JP2001052722A - 固体酸化物型燃料電池 - Google Patents

固体酸化物型燃料電池

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JP2001052722A
JP2001052722A JP11228446A JP22844699A JP2001052722A JP 2001052722 A JP2001052722 A JP 2001052722A JP 11228446 A JP11228446 A JP 11228446A JP 22844699 A JP22844699 A JP 22844699A JP 2001052722 A JP2001052722 A JP 2001052722A
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air electrode
electrode layer
layer
fuel cell
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JP11228446A
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Yoshitaka Tamao
良孝 玉生
Kiyoshi Kuroda
潔 黒田
Kiichi Komada
紀一 駒田
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Mitsubishi Materials Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気極層における電圧降下を小さくして空気
極過電圧を低くすることにより、燃料電池の出力特性を
向上する。 【解決手段】 燃料極層13と空気極層14とにより電
解質層16を挟持することによりセル12が構成され、
電解質層16が次の一般式(1)で表される酸化物イオ
ン伝導体であり、空気極層14が次の一般式(2)で表
される酸化物イオン混合伝導体であって、電解質層16
の空気極層14側の界面に中間層16aが形成される。 Ln11-xxGa1-y-zB1yB2z3-d ……
(1) Ln21-xSrxCo1-yy3-d ……(2)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料極層と空気極
層とにより電解質層を挟持して構成されたセルを有する
固体酸化物型の燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の燃料電池として、Y23
安定化ZrO2(YSZ)からなる固体電解質層と、こ
の固体電解質層上に形成されたTiO2及びCeO2のい
ずれか一方又は双方を含むYSZからなる中間層と、こ
の中間層上に形成された金属Ni及び酸化Niのいずれ
か一方又は双方と上記中間層を構成する物質との混合物
からなる燃料電極層とを含む燃料電池が開示されている
(特開平7−254418号)。この燃料電池では、中
間層中のTiO2やCeO2等の電子導電性材料の働きに
より、固体電解質層と燃料極層との界面の接触抵抗を下
げることができる。即ち、中間層に電子導電性を持たせ
ることにより、電解質層と燃料極層との電流パスを多く
することができる。この結果、発電効率の高い燃料電池
を得ることができるようになっている。
【0003】一方、基板上に設けられた燃料極層,固体
電極層及び空気極層からなる複数の単素子間がインタコ
ネクタで電気的に接続されたセルを有し、このインタコ
ネクタと空気極との間に空気極層よりも緻密構造をなす
緻密空気極層が設けられた燃料電池のセルが開示されて
いる(特開平11−73976号)。この燃料電池のセ
ルでは、インタコネクタの空気極層側との電気的な接触
面積が増大し、インタコネクタの空気極層側との接触部
分での電気抵抗が大幅に低減するようになり、内部抵抗
が大幅に少なくなるので、発電能力を向上できるように
なっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の特
開平7−254418号公報に示された燃料電池では、
固体電解質層と燃料極層との間の中間層により、固体電
解質層と燃料極層との界面の接触抵抗を下げ、また特開
