JP2001058863A - セメント添加剤及びセメント混練物 - Google Patents
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Abstract
ルボン酸系高分子と平均粒径10μm以下の微細シリカを
併用したセメント混練物の混練初期において、混練負荷
を低減する。 【解決手段】 カルシウムイオンを水中に放出する物
質、側鎖にポリオキシアルキレンを有するポリカルボン
酸系高分子及び微細シリカからなるセメント添加剤。セ
メント、カルシウムイオンを水中に放出する物質、側鎖
にポリオキシアルキレンを有するポリカルボン酸系高分
子及び微細シリカを含むセメント混練物。
Description
荷を低減でき、かつ超高強度のコンクリートやモルタル
を得ることができるセメント添加剤及びセメント混練物
に関する。
超高強度コンクリートにおいては、高性能AE減水剤を
使用して水結合材比を低減するとともに、平均粒径10μ
m以下の微細シリカ(例えば、シリカフューム)を混和
材として用いて流動性を向上しつつ、高強度化を図るこ
とが行われている。
ミン系、ポリカルボン酸系及びアミノスルホン酸系高分
子を主成分とするものが知られている。その中でも、側
鎖にポリオキシアルキレンを有するポリカルボン酸系高
分子を主成分とする高性能AE減水剤は、減水性能の高
さと、スランプ保持性に優れていることから、近年急速
に普及してきている。
ポリオキシアルキレンを有するポリカルボン酸系高分子
を主成分とする高性能AE減水剤と、平均粒径10μm以
下の微細シリカ(例えば、シリカフューム)を併用して
セメント混練物を混練した場合、混練初期において、混
練負荷が大きくなる、という問題があった。
有するポリカルボン酸系高分子と微細シリカを併用した
セメント混練物において、前記課題を解決したものであ
り、混練初期の混練負荷を低減でき、かつ超高強度のコ
ンクリートやモルタルを得ることができるセメント添加
剤及びセメント混練物を提供するものである。
成によって前記課題を解決したセメント添加剤及びセメ
ント混練物に関するものである。 (1)カルシウムイオンを水中に放出する物質、側鎖にポ
リオキシアルキレンを有するポリカルボン酸系高分子及
び微細シリカからなることを特徴とするセメント添加
剤。 (2)セメント、カルシウムイオンを水中に放出する物
質、側鎖にポリオキシアルキレンを有するポリカルボン
酸系高分子及び微細シリカを含むことを特徴とするセメ
ント混練物。
する。材料について説明する。本発明のセメント添加剤
は、カルシウムイオンを水中に放出する物質、側鎖にポ
リオキシアルキレンを有するポリカルボン酸系高分子及
び微細シリカからなるものである。カルシウムイオンを
水中に放出する物質としては、亜硝酸カルシウム、硝酸
カルシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウムなどが
挙げられ、これらの中でも、亜硝酸カルシウム、硝酸カ
ルシウムが好ましいものである。これらカルシウムイオ
ンを水中に放出する物質の添加量は、結合材(セメント
+微細シリカ)に対して外割りで0.1〜1.5重量%が好ま
しい。添加量が少ないと所定の効果が得られず、混練初
期の混練負荷を低減できないので好ましくない。一方、
添加量が多すぎるとセメント混練物の流動性が低下する
傾向にあり好ましくない。
カルボン酸系高分子において、ポリオキシアルキレンと
しては、ポリオキシエチレンやポリオキシプロピレン、
又はオキシエチレンとオキシプロピレンのランダム重合
体などが挙げられる。これら、側鎖にポリオキシアルキ
レンを有するポリカルボン酸系高分子は、例えば、下記
化1、化2で表される構造を有するものである(ここで
は、ポリオキシエチレンを有するポリカルボン酸系高分
子を例示する)。
の添加量は、結合材(セメント+微細シリカ)に対して
0.3〜4.0重量%が好ましく、0.5〜3.0重量%がより好ま
しい。添加量が少ないと混練負荷が大きくなるととも
に、混練物の流動性が低下する傾向にあり好ましくな
い。一方、添加量が4.0重量%を超えてもその効果は事
質上、頭打ちとなりコストも高くなるので好ましくな
い。なお、本発明においては、側鎖にポリオキシアルキ
レンを有するポリカルボン酸系高分子を主成分とする市
販の高性能AE減水剤を使用するのが好ましい。
る平均粒径が10μm以下、好ましくは5μm以下、より
好ましくは1μm以下の粉末である。微細シリカとして
は、セメント混練物の流動性や硬化後の強度発現性等か
