JP2001057888A - 大腸癌抑制遺伝子関連蛋白質 - Google Patents
大腸癌抑制遺伝子関連蛋白質Info
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Abstract
見いだし、APCの制御を可能にし、大腸癌を制御する
こと。 【解決手段】APC遺伝子産物、特に該遺伝子産物のア
ルマジロリピート(Arm)部位との結合能をもつ新規
蛋白質M1、すなわち配列表の配列番号1に示すアミノ
酸配列からなるポリペプチド、及び該ポリペプチドの一
部を有するポリペプチド、該ポリペプチドをコードする
ポリヌクレオチドまたはその相補鎖、該ポリヌクレオチ
ドまたはその相補鎖を含むベクター、該ベクターを有す
る形質転換体、当該ポリペプチドに対する抗体、当該ポ
リペプチドの製造法、上記のものを利用したM1の機能
および発現の阻害剤・拮抗剤・賦活剤のスクリーニング
方法、該方法で同定された化合物を提供し、更にこれら
を利用し、大腸腫瘍に用いる医薬組成物・診断手段を提
供する。
Description
制遺伝子(Adenomatous Polyposi
s Coli:APC)がコードするポリペプチドに対
する結合能、特にAPC遺伝子産物のアルマジロリピー
ト部位に対する結合能を有する新規な蛋白質(以下、M
1と呼称する)およびポリペプチドに関するものであ
る。さらに詳しくは、新規蛋白質M1のアミノ酸配列の
全部または一部を有するポリペプチド、該ポリペプチド
をコードするポリヌクレオチド、該ポリヌクレオチドを
含有する組換えベクター、該組換えベクターで形質転換
された形質転換体、該形質転換体を使ったペプチドまた
はポリペプチドの製造方法、該ペプチドまたはポリペプ
チドに対する抗体、これらを利用した化合物のスクリー
ニング方法、該スクリーニングされた化合物、該ポリペ
プチド若しくは該ポリヌクレオチドに作用する活性阻害
化合物または活性賦活化合物、これらに関係する医薬組
成物、およびこれらに関係する疾病診断手段に関係す
る。
リポーシス(familial adenomatou
s polyposis:FAP)の原因遺伝子として
単離され、散発性の大腸癌の70〜80%では、該AP
Cの異常が報告されている。APC遺伝子産物は、2,
843個のアミノ酸からなる300kDaの巨大な蛋白
質である(Cell,87:159−170,199
6)。APC遺伝子産物は、種々の蛋白質との相互作用
が知られており、その1つにβ−カテニンがある。β−
カテニンは、カドヘリンの細胞質側ドメインに結合して
細胞接着に役割を果たすと同時に、発生過程や腫瘍形成
において重要な役割を担うWnt/Winglessシ
グナル伝達経路の重要な構成要素の1つとしても機能し
ている(Cell,86:391−399,1996)
(Nature,382:638−642,199
6)。β−カテニンは、一種の癌遺伝子産物で、APC
遺伝子産物は、β−カテニンの機能を抑制することによ
り癌抑制機能を発揮していると考えられている(Sci
ence,275:1784−1787,1997)
(Science,275:1787−1790,19
97)(Science,275:1790−179
2,1997)。その他、APC遺伝子産物は、GSK
−3b、Axinもしくはコンダクチン/Axilとの
相互作用が知られている(Science,280:5
96−599,1998)(Current Biol
ogy,8:573−581,1998)(J.Bio
l.Chem.,273:10823−10826,1
998)(Genes Cells,6:395−40
3,1998)。また、APC遺伝子産物は、EB1と
hDLGとの、そのC末端を介した相互作用も報告され
ている(Science,272:1020−102
3,1996)。さらに、APC遺伝子産物には、蛋白
質間の相互作用の役割を担うアルマジロリピートドメイ
ンが存在することも知られている。
する課題は、上記のように多様な物質との相互作用を担
う大腸癌の癌抑制遺伝子であるAPC遺伝子に関与する
新規物質を見いだすことであり、該新規物質を癌の制御
を目的とする手段として使用することである。より具体
的には、本発明の課題はAPC遺伝子産物との結合能、
特にAPC遺伝子産物由来のアルマジロリピートドメイ
ンとの結合能、をもつ新規な物質(M1)を提供するこ
とであり、それに伴い有用性ある新規物質(M1)由来
のポリペプチドを提供することである。また本発明の別
の課題は、M1由来のポリペプチドをコードするポリヌ
クレオチドを提供し、遺伝子工学手法による、M1由来
のポリペプチドの製造法を提供することである。さらに
本発明の別の課題は、M1由来のポリペプチドに対する
抗体を提供することである。その他の本発明の課題は、
上記のものを利用してM1の有する作用の阻害剤・拮抗
剤・賦活剤のスクリーニングをおこなうことであり、ス
クリーニングされた化合物を提供することであり、また
これらを利用した大腸腫瘍に用いる医薬組成物・診断手
段を提供することである。
ヒト胎児脳cDNAライブラリーからAPC遺伝子産物
のアルマジロリピートドメイン(以下、armと呼称す
ることもある)に結合する新規蛋白質M1のcDNAを
2ハイブリッドスクリーニング法を用いて同定し、その
塩基配列および該新規蛋白質M1のcDNAがコードす
るアミノ酸配列を決定し、本発明を完成した。
ポリペプチド;配列表の配列番号1に記載のアミノ酸
配列で示されるポリペプチド、前記のポリペプチド
のアミノ酸配列を含有するポリペプチド、前記のポ
リペプチドと少なくとも約70%のアミノ酸配列上の相
同性を有しかつ大腸癌の癌抑制遺伝子(Adenoma
tous Polyposis Coli:APC)の
遺伝子産物のアルマジロリピート部位をコードするポリ
ペプチドに対する結合能を有するポリペプチド、および
前記からのポリペプチドのアミノ酸配列において
1ないし数個のアミノ酸の欠失、置換、付加などの変異
あるいは誘発変異を有し、かつAPC遺伝子産物のアル
マジロリピート部位に対する結合能を有するポリペプチ
ド;配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列の少なく
とも5個のアミノ酸配列を有し、かつAPC遺伝子産物
