JP2001058743A - ポータブルプリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロール紙の補充及び交換が容易であるポータ
ブルプリンタを得る。 【解決手段】 本体ケース２内に設けられたロール紙収
納部４は、本体ケース２に一端を回動自在に支持された
オープンカバー３の回動に従って開閉される。ホルダ５
をベルトに引っ掛けるなどしてポータブルプリンタ１を
腰につけて使用する場合、ロール紙Ｒを補充或いは交換
するためにロール紙収納部４を開放すると、開放される
面が略鉛直となるが、本発明では、ロール紙Ｒの芯を貫
通する支軸１３とロール紙Ｒの下端を支持する支持板１
４とを有するロール紙ホルダ１２をオープンカバー３の
内側の面に設けたので、ロール紙収納部４が開放されて
いるときロール紙Ｒを押さえていなくてもロール紙Ｒが
落下することがないため、容易にロール紙Ｒの補充及び
交換ができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、操作者が腰等に装
着して携帯できるポータブルプリンタに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、操作者が腰などに装着して携帯で
きるようにした小型のプリンタであるポータブルプリン
タが使用されている。このようなポータブルプリンタの
一例について、図８〜図１０を用いて説明する。

【０００３】図８は従来のポータブルプリンタの外観を
示す正面側からの斜視図、図９は背面側からの斜視図で
ある。ポータブルプリンタ１は、本体ケース２と、この
本体ケース２に一端を回動自在に取り付けられたオープ
ンカバー３とを有している。オープンカバー３が回動さ
れるのに従って、本体ケース２の前面が開放される。図
１０は、本体ケース２が開放される位置にオープンカバ
ー３を回動させた状態を示す斜視図である。

【０００４】本体ケース２内には、長尺状の用紙をロー
ル状に巻いたロール紙Ｒを収納するロール紙収納部４が
設けられている。このポータブルプリンタ１のロール紙
Ｒのセット方法は、ロール紙Ｒをロール紙収納部４に投
げ込んでオープンカバー３を閉じるだけのいわゆる投げ
込み式である。

【０００５】ここで、ポータブルプリンタ１には、ホル
ダ５（図９参照）が設けられており、上端を本体ケース
２の背面に回動自在に取り付けられている。そして、ポ
ータブルプリンタ１を腰に装着する場合には、このホル
ダ５を、例えば、ベルトに引っ掛けるなどして、ポータ
ブルプリンタ１のオープンカバー３が設けられている面
の反対側の面を腰に接触させて装着する。したがって、
腰に装着した状態でロール紙Ｒの補充や交換を行うに
は、略鉛直となっている本体ケース２の前面が開放され
た状態で、ロール紙Ｒをロール紙収納部４内に位置さ
せ、ロール紙Ｒが落下しないよう押さえながらオープン
カバー３を閉じる。

【０００６】また、従来、ロール紙収納部４内のロール
紙Ｒの残量の確認は、オープンカバー３を開放して行っ
ている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】図８〜図１０に示すよ
うな従来のポータブルプリンタでは、ロール紙の補充や
交換は、本体ケースの前面が略鉛直となっている状態で
これを開放して行うため、オープンカバーを閉じるまで
に補充又は交換したロール紙を落としてしまうことがあ
るという不都合がある。

【０００８】また、ロール紙の残量の確認のためにオー
プンカバーを開けるのは煩わしく、さらに、そのたびに
ロール紙を押さえて落下しないよう気遣いながらオープ
ンカバーを閉じるのも煩雑である。

【０００９】本発明は、ロール紙の補充及び交換が容易
であるポータブルプリンタを得ることを目的とする。

【００１０】また本発明は、オープンカバーを閉じるだ
けでロール紙の幅方向の位置を規制可能とすることを目
的とする。

【００１１】さらに本発明は、ロール紙の残量確認の際
の煩雑さを無くすことを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明のポ
ータブルプリンタは、本体ケース内に設けられてロール
紙を引出自在に収納するロール紙収納部と、一端を前記
本体ケースに回動自在に支持されて回動に従って前記ロ
ール紙収納部を開閉するオープンカバーと、前記ロール
紙収納部から引き出された前記ロール紙が搬送される用
紙搬送路と、印字ヘッドとプラテンとを有する印字部
と、前記オープンカバーの前記ロール紙収納部側の面に
設けられていて前記ロール紙の芯を貫通する支軸と前記
ロール紙幅方向に移動自在で任意位置で位置固定可能に
設けられてロール紙の下端を支持する支持板とを有し、
前記オープンカバーが閉じられた状態では支持した前記
ロール紙を前記ロール紙収納部内に位置させるロール紙
ホルダとを備える。

