JP2001053278A - 薄膜トランジスタおよびこれを用いた表示装置の製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタおよびこれを用いた表示装置の製造方法

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JP2001053278A
JP2001053278A JP11221756A JP22175699A JP2001053278A JP 2001053278 A JP2001053278 A JP 2001053278A JP 11221756 A JP11221756 A JP 11221756A JP 22175699 A JP22175699 A JP 22175699A JP 2001053278 A JP2001053278 A JP 2001053278A
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impurity region
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Seiichiro Azuma
清一郎 東
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザー結晶化poly−Si膜のパターン
エッジに起因するリーク電流の増大およびレーザー活性
化によるゲート電極直下での不十分な不純物活性化に起
因する実効移動度の低下。 【解決手段】 非晶質シリコンにドナー不純物領域、ア
クセプタ不純物領域、第3の不純物領域を形成したのち
レーザー照射をおこない、それぞれn型半導体領域、p
型半導体領域、素子分離領域を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は絶縁体上に形成さ
れ、回路の構成素子として利用される薄膜トランジスタ
およびこれを用いた表示装置の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】多結晶シリコン( poly−Si)等
の半導体膜は薄膜トランジスタ(以下本願明細書中では
TFTと称する)や太陽電池に広く利用されている。と
りわけ多結晶シリコンTFTは高移動度化が可能であり
ながらガラス基板のように透明で絶縁性の基板上に作成
できるという特徴を生かして、液晶表示装置(LCD)
や液晶プロジェクターなどの光変調素子あるいは液晶駆
動用内蔵ドライバーの構成素子として広く用いられ、新
しい市場の創出に成功している。
【0003】ガラス基板上に高性能なTFTを作成する
方法としては高温プロセスと呼ばれる製造方法がすでに
実用化されている。TFTの製造方法として工程最高温
度が1000℃程度の高温を用いるプロセスを一般的に
高温プロセスと呼んでいる。高温プロセスの特徴は、シ
リコンの固相成長により比較的良質のpoly−Siを
作成する事ができることと、熱酸化により良質のゲート
絶縁膜(一般的に二酸化珪素)および清浄なpoly−
Siとゲート絶縁膜の界面を形成できることである。高
温プロセスではこれらの特徴により、高移動度でしかも
信頼性の高い高性能TFTを安定的に製造することがで
きる。しかし、高温プロセスを用いるためにはTFTを
作成する基板が1000℃以上の高温の熱工程に耐え得
る必要がある。この条件を満たす透明な基板は現在のと
ころ石英ガラスしかない。このため昨今のpoly−S
i TFTは総て高価で小さい石英ガラス基板上に作成
されており、コストの問題上大型化には向かないとされ
ている。また、固相成長法では十数時間という長時間の
熱処理が必要であり、生産性が極めて低いとの課題があ
る。また、この方法では基板全体が長時間加熱されてい
る事に起因して基板の熱変形が大きな問題と化し実質的
に安価な大型ガラス基板を使用し得ないとの課題が生じ
ており、これもまた低コスト化の妨げとなっている。
【0004】一方、高温プロセスが持つ上記欠点を解消
し、尚且つ高移動度のpoly−Si TFTを実現し
ようとしているのが低温プロセスと呼ばれる技術であ
る。比較的安価な耐熱性ガラス基板を使うために、工程
最高温度としておおむね600℃以下のpoly−Si
TFT製造プロセスを一般的に低温プロセスと呼ぶ。
低温プロセスでは発振時間が極短時間のパルスレーザー
を用いてシリコン膜の結晶化をおこなう技術が広く使わ
れている。レーザー結晶化とは、ガラス基板上のアモル
ファスシリコン膜に高出力のパルスレーザー光を照射す
ることによって瞬時に溶融させ、これが凝固する過程で
結晶化する性質を利用する技術である。最近ではガラス
基板上のアモルファスシリコン膜にエキシマレーザービ
ームをくり返し照射しながらスキャンすることによって
大面積のpoly−Si膜を作成する技術が広く使われ
るようになった。また、ゲート絶縁膜としてはプラズマ
CVDをもちいた成膜方法で比較的高品質の二酸化珪素
(SiO2)膜が成膜可能となり実用化への見通しが得
られるほどになった。これらの技術によって、現在では