のアルマジロリピート部位に対する結合能を有するポリ
ペプチド;本発明のポリペプチドをコードするポリヌク
レオチドまたはその相補鎖;本発明のポリヌクレオチド
またはその相補鎖とストリンジェントな条件下でハイブ
リダイゼーションするポリヌクレオチド;本発明のポリ
ヌクレオチドまたはその相補鎖の塩基配列のうち少なく
とも15個の連続した塩基配列で示されるポリヌクレオ
チドであって、該ポリヌクレオチドの転写によって発現
されるポリペプチドがAPC遺伝子産物のアルマジロリ
ピート部位に対する結合能を有する、ポリヌクレオチ
ド;本発明のポリヌクレオチドを含有する組換えベクタ
ー;本発明の組換えベクターで形質転換された形質転換
体;本発明の形質転換体を培養する工程を含む、本発明
のポリペプチドの製造方法;本発明のポリペプチドのA
PC遺伝子産物のアルマジロリピート部位に対する結合
性を阻害もしくは増強する化合物のスクリーニング方法
であって、本発明のポリペプチド、本発明の抗体のうち
少なくともいずれか1つを用いることを特徴とするスク
リーニング方法;本発明のポリヌクレオチドと相互作用
して該ポリヌクレオチドの発現を阻害もしくは増強する
化合物のスクリーニング方法であって、本発明のポリヌ
クレオチド、本発明のベクター、本発明の形質転換体、
本発明の抗体のうち少なくともいずれか1つを用いるこ
とを特徴とするスクリーニング方法;本発明のポリペプ
チドのGEF(グアニンヌクレオチド交換因子:Gua
nine nucleotide Exchange
Factor)活性を阻害もしくは増強する化合物のス
クリーニング方法であって、本発明のポリペプチド、本
発明の抗体のうち少なくともいずれか1つを用いること
を特徴とするスクリーニング方法;本発明のスクリーニ
ング方法でスクリーニングされる化合物;本発明のポリ
ペプチドのAPC遺伝子産物のアルマジロリピート部位
に対する結合性を阻害もしくは増強する化合物;本発明
のポリヌクレオチドと相互作用して該ポリヌクレオチド
の発現を阻害もしくは増強する化合物;本発明のポリペ
プチドのGEF活性を阻害もしくは増強する化合物;本
発明のポリペプチド、本発明のポリヌクレオチド、本発
明のベクター、本発明の形質転換体、本発明の抗体、ま
たは本発明の化合物のうち少なくともいずれか1つを含
有することを特徴とする大腸腫瘍の治療に用いる医薬組
成物;本発明のポリペプチドの発現または活性に関連し
た疾病の診断手段であって、試料中の(a)該ポリペプ
チドをコードしているポリヌクレオチド、および/また
は(b)該ポリペプチド、をマーカーとして分析するこ
とを含む診断手段、を提供する。
される新規蛋白質M1をコードするポリヌクレオチド
は、ヒトの胎児脳cDNAライブラリーから、APC遺
伝子産物のアルマジロリピートドメインを使い、2ハイ
ブリッドスクリーニング法により、新規なアミノ酸配列
を有する物質として、そのcDNAが取得されたもので
ある。本発明の新規蛋白質M1のcDNAは、619個
のアミノ酸からなる蛋白質をコードし、既知のDblフ
ァミリー(低分子量G蛋白質Rhoファミリーに作用す
るGDP解離促進蛋白質の1つである)(Curren
t Opinion in CellBiology,
8:216−222,1996)に類似のドメイン構造
を有していた。遺伝子データベース(The Nati
onal Center for Biotechno
logy Information)を検索したとこ
ろ、本発明の新規蛋白質M1のcDNAは、Dblファ
ミリーの1つである既知物質KIAA0424と約73
%の相同性を有することが判明した。KIAA0424
は、本発明の新規蛋白質M1とは、該M1のN末端領域
を欠如する点に最も大きな差異を有する。両者は、Db
l相同(DH)ドメイン、プレックストリン(Prec
kstrin)相同(PH)ドメイン、Src相同3
(SH3)ドメインを担持する点において同一である。
また、マウスを用いた新規蛋白質M1の組織分布研究に
おいて、該M1のmRNAが脳に高レベルで発現してお
り、他の臓器でも低レベルで発現していることを確認し
た。
配列番号1のアミノ酸73〜126)を使用して作製し
た抗体は、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(G
ST)との融合蛋白として得た新規蛋白質M1に対し強
い反応性を示した。また、該作製した抗体を用い、脳に
存在する新規物質M1が、約85kDaの蛋白質である
ことを抗原抗体反応を利用した測定系で確認した。
との直接的な相互作用を確認するための実験において、
グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)との
融合蛋白として得たAPC遺伝子産物のアルマジロリピ
ートドメイン(APC−arm)は、GST融合M1断
片(GST−M1−M)と相互作用したが、GST単独
とは反応せず、同様に、M1−Mは、GST−APC−
armとは反応したが、GST融合β−カテニンのアル
マジロリピートドメイン又はGST単独とは反応しない
ことを確認した。すなわち、新規蛋白質M1はAPC遺
伝子産物と、該APC遺伝子産物のアルマジロリピート
ドメインを介して結合していると推定される。また、ラ
ット胎児脳の溶解物(lysate)を抗APC抗体で
免疫沈降し、ついで抗M1抗体でイムノブロットするこ
とにより、APC遺伝子産物と本発明のM1が共沈殿す
ることが判明した。この反応において、抗M1抗体を、
抗原性を保持するM1断片で前処理すると、M1とAP
C遺伝子産物の共沈殿が阻害された。すなわち、M1と
APC遺伝子産物とは生体内で結合していると考えられ
る。また、M1とAPC遺伝子産物の結合部位を2ハイ
ブリッド法を用いて確認したところ、少なくともM1の
アミノ酸73〜126で示される領域に結合部位が存在
することが推定された。このことは、M1のSH3ドメ
インの上流域に、APC遺伝子産物のアルマジロリピー
トドメインとの結合部位が存在することを意味する。K
IAA0424は、このような領域をもたないので、A
PC遺伝子産物との反応性がない。
て、Rhoファミリーの1つであるRacに特異的なG
EF活性をもつことを確認した。つまり、新規蛋白質M
1は、Racに結合しGDP/GTP交換反応を促進し
てRacを活性化し、Racの関与する細胞情報伝達の
