JP2001055383A - オキサゾリドン化合物の製造法 - Google Patents

オキサゾリドン化合物の製造法

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JP2001055383A
JP2001055383A JP11232151A JP23215199A JP2001055383A JP 2001055383 A JP2001055383 A JP 2001055383A JP 11232151 A JP11232151 A JP 11232151A JP 23215199 A JP23215199 A JP 23215199A JP 2001055383 A JP2001055383 A JP 2001055383A
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Japan
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epoxide
isocyanate
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general formula
compound
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Akio Baba
章夫 馬場
Ikuya Shibata
育也 芝田
Shingo Nakayama
真吾 中山
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Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機スズ錯体の存在下、エポキシドとイソシ
アネートを反応させ、高い選択性および高収率でオキサ
ゾリドン化合物を製造する方法を提供すること。 【解決手段】 エポキシドとイソシアネートを一般式
(III) (式中、R3およびR4は、同一もしくは異なって水素原
子またはアルキルを表し、X1、X2およびX3は、同一
もしくは異なってハロゲン原子を表し、Mは、周期律表
のIA族に属する金属元素を表す)で表される有機スズ
錯体の存在下、反応させることを特徴とするオキサゾリ
ドン化合物の製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機スズ錯体の存
在下、エポキシドとイソシアネートを反応させ、オキサ
ゾリドン化合物を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オキサゾリドン化合物は医薬中間体、農
薬中間体、樹脂材料等の合成原料または溶剤として有用
である。オキサゾリドン化合物の製造法として、エポキ
シドとイソシアネートを原料とする製造法は副生成物が
少なく目的物の単離が容易であることから、工業的に好
適であることが知られている。従来、エポキシドとイソ
シアネートを反応させるオキサゾリドン化合物の製造法
としては、触媒として、ハロゲン化リチウム、第四級ア
ンモニウム塩、ルイス塩基またはルイス酸等を使用する
方法が知られていたが、これらの方法は、いずれも高い
反応温度、高い反応圧力等の過酷な条件を必要とするの
で、安全性、経済性の点で満足されるものではなかっ
た。
【0003】また、前記の問題を解決するために、触媒
として有機金属錯体を使用する方法が知られている。有
機合成化学協会誌、47巻、102−112頁、198
9年は、エポキシドとイソシアネートをトリブチルヨウ
化スズ等の有機スズ錯体またはテトラフェニルヨウ化ア
ンチモン等の有機アンチモン錯体の存在下、トリフェニ
ルホスフィンオキシド等の配位子の存在下または非存在
下、反応させて3,5−置換−2−オキサゾリドンを製
造する方法を開示している。
【0004】また、ブレティン・オブ・ケミカル・ソサ
イエティ・オブ・ジャパン(Bull.Chem.So
c.Jpn.),63,1069−1073(199
0)は、エポキシドとイソシアネートをテトラフェニル
ヨウ化アンチモン等の有機アンチモン錯体の存在下、反
応させて3,5−置換−2−オキサゾリドンを製造する
方法を開示している。
【0005】しかしながら、前記の2つの文献に記載の
方法では、イソシアネートの三量化等の副反応を防ぐた
めに、イソシアネートに対してエポキシドを過剰に使用
する(前者および後者の文献の実験例では、それぞれエ
ポキシドをイソシアネートに対して、3〜5当量、2当
量使用している)必要があり、目的物のエポキシド基準
の収率が低くなるという問題点があり、実用上満足され
るものではなかった。
