JP2001176518A - 固体酸化物型燃料電池 - Google Patents
固体酸化物型燃料電池Info
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Abstract
極過電圧を低くすることにより、燃料電池の出力特性を
向上する。 【解決手段】 燃料極層13と空気極層14にて電解質
層16を挟持することによりセル42が構成され、空気
極層14が次の一般式(1)で表される酸化物イオン混合
伝導体である。 Ln11-xLn2xA1-yCoyO3+d ……(1) 但し、Ln1はLa又はSmのいずれか一方又は双方の
元素であり、Ln2はBa又はCaのいずれか一方又は
双方の元素であり、AはFe又はCuのいずれか一方又
は双方の元素であり、0.5<x<1.0であり、0<
y<1.0であり、−0.5≦d≦0.5である。
Description
層とにより電解質層を挟持して構成されたセルを有する
固体酸化物型の燃料電池に関するものである。
安定化ZrO2(YSZ)からなる固体電解質層と、こ
の固体電解質層上に形成されたTiO2又はCeO2のい
ずれか一方又は双方を含むYSZからなる中間層と、こ
の中間層上に形成された金属Ni又は酸化Niのいずれ
か一方又は双方と上記中間層を構成する物質との混合物
からなる燃料電極層とを含む燃料電池が開示されている
(特開平7−254418号)。この燃料電池では、中
間層中のTiO2やCeO2等の電子導電性材料の働きに
より、固体電解質層と燃料極層との界面の接触抵抗を下
げることができる。即ち、中間層に電子導電性を持たせ
ることにより、電解質層と燃料極層との電流パスを多く
することができる。この結果、発電効率の高い燃料電池
を得ることができるようになっている。
電極層及び空気極層からなる複数の単素子間がインタコ
ネクタで電気的に接続されたセルを有し、このインタコ
ネクタと空気極層との間に空気極層よりも緻密構造をな
す緻密空気極層が設けられた燃料電池のセルが開示され
ている(特開平11−73976号)。この燃料電池の
セルでは、インタコネクタの空気極層側との電気的な接
触面積が増大し、インタコネクタの空気極層側との接触
部分での電気抵抗が大幅に低減するようになり、内部抵
抗が大幅に少なくなるので、発電能力を向上できるよう
になっている。
開平7−254418号公報に示された燃料電池では、
固体電解質層と燃料極層との間の中間層により、固体電
解質層と燃料極層との界面の接触抵抗を下げ、また特開
平11−73976号公報に示された燃料電池のセルで
は、インタコネクタと空気極層との間の緻密空気極層に
より、インタコネクタと空気極層との電気的な接触面積
を増大させて電気抵抗を低減しているけれども、空気極
層における電圧降下が依然として大きく、空気極過電圧
が高いため、未だ改善の余地があった。本発明の目的
は、空気極層における電圧降下を小さくして空気極過電
圧を低くすることにより、出力特性を向上することがで
きる固体酸化物型燃料電池を提供することにある。
図3に示すように、燃料極層13と空気極層14にて電
解質層16を挟持することによりセル12が構成された
固体酸化物型燃料電池の改良である。その特徴ある構成
は、空気極層14が次の一般式(1)で表される酸化物イ
オン混合伝導体であるところにある。 Ln11-xLn2xA1-yCoyO3+d ……(1) 但し、Ln1はLa又はSmのいずれか一方又は双方の
元素であり、Ln2はBa又はCaのいずれか一方又は
双方の元素であり、AはFe又はCuのいずれか一方又
は双方の元素であり、0.5<x<1.0であり、0<
y<1.0であり、−0.5≦d≦0.5である。この
請求項1に記載された固体酸化物が他燃料電池では、空
気極層14の存在により空気中の酸素分子の原子化及び
イオン化反応抵抗の低下が生じるため、酸素分子のイオ
ン化が促進され、空気極過電圧が減少すると考えられ
る。この結果、空気極層14における電圧降下を小さく
することが可能となり、燃料電池11の出力特性を向上
させることができる。また上記一般式(1)中のyは0.
