JP2001054798A - 汚水中の有害物質の処理方法および処理装置 - Google Patents
汚水中の有害物質の処理方法および処理装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 汚水中に含有される微量のダイオキシン類や
環境ホルモン等の有害物質を効率よく分解・除去する処
理装置を提供する。 【解決手段】 有害物質を含有する被処理水が導入され
る原水槽、前記原水槽から前記処理水を導出する被処理
水輸送手段、前記被処理水輸送手段にオゾン含有ガスを
供給する手段、前記オゾン含有ガスが供給された被処理
水を導入して、その一部を膜ろ過し、膜ろ過水を得る膜
ろ過装置、前記膜ろ過装置に導入された前記被処理水の
残部を、前記原水槽に返送する返送手段、および前記膜
ろ過水を導入して促進酸化処理を行う促進酸化処理装置
を具備することを特徴とする。
環境ホルモン等の有害物質を効率よく分解・除去する処
理装置を提供する。 【解決手段】 有害物質を含有する被処理水が導入され
る原水槽、前記原水槽から前記処理水を導出する被処理
水輸送手段、前記被処理水輸送手段にオゾン含有ガスを
供給する手段、前記オゾン含有ガスが供給された被処理
水を導入して、その一部を膜ろ過し、膜ろ過水を得る膜
ろ過装置、前記膜ろ過装置に導入された前記被処理水の
残部を、前記原水槽に返送する返送手段、および前記膜
ろ過水を導入して促進酸化処理を行う促進酸化処理装置
を具備することを特徴とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚水中の有害物質
の処理方法に係り、特に一般廃棄物埋め立て処理場およ
び産業廃棄物埋め立て処分場の浸出水や、下水あるいは
し尿等の有害物質を含んだ汚水の処理方法に関する。
の処理方法に係り、特に一般廃棄物埋め立て処理場およ
び産業廃棄物埋め立て処分場の浸出水や、下水あるいは
し尿等の有害物質を含んだ汚水の処理方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】ダイオキシン類や環境ホルモン等に限ら
ず、広く汚水中に含有される生物難分解性有機物を除去
するに当たっては、吸着や酸化分解等の処理方法が従来
から用いられてきた。
ず、広く汚水中に含有される生物難分解性有機物を除去
するに当たっては、吸着や酸化分解等の処理方法が従来
から用いられてきた。
【０００３】吸着処理としては、例えば活性炭吸着処理
が生物難分解性有機物の除去等に広く用いられているも
のの、吸着処理自体は、吸着処理自体は液相の希薄濃度
の物質を固相に高濃度の濃縮する操作にすぎない。ダイ
オキシン類や環境ホルモン等の極めて毒性の高い有害物
質を、こうした手法により処理した場合には、吸着処理
後の活性炭は毒物を高濃度に含有するために注意を要す
る。しかも、活性炭中の毒物を処理する必要があること
に問題があった。
が生物難分解性有機物の除去等に広く用いられているも
のの、吸着処理自体は、吸着処理自体は液相の希薄濃度
の物質を固相に高濃度の濃縮する操作にすぎない。ダイ
オキシン類や環境ホルモン等の極めて毒性の高い有害物
質を、こうした手法により処理した場合には、吸着処理
後の活性炭は毒物を高濃度に含有するために注意を要す
る。しかも、活性炭中の毒物を処理する必要があること
に問題があった。
【０００４】また、酸化処理に関しては、例えば特開平
１０−２８６５９７号公報には、凝集沈殿、精密膜ろ過
処理を行った後に、紫外線・過酸化水素併用型促進酸化
処理を行う方法が提案されているが、この方法を実施し
た場合には、精密ろ過膜処理では排水中の色度成分を除
去することができない。このため、着色性の汚水に対し
ては紫外線の透過率が悪く、安定した促進酸化処理を行
うためには強力な紫外線照射装置が必要となることに問
題があった。
１０−２８６５９７号公報には、凝集沈殿、精密膜ろ過
処理を行った後に、紫外線・過酸化水素併用型促進酸化
処理を行う方法が提案されているが、この方法を実施し
た場合には、精密ろ過膜処理では排水中の色度成分を除
去することができない。このため、着色性の汚水に対し
ては紫外線の透過率が悪く、安定した促進酸化処理を行
うためには強力な紫外線照射装置が必要となることに問
題があった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな問題点を解決するためになされたものであり、汚水