一辺が数十センチほどもある大型のガラス基板上にpo
ly−Si TFTが作成可能となっている。
【0005】しかしこの低温プロセスで問題となるの
は、トランジスタのチャネル部とゲート絶縁膜の構造で
ある。以下に現在の低温プロセスによるTFTの作製工
程を図4にそって簡単に述べる。ガラス基板101上に
バッファ層となる下地絶縁膜102を形成したのち、非
晶質のシリコン膜103を形成する。しかる後、この非
晶質シリコン膜をレーザー結晶化し、能動層となるpo
ly−Si110を形成する。このpoly−Si11
0をフォトリソグラフィー技術を用いてパターニングし
た後、ゲート絶縁膜113を形成する。ゲート電極とし
て金属薄膜を成膜した後パターニングをおこない11
4、このゲート電極114をマスクとして不純物をソー
ス、ドレイン領域115に注入する。次に、この不純物
を効率的に活性化するためにレーザー活性化をおこな
う。レーザー活性化は図に示すようにソース、ドレイン
領域のパターニングやゲート電極のパターニングの後に
全面にエキシマレーザー照射することによっておこな
う。この後層間絶縁膜116、コンタクトホールおよび
ソース、ドレイン電極117を形成しTFTが完成す
る。
【0006】図5にTFT構造の平面図を示す。114
がゲート電極、117がソース、ドレイン電極、115
がpoly−Siのソース、ドレイン領域で、ゲート電
極114の下がチャネル部分となる。図中、A→A曹フ
断面を見ると、図5下方に示すように、poly−Si
のエッジ部分109ではゲート絶縁膜113のステップ
カバレッジがわるいため実効的にゲート絶縁膜113が
薄くなってしまう。これはpoly−Si膜をパターニ
ングしてからゲート絶縁膜113を成膜するために起こ
る現象である。エッジ部分109のゲート絶縁膜113
が薄くなると、この部分でのゲートリーク電流が大きく
なるという問題が生じる。このためTFTのオフ状態で
のリーク電流が増大してしまい、例えば液晶表示装置に
TFTを利用した場合にちらつきの原因となり、またア
ナログスイッチ回路での保持信号電圧の低下によりコン
トラストの低下につながる。また、エッジ部分109の
絶縁膜が薄いと絶縁耐圧の低下を招くため、TFTの欠
陥増加を招く。更に、閾値電圧を下げるために薄いゲー
ト絶縁膜113を形成した場合、このエッジ部分109
は絶縁膜が形成されず、ゲート電極114とチャネルの
poly−Siがショートしてしまうという問題を招
く。
【0007】これと同時に、レーザー活性化にも問題が
ある。先に述べたように、ソース、ドレイン部分に不純
物を注入した後レーザー照射により活性化をおこなうの
であるが、この方法ではゲート電極114の直下部分の
不純物活性化が不十分となってしまう。レーザー光を照
射する際にすでにゲート電極114のパターンがあるの
であるが、レーザー光はゲート電極114のパターンの
エッジ部分109で回折をおこすため、ゲート電極11
4直下部分の波長と同程度(エキシマレーザーなら0.
3μm程度)の領域にはレーザー光が到達できないので
ある。このためチャネルとソース、ドレイン領域115
の境界部分に高抵抗の部分ができ、実効的なTFTの移
動度を低下させてしまう。また、不完全な活性化により
欠陥が多数発生し、リーク電流の増大にもつながる。
【0008】以上のように、poly−Siをパターニ
ングしてからゲート絶縁膜を形成することによるエッジ
効果およびレーザー活性化による不十分な活性化によっ
て大きな問題が発生するのである。
【0009】従来技術として、酸素リッチなアモルファ
スシリコンをレーザー照射することによってゲート絶縁
膜を形成しようとする試みがある(Jpn. J. Appl. Phy
s. Vol.36 (1997) pp.1614 1617)。これは絶縁性の膜
がレーザー照射によって形成できることを示しており、
この絶縁膜をゲート絶縁膜として用いている。しかし、
化学的組成がSiO2となるようにこの絶縁膜を形成す
るには当然のことながら酸素がシリコンの2倍必要とな
る。このような多量の酸素をあらかじめアモルファスシ
リコン中に導入するのは極めて困難である。したがっ
て、従来技術のレーザー照射によって得られた絶縁膜は
酸素欠損に起因する固定電荷が大量に存在し、これをゲ
ート絶縁膜に適用するとトランジスタの閾値電圧をシフ
トさせる結果となってしまうのである。しかし、本発明
はこのレーザー照射によって作製した絶縁膜を素子分離
領域に応用することによって、従来予想される以上の大
きな効果が得られることを開示するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は上述の
諸課題を鑑み、poly−Si膜のエッジ効果を無くす
と同時に、レーザー活性化に起因する不十分な活性化の
問題を解決し、poly−SiTFTおよび回路の特性
向上を実現する方法を与えるものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為に
請求項1記載の薄膜トランジスタおよび表示装置の製造
