JP2929580B1 - 乾燥収縮の少ない高流動コンクリート - Google Patents

乾燥収縮の少ない高流動コンクリート

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Abstract

【要約】 【課題】 適当な消費用途が見当たらない汚泥溶融スラ
グをコンクリートに適用し且つコンクリートの物性改善
に寄与させる。 【解決手段】 水,セメント,細骨材,粗骨材,微粉
末,分散剤,場合によってはさらに増粘剤を配合したス
ランプ24cm以上,スランプフロー値50cm以上の
高流動コンクリートにおいて,汚泥溶融スラグの粉末を
前記の微粉末の全部または一部として配合したことを特
徴とする乾燥収縮の少ない高流動コンクリート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,下水汚泥副生物を
混和した高流動コンクリートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年,増加する下水汚泥などの廃棄物
を,減量,減容,安定無害化する目的で溶融処理するこ
とが行われており,その結果,無機残留物であるスラグ
が生成する。このスラグは,窯業原料や一部の建設資材
として利用されてはいるが,大量に消費される分野での
用途がなく,その処理に苦慮しているのが実情である。
【0003】このような下水汚泥等を溶融処理すること
によって得られるスラグ(本明細書では「汚泥溶融スラ
グ」と言う)は,粉末状のものとしては,粉砕スラグと
球形灰がある。
【0004】粉砕スラグは,1500℃程度の高温で燃
焼させて溶融状態になった下水汚泥を急冷して得た塊状
の固形物を微粉状に粉砕したものである。この処法の利
点は粉砕時間により粒度を自由に調整できる点にある。
【0005】球形灰は,800℃程度で燃焼させた汚泥
の残留物(焼却灰)を瞬時に高温バーナーの炎を通過さ
せることでその表面を溶融させ,自身の表面張力によっ
て球状化させるものである。粒度は原料性状によって決
まってしまうが,およそ10〜20μmである。この処
法では粉砕作業が不必要(不可能)であるため,処理コ
ストが安くつく。
【0006】いずれにしても,このようにして製造され
る汚泥溶融スラグ粉末は,これを通常のコンクリート添
加材として用いても,強度への寄与は期待できない。例
えば普通コンクリートに配合する場合には,粉体の全体
量が多くなるので,結果として所定のワーカビリティを
得るための単位水量が多くなる等,問題が多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,適当な消費
用途が見当たらない汚泥溶融スラグをコンクリートに適
用し且つコンクリートの物性改善に寄与させることを課
題としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】 本発明によれば,水,
セメント,細骨材,粗骨材,微粉末,分散剤および増粘
剤を配合したスランプ24cm以上,スランプフロー値
50cm以上の高流動コンクリートにおいて,汚泥溶融
スラグの粉末を前記の微粉末の全部または一部として配
合したことを特徴とする乾燥収縮の少ない高流動コンク
リートを提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】前記の課題を解決すべく,汚泥溶
融スラグの粉末を高流動コンクリートに配合することに
着目し,種々の試験を行ったところ,汚泥溶融スラグ粉
末を高流動コンクリート形成用の微粉末に適用すると,
フレッシュ性状には特に悪い影響を与えることなく,乾
燥収縮の少ない,従って乾燥ひび割れが発生し難い高流
動コンクリートが得られることがわかった。また,汚泥
溶融スラグ粉末,特に球形灰を配合した場合には高流動
コンクリートのフローロス(練り混ぜ後に時間が経つと
フロー値が低下する現象)が大きくなる傾向があること
も明らかとなったが,これは増粘剤特にウエランガムの
配合によって解決できることがわかった。以下に本発明
の内容を具体的に説明する。
【0010】 本発明に従う高流動コンクリートは,
水,セメント,細骨材,粗骨材,汚泥溶融スラグ粉末,
必要に応じて他の微粉末,分散剤特に高性能AE減水剤
および増粘剤特にウエランガムを適正に配合してスラン
プ24cm以上,スランプフロー値50cm以上の高流
動性を確保するものであり,高密度配筋部や複雑形状部
では密実に打ち込むことができ,締め固め作業も不要で
ある。
【0011】使用する汚泥溶融スラグ粉末は,前記の粉
砕スラグまたは球状灰のいずれも使用できるが,球形灰
を用いた場合には,練り上がり直後のスランプフロー等
のフレッシュ性状は良好であるが,時間が経ると流動性
が低下し,スランプフローが低下する傾向がある。これ
