JP2003061686A - ヒトm−トモシン - Google Patents

ヒトm−トモシン

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JP2003061686A
JP2003061686A JP2002150956A JP2002150956A JP2003061686A JP 2003061686 A JP2003061686 A JP 2003061686A JP 2002150956 A JP2002150956 A JP 2002150956A JP 2002150956 A JP2002150956 A JP 2002150956A JP 2003061686 A JP2003061686 A JP 2003061686A
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syntaxin
leu
human
ser
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JP2002150956A
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Osamu Obara
收 小原
Takahiro Nagase
隆弘 長瀬
Michio Oishi
道夫 大石
Hiroshi Yokota
博 横田
Kazunori Sato
一紀 佐藤
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Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Kazusa DNA Research Institute Foundation
Original Assignee
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Kazusa DNA Research Institute Foundation
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ヒトm−トモシン(m−tomosyn)分
子を見い出し、有用性あるヒトm−トモシン由来のポリ
ペプチドまたはペプチド、該ポリペプチドまたはペプチ
ドをコードするポリヌクレオチド、該ポリペプチドまた
はペプチドに対する抗体、ヒトm−トモシンの生理学的
作用の阻害剤・拮抗剤・促進剤・増強剤、これらを利用
した医薬組成物を提供すること、並びに遺伝子工学手法
による該ポリペプチドまたはペプチドの製造法、上記阻
害剤・拮抗剤・促進剤・増強剤の同定方法、ヒトm−ト
モシンが関連する疾病の診断のための方法およびキット
を提供すること。 【解決手段】 特定のアミノ酸からなるポリペプチド、
または該アミノ酸と少なくとも約90%以上の相同性を
有しかつシンタキシン1aとの結合活性を有するポリペ
プチド、並びに該ポリペプチドをコードするポリヌクレ
オチドまたはその相補鎖。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒトm−トモシン(m
−tomosyn)に関するものである。さらに詳しく
は、ヒトm−トモシンのアミノ酸配列の全部または一部
を有するポリペプチドまたはペプチド、該ポリペプチド
若しくはペプチドをコードするポリヌクレオチドまたは
その相補鎖、該ポリヌクレオチドまたはその相補鎖を含
有する組換えベクター、該組換えベクターで形質転換さ
れた形質転換体、該ポリペプチドまたはペプチドに対す
る抗体、該ポリペプチドまたは該ポリヌクレオチドと相
互作用を有する化合物、これらの1つ以上を含む医薬組
成物、神経伝達物質の放出制御作用を有する該医薬組成
物、該ポリペプチドまたは該ポリヌクレオチドを検定す
ることからなる診断のための測定方法、該形質転換体ま
たは該組換えベクターを使った該ポリペプチドまたはペ
プチドの製造方法、該ポリペプチドまたは該ポリヌクレ
オチドと相互作用を有する化合物の同定方法、上記測定
方法および同定方法に使用する測定キットに関する。
【0002】
【従来の技術】ラットm−トモシン(m−tomosy
n)は、シンタキシン1a(syntaxin 1a)
の結合蛋白質としてラット脳細胞質液より1998年に
見い出された。シンタキシン1は、主に脳中に存在し、
神経伝達物質の放出機構に関与する蛋白質であり、シン
タキシン1aおよび1bが知られている。神経伝達物質
の放出時に、シンタキシン1は可溶性N−エチルマレイ
ミド・センシティブ・ファクター・アタッチメント−2
5(SNAP−25)(N−ethylmaleimi
de−sensitive factor attac
hment−25)、小胞関連膜蛋白質(VAMP)
(Vesicle−associatedmembra
ne protein)、シナプトタグミン/p65
(synaptotagmin/p65)と複合体を形
成し、シナプス小胞とシナプス前細胞膜との連結(do
cking)および/または融合(fusion)過程
に関与する。この複合体において、VAMPはシナプス
小胞に局在してV−可溶性N−エチルマレイミド・セン
シティブ・ファクター・アタッチメント受容体(v−S
NARE)(vesicle−soluble N−e
thylmaleide−sensitive fac
tor attachment receptor)と
して作用し、シンタキシン1とSNAP−25は主にシ
ナプス前細胞膜に局在してt−SNARE(targe
t−soluble N−ethylmaleimid
e−sensitive factor attachm
ent receptor)として作用する。一方、S
NARE(soluble N−ethylmalei
de−sensitive factor attac
hment receptor)形成は、シンタキシン
1と結合するMUNC18により阻害されている。ラッ
トm−トモシンは、MUNC18をシンタキシン1aと
の複合体から解離させた後に、シンタキシン1aと結合
すると考えられている(引用文献1)。ヒトにおけるm
−トモシンに相当する分子はこれまでにクローニングさ
れておらず、その関連報告も無い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、ヒトにおけるm−トモシンに相当する分子
を見い出すことであり、それに伴い有用性あるヒトm−
トモシン由来のポリペプチドまたはペプチドを提供する
ことである。また本発明に係る別の課題は、ヒトm−ト
モシン由来のポリペプチドまたはペプチドをコードする
ポリヌクレオチドを提供し、遺伝子工学手法による、ヒ
トm−トモシン由来のポリペプチドまたはペプチドの製
造法を提供することである。さらに本発明に係る別の課
題は、ヒトm−トモシン由来のポリペプチドまたはペプ
チドに対する抗体、ヒトm−トモシンの有する作用の阻
害剤・拮抗剤・促進剤を提供することである。その他の
本発明に係る課題は、上記のものを利用してヒトm−ト
モシンの有する作用の阻害剤・拮抗剤・促進剤の同定を
おこなうことであり、またこれらを利用した医薬組成
物、並びに診断のための測定方法および測定キットを提
供することである。
【0004】
【課題解決のための手段】上記課題を解決すべく本発明
者らは鋭意努力し、ヒトm−トモシン遺伝子および蛋白
質を得ることに成功した。より具体的には、かずさDN
A研究所のヒト長鎖cDNA解析情報データベースに対
してラットm−トモシン遺伝子との相同性検索を行って
選出した遺伝子の全長を決定し、該遺伝子を昆虫細胞を
用いた遺伝子発現系で発現させて該遺伝子がコードする
遺伝子産物である蛋白質を得た。さらに、得られたポリ
ペプチドがヒトシンタキシン1aと結合することを確認
することにより、初めてヒトにおけるm−トモシンを見
い出した。さらに、該蛋白質の機能または生理学的作用
を制御することによる疾病診断のための測定方法および
医薬用組成物を提供することによって本発明を完成し
た。
【0005】すなわち、本発明は、(1)下記の群より
選ばれるポリペプチド; 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるポ
リペプチド、 前記のポリペプチドを含有するポリペプチド、 前記のポリペプチドと少なくとも90%のアミノ酸
配列上の相同性を有し、かつヒトシンタキシン1a(s
yntaxin 1a)との結合活性を有するポリペプ
チド、および 前記ポリペプチドにおいて1ないし数個のアミノ酸の
欠失、置換、付加あるいは挿入といった変異を有し、か
つヒトシンタキシン1a(syntaxin 1a)と
の結合活性を有するポリペプチド、(2)配列表の配列
番号1に記載のアミノ酸配列の少なくとも5個の連続す
るアミノ酸配列を有するペプチド、(3)前記(1)ま
たは(2)のポリペプチドまたはペプチドをコードする
ポリヌクレオチドまたはその相補鎖、(4)配列表の配
列番号2に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチドま
たはその相補鎖、(5)前記(3)または(4)のポリ
ヌクレオチドまたはその相補鎖とストリンジェントな条
件下でハイブリダイゼーションするポリヌクレオチド、
(6)配列表の配列番号2に記載の塩基配列またはその
相補的塩基配列の少なくとも約15個の連続する塩基配
列を有するポリヌクレオチド、(7)前記(3)から
(6)のいずれかのポリヌクレオチドを含有する組換え
ベクター、(8)前記(7)の組換えベクターで形質転
換された形質転換体、(9)前記(8)の形質転換体を
培養する工程を含む、前記(1)または(2)のポリペ
プチドまたはペプチドの製造方法、(10)前記(1)
または(2)のポリペプチドまたはペプチドを免疫学的
に認識する抗体、(11)ヒトm−トモシン(m−to
mosyn)とヒトシンタキシン1a(syntaxi
n 1a)との結合を阻害する前記(10)の抗体、
(12)前記(1)のポリペプチドと相互作用してその
ヒトシンタキシン1a(syntaxin 1a)との
結合を阻害若しくは増強する化合物、および/または前
記(3)から(5)のいずれかのポリヌクレオチドと相
互作用してその発現を阻害若しくは促進する化合物の同
定方法であって、前記(1)若しくは(2)のポリペプ
チドまたはペプチド、前記(3)から(6)のいずれか
のポリヌクレオチド、前記(7)のベクター、前記
(8)の形質転換体、前記(10)若しくは(11)の
抗体のうちの少なくとも何れか一つを用いることを特徴
とする方法、(13)前記(1)のポリペプチドと相互
作用してそのヒトシンタキシン1a(syntaxin
1a)との結合を阻害若しくは増強する化合物の同定
方法であって、化合物と該ポリペプチドとの間の相互作
用を可能にする条件下で、該ポリペプチドと化合物とを
接触させて該化合物の相互作用を評価し、次いで、該化
合物と該ポリペプチドとの相互作用により生じるシグナ
ルの存在または不存在または変化を検出することによ
り、該化合物が該ポリペプチドと相互作用して該ポリペ
プチドのヒトシンタキシン1a(syntaxin 1
a)との結合を阻害または増強するかどうかを決定する
ことを含む方法、(14)前記(1)のポリペプチドと
相互作用してそのヒトシンタキシン1a(syntax
in 1a)との結合を阻害若しくは増強する化合物の
同定方法であって、ヒトシンタキシン1aと該ポリペプ
チドとの間の相互作用を可能にする条件下で、ヒトシン
タキシン1aと該ポリペプチドと化合物とを接触させ
て、ヒトシンタキシン1aと該ポリペプチドとの相互作
用により生じるシグナルの存在または不存在または変化
を検出することにより、該化合物が該ポリペプチドとヒ
トシンタキシン1a(syntaxin 1a)との結
合を阻害または増強するかどうかを決定することを含む
方法、(15)前記(3)から(5)のいずれかのポリ
ヌクレオチドと相互作用してその発現を阻害若しくは促
進する化合物の同定方法であって、化合物と該ポリヌク
レオチドとの間の相互作用を可能にする条件下で、該ポ
リヌクレオチドと化合物とを接触させて該化合物の相互
作用を評価し、次いで、該化合物と該ポリヌクレオチド
との相互作用により生じるシグナルの存在または不存在
または変化を検出することにより、該化合物が該ポリヌ
クレオチドと相互作用してその発現を阻害若しくは促進
するかどうかを決定することを含む方法、(16)前記
(12)から(15)のいずれかの方法で同定された化
合物、(17)前記(1)のポリペプチドと相互作用し
てそのヒトシンタキシン1a(syntaxin 1
a)との結合を阻害若しくは増強する化合物、または前
記(3)から(5)のいずれかのポリヌクレオチドと相
互作用してその発現を阻害若しくは促進する化合物、
(18)前記(1)または(2)のポリペプチドまたは
ペプチド、前記(3)から(6)のいずれかのポリヌク
レオチド、前記(7)のベクター、前記(8)の形質転
換体、前記(10)若しくは(11)の抗体、または前
記(16)若しくは(17)の化合物のうちの少なくと
も何れか一つを含有してなる医薬組成物、(19)前記
(18)の医薬組成物であって、神経伝達物質の放出制
御作用を有する医薬組成物、(20)神経伝達物質の量
的異常に基づく疾病の防止および/または治療剤である
前記(19)の医薬組成物、(21)前記(1)のポリ
ペプチドの発現または活性に関連した疾病の診断のため
の測定方法であって、試料中の(a)該ポリペプチドを
コードしている核酸および/または(b)該ポリペプチ
ドをマーカーとして定量的若しくは定性的に分析するこ
とを含む測定方法、(22)前記疾病が、前記(1)の
ポリペプチドの量的異常に基づく神経伝達機能に関わる
疾病である前記(21)の測定方法、(23)前記(1
2)から(15)のいずれかの方法または前記(21)