5≦y≦0.95であることが好ましい。
に、電解質層16が次の一般式(2)で表される酸化物イ
オン伝導体であり、空気極層14が上記請求項1記載の
一般式(1)で表される酸化物イオン混合伝導体であっ
て、電解質層16の空気極層14側の界面に中間層16
aが形成されたことを特徴とする。 Ln31-xLn4xGa1-y-zC1yC2zO3-d ……(2) 但し、Ln3はLa,Ce,Pr,Nd及びSmからな
る群より選ばれた1種又は2種以上の元素であり、Ln
4はSr,Ca及びBaからなる群より選ばれた1種又
は2種以上の元素であり、C1はMg,Al及びInか
らなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素であり、
C2はCo,Fe,Ni及びCuからなる群より選ばれ
た1種又は2種以上の元素であり、0.05≦x≦0.
3であり、0.025≦y≦0.29であり、0.01
≦z≦0.15であり、0.035≦(y+z)≦0.3
であり、0.04≦d≦0.3である。
料電池では、電解質層16−空気極層14間の中間層1
6aの存在により空気極層14側での酸素分子のイオン
化反応抵抗が低下するため、酸素分子のイオン化が促進
され、空気極過電圧が減少すると考えられる。また中間
層16aの存在により電解質層16と空気極層14との
接触性が向上するため、空気極過電圧が減少すると考え
られる。この結果、空気極層14における電圧降下を小
さくすることができるので、燃料電池11の出力特性を
向上することができる。なお、本明細書において、「酸
化物イオン伝導体」とは、電気伝導性の大部分を酸化物
イオン伝導性が占める狭義の酸化物イオン伝導体を意味
する。即ち、電子−イオン混合伝導体又は酸化物イオン
混合伝導体と呼ばれる、電子伝導性及び酸化物イオン伝
導性の両方が大きな割合を占める材料を除く。
μmであることが好ましい。更に、中間層16aは次の
一般式(3)で表される化合物であることが好ましい。 Ln31-x-b-cLn4xLn1bLn2cGa1-y-z-f-gC1yC2zCofAgO3+d…(3) 但し、Ln3はLa,Ce,Pr,Nd及びSmからな
る群より選ばれた1種又は2種以上の元素であり、Ln
4はSr,Ca及びBaからなる群より選ばれた1種又
は2種以上の元素であり、Ln1はLa又はSmのいず
れか一方又は双方の元素であり、Ln2はBa又はCa
のいずれか一方又は双方の元素であり、C1はMg,A
l及びInからなる群より選ばれた1種又は2種以上の
元素であり、C2はCo,Fe,Ni及びCuからなる
群より選ばれた1種又は2種以上の元素であり、AはF
e又はCuのいずれか一方又は双方の元素であり、0.
05≦x≦0.3であり、0.01≦b≦0.2であ
り、0.01≦c≦0.2であり、0.025≦y≦
0.29であり、0.01≦z≦0.15であり、0.
005≦f≦0.1であり、0.005≦g≦0.1で
あり、0.07≦(x+b+c)≦0.45であり、0.
02≦(b+c)≦0.15であり、0.045≦(y+
z+f+g)≦0.45であり、0.035≦(y+z)
≦0.3であり、0.01≦(f+g)≦0.15であ
り、−0.5≦d≦0.5である。
図面に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、
固体酸化物型燃料電池11は水素ガス等の燃料に接する
燃料極層13と、空気に接する多孔質の空気極層14
と、燃料極層13と空気極層14との間に介装された電
解質層16を備える。この燃料電池11は燃料極層13
と空気極層14にて電解質層16を挟持することにより
セル12が構成される。また電解質層16の空気極層1
4側の界面には中間層16aが形成される。上記空気極
層14は次の一般式(1)で表される酸化物イオン混合伝
導体である。 Ln11-xLn2xA1-yCoyO3+d ……(1) 但し、Ln1はLa又はSmのいずれか一方又は双方の
元素であり、Ln2はBa又はCaのいずれか一方又は
双方の元素であり、AはFe又はCuのいずれか一方又
は双方の元素である。
0.5を越え1.0未満の範囲に設定される。yはCo
元素の原子比であり、0を越え1.0未満、好ましくは
0.5以上0.95以下の範囲に設定される。xを0.