中に含有される微量のダイオキシン類や環境ホルモン等
の有害物質を効率よく分解・除去し得る方法を提供する
ことを目的とする。
うな問題点を解決するためになされたものであり、汚水
中に含有される微量のダイオキシン類や環境ホルモン等
の有害物質を効率よく分解・除去し得る方法を提供する
ことを目的とする。
【０００６】また本発明は、汚水中に含有される微量の
ダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質を効率よく
分解・除去する処理装置を提供することを目的とする。
ダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質を効率よく
分解・除去する処理装置を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、有害物質を含有する被処理水を原水槽に
導入する工程、前記被処理水を前記原水槽から導出し
て、オゾン含有ガスを供給する工程、前記オゾン含有ガ
スが供給された被処理水を膜ろ過装置に導入して、その
一部を膜ろ過して膜ろ過水を得る工程、前記膜ろ過装置
に導入された被処理水の残部を前記原水槽に返送する工
程、および前記膜ろ過水を促進酸化処理装置に導入して
促進酸化処理を施し、処理水を得る工程を具備する汚水
中の有害物質の処理方法を提供する。
に、本発明は、有害物質を含有する被処理水を原水槽に
導入する工程、前記被処理水を前記原水槽から導出し
て、オゾン含有ガスを供給する工程、前記オゾン含有ガ
スが供給された被処理水を膜ろ過装置に導入して、その
一部を膜ろ過して膜ろ過水を得る工程、前記膜ろ過装置
に導入された被処理水の残部を前記原水槽に返送する工
程、および前記膜ろ過水を促進酸化処理装置に導入して
促進酸化処理を施し、処理水を得る工程を具備する汚水
中の有害物質の処理方法を提供する。
【０００８】オゾン含有ガスは、散気管を通じた吹き込
み法や切り離し管による吹き込みとエジェクターとの組
み合わせ法等を用いて、原水槽から導出された被処理水
に供給することができる。
み法や切り離し管による吹き込みとエジェクターとの組
み合わせ法等を用いて、原水槽から導出された被処理水
に供給することができる。
【０００９】また、膜ろ過装置としては、精密膜ろ過装
置または限外膜ろ過装置を用いることができる。
置または限外膜ろ過装置を用いることができる。
【００１０】こうした構成の本発明の処理方法では、汚
水等の被処理水中のダイオキシン類や環境ホルモン等の
有害物質は、精密膜ろ過処理または限外膜ろ過処理等の
膜ろ過処理の直前に注入されるオゾンによるオゾン酸化
工程により分解され、さらに精密膜ろ過処理または限外
膜ろ過処理後に施される促進酸化処理工程により分解さ
れる。こうした有害物質の分解と同時に、色度成分など
紫外線を用いた促進酸化処理の妨げになる物質も分解除
去される。特に、精密膜ろ過処理または限外膜ろ過処理
後に設けられた促進酸化処理装置では、紫外線照射とオ
ゾン含有ガス注入とによって、オゾンや紫外線よりも酸
化力の強いヒドロキシラジカルなどのラジカル類が生成
し、このラジカル類によって汚水中のダイオキシン類や
環境ホルモン等を分解することができる。このため、ダ
イオキシン類や環境ホルモン等の有害物質の分解効率を
向上させることができる。
水等の被処理水中のダイオキシン類や環境ホルモン等の
有害物質は、精密膜ろ過処理または限外膜ろ過処理等の
膜ろ過処理の直前に注入されるオゾンによるオゾン酸化
工程により分解され、さらに精密膜ろ過処理または限外
膜ろ過処理後に施される促進酸化処理工程により分解さ
れる。こうした有害物質の分解と同時に、色度成分など
紫外線を用いた促進酸化処理の妨げになる物質も分解除
去される。特に、精密膜ろ過処理または限外膜ろ過処理
後に設けられた促進酸化処理装置では、紫外線照射とオ
ゾン含有ガス注入とによって、オゾンや紫外線よりも酸
化力の強いヒドロキシラジカルなどのラジカル類が生成
し、このラジカル類によって汚水中のダイオキシン類や
環境ホルモン等を分解することができる。このため、ダ
イオキシン類や環境ホルモン等の有害物質の分解効率を
向上させることができる。
【００１１】汚水中に残留するダイオキシン類や環境ホ
ルモンは、その大部分が懸濁物質に吸着した状態で存在