若しくは前記(22)の測定方法に使用する試薬キット
であって、前記(1)のポリペプチド、前記(2)のペ
プチド、前記(3)から(6)のいずれかのポリヌクレ
オチド、または前記(10)若しくは(11)の抗体の
うちの、少なくとも1つを含んでなる試薬キット、(2
4)プラスミドpFB−Tm−1(受託番号;FERM
BP−7593)、である
【0006】
【発明の実施の形態】(ヒトm−トモシン)本発明にお
いて提供されるポリペプチドは、ヒト脳由来長鎖cDN
Aライブラリーから、ラットm−トモシン遺伝子との相
同性検索を行って選出した遺伝子の全長を決定し、該遺
伝子をバキュロウイルスと昆虫細胞sf9とを用いた遺
伝子発現系で発現させて可溶性蛋白質として得られた。
当該ヒトm−トモシン遺伝子のオープンリーディングフ
レーム(Open reading frame)(O
RF)全長は3348塩基対、該遺伝子の遺伝子産物は
1115アミノ酸残基からなり、ラットm−トモシンと
の相同性は、ヌクレオチドレベルで88.7%、アミノ
酸レベルで97%であった。また、当該ヒトm−トモシ
ンがヒト脳に局在することを実験により確認し、さら
に、ヒトシンタキシン1a(syntaxin 1a)
との結合活性を有することを確認した。以下、ヒトm−
トモシン遺伝子の遺伝子産物を単にヒトm−トモシンと
呼ぶ。
【0007】(m−トモシンの生物学的意義)m−トモ
シンとシンタキシンの中でも主要な分子として存在する
シンタキシン1aとの結合は次のような点で重要な意味
を持つと考えられる。神経伝達物質のエキソサイトーシ
スにおいてシナプス小胞のドッキングと膜融合が起きる
が、この現象には多数の蛋白質が関わっている。シンタ
キシン1はt−SNAREとして、この現象において主
たる役割を果している。シンタキシン1はもう一つのt
−SNAREであるSNAP−25、そしてv−SNA
REであるVAMPおよびシナプトタグミンと共に7S
(S:沈降係数)複合体を構成する。その後、最終的に
この複合体中のシナプトタグミンがα−SNAP、NS
F(N−ethylmaleimide−sensit
ive factor) と置き換わって20S複合体が
構成される。このことが、上記ドッキングと膜融合の開
始において極めて重要である。
【0008】シンタキシンおよびVAMPは、MUNC
18およびsynaptophysinとそれぞれ結合
することで、SNARE形成が抑制的に制御されてい
る。ここで、MUNC18はc.elegansのun
c−18遺伝子の哺乳類ホモログ遺伝子によりコードさ
れる蛋白質であり(引用文献2)、MUNC−18、M
unc−18、Munc18、munc−18、mun
c18と表記されることもある。Fujitaらはラッ
ト大脳LP2フラクションをグリセロールグラジエント
分画したものについて、抗トモシン抗体を含む各SNA
RE構成蛋白質抗体を用いて各分画における構成蛋白質
を解析し、m−トモシンがシンタキシン、SNAP−2
5、およびシナプトタグミンとともに10S複合体を形
成していることを明らかにし、さらにm−トモシンが、
シンタキシンとMUNC18との複合体からMUNC1
8を解離させたシンタキシンと結合することを示唆する
データを示した(引用文献1)。またm−トモシンをP
C12細胞に高レベルで発現させるとカルシウム依存的
エキソサイトーシスが約3割減少したことが報告されて
いる(引用文献1)。これらから、m−トモシンがMU
NC−18にとって代わり、MUNC18に比べ高親和
性にシンタキシン1aと結合することにより10S複合
体を形成し、それが何らかのステップを経て7S複合体
から20S複合体へと変化し、最終的にシナプス小胞と
シナプス前膜が融合すると考えられる。すなわち、シナ
プス小胞とシナプス前膜の融合において中心的役割を果
すと考えられているシンタキシンと結合親和性の高い蛋
白質であるm−トモシンはシナプス小胞のドッキングと
融合において極めて重要な役割を果している可能性が考
えられる。
【0009】(ポリペプチドまたはペプチド)本発明に
係るポリペプチドは、上記ヒトm−トモシン遺伝子の遺
伝子産物であり、該遺伝子をバキュロウイルスを用いて
昆虫細胞Sf9で発現させて得られたポリペプチドであ
る。ここで、ポリペプチドとは、ペプチド結合または修
飾されたペプチド結合により互いに結合している2個ま
たはそれ以上のアミノ酸を含む任意のペプチドのうち、
蛋白質などの長鎖ペプチドを意味し、オリゴペプチドお
よびオリゴマーとも称する短鎖ペプチドを単にペプチド
という。
【0010】本発明に係るポリペプチドは、配列表の配
列番号1に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドで
あり得る。また、本発明に係るポリペプチドは、配列表
の配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ドを含有するポリペプチドであってもよい。
【0011】また、本発明に係るポリペプチドは、配列
表の配列番号1に記載のポリペプチドと、アミノ酸配列
上で90%以上の相同性を有し、かつヒトシンタキシン
1aとの結合活性を有するものであってもよい。アミノ
酸配列の相同性を決定する技術は、自体公知であり、例
えばアミノ酸配列を直接決定する方法、cDNAの塩基
配列を決定後これにコードされるアミノ酸配列を推定す
る方法などが可能である。ヒトシンタキシン1aとの結
合活性の有無は、後述する実施例に記載した方法により
確認できる(引用文献1)。
【0012】さらに、このように特定されたポリペプチ
ドを基にして、ヒトシンタキシン1aとの結合活性の有
無を指標とすることにより、1個以上、例えば1〜10
0個、好ましくは1〜30個、より好ましくは1〜20
個、さらに好ましくは1〜10個、特に好ましくは1個
ないし数個のアミノ酸の欠失、置換、付加、および/ま
たは挿入などの変異を有する、あるいは当該変異を導入
したポリペプチドまたはペプチドも提供される。欠失、
置換、付加、および/または挿入などの変異を導入する
手段は自体公知であり、例えばウルマーの技術〔Sci
ence(1983)219:666〕を利用できる。
このような変異の導入において、当該ペプチドの基本的
な性質(物性、活性、または免疫学的活性など)を変化
させないという観点から、例えば、同族アミノ酸(極性
アミノ酸、非極性アミノ酸、疎水性アミノ酸、親水性ア
ミノ酸、陽性荷電アミノ酸、陰性荷電アミノ酸、芳香族
アミノ酸など)の間での相互置換は容易に想定される。
さらに、これら利用できるペプチドは、その構成アミノ
基若しくはカルボキシル基などを修飾するなど、機能の
著しい変更を伴わない程度に改変が可能である。
【0013】また、本発明に係るペプチドは、配列表の
配列番号1に記載のポリペプチドの部分配列を有するペ
プチドを包含する。当該ペプチドは、その最小単位とし
て5個以上のアミノ酸、好ましくは8個以上のアミノ
酸、より好ましくは12個以上、さらに好ましくは15
個以上の連続するアミノ酸からなるものである。これら
は、試薬若しくは標準物質などとして利用できる。これ
らのペプチドのうち、シンタキシン1aとの結合活性を
有するものは、ヒトm−トモシンとシンタキシン1aと
の結合を阻害する物質として、またはヒトm−トモシン
の活性を調節する物質の同定方法などにおいて有用であ
る。また、免疫学的に認識され得るペプチド、例えばエ
ピトープペプチドは後述するようにヒトm−トモシンに
特異的な抗体を作製するための抗原として使用できる。
【0014】さらに、本発明に係るポリペプチドの検出
または精製を容易にするために、あるいは別の機能を付
加するために、そのN末端側やC末端側に別の物質を結
合したものであってもよい。結合される物質としては、
例えばグルタチオン S−トランスフェラーゼ(GS
T)、アルカリホスファターゼ、β−ガラクトシダー
ゼ、IgGなどの免疫グロブリンFc断片、またはFL
AG−tagなどのペプチドなど、が挙げられる。これ
らを直接またはリンカーペプチドなどを介して間接的
に、遺伝子工学的手法などを用いて付加することは当業
者には容易である。
【0015】(ポリヌクレオチド)一つの態様において
本発明は、上記ポリペプチドまたはペプチドをコードす
るポリヌクレオチドおよびその相補鎖を提供する。例え
ば、本発明に係るポリヌクレオチドは、配列表の配列番
号1に記載のアミノ酸配列からなるポリペプチドをコー
ドするポリヌクレオチドおよび該ポリヌクレオチドに対
する相補鎖であり得る。好ましくは、配列表の配列番号
2に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチドである。
これらは例えば上記ポリペプチドまたはペプチドの製造
に有用な遺伝子情報を提供するものであり、あるいは核
酸に関する試薬または標準品としても利用できる。
【0016】別の態様において本発明は、本発明に係る
ポリペプチドまたはペプチドのアミノ酸配列、例えば配
列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列をコードするヌ
クレオチド、好ましくは配列表の配列番号2に記載の塩
基配列を有するポリヌクレオチドまたはその相補鎖の対
応する領域にストリンジェントな条件下でハイブリダイ
ズするポリヌクレオチドを提供する。ハイブリダイゼー
ションの条件は、例えばサムブルック等編[モレキュラ
ークローニング,ア ラボラトリーマニュアル第2版]
コールドスプリングハーバーラボラトリー(1989)
などに従うことができる。これらのポリヌクレオチドは
目的のポリヌクレオチド、特に配列表の配列番号2に記
載の塩基配列からなるポリヌクレオチドまたはその相補
鎖にハイブリダイズするものであれば必ずしも相補的配
列でなくとも良い。例えば、配列表の配列番号2の塩基
配列またはその相補配列に対する相同性において好まし
くは85%以上、より好ましくは90%以上、さらに好
ましくは95%以上の相同性を示すポリヌクレオチドで
ありうる。また本発明に係るポリヌクレオチドは、指定
された塩基配列の領域に対応する連続する10個以上の
ヌクレオチド、好ましくは15個以上、より好ましくは
20個以上のヌクレオチドを有するポリヌクレオチド、
オリゴヌクレオチドおよびそれらの相補鎖を包含する。
【0017】これらのポリヌクレオチドは、本発明に係
るポリペプチドまたはペプチドなどの製造において有用
である。さらに、ヒトm−トモシン遺伝子若しくはmR
NAの検出のためのプローブ若しくはプライマーとし
て、または該遺伝子発現を調節するためのアンチセンス
オリゴヌクレオチドなどとして有用である。その意味
で、本発明に係るポリヌクレオチドは翻訳領域のみでな
く、非翻訳領域に対応するものも包含する。また、アン
チセンスオリゴヌクレオチドによってヒトm−トモシン
遺伝子の発現を特異的に阻害するためには、ヒトm−ト
モシン遺伝子に固有な領域の塩基配列を用いることが好
ましい。
【0018】ここにおいて、ヒトm−トモシンまたは同
様の活性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレ
オチドの選択は、例えば公知の蛋白質発現系を利用して
発現蛋白質の確認を行い、その生理活性、例えばヒトシ
ンタキシン1aとの結合活性を指標にして行うことがで
きる。蛋白質発現系としては、無細胞蛋白質発現系を利
用する場合は、例えば胚芽、家兎網状赤血球など由来の
リボソーム系の技術を利用できる(Nature、17
9、160〜161、1957)。
【0019】(組換えベクター)上記ポリヌクレオチド
を適当なベクターDNAに組み込むことにより、組換え
ベクターを取得できる。用いるベクターDNAは、宿主
の種類および使用目的により適宜選択される。ベクター
DNAは、天然に存在するものを抽出したもののほか、
増殖に必要な部分以外のDNAの部分が一部欠落してい
るものでもよい。例えば、染色体、エピソームおよびウ
イルス由来のベクター、例えば細菌プラスミド由来、バ
クテリオファージ由来、トランスポゾン由来、酵母エピ
ソーム由来、挿入エレメント由来、酵母染色体エレメン
ト由来、例えばバキュロウイルス、パポバウイルス、S
V40、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウ
イルス、仮性狂犬病ウイルスおよびレトロウイルスなど
のウイルス由来のベクター、並びにそれらを組み合わせ
たベクター、例えばプラスミドおよびバクテリオファー
ジの遺伝学的エレメント由来のベクター、例えばコスミ
ドおよびファージミドなどが挙げられる。また、目的に
より発現ベクターやクローニングベクターなどを用いる
ことができる。
【0020】組換えベクターは、目的の遺伝子配列と複
製そして制御に関する情報を担持した遺伝子配列、例え
ばプロモーター、リボソーム結合部位、ターミネータ
ー、シグナル配列、エンハンサーなど、とを構成要素と
し、これらを自体公知の方法で組み合わせて作製され
る。前記ベクターDNAに本発明に係るポリヌクレオチ
ドを組み込む方法は、自体公知の方法を適用し得る。例
えば、適当な制限酵素を選択し、DNAを処理して特定
部位で切断し、次いで同様に処理したベクターとして用
いるDNAと混合し、リガーゼによって再結合する方法
が用いられる。あるいは、目的ポリヌクレオチドに適当
なリンカーをライゲーションし、これを目的に適したベ
クターのマルチクローニングサイトへ挿入することによ
っても、所望の組換えベクターが得られる。
【0021】本発明においては、プラスミドDNAを用
い、後述する実施例中に示すように、ヒトm−トモシン
遺伝子のORF全長を有するプラスミドpBS−fh2
5371complete、および該プラスミドのイン
サート部位をpFastBacIへ組み込んだバキュロ
ウイルス発現プラスミドpFB−fh25371com
