内等の暗部を観察、撮影す
るために用いられることが多く、そのため観察部を照明
する機構を備えたものが多い。また被写界深度を深くす
るために、内視鏡対物レンズは一般にNAがさほど大き
くない。そのため軸上収差の補正はあまり問題ではな
い。しかし画角が広いために図13に示すようにレンズ
系が負、正の非対称な構成であるため軸外収差の補正が
困難である。特に、対物レンズを負レンズと正レンズの
2枚で構成しようとすると前述の従来例のように接合レ
ンズを用いることができず、倍率の色収差の補正が難し
く、軸外の結像性能が著しく悪化し、均質レンズ2枚で
は軸外収差を良好に補正して軸外性能をよくすることは
困難である。
【0008】そこで、均質レンズに比べて特に色収差の
補正に優れた特徴を有するラジアル型屈折率分布レンズ
を用いることにより2枚のレンズにて構成した内視鏡対
物レンズの従来例として特公昭52−29238号公報
に記載されているレンズ系が知られている。しかしこの
従来例は、画角が約72°と狭く、内視鏡対物レンズと
しては不十分である。
【0009】また、画角が広くレンズ枚数2枚の広角な
対物レンズの従来例として、例えば特開平5−1074
71号公報に記載されているレンズ系が知られている。
【0010】しかし、この従来例は、ラジアル型屈折率
分布レンズの色収差補正能力が効果的に利用されておら
ず、特に広い画角のレンズ系において問題になる倍率の
色収差が十分良好に補正されていない。
【0011】また、画角が広くレンズ枚数が2枚と少な
く、広角での倍率の色収差も良好に補正された対物レン
ズの従来例として特開平9−80304号公報に記載さ
れたレンズ系が知られている。しかしこの従来例のレン
ズ系は、画角を120°以上にするためにラジアル型屈
折率分布レンズの中心部と周辺部との屈折率の差および
分散の差がいずれも大であるため、ラジアル型屈折率分
布レンズの素材の作製が困難である。そのため小型化が
望まれる内視鏡の対物レンズにとっては不適切である。
更に、ラジアル型屈折率分布レンズの面の形状を球面に
することは、コスト増になり、実際の加工において、ラ
ジアル型屈折率分布レンズの面と媒質との偏芯の問題が
生じ、また組立て調整が複雑になり、コスト増や性能の
劣化が生ずるおそれがあり好ましくない。また、対物レ
ンズを一層小型にする場合も、レンズ加工精度の向上や
組立て調整の高度化が必要になり、一層大きな問題にな
る。
【0012】一方、ラジアル型屈折率分布レンズは、後
に示す式(D)から明らかなように、媒質で発生するペ
ッツバール和を表わす式の第2項の分母に2乗が掛かっ
ているため媒質に強いパワーを持たせることにより同じ
パワーの均質レンズに比べてペッツバール和をより小さ
くすることができる。しかし媒質のパワーφm を大にす
るためには2次の屈折率分布係数N10の絶対値を大にす
るか、ラジアル型屈折率分布レンズの厚さdG を厚くし
なければならない。しかし、2次の屈折率分布レンズN
10の絶対値を大にするためには素材を作製する上で限界
があり、あまり大になると素材の作製が難しくなる。ま
た、レンズの厚さdG は、均質レンズに比較して屈折率
分布レンズは比較的厚いものの作製が容易であり、屈折
率分布レンズのパワーを大にするにはレンズの厚さを大
にするのが好ましい。しかし、ラジアル型屈折率分布レ
ンズのレンズ厚dG をあまり厚くするとレンズ系をコン
パクトにすることが困難でありまたフレアーの原因にな
る。
【0013】このようにラジアル型屈折率分布レンズを
用いる場合、素材の作製やレンズ加工上の制約があり、
実用上問題がある。
【0014】また、一般にCCD等の固体撮像素子が赤
外波長域で高い感度を持つために赤外領域の光線をカッ
トするための赤外カットフィルターを用いることが多
い。また内視鏡は、人体内部を観察することを目的とす
るほか、特定の波長例えば700nm〜1500nmの
範囲の光を用いて患部を焼き切るレーザーメスを用いる
ことがあるため、対物レンズを透過する特定波長の波長
成分をカットするためにバンドカットフィルターを用い
ることがある。そのためCCD等の固体撮像素子を用い
た内視鏡対物レンズは、上記の各フィルターをレンズ系
内に配置する場合が多い。
【0015】更に、内視鏡対物レンズは、被写界深度を
深くして近景から遠景まで一望できるようにすることが
ほとんどであり、そのため内視鏡対物レンズのNAはそ
れほど大ではなく、像面に近くなる程光束が細くなり、
撮像面に近いCCD保護ガラスの空気接触面ではガラス
面上の微小な傷やごみ等により結像光束が遮蔽され画像
にかげとして写ることがあり、診断などの妨げになる。
そのため、通常CCD保護ガラスにさらにごみや傷を除
けるためのある程度厚さのある平行平板ガラスを張り合
わせることにより空気接触面での光束が大になるように
している。
【0016】しかし、これらフィルターは、その性能や
基板作製上、レンズ系の大きさには関係なく一定の厚さ
を必要とする。そのため、昨今の超小型高精細のCCD
に用いられる超小型対物レンズでは、前記フィルターの
厚さが相対的に大になり、レンズ系内に占める大きさの
割合いが増大し、その配置位置が設計上の新たな制限条