【0006】また、ジャーナル・オブ・オーガニック・
ケミストリー(J.Org.Chem.),Vol.5
1,No.12,2177−2184(1986)は、
エポキシドとイソシアネートをトリブチルヨウ化スズ等
の有機スズ錯体およびトリフェニルホスフィンオキシド
等の配位子の存在下、反応させて3,5−置換−2−オ
キサゾリドンを製造する際において、脂肪族イソシアネ
ートを使用した場合、4−置換−2−イミノジオキソラ
ンが副生する等の問題点があることをあげている。
【0007】また、ブレティン・オブ・ケミカル・ソサ
イエティ・オブ・ジャパン(Bull.Chem.So
c.Jpn.),64,2661−2667(199
1)は、エポキシドとイソシアネートをトリブチルヨウ
化スズ等の有機スズ錯体等の存在下、ヘキサメチルリン
酸トリアミド等の配位子の存在下または非存在下、反応
させて3,5−置換−2−オキサゾリドンを製造する方
法を開示している。しかしながら、同文献は、原料、触
媒または配位子の種類の選択により、3,4−置換−2
−オキサゾリドンが副生する等の問題があることも報告
している。
【0008】前記のとおり、従来知られている有機スズ
錯体または有機アンチモン錯体等の金属錯体を触媒とし
て用いた方法は、反応における温度および圧力条件をお
だやかにすることができるが、(1)イソシアネートの
三量化等の副反応を防ぐために、イソシアネートに対し
てエポキシドを過剰量使用する必要があり、エポキシド
基準の3,5−置換−2−オキサゾリドンの収率が低
い、(2)原料、触媒または配位子の種類の選択によ
り、3,4−置換−2−オキサゾリドンが副生すること
がある、(3)脂肪族イソシアネートとエポキシドの反
応においては、4−置換−2−イミノジオキソランが副
生する等の問題点があり、実用上、満足されるものでは
なかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有機スズ錯
体の存在下、エポキシドとイソシアネートを反応させ、
高い選択性、および高収率でオキサゾリドン化合物を製
造する方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【0011】
【化6】
【0012】(式中、R1は、アリールオキシアルキ
ル、アラルキルオキシアルキル、アルコキシアルキルま
たはハロゲン置換もしくは非置換のアルキルを表す)で
表されるエポキシドと、一般式(II)
【0013】
【化7】
【0014】(式中、R2は、アラルキル、アルケニル
またはアルキルを表す)で表されるイソシアネートと
を、一般式(III)
【0015】
【化8】
【0016】(式中、R3およびR4は、同一もしくは異
なって水素原子またはアルキルを表し、X1、X2および
3は、同一もしくは異なってハロゲン原子を表し、M
は、周期律表のIA族に属する金属元素を表す)で表さ
れる有機スズ錯体の存在下、反応させることを特徴とす
る一般式(IV)
【0017】
【化9】
【0018】(式中、R1およびR2は、それぞれ前記と
同義である)で表されるオキサゾリドン化合物の製造法
を提供する。また、本発明は、前記の一般式(III)
で表される有機スズ錯体も提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】一般式中の各基の定義において、
アルキルとしては、直鎖または分岐状の炭素数1〜10
のものがあげられ、その具体例としては、例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、
イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オ
クチル、ノニル、デシル等があげられるが、中でも炭素
数1〜6のものが好ましい。アルケニルとしては、直鎖
または分岐状の炭素数2〜6の、例えばビニル、アリ
ル、1−プロペニル、メタクリル、クロチル、1−ブテ
ニル、3−ブテニル、2−ペンテニル、4−ペンテニ
ル、2−ヘキセニル、5−ヘキセニル等があげられる。
【0020】アリールオキシアルキルのアリール部分と
しては、フェニル、ナフチル等があげられる。アラルキ
ルオキシアルキルのアラルキル部分またはアラルキルと
しては、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル等があ
げられる。
【0021】アルコキシアルキルのアルキル部分として
は、前記のアルキルと同様のものがあげられ、また、ア
リールオキシアルキル、アラルキルオキシアルキルまた
はアルコキシアルキルのアルキレン部分としては、前記
に例示されたアルキルより水素原子が1つ少ないものが