5を越え1.0未満の範囲に限定し、yを0を越え1.
0未満の範囲に限定したのは、上記範囲を外れると、焼
結性変化によりガス通流が阻害され、空気極過電圧が上
昇して、発電特性が低下するからである。なお、dは−
0.5以上0.5以下の範囲に設定される。一般式(1)
において酸素の原子比を(3+d)で表示したが、これは
酸素空孔の数が添加元素(A)の種類のみならず、温度,
酸素分圧によっても変動し、酸素の原子比を正確に表示
することが困難なためである。
表される酸化物イオン伝導体である。 Ln31-xLn4xGa1-y-zC1yC2zO3-d ……(2) 上記一般式(2)において、Ln3はランタノイド系希土
類金属元素であり、La,Ce,Pr,Nd及びSmか
らなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素である。
Ln4はアルカリ土類金属であり、Sr,Ca及びBa
からなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素であ
る。C1は非遷移金属であり、Mg,Al及びInから
なる群より選ばれた1種又は2種以上の元素である。C
2は遷移金属であり、Co,Fe,Ni及びCuからな
る群より選ばれた1種又は2種以上の元素である。即
ち、本発明の電解質層はランタノイド・ガレート(Ln
GaO3 -d)を基本構造とし、これにアルカリ土類金属
(Ln4),非遷移金属(C1)及び遷移金属(C2)の3種類
の元素をドープした5元系(Ln3+Ln4+Ga+C1+
C2)の複合酸化物である。
ペロブスカイト型結晶構造を有し、ABO3-dで示され
るペロブスカイト型結晶構造のAサイトを上記一般式
(2)のLn3元素及びLn4元素が占め、BサイトをGa
元素,C1元素及びC2元素が占める。本来は3価金属が
占めるAサイト及びBサイトの一部を2価金属(例え
ば、Aサイトを占める上記Ln4元素,Bサイトを占め
る上記C1元素)及び遷移金属(Bサイトを占める上記
C2元素)が占めることにより酸素空孔を生じ、この酸
素空孔により酸化物イオン伝導性が現れる。従って、酸
素原子数はこの酸素空孔の分だけ減少することになる。
り、0.05以上0.3以下、好ましくは0.10以上
0.25以下の範囲に設定される。yはC1元素の原子
比であり、0.025以上0.29以下、好ましくは
0.05以上0.2以下の範囲に設定される。zはC2
元素の原子比であり、0.01以上0.15以下、好ま
しくは0.03以上0.1以下の範囲に設定される。
(y+z)は0.035以上0.3以下、好ましくは
0.10以上0.25以下の範囲に設定される。xを
0.05以上0.3以下の範囲に限定したのは上記範囲
を外れると電気伝導性が低下するためである。zを0.