ら、シリカフュームが好ましい。微細シリカの量は、セ
メント混練物の流動性や硬化後の強度発現性等から、結
合材(セメント+微細シリカ)中3〜30重量%が好まし
い。
ムイオンを水中に放出する物質、側鎖にポリオキシアル
キレンを有するポリカルボン酸系高分子、微細シリカを
それぞれ別個に、セメント混練物の混練時に他の材料と
ともにミキサーに添加しても良いし、(2)カルシウムイ
オンを水中に放出する物質と微細シリカを予め混合して
おき、該混合物と、側鎖にポリオキシアルキレンを有す
るポリカルボン酸系高分子を、セメント混練物の混練時
に他の材料とともにミキサーに添加しても良いし、(3)
カルシウムイオンを水中に放出する物質と微細シリカを
予めセメントに混合しておき、該セメントと、側鎖にポ
リオキシアルキレンを有するポリカルボン酸系高分子
を、セメント混練物の混練時に他の材料とともにミキサ
ーに添加しても良いし、(4)カルシウムイオンを水中に
放出する物質、側鎖にポリオキシアルキレンを有するポ
リカルボン酸系高分子、微細シリカを予め混合しておい
てスラリー状にして、セメント混練物の混練時に他の材
料とともにミキサーに添加しても良い。
・早強・中庸熱・低熱ポルトランドセメント等の各種ポ
ルトランドセメントや、高炉・フライアッシュセメント
等の各種混合セメントが挙げられる。
るものではなく、慣用の装置・方法で行えば良い。養生
方法も、特に限定するものではない。
比(W/(C+P))、即ち、(セメント(C)+微細シリカ
(P))に対する水量(W)は、30重量%以下が好ましく、コ
ンクリートやモルタルの流動性や作業性、強度発現性の
点から13〜25重量%がより好ましいものである。水結合
材比が30重量%を超えるとカルシウムイオンを水中に放
出する物質を添加する必要が乏しい。また、超高強度の
コンクリートやモルタルが得られ難くなる。水結合材比
が13重量%未満では、コンクリートやモルタルの流動性
や作業性が極端に低下する傾向にある。なお、本発明に
おいては、目的を阻害しない範囲において、細骨材や繊
維等をセメント混練物に添加することは、差し支えな
い。
量%とした。 混練は、セメント、シリカフューム、高性能AE減水
剤、細骨材、水及び表1に示す種類と量のカルシウムイ
オン放出物質をモルタルミキサー(丸東製作所製;0.00
5m3)に一括投入し、5分間混練した。
力を求めた。 2)流動性 JISフローコーン(JIS R 5201)にモルタルを詰め、コ
ーンを引き上げたとき(テーブルの落下は行わない)の
最終の最大径とその直角方向の径を測定し、その平均値
(mm)を求めた。測定は、混練終了直後に行った。 3)圧縮強度 混練御のモルタルを型枠(φ50×100mm)に流し込み、
テーブルバイブレータ上で締め固めた。24時間後に脱型
し、80℃、湿度95%で48時間蒸気養生を行った。養生
後、(JIS A 1108)に準じて、圧縮強度を測定した。そ
れらの結果を表1に併記した。
シリカ)比が30重量%を超える場合の試験も行ったが、
混練初期の負荷はそれ程大きくなく、カルシウムイオン
放出物質を加える必要はなかった。また、シリカフュー
ムの添加量が3重量%未満の試験を行ったが、十分な流
動性が得られなかった。
加剤及びセメント混練物は、カルシウムイオン放出物
質、側鎖にポリオキシアルキレンを有するポリカルボン
酸系高分子及び平均粒径10μm以下の微細シリカを含有
するので、側鎖にポリオキシアルキレンを有するポリカ
ルボン酸系高分子と平均粒径10μm以下の微細シリカを
併用したセメント混練物の混練初期において、混練負荷
を低減することができる。また、モルタルないしコンク
リートの強度も高く維持できる。
Claims (5)
- 【請求項1】 カルシウムイオンを水中に放出する物
質、側鎖にポリオキシアルキレンを有するポリカルボン
酸系高分子及び微細シリカからなることを特徴とするセ
メント添加剤。 - 【請求項2】 微細シリカが、シリカフュームである請
求項1記載のセメント添加剤。 - 【請求項3】 セメント、カルシウムイオンを水中に放
出する物質、側鎖にポリオキシアルキレンを有するポリ
カルボン酸系高分子及び微細シリカを含むことを特徴と
する、セメント混練物。 - 【請求項4】 水/結合材(セメント+微細シリカ)比
が、30重量%以下である請求項3記載のセメント混練
物。 - 【請求項5】 微細シリカが、シリカフュームである請
求項3又は4記載のセメント混練物。
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