平11−73976号公報に示された燃料電池のセルで
は、インタコネクタと空気極層との間の緻密空気極層に
より、インタコネクタと空気極層との電気的な接触面積
を増大させて電気抵抗を低減しているけれども、空気極
層における電圧降下が依然として大きく、空気極過電圧
が高いため、未だ改善の余地があった。本発明の目的
は、空気極層における電圧降下を小さくして空気極過電
圧を低くすることにより、出力特性を向上することがで
きる固体酸化物型燃料電池を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
図1に示すように、燃料極層13と空気極層14とによ
り電解質層16を挟持することによりセル12が構成さ
れた固体酸化物型燃料電池の改良である。その特徴ある
構成は、電解質層16が次の一般式(1)で表される酸
化物イオン伝導体であり、空気極層14が次の一般式
(2)で表される酸化物イオン混合伝導体であって、電
解質層16の空気極層14側の界面に中間層16aが形
成されたところにある。 Ln11-xxGa1-y-zB1yB2z3-d ……(1) 但し、Ln1はLa,Ce,Pr,Nd及びSmからな
る群より選ばれた1種又は2種以上の元素であり、Aは
Sr,Ca及びBaからなる群より選ばれた1種又は2
種以上の元素であり、B1はMg,Al及びInからな
る群より選ばれた1種又は2種以上の元素であり、B2
はCo,Fe,Ni及びCuからなる群より選ばれた1
種又は2種以上の元素であり、xは0.05〜0.3で
あり、yは0.025〜0.29であり、zは0.01
〜0.15であり、(y+z)は0.035〜0.3で
あり、dは0.04〜0.3である。 Ln21-xSrxCo1-yy3-d ……(2) 但し、Ln2はLa及びSmのいずれか一方又は双方の
元素であり、DはFe及びCuのいずれか一方又は双方
の元素であり、xは0.05〜0.8であり、yは0〜
0.9であり、dは0.04〜0.3である。
【0006】この請求項1に記載された固体酸化物型燃
料電池では、電解質層16−空気極層14間の中間層1
6aの存在により空気極層14側での酸素分子のイオン
化反応抵抗が低下するため、酸素分子のイオン化が促進
され、空気極過電圧が減少すると考えられる。また中間
層16aの存在により電解質層16と空気極層14との
接触性が向上するため、空気極過電圧が減少すると考え
られる。この結果、空気極層14における電圧降下を小
さくすることができるので、燃料電池11の出力特性を
向上することができる。なお、本明細書において、「酸
化物イオン伝導体」とは、電気伝導性の大部分を酸化物
イオン伝導性が占める狭義の酸化物イオン伝導体を意味
する。即ち、電子−イオン混合伝導体又は酸化物イオン
混合伝導体と呼ばれる、電子伝導性及び酸化物イオン伝
導性の両方が大きな割合を占める材料を除く。
【0007】また上記中間層16aの厚さは0.1〜2
0μmであることが好ましい。更に上記中間層16aは
次の一般式(3)で表される化合物であることが好まし
い。 Ln11-x-pxSmpGa1-y-z-qB1yB2zCoq3-d ……(3) 但し、Ln1はLa,Ce,Pr,Nd及びSmからな
る群より選ばれた1種又は2種以上の元素であり、Aは
Sr,Ca及びBaからなる群より選ばれた1種又は2
種以上の元素であり、B1はMg,Al及びInからな
る群より選ばれた1種又は2種以上の元素であり、B2
はCo,Fe,Ni及びCuからなる群より選ばれた1
種又は2種以上の元素であり、xは0.05〜0.3で
あり、pは0〜0.2であり、yは0.025〜0.2
9であり、zは0.01〜0.15であり、qは0〜
0.1であり、(y+z)は0.035〜0.3であ
り、(p+q)は0.01〜0.3であり、dは0.0
4〜0.3である。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図1及び図2に示すように、固体酸
化物型燃料電池11は水素ガス等の燃料に接する燃料極
層13と、空気に接する多孔質の空気極層14と、燃料
極層13と空気極層14との間に介装された電解質層1
6を備える。この燃料電池11は燃料極層13と空気極
層14とにより電解質層16を挟持することによりセル
12が構成される。また電解質層16の空気極層14側