01以上0.15以下の範囲に限定したのは、zが増大
するほど電気伝導性は高くなるが、イオン輸率(酸化物
イオン伝導性の割合)が低下するため、上記範囲が最適
な範囲となる。(y+z)を0.035以上0.3以下
範囲に限定したのは、(y+z)が大きくなるにつれて
電気伝導性が高くなるが、イオン輸率が低下するため、
上記範囲が最適な範囲となる。
される。一般式(2)において酸素の原子比を(3−d)
で表示した(実際の酸素の原子比は3以下である。)
が、これは酸素空孔の数が添加元素(Ln4,C1及びC
2)の種類のみならず、温度,酸素分圧,C2元素の種類
及び量によっても変動し、酸素の原子比を正確に表示す
ることが困難なためである。またC2元素として、C
o,Fe,Ni又はCuを用いると、低温側(約650
℃)でも高い電気伝導性を示す。
される化合物である。 Ln31-x-b-cLn4xLn1bLn2cGa1-y-z-f-gC1yC2zCofAgO3+d…(3) 上記一般式(3)において、Ln3は一般式(2)のLn3と
同様にLa,Ce,Pr,Nd及びSmからなる群より
選ばれた1種又は2種以上の元素であり、Ln4は一般
式(2)のLn4と同様にSr,Ca及びBaからなる群
より選ばれた1種又は2種以上の元素である。Ln1は
一般式(1)のLn1と同様にLa又はSmのいずれか一
方又は双方の元素であり、Ln2は一般式(1)のLn2と
同様にBa又はCaのいずれか一方又は双方の元素であ
る。C1は一般式(2)のC1と同様にMg,Al及びIn
からなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素であ
り、C2は一般式(2)のC2と同様にCo,Fe,Ni及
びCuからなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素
であり、更にAは一般式(1)のAと同様にFe又はCu
のいずれか一方又は双方の元素である。
Ln4元素の原子比であり、0.05以上0.3以下の
範囲に設定される。yは一般式(2)のyと同様にC1元
素の原子比であり、0.025以上0.29以下の範囲
に設定される。zは一般式(2)のzと同様にC2元素の
原子比であり、0.01以上0.15以下の範囲に設定
される。(y+z)は一般式(2)の(y+z)と同様に0.
035以上0.3以下の範囲に設定される。x,y,z
及び(y+z)を上記範囲に限定したのは、一般式(2)の
場合と同様の理由に基づく。
り、0.01以上0.2以下の範囲に設定され、cはL
n2元素の原子比であり、0.01以上0.2以下の範
囲に設定される。fはCo元素の原子比であり、0.0
05以上0.1以下の範囲に設定され、gはA元素の原
子比であり、0.005以上0.1以下の範囲に設定さ
れる。また(x+b+c)は0.07以上0.45以下
に、(b+c)は0.02以上0.15以下に、(y+z
+f+g)は0.045以上0.45以下に、(y+z)
は0.035以上0.3以下に、(f+g)は0.01以
上0.15以下にそれぞれ設定される。更にdは一般式
(1)中のdと同様に−0.5以上0.5以下に設定され
る。上記b,c等をそれぞれ上記範囲に限定したのは、
上記範囲を外れると、焼結性変化によりガス通流を阻害
し、空気極過電圧が上昇して、発電特性が低下するから
である。また中間層16aの厚さは0.1〜20μmの
範囲に設定されることが好ましく、1〜10μmの範囲
に設定されることが更に好ましい。中間層16aの厚さ
を0.1〜20μmの範囲に限定したのは、0.1μm
未満では薄すぎて中間層としての役割を果さず、20μ
mを越えると厚すぎて抵抗損が増大するからである。
成されたり、又はNi−YSZ等のサーメットにより構
成されたり、或いはNiと一般式(4)で表される化合物
との混合体により構成される。 Ce1-mCmO2 ……(4) 上記一般式(4)において、CはSm,Gd,Y及びCa
からなる群より選ばれた1種又は2種以上の元素であ
り、mはC元素の原子比であり、0.05〜0.4、好
ましくは0.1〜0.3の範囲に設定される。Niと一
般式(4)で表される化合物との体積比は(95:5)〜
(20:80)、好ましくは(90:10)〜(40:60)