あげられる。
【0022】ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素の各原子があげられる。ハロゲン置換のアル
キルとしては、前記に例示されたアルキルに1〜3個、
好ましくは1個のハロゲン原子が置換したものがあげら
れ、また、ハロゲン原子としては、前記と同様のものが
あげられる。また、周期律表のIA族(アルカリ金属)
に属する金属元素としては、リチウム、ナトリウム、カ
リウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムがあげら
れ、中でもリチウムが好ましい。
【0023】一般式(I)で表されるエポキシドとして
は、R1が、ベンジルオキシメチル、フェノキシメチ
ル、メトキシメチル、クロロメチルまたはエチルである
ものが好ましく使用される。一般式(I)で表されるエ
ポキシドは、市販品等として入手可能である。
【0024】一般式(II)で表されるイソシアネート
としては、R2が、ベンジル、アリル、ブチルまたはt
ert−ブチルであるものが好ましく使用される。一般
式(II)で表されるイソシアネートは、市販品等とし
て入手可能である。
【0025】一般式(III)で表される有機スズ錯体
としては、R3およびR4が、炭素数1〜6のアルキルで
あり、X1、X2およびX3がヨウ素であり、Mがリチウ
ムであるものが好ましく、その中でも、R3およびR
4が、ブチルであるものがより好ましく使用される。一
般式(III)で表される有機スズ錯体は、ジブチルジ
ヨウ化スズ等の有機スズ化合物とヨウ化リチウム等のア
ルカリ金属のハロゲン化物を反応溶媒中で、0〜100
℃、好ましくは20〜50℃で反応させることにより、
製造することができる。この場合、有機スズ化合物とア
ルカリ金属のハロゲン化物の使用量の比は、特に限定さ
れないが、1:5〜5:1、好ましくは1:1.1〜
1.1:1である。反応溶媒としては、特に限定はな
く、反応に影響を及ぼさないものなら何を使用してもよ
いが、例えば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香
族炭化水素、および前記の化合物のハロゲン化物、エー
テル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
等があげられ、その具体例としては、ヘキサン、シクロ
ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベン
ゼン、o−ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジブチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン等があげられれ、中で
もベンゼンがより好ましく使用される。また、原料の有
機スズ化合物は、ブレティン・オブ・ケミカル・ソサイ
エティ・オブ・ジャパン(Bull.Chem.So
c.Jpn.),35,208(1962)等記載の方
法に準じて合成してもよい。
【0026】また、該有機スズ錯体は、以下の式で表さ
れるアルキル基がエカトリアル位に位置する5配位のア
ート型錯体であることが好ましい。
【0027】
【化10】
【0028】(式中、R3、R4、X1、X2、X3および
Mは、それぞれ前記と同義である)本発明のオキサゾリ
ドン化合物の製造法において、原料である一般式(I)
で表されるエポキシドと一般式(II)で表されるイソ
シアネートの比率は、エポキシ基/イソシアネート基の
当量比で5:95〜95:5の範囲であるのが好まし
く、さらには40:60〜60:40の範囲であるのが
より好ましいが、エポキシ基とイソシアネート基が等量
であっても、オキサゾリン化合物の製造が可能である。
【0029】一般式(III)で表される有機スズ錯体
の使用量は、エポキシ基とイソシアネート基の総量に対
して当量比で、通常、1/1000〜1/1であるが、
好ましくは1/100〜1/1である。
【0030】本発明の製造法は、無溶媒でも実施可能で
あるが、反応溶媒を使用してもよく、該反応溶媒として
は、反応に影響を及ぼさない溶媒があげられ、例えば、
脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素およ
び前記化合物のハロゲン化物、エーテル類、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド等があげられ、その
好ましい具体例としては、ヘキサン、シクロヘキサン、
ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、o−
ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジブチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド等があげられる。
【0031】本発明の製造法における反応温度は、好ま
しくは0〜100℃であり、より好ましくは20〜50
℃である。また、反応圧力については特に制限はない
が、通常、常圧で実施される。また、反応容器の気相部
は乾燥空気雰囲気でもよいが、窒素ガス等の乾燥した不
活性ガス雰囲気であることが好ましい。
【0032】本発明の製造法は、(1)室温等の緩やか
な反応温度で実施が可能であり、反応速度も速い、
(2)エポキシドとイソシアネートが等量であっても十
分な反応収率で目的物が得られる、(3)イソシアネー
トの三量体の副生量が少ない、(4)エポキシドは選択
的に置換基のない側、すなわちβ開裂し、異性体である
3,4−置換−2−オキサゾリドンの副生が抑制され
る、(5)4−置換−2−イミノジオキソランの副生が
抑制される、(6)イソシアネートの置換基が大きく、
立体障害がある場合でも、目的物を高収率で得ることが
できる等の長所がある。また、本発明の製造法により製
造されるオキサゾリドン化合物は、医薬中間体、農薬中
間体、樹脂材料等の合成原料または溶剤として有用であ
る。
【0033】
【実施例】実施例1 NMRチューブに参考例1で得られたジブチルジヨウ化
スズ0.365g(0.75mmol)とヨウ化リチウ
ム0.101g(0.75mmol)を加え、重テトラ
ヒドロフラン(THF)0.75mlにて均一にして、
[Bu2SnI3-Li+(Bu:ブチル)を得た。これ
をこのまま、13C−NMRおよび119Sn−NMRにて
測定した。また比較データとして、ジブチルジヨウ化ス
ズの13C−NMRおよび119Sn−NMRを同様の手法
で測定した。
【0034】以下にその分析結果を示す。 Bu2SnI2 13 C−MNR(67.5MHz,THFd):δ=2
9.7[J(119Sn−1 3C)=356Hz],27.
2,24.7[J(119Sn−13C)=86Hz],1
4.24119 Sn−NMR(100.55MHz,THF):δ
=−58.1(s) [Bu2SnI3-Li+ 13 C−MNR(67.5MHz,THFd):δ=4
1.3[J(119Sn−1 3C)=520Hz],29.
3,25.5[J(119Sn−13C)=114Hz],
13.7119 Sn−NMR(101MHz,THF):δ=−1
41.4(s)
【0035】ヨウ化リチウムの添加により、スズの化学
シフトが83.3ppm以上のことは、スズ−炭素結合
について、ジブチルヨウ化スズの混成がspであるの
に対して、ヨウ化ナトリウムを加えると高磁場にシフト
した。スズと炭素のカップリング定数も356Hzから
520Hzに変化した。これはスズが四配位から五配位
に変化したことを示している。sp2に変化したことを
示している。NMR解析結果より、[Bu2SnI3-
Li+は、以下の式に示されるブチル基がエカトリアル
位に位置する5配位のアート型錯体であると同定した。
【0036】
【化11】
【0037】実施例2 窒素置換した10ml冷却管付き反応容器にベンゼン1
ml、参考例1で得られたジブチルジヨウ化スズ0.1
4g(0.3mmol)およびヨウ化リチウム0.04
g(0.3mmol)を加え室温にて1時間攪拌した。
次にベンジルオキシメチルオキシラン0.49g(3m
mol)およびtert−ブチルイソシアネート0.3
0g(3mmol)を加え室温にて1時間反応させた
後、1H−NMRを用いて1,1,2,2−テトラクロ
ロエタンを標準物質とした内部標準法により、反応物を
分析した。
【0038】その結果、反応収率90%であり、3−t
ert−ブチル−5−ベンジルオキシメチル−2−オキ
サゾリドン:2−(tert−ブチルイミノ)−4−ベ
ンジルオキシメチル−1,3−ジオキソラン:3−te
rt−ブチル−4−ベンジルオキシメチル−2−オキサ
ゾリドンの生成比は100:0:0であった。3−te
rt−ブチル−5−ベンジルオキシメチル−2−オキサ
ゾリドンをIR、元素分析、1H−NMR、13C−NM
Rにより同定した結果は以下のとおりであった。
【0039】IR(neat):1743(cm-1) 元素分析値:C:68.42、H:8.04、N:5.
32 (理論値)C:68.44、H:7.98、N:5.3
1 H−NMR (270MHz,CDCl3):δ=1.
37(s,9H),3.45(dd,1H,J=8.7
9,8.79Hz),3.62(dd,1H,J=8.