は球形灰の粒子に大きな空隙があり,この空隙に水を吸
収しやすいからであると考えられる。しかし,このフロ
ーロスは,増粘剤を適量配合すると抑制できることがわ
かった。その理由としては,増粘剤を添加することで水
の粘性が上がって球形灰に水が吸収し難くなると共に,
増粘剤の添加により高性能AE減水剤の残存量が増える
ことによりその分散効果が長時間維持されるからである
と考えられる。この場合の増粘剤としては,メチルセル
ロースやヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系
水溶性高分子やウエランガム等のバイオポリマーが使用
できるが,特にウエランガムが好ましい。増粘剤の配合
量は,用いる種類によって相違するが,高流動コンクリ
ートの単位水量の0.01〜0.5重量%程度であればよ
い。
【0012】汚泥溶融スラグ粉末のうち粉砕スラグを用
いる場合には,球形灰のような大きな吸水性は見られな
いので,増粘剤の配合は特に必要としない場合がある
が,フローロスが発生するような配合の場合や材料分離
を抑制することが必要な場合には増粘剤を適量配合する
ことが好ましい。この場合にもウエランガムの使用が好
適である。
【0013】球形灰または粉砕スラグのいずれの汚泥溶
融スラグ粉末を用いる場合にも,その配合量は,全粉体
(セメントおよび微粉体の合計量)の5〜60重量%の
範囲で使用することができる。全粉体の5重量%未満で
は汚泥溶融スラグの消費量が少なくて既述の目的が十分
に達成できないし,また高流動コンクリートの乾燥収縮
を少なくする効果を十分ではない。他方,全粉体の60
重量%を超えると意図する強度が十分に発揮できない。
【0014】全粉体量(セメントおよび微粉体の合計
量)は450〜750Kg/m3の範囲とし,セメント
量は目標強度にもよるが少なくとも300Kg/m3
上は必要とする。セメントの一部は高炉スラグ粉末で置
換することができる。また,汚泥溶融スラグ粉末と共に
他の微粉末例えば石粉やフライアッシュも必要に応じて
追添することができる。このような場合にも,汚泥溶融
スラグ粉末の配合量は全粉体(セメントおよび微粉体の
合計量)の5〜60重量%の範囲とすればよい。さらに
細骨材および粗骨材を必要量配合し,必要量の水を配合
してスランプ値24cm以上,スランプフロー値50c
m以上が確保できるように分散剤,特に高性能AE減水
剤を配合する。高性能AE減水剤としてはβ−ナフタリ
ンスルホン酸塩,ポリカルボン酸塩,メラミンスルホン
酸塩,アミノスルホン酸塩等の公知のものを使用するこ
とができる。これら高性能AE減水剤の添加量は全粉体
量に対して0.3〜3.0重量%の範囲とすればよい。
【0015】
【実施例】〔実施例1〕汚泥溶融スラグのうちの球形灰
を高流動コンクリートの混和材とした場合のフレッシュ
性状を調べた。試験に供した粉体の物性値を表1に,粉
体以外の材料の特性を表2に示した。セメントには中庸
熱セメントを使用し,高性能AE減水剤としてはポリカ
ルボン酸系のものを用いた。粉体の比表面積はブレーン
空気透過装置により測定し,平均粒径は粒度分布から求
めたメジアン径を採用した。
【0016】これらの材料を表3に示す配合で練り混ぜ
た。骨材量は,細骨材体積を空気を含まないモルタル容
積の40%,粗骨材体積をその実績率の50%に相当す
る量とした。また,中庸熱セメントと球形灰の使用比率
は体積比で5:5とした。練り上がったフレッシュコン
クリートについて,スランプフロー試験,V漏斗試験お
よび材料分離評価試験を行った。それらの結果を表4に
示した。なお,材料分離評価試験は,静置したフレッシ
ュコンクリートのペーストの分離を評価するために行っ
たもので,キッチンペーパーのペースト付着量(KP付
着量)が3g以上の場合は材料分離が顕著であると判定
される。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
【表4】
【0021】表3の配合は,スランプフロー値65±5
cm,V漏斗流下時間15±5秒を目標にしたものであ
るが,本例の球形灰含有のコンクリートは,表4の結果
に見られるように,ほぼその性能を満足し,ペーストの
分離も起きていない。したがって,球形灰を混和材に用
いても,スランプフロー値およびV漏斗流下時間の値が
要求性能を満たす高流動コンクリートが得られたことが
わかる。
【0022】〔実施例2〕汚泥溶融スラグのうちの球形
灰を高流動コンクリートの混和材とした場合のフレッシ
ュ性状および硬化性状を,球形灰に代えて高炉スラグを
配合した場合,球形灰も高炉スラグを配合せず粉体とし
てはセメントだけを配合した場合と比較する試験を行っ
た。
【0023】試験に供した粉体の物性値を表5に,粉体
以外の材料の特性を表6に示した。これらの材料を表7
に示す3種の配合で練り混ぜ,練り上がったフレッシュ
コンクリートについて,実施例1と同様にスランプフロ