の界面には中間層16aが形成される。
【0009】上記電解質層16は次の一般式(1)で表
される酸化物イオン伝導体である。 Ln11-xxGa1-y-zB1yB2z3-d ……(1) 上記一般式(1)において、Ln1はランタノイド系希
土類金属元素であり、La,Ce,Pr,Nd及びSm
からなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素であ
る。Aはアルカリ土類金属であり、Sr,Ca及びBa
からなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素であ
る。B1は非遷移金属であり、Mg,Al及びInから
なる群より選ばれた1種又は2種以上の元素である。B
2は遷移金属であり、Co,Fe,Ni及びCuからな
る群より選ばれた1種又は2種以上の元素である。即
ち、本発明の電解質層はランタノイド・ガレート(Ln
GaO3-d)を基本構造とし、これにアルカリ土類金属
(A),非遷移金属(B1)及び遷移金属(B2)の3
種類の元素をドープした5元系(Ln+A+Ga+B1
+B2)の複合酸化物である。
【0010】また一般式(1)で表される電解質層16
はペロブスカイト型結晶構造を有し、ABO3-dで示さ
れるペロブスカイト型結晶構造のAサイトを上記一般式
(1)のLn元素及びA元素が占め、BサイトをGa元
素,B1元素及びB2元素が占める。本来は3価金属が
占めるAサイト及びBサイトの一部を2価金属(例え
ば、Aサイトを占める上記A元素,Bサイトを占める上
記B1元素)及び遷移金属(Bサイトを占める上記B2
元素)が占めることにより酸素空孔を生じ、この酸素空
孔により酸化物イオン伝導性が現れる。従って、酸素原
子数はこの酸素空孔の分だけ減少することになる。
【0011】一般式(1)のxはA元素の原子比であ
り、0.05〜0.3、好ましくは0.10〜0.25
の範囲に設定される。yはB1元素の原子比であり、
0.025〜0.29、好ましくは0.05〜0.2の
範囲に設定される。zはB2元素の原子比であり、0.
01〜0.15、好ましくは0.03〜0.1の範囲に
設定される。(y+z)は0.035〜0.3、好まし
くは0.10〜0.25の範囲に設定される。xを0.
05〜0.3の範囲に限定したのは上記範囲を外れると
電気伝導性が低下するためである。zを0.01〜0.
15の範囲に限定したのは、zが増大するほど電気伝導
性は高くなるが、イオン輸率(酸化物イオン伝導性の割
合)が低下するため、上記範囲が最適な範囲となる。
(y+z)を0.035〜0.3の範囲に限定したの
は、(y+z)が大きくなるにつれて電気伝導性が高く
なるが、イオン輸率が低下するため、上記範囲が最適な
範囲となる。
【0012】なお、dは0.04〜0.3の範囲に設定
される。一般式(1)において酸素の原子比を(3−
d)で表示した(実際の酸素の原子比は3以下であ
る。)が、これは酸素空孔の数が添加元素(A,B1及
びB2)の種類のみならず、温度,酸素分圧,B2元素
の種類及び量によっても変動し、酸素の原子比を正確に
表示することが困難なためである。またB2元素とし
て、Co,Fe,Ni又はCuを用いると、低温側(約
650℃)でも高い電気伝導性を示す。
【0013】また空気極層14は次の一般式(2)で表
される酸化物イオン混合伝導体である。 Ln21-xSrxCo1-yy3-d ……(2) 上記一般式(2)において、Ln2はランタノイド系希
土類金属元素であり、La及びSmのいずれか一方又は
双方の元素である。Dは遷移金属であり、Cu及びFe
のいずれか一方又は双方の元素である。一般式(2)の
xはSr元素の原子比であり、0.05〜0.8、好ま
しくは0.25〜0.55の範囲に設定される。yはD
元素の原子比であり、0〜0.9、好ましくは0.20
〜0.80の範囲に設定される。xを0.05〜0.5
の範囲に限定したのは上記範囲を外れると電気伝導性が
低下するためである。yを0〜0.8の範囲に限定した
のは、0.8を越えるとやはり電気伝導性が低下するた
めである。なお、dは一般式(1)のdと同様に0.0
4〜0.3の範囲に設定される。
【0014】また中間層16aは次の一般式(3)で表