方法は、一部に不純物領域を有する半導体薄膜に光照射
をおこなうことによって、該不純物領域を素子分離領域
とすることを特徴とする。ここで一部とは、基板上の半
導体薄膜の平面領域に対して、ある特定の部分を言う
(膜厚方向ではない)。また、素子分離領域とは薄膜ト
ランジスタの動作範囲での抵抗に対して電気的に十分に
高抵抗である領域によってトランジスタ同士を電気的に
分離する領域を言う。
【0012】上記課題を解決する為に請求項2記載の発
明は請求項1記載の薄膜トランジスタおよび表示装置の
製造方法において、前記光照射は、半導体薄膜および不
純物領域を溶融固化させること特徴とする。
【0013】上記課題を解決する為に請求項3記載の薄
膜トランジスタおよび表示装置の製造方法は、ドナー不
純物領域とアクセプタ不純物領域のどちらかまたは両
方、および第3の不純物領域を有する半導体薄膜に光照
射をおこなうことによって、該不純物領域をそれぞれn
型半導体領域、p型半導体領域、および素子分離領域と
することを特徴とする。ここでドナー不純物およびアク
セプタ不純物とは半導体中において浅い順位を形成しキ
ャリアを発生する不純物で、荷電子帯および導伝帯から
おおむね50ミリ電子ボルト以下程度の浅い順位を形成
するものとし、これ以上の深い順位を形成する不純物は
ここではドナー、アクセプタとしない。
【0014】上記課題を解決する為に請求項4記載の発
明は請求項3記載の薄膜トランジスタおよび表示装置の
製造方法において、前記光照射は、前記半導体薄膜およ
び前記ドナー不純物領域、アクセプタ不純物領域および
第3の不純物領域を溶融固化させることを特徴とする。
ここで前記半導体薄膜とは特に積極的に不純物を導入し
ていない領域を指す。
【0015】上記課題を解決する為に請求項5記載の発
明は請求項3または4記載の薄膜トランジスタおよび表
示装置の製造方法において、前記第3の不純物領域は酸
素または窒素の不純物によって形成されることを特徴と
する。
【0016】上記課題を解決する為に請求項6記載の発
明は請求項3、4または5記載の薄膜トランジスタおよ
び表示装置の製造方法において、前記第3の不純物を含
む領域は、真性半導体領域とドナー不純物またはアクセ
プタ不純物を含む領域を取り囲む領域に形成されてなる
ことを特徴とする。ここで真性半導体とはドナー不純物
およびアクセプタ不純物の濃度がおおむね1017cm
−3未満の半導体を指し、通常のガスを原料とした成膜
により実現できる程度の純度の半導体を言う。
【0017】上記課題を解決する為に請求項7記載の発
明は請求項3、4、5または6記載の薄膜トランジスタ
および表示装置の製造方法において、前記第3の不純物
を含む領域は、前記ドナー不純物領域またはアクセプタ
不純物領域を取り囲む領域に形成されてなることを特徴
とする。
【0018】上記課題を解決する為に請求項8記載の発
明は請求項3、4、5、6または7記載の薄膜トランジ
スタおよび表示装置の製造方法において、前記ドナー不
純物領域、アクセプタ不純物領域および第3の不純物領
域は、イオン注入法によって形成されることを特徴とす
る。
【0019】上記課題を解決する為に請求項9記載の発
明は請求項3、4、5、6、7または8記載の薄膜トラ
ンジスタおよび表示装置の製造方法において、前記第3
の不純物領域は1018cm−3以上の不純物濃度を有
することを特徴とする。
【0020】上記課題を解決する為に請求項10記載の
発明は請求項3、4、5、6、7、8または9記載の薄
膜トランジスタおよび表示装置の製造方法において、前
記光照射はエキシマレーザーをもちいておこなうことを
特徴とする。
【0021】上記課題を解決する為に請求項11記載の
薄膜トランジスタおよび表示装置の製造方法は、マトリ
ックス状に画素および薄膜トランジスタを有する表示装
置において、ドナー不純物領域とアクセプタ不純物領域
のどちらかまたは両方、および第3の不純物領域を有す
る半導体薄膜に光照射をおこなうことによって、該不純
物領域をそれぞれn型半導体領域、p型半導体領域、素
子分離および画素領域とすることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面に基づいて詳述する。図1に工程を追うごとのp
oly−Si TFTの構造を図示する。
【0023】(1.半導体薄膜の形成)本願発明の実施
のためには通常、基板301の上に下地保護膜302を
形成しその上に半導体薄膜303を形成するので、この
一連の形成方法について説明する。
【0024】本発明を適応し得る基板301としては金
属等の導電性物質、シリコン・カーバイト(SiC)や
アルミナ(Al)や窒化アルミニウム(Al
N)等のセラミック材料、溶融石英やガラス、樹脂やプ
ラスティック等の透明または非透明絶縁性物質、シリコ
ンウェーハー等の半導体物質、並びにそれを加工したL
SI基板等が可能である。半導体膜は基板上に直接又は
下地保護膜や下部電極等を介して堆積する。
【0025】下地保護膜302としては酸化硅素膜(S
iO:0<x≦2)や窒化硅素膜(Si
:0<x≦4)等の絶縁性物質が挙げられ