の範囲に設定される。なお、図2の符号18は導電性を
有する白金からなる集電体であり、多孔質の空気極層1
4上面に接するように設けられる。
池の動作を説明する。燃料極層13に接するように水素
を流通させ、空気極層14に接するように空気を流通さ
せ、この状態で燃料極層13−空気極層14間に負荷を
電気的に接続すると、水素が燃料となりかつ空気が酸化
剤となって、即ち燃料極層13が負極となりかつ空気極
層14が正極となって、負荷に電流が流れる。このとき
空気極層14側では酸素分子がイオン化されてO2-とな
り、この酸化物イオンが酸化物イオン伝導体である電解
質層16中を移動することが重要である。本発明では中
間層16aが電解質層16−空気極層14間に存在する
ことにより、空気極層14側での酸素分子のイオン化反
応抵抗が低下させられるので、酸素分子のイオン化が促
進され、空気極過電圧が減少すると考えられる。また上
記中間層16aの存在により、電解質層16と空気極層
14との接触性が向上するので、空気極過電圧が減少す
ると考えられる。この結果、空気極層14における電圧
降下を小さくすることができるので、燃料電池11の出
力特性を向上することができる。
図3において図1と同一符号は同一部品を示す。この実
施の形態では、電解質層16の界面に中間層が形成され
ない。即ち、この燃料電池41では、電解質層16との
界面に中間層を有しない空気極層14と、燃料極層13
にて電解質層16を挟持することにより、セル42が構
成される。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成さ
れる。この固体酸化物型燃料電池41では、空気極層1
4の存在により空気中の酸素分子の原子化及びイオン化
反応抵抗の低下が生じるため、酸素分子のイオン化が促
進され、空気極過電圧が減少すると考えられる。この結
果、空気極層14における電圧降下を小さくすることが
可能となり、燃料電池41の出力特性を向上させること
ができる。
説明する。 <実施例1>図1に示すように、直径が20mm、厚さ
が30μmの燃料極層13と、直径が40mm、厚さが
250μmの電解質層16と、直径が20mm、厚さが
35μmの空気極層14とを積層して円板状のセル12
を形成した。このセル12の電解質層16の空気極層1
4側の界面には厚さ4μmの中間層16aを形成した。
なお、電解質層16はLa0.8Sr0.2Ga0.8Mg0.15
Co0.05O3-dという組成を有する酸化物イオン伝導体
であり、空気極層14はLa0.45Ba0.55Fe0. 75Co
0.25O3+dという組成を有する酸化物イオン混合伝導体
であった。また燃料極層13はNiとCe0.8Sm0.2O
2という組成を有する化合物との混合体であった。上記
燃料電池11のセル12を実施例1とした。 <実施例2>空気極層がLa0.45Ba0.55Fe0.5Co
0.5O3+dという組成を有する酸化物イオン伝導体である
ことを除いて、実施例1と同様にセルを形成した。この
セルを実施例2とした。 <実施例3>空気極層がLa0.45Ba0.55Fe0.25Co
0.75O3+dという組成を有する酸化物イオン伝導体であ
ることを除いて、実施例1と同様にセルを形成した。こ
のセルを実施例3とした。
Fe0.1Co0.9O3+dという組成を有する酸化物イオン
伝導体であることを除いて、実施例1と同様にセルを形
成した。このセルを実施例4とした。 <実施例5>空気極層がLa0.45Ba0.55Fe0.05Co
0.95O3+dという組成を有する酸化物イオン伝導体であ
ることを除いて、実施例1と同様にセルを形成した。こ
のセルを実施例5とした。 <実施例6>空気極層がLa0.25Ba0.75Fe0.75Co
0.25O3+dという組成を有する酸化物イオン伝導体であ
ることを除いて、実施例1と同様にセルを形成した。こ
のセルを実施例6とした。
Fe0.5Co0.5O3+dという組成を有する酸化物イオン
伝導体であることを除いて、実施例1と同様にセルを形
成した。このセルを実施例7とした。 <実施例8>空気極層がLa0.25Ba0.75Fe0.25Co
0.75O3+dという組成を有する酸化物イオン伝導体であ