される化合物である。 Ln11-x-pxSmpGa1-y-z-qB1yB2zCoq3-d ……(3) 上記一般式(3)において、Ln1は一般式(1)のL
n1と同様にLa,Ce,Pr,Nd及びSmからなる
群より選ばれた1種又は2種以上の元素であり、Aは一
般式(1)のAと同様にSr,Ca及びBaからなる群
より選ばれた1種又は2種以上の元素である。B1は一
般式(1)のB1と同様にMg,Al及びInからなる
群より選ばれた1種又は2種以上の元素であり、B2は
一般式(1)のB2と同様にCo,Fe,Ni及びCu
からなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素であ
る。
【0015】一般式(3)のxは一般式(1)のxと同
様にA元素の原子比であり、0.05〜0.3、好まし
くは0.10〜0.25の範囲に設定される。yは一般
式(1)のyと同様にB1元素の原子比であり、0.0
25〜0.29、好ましくは0.05〜0.2の範囲に
設定される。zは一般式(1)のzと同様にB2元素の
原子比であり、0.01〜0.15、好ましくは0.0
3〜0.1の範囲に設定される。(y+z)は一般式
(1)の(y+z)と同様に0.035〜0.3、好ま
しくは0.10〜0.25の範囲に設定される。x,
y,z及び(y+z)を上記範囲に限定したのは、一般
式(1)の場合と同様である。
【0016】一般式(3)のpはSm元素の原子比であ
り、0〜0.2、好ましくは0.05〜0.15の範囲
に設定され、qはCo元素の原子比であり、0〜0.
1、好ましくは0.01〜0.07の範囲に設定され
る。(p+q)は0.01〜0.3、好ましくは0.0
6〜0.22の範囲に設定される。pを0〜0.2の範
囲に限定したのは、0.2を越えると電気伝導性が低下
するためであり、qを0〜0.1の範囲に限定したの
は、0.1を越えるとイオン伝導性が低下するためであ
る。(p+q)を0.01〜0.3の範囲に限定したの
は、0.01未満では空気極過電圧の減少が観られず、
0.3を越えるとイオン伝導性が低下するためである。
また中間層16aの厚さは0.1〜20μmの範囲に設
定されることが好ましく、1〜10μmの範囲に設定さ
れることが更に好ましい。中間層16aの厚さを0.1
〜20μmの範囲に限定したのは、0.1μm未満では
薄すぎて中間層としての役割を果さず、20μmを越え
ると厚すぎて抵抗損が増大するからである。
【0017】更に燃料極層13はNi等の金属により構
成されたり、又はNi−YSZ等のサーメットにより構
成されたり、或いはNiと一般式(4)で表される化合
物との混合体により構成される。 Ce1-mm2 ……(4) 上記一般式(4)において、CはSm,Gd,Y及びC
aからなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素であ
り、mはC元素の原子比であり、0.05〜0.4、好
ましくは0.1〜0.3の範囲に設定される。Niと一
般式(4)で表される化合物との体積比は(95:5)
〜(20:80)、好ましくは(90:10)〜(4
0:60)の範囲に設定される。なお、図2の符号18
は導電性を有する白金からなる集電体であり、多孔質の
空気極層14上面に接するように設けられる。
【0018】このように構成された固体酸化物型燃料電
池の動作を説明する。燃料極層13に接するように水素
を流通させ、空気極層14に接するように空気を流通さ
せ、この状態で燃料極層13−空気極層14間に負荷を
電気的に接続すると、水素が燃料となりかつ空気が酸化
剤となって、即ち燃料極層13が負極となりかつ空気極
層14が正極となって、負荷に電流が流れる。このとき
空気極層14側では酸素分子がイオン化されてO2-とな
り、この酸化物イオンが酸化物イオン伝導体である電解
質層16中を移動することが重要である。本発明では中
間層16aが電解質層16−空気極層14間に存在する
ことにより、空気極層14側での酸素分子のイオン化反
応抵抗が低下させられるので、酸素分子のイオン化が促
進され、空気極過電圧が減少すると考えられる。また上
記中間層16aの存在により、電解質層16と空気極層
14との接触性が向上するので、空気極過電圧が減少す
ると考えられる。この結果、空気極層14における電圧
降下を小さくすることができるので、燃料電池11の出