る。TFTなどの薄膜半導体装置を通常のガラス基板上
に作成する場合の様な半導体膜への不純物制御が重要で
ある時、ガラス基板中に含まれているナトリウム(N
a)等の可動イオンが半導体膜中に混入しない様に下地
保護膜を形成した後に半導体膜を堆積する事が好まし
い。金属材料などの導電性材料を基板として用い、且つ
半導体膜が金属基板と電気的に絶縁されていなければな
らない場合には、絶縁性を確保する為に当然下地保護膜
は必要不可欠である。更に半導体基板やLSI素子上に
半導体膜を形成する時にはトランジスタ間や配線間の層
間絶縁膜や平坦化絶縁膜が下地保護膜となりうる。
【0026】下地保護膜はまず基板を純水やアルコール
などの有機溶剤で洗浄した後、基板上に常圧化学気相堆
積法(APCVD法)や低圧化学気相堆積法(LPCV
D法)、プラズマ化学気相堆積法(PECVD法)等の
CVD法或いはスパッター法等で形成する。下地保護膜
として酸化硅素膜を用いる場合、常圧化学気相堆積法で
は基板温度を250℃程度から450℃程度としてモノ
シラン(SiH)や酸素を原料として堆積し得る。
プラズマ化学気相堆積法やスパッター法では基板温度は
室温から400℃程度である。下地保護膜の膜厚は基板
からの不純物元素の拡散と混入を防ぐのに十分な厚さが
必要で、その値は最小で100nm程度以上である。ロ
ット間や基板間のばらつきを考慮すると200nm程度
以上が好ましく、300nm程度あれば保護膜としての
機能を十分に果たし得る。下地保護膜がIC素子間やこ
れらを結ぶ配線等の層間絶縁膜を兼ねる場合には、通常
400nmから600nm程度の膜厚となる。絶縁膜が
余りにも厚くなると絶縁膜のストレスに起因するクラッ
クが生ずる。その為最大膜厚は2μm程度が好ましい。
生産性を考慮する必要が強い場合、絶縁膜厚は1μm程
度が上限である。
【0027】次に半導体薄膜303について説明する。
本発明が適用される半導体膜としてはシリコン(Si)
やゲルマニウム(Ge)等の四族単体の半導体膜の他
に、シリコン・ゲルマニウム(SiGe1−x
0<x<1)やシリコン・カーバイド(Si
1−x :0<x<1)やゲルマニウム・カーバイド
(Ge1−x :0<x<1)等の四族元素複合
体の半導体膜、ガリウム・ヒ素(GaAs)やインジウ
ム・アンチモン(InSb)等の三族元素と五族元素と
の複合体化合物半導体膜、またはカドミウム・セレン
(CdSe)等の二族元素と六族元素との複合体化合物
半導体膜等がある。或いはシリコン・ゲルマニウム・ガ
リウム・ヒ素(SiGeGaAs:x
+y+z=1)と云った更なる複合化合物半導体膜やこ
れらの半導体膜にリン(P)、ヒ素(As)、アンチモ
ン(Sb)などのドナー元素を添加したN型半導体膜、
或いはホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム
(Ga)、インジウム(In)等のアクセプター元素を
添加したP型半導体膜に対しても本発明は適応可能であ
る。これら半導体膜はAPCVD法やLPCVD法、P
ECVD法等のCVD法、或いはスパッター法等や蒸着
法等のPVD法で形成する。半導体膜としてシリコン膜
を用いる場合、LPCVD法では基板温度を400℃程
度から700℃程度としてジシラン(Si)など
を原料として堆積し得る。PECVD法ではモノシラン
(SiH)などを原料として基板温度が100℃程度
から500℃程度で堆積可能である。スパッター法を用
いる時には基板温度は室温から400℃程度である。こ
の様に堆積された半導体膜の初期状態(as−depo
sited状態)は非晶質や混晶質、微結晶質、或いは
多結晶質等様々な状態があるが、本願発明にあっては初
期状態はいずれの状態であっても構わない。尚本願明細
書中では非晶質の結晶化のみならず、多結晶質や微結晶
質の再結晶化をも含めて総て結晶化と呼ぶ。半導体膜の
膜厚はそれをTFTに用いる時には20nm程度から1
00nm程度が適している。
【0028】(2.不純物領域の形成)次に、半導体薄
膜にドナーおよびアクセプタ不純物領域(315)を形
成する。はじめにソース、ドレイン領域にドナーまたは
アクセプタ不純物を導入する。半導体薄膜上にフォトレ
ジストを形成し、特定領域のみに不純物を導入するパタ
ーンをマスクに使い、不純物注入をおこなう。不純物注
入は質量分離型イオン注入装置を用いて所望の不純物元
素のみを注入するイオン打ち込み法が適応され得る。イ
オン注入法の原料ガスとしては水素中に希釈された濃度
0.1%程度から10%程度のホスフィン(PH)や
ジボラン(B)等の注入不純物元素の水素化物を
用いる。n型トランジスタを形成する領域にはリンなど
の不純物を、p型トランジスタを形成する領域にはボロ
ンなどの不純物をそれぞれイオン注入する。トランジス
タのしきい値電圧を調整する為にチャンネル・ドープを
行うとか、或いはLDD構造を作成すると云った目的で
低濃度に不純物注入をおこなう領域をこの時に形成して
もよい。
【0029】次に素子分離のための不純物注入をおこな
う。前述の方法と同様に、イオン注入によってチャネル