pleteを得た。さらにpFB−fh25371co
mpleteを用いて、pFB−Tm−1(1−111
5アミノ酸)、pFB−Tm−4(1−1086アミノ
酸)、およびpFB−Tm−5(1−1029アミノ
酸)を得た。またこれら3クローンをそれぞれDH10
BACにトランスポジションすることでバックミドBa
c−Tm−1、Bac−Tm−4、およびBac−Tm
−5を得た。pFB−Tm−1は独立行政法人産業技術
総合研究所 特許生物寄託センターに受託番号FERM
BP−7593として平成13年5月17日付けで寄
託した。
【0022】(形質転換体)上記ポリヌクレオチドが組
み込まれたベクターDNAにより、自体公知の宿主、例
えば大腸菌、酵母、枯草菌、昆虫細胞、または動物細胞
などを自体公知の方法を用いて形質転換することで形質
転換体が得られる。形質転換を行う場合、より好ましい
系としては遺伝子の安定性を考慮するならば染色体内へ
のインテグレート法が挙げられるが、簡便には核外遺伝
子を利用した自律複製系を用いることができる。後述す
る実施例においては、昆虫細胞を利用したが、無論これ
に限定されるものではない(日本国特許第212948
7号および第2644447号:組換えバキュウロウィ
ルス発現ベクターの製法とペプチドの合成)。
【0023】ベクターDNAの宿主細胞への導入は、例
えば、Molecular Cloning:A La
boratory Manual(Sambrookら
編、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー・
プレス、コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨー
ク、1989年)などに記載されている標準的な方法で
行うことができる。具体的には、リン酸カルシウムトラ
ンスフェクション、DEAE−デキストラン媒介トラン
スフェクション、マイクロインジェクション、陽イオン
脂質媒介トランスフェクション、エレクトロポレーショ
ン、形質導入、スクレープ負荷(scrape loa
ding)、バリスティック導入(ballistic
introduction)および感染などを例示で
きる。
【0024】また、形質転換体に導入するベクターDN
Aとして発現ベクターを使用すれば、本発明に係るポリ
ペプチドまたはペプチドを提供可能である。上記ポリヌ
クレオチドが組み込まれた発現ベクターDNAを導入し
た形質転換体は、各宿主の培養条件に最適な条件を選択
して培養される。培養は、形質転換体により発現される
本発明に係るポリペプチドまたはペプチドの作用、例え
ばシンタキシン1aとの結合など、あるいは宿主中また
は宿主外に産生された該ポリペプチドまたは該ペプチド
量を指標にして行ってもよいが、培地中の形質転換体量
を指標にして継代培養またはバッチ培養を行ってもよ
い。
【0025】(ポリペプチドまたはペプチドの製造)本
発明に係るポリペプチドまたはペプチドは、上記ベクタ
ーまたは形質転換体を利用して上記のように遺伝子工学
的技術で製造可能である。また、通常のペプチド化学に
おいて知られる方法でも製造できる。例えば、ペプチド
合成(丸善)1975年、“Peptide Synt
hesis,Interscience,New Yo
rk,1996”が例示されるが、無論既知の方法が広
く利用可能である。
【0026】本発明に係るポリペプチドまたはペプチド
の精製および回収は、ヒトシンタキシン1aとの結合活
性の有無を指標にして、分子篩、イオンカラムクロマト
グラフィー、アフィニティクロマトグラフィーなどを組
み合せるか、溶解度差にもとづく硫安、アルコールなど
の分画手段によっても精製回収できる。好ましくは、該
ポリペプチドまたはペプチドのアミノ酸配列情報に基づ
き、該ポリペプチドまたはペプチドに対する抗体を作成
し、ポリクローナル抗体またはモノクロ−ナル抗体によ
り特異的に吸着回収する方法を用いる。
【0027】(抗体)抗体は、本発明に係るポリペプチ
ドまたはペプチドを抗原として用いて作製する。抗原は
当該ポリペプチド若しくはペプチド、またはその断片で
もよく、少なくとも8個、好ましくは少なくとも10
個、より好ましくは少なくとも12個、さらに好ましく
は15個以上のアミノ酸で構成される。このアミノ酸配
列は、必ずしも配列表の配列番号1と相同である必要は
なく、蛋白質の立体構造上の外部への露出部位が好まし
く、露出部位のアミノ酸配列が一次構造上で不連続であ
っても、該露出部位について連続的なアミノ酸配列であ
ればよい。抗体は、免疫学的に本発明に係るポリペプチ
ドまたはペプチドを結合または認識する限り特に限定さ
れない。この結合または認識の有無は、公知の抗原抗体
結合反応によって決定される。
【0028】抗体を産生するためには、自体公知の抗体
作製法を利用できる。例えば、本発明に係るポリペプチ
ドまたはペプチドを、アジュバントの存在下または非存
在下に、単独でまたは担体に結合して動物に投与し、体
液性応答および/または細胞性応答などの免疫誘導を行
うことにより得られる。担体は、それ自体が宿主に対し
て有害な作用を及ぼさずかつ抗原性を増強せしめるもの
であれば特に限定されず、例えばセルロース、重合アミ
ノ酸、アルブミン、キーホールリンペットヘモシアニン
(KLH)などが例示される。アジュバントとしては、
フロイント完全アジュバント(FCA)、フロイント不
完全アジュバント(FIA)、Ribi(MPL)、R
ibi(TDM)、Ribi(MPL+TDM)、百日
咳ワクチン(Bordetella pertussi
s vaccine)、ムラミルジペプチド(MD
P)、アルミニウムアジュバント(ALUM)、および
これらの組み合わせが例示される。免疫される動物は、
マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ウマなどが好適に用い
られる。
【0029】ポリクローナル抗体は、上記免疫手段を施
された動物の血清から自体公知の抗体回収法によって取
得される。好ましい手段として免疫アフィニティクロマ
トグラフィー法により得られる。
【0030】モノクロ−ナル抗体を生産するためには、
上記の免疫手段が施された動物から抗体産生細胞(例え
ば、脾臓またはリンパ節由来のリンパ球)を回収し、自
体公知の永久増殖性細胞(例えば、P3X63Ag8株
などのミエローマ株)への形質転換手段を導入すること
によって行われる。例えば、抗体産生細胞と永久増殖性
細胞とを自体公知の方法で融合させてハイブリドーマを
作成してこれをクローン化し、上記ポリペプチドまたは
ペプチドを特異的に認識する抗体を産生するハイブリド
ーマを選別し、該ハイブリドーマの培養液から抗体を回
収する。
【0031】かくして得られた、本発明に係るポリペプ
チドまたはペプチドを認識し結合しうるポリクローナル
抗体またはモノクローナル抗体は、本発明に係るポリペ
プチドまたはペプチドの精製用抗体、試薬、または標識
マーカーなどとして利用できる。特に本発明に係るポリ
ペプチドの活性を阻害し得る抗体はヒトm−トモシンの
活性を制御するために使用でき、ヒトm−トモシンに関
連する疾病の防止および/または治療に有用である。例
えば本発明に係るポリペプチドのシンタキシン1aとの
結合活性を阻害し得る抗体は、例えば神経伝達物質の放
出制御に使用でき、そのため神経伝達物質の量的異常に
基づく疾病の防止および/または治療に有用である。
【0032】(化合物の同定方法)かくして調製された
本発明に係るポリペプチドまたはペプチド、これらをコ
ードするポリヌクレオチドおよびその相補鎖、これらの
アミノ酸配列および塩基配列の情報に基づき形質転換さ
せた細胞、これらを用いる蛋白質合成系、並びにヒトm
−トモシンおよびその由来物からなるペプチドを免疫学
的に認識する抗体は、単独でまたは複数を組み合せて用
いることによって、該ポリペプチドまたはペプチドの活
性阻害剤または活性増強剤、あるいは該ポリヌクレオチ
ドの発現阻害剤または発現促進剤の同定・スクリーニン
グに有効な方法を提供できる。該方法は、自体公知の医
薬品スクリーニングシステムを利用して実施可能であ
る。本発明に係る同定方法によれば、例えば上記ポリペ
プチドまたはペプチドの立体構造に基づくドラッグデザ
インによる拮抗剤の選別、蛋白質合成系を利用した遺伝
子レベルでの発現調整剤の選別、抗体を利用した抗体認
識物質の選別などが可能である。
【0033】例えば、本発明に係るポリペプチドまたは
ペプチドと、被検化合物との間の相互作用を可能にする
条件を選別し、この相互作用の有無を検出することので
きるシグナルおよび/またはマーカーを使用する系を導
入し、このシグナルおよび/またはマーカーの存在、不
存在、あるいはその変化を検出することにより、本発明
に係るポリペプチドまたはペプチドの活性を増強または
阻害する化合物を同定可能である。このとき、本発明の
ポリペプチドまたはペプチドとヒトシンタキシン1aと
の結合活性を指標にすることにより、該結合活性を制御
し得る化合物を選別することができる。具体的には例え
ば、上記ポリペプチドとヒトシンタキシン1aとの間の
相互作用を可能にする条件下で、ヒトシンタキシン1a
と該ポリペプチドと被検化合物とを接触させて、ヒトシ
ンタキシン1aと該ポリペプチドとの相互作用により生
じるシグナルの存在または不存在または変化を検出する
ことにより、被検化合物が該ポリペプチドとヒトシンタ
キシン1aとの結合を阻害または増強するかどうかを決
定することができる。ここで、ポリペプチドとヒトシン
タキシン1a結合を増強するとはポリペプチドとヒトシ
ンタキシン1aの結合親和性を高めることを意味し、こ
れらの結合を阻害するとはこれらの結合親和性を低下せ
しめることを意味する。
【0034】また、本発明に係るポリヌクレオチドまた
は形質転換体と被検化合物との間の相互作用を可能にす
る条件を選別し、この相互作用の有無を検出することの
できるシグナルおよび/またはマーカーを使用する系を
導入し、このおよび/またはマーカーの存在、不存在、
あるいはその変化を検出することにより、本発明に係る
ポリヌクレオチドの発現を促進または阻害する化合物を
同定可能である。
【0035】本明細書において、シグナルとはそのもの
自体がその物理的または化学的性質により直接検出され
得るものを指し、マーカーとはそのものの物理的または
生物学的性質を指標として間接的に検出され得るものを
指す。シグナルとしては放射性同位体や蛍光・化学発光
物質(ルシフェラーゼやグリーン蛍光蛋白質など)な
ど、マーカーとしては、酵素、レポーター遺伝子(クロ
ラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ遺伝子な
ど)、または検出用のタグ(6×His−tagなど)
など、公知のものが利用できる。これらのシグナルまた
はマーカーを、ポリペプチド若しくはペプチドまたはポ
リヌクレオチドへ導入する方法、並びに検出する方法
は、当業者には周知のものである。
【0036】(化合物)このようにして同定された化合
物は、本発明に係るポリペプチドが関わる生理活性の阻
害剤、拮抗剤、増強剤、または促進剤、例えば該ポリペ
プチドとシンタキシン1aと結合の阻害剤または増強剤
の候補化合物として利用可能である。また、遺伝子レベ
ルでの上記ポリペプチドに対する発現阻害剤または発現
促進剤の候補化合物としても利用可能である。これらの
候補化合物は、ヒトm−トモシンの発現や活性の増加、
減少または欠失などが関連する各種病的症状の防止およ
び/または治療効果を期待できる。m−トモシンは神経
伝達物質放出に関与していると考えられている。したが
って、当該候補化合物は、例えば神経伝達物質の放出制
御に使用でき、神経伝達物質の放出異常、ひいては神経
伝達物質の量的異常に基づく疾病の防止および/または
治療効果を期待できる。
【0037】(医薬組成物)かくして選別された候補化
合物は、生物学的有用性と毒性のバランスを考慮して選
別することによって、医薬組成物として調製可能であ
る。また本発明に係るポリペプチドまたはペプチド、本
発明に係るポリヌクレオチドおよびその相補鎖、本発明
に係るポリヌクレオチドを含有するベクター、本発明に
係るプラスミド、並びに上記ポリペプチドまたはペプチ
ドを免疫学的に認識する抗体は、それ自体が、診断マー
カーや試薬などの疾病診断手段として、あるいはヒトm
−トモシンの活性および/または発現を阻害、拮抗、増
強、または促進する機能を利用した治療薬など(阻害
剤、拮抗剤、増強剤、促進剤など)の医薬手段として使
用することができる。すなわち本発明は、これらを単独
または複数組み合わせて利用することによって、これら
のうち少なくとも1つを含有する医薬組成物を提供す
る。なお、製剤化にあたっては、自体公知のペプチド、
蛋白質、ポリヌクレオチド、抗体など各対象に応じた製
剤化手段を導入すればよい。
【0038】本発明に係るヒトm−トモシンの発現およ
びその活性が過剰な場合、有効量の上記阻害剤を医薬上
許容される担体とともに対象に投与して、当該ヒトm−
トモシンの活性を阻害し、そのことにより異常な症状を
改善することができる。さらに、発現ブロック法を用い
て内在性の上記ヒトm−トモシンをコードしている遺伝
子の発現を阻害してもよい。細胞内で生成させた、ある
いは別個に投与された当該遺伝子のアンチセンス配列を
使用して当該遺伝子の発現を阻害できる。これらのオリ
ゴヌクレオチドは、上記本発明に係るポリヌクレオチド
を基にして設計し合成できる。当該オリゴヌクレオチド
はそれ自体投与することができ、あるいは関連オリゴマ
ーをインビボで発現させることもできる。
【0039】また、本発明に係るヒトm−トモシンの発
現およびその活性の減少や欠失などに関連する異常な症
状の治療には、1つの方法として本発明に係るポリペプ
チドあるいはヒトm−トモシンをコードする遺伝子を活