件になり、対物レンズの全長を短縮する上での妨げにな
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、画角が広く
レンズ枚数が少なく、安価で全長が短く、諸収差が良好
に補正された対物レンズを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の対物レンズは、
物体側より順に、負の屈折力の第1群と、凸レンズ1枚
よりなる第2群と、少なくとも1枚の両面が平面の屈折
率分布レンズよりなり正の屈折力を有する第3群とより
なり、下記条件(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)を満足することを特徴とするものである。 (1) 0.1≦|φ3 /φ2 |≦0.4 (2) |N10/N20|≦L2 ≦3×|N10/N20| (3) 1/V10<1/V00 (4) ν(2) >35 (5) n(2) >1.7 ただし、φ2 は第2群のパワー、φ3 は第3群のパワ
ー、Lはラジアル型屈折率分布レンズの最も大きなレン
ズの直径、N10、N20はラジアル型屈折率分布レンズの
2次、4次の分布係数、V00はd線に対する軸上のアッ
ベ数、V10はdラインに対する2次のアッベ数、ν
(2) は第2群の凸レンズのアッベ数、n(2) は第
2群の凸レンズのd線に対する屈折率である。
【0019】ラジアル型屈折率分布レンズは、媒質が光
軸に垂直な方向に屈折率の分布を持っており、その屈折
率分布は下記の式(A)にて表わされる。 n(r)=N00+N102 +N204 +N306 +・・・ (A)
【0020】上記式(A)においてN00は基準となる波
長での光軸上の屈折率、N10,N 20,・・・は基準とな
る波長での2次、4次、・・・の屈折率分布係数、rは
光軸から垂直方向への距離である。
【0021】また、ラジアル型屈折率分布レンズのアッ
ベ数は、次の式(B)、(C)にて表わされる。 V00=(N00d −1)/(N00F −N00C ) (B) Vi0=Ni0d /(Ni0F −Ni0C ) (i=1、2、3、・・・) (C) ここでN00d 、N00F 、N00C およびNi0d 、Ni0F
i0C (i=1、2、・・・)は、d線、F線、C線に
対する軸上の屈折率および分布係数である。
【0022】また、ラジアル型屈折率分布レンズで発生
するペッツバール和PTZおよび倍率の色収差LTCは
次の式(D)、(E)にて表わされる。 PTZ=(φS /N00)+(φm /N00 2 ) (D) LTC=K[(φS /V00)+(φm /V10)] (E) ただし、φS 、φm は夫々ラジアル型屈折率分布レンズ
の面および媒質の屈折力、Kは軸外光線の光線高および
最終近軸光線角度に依存する定数である。
【0023】またラジアル型屈折率分布レンズの媒質の
屈折力φm は、下記の式(F)にて近似される。 φm =−2N10G (F) ただし、dG はラジアル型屈折率分布レンズのレンズ厚
である。
【0024】例えば、図12に示す従来の対物レンズ
は、平凹レンズNLとラジアル型屈折率分布平凸レンズ
PL(G)と干渉型特定波長カットフィルターF1と赤
外吸収フィルターF2と干渉型特定波長カットフィルタ
ーF3とごみや傷よけのための保護ガラスC1とCCD
保護ガラスC2とよりなり、5枚の平行平板ガラスを含
めて7枚の光学素子にて構成されているが、収差補正能
力を有する光学素子は2枚のみである。
【0025】これに対し、本発明の対物レンズは、図1
1の概念図に示すように、平凹レンズNLと平凸レンズ
PLと干渉型特定波長カットコートを施した平行平板屈
折率分布レンズGL(1)と赤外吸収特性をもつ平行平
板屈折率分布レンズGL(2)と干渉型特定波長カット
コートを施した平行平板屈折率分布レンズGL(3)と
平行平板屈折率分布レンズGL(4)とCCDカバーガ
ラスCとよりなる。つまり2枚の均質レンズと4枚の平
行平板屈折率分布レンズと1枚の平行平板ガラス7枚の
光学素子よりなっている。
【0026】このように、本発明の対物レンズは、図1
2に示す従来の対物レンズと同じ7枚の光学素子にて構
成されているが、平行平板であっても収差補正能力を有
するラジアル型屈折率分布レンズを使用することによ
り、本来収差補正には関係がなくレンズ系の小型化の妨
げになっているごみや傷を防止するためのカバーガラス
や各種フィルターなどに収差補正能力を持たせることに
よって対物レンズ全体の収差能力を向上させたものであ
る。
【0027】以上のように、本発明の対物レンズは、図
12に示す従来の対物レンズと同じ7枚の光学素子にて
構成し、7枚のうちの収差補正能力を有する光学素子を
2枚から6枚に大幅に増加させたものである。つまり、
本発明の対物レンズは、凹レンズと凸レンズと屈折率分
布レンズの3群構成のレンズ系と同じレンズ構成にな
り、そのため三つに分割されたバランスよいパワー配分
となり、2枚の均質レンズを加工の容易な形状になし
得、また加工が容易な平行平板でもラジアル型屈折率分
布レンズであれば十分な収差補正能力を発揮し得る。ま
た平行平板のラジアル型屈折率分布レンズが4枚である
