JP2001055947A - ディーゼルエンジンの燃料噴射装置 - Google Patents

ディーゼルエンジンの燃料噴射装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温始動性を向上する。 【解決手段】 本発明は、エンジンの低温始動時(Tw
≦Tc)にパイロット噴射とメイン噴射とを実行するデ
ィーゼルエンジンの燃料噴射装置において、エンジンが
所定回転以下のとき(Ne≦Nest)、パイロットイ
ンターバルを一定値に固定し(固定モード)、エンジン
が上記所定回転を越えたとき(Ne>Nest)、パイ
ロットインターバルをエンジン回転速度に応じて変化さ
せる(寒冷時始動モード)制御を行うものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンの燃料噴射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直噴式ディーゼルエンジンにおいては、
燃料噴射量や噴射時期等について設定自由度の高いコモ
ンレール式燃料噴射装置が用いられる。この場合、寒冷
時における低温始動に際してパイロット噴射とメイン噴
射とを実行するものが知られている。つまり、シリンダ
内での着火が困難な低温始動時に、メイン噴射に先立っ
て少量のパイロット噴射を行い、これを火種としてメイ
ン噴射による主燃焼を行わせる。パイロット噴射とメイ
ン噴射との時間的間隔をパイロットインターバルとい
う。
【0003】パイロット噴射量とパイロットインターバ
ルとは通常エンジンの冷却水温に応じて決められる。即
ち、図9に示す如き低温マップと高温マップとを二つ用
意し、水温TwがTwL 以下のときは低温マップを、水
温TwがTwH 以上のときは高温マップを使用し、パイ
ロット噴射量とパイロットインターバルとを決定する。
TwL <Tw<TwH のときは低温マップと高温マップ
とを直線補間してそれらの値を決定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来低温側の
制御は常温(20℃程度)を想定しており、より低温時
(例えば−10℃程度)に始動が困難であった。即ち、図
10は常温時の始動状況を示すが、このときは運転手が
スタータON(クランキング)している最中にエンジンが
かかり、スタータをOFF してもエンジンが自力運転し、
回転速度を上昇させていく。低温時にもこのような状況
になればよいのだが、図11に示すように低温だと運転
手がスタータONの最中にエンジンがかかったと判断して
も、実際にはエンジンが着火と失火とを繰り返してお
り、エンジン回転速度が大きく変動した状態となってい
る。よって運転手がスタータをOFF しても失火サイクル
の発生によりエンスト、回転不安定、吹き上がり不良等
が生じる。なお、最近ではグロープラグ等の始動補助装
置が廃止される傾向にあり、このような始動性不良の改
善は必須となっている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、エンジンの低
温始動時にパイロット噴射とメイン噴射とを実行するデ
ィーゼルエンジンの燃料噴射装置において、エンジンが
所定回転以下のとき、パイロットインターバルを一定値
に固定し、エンジンが上記所定回転を越えたとき、パイ
ロットインターバルをエンジン回転速度に応じて変化さ
せる制御を行うものである。
【0006】ここで、上記パイロットインターバルを変
化させる制御が、水温及びエンジン回転速度をパラメー
タとするパイロットインターバルマップに従って行わ
れ、このマップが水温が低い程、またエンジン回転速度
が高い程、パイロットインターバルを増加させるもので
あるのが好ましい。
【0007】また、エンジンが上記所定回転以下のと
き、パイロット噴射量が水温に応じて変化されると共に
水温が低い程増加され、エンジンが上記所定回転を越え
たとき、パイロット噴射量が水温及びエンジン回転速度
に応じて変化されると共に水温が低い程、またエンジン
回転速度が高い程増加されるのが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基いて説明する。
【0009】図8は車両等に搭載される直噴ディーゼル
エンジンのコモンレール式燃料噴射装置を示す。エンジ
ンの各気筒毎にインジェクタ1が設けられ、各インジェ
クタ1には、高圧管73を通じ、コモンレール72に貯