し、これを精密膜ろ過処理または限外膜ろ過処理等の膜
ろ過処理した場合、そのほとんどは除去される。また、
こうした膜ろ過処理を施した後に促進酸化処理を行うこ
とによって、溶解性のダイオキシン類や環境ホルモン等
の有害物質は分解され、ダイオキシン類や環境ホルモン
の除去効率はさらに向上する。また、精密膜ろ過処理水
または限外膜ろ過処理水中にオゾンが残留する程度のオ
ゾン注入条件を選択すれば、汚水中の有機物質による精
密膜ろ過もしくは限外ろ過膜内の有機物質のファウリン
グを防止することができる。このため、薬品洗浄間隔を
長くとることができるとともに、膜透過流束を２〜５ｍ
／日程度とすることができる。この流束は、通常の精密
膜ろ過膜装置もしくは限外膜ろ過膜装置と比較して２〜
１０倍程度高いものであるため、設備のコンパクト化を
も図ることができる。
ルモンは、その大部分が懸濁物質に吸着した状態で存在
し、これを精密膜ろ過処理または限外膜ろ過処理等の膜
ろ過処理した場合、そのほとんどは除去される。また、
こうした膜ろ過処理を施した後に促進酸化処理を行うこ
とによって、溶解性のダイオキシン類や環境ホルモン等
の有害物質は分解され、ダイオキシン類や環境ホルモン
の除去効率はさらに向上する。また、精密膜ろ過処理水
または限外膜ろ過処理水中にオゾンが残留する程度のオ
ゾン注入条件を選択すれば、汚水中の有機物質による精
密膜ろ過もしくは限外ろ過膜内の有機物質のファウリン
グを防止することができる。このため、薬品洗浄間隔を
長くとることができるとともに、膜透過流束を２〜５ｍ
／日程度とすることができる。この流束は、通常の精密
膜ろ過膜装置もしくは限外膜ろ過膜装置と比較して２〜
１０倍程度高いものであるため、設備のコンパクト化を
も図ることができる。
【００１２】本発明の方法においては、被処理水をポン
プにより原水槽から導出し、ポンプの吸い込み側にオゾ
ン含有ガスを導入して、このポンプ内で被処理水にオゾ
ン含有ガスを供給することが好ましい。
プにより原水槽から導出し、ポンプの吸い込み側にオゾ
ン含有ガスを導入して、このポンプ内で被処理水にオゾ
ン含有ガスを供給することが好ましい。
【００１３】この場合には、特別のオゾン注入手段を設
けなくとも効率よくオゾンの注入を行うことができるの
で、運転管理の簡便化および設備の低コスト化を図るこ
とが可能となる。
けなくとも効率よくオゾンの注入を行うことができるの
で、運転管理の簡便化および設備の低コスト化を図るこ
とが可能となる。
【００１４】また本発明においては、促進酸化処理装置
における促進酸化処理は、紫外線照射とオゾン注入とに
より行われることが好ましい。膜ろ過処理により得られ
た膜ろ過水にオゾンを注入することによって、溶存性の
ダイオキシン類や環境ホルモンなどの有害物質の濃度に
影響されずに、安定した促進酸化処理を行うことができ
る。このため、高い効率でダイオキシン類や環境ホルモ
ン等の有害物質を分解処理することができる。
における促進酸化処理は、紫外線照射とオゾン注入とに
より行われることが好ましい。膜ろ過処理により得られ
た膜ろ過水にオゾンを注入することによって、溶存性の
ダイオキシン類や環境ホルモンなどの有害物質の濃度に
影響されずに、安定した促進酸化処理を行うことができ
る。このため、高い効率でダイオキシン類や環境ホルモ
ン等の有害物質を分解処理することができる。
【００１５】また本発明においては、原水槽にオゾン分
解触媒を添加する工程を具備することが好ましい。二酸
化マンガンなどのオゾン分解触媒によって、オゾンより
も酸化力の強いヒドロキシラジカルなどのラジカル類が
生成する。このラジカル類によって汚水中のダイオキシ
ン類や環境ホルモン等を分解できるため、分解効率を向
上させることができる。
解触媒を添加する工程を具備することが好ましい。二酸
化マンガンなどのオゾン分解触媒によって、オゾンより
も酸化力の強いヒドロキシラジカルなどのラジカル類が
生成する。このラジカル類によって汚水中のダイオキシ
ン類や環境ホルモン等を分解できるため、分解効率を向
上させることができる。
【００１６】また本発明によれば、有害物質を含有する
被処理水が導入される原水槽、前記原水槽から前記処理
水を導出する被処理水輸送手段、前記被処理水輸送手段
にオゾン含有ガスを供給する手段、前記オゾン含有ガス
が供給された被処理水を導入して、その一部を膜ろ過
し、膜ろ過水を得る膜ろ過装置、前記膜ろ過装置に導入