ー試験,V漏斗試験および材料分離評価試験を行った。
それらの結果を表8に示した。
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】
【表7】
【0027】
【表8】
【0028】表8より,中庸熱セメント単味の配合のも
のはV漏斗流下時間が若干長くて粘性がやや高かった
が,3配合とも所要のフレッシュ性状を有していること
がわかる。
【0029】次いで,この3種配合の各フレッシュコン
クリートを,乾燥収縮試験,乾燥収縮ひび割れ試験およ
び圧縮強度に供した。
【0030】〔乾燥収縮試験〕試験は10×10×40
cmの供試体を7日間封かん養生,以降気中で養生さ
せ,供試体の重量測定(水分逸散量の測定)とコンタク
トゲージによるひずみの測定を適当な時間間隔により行
った。その結果を図1(乾燥収縮試験)および図2(水
分逸散量)に示した。
【0031】図1および図2の結果から,乾燥収縮量は
高炉スラグ含有,中庸熱セメント単味,球形灰含有の順
に大きく,水分逸散量はこの逆で大きいことがわかる。
このことは,球形灰はセメントのような激しい水硬性
も,高炉スラグのような潜在水硬性を有しないので,球
形灰含有のものは水和に使用されない水量が多くなり,
結果として,水分の逸散量が他の配合に比べて2倍以上
になったものと考えてよい。しかし,球形灰含有のもの
は,水分逸散量が多いにもかかわらず収縮量は最も小さ
い。
【0032】このことから,水分逸散量のみが収縮量に
寄与しているものではないことがわかる。収縮に寄与す
るのは,コンクリートの組織(結晶)構造と関連する毛
細管張力と水分の表面張力との相互作用によるものと考
えられる。そこで,材令28日の各供試体の破片を採取
し,ポロシメータを使用して各コンクリートの細孔径分
布を測定した。その結果を表9に示した。一般に毛細管
張力はコンクリート中の毛細管の半径に反比例する。し
たがって,毛細管系が小さいほど毛細管張力は大きくな
り,収縮は大きくなる。
【0033】
【表9】
【0034】表9の結果から,球形灰含有の配合では全
細孔容積および平均細孔直径が他の2例より大きく,全
細孔面積は比較的小さいことがわかる。すなわち,平均
的な毛細管径が大きいために水が抜け易くなる(逸散水
量が多い)が,毛細管張力が小さいので収縮しにくいも
のと考えられる。逆に高炉スラグ含有の配合では,平均
細孔直径が小さく全細孔面積が大きいので,大きな毛細
管張力が働くために収縮が大きいものと推定される。
【0035】〔乾燥収縮ひび割れ試験〕試験は,乾燥収
縮試験と同じ養生を行い,JIS原案の試験装置を用い
て,拘束板のひずみをひずみゲージにより6時間毎に自
動計測することにより行った。その結果を,図3に,乾
燥時間(日)とコンクリートの破断応力との関係で示し
た。コンクリートに作用する応力(σc)は拘束材との力
のつり合いから,σc =εEAs/Ac で求めることができ
る。εは拘束板のひずみ,Eは拘束板の弾性係数(2.1×
105MPa), As は拘束板の断面積(7.97cm2), Ac はコンク
リートの断面積(100cm2)であり,σc の単位は MPaであ
る。なお,乾燥開始時の拘束板ひずみを0として処理し
た。
【0036】図3において,ある時点で破断応力が急に
0以下となっているのは,その時点でひび割れが発生し
たことを示す。図3の結果に見られるように,高炉スラ
グ含有配合のものは乾燥開始から7日でひび割れ,中庸
熱セメント単味のものは34日,球形灰含有配合のもの
は43日でひび割れが生じた。球形灰含有の配合のもの
は,ひび割れが最も起きにくい結果となった。
【0037】またひび割れ時発生時の応力について見る
と,高炉スラグ含有配合 1.26MPa,中庸熱セメント単味
配合 1.32MPa, 球形灰含有配合 1.81MPaであり,これに
対して, ひび割れ直後の負の値を乾燥以前に自己収縮に
より導入されていた応力と考えると,この応力は高炉ス
ラグ含有配合 0.61MPa, 中庸熱セメント単味配合 0.54M
Pa, 球形灰含有配合 0.33MPaである。このことから,高
炉スラグを含有させると自己収縮が大きくなり,球形灰
を含有させると自己収縮が小さくなることがわかる。
【0038】さらに,ひび割れ発生時に導入されている
と考えられる全応力は,高炉スラグ含有配合と中庸熱セ
メント単味配合では1.87と1.86 MPaの同程度であるのに
対し, 球形灰含有配合では2.14 MPaと大きくなってお
り,このことから,球形灰を含有させると収縮によるひ
び割れを抑制できることがわかる。
【0039】〔圧縮強度試験〕試験は,φ10×20cm
の供試体を材令7,14および28日の圧縮強度測定を
行った。その結果を図4に示した。
【0040】図4の結果より,中庸熱セメント単味配合
のものに比べて高炉スラグ含有配合および球形灰含有配