下流に位置するNFκB、c−jun、SRE等に作用
する。また、Racの生理機能である、細胞のラメリポ
ディア(葉状仮足)や細胞膜のラッフリングを誘導する
可能性もあり、細胞接着への関与が推定される。
は、細胞が大腸絨突起先端へクリプトから移動する際
に、移動する細胞の微小管先端部位に集積していること
が報告されている(J.Cell Biol.,13
4:165−179,1996)が、本発明の新規蛋白
M1も同様の部位に集積していることを見出した。この
ことから、本発明の新規蛋白質M1が、大腸絨突起にお
ける細胞移動制御の鍵を握っている可能性がある。
は、配列表の配列番号1に示すアミノ酸配列からなるポ
リペプチドである。さらに本発明のポリペプチドは、こ
の配列表の配列番号1に示すポリペプチドの部分配列を
有するポリペプチドから選択される。その選択されるポ
リペプチドは、配列表の配列番号1に示すポリペプチド
と、好ましくは約70%以上、より好ましくは約80%
以上、さらに好ましくは約90%をこえる相同性を有す
る。この相同性をもつポリペプチドの選択は、例えばA
PC遺伝子産物のアルマジロリピートドメインとの結合
性を指標にして行うことができる。
自体公知であり、例えばアミノ酸配列を直接決定する方
法、推定されるポリヌクレオチドの塩基配列を決定後こ
れにコードされるアミノ酸配列を推定する方法等を使用
することができる。
号1に示すアミノ酸配列からなるポリペプチドの、部分
配列を有するポリペプチドから選択されるアミノ酸配列
を試薬・標準物質・免疫原として利用できる。その最小
単位としては、少なくとも約5個以上、好ましくは少な
くとも約8〜10個以上、さらに好ましくは少なくとも
約11〜15個以上のアミノ酸で構成されるアミノ酸配
列からなり、免疫学的にスクリーニングしうるポリペプ
チドを本発明の対象とする。
ドをもとにして、APC遺伝子産物のアルマジロリピー
トドメインとの結合性を指標とすることにより、1ない
し数個のアミノ酸の欠失・置換・付加などの変異あるい
は誘発変異を有するアミノ酸配列からなるポリペプチド
も提供することができる。欠失・置換・付加あるいは挿
入の手段は自体公知であり、例えばUlmerの技術
(Science,219:666,1983)を利用
することが出来る。さらに、これら利用できるペプチド
は、その構成アミノ基もしくはカルボキシル基などを修
飾するなど、機能の著しい変更を伴わない程度に改変が
可能である。
新規蛋白質M1の機能を調節するための医薬組成物に使
用できる。また、本発明のポリペプチドは、新規蛋白質
M1の機能を調節しうる化合物、例えば、阻害剤、拮抗
剤、賦活剤等を得るためのスクリーニングや、新規蛋白
質M1に対する抗体の取得に用いることができる。さら
に、本発明のポリペプチドは、試薬・標準品としても使
用可能である。
オチドおよびその相補鎖は、配列表の配列番号1に記載
のアミノ酸配列をコードする、配列表の配列番号2のポ
リヌクレオチドおよび該ポリヌクレオチドに対する相補
鎖、これらのポリヌクレオチドとストリンジェントな条
件下でハイブリダイゼーションするポリヌクレオチド、
およびこれらのポリヌクレオチドのうち少なくとも15
個の連続した塩基配列を有しかつコードするペプチドが
APC遺伝子産物のarmドメインとの結合能を有する
ポリヌクレオチド、を意味する。ポリヌクレオチドとし
てDNAを代表例にとると、「DNAにストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズするDNA」は、例えば前
述のMoleculer Cloningに記載の方法
によって得ることができる。ここで、「ストリンジェン
トな条件下でハイブリタイズする」とは、例えば、6×
SSC、0.5%SDSおよび50%ホルムアミドの溶
液中で42℃にて加温した後、0.1×SSC、0.5
%SDSの溶液中で 68℃にて洗浄する条件でも依然
として陽性のハイブリタイズのシグナルが観察されるこ
とを表す。
列番号1に記載のアミノ酸配列をコードする、配列表の
配列番号2のポリヌクレオチドの情報から選択される相
同鎖および相補鎖を意味し、指定されたヌクレオチド配
列の領域に対応する少なくとも約15〜20個以上の配
列からなるポリヌクレオチド配列及び該相補鎖を意味す
る。この有用なポリヌクレオチド配列の決定は、公知の
蛋白質発現系、例えば無細胞蛋白質発現系を利用して簡
易に発現蛋白質の確認を行い、その生理活性特にAPC
遺伝子産物のアルマジロリピートドメインとの結合性を
指標にして選別することにより行うことができる。無細
胞蛋白質発現系としては、例えば胚芽、家兎網状赤血球
等由来のリボソーム系の技術を利用できる(Natur
e、179、160〜161、1957)。
発明の新規蛋白質M1および本発明のポリペプチドの製
造に有用な遺伝子情報を提供するものであり、これらを
コードする遺伝子等の核酸、またはmRNA検出のため
のプローブもしくはプライマーとして、あるいは遺伝子
発現を調節するためのアンチセンスオリゴマーとして使
用することができる。例えば、本発明のポリヌクレオチ
ドをアンチセンスとして使用する場合、他の既知蛋白
質、例えばDblファミリーの1つであるKIAA04
24等、とのコンセンサス配列領域以外の新規蛋白質M
1に固有な領域のヌクレオチド配列を用いることによ
り、M1の発現が特異的に阻害される。さらに、本発明
のポリヌクレオチドは、核酸に関する試薬・標準品とし
ても利用できる。
発現系以外にも、大腸菌、酵母、枯草菌、昆虫細胞、動
物細胞等の自体公知の宿主を利用した遺伝子組換え技術
によって、本発明からなる新規蛋白質M1およびその由
来物からなるポリペプチドを提供可能である。本発明の
具体例においては、COS−7細胞を利用したが、無論
これに限定されるものではない。
とができ、例えばレプリコンとして、プラスミド、染色
体、ウイルス等を利用して宿主の形質転換を行う。より
好ましい系としては、遺伝子の安定性を考慮するなら
ば、染色体内へのインテグレート法があげられるが、簡
便には核外遺伝子を用いた自律複製系を利用する。ベク
ターは、宿主の種類により選択され、発現目的の遺伝子
配列と複製そして制御に関する情報を担持した遺伝子配
列とを構成要素とする。構成要素は宿主が原核細胞か真
核細胞かによって選択し、プロモーター、リボソーム結