された前記被処理水の残部を、前記原水槽に返送する返
送手段、および前記膜ろ過水を導入して促進酸化処理を
行う促進酸化処理装置を具備することを特徴とする汚水
中の有害物質の処理装置が提供される。
被処理水が導入される原水槽、前記原水槽から前記処理
水を導出する被処理水輸送手段、前記被処理水輸送手段
にオゾン含有ガスを供給する手段、前記オゾン含有ガス
が供給された被処理水を導入して、その一部を膜ろ過
し、膜ろ過水を得る膜ろ過装置、前記膜ろ過装置に導入
された前記被処理水の残部を、前記原水槽に返送する返
送手段、および前記膜ろ過水を導入して促進酸化処理を
行う促進酸化処理装置を具備することを特徴とする汚水
中の有害物質の処理装置が提供される。
【００１７】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関わる汚水中の有
害物質の処理方法および処理装置を図面を用いて説明す
る。
害物質の処理方法および処理装置を図面を用いて説明す
る。
【００１８】図１は、本発明の汚水中の有害物質の処理
装置の一例の構成を表すフロー図である。本発明の処理
方法は、こうした本発明の処理装置を用いて実施するこ
とができる。
装置の一例の構成を表すフロー図である。本発明の処理
方法は、こうした本発明の処理装置を用いて実施するこ
とができる。
【００１９】図示する装置においては、被処理水１は原
水槽２に供給され、ポンプ３により原水槽２から導出さ
れて、オゾン注入装置４からオゾン含有ガス５が供給さ
れた後に、膜ろ過装置６へ導入される。
水槽２に供給され、ポンプ３により原水槽２から導出さ
れて、オゾン注入装置４からオゾン含有ガス５が供給さ
れた後に、膜ろ過装置６へ導入される。
【００２０】膜ろ過装置７では被処理水１の一部がろ過
されて、促進酸化処理装置８に導入され、被処理水１の
残部は循環水７として原水槽２に返送される。促進酸化
処理装置８に導入された被処理水１は、紫外線ランプ９
から照射される紫外線による酸化と、オゾン注入装置１
１から注入されるオゾン含有ガス１２によるオゾン酸化
とを経て処理水１０が得られる。したがって、被処理水
１中に含まれるダイオキシン類や環境ホルモンは、オゾ
ン酸化を受けた後、促進酸化処理装置８にて紫外線とオ
ゾンとによる促進酸化を受けて分解除去される。このと
き、促進酸化処理装置８内では、オゾンと紫外線とが反
応してヒドロキシルラジカルなどのラジカルが生成す
る。このラジカルの強力な酸化力によって、被処理水１
中のダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質は、炭
酸ガス、水および無機塩類まで酸化分解されるか、脱塩
素化等の反応が生じて有害物質は無害化され、あるいは
生物易分解性有機物へと転換する。こうして、膜ろ過処
理後においても、被処理水１中に残存する溶存態のダイ
オキシン類や環境ホルモンなどの有害物質の除去効率を
向上させることができる。
されて、促進酸化処理装置８に導入され、被処理水１の
残部は循環水７として原水槽２に返送される。促進酸化
処理装置８に導入された被処理水１は、紫外線ランプ９
から照射される紫外線による酸化と、オゾン注入装置１
１から注入されるオゾン含有ガス１２によるオゾン酸化
とを経て処理水１０が得られる。したがって、被処理水
１中に含まれるダイオキシン類や環境ホルモンは、オゾ
ン酸化を受けた後、促進酸化処理装置８にて紫外線とオ
ゾンとによる促進酸化を受けて分解除去される。このと
き、促進酸化処理装置８内では、オゾンと紫外線とが反
応してヒドロキシルラジカルなどのラジカルが生成す
る。このラジカルの強力な酸化力によって、被処理水１
中のダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質は、炭
酸ガス、水および無機塩類まで酸化分解されるか、脱塩
素化等の反応が生じて有害物質は無害化され、あるいは
生物易分解性有機物へと転換する。こうして、膜ろ過処
理後においても、被処理水１中に残存する溶存態のダイ
オキシン類や環境ホルモンなどの有害物質の除去効率を
向上させることができる。
【００２１】なお、被処理水１中に残留するダイオキシ
ン類や環境ホルモンは、その大部分が懸濁物質に吸着し
た状態で存在している。こうした被処理水１を膜ろ過処
理をした場合には、そのほとんどは循環水７とともに原