【００１３】したがって、ロール紙の補充や交換の際に
は、ロール紙をオープンカバーに設けられたロール紙ホ
ルダに支持させてからオープンカバーを閉じるようにす
れば、ロール紙を落とすことがない。

【００１４】請求項２記載の発明は、請求項１記載のポ
ータブルプリンタであって、前記本体ケースの上面の前
記ロール紙収納部内の前記ロール紙の上端が対向する位
置に、前記ロール紙の上端縁の最外周を視認可能にする
用紙残量確認窓が設けられている。

【００１５】したがって、ロール紙収納部を開放しなく
てもロール紙の残量を確認できる。

【００１６】

【発明の実施の形態】本発明のポータブルプリンタの実
施の一形態について、図１〜図７に基づいて説明する。
なお、従来例で説明した部分と同一部分は同一符号を用
いる。

【００１７】まず、図１は、ポータブルプリンタ１の外
観を示す斜視図であり、図２は、本体ケース２の前面が
開放される位置にオープンカバー３を回動させた状態を
示す斜視図である。また、図３は、ポータブルプリンタ
１の構造を示す縦断平面図、図４は、本体ケース２が開
放された状態の縦断平面図である。

【００１８】本体ケース２が閉じられた状態では、本体
ケース２とオープンカバー３との間に、ロール紙収納部
４に収納されたロール紙Ｒから引き出された用紙が搬送
される用紙搬送路６が形成される。この用紙搬送路６に
配設される印字部２４は、印字ヘッドであるサーマルヘ
ッド７とプラテンであるプラテンローラ８とを備えてい
る。プラテンローラ８は、本体ケース２内で、ロール紙
収納部４に収納されたロール紙Ｒの幅方向に平行に軸方
向を向け、この軸回りに回転自在に配設されている。サ
ーマルヘッド７は、オープンカバー３の裏面の用紙搬送
路６を介してプラテンローラ８に圧接する位置に取り付
けられている。

【００１９】オープンカバー３には、用紙搬送路６を搬
送されてきてサーマルヘッド７で印字された用紙が排紙
される排紙口９が形成されている。また、オープンカバ
ー３の用紙搬送路６を挟まずにプラテンローラ８に圧接
する剥離ローラ１０が回転自在に支持されている。そし
て、本体ケース２が閉じられた状態では、オープンカバ
ー３の回動軸に対向する辺と本体ケース２の前面との間
に、台紙排紙口１１が形成される。台紙排紙口１１から
は、ロール紙Ｒが、多数のラベルが貼付された長尺状の
台紙が巻かれたものである場合に、ラベルが剥離された
後の台紙が排紙される。

【００２０】ここで、本実施の形態のポータブルプリン
タ１は、本体ケース２に一端を回動自在に取り付けられ
たオープンカバー３の裏面に、本体ケース２が閉じられ
た状態でロール紙収納部４内に入り込むロール紙ホルダ
１２を備えている。

【００２１】図５は、ロール紙ホルダ１２を詳細に示す
平面図である。ロール紙ホルダ１２は、ロール紙Ｒの芯
を貫通する支軸１３と、ロール紙Ｒの下端を支持する支
持板１４とを有している。支軸１３は、オープンカバー
３の裏面の下縁に設けられた側板１５に立設されてい
る。支軸１３の形状は、軸方向に直交する方向の断面が
＋になっている。