79,8.79Hz),3.63(d,2H,J=2.
93Hz),4.52−4.57(m,1H),4.5
9(s,2H),7.26−7.36(m,5H)13 C−NMR (67.5MHz,CDCl3,δpp
m):δ=26.97,44.93,52.87,7
0.03,70.35,73.15,127.32,1
27.41,128.04,137.33,156.1
5 また、反応収率は、以下の式により算出した。
【0040】
【数1】
【0041】実施例3〜13、比較例1〜4 反応原料、反応条件等を表1のようにする以外は、実施
例2の方法に準じて反応を行い、実施例3〜13、比較
例1〜4を実施した[表中のR1は一般式(I)のエポ
キシド、R2は一般式(II)のイソシアネートの各式
に対応するものである。また、比較例1〜4は、エポキ
シド、イソシアネートが各1mmol、触媒(および配
位子)が0.1mmol、ベンゼン1.0mlで実施し
た]。実施例3〜13、比較例1〜4で得られた反応生
成物は実施例2と同様の手法で同定した(実施例3〜1
3、比較例1〜4において、3,4−置換−2−オキサ
ゾリドンは生成しなかった)。その結果を表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】表2の結果は、本発明の製造法により、速
い反応速度で、また、高い反応収率および高い選択性
で、3,5−置換−2−オキサゾリドンを製造すること
ができることを示している。
【0045】参考例1:ジブチルジヨウ化スズの合成 50mlのナスフラスコにジブチルスズオキシド57.
15g(230mmol)および57%ヨウ化水素水溶
液100g(1100mmol)を加え120℃で5時
間還流した。生成物をエーテル抽出した後、チオ硫酸ナ
トリウム水溶液で1回洗浄し、さらに蒸留水で数回洗浄
した。エーテル層を無水硫酸マグネシウムで脱水した
後、減圧下にてエーテルを除き、残留分を減圧条件下蒸
留精製し、78g(160mmol)のジブチルジヨウ
化スズを得た。なお、前記の実施例、比較例および参考
例で使用したジブチルジヨウ化スズ以外の試薬、溶媒等
は市販のものを使用した。
【0046】
【発明の効果】本発明により、有機スズ錯体の存在下、
エポキシドとイソシアネートを反応させ、高い選択性お
よび高収率でオキサゾリドン化合物を製造する方法およ
び該製造法に使用される有機スズ錯体が提供される。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年9月9日(1999.9.9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】ヨウ化リチウムの添加により、スズの化学
シフトが83.3ppm高磁場にシフトした。これはス
ズが四配位から五配位に変化したことを示している。
ズと炭素のカップリング定数356Hzから520H
zに変化したことは、スズ−炭素結合について、ジブチ
ルヨウ化スズの混成がsp3であるのに対して、ヨウ化
リチウムを加えるとsp2に変化したことを示してい
る。以上のNMR解析結果より、[Bu2SnI3-
+は、以下の式に示されるブチル基がエカトリアル位
に位置する5配位のアート型錯体であると同定した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1は、アリールオキシアルキル、アラルキル
    オキシアルキル、アルコキシアルキルまたはハロゲン置
    換もしくは非置換のアルキルを表す)で表されるエポキ
    シドと、一般式(II) 【化2】 (式中、R2は、アラルキル、アルケニルまたはアルキ
    ルを表す)で表されるイソシアネートとを、一般式(I
    II) 【化3】 (式中、R3およびR4は、同一もしくは異なって水素原
    子またはアルキルを表し、X1、X2およびX3は、同一
    もしくは異なってハロゲン原子を表し、Mは、周期律表
    のIA族に属する金属元素を表す)で表される有機スズ
    錯体の存在下、反応させることを特徴とする一般式(I
    V) 【化4】 (式中、R1およびR2は、それぞれ前記と同義である)
    で表されるオキサゾリドン化合物の製造法。
  2. 【請求項2】 一般式(III) 【化5】 (式中、R3、R4、X1、X2、X3およびMは、それぞ
    れ前記と同義である)で表される有機スズ錯体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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