ることを除いて、実施例1と同様にセルを形成した。こ
のセルを実施例8とした。 <実施例9>空気極層がLa0.25Ba0.75Fe0.1Co
0.9O3+dという組成を有する酸化物イオン伝導体である
ことを除いて、実施例1と同様にセルを形成した。この
セルを実施例9とした。
0.75Fe0.05Co0.95O3+dという組成を有する酸化物
イオン伝導体であることを除いて、実施例1と同様にセ
ルを形成した。このセルを実施例10とした。 <実施例11>空気極層がLa0.05Ba0.95Fe0.75C
o0.25O3+dという組成を有する酸化物イオン伝導体で
あることを除いて、実施例1と同様にセルを形成した。
このセルを実施例11とした。 <実施例12>空気極層がLa0.05Ba0.95Fe0.5C
o0.5O3+dという組成を有する酸化物イオン伝導体であ
ることを除いて、実施例1と同様にセルを形成した。こ
のセルを実施例12とした。
0.95Fe0.25Co0.75O3+dという組成を有する酸化物
イオン伝導体であることを除いて、実施例1と同様にセ
ルを形成した。このセルを実施例13とした。 <実施例14>空気極層がLa0.05Ba0.95Fe0.1C
o0.9O3+dという組成を有する酸化物イオン伝導体であ
ることを除いて、実施例1と同様にセルを形成した。こ
のセルを実施例14とした。 <実施例15>空気極層がLa0.05Ba0.95Fe0.05C
o0.95O3+dという組成を有する酸化物イオン伝導体で
あることを除いて、実施例1と同様にセルを形成した。
このセルを実施例15とした。
aを用いたことを除いて、実施例1〜15と同様にセル
をそれぞれ形成した。これらのセルを実施例16〜30
とした。 <実施例31〜45>元素AとしてCuを用いたことを
除いて、実施例1〜15と同様にセルをそれぞれ形成し
た。これらのセルを実施例31〜45とした。 <実施例46〜60>元素Ln2としてCaを用い、元
素AとしてCuを用いたことを除いて、実施例1〜15
と同様にセルをそれぞれ形成した。これらのセルを実施
例46〜60とした。
mを用いたことを除いて、実施例1〜15と同様にセル
をそれぞれ形成した。これらのセルを実施例46〜60
とした。 <実施例76〜90>元素Ln1としてSmを用い、元
素Ln2としてCaを用いたことを除いて、実施例1〜
15と同様にセルをそれぞれ形成した。これらのセルを
実施例76〜90とした。 <実施例91〜105>元素Ln1としてSmを用い、
元素AとしてCuを用いたことを除いて、実施例1〜1
5と同様にセルをそれぞれ形成した。これらのセルを実
施例91〜105とした。 <実施例105〜120>元素Ln1としてSmを用
い、元素Ln2としてCaを用い、元素AとしてCuを
用いたことを除いて、実施例1〜15と同様にセルをそ
れぞれ形成した。これらのセルを実施例105〜120
とした。
e1.0O3+dという組成を有する酸化物イオン混合伝導体
であることを除いて、実施例1と同様にセルを形成し
た。このセルを比較例1とした。 <比較例2>空気極層がLa0.5Ba0.5Fe0.25Co
0.75O3+dという組成を有する酸化物イオン伝導体であ
ることを除いて、実施例1と同様にセルを形成した。こ
のセルを比較例2とした。 <比較例3>空気極層がLa0.5Ba0.5Co1.0O3+dと
いう組成を有する酸化物イオン伝導体であることを除い
て、実施例1と同様にセルを形成した。このセルを比較
例3とした。
Fe1.0O3+dという組成を有する酸化物イオン伝導体で
あることを除いて、実施例1と同様にセルを形成した。
このセルを比較例4とした。 <比較例5>空気極層がLa0.25Ba0.75Co1.0O3+d
という組成を有する酸化物イオン伝導体であることを除
いて、実施例1と同様にセルを形成した。このセルを比
較例5とした。 <比較例6>空気極層がBa1.0Fe1.0O3+dという組
成を有する酸化物イオン伝導体であることを除いて、実
施例1と同様にセルを形成した。このセルを比較例6と
した。
Co0.75O3+dという組成を有する酸化物イオン伝導体
であることを除いて、実施例1と同様にセルを形成し
た。このセルを比較例7とした。 <比較例8>空気極層がBa1.0Co1.0O3+dという組