性化する治療上有効量の促進剤を医薬上許容される担体
とともに投与し、そのことにより異常な症状を改善する
ことを特徴とする方法が挙げられる。あるいは、遺伝子
治療を用いて、対象中の細胞内で本発明に係るポリペプ
チドを生成せしめてもよい。上記ポリヌクレオチドを利
用した遺伝子治療は、公知の方法が利用できる。例え
ば、上記のごとく本発明に係るポリヌクレオチドを組み
入れた複製欠損レトロウイルスベクターを作製して遺伝
子治療に利用すればよい。また、遺伝子治療において、
治療に使用する蛋白質を対象中において生成させること
もできる。例えば、当該蛋白質をコードしているDNA
またはRNAを用いて、例えばレトロウイルスプラスミ
ドベクターを用いることによりエクスビボ (ex v
ivo)において対象由来の細胞を処理し、次いで、細
胞を対象に導入することもできる。
【0040】ヒトm−トモシンには、シンタキシン1a
との結合活性があり、特に神経伝達物質の放出異常や量
的異常に基づく疾病に関連すると考えられる。したがっ
て、上記阻害剤または拮抗剤は、当該疾病を防止および
/または治療するために有用である。
【0041】(診断のための測定方法および試薬)上記
ポリペプチドまたはペプチド、該ポリペプチドまたは該
ペプチドをコードするポリヌクレオチドおよびその相補
鎖、並びに該ポリペプチドまたは該ペプチドを免疫学的
に認識する抗体は、それ自体を単独で、診断マーカーや
試薬などとして使用可能である。これらは試薬であると
き、緩衝液、塩、安定化剤、および/または防腐剤など
の物質を含んであってもよい。また本発明は、これらの
うちの1種またはそれ以上を充填した、1個またはそれ
以上の容器を含んでなる試薬キットも提供する。なお、
製剤化にあたっては、自体公知のペプチドまたはポリペ
プチド、ポリヌクレオチド、または抗体などそれぞれに
応じた製剤化手段を導入すればよい。
【0042】これらの試薬および試薬キットは、上記本
発明に係る同定方法に使用できる。または本発明に係る
ポリペプチド若しくはペプチド、これらのいずれか1つ
をコードするポリヌクレオチドの定量的若しくは定性的
測定に使用できる。当該測定をするための方法は、当業
者に周知の方法を利用して構築できる。利用できる方法
としては、ラジオイムノアッセイ、競争結合アッセイ、
ウェスタンブロット分析およびELISAアッセイなど
が例示できる。また、核酸は、例えば増幅、PCR、R
T−PCR、RNアーゼ保護、ノーザンブロッティング
およびその他のハイブリダイゼーション法を用いてRN
Aレベルでの検出および定量が可能である。
【0043】本発明に係るヒトm−トモシンの発現また
は活性に関連した疾病の診断手段は、例えば当該ヒトm
−トモシンをコードしている核酸との相互作用や反応性
を利用して、相応する核酸の存在量を決定すること、お
よび/または当該ヒトm−トモシンについて個体中の生
体内分布を決定すること、および/または当該ヒトm−
トモシンの存在、個体由来の試料中の存在量を決定する
ことによって行われる。つまり、本発明に係るヒトm−
トモシンを診断マーカーとして検定する。試料中の当該
ヒトm−トモシンの検出またはその存在量の決定は上記
測定方法によって実施できる。
【0044】測定される試料として、個体由来の細胞、
例えば血液、尿、唾液、髄液、組織生検または剖検材料
などを挙げることができる。また、測定される核酸は、
上記各試料から自体公知の核酸調製法により得られる。
核酸は、ゲノムDNAを検出に直接使用してもよく、あ
るいは分析前にPCR若しくはその他の増幅法を用いる
ことにより酵素的に増幅してもよい。RNAまたはcD
NAを同様に用いてもよい。正常遺伝子型との比較にお
いて、増幅生成物のサイズ変化により欠失および挿入を
検出することができる。増幅DNAを標識した上記ヒト
m−トモシンをコードするDNAにハイブリダイゼーシ
ョンさせることにより点突然変異を同定することができ
る。
【0045】上記測定により本発明に係るヒトm−トモ
シンおよびそれをコードするDNAの変異、減少、増加
を検出することにより、当該ヒトm−トモシンが関連す
る疾病、例えば、神経伝達物質の放出異常や量的異常に
基づく疾病などの診断が可能となる。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に限定されない。 (遺伝子の単離)ヒト脳由来長鎖cDNAライブラリー
から、ラットm−トモシンとヌクレオチドレベルで約8
8.7%、アミノ酸レベルで約97%の相同性を有する
遺伝子を得て、そのクローンをfh25371と命名し
た。このfh25371はそのORF内の5′端領域が
欠失してcDNAクローニングされていたため、RT−
PCRによりその欠けている5′端領域をクローニング
・同定し、ヒトm−トモシンのORF全長が3348塩
基対、1115アミノ酸からなることを明らかにした。
ラットm−トモシンとの相同性は、ORF全長について
も、fh25371についての上記相同性と変わらなか
った。
【0047】(fh25371クローンの5′欠失領域
の獲得、配列同定)ヒトゲノムデータベースによりfh
25371の5′末端配列上流に存在することが予測で
きた遺伝子のORF5′末端上流近接配列をもとにTm
5′(s)、fh25371内の5′側配列をもとにT
mrace1(a)の両プライマーを下記のように設定
し、ヒト脳由来polyA(+)RNA(CLONTE
CH)を逆転写して(RNA PCR Kit;Tak
ara)得たcDNAをテンプレートとしてfh253
71クローンのORF欠失5′領域を含むDNA断片
を、PCR(Advantage HF2 PCR K
it;CLONTECH)により増幅した。PCR産物
をTAクローニング(Original TAClon
ing Kit;Invitrogen)し(pTA−
Tm5′)配列決定を行った(Long−Read T
OWER;Amersham pharmacia b
iotech)。
【0048】 Tm5′(s):TGCGGGGAGCCCTCCGAGA (配列表の配列番号3) Tmrace1(a):GGCAGATGGCAAAATGTAACCCTTT CTCTG (配列表の配列番号4)
【0049】その結果、fh25371クローンの上流
に存在する1stメチオニンコドンまでの381ヌクレ
オチドを同定し、ヒトm−トモシンのORFは3345
ヌクレオチド(配列表の配列番号1)、1115アミノ
酸(配列表の配列番号2)であることが明らかになっ
た。ラットm−トモシンとのホモロジーはヌクレオチド
レベルで88.7%、アミノ酸レベルで97%であっ
た。
【0050】(ヒトm−トモシンのORF全長発現プラ
スミドの構築)pTA−Tm5′をテンプレートにヒト
m−トモシンORFの5′末端領域を増幅し〔プライマ
ー:sal5′Tm(s)、Tmrace1〕、fh2
5371内のAatIサイトを用いて獲得した完全長
5′末端領域(N末端ヒスチジンタグ付き)をfh25
371の5′末端領域と組換えることで、ヒトm−トモ
シンのORF全長を有するプラスミド(pBS−fh2
5371complete)を得た。pBS−fh25
371completeのインサート部位をpFast
BacI(Gibco BRL)へ組み込みバキュロウ
イルス発現プラスミドpFB−fh25371comp
leteを得た。m−トモシンのORF全長およびその
トランケーティッドフォームの作製は、pFB−fh2
5371completeをテンプレートに下記Tm
(s)1に対してTm(a)1、Tm(a)4、Tm
(a)5のそれぞれの組み合わせでPCRを行い、得ら
れたPCR産物をSpeIとXhoIで消化し、これら
をSpeI・XhoI消化したpFB−fh25371
completeに組換えることでpFB−Tm−1
〔ORF全長 ;1−1115アミノ酸(AA) をコー
ド〕、pFB−Tm−4(1−1086AAをコー
ド)、pFB−Tm−5(1−1029AAをコード)
を得た。この3クローンをDH10BAC(Gibco
BRL)にトランスポジションすることでそれぞれの
バックミドBac−Tm−1、Bac−Tm−4、Ba
c−Tm−5を得た。
【0051】 Tm(s)1:CCAGGTTATCAAACAGAACTAGTTATTCA G (配列表の配列番号5) Tm(a)4:CCGCTCGAGCTAAGTTCTTTCTTCCAGAT CGC (配列表の配列番号6) Tm(a)5:CCGCTCGAGCTAAAATAGTTCTTCTCTGT CAAGAGATTG (配列表の配列番号7) 本明細書中で、(s)はセンスプライマーを、(a)は
アンチセンスプライマーを意味する。
【0052】(ヒトm−トモシンのsf9細胞での発現
および精製)Bac−Tm−1、Bac−Tm−4、B
ac−Tm−5のそれぞれをsf9細胞(35mmディ
ッシュ)に導入し、導入3日後の培養上清を再度sf9
細胞に感染させバキュロウイルスを増幅させた。sf9
細胞に増幅後のウイルスを感染させ3日後にEWバッフ
ァー(50mM sodium phosphate/
300mM NaCl/1% NP−40/1mM P
MSF)にて細胞を溶解後、超音波破砕しコバルトレジ
ンTALON(CLONTECH)を用いてヒスチジン
付加m−トモシンとそのトランケーティッドフォーム2
種を精製した。その結果、バキュロウイルスを用いてs
f9細胞で発現させたpFB−Tm−1(m−トモシン
ORF全長、1−1115AA)およびpFB−Tm−
4(1−1086AA)、pFB−Tm−5(1−10
29AA)の2種のトランケーティッドフォーム(全て
N末端にHisタグ付加)は、いずれも可溶性画分でメ
インバンドとして検出された (図1)。
【0053】ラットでの結果(引用文献6)をもとにヒ
トm−トモシンにおいても同様のシンタキシン1aとの
結合に必須な部位が存在するものと予測し、ORF全長
(1−1115AA)のほかに、シンタキシン1a結合
必須部位を除いたもの(1−1086AA)、およびV
AMP−ホモロジー領域(引用文献7)を除いたもの
(1−1029AA)の2種のトランケーティッドフォ
ームを作製した。これまでの文献情報(引用文献1)で
はm−トモシンは大腸菌を用いて通常の方法で発現させ
ても発現しないためsf9細胞およびCOS7細胞で発
現させたが、この方法においても得られた蛋白質は不溶
性であったためSDS−PAGE後リネーチャーして解
析が行われていた。しかし上記ヒトm−トモシン由来の
3種のフォームのいずれに関しても可溶性蛋白質として
精製でき、コバルトレジンによって精製可能であったた
めインビトロ結合試験が可能となった。本精製法によれ
ばFujitaらの行えなかったヒトシンタキシン1a
とヒトm−トモシンとの結合・解離定数なども測定可能
である。
【0054】(ヒトシンタキシン1aの大腸菌での発現
および精製)ヒトシンタキシン1aを得るために、ま
ず、ヒト脳polyA RNA(CLONTECH)由
来のcDNAを鋳型とテンプレートとして下記sy1a
4T(s)、sy1a4T(a)の両プライマーを用い
てシンタキシン1aのORF領域内1−266AAをP
CRにより増幅後にEcoRI−XhoI消化し、Ec
oRI−XhoI消化したpGEX−4T−3(Ame
rsham pharmacia biotech)に
組換えた(pGEX−sy1a)。シークエンシングを
行い、PCRによる変異およびフレームのずれがないこ
とを確認した。
【0055】sy1a4T(s):CCGGAATTC
CATGAAGGACCGAACCCAGGAGCTC sy1a4T(a):CCGCTCGAGTTACGC
CTTGCTCTGGTACTT
【0056】pGEX−sy1aをトランスフォーメー
ションしたDH5aを増殖後期(OD 0.5以上)に
入るまで37℃にて培養後、IPTGを終濃度1 mM
添加し5時間の発現誘導を行った。集菌後PBS(−)
でリンスしてAバッファー(50mM Tris−HC
l pH7.5/1mM EDTA/1mM DTT/
1mM PMSF)で懸濁後リゾチーム処理(0.5m
g/ml)を氷中で30分行った。NP−40(終濃度
1%)添加後超音波処理を行い、その遠心上清よりGS
T−シンタキシン1a(1−266AA)をグルタチオ
ンセファロース(Amersham pharmaci
a biotech)を用いて定法にしたがって精製し
た。同時にインサートを入れていないpGEX−4T−
3を用いてGSTを同誘導条件下で発現・精製した。こ
こにおいて発現させたシンタキシン1aはORF全長で
はなく、C端側アミノ酸残基を除いた1−266アミノ
酸からなる蛋白質である。シンタキシン1aのC端側2
1アミノ酸残基が極めて親水性が低く不溶化の原因にな
ること、C端側を欠失させてもシンタキシン1aの蛋白
質としての特性が失われないことが文献的にも確認され
たことから(引用文献2、3、4、および5)、C端側
アミノ酸残基を除いた1−266アミノ酸からなるシン
タキシン1aを使用した。その結果、クマーシーブルー
染色ではほぼシングルバンドレベルの融合蛋白質を得た
〔図2の(A)〕。GST−シンタキシン1aのフラク
ション4−6をプールしGST−シンタキシン1a精製
標品とした。同様にGSTに関しても図2の(B)のフ
ラクション5−8をプールし精製標品を得た。
【0057】(m−トモシンとシンタキシン1aの結合
解析)コバルトレジンで精製したm−トモシンおよびそ
のトランケーティッドフォーム2種をGST(17μ
g)結合グルタチオンセファロース(bed volu
me 10μl)と混合し4℃で6時間回転攪拌させ
た。この遠心上清(GST−グルタチオンセファロース
非吸着画分)をGST−syntaxin1a(17μ
g)を結合させたグルタチオンセファロース(bed
volume 10μl)にそれぞれ加え4℃でさらに
16時間回転攪拌した。GST−グルタチオンセファロ
ース吸着画分、GST−syntaxin1a−グルタ