合部位、ターミネーター、シグナル配列、エンハンサー
等を自体公知の方法によって組合せて使用する。
養条件に最適な条件を選択して培養することにより、本
発明のポリペプチドの製造に用いることができる。培養
は、発現産生される新規蛋白質M1およびその由来物か
らなるポリペプチドの生理活性、特にAPC遺伝子産物
のアルマジロリピートドメインとの結合性を指標にして
行ってもよいが、培地中の形質転換体量を指標にして継
代培養またはバッチによって行う。
収)培地からの新規蛋白質M1およびその由来物からな
るポリペプチドの回収は、APC遺伝子産物のアルマジ
ロリピートドメインとの結合性を指標にして、分子篩、
イオンカラムクロマトグラフィー、アフィニティクロマ
トグラフィー等を組合せるか、溶解度差にもとづく硫
安、アルコール等の分画手段によっても精製回収でき
る。より好ましくは、アミノ酸配列の情報に基づき、該
アミノ酸配列に対する抗体を作成し、ポリクローナル抗
体またはモノクロ−ナル抗体によって、特異的に吸着回
収する方法を用いる。
およびその由来物からなるポリペプチドの抗原決定基を
選別し、作成する。抗原決定基は、少なくとも5個、よ
り好ましくは少なくとも8〜10個のアミノ酸で構成さ
れる。このアミノ酸配列は、必ずしも配列表の配列番号
1と相同である必要はなく、蛋白質の立体構造上の外部
への露出部位であればよく、露出部位が不連続部位であ
れば、該露出部位について連続的なアミノ酸配列である
ことも有効である。実施例では、アミノ酸配列の73位
〜126位の断片を免疫原として利用した。抗体は、免
疫学的に新規蛋白質M1およびその由来物からなるポリ
ペプチドを認識する限り特に限定されない。この認識の
有無は、公知の抗原抗体結合反応によって決定する。
白質M1およびその由来物からなるポリペプチドを、ア
ジュバントの存在または非存在下で、単独または担体に
結合して、動物に対して体液性応答および/または細胞
性応答等の免疫誘導を行う。担体は、自身が宿主に対し
て有害作用をおこさなければ特に限定されず、例えばセ
ルロース、重合アミノ酸、アルブミン等が例示される。
免疫する動物としては、マウス、ラット、兎、やぎ、馬
等が好適に用いられる。ポリクローナル抗体は、自体公
知の血清からの抗体回収法によって取得する。好ましい
手段としては、免疫アフィニティークロマトグラフィー
法である。実施例においては、GST−M1を結合させ
たアフィニティークロマトグラフィーにより、抗M1抗
体を精製した。
上記の免疫手段が施された動物から抗体産生細胞を回収
し、自体公知の永久増殖性細胞への形質転換手段を導入
することによって行われる。
抗体は、直接本発明からなる新規蛋白質M1と結合し、
その活性を制御可能であり、APC遺伝子産物と新規蛋
白質M1との相互作用系の制御を容易に行うことができ
る。そのため、APC遺伝子産物と新規蛋白質M1が関
連する疾患の治療・予防のために有用である。
規蛋白質M1およびその由来物からなるポリペプチド、
これらをコードするポリヌクレオチドおよびその相補
鎖、これらのアミノ酸配列および塩基配列の情報に基づ
き形質転換させた細胞、並びに新規蛋白質M1およびそ
の由来物からなるポリペプチドを免疫学的に認識する抗
体は、単独または複数手段を組合せることによって、新
規蛋白質M1およびその由来物からなるポリペプチドと
APC遺伝子産物との結合性、新規蛋白質M1のGEF
活性等の機能、または新規蛋白質M1の発現に対する阻
害剤もしくは賦活剤のスクリーニングに有効な手段を提
供する。すなわち、本発明のポリペプチド、本発明の抗
体の少なくともいずれか1つを用いることで、本発明の
ポリペプチドとAPC遺伝子産物との結合性を阻害もし
くは増強する化合物を得るためのスクリーニング方法
が、本発明のポリヌクレオチド、本発明のベクター、本
発明の形質転換体、本発明の抗体の少なくともいずれか
1つを用いることで本発明のポリヌクレオチドと相互作
用し該ポリヌクレオチドの発現を阻害もしくは増強する
化合物のスクリーニング方法が、本発明のポリペプチ
ド、本発明の抗体の少なくともいずれか1つを用いるこ
とで本発明のポリペプチドのGEF活性等の機能を阻害
もしくは増強する化合物のスクリーニング方法が提供可
能である。例えば、ポリペプチドの立体構造に基づくド
ラッグデザインによる拮抗剤の選別、蛋白質発現系を利
用した遺伝子レベルでの発現調整剤の選別、抗体を利用
した抗体認識物質の選別等が、自体公知の医薬品スクリ
ーニングシステムにおいて利用可能である。
ング方法で得られた化合物は、新規蛋白質M1およびそ
の由来物からなるポリペプチドとAPC遺伝子産物との
相互作用、または新規蛋白質M1のGEF活性等の機能
を調節する阻害剤、拮抗剤、賦活剤等の候補化合物とし
て利用可能である。また、遺伝子レベルでの新規蛋白質
M1およびその由来物からなるポリペプチドの発現に対
する阻害剤、拮抗剤、賦活剤等の候補化合物としても利
用可能である。上記の阻害剤、拮抗剤、賦活剤等の候補
化合物としては、蛋白質、ポリペプチド、抗原性を有さ
ないポリペプチド、低分子化合物等が挙げられ、好まし
くは低分子化合物である。
的有用性と毒性のバランスを考慮して選別することによ
って、大腸腫瘍の治療に用いる医薬組成物として調製可
能である。また、本発明からなる新規蛋白質M1および
その由来物からなるポリペプチド、これらをコードする
ポリヌクレオチドおよびその相補鎖、これらの塩基配列
を含むベクター並びに、新規蛋白質M1およびその由来
物からなるポリペプチドを免疫学的に認識する抗体は、
それら自体が、新規蛋白質M1とAPC遺伝子産物との
相互作用に対する阻害・拮抗・賦活等の機能を有する、
大腸腫瘍の治療に用いる医薬手段として使用できる。こ
こで、大腸腫瘍とは、良性腫瘍ならびに悪性腫瘍を含
み、具体的には、家族性腺腫性ポリポーシス(FAP)
および大腸癌が挙げられる。なお、製剤化にあたって
は、自体公知のポリペプチド、蛋白質、ポリヌクレオチ
ド、抗体等、各対象に応じた製剤化手段を導入すればよ
い。
由来物からなるポリペプチド、これらをコードするポリ
ヌクレオチドおよびその相補鎖、これらの塩基配列を含
むベクター並びに、新規蛋白質M1およびその由来物か
らなるポリペプチドを免疫学的に認識する抗体は、本発
明のポリペプチドの発現またはその活性が関連する疾