留されたコモンレール圧(数10〜数100MPa)の高圧燃料
が常時供給されている。コモンレール72への燃料圧送
は主に高圧ポンプ78によって行われる。即ち、燃料タ
ンク74の常圧程度の燃料が燃料フィルタ75を通じて
フィードポンプ76に吸引され、これにより燃料がフィ
ード管77を通じて高圧ポンプ78に送られる。ここで
燃料が高圧に加圧され、高圧管79を通じてコモンレー
ル72に送られる。インジェクタ1からリークされた燃
料がリーク管81を通じて燃料タンク74に戻される。
高圧ポンプ78が出口圧を制御するための圧力制御部を
有しているため、高圧ポンプ78から排出された燃料が
戻り管80を通じて燃料タンク74に戻されるようにな
っている。
【0010】かかる燃料噴射装置には燃料噴射制御を司
る電子制御ユニット(以下ECUという)82が設けら
れる。これはエンジンの運転状態(エンジン回転速度、
エンジン負荷等)に基づき、所定タイミングで所定長さ
の駆動パルスをインジェクタ1の電磁ソレノイド85に
送出し、インジェクタ1を開閉制御する。駆動パルスの
送出時間の長短に応じて燃料噴射量が増減される。また
ECU82はエンジン運転状態に応じてコモンレール圧
をフィードバック制御する。即ち、コモンレール2にコ
モンレール圧センサ83が設けられ、この値に基づき高
圧ポンプ78の出口圧を制御する。
【0011】ECU82にはエンジン回転速度センサ8
6、アクセル開度センサ87、スタータスイッチ88及
び水温センサ89が接続される。これらの出力に基づき
ECU82は、エンジン回転速度Ne(rpm) 、アクセル
開度Acc(%) (エンジン負荷に相当)、スタータのON
/OFF及びエンジン冷却水温Tw (℃) (エンジン温度に
相当)を検知する。
【0012】特にエンジン回転速度センサ86は、所定
のクランク位相毎(例えば6°CA毎)に回転パルス(ク
ランクパルス)を発生するようになっている。ECU8
2は所定時間当たりの回転パルス数をカウントし、エン
ジン回転速度Neを決定するようになっている。
【0013】さて、この燃料噴射装置では主にECU8
2により以下の如きエンジン始動制御が実行される。図
3にインジェクタ1の電磁ソレノイド85に送出される
駆動パルスの様子を示す。図示するように、エンジン始
動時には少量のパイロット噴射と多量のメイン噴射とが
実行される。そしてここでは始動時の状況に応じて (a)
〜(C) に示す三種類の噴射モードが選択される。
【0014】(a) の噴射形態は通常モードと称し、パイ
ロット噴射量Qpiがほぼ一定、パイロットインターバル
int がエンジン回転速度Neに応じた所定値とされる
モードである。ここでのパイロット噴射量Qpi、パイロ
ットインターバルTint は比較的小さい値である。なお
パイロットインターバルTint とはパイロット噴射終了
からメイン噴射開始までの無噴射期間をいう。
【0015】(b) の噴射形態は固定モードと称する。こ
こではパイロット噴射量Qpiが水温Twに応じた所定値
とされ、パイロットインターバルTint が一定値に固定
される。ここでのパイロット噴射量Qpi及びパイロット
インターバルTint は通常モードのときより大きい値と
される。
【0016】(c) の噴射形態は寒冷時始動モードと称す
る。ここではパイロット噴射量Qpiとパイロットインタ
ーバルTint とが水温Tw及びエンジン回転速度Neに
応じて変化される。ここでのパイロット噴射量Qpi及び
パイロットインターバルTint も通常モードのときより
大きい値とされる。
【0017】なお、全噴射モードにおいて、メイン噴射
量とメイン噴射時期とはエンジン運転状態に応じて定め
られる。
【0018】この始動制御は図1のフローチャートに従
って行われる。なお図2に実際のエンジン始動状況を示
すので適宜参照されたい。
【0019】図1に示すように、このフローはイグニッ
ションONと同時に開始される。ECU82はまずステッ
プ1でスタータスイッチ88の出力から現在スタータが
ONか否かを判断する。始動当初はスタータONなので、ス
テップ6に進み噴射モードを固定モードとする。
【0020】この後ステップ7に進み、アクセル開度セ
ンサ87の出力に基づく現在のアクセル開度Accと、
所定の始動時判定アクセル開度Accstとを比較する。
Acc≦Accstならステップ9に進んで始動制御を終
了するが、始動中は通常アクセルオンでAcc>Acc
stなので、ステップ8に進み、エンジン回転速度センサ