力特性を向上することができる。
【0019】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく
説明する。 <実施例1>図1に示すように、直径が20mm、厚さ
が30μmの燃料極層13と、直径が40mm、厚さが
250μmの電解質層16と、直径が20mm、厚さが
35μmの空気極層14とを積層して円板状のセル12
を形成した。このセル12の電解質層16の空気極層1
4側の界面には厚さ0.2μmの中間層16aを形成し
た。なお、電解質層16はLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg
0.15Co0.053-dという組成を有する酸化物イオン伝
導体であり、空気極層14はSm0.5Sr0.5CoO3-d
という組成を有する酸化物イオン混合伝導体であった。
また中間層16aはLa0.75Sr0.15Sm0.1Ga0.775
Mg0.125Co0.13-dという組成を有する化合物であ
り、燃料極層13はNiとCe0.8Sm0.22という組
成を有する化合物との混合体であった。上記燃料電池1
1のセル12を実施例1とした。
【0020】<実施例2>中間層の厚さが1μmであっ
たことを除いて、実施例1と同様にセルを形成した。こ
のセルを実施例2とした。 <実施例3>中間層の厚さが4μmであったことを除い
て、実施例1と同様にセルを形成した。このセルを実施
例3とした。 <実施例4>中間層の厚さが10μmであったことを除
いて、実施例1と同様にセルを形成した。このセルを実
施例4とした。 <実施例5>中間層の厚さが20μmであったことを除
いて、実施例1と同様にセルを形成した。このセルを実
施例2とした。
【0021】<比較例1>中間層が形成されなかったこ
とを除いて、実施例1と同様にセルを形成した。このセ
ルを比較例1とした。 <比較例2>中間層の厚さが50μmであったことを除
いて、実施例1と同様にセルを形成した。このセルを比
較例2とした。 <比較例3>中間層の厚さが100μmであったことを
除いて、実施例1と同様にセルを形成した。このセルを
比較例3とした。
【0022】<比較試験及び評価>図3に示すように、
実施例1〜5及び比較例1〜3の各セル12の燃料極層
13と空気極層14との間に第1回路21を接続し、こ
の回路21に0.01Ωの抵抗体24,5Vの直流電源
25,電流計26及び開閉スイッチ27を直列に接続し
た。また電解質層16の側面に参照極28を取付け、こ
の参照極28と空気極層14との間に第2回路22を接
続し、この第2回路22に第1電圧計31を接続した。
更に燃料極層13と空気極層14との間に第3回路23
を接続し、この第3回路23に第2電圧計32を接続し
た。上記第1回路21に電流密度が0.5A/cm2
電流を流し、この電流を約40n秒の間隔で通電及び遮
断を繰返し、上記電流を遮断した直後に、時間に依存し
て減衰する空気極層14−参照極28間の電圧を第1電
圧計31により測定した。即ちカレントインターラプシ
ョン法によって第1電圧計31により空気極過電圧V1
を測定した。また電流密度が0.5A/cm2の電流を
第1回路21に流したときの空気極層14−燃料極層1
3間の電圧を第2電圧計32により測定して、セル12
の発電電力密度を測定した。上記測定結果を中間層16
aの厚さ及び電流密度とともに表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1から明らかなように、中間層のない比
較例1のセルや、中間層の比較的厚い比較例2及び3で
は、空気極過電圧が高く、かつ空気極層−燃料極層間の
電圧及び発電電力密度が低かった。これらに対し実施例
1〜5では、空気極過電圧が低くなり、かつ空気極層−
燃料極層間の電圧及び発電電力密度が高くなった。これ
により実施例1〜5の方が比較例1〜3より空気極層に
おける電圧降下が低くなり、燃料電池の出力特性が向上
することが判った。
【0025】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、燃
料極層と空気極層とにより電解質層を挟持することによ
りセルを構成し、電解質層が酸化物イオン伝導体であ
り、空気極層が酸化物イオン混合伝導体であって、電解