患、例えば、本発明の新規蛋白質M1の発現またはAP
C遺伝子産物との相互作用に関連した疾患等の診断手段
として使用することができる。特に、大腸腫瘍の診断マ
ーカーおよび/または試薬等の診断手段として有用であ
る。診断は、新規蛋白質M1をコードしている核酸配列
との相互作用・反応性を利用して、相応する核酸配列の
存在量を決定すること、および/または新規蛋白質M1
について生体内分布を決定すること、および/または新
規蛋白質M1の試料中での存在量を決定することによっ
て行う。詳しくは、新規蛋白質M1を診断マーカーとし
て検定する。その測定法は、自体公知の抗原抗体反応
系、酵素反応系、PCR反応系等を利用すればよい。な
お、ここで言う手段とは、目的達成のために使用する方
法および/または媒体を意味する。すなわち、例えば、
診断手段には、診断するための方法、診断に用いる試薬
キットなどが含まれる。
するが、本発明は下記の実施例に限定されない。 (cDNAのクローニング )APC遺伝子産物のアル
マジロリピートドメイン(以下、APC−armと略称
することもある)に対する結合能を有する蛋白質を得る
ことを目的として、2ハイブリッドスクリーニング(t
wo hybrid screens)(CLONTE
CH MATCHMAKERTM Two−Hybri
d System)を行った。すなわち、ベイト(ba
it)として、ヒトAPC遺伝子産物アルマジロリピー
トドメイン(アミノ酸残基446−880)を融合させ
たGAL4 DNA結合ドメインを含有するプラスミド
GBT9−APCを用い、ヒト胎児脳(human f
etal brain)cDNAライブラリー(Clo
ntech)を対象としてスクリーニングした。該cD
NAライブラリーとベイトとを、レポーター遺伝子とし
てhis3とlacZとを導入した酵母にトランスフェ
クションし、β−galアッセイおよびHIS栄養要求
性を指標として、陽性クローンを検出した。
陽性クローンを得た。この得られたクローンから、該ク
ローンで発現されているAPC−armに結合するポリ
ペプチドをコードするcDNA断片の塩基配列をDNA
シークエンスにより決定したところ、新規な配列であっ
た。得られたcDNA断片の下流領域の配列は’Mar
athon’−ready ヒト脳cDNA(Clon
tech)を用いて3’RACEシステム(Clont
ech)により取得した。プライマーは5’−CGAC
ATCTGCGAGGGCTACGTCCGG−3’を
用いた。また上記で得られたcDNA断片の配列の一部
(配列表、配列番号2の塩基番号97−269)をプロ
ーブとして、ヒトゲノムライブラリー(Clontec
h)について、ジゴキシゲニン(digoxigeni
n;DIG)標識プローブを用いたハイブリダイゼーシ
ョンによりスクリーニングした。その結果、配列表、配
列番号2の塩基番号1−81を含む2つのオーバーラッ
プするクローンを得、目的とするAPC−armに結合
する蛋白質の完全長cDNAの配列を決定した。
列表の配列番号2に示すcDNAは新規な塩基配列を有
していた。該cDNAをもとに、その塩基配列の翻訳に
よって、新規蛋白質M1の推定アミノ酸配列、すなわち
配列表の配列番号1に示すアミノ酸残基619の配列が
得られた(図1A)。
1の推定アミノ酸配列を用いて、既存のdatabas
e(Genbank)に対してBLAST(The N
ational Centerfor Biotech
nology Information)を用いた相同
性検索を行ったところDblファミリーのサブファミリ
ーメンバーの1つであるKIAA0424と73%の相
同性を認めた(図2B、C)。両者は、Dbl相同(D
bl homology;DH)ドメイン、プレックス
トリン相同(Preckstrin homolog
y;PH)ドメイン、Src相同3(SH3)ドメイン
を保持する点において同一であるが、KIAA0424
には、新規蛋白質M1のN末端領域は存在しないことが
判明した。この結果、配列表の配列番号1に示すアミノ
酸配列を有する本発明の蛋白質M1は新規蛋白質である
ことが確認された。
1の推定アミノ酸配列で示される新規蛋白質M1の、ヒ
ト組織における発現を、ノザンブロット解析により確認
した。多種のヒト組織から得たpoly(A)+RNA
をブロットしたフィルターをClontech社より入
手し、DIG標識したM1のcDNAプローブ、5’−
GACCACACTGCCATCGCTG−3’および
5’−TGTAGTTTACCAAGGACCG−3’
でハイブリダイゼーションした。その結果、脳に高レベ
ルで発現していることを確認した。また、tissue
blotsによる解析では、脳以外に、睾丸でも存在
を確認した。さらに、腎由来の細胞でも発現を確認し
た。
WウサギをM1のアミノ酸73−126を含むペプチド
を用いて公知の方法で免疫し調製した。APCに対する
抗体は、NZWウサギをAPC遺伝子産物(以下APC
と略称することもある)のアミノ酸1122−1729
を含むペプチドを用いて公知の方法で免疫して調製し
た。APCのN末端領域に対するマウスモノクローナル
抗体は公知の方法で調製した(Miyashiro e
t al.1995)。抗体は、それぞれ免疫に用いた
抗原を結合させたアフィニティーカラムを使用してアフ
ィニティークロマトグラフィーを行うことにより精製し
た。精製したウサギポリクローナル抗M1抗体とGST
融合M1(GST−M1)との結合反応性を調べたとこ
ろ、得られた抗体は、GST−M1に強い反応性を示し
た。
発現させるために、発現プラスミドpcDNA3.1
(+)のEcoRI/NotI部位にM1のcDNAを
組み込み、COS−7細胞にトランスフェクションし
た。新規蛋白質M1の発現確認のため、M1cDNAを
組み込んだベクター、コントロールベクター、HA−タ
グで標識したM1cDNAを組み込んだベクター、HA
−タグを組み込んだベクターを、COS−7細胞にトラ
ンスフェクションした。培養した各形質転換体の溶解
物、およびM1の存在が確認されているラット胎児脳の
溶解物について、上記の様に取得した抗M1抗体、およ
び抗HA抗体を用いて免疫沈降し、SDS−PAGEに
より分画し、次いで抗M1抗体および抗HA抗体を用い
てイムノブロットを行った。M1cDNAを組み込んだ
ベクター(レーン3)、HA−タグで標識したM1cD