86の出力に基づく現在のエンジン回転速度Neと、所
定の始動制御終了判定速度Neend とを比較する。ここ
ではNeend が1000(rpm) ≦Neend ≦2000(rpm) を満
たす一定値とされる。Ne≧Neend ならステップ9に
進んで始動制御を終了するが、始動初期はエンジン回転
が未だ十分上昇しておらず、Ne<Neend なので、始
動制御を終了せずステップ1に戻る。
【0021】このループを繰り返すうちにエンジン回転
がある程度高まると、運転手はエンジンがかかったと判
断し、スタータをOFF する。するとステップ1からステ
ップ2に移行する。ステップ2では現在のエンジン回転
速度Neと切換回転速度Nestとを比較する。Ne≦N
stならステップ6に進んで固定モードを選択する。N
e>Nestならステップ3に進む。
【0022】ここで、ステップ2ではヒステリシスを伴
う判断がなされる。図2を参照して、切換回転速度Ne
stは二種類のヒステリシス速度、即ち高速側切換値Ne
st1と低速側切換値Nest2 とからなっている。図中実
線で示すように、エンジン回転速度Neが一律に上昇す
るような場合、エンジン回転速度Neが高速側切換値N
st1 を初めて越えたときNe≦NestからNe>Ne
stに切り換わり、以降この状態が持続する。しかし、一
点鎖線で示すように、着火・失火サイクルによりエンジ
ン回転変動の大きい始動時では、エンジン回転速度Ne
が高速側切換値Nest1 を越えても再び下降して高速側
切換値Nest1 を下回るときがある。そこで、このよう
なときは制御の安定性を考え、高速側切換値Nest1
り低い低速側切換値Nest2 以下にならなければNe>
NestからNe≦Nestに切り換わらないようにしてい
る。Ne≦Nestに切り換わった後は再度Ne>Ne
st1を満たすまで、Ne≦Nestが成立する。
【0023】ここではNest1 が600(rpm)≦Nest1
650(rpm)を満たす一定値とされ、低速側切換値Nest2
がNest2 =Nest1 −ΔNeを満たす一定値とされて
いる。ここではΔNe=200(rpm)に設定されている。
【0024】さて、図1に戻って、エンジン回転速度N
eが高まってNe>Nestとなると、ステップ2からス
テップ3に進む。ステップ3では、水温センサ89の出
力に基づく現在の水温Twと、予め設定された寒冷時判
定水温Tcとを比較する。ここではTc=0℃に設定さ
れている。Tw≦Tcのときは、ステップ4に進んで寒
冷時始動モードを選択する。一方Tw>Tcのときは、
ステップ5に進んで通常モードを選択する。
【0025】ここで、大抵の場合、寒冷時始動モードか
通常モードかはエンジン始動前の水温によって一義的に
決まる。水温上昇によりモードが切り替わる前に、エン
ジン回転が上昇してステップ8のNe≧Neend が満た
され、始動制御が終了するからである。よって始動前に
Tw≦Tcのときは常に寒冷時始動モードが選択され、
途中で通常モードに移行することはないといえる。
【0026】こうして、ステップ7でAcc≦Accst
となるまで、或いはステップ8でNe≧Neend となる
まで、本制御のループが繰り返され、いずれか一方の条
件が満たされたときステップ9で始動制御が終了する。
【0027】以下各モードについて詳述する。概説した
ように、通常モードでは、パイロット噴射量Qpiとパイ
ロットインターバルTint とが比較的小さく、パイロッ
ト噴射量Qpiが3 (mm3 /st)、パイロットインターバル
int が3 (°CA) 程度である。このモードはエンジン
の温間始動(所謂ホットスタート)を想定したものであ
る。筒内温度が十分高いので、パイロット噴射量Qpi
パイロットインターバルTint をそれほど大きくしなく
て済む。
【0028】これに対し、固定モードでは通常モードに
比べパイロット噴射量Qpi、パイロットインターバルT
int ともに大きい。パイロット噴射量Qpiは図4の水温
/パイロット噴射量マップに従って決定され、水温Tw
に応じて変化される。パイロットインターバルTint
一定値、ここではTint0=15 (°CA) 程度に固定され
る。このモードは始動直後、着火・失火サイクルを繰り
返しエンジン回転変動の著しいときに選択されるため、
毎回正確なタイミングで燃料噴射するため、所定の回転
パルス発生と同時にパイロット、メイン噴射を行うよう
にしたものである。
【0029】図4から分かるように、パイロット噴射量