水槽２に返送され、再びオゾン酸化を受けてその一部が
分解除去される。
ン類や環境ホルモンは、その大部分が懸濁物質に吸着し
た状態で存在している。こうした被処理水１を膜ろ過処
理をした場合には、そのほとんどは循環水７とともに原
水槽２に返送され、再びオゾン酸化を受けてその一部が
分解除去される。
【００２２】促進酸化処理装置８における紫外線ランプ
９の能力は、被処理水１ｍ3 当たりの消費電力量が０．
５〜５０ｋＷｈ／ｍ3 、好ましくは１〜５ｋＷｈ／ｍ3
とした場合に低コストで高い分解効率が得られるが、原
水中の有機物濃度、ダイオキシン類や環境ホルモン等の
被処理水中の濃度および処理目標値等を考慮して、適切
な値に設定することが好ましい。また、原水流量基準に
よる原水槽の滞留時間は、０．２〜１０ｈｒ、好ましく
は０．３〜２ｈｒとした場合に、低コストで高い分解効
率が得られる。
９の能力は、被処理水１ｍ3 当たりの消費電力量が０．
５〜５０ｋＷｈ／ｍ3 、好ましくは１〜５ｋＷｈ／ｍ3
とした場合に低コストで高い分解効率が得られるが、原
水中の有機物濃度、ダイオキシン類や環境ホルモン等の
被処理水中の濃度および処理目標値等を考慮して、適切
な値に設定することが好ましい。また、原水流量基準に
よる原水槽の滞留時間は、０．２〜１０ｈｒ、好ましく
は０．３〜２ｈｒとした場合に、低コストで高い分解効
率が得られる。
【００２３】被処理水１中へのオゾン注入率は、循環水
７にオゾンが残留する程度の値に設定すれば有機性物質
の膜内部へのファウリングを抑制することができる。こ
のため、薬品洗浄間隔を長くとることができるととも
に、膜透過流束を２〜５ｍ／日程度と、通常の膜ろ過装
置と比較して２倍から１０倍程度に高流束化することが
可能となり、設備のコンパクト化をも図ることができ
る。
７にオゾンが残留する程度の値に設定すれば有機性物質
の膜内部へのファウリングを抑制することができる。こ
のため、薬品洗浄間隔を長くとることができるととも
に、膜透過流束を２〜５ｍ／日程度と、通常の膜ろ過装
置と比較して２倍から１０倍程度に高流束化することが
可能となり、設備のコンパクト化をも図ることができ
る。
【００２４】図２には、本発明に関わる汚水中の有害物
質の処理装置の他の例の構成を表すフロー図を示す。
質の処理装置の他の例の構成を表すフロー図を示す。
【００２５】図示する装置においては、被処理水１は原
水槽２に供給された後、オゾン含有ガス６とともにポン
プ４に吸引される。このポンプ４内では、被処理水１と
オゾン含有ガス６とが加圧下で混合および攪拌されて、
被処理水１中にオゾンが溶解し、オゾンの溶解した被処
理水１は、次いで膜ろ過装置６に導入される。
水槽２に供給された後、オゾン含有ガス６とともにポン
プ４に吸引される。このポンプ４内では、被処理水１と
オゾン含有ガス６とが加圧下で混合および攪拌されて、
被処理水１中にオゾンが溶解し、オゾンの溶解した被処
理水１は、次いで膜ろ過装置６に導入される。
【００２６】被処理水の一部は、膜ろ過処理を受けた
後、促進酸化処理装置８に導入され、被処理水１の残部
は循環水７として原水槽２に返送される。
後、促進酸化処理装置８に導入され、被処理水１の残部
は循環水７として原水槽２に返送される。
【００２７】図２に示した装置におけるダイオキシン類
や環境ホルモン等の有害物質の除去様式、紫外線照射条
件やオゾン注入条件、これらの処理条件がダイオキシン
類や環境ホルモン等の有害物質の除去に及ぼす影響、オ
ゾンによる膜のファウリング抑制および高流束化に関す
る効果については、図１に示した装置の場合と全く同様
である。特に図２に示した装置の場合には、特別のオゾ
ン注入装置を使用せずにオゾン注入を行っているため、
運転管理が簡便であり、設備コストも低減することがで
きる。
や環境ホルモン等の有害物質の除去様式、紫外線照射条
件やオゾン注入条件、これらの処理条件がダイオキシン
類や環境ホルモン等の有害物質の除去に及ぼす影響、オ
ゾンによる膜のファウリング抑制および高流束化に関す
る効果については、図１に示した装置の場合と全く同様
である。特に図２に示した装置の場合には、特別のオゾ
ン注入装置を使用せずにオゾン注入を行っているため、
運転管理が簡便であり、設備コストも低減することがで
きる。
【００２８】図３には、発明に関わる汚水中の有害物質
の処理装置の他の例の構成を表すフロー図を示す。
の処理装置の他の例の構成を表すフロー図を示す。