NAを組み込んだベクター(レーン6、8)で形質転換
したCOS−7細胞およびラット胎児脳(レーン1)で
は明らかに新規蛋白質の発現が認められ、その分子量は
約85kDaであることが判明した(図2)。また、用
いた抗M1抗体を抗原で事前処理しておく(図2中、p
ep.±で表示)と、新規蛋白質は検出されなかった。
すなわち、抗M1抗体で認識される新規蛋白質M1が発
現されたことが確認された。
る結合の解析)ラット胎児脳溶解物について、上記で作
製した新規蛋白質M1、およびAPCに対するウサギポ
リクローナル抗体、ならびにβ−カテニンに対するマウ
スモノクローナル抗体(Transduction L
aboratories)を用いて免疫沈降し、SDS
−PAGEにより各沈降物を分離後、各抗体を用いてイ
ムノブロットを行った(図3)。レーン1および2はラ
ット胎児脳の溶解物を抗M1抗体で、レーン3および4
は抗APC抗体で、レーン5および6は抗β−カテニン
抗体で免疫沈降した結果を、レーン1、3、5は、予め
各抗体を対応する抗原で吸収して用いた結果(図3中、
pep.±で表示)を示す。抗M1抗体で免疫沈降した
M1が抗APC抗体もしくは抗β−カテニン抗体で検出
され、抗APC抗体で免疫沈降したAPC遺伝子産物が
抗M1抗体で検出され、抗β−カテニン抗体で免疫沈降
したβ−カテニンが抗M1抗体で検出されることから、
新規蛋白質M1はin vivoにおいてもAPCおよ
びβ−カテニンと結合していることが明らかとなった。
規蛋白質M1の、APC結合ドメインの解析を行うた
め、M1の様々な欠失変異体(deletion mu
tant)を公知の方法で作製し、APCとの結合領域
を酵母(yeast)を用いた2ハイブリッドシステム
により調べた。具体的には、M1の欠失変異体を、下記
の特異的なプライマーを用いPCRを行って、pGAD
424にクローニングし、GAL4活性化ドメインとの
融合体を作成した。 5’−ATTTATTGTAGTTTACCAAGGAC−3’ 5’−TGCGCTGAAGCACTCTGGGAC−3’ 5’−GACCACACTGCCATCGCTGATG−3’ 5’−CCTCAGCCGAACGAAGCTGGCTG−3’ 5’−CTTGCTGCTCTGCGCCTCCGC−3’ 5’−GTGAATCAGGACGAGCCCGCG−3’ 5’−GATGTTCCCGAAGATGGTACG−3’ 5’−ATGCCTGATGGAGCTCTGGAC−3’ ついで、該GAL4活性化ドメインとの融合体を2ハイ
ブリッドシステムにおいてHIS3 auxotrop
hyとβ−gal リポーター活性を用いて、その相互
作用を試験した。その結果、図4に示すように、SH3
の上流の領域にAPC結合部位が存在することが判明し
た。
質との結合解析)新規蛋白質M1は、Dblファミリー
のサブファミリーの1つであるKIAA0424と高い
相同性を有する。Dblファミリーは低分子量G蛋白質
の1つであるRhoファミリーに作用するGDP解離促
進蛋白質である。新規蛋白質M1と、KIAA0424
との相同性に着目し、新規蛋白質M1の機能解析のた
め、Rhoファミリー低分子量G蛋白質(small
G protein;RhoA、Rac1、CDC4
2)との結合を調べた。ニッケルビーズに吸着させた新
規蛋白質M1をRhoA、Rac1およびGST−CD
C42と、0.1%NP−40を含むE1A緩衝液〔5
0mM HEPES,pH7.0,150mMNaC
l,50mM NaF,5mM EDTA,1mMDT
T,50μg/mL phenylmethylsul
phonyl fluoride(PMSF),1μg
/ml ロイペプチン,1μg/mlアプロチニン〕中
で4℃にて1時間混合し、共沈殿物をイムノブロッティ
ングで検出した。図5に示すように、陽性コントロール
として使用したDblは用いた全てのRhoファミリー
低分子量G蛋白質と結合するが、新規蛋白質M1はRh
oAおよびRac1とは結合したが、CDC42とは結
合しなかった。
1のGEF活性について検討した。低分子量G蛋白質か
らのGDP解離を調べるために使用する[3H]GDP
結合型の低分子量G蛋白質を、2pmolの各低分子量
G蛋白質を0.2μM[3H]GDPと30℃で20分
間、導入用緩衝液(loading buffer;2
0mM Tris−HCl、pH8.0、3mM Mg
Cl2、10mM EDTAおよび1mMジチオスレイ
トール)中でインキュベートすることにより得た。低分
子量G蛋白質からの[3H]GDPの解離を防ぐため、
375mM MgCl2を終濃度が18mMとなるよう
に加え、直ちに、該混合液を氷冷した。[3H]GDP
の解離は、反応溶液(20mM Tris−HCl、p
H8.0、6mM MgCl 2、3.5mM EDTA
および1mM ジチオスレイトール)に250倍過剰の
非標識GDP、GTPおよびM1を加えることにより2
5℃で行った(図6A、B)。次に、低分子量G蛋白質
へのGTPの結合を調べるために使用するGDP結合型
の低分子量G蛋白質を、2pmolの各低分子量G蛋白
質を0.2μM非標識GDPと30℃で20分間、導入
用緩衝液(loading buffer)中でインキ
ュベートし、375mM MgCl2を終濃度が18m
Mとなるように加えることにより得た。[35S]GT
PγSの、GDP結合型低分子量G蛋白質への結合は、
10μMの[35S]GTPγSおよびM1を反応溶液
に加えることにより、25℃で実施した(図7A、
B)。解離試験、結合試験の両方において、反応は1m
lの氷冷した停止用緩衝液(20mM Tris−HC
l、pH8.0、25mM MgCl2および100m
M NaCl)を加えて、停止した。希釈した混合溶液
をニトロセルロースろ紙で濾過し、フィルターを数回、
停止用緩衝液で洗浄した。ろ紙上に捕捉された放射活性
をカウントした。タンパク質濃度はウシ血清アルブミン
(BSA)を標準蛋白質として用いて測定した。
合しうる低分子量G蛋白質であるRac1に作用して、
Rac1からのGDP解離を促進したが(図6A)、R
hoAには結合しないのでRhoAからのGDP解離に
は作用しなかった(図6B)。また、図7に示すよう
に、新規蛋白質M1は、Rac1へのGTP結合を促進
した(図7A)が、RhoAへのGTP結合には影響し