【００２２】図６は、支持板１４の形状を示す平面図で
ある。支持板１４は略扇形であって、円弧部１６と、円
弧部１６の一端に形成された突出円弧部１７とを有して
いる。突出円弧部１７から円弧部１６へとつながる部分
は、ステップ状になっている。また、支持板１４には、
円弧部１６および突出円弧部１７の同心円である貫通孔
１８が形成されている。貫通孔１８の直径は、支軸１３
の太さと略同じであって、支軸１３はその断面が＋であ
ることから貫通孔１８の内周に４箇所で線接触する。こ
こで、説明の便宜上、支軸１３の貫通孔１８に線接触す
る部分を、図５に示すようにそれぞれ接触辺１３ａ，１
３ｂ，１３ｃ，１３ｄとする。貫通孔１８の内周には、
凸部１９が設けられている。さらに、貫通孔１８の凸部
１９が形成された部分の周囲に三日月状の孔２０が形成
されることにより貫通孔１８の円周の凸部１９が位置す
る部分の肉厚が薄くされていて、これにより、この部分
が貫通孔１８の径を拡大する方へ弾性的に屈撓可能とな
っている。

【００２３】オープンカバー３の裏面には、支軸１３を
軸心とする円筒面２１が形成されている。支持板１４の
貫通孔１８に支軸１３を貫通させた状態では、図５に示
すようにこの円筒面２１と円弧部１６とが近接する。そ
して、その状態にあるとき突出円弧部１７が嵌まり込む
溝２２が、図２に示すように円筒面２１の軸方向に沿っ
て並ぶ複数箇所に形成されている。各溝２２は、支軸１
３の支持板１４が取り付けられた位置から上端までの長
さが各種ロール紙Ｒの幅に対応する位置に配置されてい
る。これにより、ポータブルプリンタ１を腰につけて移
動しながらの印字発行であっても、ロール紙収納部４内
でロール紙Ｒが幅方向に揺れることがない。また、突出
円弧部１７から円弧部１６へとつながる部分がステップ
状になっているのに対応して、各溝２２から円筒面２１
へつながる部分もステップ状に形成されている。

【００２４】ここで、貫通孔１８の内周における凸部１
９が設けられている位置であるが、それは、図５に示す
ように支持板１４の貫通孔１８に支軸１３が貫通して突
出円弧部１７が溝２２の一つに嵌まり込んだ状態から、
溝２２から前記突出円弧部１７を外す方向へ（図５では
反時計回り方向へ）回動させたときに、貫通孔１８の内
周に線接触している支軸１３の４本の接触辺１３ａ，１
３ｂ，１３ｃ，１３ｄのうちのいずれかに接触する位置
である。図５に示す状態では、１３ａに接触する。

【００２５】そして、図７のポータブルプリンタ１の平
面図に示すように、本体ケース２の上面には、ロール紙
収納部４に収納されたロール紙Ｒの上端を視認可能とす
る用紙残量確認窓２３が設けられている。この用紙残量
確認窓２３は、ロール紙収納部４内に収納可能な最大径
のロール紙Ｒの最外周の一部分から支軸１３の近傍まで
見ることが可能な大きさ及び位置に設けられている。さ
らに、ロール紙Ｒは、支持板１４によって、用紙残量確
認窓２３に近接する位置に持ち上げられているため、用
紙残量確認窓２３からロール紙Ｒの視認が容易になって
いる。

【００２６】このような構成において、ポータブルプリ
ンタ１を使用するにあたっては、まず、ロール紙Ｒを本
体ケース２内のロール紙収納部４にセットする。ロール
紙Ｒをセットする際には、支持板１４の位置がロール紙
Ｒの幅に合っていなければ、支持板１４の位置を修正す
る。

【００２７】その場合は、図５に示す状態から、支持板
１４を反時計回り方向に回す。すると、凸部１９が支軸
１３の接触辺１３ａに接触し、支持板１４の回動が簡易
的に妨げられるが、更に力を加えて支持板１４を回すこ
とにより、貫通孔１８の凸部１９が形成された部分が孔
２０側へ撓んで凸部１９が貫通孔１８の径を拡大する方
向へ移動して、凸部１９が接触辺１３ａを乗り越える。
そうなれば、その位置から次の接触辺１３ｂまで略９０
°は支持板１４が回動可能となる。そして、更に支持板
１４を回して、突出円弧部１７を溝２２から外す。