【００２９】図示する装置においては、被処理水１は原
水槽２に供給され、オゾン分解触媒１３が適量添加され
る。触媒が添加された被処理水１は、ポンプ３により原
水槽２から導出され、オゾン注入装置４からオゾン含有
ガス５が供給された後に、膜ろ過装置６へ導入される。
水槽２に供給され、オゾン分解触媒１３が適量添加され
る。触媒が添加された被処理水１は、ポンプ３により原
水槽２から導出され、オゾン注入装置４からオゾン含有
ガス５が供給された後に、膜ろ過装置６へ導入される。
【００３０】膜ろ過装置６では、被処理水１の一部がろ
過されて、促進酸化処理装置８に導入され、被処理水１
の残部は循環水７として原水槽２に返送される。促進酸
化処理装置８に導入された被処理水１は、紫外線ランプ
９から照射される紫外線による酸化と、オゾン注入装置
１１から注入されるオゾン含有ガス１２によるオゾン酸
化を経て処理水１０が得られる。
過されて、促進酸化処理装置８に導入され、被処理水１
の残部は循環水７として原水槽２に返送される。促進酸
化処理装置８に導入された被処理水１は、紫外線ランプ
９から照射される紫外線による酸化と、オゾン注入装置
１１から注入されるオゾン含有ガス１２によるオゾン酸
化を経て処理水１０が得られる。
【００３１】したがって、被処理水１中に含まれるダイ
オキシン類や環境ホルモンは、オゾンと触媒とによる促
進酸化を受けた後、促進酸化処理装置８内で紫外線照射
とオゾン注入とによる促進酸化を受けて分解除去され
る。
オキシン類や環境ホルモンは、オゾンと触媒とによる促
進酸化を受けた後、促進酸化処理装置８内で紫外線照射
とオゾン注入とによる促進酸化を受けて分解除去され
る。
【００３２】図３に示した装置におけるダイオキシン類
や環境ホルモン等の有害物質の除去様式、紫外線照射条
件やオゾン注入条件、これらの処理条件がダイオキシン
類や環境ホルモン等の有害物質の除去に及ぼす影響、オ
ゾンによる膜のファウリング抑制および高流束化に関す
る効果については、図１および図２に示した装置の場合
と同様である。
や環境ホルモン等の有害物質の除去様式、紫外線照射条
件やオゾン注入条件、これらの処理条件がダイオキシン
類や環境ホルモン等の有害物質の除去に及ぼす影響、オ
ゾンによる膜のファウリング抑制および高流束化に関す
る効果については、図１および図２に示した装置の場合
と同様である。
【００３３】
【実施例】以下、具体例を示して本発明をさらに詳細に
説明する。
説明する。
【００３４】（実施例１）有害物質を含有する被処理水
を、図１に示した装置により以下に示す条件で処理し
た。
を、図１に示した装置により以下に示す条件で処理し
た。
【００３５】 原水槽滞留時間：４０分（原水流量基準） 紫外線照射装置：低圧水銀ランプ、出力５０Ｗ×３本 オゾン注入率：１００ｍｇ／Ｌ 膜透過流束：４ｍ／日 循環流量：透過水量＝１：１ 循環水中の残留オゾン濃度：１０ｍｇ／Ｌ 実施例１で処理した後の処理水のダイオキシン濃度を、
被処理水中のダイオキシン濃度および膜ろ過水中のダイ
オキシン濃度ともに下記表１にまとめる。
被処理水中のダイオキシン濃度および膜ろ過水中のダイ
オキシン濃度ともに下記表１にまとめる。
【００３６】
【表１】
【００３７】表１に示されるように、本発明（実施例
１）を用いることによって、処理水中のダイオキシン濃
度は、被処理水中の１／５０程度にまで低減することが
できる。
１）を用いることによって、処理水中のダイオキシン濃
度は、被処理水中の１／５０程度にまで低減することが
できる。
【００３８】（実施例２）有害物質を含有する被処理水
を、図２に示した装置により以下に示す条件で処理し
た。
を、図２に示した装置により以下に示す条件で処理し
た。
【００３９】 原水槽滞留時間：４０分（原水流量基準） 紫外線照射装置：低圧水銀ランプ、出力５０Ｗ×３本 オゾン注入率：７０ｍｇ／Ｌ 膜透過流束：４ｍ／日 循環流量：透過水量＝１：１ 循環水中の残留オゾン濃度：８ｍｇ／Ｌ ＭｎＯ2 触媒：５０ｍｇ／Ｌ 実施例２で処理した後の処理水のダイオキシン濃度を、
被処理水中のダイオキシン濃度および膜ろ過水中のダイ
オキシン濃度とともに下記表２にまとめる。
被処理水中のダイオキシン濃度および膜ろ過水中のダイ
オキシン濃度とともに下記表２にまとめる。
【００４０】
【表２】
【００４１】表２に示されるように、本発明（実施例
２）を用いることによって、処理水中のダイオキシン濃