部分およびソース、ドレイン領域を取り囲む領域(32
0)に不純物を導入する。ここで不純物はシリコン中で
浅い順位を形成するドナーやアクセプタ以外のものが必
要である。この不純物としてはアルゴンやキセノンなど
の不活性ガスあるいは酸素や窒素、フッ素など半導体と
結合を形成しうる元素が適している。特に酸素や窒素は
シリコンと結合を形成し、バンドギャップの広い絶縁体
に近い性質の膜を形成しうるので有効である。これらの
不純物を半導体薄膜中に導入した後これに光照射をおこ
なうことで、不純物は半導体と結合を形成し、この不純
物領域のみが絶縁体にちかい性質に変化する。このとき
の不純物の濃度は、光照射後の膜の絶縁性を左右するの
で重要である。おおむね1018cm−3以上の酸素あ
るいは窒素原子をシリコン中に導入してやればレーザー
照射後に絶縁抵抗の高い膜を得ることができる。このよ
うにして形成した絶縁性の薄膜は従来技術のようにゲー
ト絶縁膜には適用困難であるが、素子分離の目的に用い
るには十分に高い絶縁抵抗を示す。これによって、po
ly−Si薄膜をパターニングすること無く薄膜トラン
ジスタ同士を電気的に分離することができるのである。
これに加えて、このようにして形成した領域は光学的に
も特徴的な性質を示す。バンドギャップが広がるのに伴
って、徐々に膜は透明に近づく。このため、この素子分
離領域をたとえば液晶表示装置の画素領域にまで広げる
ことによって、半導体層をエッチングしなくても透明な
領域を形成することができるので、表示装置への適用に
もまったく問題ない。以上のように、レーザー照射によ
って絶縁膜を形成する技術をゲート絶縁膜でなく素子分
離あるいは透明膜形成に適用することによって従来予想
できなかったような画期的な製造プロセスを構築するこ
とができるのである。
【0030】(3.半導体薄膜のレーザー結晶化)下地
絶縁膜と半導体膜および不純物領域を形成した後、この
半導体膜をレーザー照射によって結晶化する。通常、
LPCVD法、PECVD法等のCVD法で堆積させた
シリコン膜表面は自然酸化膜で覆われていることが多
い。従って、レーザー光を照射する前にこの自然酸化膜
を除去する必要がある。このためには弗酸溶液に浸して
ウエットエッチングする方法や、フッ素ガスを含んだプ
ラズマ中でのドライエッチング等がある。
【0031】次に半導体膜のついた基板をレーザー照射
チャンバーにセットする。レーザー照射チャンバーは一
部分が石英の窓によってできており、チャンバーを真空
に排気した後この石英窓からレーザー光307を照射す
る。
【0032】ここでレーザー光について説明する。レー
ザー光は半導体薄膜303表面で強く吸収され、その直
下の絶縁膜302にはほとんど吸収されないことが望ま
れる。従ってこのレーザー光としては紫外域またはその
近傍の波長を持つエキシマレーザー、アルゴンイオンレ
ーザー、YAGレーザー高調波等が好ましい。また、半
導体薄膜303を高温に加熱すると同時に基板301へ
のダメージを防ぐためには大出力でしかも極短時間のパ
ルス発振であることが必要となる。従って、上記レーザ
ー光307の中でも特にキセノン・クロライド(XeC
l)レーザー(波長308nm)やクリプトンフロライ
ド(KrF)レーザー(波長248nm)等のエキシマ
・レーザーが最も適している。これらのレーザーは不純
物を導入した半導体領域においても効率的に吸収される
ため、特に本発明の製造プロセスに適合しやすいという
特徴がある。
【0033】次にこれらのレーザー光の照射方法につい
て図2にそって述べる。レーザーパルスの強度半値幅は
10ns程度から500ns程度の極短時間である。レ
ーザー照射は基板を室温(25℃)程度から400℃程
度の間とし、背景真空度が10−4Torr程度から1
−9Torr程度の真空中にて行う。レーザー照射の
一回の照射面積は対角5mm□程度から60mm□程度
の正方形または長方形状である。レーザー照射の一回の
照射で例えば8mm□の正方形面積が結晶化できるビー
ムを用いた場合について説明する。1カ所に1発のレー
ザー照射401をおこなった後、基板とレーザーとの位
置を相対的に水平方向にわずかにずらす403。この後
再び1発のレーザー照射402をおこなう。このショッ
トアンドスキャンを連続的に繰り返していく事によって
大面積の基板にも対応できる。更に具体的には、各照射
毎に照射領域を1%程度から99%程度ずらして行く
(例えば50%:先の例では4mm)。最初に水平方向
(X方向)に走査した後、次に垂直方向(Y方向)に適
当量404ずらせて、再び水平方向に所定量403ずつ
ずらせて走査し、以後この走査を繰り返して基板全面に
第一回目のレーザー照射を行う。この第一回目のレーザ
ー照射エネルギー密度は50mJ/cm程度から60
0mJ/cm程度の間が好ましい。第一回目のレーザ
ー照射が終了した後、必要に応じて第二回目のレーザー
照射を全面に施す。第二回目のレーザー照射を行う場
合、そのエネルギー密度は一回目より高い値が好まし
く、100mJ/cm程度から1000mJ/cm
程度の間としても良い。走査方法は第一回目のレーザー