ため、ラジアル型屈折率分布レンズ総厚が大になり、そ
のために、ラジアル型屈折率分布レンズの収差補正能力
のポイントである媒質のパワーφmを、屈折率分布レン
ズの屈折率差Δnを大にすることなしに確保し得る。そ
のためラジアル型屈折率分布レンズの素材を製作するこ
とが容易になり、本発明の対物レンズはこの素材製作上
も優れた構成のレンズ系である。
【0028】以上述べたように、本発明の対物レンズ
は、図12に示すような2枚のレンズにて構成された従
来の対物レンズと同じ程度に小型であって、しかも3枚
のレンズにて構成された対物レンズに相当する収差補正
能力を有する。
【0029】また、レンズ系に用いる各種フィルター
は、その機能や加工上の制約により必要な厚さがほぼ決
まるために光学系の大きさに関係なくほぼ一定である。
そのためレンズ系を小型化した場合、レンズ系全体に対
するフィルター類の相対的厚さは増大し、本発明のよう
にフィルター類をラジアル型屈折率分布レンズにて構成
した場合、このラジアル型屈折率分布レンズの相対的厚
さも大になり、媒質のパワーφmを確保しやすくなる。
そのため収差補正能力を一層向上させることができる。
【0030】このように、本発明の対物レンズは、3枚
にて構成された対物レンズと同等以上の収差補正能力を
有している。このように本発明によれば、レンズ系を小
型化すればするほど収差補正能力の向上等のメリットが
増大し、コンパクトで高性能な対物レンズを実現し得
る。
【0031】また、一般にラジアル型屈折率分布レンズ
は、レンズ厚を大にするとフレアーが問題になる。しか
し、本発明の屈折率分布レンズは、各種フィルターの代
替として媒質に屈折率分布を持たせたものであり、厚さ
が大でない屈折率分布レンズを複数枚に分けた構成にな
るため、各フィルター(ラジアル型屈折率分布レンズ)
間にフレアー絞りを配置することによりフレアーを容易
になし得る。
【0032】次に前記条件(1)〜(5)について述べ
る。
【0033】条件(1)は、本発明の対物レンズの第2
群と第3群に分担させるパワーについて定めたものであ
る。
【0034】条件(1)の下限値の0.1を超えると、
第2群の凸レンズの受け持つパワーが強くなり、均質レ
ンズである凸レンズの面の曲率が強くなり、この第2群
で発生するコマ収差、非点収差、ペッツバール和が大に
なり望ましくない。また、レンズ系を一層小型にしよう
とすると曲率が極端に小さくなり、加工が極めて困難に
なる。
【0035】また条件(1)の上限値の0.4を超える
と屈折率分布レンズの受け持つパワーが大になり、屈折
率分布レンズの媒質で発生するコマ収差、非点収差の発
生量が大になる。そのうえ、ラジアル型屈折率分布レン
ズの素材の作製が困難になるか、あるいはレンズ厚が厚
くなりすぎてレンズ系をコンパクトにできなくなる。
【0036】条件(1)の代りに下記条件(1−1)を
満足すればより望ましい。 (1−1) 0.2≦|φ3 /φ2 |≦0.3
【0037】次に前記条件(2)は、屈折率分布レンズ
の屈折率分布形状を定める条件である。
【0038】条件(2)においてL2 が下限を超えると
屈折率分布レンズの中心部で十分な屈折力が得られずま
たコマ収差や非点収差を十分に補正することができなく
なるか、中心部と最外周部の屈折率差Δnが大になりす
ぎて素材の作製が困難になる。条件(2)の上限を超え
ると、中心部から周辺部へ行くにしたがって徐々に減少
していた屈折率が反転して徐々に増加する形状になるた
め、素材の作製が極めて困難になる。
【0039】条件(3)は、ラジアル型屈折率分布レン
ズで発生する色収差を同じ屈折力を有する均質レンズで
発生する色収差よりも小になるようにするための条件で
ある。
【0040】前記式(E)より次の式(G)が導かれ
る。 φS/V00+φm /V10<φt/V00 (G) ただし、φtは均質レンズの屈折力を表し、ここでは均
質レンズのアッベ数ラジアル型屈折率分布レンズの光軸
上のアッベ数V00と等しいと仮定する。
【0041】また、同じ屈折力のラジアル型屈折率分布
レンズと均質レンズとを比較するため、φS、φm、φt
の間には下記の関係が成り立つ。 φt=φS+φm (H)
【0042】上記式(G)、(H)から次の関係(I)
が成り立つ。 φS/V00+φm /V10<φS/V00+φm /V00 (I)
【0043】この式(I)から、条件(3)が導かれ
る。
【0044】条件(3)を満足しないと同じ屈折力の均
質レンズに比べて倍率の色収差を良好に補正し得なくな
る。
【0045】条件(3)の代りに下記条件(3−1)を
満足すれば一層望ましい。 (3−1) 1/V10<0
【0046】この条件(3−1)を満足することによ
り、第1、第2群にて発生した色収差と反対向きの色収
差を第3群の屈折率分布レンズの媒質で発生させキャン
セルすることにより対物レンズ全体の倍率の色収差を良
好に補正することが可能になる。
【0047】倍率の色収差を一層良好に補正するために
は、条件(3−1)の代りに下記条件(3−2)を満足
することが望ましい。 (3−2) −0.3<1/V10<−0.03
【0048】条件(3−2)の上限値の−0.03を超