チオンセファロース吸着画分のそれぞれをSDS−PA
GEサンプルバッファーで溶出し、抗ペンタHis抗体
(Qiagen)を用いたウエスタンブロッティングで
シンタキシン1aに対するm−トモシン各フォームの結
合活性を解析した。なお、SDS−PAGEには4−1
2 % Bis−Tris Gel(NOVEX)を用い
た。操作はウエスタンブロッティングと共にマニュアル
に従った。ホースラディシュ・パーオキシダーゼ標識し
た2次抗体の検出はECL Western blot
ting detection reagents
(Amershampharmacia biotec
h)を用いて行った。
【0058】その結果、グルタチオンセファロースに固
定したGSTに対しては3種のm−トモシンのいずれも
結合しなかった(図3;レーン1、3、および5)。G
ST−シンタキシン1aに対してはpFB−Tm−1由
来のm−トモシンORF全長を含むもののみ結合活性を
示したがトランケーティッドフォーム2種はいずれも結
合しなかった(図3;レーン2、4、および6)。これ
らの結果からm−トモシンのORF全長は特異的にシン
タキシン1aに対して結合活性を示すことが明らかにな
った。
【0059】
【発明の効果】以上、ヒト脳由来長鎖cDNAライブラ
リーより選出したクローン(fh25371)を基に全
長cDNAを決定して得られた遺伝子はヒトシンタキシ
ン1aとの結合活性を有する蛋白質をコードすることが
確認できた。この遺伝子はラットm−トモシンとヌクレ
オチドレベルで約88.7%、アミノ酸で約97%の相
同性を有しており、ノーザンブロッティングの結果から
脳での発現が認められた。シンタキシン1aは神経伝達
物質の放出に重要な蛋白質であることが知られており、
これに結合し得るヒトm−トモシンも神経伝達物質の放
出に重要な役割を担っていることが示唆される。かくし
て、本発明に係るヒトm−トモシン、その由来物である
ペプチド、並びにこれらをコードするポリヌクレオチド
は、ヒトm−トモシンに関連する疾病、例えば神経伝達
物質の放出異常や量的異常に基づく疾病の防止および/
または治療薬、並びに診断手段として有用である。
【0060】
【引用文献】1.Fujita,Y.et al. T
omosyn:a syntaxin−1−bindi
ng protein that forms a n
ovel complex in the neuro
transmitter release proce
ss(1998)Neuron 20,905−915 2.Hata,Y.et al. Synaptic
vesicle fusion complex co
ntains unc−18 homologue b
ound to syntaxin(1993)Nat
ure 366,347−351 3.Hata,Y.et al. A novel u
biquitous form of munc−18
interacts with multiple
syntaxins(1995)J.Biol.Che
m.270,13022−13028 4.Kee,Y.et al. Disinct do
mains of syntaxin are req
uired for synaptic vesicl
e complex formation and d
issociation(1995)Neuron 1
4,991−998 5.Kee,Y.et al. Localizati
on of synaptotagmin−bindi
ng domain on syntaxin(199
6)J.Neurosci.16,1975−1981 6.Yokoyama,S.et al. Three
splicing valiants of tom
osyn and identification o
f their syntaxin−binding
region(1999)Biochem.Bioph
ys.Res.Commun.256,218−222 7.Masuda,E.S.et al. Tomos
yn binds t−SNARE proteins
via a VAMP−like coiled c
oil(1998)Neuron 21,479−48
【0061】
【配列表フリーテキスト】
配列表配列番号3:PCRプライマー用に設計されたポ
リヌクレオチド 配列表配列番号4:PCRプライマー用に設計されたポ
リヌクレオチド 配列表配列番号5:PCRプライマー用に設計されたポ
リヌクレオチド 配列表配列番号6:PCRプライマー用に設計されたポ
リヌクレオチド 配列表配列番号7:PCRプライマー用に設計されたポ
リヌクレオチド
【0062】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> DAIICHI PHARMACEUTICL CO., LTD KAZUSA DNA RESEARCH INSTITUTE <120> A novel human m-tomosyn <130> NP02-1049 <140> <141> <150> 2001-157346 <151> 2001-05-25 <160> 7 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 3348 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (1)..(3348) <400> 1 atg agg aaa ttc aac atc agg aag gtg ctg gac ggc ctg acc gcc ggc 48 Met Arg Lys Phe Asn Ile Arg Lys Val Leu Asp Gly Leu Thr Ala Gly 1 5 10 15 tcg tcc tcg gcg tcg cag cag caa cag cag cag cat ccg cct ggg aac 96 Ser Ser Ser Ala Ser Gln Gln Gln Gln Gln Gln His Pro Pro Gly Asn 20 25 30 cgg gag ccg gag atc cag gaa acg ctc cag tcc gag cac ttt cag ctc 144 Arg Glu Pro Glu Ile Gln Glu Thr Leu Gln Ser Glu His Phe Gln Leu 35 40 45 tgc aag act gtt cgc cat gga ttt ccc tat caa ccc tca gcc ctg gcc 192 Cys Lys Thr Val Arg His Gly Phe Pro Tyr Gln Pro Ser Ala Leu Ala 50 55 60 ttt gat cct gta cag aag atc ctg gca gtg gga act cag act ggt gct 240 Phe Asp Pro Val Gln Lys Ile Leu Ala Val Gly Thr Gln Thr Gly Ala 65 70 75 80 tta agg ctc ttt ggt cgt cca gga gta gaa tgt tat tgc cag cat gac 288 Leu Arg Leu Phe Gly Arg Pro Gly Val Glu Cys Tyr Cys Gln His Asp 85 90 95 agt gga gct gca gta atc cag ctc cag ttc ctg att aat gag gga gcg 336 Ser Gly Ala Ala Val Ile Gln Leu Gln Phe Leu Ile Asn Glu Gly Ala 100 105 110 ctt gtg agt gcc ttg gct gat gac acc tta cac tta tgg aat tta cgt 384 Leu Val Ser Ala Leu Ala Asp Asp Thr Leu His Leu Trp Asn Leu Arg 115 120 125 cag aag agg cct gcc ata cta cat tcg ctt aaa ttt tgc aga gaa agg 432 Gln Lys Arg Pro Ala Ile Leu His Ser Leu Lys Phe Cys Arg Glu Arg 130 135 140 gtt aca ttt tgc cat ctg cct ttc cag agt aag tgg ctc tat gtg ggc 480 Val Thr Phe Cys His Leu Pro Phe Gln Ser Lys Trp Leu Tyr Val Gly 145 150 155 160 act gaa cga ggt aat ata cat att gtc aat gtg gag tcc ttc aca ctc 528 Thr Glu Arg Gly Asn Ile His Ile Val Asn Val Glu Ser Phe Thr Leu 165 170 175 tca ggc tac gtc att atg tgg aat aaa gcc att gaa ctg tca tct aaa 576 Ser Gly Tyr Val Ile Met Trp Asn Lys Ala Ile Glu Leu Ser Ser Lys 180 185 190 tct cac cca gga cct gtg gtc cat ata agt gat aat cca atg gac gag 624 Ser His Pro Gly Pro Val Val His Ile Ser Asp Asn Pro Met Asp Glu 195 200 205 gga aag ctt ttg att ggc ttt gaa tct gga aca gta gtt tta tgg gac 672 Gly Lys Leu Leu Ile Gly Phe Glu Ser Gly Thr Val Val Leu Trp Asp 210 215 220 ctc aaa tca aag aaa gcc gac tac aga tac aca tat gat gag gct atc 720 Leu Lys Ser Lys Lys Ala Asp Tyr Arg Tyr Thr Tyr Asp Glu Ala Ile 225 230 235 240 cac tct gtt gct tgg cat cat gaa gga aaa caa ttt att tgc agt cat 768 His Ser Val Ala Trp His His Glu Gly Lys Gln Phe Ile Cys Ser His 245 250 255 tca gat ggc acc ttg act ata tgg aat gta agg tcc cct gct aaa cca 816 Ser Asp Gly Thr Leu Thr Ile Trp Asn Val Arg Ser Pro Ala Lys Pro 260 265 270 gta cag aca atc act cca cat gga aaa cag tta aag gat ggg aag aag 864 Val Gln Thr Ile Thr Pro His Gly Lys Gln Leu Lys Asp Gly Lys Lys 275 280 285 cca gaa cca tgc aaa cct atc ctc aag gtg gaa ttc aaa acg act aga 912 Pro Glu Pro Cys Lys Pro Ile Leu Lys Val Glu Phe Lys Thr Thr Arg 290 295 300 tct ggg gag cct ttt att att tta tca gga ggt ttg tca tat gat act 960 Ser Gly Glu Pro Phe Ile Ile Leu Ser Gly Gly Leu Ser Tyr Asp Thr 305 310 315 320 gta gga aga aga cct tgc tta aca gtg atg cat ggg aaa agc act gct 1008 Val Gly Arg Arg Pro Cys Leu Thr Val Met His Gly Lys Ser Thr Ala 325 330 335 gtg cta gaa atg gac tat tca att gtt gat ttt cta acg ctg tgt gaa 1056 Val Leu Glu Met Asp Tyr Ser Ile Val Asp Phe Leu Thr Leu Cys Glu 340 345 350 aca cca tac cca aat gat ttt caa gaa cca tat gct gtg gtt gtt ctt 1104 Thr Pro Tyr Pro Asn Asp Phe Gln Glu Pro Tyr Ala Val Val Val Leu 355 360 365 cta gaa aag gat tta gta ctt ata gac ctt gca caa aat gga tat cct 1152 Leu Glu Lys Asp Leu Val Leu Ile Asp Leu Ala Gln Asn Gly Tyr Pro 370 375 380 ata ttt gaa aat ccc tac cct ttg agt ata cat gag tcc cct gtt aca 1200 Ile Phe Glu Asn Pro Tyr Pro Leu Ser Ile His Glu Ser Pro Val Thr 385 390 395 400 tgt tgc gaa tat ttt gcg gat tgt cct gtg gac ctt att cct gca ctt 1248 Cys Cys Glu Tyr Phe Ala