なかった(図7B)。すなわち、本発明の新規蛋白質M
1は、低分子量G蛋白質に作用し、GEF活性を有す
る。
用)さらに、様々な濃度のM1について、APC−ar
mの存在下または非存在下で、20nMの[3H]GD
Pを結合させた結合型のRac1からの[3H]GDP
解離促進能を30℃で15分間インキュベーションして
測定した。APC−armはM1より過剰量、モル比で
5倍となるように加えた。図8に示すように、M1のG
DP解離促進能は、APC−armの添加により、増強
された。すなわち、M1は、APCと結合することによ
り、GDP解離促進能が増強されることが示唆された。
蛋白質M1の細胞内局在について検討した。まず、Ma
din−Darby canine kidney(M
DCK)上皮細胞株を10%ウシ胎児血清(FBS)を
含むDulbecco’s modified Eag
le’s medium(DMEM)中で培養した。全
長のM1およびM1△NB(アミノ酸127−619)
cDNAはCMVプロモーターを有する哺乳動物発現ベ
クターpcDNA3.1(+)中にサブクローン化し
た。プラスミドDNA、pMKITNeo−Mycタグ
で標識したAPC−armは、APC(アミノ酸446
−880)の部分配列をコードしているDNA断片をS
Rαプロモーターを有するpMKITNeoに挿入する
ことにより構築した。発現プラスミドは、リポフェクト
アミン(LipofectAMINE;Life Te
chnologies社)を用いて、使用者マニュアル
にしたがって、MDCK細胞にトランスフェクトした。
(Phosphate Buffered Salin
e;PBS)中で3.7%ホルムアルデヒドを用いて4
℃で1時間、固定した。固定した細胞は室温で10分
間、0.2%トリトンX−100を含むトリス緩衝生理
食塩水(Tris Buffered Saline;
TBS)で処理し、TBSで3回洗浄した。細胞を透過
化した(permeabilize)後、1%BSA、
3%FBS、0.2%トリトンX−100を含むTBS
中で一次抗体と室温で1時間、インキュベートした。一
次抗体を除去し、細胞をTBSで3回洗浄した。結合し
た一次抗体は、FITC(Fluorescein i
sothiocyanate)またはローダミンを結合
したヤギ二次抗体(Cappel社)を用いて、検出し
た。染色したサンプルは、カールツアイスLSM510
レーザー走査顕微鏡(Carl Zeiss LSM5
10Laser scanning microsco
pe)下で、観察した。
A−タグで標識したM1蛋白質を発現させた同一細胞、
c、dはHA−タグで標識したM1蛋白質とMyc−タ
グで標識したAPC−armとを両方発現させた同一細
胞、eはHA−タグで標識したM1△NB(アミノ酸1
27−619)を発現させた細胞、fはMyc−タグで
標識したAPC−armを発現させた細胞である。ま
た、a、bは抗HA抗体と抗APC抗体で二重染色し、
c、dは抗HA抗体と抗Myc抗体で二重染色し、eは
抗HA抗体で、fは抗Myc抗体で処理した。b中の矢
印頭で示すように、APC蛋白質のクラスターが伸長し
ている膜中に存在しており、また、a〜d中の矢印で示
すように、M1とAPCが上皮細胞中で細胞の辺縁の同
一部位に共存していることが判明した。
1△NBを安定に発現するMDCK細胞株を樹立し、M
1が細胞の形態、骨格に与える影響を調べたところ、M
1△NB発現細胞株5クローンはいずれも密に接着せず
ばらばらに増殖する傾向が見られた。新規蛋白質M1の
細胞接着への関与が推定された。
規蛋白質であり、そのAPC遺伝子産物のアルマジロリ
ピート部位との結合性が特徴的で、GEF(グアニンヌ
クレオチド交換因子:Guanine nucleot
ide Exchange Factor)活性を有す
る。この特性を利用した新規医薬組成物、診療手段の提
供は、APC遺伝子産物関連の臨床・基礎の医用領域に
おいて大きな有用性を提供する。
相同ドメインの配列比較を説明する図である。(A)ヒ
トM1の推定アミノ酸配列。SH3ドメインは太字、D
Hドメインは囲み太字、PHドメインは太字かつ下線で
表示する。(B)M1と、Dblファミリーのサブファ
ミリーメンバー;KIAA0424、Dbl、Tiam
−1、Vav、p115−RhoGEF、CDC24お
よびSos1との比較。DHドメインの相同性はM1の
DHドメインとほかのタンパクのDHドメインとの対応
比較における同一性/相同性の割合として計算した。
(C)DHドメインのアミノ酸配列表。M1、KIAA
0424、Dbl、Tiam−1、Vav、p115−
RhoGEF、CDC24およびSos1のDHドメイ
ンを並列し、さらに最適化した。同一アミノ酸は白抜き
文字で示す。(D)PHドメインのアミノ酸配列表。M
1と他のGEF蛋白質および基準となるヒトプレクスト
リン(pleckstrin)に存在するPHドメイン
を並列した。同一アミノ酸は白抜き文字で示す。
よびM1cDNAを組み込んだ発現プラスミドpcDN
A3.1(+)をトランスフェクトしたCOS−7細胞
で確認した図面である。図中、レーン1、2はラット胎
児脳、レーン3〜9は形質転換したCOS−7細胞での
M1発現を示し、形質転換のためのベクターとして、レ
ーン3と4はM1cDNAを組み込んだベクター、レー
ン5はコントロールベクター、レーン6と8はHA−タ
グで標識したM1cDNAを組み込んだベクター、レー
ン7と9はHA−タグを組み込んだコントロールベクタ
ーを使用した。また、レーン1、3、5は、予め抗M1
抗体を対応する抗原であるM1ペプチドで吸収して(p
ep.+)用いた結果である。
vivoでの結合をラット胎児脳溶解物について解析
した結果を示す図面である。図中、レーン1および2は
ラット胎児脳の溶解物を抗M1抗体で、レーン3および
4は抗APC抗体で、レーン5および6は抗β−カテニ
ン抗体で免疫沈降した結果、レーン1、3、5は、予め
各抗体を対応する抗原で吸収して(pep.+)用いた
結果である。
部位を説明する図である。+はAPC遺伝子産物との結
合活性陽性、−は陰性を表す。*はAPC遺伝子産物の
アルマジロ配列をベイトとした2ハイブリッドスクリー
ニングで得られたクローンを示す。
G蛋白質との結合を示す図面である。
DP解離に対する促進作用を示す図であり、図Aは低分