えて、1/V10が大になると第1、第2群にて発生した
色収差をキャンセルし得るだけの反対向きの倍率の色収
差をラジアル型屈折率分布レンズで発生させることがで
きない。
【0049】条件(3−2)の下限値の−0.3を超え
ると、ラジアル型屈折率分布レンズでの倍率の色収差の
発生量が大になりすぎて補正過剰になる。
【0050】条件(4)は第2群の凸レンズで発生する
倍率の色収差の発生量を小にするためのものである。こ
の条件の下限の35を超えると第2群で発生する倍率の
色収差の量が大になり補正が困難になり性能が劣化す
る。
【0051】また、条件(4)の代りに、下記条件(4
−1)を満足することが望ましい。 (4−1) ν(2)≧40
【0052】条件(5)は、第2群の凸レンズでの収差
発生量を小さくするためのものである。
【0053】条件(5)の下限の1.7を超えると第2
群に必要なパワーを得るためには凸レンズの面の曲率が
強くなりすぎてレンズの加工性が悪くなる。また軸外収
差の発生量が大になり補正しきれなくなり、レンズ系の
光学性能が劣化する。
【0054】この条件(5)の代りに下記条件(5−
1)を満足すれば一層望ましい。 (5−1) N(2) ≧1.8
【0055】また、本発明の対物レンズにおいて明るさ
絞りは、レンズの径があまり大きくならないようにする
ために、第1群と第2群の間に設けることが望ましい。
【0056】このように明るさ絞りを第1群と第2群の
間に配置した場合、第2群の凸レンズのパワーを強くし
ながら軸外収差の発生量を小さく抑えるためには、レン
ズ系を次のような構成にすることが望ましい。つまり、
第2群の凸レンズを像側に凸面を向けた平凸レンズと
し、像側の面の曲率中心が瞳近傍に位置するようにし
て、レンズの加工性を良好に保ったまま、第2群での軸
外収差の発生を抑制することが可能になる。
【0057】条件(6)は、第1群の凹レンズでの色収
差の発生を少なくするための条件である。この条件
(6)を満足すれば、第1群の凹レンズでの色収差の発
生を抑制でき、全系での倍率の色収差を小さくできる。
【0058】倍率の色収差を一層良好に補正するために
は、条件(6)の代りに下記条件(6−1)を満足する
ことが望ましい。 (6−1) ν(1) >60
【0059】この条件(6−1)を満足すれば、第1群
での倍率の色収差を更に小さく抑えることができ、レン
ズ系全系での倍率の色収差を一層良好に補正できる。
【0060】
【発明の実施の形態】次の本発明の実施の形態を下記実
施例をもとに述べる。
【0061】 実施例1 f=0.582 ,F/3.88 ,2ω=131.5 °,最大像高=0.6 r1 =∞ d1 =0.1856 n1 =1.883 ν1 =40.76 r2 =0.6754 d2 =0.1721 r3 =∞ d3 =0.4 n2 =1.514 ν2 =75 r4 =∞(絞り) d4 =0.03 r5 =∞ d5 =0.6565 n3 =1.883 ν3 =40.76 r6 =-0.6904 d6 =0.3619 r7 =∞ d7 =0.4 n4 (屈折率分布レンズ1) r8 =∞ d8 =0.03 r9 =∞ d9 =0.7446 n5 (屈折率分布レンズ2) r10=∞ d10=0.4 n6 =1.51633 ν6 =64.14 r11=∞ d11=0 ラジアル型屈折率分布レンズ1,2 N00=1.62 V00=51.2 N10=-1.64 ×10-110=-1.0×10 N20=2.18×10-120=0 N30=−1.87×10-130=0 |φ3 /φ2 |=0.280 ,|N10 /N20 |=0.753 ,L2 =1.633 ν(1)=40.76 ,ν(2) =40.76 ,n(2) =1.883 ,1/V10=-0.1
【0062】 実施例2 f=0.592 ,F/4.09 ,2ω=134.3 °,最大像高=0.6 r1 =∞ d1 =0.1856 n1 =1.883 ν1 =40.76 r2 =0.7467 d2 =0.2298 r3 =∞ d3 =0.4 n2 =1.514 ν2 =75 r4 =∞(絞り) d4 =0.0186 r5 =∞ d5 =0.5495 n3 =1.883 ν3 =40.76 r6 =-0.6914 d6 =0.1705 r7 =∞ d7 =0.6878 n4 (屈折率分布レンズ1) r8 =∞ d8 =0.03 r9 =∞ d9 =0.6878 n5 (屈折率分布レンズ2) r10=∞ d10=0.4 n6 =1.51633 ν6 =64.14 r11=∞ d11=0 ラジアル型屈折率分布レンズ1,2 N00=1.62 V00=51.2 N10=-1.28 ×10-110=-1.1×10 N20=1.69×10-120=0 N30=-1.22 ×10-230=0 |φ3 /φ2 |=0.261 ,|N10 /N20 |=0.759 ,L2 =1.633 ν(1) =40.76 ,ν(2) =40.76 ,n(2)=1.883 ,1/V10=-0.091