照射と同じで正方形状の照射領域をY方向とX方向に適
当量ずらせて走査する。更に必要に応じてエネルギー密
度をより高くした第三回目或いは第四回目のレーザー照
射を行う事も可能で有る。こうした多段階レーザー照射
法を用いるとレーザー照射領域端部に起因するばらつき
を完全に消失させる事が可能になる。多段階レーザー照
射の各回目の照射に限らず通常の一段階照射でも、レー
ザー照射は総て半導体膜に損傷が入らぬエネルギー密度
で行う。これ以外にも図3に示すように、照射領域形状
を幅100μm程度以上で長さが数10cm以上のライ
ン状501とし、このライン状レーザー光を走査して結
晶化を進めても良い。この場合各照射毎のビームの幅方
向の重なりはビーム幅の5%程度から95%程度とす
る。ビーム幅が100μmでビーム毎の重なり量が90
%で有れば、一回の照射毎にビームは10μm進むので
同一点は10回のレーザー照射を受ける事となる。通常
半導体膜を基板全体で均一に結晶化させるには少なくと
も5回程度以上のレーザー照射が望まれるので、照射毎
のビームの重なり量は80%程度以上が求められる。高
い結晶性の多結晶膜を確実に得るには同一点が10回程
度から30回程度の照射が行われる様に重なり量を90
%程度から97%程度へと調整するのが好ましい。
【0034】レーザー結晶化はごく短時間に薄膜の温度
を融点以上に上昇させ、その後短時間で凝固させる技術
である。前述のレーザー結晶化によって、あらかじめ不
純物を導入した半導体薄膜は溶融、結晶化あるいは不純
物と半導体の結合の形成をおこす。このため、チャネル
部分の半導体薄膜のpoly−Si形成、ソース、ドレ
イン領域の結晶化と同時に不純物の活性化、素子分離領
域の絶縁体形成を同時におこなうことができるのであ
る。レーザー照射で半導体薄膜は一時的に高温状態(>
1000℃)になるため、あらかじめ導入した不純物と
シリコンとの反応が促進されるものの、高温状態はごく
短時間しか存在しないため実効的には低温プロセスであ
り、ガラス基板などの耐熱性の低い基板上でもなんら問
題なくこのプロセスが実行できるのである。この技術に
より、ゲート電極を形成する前にソース、ドレイン領域
の不純物活性化をおこなうので、従来技術のようにゲー
ト電極直下の不純物活性化が不十分となるような問題は
一切発生しない。また、素子分離領域が存在するのでp
oly−SiをエッチングすることなくTFT素子が電
気的に分離されており、poly−Si膜は平坦である
ので、従来例のようにpoly−Siパターンのエッジ
によるゲート絶縁膜の薄膜化効果や膜切れの問題を解決
することができるのである。
【0035】(4.ゲート絶縁膜形成)図1にもどっ
て、この後ゲート絶縁膜313を成膜する。ゲート絶縁
膜313の成膜方法としては、ECRプラズマCVD
法、平行平板プラズマCVD法などがある。このように
MOS界面となるp−Siの表面を常に保護するような
プロセスを行うことによって、極めて良好な半導体−ゲ
ート絶縁膜構造が完成するのである。ここで、ゲート絶
縁膜313の形成はレーザー結晶化、活性種処理に引き
続いて真空中で連続しておこなうと更に効果的である。
【0036】(5.以降の工程)引き続いてゲート電極
314となる薄膜をPVD法或いはCVD法などで堆積
する。この材質は電気抵抗が低く、350℃程度の熱工
程に対して安定である事が望まれ、例えばタンタル、タ
ングステン、クロム等の高融点金属がふさわしい。前記
高融点金属の中で700nmもの膜厚で成膜しても膜ス
トレスによるクラックが生じない材料となると、タンタ
ルが最もふさわしい。ゲート電極となる薄膜を堆積後パ
ターニングを行い、層間絶縁膜316を形成し、次にソ
ース・ドレイン上にコンタクトホールを開孔し、ソース
・ドレイン取り出し電極317と配線をPVD法やCV
D法などで形成して薄膜トランジスタが完成する。
【0037】
【実施例】本発明の実施例を図1にそって説明する。本
発明で用いられる基板及び下地保護膜に関しては前述の
説明に準ずるが、ここでは基板の一例として300mm
×300mmの正方形状汎用無アルカリガラス301を
用いる。まず基板301上に絶縁性物質である下地保護
膜302を形成する。ここでは基板温度を150゜Cと
してECR−PECVD法にて200nm程度の膜厚を
有する酸化硅素膜を堆積する。次に後にTFTの能動層
となる真性シリコン膜等の半導体膜303を堆積する。
半導体膜の厚みは50nm程度で有る。本実施例では高
真空型LPCVD装置を用いて、原料ガスで有るジシラ
ン(Si)を200SCCM流し、425℃
の堆積温度で非晶質シリコン膜303を堆積する。まず
高真空型LPCVD装置の反応室を250℃とした状態
で反応室の内部に複数枚(例えば17枚)の基板を表側
を下向きとして配置する。こうした後にターボ分子ポン
プの運転を開始する。ターボ分子ポンプが定常回転に達
した後、反応室内の温度を約1時間掛けて250℃から
425℃の堆積温度に迄上昇させる。昇温開始後の最初
の10分間は反応室にガスを全く導入せず真空中で昇温
を行ない、しかる後純度が99.9999%以上の窒素