【００２８】突出円弧部１７が溝２２から外れると、支
持板１４は支軸１３の軸方向にスライド可能となるの
で、支軸１３の上端から支持板１４までの長さがロール
紙Ｒの幅に合う位置まで支持板１４をスライドさせ、適
する溝２２に突出円弧部１７を嵌め込む。その際には、
先程とは逆に、支持板１４を図５における時計回り方向
に回して、溝２２に突出円弧部１７が差し込まれて凸部
１９が接触辺１３ａを乗り越えれば、支持板１４の固定
が完了する。

【００２９】そして、ロール紙Ｒの芯に支軸１３を通
し、ロール紙Ｒから用紙を適当な長さだけ引き出してオ
ープンカバー３を閉じる。すると、図３に示すように、
用紙がサーマルヘッド７とプラテンローラ８とに挟まれ
た状態になり、印字可能となる。

【００３０】ロール紙Ｒの残量確認は、用紙残量確認窓
２３からロール紙Ｒの上端の最外周が見られるので、ロ
ール紙Ｒの半径を確認することによりロール紙Ｒの残量
を推測できる。

【００３１】本実施の形態によれば、ポータブルプリン
タ１を腰に装着した状態のままでロール紙Ｒを補充或い
は交換する際、ロール紙収納部を開放するとその開放さ
れた面は鉛直になってしまうが、ロール紙Ｒがロール紙
ホルダ１２で支持されているので、ロール紙Ｒを落とし
てしまうことがない。また、オープンカバー３を開放し
なくてもロール紙Ｒの残量を確認できる。

【００３２】

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、オープン
カバーに設けられたロール紙ホルダでロール紙が支持さ
れるので、ロール紙収納部が開放されているときロール
紙を押さえていなくてもロール紙が落下することがない
ため、容易にロール紙の補充及び交換ができる。

【００３３】請求項２記載の発明によれば、ロール紙収
納部を開放せずに本体ケースの外からロール紙の残量を
確認できるので、ロール紙の残量確認のためだけにオー
プンカバーを開閉する煩雑さを排し、容易にロール紙の
残量確認を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態のポータブルプリンタの
外観を示す斜視図である。

【図２】本体ケースの前面が開放される位置にオープン
カバーを回動させた状態を示す斜視図である。

【図３】ポータブルプリンタの構造を示す縦断平面図で
ある。

【図４】本体ケースが開放された状態を示す縦断平面図
である。

【図５】ロール紙ホルダを詳細に示す平面図である。

【図６】支持板の形状を示す平面図である。

【図７】ポータブルプリンタの平面図である。

【図８】従来のポータブルプリンタの一例の正面側から
の外観を示す斜視図である。

【図９】従来のポータブルプリンタの一例の背面側から
の外観を示す斜視図である。

【図１０】本体ケースが開放される位置にオープンカバ
ーを回動させた状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ ポータブルプリンタ ２ 本体ケース ３ オープンカバー ４ ロール紙収納部 ６ 用紙搬送路 ７ 印字ヘッド ８ プラテン １２ ロール紙ホルダ １３ 支軸 １４ 支持板 ２３ 用紙残量確認窓 ２４ 印字部 Ｒ ロール紙

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体ケース内に設けられてロール紙を引
   出自在に収納するロール紙収納部と、 一端を前記本体ケースに回動自在に支持されて回動に従
   って前記ロール紙収納部を開閉するオープンカバーと、 前記ロール紙収納部から引き出された前記ロール紙が搬
   送される用紙搬送路と、 印字ヘッドとプラテンとを有する印字部と、 前記オープンカバーの前記ロール紙収納部側の面に設け
   られていて前記ロール紙の芯を貫通する支軸と前記ロー
   ル紙幅方向に移動自在で任意位置で位置固定可能に設け
   られてロール紙の下端を支持する支持板とを有し、前記
   オープンカバーが閉じられた状態では支持した前記ロー
   ル紙を前記ロール紙収納部内に位置させるロール紙ホル
   ダと、を備えるポータブルプリンタ。
2. 【請求項２】 前記本体ケースの上面の前記ロール紙収
   納部内の前記ロール紙の上端が対向する位置に、前記ロ
   ール紙の上端縁の最外周を視認可能にする用紙残量確認
   窓が設けられている請求項１記載のポータブルプリン
   タ。