Asp Cys Pro Val Asp Leu Ile Pro Ala Leu 405 410 415 tat tct gtt gga gct aga cag aaa cgt caa ggt tac agc aaa aag gaa 1296 Tyr Ser Val Gly Ala Arg Gln Lys Arg Gln Gly Tyr Ser Lys Lys Glu 420 425 430 tgg ccc atc agc gga ggt aat tgg ggc ttg ggt gct caa agt tac cca 1344 Trp Pro Ile Ser Gly Gly Asn Trp Gly Leu Gly Ala Gln Ser Tyr Pro 435 440 445 gaa ata att att aca ggg cat gct gat ggg tca gtt aag ttc tgg gat 1392 Glu Ile Ile Ile Thr Gly His Ala Asp Gly Ser Val Lys Phe Trp Asp 450 455 460 gct tct gca ata act cta caa gta tta tat aag cta aag aca tct aaa 1440 Ala Ser Ala Ile Thr Leu Gln Val Leu Tyr Lys Leu Lys Thr Ser Lys 465 470 475 480 gta ttt gaa aag tca aga aat aaa gat gac agg cca aac aca gac att 1488 Val Phe Glu Lys Ser Arg Asn Lys Asp Asp Arg Pro Asn Thr Asp Ile 485 490 495 gta gat gaa gat cca tat gcc att cag atc atc tcc tgg tgt cca gaa 1536 Val Asp Glu Asp Pro Tyr Ala Ile Gln Ile Ile Ser Trp Cys Pro Glu 500 505 510 agt aga atg ctg tgc atc gct gga gtt tca gct cat gtc att att tat 1584 Ser Arg Met Leu Cys Ile Ala Gly Val Ser Ala His Val Ile Ile Tyr 515 520 525 aga ttc agc aag cag gaa gta atc aca gaa gtc att ccg atg ctt gaa 1632 Arg Phe Ser Lys Gln Glu Val Ile Thr Glu Val Ile Pro Met Leu Glu 530 535 540 gtt cga tta tta tat gag ata aat gat gtg gaa act ccg gag ggt gag 1680 Val Arg Leu Leu Tyr Glu Ile Asn Asp Val Glu Thr Pro Glu Gly Glu 545 550 555 560 cag cca cca cct ttg cca aca ccc gtg gga ggg tcc aac cct cag ccc 1728 Gln Pro Pro Pro Leu Pro Thr Pro Val Gly Gly Ser Asn Pro Gln Pro 565 570 575 atc cct cct cag tct cat cca tct acc agt agc agt tca tct gat ggg 1776 Ile Pro Pro Gln Ser His Pro Ser Thr Ser Ser Ser Ser Ser Asp Gly 580 585 590 ctt cgt gat aat gta cct tgt tta aaa gtt aaa aac tca cca ctt aaa 1824 Leu Arg Asp Asn Val Pro Cys Leu Lys Val Lys Asn Ser Pro Leu Lys 595 600 605 cag tct cca ggt tat caa aca gaa cta gtt att cag ttg gtt tgg gtg 1872 Gln Ser Pro Gly Tyr Gln Thr Glu Leu Val Ile Gln Leu Val Trp Val 610 615 620 ggt gga gaa cca cca caa caa ata acc agc ctg gca gtc aat tct tcc 1920 Gly Gly Glu Pro Pro Gln Gln Ile Thr Ser Leu Ala Val Asn Ser Ser 625 630 635 640 tat gga ctg gtg gtt ttt ggc aat tgc aat ggc att gct atg gtt gac 1968 Tyr Gly Leu Val Val Phe Gly Asn Cys Asn Gly Ile Ala Met Val Asp 645 650 655 tac ctc cag aaa gca gtg ctg ctc aac ctg ggc act att gaa tta tat 2016 Tyr Leu Gln Lys Ala Val Leu Leu Asn Leu Gly Thr Ile Glu Leu Tyr 660 665 670 ggc tct aat gat cct tat cgg aga gaa ccc cga tct cct cgt aaa tct 2064 Gly Ser Asn Asp Pro Tyr Arg Arg Glu Pro Arg Ser Pro Arg Lys Ser 675 680 685 cga cag cct tca gga gcc ggt ctg tgt gat att agt gaa ggg act gtt 2112 Arg Gln Pro Ser Gly Ala Gly Leu Cys Asp Ile Ser Glu Gly Thr Val 690 695 700 gtt cca gag gat cgc tgc aaa tct cca acc tct gca aag atg tca agg 2160 Val Pro Glu Asp Arg Cys Lys Ser Pro Thr Ser Ala Lys Met Ser Arg 705 710 715 720 aag tta agc tta cct act gac cta aag cct gat tta gat gta aag gat 2208 Lys Leu Ser Leu Pro Thr Asp Leu Lys Pro Asp Leu Asp Val Lys Asp 725 730 735 aac tcc ttt agc cga tca cgg agt tca agt gta aca agc att gac aaa 2256 Asn Ser Phe Ser Arg Ser Arg Ser Ser Ser Val Thr Ser Ile Asp Lys 740 745 750 gaa tcc cga gaa gcg atc tcc gct ctt cat ttc tgt gaa acg ttt act 2304 Glu Ser Arg Glu Ala Ile Ser Ala Leu His Phe Cys Glu Thr Phe Thr 755 760 765 cga aag acg gac tcg tcc cct tcc cct tgt ctg tgg gtt gga aca acg 2352 Arg Lys Thr Asp Ser Ser Pro Ser Pro Cys Leu Trp Val Gly Thr Thr 770 775 780 cta gga aca gtg ctt gtc att gca ctg aac ctt ccc cca ggg gga gag 2400 Leu Gly Thr Val Leu Val Ile Ala Leu Asn Leu Pro Pro Gly Gly Glu 785 790 795 800 caa aga ctt ctt cag cca gta att gtg tct cca agt ggt act ata ttg 2448 Gln Arg Leu Leu Gln Pro Val Ile Val Ser Pro Ser Gly Thr Ile Leu 805 810 815 agg tta aaa ggt gca atc ttg aga atg gca ttt ctg gat acc aca ggc 2496 Arg Leu Lys Gly Ala Ile Leu Arg Met Ala Phe Leu Asp Thr Thr Gly 820 825 830 tgc tta ata cca cct gcg tat gaa ccc tgg aga gag cac aat gtt cct 2544 Cys Leu Ile Pro Pro Ala Tyr Glu Pro Trp Arg Glu His Asn Val Pro 835 840 845 gaa gaa aaa gac gaa aag gag aaa ttg aaa aaa cgg cgg cct gtc tca 2592 Glu Glu Lys Asp Glu Lys Glu Lys Leu Lys Lys Arg Arg Pro Val Ser 850 855 860 gta tcc ccc tcc tct tct cag gaa att agt gaa aac cag tat gca gtg 2640 Val Ser Pro Ser Ser Ser Gln Glu Ile Ser Glu Asn Gln Tyr Ala Val 865 870 875 880 ata tgt tct gaa aag caa gca aaa gta atc tca ctg cca acc cag aac 2688 Ile Cys Ser Glu Lys Gln Ala Lys Val Ile Ser Leu Pro Thr Gln Asn 885 890 895 tgt gct tat aag caa aat att aca gag acc tcg ttt gtg ctt cgt gga 2736 Cys Ala Tyr Lys Gln Asn Ile Thr Glu Thr Ser Phe Val Leu Arg Gly 900 905 910 gat att gta gca ttg agt aac agt atc tgc ctt gcc tgt ttc tgt gcc 2784 Asp Ile Val Ala Leu Ser Asn Ser Ile Cys Leu Ala Cys Phe Cys Ala 915 920 925 aat gga cat ata atg act ttt agt ttg cca agt tta aga cct ctg ttg 2832 Asn Gly His Ile Met Thr Phe Ser Leu Pro Ser Leu Arg Pro Leu Leu 930 935 940 gat gtg tat tac ttg ccc ctt acc aat atg cgg ata gcc aga acg ttc 2880 Asp Val Tyr Tyr Leu Pro Leu Thr Asn Met Arg Ile Ala Arg Thr Phe 945 950 955 960 tgc ttt acc aac aat gga caa gca tta tac ctt gtt tca cct aca gaa 2928 Cys Phe Thr Asn Asn Gly Gln Ala Leu Tyr Leu Val Ser Pro Thr Glu 965 970 975 atc cag aga ctt act tat agt caa gag acc tgt gaa aat ctt cag gaa 2976 Ile Gln Arg Leu Thr Tyr Ser Gln Glu Thr Cys Glu Asn Leu Gln Glu 980 985 990 atg ttg ggt gaa ctc ttc act cct gta gaa aca cct gaa gca cca aac 3024 Met Leu Gly Glu Leu Phe Thr Pro Val Glu Thr Pro Glu Ala Pro Asn 995 1000 1005 agg gga ttc ttt aaa ggc tta ttt gga ggt ggt gca caa tct ctt gac 3072 Arg Gly Phe Phe Lys Gly Leu Phe Gly Gly Gly Ala Gln Ser Leu Asp 1010 1015 1020 aga gaa gaa cta ttt gga gaa tcg tcc tca gga aag gct tca agg agc 3120 Arg Glu Glu Leu Phe Gly Glu Ser Ser Ser Gly Lys Ala Ser Arg Ser 1025 1030 1035 1040 ctt gca cag cat att cct ggc cct ggt ggc att gaa ggc gta aaa ggg 3168 Leu Ala Gln His Ile Pro Gly Pro Gly Gly Ile Glu Gly Val Lys Gly 1045 1050 1055 gca gca tct gga gtt gtt ggt gaa tta gca cga gcc agg ctg gca cta 3216 Ala Ala Ser Gly Val Val Gly Glu Leu Ala Arg Ala Arg Leu Ala Leu 1060 1065 1070 gat gaa aga ggg cag aaa ctt ggc gat ctg gaa gaa aga act gcg gcc 3264 