成を有する酸化物イオン伝導体であることを除いて、実
施例1と同様にセルを形成した。このセルを比較例8と
した。
いたことを除いて、比較例1〜8と同様にセルをそれぞ
れ形成した。これらのセルを比較例9〜16とした。 <比較例17〜24>元素Ln2としてCaを用いたこ
とを除いて、比較例1〜8と同様にセルをそれぞれ形成
した。これらのセルを比較例17〜24とした。 <比較例25〜32>元素Ln2としてCaを用い、元
素AとしてCuを用いたことを除いて、比較例1〜8と
同様にセルをそれぞれ形成した。これらのセルを比較例
25〜32とした。
mを用いたことを除いて、比較例1〜8と同様にセルを
それぞれ形成した。これらのセルを比較例33〜40と
した。 <比較例41〜48>元素Ln1としてSmを用い、元
素AとしてCuを用いたことを除いて、比較例1〜8と
同様にセルをそれぞれ形成した。これらのセルを比較例
41〜48とした。 <比較例49〜56>元素Ln1としてSmを用い、元
素Ln2としてCaを用いたことを除いて、比較例1〜
8と同様にセルをそれぞれ形成した。これらのセルを比
較例49〜56とした。 <比較例57〜64>元素Ln1としてSmを用い、元
素Ln2としてCaを用い、元素AとしてCuを用いた
ことを除いて、比較例1〜8と同様にセルをそれぞれ形
成した。これらのセルを比較例57〜64とした。
実施例1〜120及び比較例1〜64の各セル12の燃
料極層13と空気極層14との間に第1回路21を接続
し、この回路21に0.01Ωの抵抗体24,5Vの直
流電源25,電流計26及び開閉スイッチ27を直列に
接続した。また電解質層16の側面に参照極28を取付
け、この参照極28と空気極層14との間に第2回路2
2を接続し、この第2回路22に第1電圧計31を接続
した。更に燃料極層13と空気極層14との間に第3回
路23を接続し、この第3回路23に第2電圧計32を
接続した。
cm2の電流を流し、この電流を約40n秒の間隔で通
電及び遮断を繰返し、上記電流を遮断した直後に、時間
に依存して減衰する空気極層14−参照極28間の電圧
を第1電圧計31により測定した。即ちカレントインタ
ーラプション法によって第1電圧計31により空気極過
電圧V1を測定した。また電流密度が0.5A/cm2の
電流を第1回路21に流したときの空気極層14−燃料
極層13間の電圧を第2電圧計32により測定して、セ
ル12の発電電力密度を測定した。上記測定結果を一般
式(1)で表される空気極層14の元素Ln1,Ln2及び
Aと、x及びyと、電流密度とともに表1〜表4に示
す。
〜64では空気極過電圧が高く、かつ空気極層−燃料極
層間の電圧及び発電電力密度が低かった。これらに対し
実施例1〜120では空気極過電圧が低くなり、かつ空
気極層−燃料極層間の電圧及び発電電力密度が高くなっ
た。これにより実施例1〜120の方が比較例1〜64
より空気極層における電圧降下が小さくなり、燃料電池
の出力特性が向上することが判った。
料極層と空気極層にて電解質層を挟持することによりセ
ルを構成し、空気極層が酸化物イオン混合伝導体である
ので、空気極層の存在により空気中の酸素分子の原子化
及びイオン化反応抵抗の低下が生じ、酸素分子のイオン
化が促進され、空気極過電圧が減少すると考えられる。
この結果、空気極層における電圧降下を小さくすること
が可能となり、燃料電池の出力特性を向上させることが
できる。
り、空気極層が酸化物イオン混合伝導体であって、電解
質層の空気極層側の界面に中間層を形成すれば、電解質
層−空気極層間の中間層の存在により空気極層側での酸
素分子のイオン化反応抵抗が低下するため、酸素分子の
イオン化が促進され、空気極過電圧が減少すると考えら
れる。また中間層の存在により電解質層と空気極層との
接触性が向上するため、空気極過電圧が減少すると考え
られる。この結果、空気極層における電圧降下を小さく
することができるので、燃料電池の出力特性を向上する
ことができる。更に中間層の厚さを0.1〜20μmの
範囲に設定したり、或いは中間層を一般式(Ln3
1-x-b-cLn4xLn1bLn2cGa1-y-z-f-gC1yC2zCo
fAgO3+d)で表される組成とすれば、上記効果をより顕
著に奏することができる。