質層の空気極層側の界面に中間層を形成したので、中間
層の存在により空気極層側での酸素分子のイオン化反応
抵抗が低下し、酸素分子のイオン化が促進され、空気極
過電圧が減少すると考えられる。また中間層の存在によ
り電解質層と空気極層との接触性が向上するため、空気
極過電圧が減少すると考えられる。この結果、空気極層
における電圧降下を小さくすることができるので、燃料
電池の出力特性を向上することができる。また中間層の
厚さを0.1〜20μmの範囲に設定したり、或いは中
間層を一般式(Ln11-x-pxSmpGa1-y-z-qB1y
B2zCoq3-d)で表される組成とすれば、上記効果
をより顕著に奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施形態の固体酸化物型燃料電池を示す
要部断面構成図。
【図2】図1のA部拡大断面図。
【図3】その燃料電池の空気極過電圧等を評価するため
のカレントインターラプション法の回路模式図。
【符号の説明】
11 固体酸化物型燃料電池 12 セル 13 燃料極層 14 空気極層 16 電解質層 16a 中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 駒田 紀一 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4G048 AA05 AC06 AD04 5H018 AA06 AS03 EE13 HH03 HH05 5H026 AA06 EE13 HH03 HH05

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料極層(13)と空気極層(14)とにより電
    解質層(16)を挟持することによりセル(12)が構成された
    固体酸化物型燃料電池において、 前記電解質層(16)が次の一般式(1)で表される酸化物
    イオン伝導体であり、 前記空気極層(14)が次の一般式(2)で表される酸化物
    イオン混合伝導体であって、 前記電解質層(16)の前記空気極層(14)側の界面に中間層
    (16a)が形成されたことを特徴とする固体酸化物型燃料
    電池。 Ln11-xxGa1-y-zB1yB2z3-d ……(1) 但し、Ln1はLa,Ce,Pr,Nd及びSmからな
    る群より選ばれた1種又は2種以上の元素;AはSr,
    Ca及びBaからなる群より選ばれた1種又は2種以上
    の元素;B1はMg,Al及びInからなる群より選ば
    れた1種又は2種以上の元素;B2はCo,Fe,Ni
    及びCuからなる群より選ばれた1種又は2種以上の元
    素;xは0.05〜0.3;yは0.025〜0.2
    9;zは0.01〜0.15;(y+z)は0.035
    〜0.3;dは0.04〜0.3である。 Ln21-xSrxCo1-yy3-d ……(2) 但し、Ln2はLa及びSmのいずれか一方又は双方の
    元素;DはFe及びCuのいずれか一方又は双方の元
    素;xは0.05〜0.8;yは0〜0.9;dは0.
    04〜0.3である。
  2. 【請求項2】 中間層(16a)の厚さが0.1〜20μm
    である請求項1記載の固体酸化物型燃料電池。
  3. 【請求項3】 中間層(16a)が次の一般式(3)で表さ
    れる請求項1又は2記載の固体酸化物型燃料電池。 Ln11-x-pxSmpGa1-y-z-qB1yB2zCoq3-d ……(3) 但し、Ln1はLa,Ce,Pr,Nd及びSmからな
    る群より選ばれた1種又は2種以上の元素;AはSr,
    Ca及びBaからなる群より選ばれた1種又は2種以上
    の元素;B1はMg,Al及びInからなる群より選ば
    れた1種又は2種以上の元素;B2はCo,Fe,Ni
    及びCuからなる群より選ばれた1種又は2種以上の元
    素;xは0.05〜0.3;pは0〜0.2;yは0.
    025〜0.29;zは0.01〜0.15;qは0〜
    0.1;(y+z)は0.035〜0.3;(p+q)
    は0.01〜0.3;dは0.04〜0.3である。
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