Asp Glu Arg Gly Gln Lys Leu Gly Asp Leu Glu Glu Arg Thr Ala Ala 1075 1080 1085 atg tta tca agt gca gag tca ttt tct aaa cat gct cat gag att atg 3312 Met Leu Ser Ser Ala Glu Ser Phe Ser Lys His Ala His Glu Ile Met 1090 1095 1100 ttg aaa tac aaa gat aag aag tgg tac cag ttc tga 3348 Leu Lys Tyr Lys Asp Lys Lys Trp Tyr Gln Phe 1105 1110 1115 <210> 2 <211> 1115 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 2 Met Arg Lys Phe Asn Ile Arg Lys Val Leu Asp Gly Leu Thr Ala Gly 1 5 10 15 Ser Ser Ser Ala Ser Gln Gln Gln Gln Gln Gln His Pro Pro Gly Asn 20 25 30 Arg Glu Pro Glu Ile Gln Glu Thr Leu Gln Ser Glu His Phe Gln Leu 35 40 45 Cys Lys Thr Val Arg His Gly Phe Pro Tyr Gln Pro Ser Ala Leu Ala 50 55 60 Phe Asp Pro Val Gln Lys Ile Leu Ala Val Gly Thr Gln Thr Gly Ala 65 70 75 80 Leu Arg Leu Phe Gly Arg Pro Gly Val Glu Cys Tyr Cys Gln His Asp 85 90 95 Ser Gly Ala Ala Val Ile Gln Leu Gln Phe Leu Ile Asn Glu Gly Ala 100 105 110 Leu Val Ser Ala Leu Ala Asp Asp Thr Leu His Leu Trp Asn Leu Arg 115 120 125 Gln Lys Arg Pro Ala Ile Leu His Ser Leu Lys Phe Cys Arg Glu Arg 130 135 140 Val Thr Phe Cys His Leu Pro Phe Gln Ser Lys Trp Leu Tyr Val Gly 145 150 155 160 Thr Glu Arg Gly Asn Ile His Ile Val Asn Val Glu Ser Phe Thr Leu 165 170 175 Ser Gly Tyr Val Ile Met Trp Asn Lys Ala Ile Glu Leu Ser Ser Lys 180 185 190 Ser His Pro Gly Pro Val Val His Ile Ser Asp Asn Pro Met Asp Glu 195 200 205 Gly Lys Leu Leu Ile Gly Phe Glu Ser Gly Thr Val Val Leu Trp Asp 210 215 220 Leu Lys Ser Lys Lys Ala Asp Tyr Arg Tyr Thr Tyr Asp Glu Ala Ile 225 230 235 240 His Ser Val Ala Trp His His Glu Gly Lys Gln Phe Ile Cys Ser His 245 250 255 Ser Asp Gly Thr Leu Thr Ile Trp Asn Val Arg Ser Pro Ala Lys Pro 260 265 270 Val Gln Thr Ile Thr Pro His Gly Lys Gln Leu Lys Asp Gly Lys Lys 275 280 285 Pro Glu Pro Cys Lys Pro Ile Leu Lys Val Glu Phe Lys Thr Thr Arg 290 295 300 Ser Gly Glu Pro Phe Ile Ile Leu Ser Gly Gly Leu Ser Tyr Asp Thr 305 310 315 320 Val Gly Arg Arg Pro Cys Leu Thr Val Met His Gly Lys Ser Thr Ala 325 330 335 Val Leu Glu Met Asp Tyr Ser Ile Val Asp Phe Leu Thr Leu Cys Glu 340 345 350 Thr Pro Tyr Pro Asn Asp Phe Gln Glu Pro Tyr Ala Val Val Val Leu 355 360 365 Leu Glu Lys Asp Leu Val Leu Ile Asp Leu Ala Gln Asn Gly Tyr Pro 370 375 380 Ile Phe Glu Asn Pro Tyr Pro Leu Ser Ile His Glu Ser Pro Val Thr 385 390 395 400 Cys Cys Glu Tyr Phe Ala Asp Cys Pro Val Asp Leu Ile Pro Ala Leu 405 410 415 Tyr Ser Val Gly Ala Arg Gln Lys Arg Gln Gly Tyr Ser Lys Lys Glu 420 425 430 Trp Pro Ile Ser Gly Gly Asn Trp Gly Leu Gly Ala Gln Ser Tyr Pro 435 440 445 Glu Ile Ile Ile Thr Gly His Ala Asp Gly Ser Val Lys Phe Trp Asp 450 455 460 Ala Ser Ala Ile Thr Leu Gln Val Leu Tyr Lys Leu Lys Thr Ser Lys 465 470 475 480 Val Phe Glu Lys Ser Arg Asn Lys Asp Asp Arg Pro Asn Thr Asp Ile 485 490 495 Val Asp Glu Asp Pro Tyr Ala Ile Gln Ile Ile Ser Trp Cys Pro Glu 500 505 510 Ser Arg Met Leu Cys Ile Ala Gly Val Ser Ala His Val Ile Ile Tyr 515 520 525 Arg Phe Ser Lys Gln Glu Val Ile Thr Glu Val Ile Pro Met Leu Glu 530 535 540 Val Arg Leu Leu Tyr Glu Ile Asn Asp Val Glu Thr Pro Glu Gly Glu 545 550 555 560 Gln Pro Pro Pro Leu Pro Thr Pro Val Gly Gly Ser Asn Pro Gln Pro 565 570 575 Ile Pro Pro Gln Ser His Pro Ser Thr Ser Ser Ser Ser Ser Asp Gly 580 585 590 Leu Arg Asp Asn Val Pro Cys Leu Lys Val Lys Asn Ser Pro Leu Lys 595 600 605 Gln Ser Pro Gly Tyr Gln Thr Glu Leu Val Ile Gln Leu Val Trp Val 610 615 620 Gly Gly Glu Pro Pro Gln Gln Ile Thr Ser Leu Ala Val Asn Ser Ser 625 630 635 640 Tyr Gly Leu Val Val Phe Gly Asn Cys Asn Gly Ile Ala Met Val Asp 645 650 655 Tyr Leu Gln Lys Ala Val Leu Leu Asn Leu Gly Thr Ile Glu Leu Tyr 660 665 670 Gly Ser Asn Asp Pro Tyr Arg Arg Glu Pro Arg Ser Pro Arg Lys Ser 675 680 685 Arg Gln Pro Ser Gly Ala Gly Leu Cys Asp Ile Ser Glu Gly Thr Val 690 695 700 Val Pro Glu Asp Arg Cys Lys Ser Pro Thr Ser Ala Lys Met Ser Arg 705 710 715 720 Lys Leu Ser Leu Pro Thr Asp Leu Lys Pro Asp Leu Asp Val Lys Asp 725 730 735 Asn Ser Phe Ser Arg Ser Arg Ser Ser Ser Val Thr Ser Ile Asp Lys 740 745 750 Glu Ser Arg Glu Ala Ile Ser Ala Leu His Phe Cys Glu Thr Phe Thr 755 760 765 Arg Lys Thr Asp Ser Ser Pro Ser Pro Cys Leu Trp Val Gly Thr Thr 770 775 780 Leu Gly Thr Val Leu Val Ile Ala Leu Asn Leu Pro Pro Gly Gly Glu 785 790 795 800 Gln Arg Leu Leu Gln Pro Val Ile Val Ser Pro Ser Gly Thr Ile Leu 805 810 815 Arg Leu Lys Gly Ala Ile Leu Arg Met Ala Phe Leu Asp Thr Thr Gly 820 825 830 Cys Leu Ile Pro Pro Ala Tyr Glu Pro Trp Arg Glu His Asn Val Pro 835 840 845 Glu Glu Lys Asp Glu Lys Glu Lys Leu Lys Lys Arg Arg Pro Val Ser 850 855 860 Val Ser Pro Ser Ser Ser Gln Glu Ile Ser Glu Asn Gln Tyr Ala Val 865 870 875 880 Ile Cys Ser Glu Lys Gln Ala Lys Val Ile Ser Leu Pro Thr Gln Asn 885 890 895 Cys Ala Tyr Lys Gln Asn Ile Thr Glu Thr Ser Phe Val Leu Arg Gly 900 905 910 Asp Ile Val Ala Leu Ser Asn Ser Ile Cys Leu Ala Cys Phe Cys Ala 915 920 925 Asn Gly His Ile Met Thr Phe Ser Leu Pro Ser Leu Arg Pro Leu Leu 930 935 940 Asp Val Tyr Tyr Leu Pro Leu Thr Asn Met Arg Ile Ala Arg Thr Phe 945 950 955 960 Cys Phe Thr Asn Asn Gly Gln Ala Leu Tyr Leu Val Ser Pro Thr Glu 965 970 975 Ile Gln Arg Leu Thr Tyr Ser Gln Glu Thr Cys Glu Asn Leu Gln Glu 980 985 990 Met Leu Gly Glu Leu Phe Thr Pro Val Glu Thr Pro Glu Ala Pro Asn 995 1000 1005 Arg Gly Phe Phe Lys Gly Leu Phe Gly Gly Gly Ala Gln Ser Leu Asp 1010 1015 1020 Arg Glu Glu Leu Phe Gly Glu Ser Ser Ser Gly Lys Ala Ser Arg Ser 1025 1030 1035 1040 Leu Ala Gln His Ile Pro Gly Pro Gly Gly Ile Glu Gly Val Lys Gly 1045 1050 1055 Ala Ala Ser Gly Val Val Gly Glu Leu Ala Arg Ala Arg Leu Ala Leu 1060 1065 1070 Asp Glu Arg Gly Gln Lys Leu Gly Asp Leu Glu Glu Arg Thr Ala Ala 1075 1080 1085 Met Leu Ser Ser Ala Glu Ser Phe Ser Lys His Ala His Glu Ile Met 1090 1095 1100 Leu Lys Tyr Lys Asp Lys Lys Trp Tyr Gln Phe 1105 1110 1115 <210> 3 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed polynucleotide for PCR primer <400> 3 tgcggggagc cctccgaga 19 <210> 4 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed polynucleotide for PCR primer <400> 4 ggcagatggc aaaatgtaac cctttctctg 30 <210> 5 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed polynucleotide for PCR primer <400> 5 ccaggttatc aaacagaact agttattcag 30 <210> 6 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed polynucleotide for PCR primer <400> 6 ccgctcgagc taagttcttt cttccagatc gc 32 <210> 7 <211> 39 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Designed polynucleotide for PCR primer <400> 7 ccgctcgagc taaaatagtt cttctctgtc aagagattg 39