【0063】 実施例3 f=0.60 ,F/4.03 ,2ω=131.5 °,最大像高=0.6 r1 =∞ d1 =0.1856 n1 =1.883 ν1 =40.76 r2 =0.7103 d2 =0.1684 r3 =∞ d3 =0.4 n2 =1.514 ν2 =75 r4 =∞(絞り) d4 =0.03 r5 =∞ d5 =0.5909 n3 =1.883 ν3 =40.76 r6 =-0.68 d6 =0.058 r7 =∞ d7 =0.4 n4 (屈折率分布レンズ1) r8 =∞ d8 =0.15 r9 =∞ d9 =0.9198 n5 (屈折率分布レンズ2) r10=∞ d10=0.4 n6 =1.51633 ν6 =64.14 r11=∞ d11=0 ラジアル型屈折率分布レンズ1,2 N00=1.62 V00=51.2 N10=-1.18 ×10-110=-9 N20=1.56×10-120=0 N30=-5.38 ×10-330=0 |φ3 /φ2 |=0.227 ,|N10 /N20 |=0.760 ,L2 =1.633 ν(1) =40.76 ,ν(2) =40.76 ,n(2)=1.883 ,1/V10=-0.111
【0064】 実施例4 f=0.616 ,F/4.06 ,2ω=128.4 °,最大像高=0.6 r1 =∞ d1 =0.1887 n1 =1.883 ν1 =40.76 r2 =0.7137 d2 =0.4663 r3 =∞(絞り) d3 =0.0189 r4 =∞ d4 =0.6535 n2 =1.883 ν2 =40.76 r5 =-0.7324 d5 =0.2380 r6 =∞ d6 =0.452 n3 (屈折率分布レンズ1) r7 =∞ d7 =0.03 r8 =∞ d8 =0.5467 n4 (屈折率分布レンズ2) r9 =∞ d9 =0.4 n5 =1.514 ν5 =75 r10=∞ d10=0.4 n6 =1.51633 ν6 =64.14 r11=∞ d11=0 ラジアル型屈折率分布レンズ1,2 N00=1.664 V00=38.2 N10=−1.586×10-110=−8 N20=2.023 ×10-120=0 N30=−1.414×10-230=0 |φ3 /φ2 |=0.254 , |N10 /N20 |=0.785 ,L2 =1.690 ν(1)=40.76 ,ν(2)=40.76 ,n(2)=1.883 ,1/V10=−0.125
【0065】 実施例5 f=0.377 ,F/3.43 ,2ω=116.7 °,最大像高=0.35 r1 =∞ d1 =0.1082 n1 =1.883 ν1 =40.76 r2 =0.45 d2 =0.15 r3 =∞ d3 =0.4 n2 =1.514 ν2 =75 r4 =∞(絞り) d4 =0.0175 r5 =∞ d5 =0.4008 n3 =1.883 ν3 =40.76 r6 =-0.4985 d6 =0.15 r7 =∞ d7 =0.4 n4 (屈折率分布レンズ1) r8 =∞ d8 =0.03 r9 =∞ d9 =0.4 n5 (屈折率分布レンズ2) r10=∞ d10=0.4 n6 =1.51633 ν6 =64.14 r11=∞ d11=0 ラジアル型屈折率分布レンズ1,2 N00=1.62 V00=51.2 N10=-2.8018 ×10-110=-10 N20=5.1245×10-120=0 N30=2.2512 V30=0 |φ3 /φ2 |=0.243 ,|N10 /N20 |=0.547 ,L2 =0.557 ν(1) =40.76 ,ν(2) =40.76 ,n(2)=1.883 ,1/V10=-0.1 ただしr1 ,r2 ,・・・ はレンズ各面の曲率半径、d
1 ,d2 ,・・・ は各レンズの肉厚、n1 ,n2 ,・・・ は
各レンズの屈折率、ν1 ,ν2 ,・・・ は各レンズのアッ
ベ数である。
【0066】これら実施例のデータは、いずれもd−線
を基準波長としている。また曲率半径r、肉厚d等の長
さの単位はmmである。
【0067】実施例1は、図1に示す通りの構成で、物
体側より順に凹レンズL1の1枚のレンズよりなる第1
群G1と、凸レンズL2の1枚のレンズよりなる第2群
G2と、同じ素材よりなり厚さが異なるウッドレンズ
(両面平面のラジアル型屈折率分布レンズ)WL1、W
L2の2枚のレンズからなる第3群G3とにて構成され
た3群構成のレンズ系である。
【0068】この対物レンズは、第1群G1、第2群G
2がいずれも均質物質よりなり、第1群G1は平凹レン
ズL1の1枚のレンズと赤外吸収フィルターFとよりな
り、第2群G2は平凸レンズL2の1枚のレンズのみに
て構成されている。また明るさ絞りSは、第1群G1と
第2群G2の間に配置されている。第3群G3の1枚目
のウッドレンズ(両面が平面のラジアル型屈折率分布レ
ンズ)WL1には、波長700〜1500nm程度の範
囲の任意の特定波長(YAGレーザーや半導体レーザー
など)をカットする干渉型のコーティングが施されてい
る。また第3群G3の2枚目のウッドレンズ(両面平面
のラジアル型屈折率分布レンズ)WL2は、CCDを保
護するガラスリットCと接着または密着して配置されて
いて、ごみやレンズ面の傷などの影が画面に写し込まれ
るのを防ぐ働きを有している。また第3群G3の2枚の
ウッドレンズ(両面平面のラジアル型屈折率分布レン