ガスを300SCCM流し続ける。この時の反応室内に
おける平衡圧力は、3.0×10−3Torrで有る。
堆積温度に到達した後、原料ガスであるジシラン(Si
)を200SCCM流すと共に、純度が9
9.9999%以上の希釈用ヘリウム(He)を100
0SCCM流す。堆積開始直後の反応室内圧力は凡そ
0.85Torrで有る。堆積の進行と共に反応室内の
圧力は徐々に上昇し、堆積終了直前の圧力は凡そ1.2
5Torrと成る。斯様に堆積したシリコン膜303は
基板の周辺部約7mmを除いた286mm角の領域内に
於いて、その膜厚変動は±5%以内で有る。
【0038】次に不純物導入工程をおこなう。不純物の
導入はイオン注入装置を用いておこなう。注入時間を短
縮するために、シリコン膜303の上に絶縁膜350を
100nm堆積する。次にn型トランジスタのソース、
ドレイン部にリンイオンを80kVの加速電圧で10
15cm−2注入し、つぎにp型トランジスタのソー
ス、ドレイン部にボロンイオンを40kVの加速電圧で
1015cm−2注入する。所望の領域以外はフォトレ
ジスト351によって覆われているので、不純物は導入
されない。次に素子分離領域以外にフォトレジスト35
2を形成し、酸素イオンを50kVの加速電圧で10
17cm−2注入する。これらの不純物注入が終了した
後、絶縁膜350をエッチングする。
【0039】次にレーザー光の照射をおこなう。本実施
例ではキセノン・クロライド(XeCl)のエキシマ・
レーザー(波長:308nm)を照射する。レーザーパ
ルスの強度半値幅(時間に対する半値幅)は25nsで
ある。基板301をレーザー結晶化チャンバーにセット
した後、真空排気をおこなう。基板301を加熱した状
態でレーザー照射することでp−Si膜の結晶性を向上
することができるので、真空排気後基板温度を250度
℃まで上昇させる。一回のレーザー照射面積は10mm
角の正方形状で、照射面でのエネルギー密度は160m
J/cmである。このレーザー光を90%ずつ重ね
つつ(つまり照射するごとに1mmづつ)相対的にずら
しながら照射を繰り返す(図2参照)。こうして一辺3
00mmの基板全体のアモルファスシリコンを結晶化す
る。同様な照射方法を用いて2回目のレーザー照射を行
う。2回目のエネルギー密度は180mJ/cmで有
る。これをくり返し、3回目、4回目と約20mJ/c
づつ照射エネルギー密度を上昇させながら最終的に
はのエネルギー密度440mJ/cmの照射をおこな
いレーザー照射を終了する。ここで450mJ/cm
の照射レーザーエネルギー密度を超えた高いエネルギー
を照射すると、微結晶化を起こすため、これ以上のエネ
ルギー照射を避けた。
【0040】次に真空を保ったままで基板301をゲー
ト絶縁膜成膜チャンバーへと搬送する。ここでCVD法
やPVD法などでゲート絶縁膜313を形成する。本実
施例では平行平板型rf放電PECVD法で基板温度を
350℃として120nmの酸化硅素膜を堆積する。原
料ガスとしてはTEOS(Si−(O−CH−C
)と酸素(O)の混合ガスをもちいた。清浄
な界面を形成するために連続でゲート絶縁膜313を成
膜する事はその効果があることがわかった。
【0041】引き続いてゲート電極314となる薄膜を
PVD法或いはCVD法などで堆積する。通常はゲート
電極314とゲート配線は同一材料にて同一工程で作ら
れる為、この材質は電気抵抗が低く、350℃程度の熱
工程に対して安定である事が望まれる。本実施例では膜
厚が600nmのタンタル薄膜をスパッタ法により形成
する。タンタル薄膜を形成する際の基板温度は180℃
であり、スパッタガスとして窒素ガスを6.7%含むア
ルゴンガスを用いる。斯様に形成したタンタル薄膜は結
晶構造がα構造と成っており、その比抵抗は凡そ40μ
Ωcmである。
【0042】次に層間絶縁膜(316)をCVD法或い
はPVD法で形成する。本実施例ではTEOS(Si−
(O−CH−CH)と酸素(O)、水(H
O)を原料気体とし、希釈気体としてアルゴンを用いて
基板表面温度300℃で500nmの膜厚に成膜する。
層間絶縁膜形成後、350℃程度以下の適当な熱環境下
にて数十分から数時間の熱処理を施して層間絶縁膜の焼
き締めを行う。又層間絶縁膜を効能的に焼き締めるには
300℃以上の温度が好ましい。通常ゲート絶縁膜と層
間絶縁膜とではその膜品質が異なっている。その為に層
間絶縁膜形成後二つの絶縁膜にコンタクトホールを開け
る際、絶縁膜のエッチング速度が違っているのが普通で
ある。斯様な条件下ではコンタクトホールの形状が下方
程広い逆テーパー状に成ったり或いは庇が発生して仕舞
い、その後電極形成した時に電気的な導通がうまく取れ
ない所謂接触不良の原因となる。層間絶縁膜を効能的に
焼き締めるとこうした接触不良の発生を最小限に止めら
れるので有る。本実施例では露点が80℃の水蒸気を含
んだ酸素雰囲気1気圧下にて300℃1時間の熱処理を
施す。単純な熱処理に比べ、水蒸気を露点で35℃程度
から100℃程度含んだ酸素含有気体(酸素濃度は25
%程度から100%が好ましい)雰囲気下で圧力を0.