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヒトm−トモシン(m−トモシン)およびそ
のトランケーティッドフォームの発現を、SDS−PA
GEとウェスタンブロッティングで分析した図である。
レーン1〜4は、pFB−Tm−1(ORF全長 、1
−1115AA)を、レーン5〜8はpFB−Tm−4
(1−1086AA)を、レーン9〜12はpFB−T
m−5(1−1029AA)を組み込んだバキュロウイ
ルスを用いた。レーン1、5、9は各全抽出物、レーン
2、6、10は各可溶性抽出物、レーン3、7、11は
各非結合画分、レーン4、8、12は各溶出物である。
矢印は、各m−トモシンを示す。
【図2】 大腸菌で発現させグルタチオン−セファロー
スで精製したシンタキシン1aをSDS−PAGEによ
り確認した図である。レーン1は全抽出物、レーン2は
可溶性抽出物、レーン3はフロースルー画分、レーン4
〜8は溶出物である。(A)はpGEX−sylaを担
持するDH5αからグルタチオンセファロースで精製さ
れたGST−シンタキシン1aを示す。(B)は対照で
あり、pGEX4T−3を担持するDH5αから精製さ
れたGSTを示す。各画分は、クマシーブルー染色で確
認した。
【図3】 ヒトm−トモシン(m−トモシン)のシンタ
キシン1aに対する結合性を示す図である。レーン1、
3、5はGSTに結合した画分、レーン2、4、6はG
ST−シンタキシン1aに結合した画分、レーン1、2
は、m−トモシンの全長(1−1115AA)、レーン
3、4は、トランケーティッドフォームのm−トモシン
(1−1086AA)、レーン5、6はトランケーティ
ッドフォームのm−トモシン(1−1029AA)であ
る。
【図4】 プラスミドpFB−Tm−1のコンストラク
トを示す図面である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 35/74 A61K 35/76 4C084 35/76 39/395 D 4C085 38/00 N 4C086 39/395 45/00 4C087 48/00 4H045 45/00 A61P 25/00 48/00 43/00 111 A61P 25/00 C07K 14/47 43/00 111 16/18 C07K 14/47 C12N 1/15 16/18 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 C12Q 1/02 5/10 1/68 A C12P 21/02 G01N 33/15 Z C12Q 1/02 33/50 Z 1/68 C12N 15/00 ZNAA G01N 33/15 5/00 A 33/50 A61K 37/02 (72)発明者 長瀬 隆弘 千葉県木更津市矢那1532番3号 財団法人 かずさディー・エヌ・エー研究所内 (72)発明者 大石 道夫 千葉県木更津市矢那1532番3号 財団法人 かずさディー・エヌ・エー研究所内 (72)発明者 横田 博 東京都江戸川区北葛西1丁目16番13号 第 一製薬株式会社東京研究開発センター内 (72)発明者 佐藤 一紀 東京都江戸川区北葛西1丁目16番13号 第 一製薬株式会社東京研究開発センター内 Fターム(参考) 2G045 AA40 4B024 AA01 AA11 BA80 CA04 DA06 EA04 GA11 HA01 4B063 QA01 QA05 QA18 QQ20 QQ41 QQ79 QR31 QR48 QR51 QR75 QR77 QX02 QX07 4B064 AG01 CA02 CA10 CA19 CC24 CE12 DA01 DA13 4B065 AA26X AA90X AA90Y AA91X AB01 BA01 CA24 CA25 CA44 CA46 4C084 AA02 AA07 AA13 AA17 BA01 BA08 BA22 BA23 CA53 NA14 ZA01 ZC20 4C085 AA13 AA14 BB31 CC21 DD88 EE01 4C086 AA01 EA16 MA01 MA04 NA14 ZA01 ZC20 4C087 AA01 BB21 BB63 BC11 BC30 BC83 NA14 ZA01 ZC20 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA10 CA45 EA20 EA50 FA74 GA26

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の群より選ばれるポリペプチド; 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配列からなるポ
    リペプチド、 前記のポリペプチドを含有するポリペプチド、 前記のポリペプチドと少なくとも90%のアミノ酸
    配列上の相同性を有し、かつヒトシンタキシン1a(s
    yntaxin 1a)との結合活性を有するポリペプ
    チド、および 前記ポリペプチドにおいて1ないし数個のアミノ酸の
    欠失、置換、付加あるいは挿入といった変異を有し、か
    つヒトシンタキシン1a(syntaxin 1a)と
    の結合活性を有するポリペプチド。
  2. 【請求項2】 配列表の配列番号1に記載のアミノ酸配
    列の少なくとも5個の連続するアミノ酸配列を有するペ
    プチド。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のポリペプチド
    またはペプチドをコードするポリヌクレオチドまたはそ
    の相補鎖。
  4. 【請求項4】 配列表の配列番号2に記載の塩基配列か
    らなるポリヌクレオチドまたはその相補鎖。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載のポリヌクレオ
    チドまたはその相補鎖とストリンジェントな条件下でハ
    イブリダイゼーションするポリヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 配列表の配列番号2に記載の塩基配列ま
    たはその相補的塩基配列の少なくとも約15個の連続す
    る塩基配列を有するポリヌクレオチド。
  7. 【請求項7】 請求項3から6のいずれか1項に記載の
    ポリヌクレオチドを含有する組換えベクター。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の組換えベクターで形質
    転換された形質転換体。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の形質転換体を培養する
    工程を含む、請求項1または2に記載のポリペプチドま
    たはペプチドの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1または2に記載のポリペプチ
    ドまたはペプチドを免疫学的に認識する抗体。
  11. 【請求項11】 ヒトm−トモシン(m−tomosy
    n)とヒトシンタキシン1a(syntaxin 1
    a)との結合を阻害する請求項10に記載の抗体。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載のポリペプチドと相互
    作用してそのヒトシンタキシン1a(syntaxin
    1a)との結合を阻害若しくは増強する化合物、およ
    び/または請求項3から5のいずれか1項に記載のポリ
    ヌクレオチドと相互作用してその発現を阻害若しくは促
    進する化合物の同定方法であって、請求項1若しくは2
    に記載のポリペプチドまたはペプチド、請求項3から6
    のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、請求項7に
    記載のベクター、請求項8に記載の形質転換体、請求項
    10若しくは11に記載の抗体のうちの少なくとも何れ
    か一つを用いることを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載のポリペプチドと相互
    作用してそのヒトシンタキシン1a(syntaxin
    1a)との結合を阻害若しくは増強する化合物の同定
    方法であって、化合物と該ポリペプチドとの間の相互作
    用を可能にする条件下で、該ポリペプチドと化合物とを
    接触させて該化合物の相互作用を評価し、次いで、該化
    合物と該ポリペプチドとの相互作用により生じるシグナ
    ルの存在または不存在または変化を検出することによ
    り、該化合物が該ポリペプチドと相互作用して該ポリペ
    プチドのヒトシンタキシン1a(syntaxin 1
    a)との結合を増強または阻害するかどうかを決定する
    ことを含む方法。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載のポリペプチドと相互
    作用してそのヒトシンタキシン1a(syntaxin
    1a)との結合を阻害若しくは増強する化合物の同定
    方法であって、ヒトシンタキシン1aと該ポリペプチド
    との間の相互作用を可能にする条件下で、ヒトシンタキ
    シン1aと該ポリペプチドと化合物とを接触させて、ヒ
    トシンタキシン1aと該ポリペプチドとの相互作用によ
    り生じるシグナルの存在または不存在または変化を検出
    することにより、該化合物が該ポリペプチドとヒトシン
    タキシン1a(syntaxin 1a)との結合を阻
    害または増強するかどうかを決定することを含む方法。
  15. 【請求項15】 請求項3から5のいずれか1項に記載
    のポリヌクレオチドと相互作用してその発現を阻害若し
    くは促進する化合物の同定方法であって、化合物と該ポ
    リヌクレオチドとの間の相互作用を可能にする条件下
    で、該ポリヌクレオチドと化合物とを接触させて該化合
    物の相互作用を評価し、次いで、該化合物と該ポリヌク
    レオチドとの相互作用により生じるシグナルの存在また
    は不存在または変化を検出することにより、該化合物が
    該ポリヌクレオチドと相互作用してその発現を阻害若し
    くは促進するかどうかを決定することを含む方法。
  16. 【請求項16】 請求項12から15のいずれか1項に
    記載の方法で同定された化合物。
  17. 【請求項17】 請求項1に記載のポリペプチドと相互
    作用してそのヒトシンタキシン1a(syntaxin
    1a)との結合を阻害若しくは増強する化合物、また
    は請求項3から5のいずれか1項に記載のポリヌクレオ
    チドと相互作用してその発現を阻害若しくは促進する化
    合物。
  18. 【請求項18】 請求項1または2に記載のポリペプチ
    ドまたはペプチド、請求項3から6のいずれか1項に記
    載のポリヌクレオチド、請求項7に記載のベクター、請
    求項8に記載の形質転換体、請求項10若しくは11に
    記載の抗体、または請求項16若しくは17に記載の化
    合物のうちの少なくとも何れか一つを含有してなる医薬
    組成物。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の医薬組成物であっ
    て、神経伝達物質の放出制御作用を有する医薬組成物。
  20. 【請求項20】 神経伝達物質の量的異常に基づく疾病
    の防止および/または治療剤である請求項19に記載の
    医薬組成物。
  21. 【請求項21】 請求項1に記載のポリペプチドの発現
    または活性に関連した疾病の診断のための測定方法であ
    って、試料中の(a)該ポリペプチドをコードしている
    核酸および/または(b)該ポリペプチドをマーカーと
    して定量的若しくは定性的に分析することを含む測定方
    法。
  22. 【請求項22】 前記疾病が、請求項1に記載のポリペ
    プチドの量的異常に基づく神経伝達機能に関わる疾病で
    ある請求項21に記載の測定方法。
  23. 【請求項23】 請求項12から15のいずれか1項に
    記載の方法または請求項21若しくは請求項22に記載
    の測定方法に使用する試薬キットであって、請求項1に
    記載のポリペプチド、請求項2に記載のペプチド、請求
    項3から6のいずれか1項に記載のポリヌクレオチド、
    または請求項10若しくは11に記載の抗体のうちの、
    少なくとも1つを含んでなる試薬キット。
  24. 【請求項24】 プラスミドpFB−Tm−1(受託番
    号;FERM BP−7593)。
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