ズ)WL1、WL2の間にはフレアー絞りFSが配置さ
れている。
【0069】この実施例1のレンズ系は、第2群G2と
第3群G3との間でピント調整を行なうようにしてい
る。
【0070】実施例2は、図2に示す通りの構成であ
る。この実施例2は、実施例1と同様の構成で、物体側
より順に、凹レンズL1の1枚のレンズよりなる第1群
G1と、凸レンズL2の1枚のレンズよりなる第2群G
2と、同一の2枚のウッドレンズ(両面平面であるラジ
アル型屈折率分布レンズ)WL1、WL2からなる第3
群G3とからなる3群構成のレンズ系である。
【0071】この実施例2は、実施例1に比べてラジア
ル型屈折率分布レンズの屈折率差ΔnがΔn=0.03
2からΔn=0.025と小さく素材の製作を容易にし
た実施例である。
【0072】また実施例2は実施例1と同様に第1群G
1と第2群G2がいずれも均質レンズよりなり、第1群
G1は平凹レンズL1の1枚のレンズと赤外吸収フィル
ターF、第2群G2は平凸レンズL2の1枚のレンズの
みで構成され、明るさ絞りSは第1群G1と第2群G2
との間に配置されている。
【0073】第3群G3の1枚目のウッドレンズ(両面
平面のラジアル型屈折率分布レンズ)WL1には波長7
00〜1500nm程度範囲の任意の特定波長(YAG
レーザーや半導体レーザー等)をカットする干渉型のコ
ーティングが施されている。また2枚目のウッドレンズ
(両面平面のラジアル型屈折率分布レンズ)WL2はC
CDの受光面を保護するガラスリッドCと接着或は密着
配置されており、ごみやレンズ面の傷などの影が画面へ
写し込まれるのを防ぐ働きを有している。また、これら
2枚のウッドレンズ(両面平面のラジアル型屈折率分布
レンズ)WL1、WL2の間には、フレアー絞りFSが
配置されている。
【0074】この実施例2のレンズ系は、第2群G2と
第3群G3との間の間隔を変化させてピント調整を行な
い得る。
【0075】実施例3は図3に示すように、実施例1と
同様の構成のレンズ系である。つまり、物体側より順
に、凹レンズL1の1枚のレンズよりなる第1群G1と
凸レンズL2の1枚のレンズよりなる第2群G2と、同
じ素材からなり厚さの異なる2枚のウッドレンズ(両面
が平面のラジアル型屈折率分布レンズ)WL1、WL2
からなる第3群G3の3群構成のレンズ系である。
【0076】この実施例3は、実施例2と同様に、ラジ
アル型屈折率分布レンズの屈折率差ΔnをΔn=0.0
23と小さくし素材の作製を容易にしたものである。
【0077】しかし、実施例3は実施例2に比べて、1
枚目のウッドレンズ(両面平面のラジアル型屈折率分布
レンズ)WL1を第2群G2により近接配置することに
より、主としてコマ収差をより良好に補正している。こ
のように第2群G2と第3群G3を近接配置したため、
実施例3のレンズ系は、第3群G3の二つのウッドレン
ズ(両面平面のラジアル型屈折率分布レンズ)WL1と
WL2の間の間隔を変化させてピント調整を行なうよう
にしてある。
【0078】実施例3も実施例1と同様に、第1群G1
と第2群G2は、いずれも均質レンズよりなり、そのう
ち第1群G1は平凹レンズL1と赤外フィルターFとに
て構成され、第2群G2は平凸レンズL2の1枚のレン
ズのみよりなり、第1群G1と第2群G2との間に明る
さ絞りSが配置されている。また第3群G3の1枚目の
ウッドレンズ(両面平面のラジアル型屈折率分布レン
ズ)WL1には、波長が700〜1500nm程度の範
囲内の任意の特定波長(YAGレーザーや半導体レーザ
ー等)をカットする干渉型コーティングが施されてい
る。また2枚目のウッドレンズ(両面平面のラジアル型
屈折率分布レンズ)WL2は、CCDの受光面を保護す
るガラスリットCと接着あるいは密着して配置され、ご
みやレンズ面の傷などの影が写り込むのを防止する働き
を有する。
【0079】第3群の2枚のウッドレンズ(両面平面の
ラジアル型屈折率分布レンズ)WL1とWL2の間には
フレアー絞りFSが配置されている。
【0080】実施例4は図4に示すように、物体側より
順に、凹レンズL1の1枚のレンズよりなる第1群G1
と、凸レンズL2の1枚のレンズよりなる第2群G2
と、同じ素材よりなり厚さの異なる2枚のウッドレンズ
(両面平面のラジアル型屈折率分布レンズ)WL1、W
L2からなる第3群G3の3群構成のレンズ系である。
【0081】実施例4の第1群G1および第2群G2は
いずれも均質レンズよりなり、第1群G1は平凹レンズ
L1のみまた第2群G2は平凸レンズL2のみよりな
り、第1群G1と第2群G2との間に明るさ絞りSが配
置されている。
【0082】この実施例4の第3群G3の1枚目のウッ
ドレンズ(両面平面のラジアル型屈折率分布レンズ)W
L1には、波長が700〜1500nm程度の範囲内の
任意の特定波長(YAGレーザーや半導体レーザー等)
をカットする干渉型コーティングが施されている。また
この第3群G3の2枚目のウッドレンズ(両面平面のラ
ジアル型屈折率分布レンズ)WL2と赤外吸収フィルタ
ーFとCCDを保護するガラスリッドCとは接着又は密
着して配置されている。また、第3群G3のウッドレン
ズ(両面平面のラジアル型屈折率分布レンズ)WL1と