5気圧程度から1.5気圧程度として100℃程度から
400℃程度の温度で熱処理を30分程度から6時間程
度行うと、酸化膜(下地保護膜、ゲート絶縁膜、層間絶
縁膜等)の膜質改善が進み、高電圧や高電流下でも安定
に動作する信頼性の高いトランジスタが得られる。層間
絶縁膜形成後ソース・ドレイン上にコンタクトホールを
開孔し、ソース・ドレイン取り出し電極317と配線を
PVD法やCVD法などで形成して薄膜トランジスタが
完成する。
【0043】
【発明の効果】従来の技術では、レーザー結晶化pol
y−Si膜のパターンエッジに起因するエッジ効果で特
性のシフトやリーク電流の増大が生じた。また、ソー
ス、ドレイン領域の不純物活性化がゲート電極直下で不
十分なため実効移動度の低下およびリーク電流の増大を
招いていた。しかし、以上述べて来た様に本発明の薄膜
トランジスタの製造方法を用いることによってエッジが
無く、且つ素子間が電気的に分離されたトランジスタを
形成することができ、更に不純物の効率的な活性化も同
時に実現できる製造方法が実現できる。結果として高移
動度、低リーク電流の薄膜トランジスタの製造が可能と
なりトランジスタの性能を飛躍的に高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜トランジスタの製造方法を示した
工程断面図。
【図2】レーザー照射方法を示した図。
【図3】レーザー照射方法を示した図。
【図4】従来の薄膜トランジスタの製造方法を示した工
程断面図。
【図5】TFT構造の平面図および断面図。
【符号の説明】
101、301...基板 102、302...下地絶縁膜 103、303...半導体膜 104、304...絶縁膜 107、307...レーザー光 110、310...結晶化半導体膜 113、313...ゲート絶縁膜 114、314...ゲート電極 115、315...ソース、ドレイン領域 116、316...層間絶縁膜 117、317...ソース、ドレイン電極

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一部に不純物領域を有する半導体薄膜に光
    照射をおこなうことによって、該不純物領域を素子分離
    領域とすることを特徴とする薄膜トランジスタの製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記光照射は、半導体薄膜および不純物領
    域を溶融固化させること特徴とする請求項1記載の薄膜
    トランジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】ドナー不純物領域とアクセプタ不純物領域
    のどちらかまたは両方、および第3の不純物領域を有す
    る半導体薄膜に光照射をおこなうことによって、該不純
    物領域をそれぞれn型半導体領域、p型半導体領域、お
    よび素子分離領域とすることを特徴とする薄膜トランジ
    スタの製造方法。
  4. 【請求項4】前記光照射は、前記半導体薄膜および前記
    ドナー不純物領域、アクセプタ不純物領域および第3の
    不純物領域を溶融固化させることを特徴とする請求項3
    記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】前記第3の不純物領域は酸素または窒素の
    不純物によって形成されることを特徴とする請求項3ま
    たは4記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  6. 【請求項6】前記第3の不純物を含む領域は、真性半導
    体領域とドナー不純物またはアクセプタ不純物を含む領
    域を取り囲む領域に形成されてなることを特徴とする請
    求項3、4または5記載の薄膜トランジスタの製造方
    法。
  7. 【請求項7】前記第3の不純物を含む領域は、前記ドナ
    ー不純物領域またはアクセプタ不純物領域を取り囲む領
    域に形成されてなることを特徴とする請求項3、4、5
    または6記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  8. 【請求項8】前記ドナー不純物領域、アクセプタ不純物
    領域および第3の不純物領域は、イオン注入法によって
    形成されることを特徴とする請求項3、4、5、6また
    は7記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  9. 【請求項9】前記第3の不純物領域は1018cm−3
    以上の不純物濃度を有することを特徴とする請求項3、
    4、5、6、7または8記載の薄膜トランジスタの製造
    方法。
  10. 【請求項10】前記光照射はエキシマレーザーをもちい
    ておこなうことを特徴とする請求項3、4、5、6、
    7、8または9記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  11. 【請求項11】マトリックス状に画素および薄膜トラン
    ジスタを有する表示装置において、ドナー不純物領域と
    アクセプタ不純物領域のどちらかまたは両方、および第
    3の不純物領域を有する半導体薄膜に光照射をおこなう
    ことによって、該不純物領域をそれぞれn型半導体領
    域、p型半導体領域、素子分離および画素領域とするこ
    とを特徴とする薄膜トランジスタを用いた表示装置の製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013093417A (ja) * 2011-10-25 2013-05-16 Denso Corp 半導体装置の製造方法
KR20130125240A (ko) * 2012-05-08 2013-11-18 삼성디스플레이 주식회사 유기 발광 표시 장치 및 그 제조방법

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