合では強度はその分低下しているが,高炉スラグ含有配
合のものが潜在水硬性による強度分だけ球形灰含有配合
のものより高くなっている。一般に強度はセメント量と
水セメント比に支配されるので,球形灰のように水硬性
が期待できないものでは主にセメント量と水セメント比
に支配されると見てよい。本例では球形灰含有配合は水
セメント比40%程度であるが,28日強度で約40 P
Ma程度に達しており,一般に用いるには十分の強度が得
られた。
【0041】〔実施例3〕汚泥溶融スラグのうちの球形
灰を高流動コンクリートの混和材とした場合のスランプ
フローの経時変化を調べた。用いたセメントと球形灰
は,表5に示したものであり,表6の材料を用いて表7
の「球形灰」の欄の配合で練り混ぜた。練り上がり直
後,および30分および60分後にスランプフロー試験
を行った。その結果を図5に「粉体系」として示した。
【0042】図5の結果に見られるように,球形灰含有
配合の高流動コンクリートはフローロスが比較的起きや
すい。したがって,練り混ぜ後,あまり時間をおかずに
打設することが求められる。
【0043】〔実施例4〕実施例3の球形灰含有配合に
おいて粉末状ウエランガムを単位水量の0.05%添加
し,その練上げ直後のスランプフローがウエランガム無
添加のものと同じになるように高性能AE減水剤の添加
量を調整し,実施例3と同様のフロー試験を行った。試
験結果を図5に「併用系」として示した。
【0044】図5にみられるように,ウエランガム配合
により60分たってもフローロスは殆んど現れなかっ
た。その理由としては,ウエランガムの添加により,水
が高分子のゲル状になるため,球形灰が吸水し難くなる
からであろうと考えられる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように,本発明によると,
処理に苦慮していた汚泥溶融スラグがコンクリート混和
材としての用途が開け,しかも,このスラグ粉を配合し
た高流動コンクリートは乾燥収縮が小さく,高炉スラグ
含有配合のものに比べてひび割れ抵抗が顕著に増大し,
セメント単味配合のものよりもひび割れ抵抗が増加する
ので,従来の高流動コンクリートよりもひび割れ抵抗を
高める点で有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う高流動コンクリートの乾燥収縮試
験結果を比較例と対比して示した図である。
【図2】本発明に従う高流動コンクリートの水分逸散量
の測定結果を比較例と対比して示した図である。
【図3】本発明に従う高流動コンクリートの乾燥時間
(日)と破断応力との関係を比較例と対比して示した図
である。
【図4】本発明に従う高流動コンクリートの圧縮強度を
比較例と対比して示した図である。
【図5】本発明に従う高流動コンクリートのフロー値の
経時変化を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 24:38) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 28/02 C04B 18/04 ZAB

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水,セメント,細骨材,粗骨材,微粉
    ,分散剤および増粘剤を配合したスランプ24cm以
    上,スランプフロー値50cm以上の高流動コンクリー
    トにおいて,汚泥溶融スラグの粉末を前記の微粉末の全
    部または一部として配合したことを特徴とする乾燥収縮
    の少ない高流動コンクリート。
  2. 【請求項2】 汚泥溶融スラグの粉末は球形灰である請
    求項1に記載の高流動コンクリート。
  3. 【請求項3】 分散剤は高性能AE減水剤である請求項
    1または2に記載の高流動コンクリート。
  4. 【請求項4】 増粘剤はウエランガムである請求項1,
    2または3に記載の高流動コンクリート。
  5. 【請求項5】 セメントと微粉末の合計量の5〜60重
    量%が汚泥溶融スラグの粉末である請求項1,2,3ま
    たは4に記載の高流動コンクリート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114956740A (zh) * 2022-06-30 2022-08-30 武汉诚力商品砼有限公司 一种低收缩高保坍混凝土及其制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114956740A (zh) * 2022-06-30 2022-08-30 武汉诚力商品砼有限公司 一种低收缩高保坍混凝土及其制备方法

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