WL2との間にはフレアー絞りFSが配置されている。
【0083】この実施例4のレンズ系は、第2群G2と
第3群G3との間隔によりピント調整を行ない得るよう
になっている。
【0084】実施例5は図5に示す通りの構成のレンズ
系で実施例2と同じ構成で超小型(像高0.35)のレ
ンズ系である。
【0085】この実施例5は、物体側より順に、凹レン
ズL1の1枚のレンズよりなる第1群G1と、凸レンズ
L2の1枚のレンズよりなる第2群G2と、同じ素材か
らなり異なる厚さの2枚のウッドレンズ(両面平面のラ
ジアル型屈折率分布レンズ)WL1とWL2よりなる第
3群G3とからなる3群構成のレンズ系である。
【0086】この実施例5の第1群G1と第2群G2
は、いずれも均質レンズよりなる。つまり第1群G1
は、平凹レンズL1の1枚のレンズ、第2群G2は平凸
レンズL2の1枚のレンズからなり、第1群G1と第2
群G2の間に明るさ絞りSが配置されている。第3群G
3の1枚目のウッドレンズ(両面平面のラジアル型屈折
率分布レンズ)WL1には、波長が700〜1500n
m程度の範囲内での任意の特定波長(YAGレーザーや
半導体レーザー等)をカットする干渉型のコーティング
が施されている。また、第3群G3の2枚目のウッドレ
ンズ(両面平面のラジアル型屈折率分布レンズ)WL2
と赤外吸収フィルターとCCDを保護するガラスリッド
Cは接着又は密着配置されている。また、第3群G3の
2枚のウッドレンズ(両面平面のラジアル型屈折率分布
レンズ)WL1とWL2との間にはフレアー絞りFSが
配置されている。
【0087】この実施例5のレンズ系は、第2群G2と
第3群G3との間の間隔によりピント調整を行ない得る
ように構成されている。
【0088】以上の実施例1乃至実施例5の収差状況
は、夫々図6乃至図10に示す通りである。
【0089】前記各実施例にて用いられているウッドレ
ンズ(両面平面の型屈折率分布レンズ)は、いずれも同
一素材であるが異なる素材よりなる(異なる屈折率分布
を持つ)複数のウッドレンズ(両面平面のラジアル型屈
折率分布レンズ)を用いることにより一層良好な性能を
有するレンズ系が可能になる。
【0090】また、赤外吸収フィルターは、銅イオン等
を添加する等の方法で作製されるが、ラジアル型屈折率
分布レンズの素材中に銅イオン等を添加することによっ
て、ラジアル型屈折率分布レンズが赤外吸収フィルター
の機能を兼ねるようにすることが可能である。このよう
にラジアル型屈折率分布レンズに赤外吸収フィルターの
機能を兼ねさせることにより、単独の赤外吸収フィルタ
ーをレンズ系中に配置する必要がなくなり、レンズ系の
全長の短縮とコストの低減が可能になる。
【0091】なお、特許請求の範囲に記載するレンズ系
のほか次の各項に記載するレンズ系も、発明の目的を達
成し得る。
【0092】(1)特許請求の範囲の請求項3に記載す
るレンズ系で、条件(6)の代りに下記条件(6−1)
を満足することを特徴とする対物レンズ。 (6−1) ν(1) >60
【0093】(2)特許請求の範囲の請求項1、2又は
3あるいは前記の(1)の項に記載するレンズ系で、第
1群の最も物体側のレンズが、像側に凹面を向けた平凹
レンズであることを特徴とする対物レンズ。
【0094】(3)特許請求の範囲の請求項1、2又は
3あるいは(1)又は(2)の項に記載するレンズ系
で、下記条件(7)を満足する対物レンズ。 (7) N(2) ≧1.8
【0095】(4)特許請求の範囲の請求項1に記載す
るレンズ系で、前記屈折率分布レンズのうちの1枚のレ
ンズがCCD保護ガラスと接着あるいは密着して配置さ
れていることを特徴とするレンズ系。
【0096】(5)特許請求の範囲の請求項1、2又は
3あるいは前記の(1)、(2)、(3)又は(4)に
記載するレンズ系で、第2群の凸レンズが像側に凸面を
向けた平凸レンズであることを特徴とする対物レンズ。
【0097】(6)前記の(5)の項に記載するレンズ
系で、明るさ絞りが第2群の平凸レンズに密着又は接着
配置されたことを特徴とする対物レンズ。
【0098】(7)特許請求の範囲の請求項1、2又は
3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)又は(6)の項に記載するレンズ系で、ラジアル
型屈折率分布レンズが下記条件(3−1)を満足するこ
とを特徴とする対物レンズ。 (3−1) 1/V10<0
【0099】(8)特許請求の範囲の請求項1、2又は
3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)、(6)又は(7)の項に記載するレンズ系で、
条件(1)の代りに下記条件(1−1)を満足する対物
レンズ。 (1−1) 0.2≦|φ3 /φ2 |≦0.3
【0100】(9)特許請求の範囲の請求項1、2又は
3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)、(6)、(7)又は(8)の項に記載するレン
ズ系で、ラジアル型屈折率分布レンズが赤外吸収特性を
有することを特徴とする対物レンズ。
【0101】(10)特許請求の範囲の請求項1、2又