子量G蛋白質Rac1に対する作用、図Bは低分子量G
蛋白質RhoAに対する作用を示す。。
P結合に対する促進作用を示す図であり、図Aは低分子
量G蛋白質Rac1に対する作用、図Bは低分子量G蛋
白質RhoAに対する作用を示す
ルマジロドメインの添加により増強されることを示す図
である。
れらを発現した上皮細胞株中の細胞の辺縁の同一部位に
存在することを示す図面である。図中、a、bはHA−
タグで標識したM1蛋白質を発現させた同一細胞、c、
dはHA−タグで標識したM1蛋白質とMyc−タグで
標識したAPC−armとを両方発現させた同一細胞、
eはHA−タグで標識したM1△NB(アミノ酸127
−619)を発現させた細胞、fはMyc−タグで標識
したAPC−armを発現させた細胞である。また、
a、bは抗HA抗体と抗APC抗体で二重染色し、c、
dは抗HA抗体と抗Myc抗体で二重染色し、eは抗H
A抗体で、fは抗Myc抗体で処理したものである。b
中の矢印頭は、APC蛋白質のクラスターの存在を示し
ており、また、a〜d中の矢印は、M1とAPCの存在
を示す。
Claims (18)
- 【請求項1】 下記の群より選ばれるポリペプチド; 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列で示される
ポリペプチド、 前記のポリペプチドのアミノ酸配列を含有するポリ
ペプチド、 前記のポリペプチドと少なくとも約70%のアミノ
酸配列上の相同性を有しかつ大腸癌の癌抑制遺伝子(A
denomatous Polyposis Col
i:APC)の遺伝子産物のアルマジロリピート部位を
コードするポリペプチドに対する結合能を有するポリペ
プチド、および 前記からのポリペプチドのアミノ酸配列において
1ないし数個のアミノ酸の欠失、置換、付加などの変異
あるいは誘発変異を有し、かつAPC遺伝子産物のアル
マジロリピート部位に対する結合能を有するポリペプチ
ド。 - 【請求項2】 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配
列の少なくとも5個のアミノ酸配列を有し、かつAPC
遺伝子産物のアルマジロリピート部位に対する結合能を
有するポリペプチド。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載のポリペプチド
をコードするポリヌクレオチドまたはその相補鎖。 - 【請求項4】 請求項3に記載のポリヌクレオチドまた
はその相補鎖とストリンジェントな条件下でハイブリダ
イゼーションするポリヌクレオチド。 - 【請求項5】 配列表の配列番号2に記載のポリヌクレ
オチドまたはその相補鎖の塩基配列のうち少なくとも1
5個の連続した塩基配列で示されるポリヌクレオチドで
あって、該ポリヌクレオチドの転写によって発現される
ポリペプチドがAPC遺伝子産物のアルマジロリピート
部位に対する結合能を有する、ポリヌクレオチド。 - 【請求項6】 請求項3から5のいずれか1項に記載の
ポリヌクレオチドを含有する組換えベクター。 - 【請求項7】 請求項6の組換えベクターで形質転換さ
れた形質転換体。 - 【請求項8】 請求項7の形質転換体を培養する工程を
含む、請求項1または2に記載のポリペプチドの製造方
法。 - 【請求項9】 請求項1または2に記載のポリペプチド
を免疫学的に認識する抗体。 - 【請求項10】 請求項1に記載のポリペプチドの、A
PC遺伝子産物のアルマジロリピート部位に対する結合
性を阻害もしくは増強する化合物のスクリーニング方法
であって、請求項1または2に記載のポリペプチド、請
求項9に記載の抗体のうち、少なくともいずれか1つを
用いることを特徴とするスクリーニング方法。 - 【請求項11】 請求項3もしくは4に記載のポリヌク
レオチドと相互作用して該ポリヌクレオチドの発現を阻
害もしくは増強する化合物のスクリーニング方法であっ
て、請求項3から5のいずれか1項に記載のポリヌクレ
オチド、請求項6に記載のベクター、請求項7に記載の
形質転換体、請求項9に記載の抗体のうち少なくともい
ずれか1つを用いることを特徴とするスクリーニング方
法。 - 【請求項12】 請求項1に記載のポリペプチドのGE
F(グアニンヌクレオチド交換因子:Guanine
nucleotide ExchangeFacto
r)活性を阻害もしくは増強する化合物のスクリーニン
グ方法であって、請求項1または2に記載のポリペプチ
ド、請求項9に記載の抗体のうち少なくともいずれか1
つを用いることを特徴とするスクリーニング方法。 - 【請求項13】 請求項10から12のいずれか1項に
記載のスクリーニング方法でスクリーニングされる化合
物。 - 【請求項14】 請求項1に記載のポリペプチドの、A
PC遺伝子産物のアルマジロリピート部位に対する結合
性を阻害もしくは増強する化合物。 - 【請求項15】 請求項3から5のいずれか1項に記載
のポリヌクレオチドと相互作用して該ポリヌクレオチド
の発現を阻害もしくは増強する化合物。 - 【請求項16】 請求項1に記載のポリペプチドのGE
F活性を阻害もしくは増強する化合物。 - 【請求項17】 請求項1または2に記載のポリペプチ
ド、請求項3から5のいずれか1項に記載のポリヌクレ
オチド、請求項6に記載のベクター、請求項7に記載の
形質転換体、請求項9に記載の抗体、または請求項13
から16のいずれか1項に記載の化合物のうち、少なく
ともいずれか1つを含有することを特徴とする、大腸腫
瘍の治療に用いる医薬組成物。 - 【請求項18】 請求項1のポリペプチドの発現または
活性に関連した疾病の診断手段であって、試料中の
(a)該ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチ
ド、および/または(b)該ポリペプチド、をマーカー
として分析することを含む診断手段。
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- 1999-08-20 JP JP23480999A patent/JP4426023B2/ja not_active Expired - Lifetime
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