piはTw>Tc(Tc=0℃)のとき一定値3 (mm3
/st)に固定され、Tw≦Tcのとき水温Twが減少する
程比例的に増加される。例えばTw=−15℃のときQpi
=10 (mm3 /st)である。
【0030】寒冷時始動モードでは、パイロット噴射量
piが固定モードと同様図4の水温/パイロット噴射量
マップに従って決定されるほか、図5のエンジン回転速
度/パイロット噴射量マップに従って決定される。一
方、パイロットインターバルTint が、図6の水温/パ
イロットインターバルマップに従って決定されるほか、
図7のエンジン回転速度/パイロットインターバルマッ
プに従って決定される。つまりパイロット噴射量Qpi
パイロットインターバルTint とが、水温Twとエンジ
ン回転速度Neとに応じて適宜変えられる。なお実際に
は図4と図5のマップ、図6と図7のマップが各一組と
され、それぞれ三次元マップを構成している。前者を単
にパイロット噴射量マップ、後者を単にパイロットイン
ターバルマップという。
【0031】図5から分かるように、パイロット噴射量
piはエンジン回転速度Neが低くなる程増加される。
ただしエンジン回転速度Neの変化に対するパイロット
噴射量Qpiの変化率は少ない。図4と図5のマップから
得られるパイロット噴射量Qpiは主に水温Twによって
値が増減され、エンジン回転速度Neはその水温Twに
基づいて定められた値に数%程度の補正を与えるにすぎ
ない。
【0032】図6から分かるように、パイロットインタ
ーバルTint は、Tw>Tc(0℃)のとき一定値3
(°CA) に固定され、Tw≦Tcのとき水温Twが減少
する程比例的に増加される。例えばTw=−15℃のとき
int =15 (°CA) である。水温Twが低くなるほどに
パイロット噴射時期はどんどん先行していく。
【0033】また図7から分かるように、パイロットイ
ンターバルTint は、Ne≦Nest1 のとき一定値、N
e>Nest1 のときエンジン回転速度Neが上昇する程
比例的に増加される。ただしここでもエンジン回転速度
Neの変化に対するパイロットインターバルTint の変
化率は少ない。図6と図7のマップから得られるパイロ
ットインターバルTint は主に水温Twによって増減さ
れ、エンジン回転速度Neはその水温Twに基づいて定
められた値に数%程度の補正を与えるにすぎない。なお
Nest1 をこの付近の値に変更することも可能である。
【0034】次に、上記制御内容を図2に示す実際のエ
ンジン始動状況に即して説明する。なおここではTw≦
Tcを前提とする。
【0035】運転手がスタータONしている間、エンジン
は着火と失火とを繰り返し回転変動が大きい。この間は
Ne≦Nestとなっている。よって噴射モードは固定モ
ードとし、パイロットインターバルTint を固定し、回
転変動に伴う噴射時期の変化を防止する。なおパイロッ
ト噴射量Qpiは水温Twに応じて定まる一定値である。
【0036】やがて運転手がエンジンがかかったと判断
し、スタータをOFF する。しかしながらこのときもエン
ジンに少ないながら失火サイクルが発生し、回転変動が
生じている。よってこのときも噴射モードは固定モード
とし、パイロットインターバルTint を固定する。
【0037】こうして失火サイクルがなくなり、エンジ
ン回転が上昇し始めNe>Nestとなったなら、パイロ
ット噴射量及びパイロットインターバルQpi,Tint
水温Twとエンジン回転速度Ne、特にエンジン回転速
度Neに応じて変化させる。このときは既に回転変動が
なくなっているから、パイロットインターバルを固定す
る必要はなく、逆にパイロットインターバルをエンジン
回転速度Neに応じて変化させるのが好ましい。そして
エンジン回転の上昇に合わせてパイロット噴射量も変化
させていくのが好ましい。そこで図4〜図7のマップに
従ってQpi,Tint を変化させるようにしたものであ
る。
【0038】このような制御を行うことによって、回転
変動大(Ne≦Nest)のときは失火を少なくするよう
な制御が行え、回転変動小(Ne>Nest)のときは速
やかにエンジン回転を立ち上がらせる制御を行えるよう
になる。これによって始動性、特に低温・極低温時の始
動性を大幅に向上することができる。この結果、グロー
プラグのような始動補助装置を廃止できる利点もある。
【0039】上記説明から分かるように、Nestは回転
変動がなくなるような値とするのが好ましく、さらには