は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)、(6)、(7)、(8)又は(9)の項に記載
するレンズ系でラジアル型屈折率分布レンズが特定波長
を透過させないバンドパスフィルターの機能を有するこ
とを特徴とする対物レンズ。
【0102】(11)前記の(10)の項に記載するレ
ンズ系で、特定波長が700〜1500nmの間の波長
であることを特徴とする対物光学系。
【0103】(12)特許請求の範囲の請求項1、2又
は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)又
は(11)の項に記載するレンズ系で、第1群と第2群
の間に平行平板ガラスが配置されていることを特徴とす
る対物レンズ。
【0104】(13)前記の(12)の項に記載するレ
ンズ系で、平行平板ガラスが赤外吸収特性を持つことを
特徴とする対物レンズ。
【0105】(14)特許請求の範囲の請求項1、2又
は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、
(11)、(12)又は(13)の項に記載するレンズ
系で、少なくとも一面が非球面であることを特徴とする
対物レンズ。
【0106】(15)特許請求の範囲の請求項1、2又
は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、
(11)、(12)、(13)又は(14)の項に記載
するレンズ系で、曲率を有する面が2面であることを特
徴とする対物レンズ。
【0107】(16)特許請求の範囲の請求項1、2又
は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、
(11)、(12)、(13)、(14)又は(15)
の項に記載するレンズ系を用いたことを特徴とする撮像
装置。
【0108】(17)特許請求の範囲の請求項1、2又
は3あるいは前記の(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)、
(11)、(12)、(13)、(14)又は(15)
の項に記載するレンズ系を用いたことを特徴とする内視
鏡。
【0109】(18) 特許請求の範囲の請求項1に記
載されているレンズ系で、第1群と第2群の間に平行平
板ガラスが配置されていることを特徴とする対物レン
ズ。
【0110】
【発明の効果】本発明の対物レンズは、レンズ系全体の
レンズ枚数が2枚程度と極めて少なく、しかも3枚以上
のレンズを用いた対物レンズと同等の収差補正能力があ
り、諸収差特に倍率の色収差が良好に補正された高い光
学性能のレンズ系である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の断面図
【図2】本発明の実施例2の断面図
【図3】本発明の実施例3の断面図
【図4】本発明の実施例4の断面図
【図5】本発明の実施例5の断面図
【図6】本発明の実施例1の収差曲線図
【図7】本発明の実施例2の収差曲線図
【図8】本発明の実施例3の収差曲線図
【図9】本発明の実施例4の収差曲線図
【図10】本発明の実施例5の収差曲線図
【図11】本発明の対物レンズの概要を示す図
【図12】従来の対物レンズの構成を示す図
【図13】他の従来の対物レンズの構成を示す図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体側より順に、負の屈折力の第1群と、
    凸レンズ1枚よりなる第2群と、少なくとも1枚の両面
    平面の屈折率分布レンズよりなり正の屈折力の第3群と
    よりなり、下記条件(1)、(2)、(3)、(4)、
    (5)を満足することを特徴とする対物レンズ。 (1) 0.1≦|φ3 /φ2 |≦0.4 (2) |N10/N20|≦L2 ≦3×|N10/N20| (3) 1/V10<1/V00 (4) ν(2)>35 (5) n(2)>1.7 ただし、φ2 は第2群のパワー、φ3 は第3群のパワ
    ー、Lはラジアル型屈折率分布レンズの最も大きな径の
    レンズの直径、N10、N20はラジアル型屈折率分布レン
    ズの2次、4次の分布係数、V00はd線に対する軸上の
    アッベ数、V10はdラインに対する2次のアッベ数、ν
    (2) は第2群の凸レンズのアッベ数、n(2)は第
    2群の凸レンズのd線に対する屈折率である。
  2. 【請求項2】前記第1群が1枚の凹レンズよりなり、前
    記第2群が1枚の凸レンズよりなり、前記第3群が同じ
    ラジアル型屈折率分布素材からなる少なくとも1枚のラ
    ジアル型屈折率分布レンズからなり、第1群と第2群と
    の間に明るさ絞りが配置されたことを特徴とする請求項
    1の対物レンズ。
  3. 【請求項3】前記凹レンズが下記条件(6)を満足する
    請求項2の対物レンズ。 (6) ν(1) >35 ただし、ν(1) は前記凹レンズのアッベ数である。
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