度はよりいっそう低減しており、ＭｎＯ2 等の光触媒を
用いることにより、極めて高効率にダイオキシンを分解
・除去できることがわかる。
２）を用いることによって、処理水中のダイオキシン濃
度はよりいっそう低減しており、ＭｎＯ2 等の光触媒を
用いることにより、極めて高効率にダイオキシンを分解
・除去できることがわかる。
【００４２】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、汚
水中に含有される微量のダイオキシン類や環境ホルモン
等の有害物質を効率よく分解・除去し得る方法が提供さ
れる。また本発明によれば、汚水中に含有させる微量の
ダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質を効率よく
分解・除去する処理装置が提供される。
水中に含有される微量のダイオキシン類や環境ホルモン
等の有害物質を効率よく分解・除去し得る方法が提供さ
れる。また本発明によれば、汚水中に含有させる微量の
ダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質を効率よく
分解・除去する処理装置が提供される。
【００４３】本発明の汚水中の有害物質の処理方法は、
ダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質が疎水性で
あり、その大部分が汚水中で懸濁物質に吸着して存在し
ているという性質を利用して、こうした有害物質を分解
除去するものである。本発明を用いることにより、汚水
中のダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質を分解
除去することができるとともに、設備のコンパクト化を
図ることもでき、その工業的価値は大きい。
ダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質が疎水性で
あり、その大部分が汚水中で懸濁物質に吸着して存在し
ているという性質を利用して、こうした有害物質を分解
除去するものである。本発明を用いることにより、汚水
中のダイオキシン類や環境ホルモン等の有害物質を分解
除去することができるとともに、設備のコンパクト化を
図ることもでき、その工業的価値は大きい。
【図１】本発明の汚水中の有害物質の処理装置の一例の
構成を表す概略図。
構成を表す概略図。
【図２】本発明の汚水中の有害物質の処理装置の他の例
の構成を表す概略図。
の構成を表す概略図。
【図３】本発明の汚水中の有害物質の処理装置の他の例
の構成を表す概略図。
の構成を表す概略図。
１…被処理水 ２…原水槽 ３…ポンプ ４…オゾン注入装置 ５…オゾン含有ガス ６…膜ろ過装置 ７…循環水 ８…促進酸化処理装置 ９…紫外線ランプ １０…オゾン注入装置 １１…オゾン含有ガス １２……処理水 １３…触媒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ０２Ｆ 1/32 Ｃ０２Ｆ 1/32 1/44 1/44 Ｋ 1/78 1/78 (72)発明者 水野 健一郎 東京都千代田区丸の内一丁目１番２号 日 本鋼管株式会社内 Ｆターム(参考） 4D006 GA06 GA07 KA03 KA33 KA63 KA71 KB04 KB30 KD21 KD30 KE05R KE12P KE13P PA01 PB08 PB70 4D037 AA11 AB11 AB14 BA18 BB01 BB02 CA03 CA12 4D050 AA12 AA15 AB03 AB15 AB19 BB02 BC06 BC09 BD02 BD03 BD06 BD08 CA09
Claims (5)
- 【請求項１】 有害物質を含有する被処理水を原水槽に
導入する工程、 前記被処理水を前記原水槽から導出して、オゾン含有ガ
スを供給する工程、 前記オゾン含有ガスが供給された被処理水を膜ろ過装置
に導入して、その一部を膜ろ過して膜ろ過水を得る工
程、 前記膜ろ過装置に導入された被処理水の残部を前記原水
槽に返送する工程、および前記膜ろ過水を促進酸化処理
装置に導入して促進酸化処理を施し、処理水を得る工程
を具備する汚水中の有害物質の処理方法。 - 【請求項２】 前記被処理水は、ポンプにより前記原水
槽から導出され、 前記オゾン含有ガスは、前記ポンプの吸い込み側に導入