スタータONの最中のクランキング回転速度より大きい値
にするのが好ましい。
【0040】なお、図2に一点鎖線で示すように、始動
後エンジン回転が一旦落ち込んで復帰するような場合、
噴射モードはかっこ書のように変化する。
【0041】従来のパイロット噴射始動制御では騒音低
減を主眼に置き、パイロット噴射量は3 (mm3 /st)程度
に、パイロットインターバルは3 (°CA) 程度に固定さ
れていた。本発明では適宜それらを変化させるので、低
温始動性を確実に向上できる。
【0042】以上、本発明の実施形態はほかにも種々考
えられる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば以下の如き優れた効果が
発揮される。
【0044】(1) 低温始動性が向上する。
【0045】(2) グロープラグ等の始動補助装置を廃止
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本装置の始動制御の内容を示すフローチャート
である。
【図2】本装置によるエンジンの始動状況を示す線図で
ある。
【図3】インジェクタ駆動パルスの発生状況を示し、
(a) は通常モード、(b) は固定モード、(c) は寒冷時始
動モードである。
【図4】水温/パイロット噴射量マップである。
【図5】エンジン回転速度/パイロット噴射量マップで
ある。
【図6】水温/パイロットインターバルマップである。
【図7】エンジン回転速度/パイロットインターバルマ
ップである。
【図8】コモンレール式燃料噴射装置のシステム図であ
る。
【図9】従来のパイロット噴射量・インターバルマップ
である。
【図10】エンジンの常温始動時の状況を示す線図であ
る。
【図11】従来のエンジンの低温始動時の状況を示す線
図である。
【符号の説明】
1 インジェクタ 72 コモンレール 82 電子制御ユニット 85 電磁弁 86 エンジン回転速度センサ 87 アクセル開度センサ 88 スタータスイッチ 89 水温センサ Ne エンジン回転速度 Nest 切換回転速度 Nest1 高速側切換値 Nest2 低速側切換値 Tc 寒冷時判定水温 Tint パイロットインターバル Tw 水温 Qpi パイロット噴射量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G066 AA07 AB02 AC09 AD12 BA12 BA14 BA61 CD25 CD26 CD28 DA10 DB01 DC04 DC09 DC14 DC18 3G301 HA02 JA03 KA01 KA24 KA25 MA11 MA18 MA23 NA08 NC02 NE16 NE26 PB08A PE01Z PE02Z PE03Z PE08Z PF03Z PF16Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの低温始動時にパイロット噴射
    とメイン噴射とを実行するディーゼルエンジンの燃料噴
    射装置において、エンジンが所定回転以下のとき、パイ
    ロットインターバルを一定値に固定し、エンジンが上記
    所定回転を越えたとき、パイロットインターバルをエン
    ジン回転速度に応じて変化させる制御を行うことを特徴
    とするディーゼルエンジンの燃料噴射装置。
  2. 【請求項2】 上記パイロットインターバルを変化させ
    る制御が、水温及びエンジン回転速度をパラメータとす
    るパイロットインターバルマップに従って行われ、該マ
    ップが水温が低い程、またエンジン回転速度が高い程、
    パイロットインターバルを増加させるものである請求項
    1記載のディーゼルエンジンの燃料噴射装置。
  3. 【請求項3】 エンジンが上記所定回転以下のとき、パ
    イロット噴射量が水温に応じて変化されると共に水温が
    低い程増加され、エンジンが上記所定回転を越えたと
    き、パイロット噴射量が水温及びエンジン回転速度に応
    じて変化されると共に水温が低い程、またエンジン回転
    速度が高い程増加される請求項1又は2記載のディーゼ
    ルエンジンの燃料噴射装置。
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Cited By (4)

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