されて、このポンプ内で前記被処理水に供給される請求
項１に記載の処理方法。 - 【請求項３】 前記促進酸化処理装置における前記促進
酸化処理は、紫外線照射とオゾン注入とにより行われる
ことを特徴とする請求項１または２に記載の汚水の処理
方法。 - 【請求項４】 前記原水槽にオゾン分解触媒を添加する
工程を具備する請求項１ないし３のいずれか１項に記載
の処理方法。 - 【請求項５】 有害物質を含有する被処理水が導入され
る原水槽、 前記原水槽から前記処理水を導出する被処理水輸送手
段、 前記被処理水輸送手段にオゾン含有ガスを供給する手
段、 前記オゾン含有ガスが供給された被処理水を導入して、
その一部を膜ろ過し、膜ろ過水を得る膜ろ過装置、 前記膜ろ過装置に導入された前記被処理水の残部を、前
記原水槽に返送する返送手段、および前記膜ろ過水を導
入して促進酸化処理を行う促進酸化処理装置を具備する
ことを特徴とする汚水中の有害物質の処理装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11231645A JP2001054798A (ja) | 1999-08-18 | 1999-08-18 | 汚水中の有害物質の処理方法および処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11231645A JP2001054798A (ja) | 1999-08-18 | 1999-08-18 | 汚水中の有害物質の処理方法および処理装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001054798A true JP2001054798A (ja) | 2001-02-27 |
Family
ID=16926754
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11231645A Pending JP2001054798A (ja) | 1999-08-18 | 1999-08-18 | 汚水中の有害物質の処理方法および処理装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2001054798A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003340469A (ja) * | 2002-05-30 | 2003-12-02 | Ngk Insulators Ltd | 水処理装置 |
| JP2003340473A (ja) * | 2002-05-30 | 2003-12-02 | Ngk Insulators Ltd | 水処理装置 |
| JP2007083155A (ja) * | 2005-09-21 | 2007-04-05 | Fuji Electric Systems Co Ltd | 水処理方法 |
| JP6150954B1 (ja) * | 2015-12-28 | 2017-06-21 | 株式会社栃木日化サービス | 汚水処理装置 |
| WO2017115476A1 (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | 株式会社栃木日化サービス | 汚水処理装置 |
-
1999
- 1999-08-18 JP JP11231645A patent/JP2001054798A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003340469A (ja) * | 2002-05-30 | 2003-12-02 | Ngk Insulators Ltd | 水処理装置 |
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| WO2017115476A1 (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | 株式会社栃木日化サービス | 汚水処理装置 |
| CN108474202A (zh) * | 2015-12-28 | 2018-08-31 | 株式会社栃木日化服务 | 污水处理装置 |
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