示す要部断面構成図。
面図。
を評価するためのカレントインターラプション法の回路
模式図。
Claims (5)
- 【請求項1】 燃料極層(13)と空気極層(14)にて電解質
層(16)を挟持することによりセル(12)が構成された固体
酸化物型燃料電池において、 前記空気極層(14)が次の一般式(1)で表される酸化物イ
オン混合伝導体であることを特徴とする固体酸化物型燃
料電池。 Ln11-xLn2xA1-yCoyO3+d ……(1) 但し、Ln1はLa又はSmのいずれか一方又は双方の
元素;Ln2はBa又はCaのいずれか一方又は双方の
元素;AはFe又はCuのいずれか一方又は双方の元
素;0.5<x<1.0;0<y<1.0;−0.5≦
d≦0.5である。 - 【請求項2】 0.5≦y≦0.95である請求項1記
載の固体酸化物型燃料電池。 - 【請求項3】 燃料極層(13)と空気極層(14)にて電解質
層(16)を挟持することによりセル(12)が構成された固体
酸化物型燃料電池において、 前記電解質層(16)が次の一般式(2)で表される酸化物イ
オン伝導体であり、 前記空気極層(14)が請求項1記載の一般式(1)で表され
る酸化物イオン混合伝導体であって、 前記電解質層(16)の前記空気極層(14)側の界面に中間層
(16a)が形成されたことを特徴とする固体酸化物型燃料
電池。 Ln31-xLn4xGa1-y-zC1yC2zO3-d ……(2) 但し、Ln3はLa,Ce,Pr,Nd及びSmからな
る群より選ばれた1種又は2種以上の元素;Ln4はS
r,Ca及びBaからなる群より選ばれた1種又は2種
以上の元素;C1はMg,Al及びInからなる群より
選ばれた1種又は2種以上の元素;C2はCo,Fe,
Ni及びCuからなる群より選ばれた1種又は2種以上
の元素;0.05≦x≦0.3;0.025≦y≦0.
29;0.01≦z≦0.15;0.035≦(y+z)
≦0.3;0.04≦d≦0.3である。 - 【請求項4】 中間層(16a)の厚さが0.1〜20μm
である請求項3記載の固体酸化物型燃料電池。 - 【請求項5】 中間層(16a)が次の一般式(3)で表され
る請求項3又は4記載の固体酸化物型燃料電池。 Ln31-x-b-cLn4xLn1bLn2cGa1-y-z-f-gC1yC2zCofAgO3+d…(3) 但し、Ln3はLa,Ce,Pr,Nd及びSmからな
る群より選ばれた1種又は2種以上の元素;Ln4はS
r,Ca及びBaからなる群より選ばれた1種又は2種
以上の元素;Ln1はLa又はSmのいずれか一方又は
双方の元素;Ln2はBa又はCaのいずれか一方又は
双方の元素;C1はMg,Al及びInからなる群より
選ばれた1種又は2種以上の元素;C2はCo,Fe,
Ni及びCuからなる群より選ばれた1種又は2種以上
の元素;AはFe又はCuのいずれか一方又は双方の元
素;0.05≦x≦0.3;0.01≦b≦0.2;
0.01≦c≦0.2;0.025≦y≦0.29;
0.01≦z≦0.15;0.005≦f≦0.1;
0.005≦g≦0.1;0.07≦(x+b+c)≦
0.45;0.02≦(b+c)≦0.15;0.045
≦(y+z+f+g)≦0.45;0.035≦(y+z)
≦0.3;0.01≦(f+g)≦0.15;−0.5≦
d≦0.5である。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35484899A JP2001176518A (ja) | 1999-12-14 | 1999-12-14 | 固体酸化物型燃料電池 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP35484899A JP2001176518A (ja) | 1999-12-14 | 1999-12-14 | 固体酸化物型燃料電池 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=18440327
Family Applications (1)
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JP35484899A Pending JP2001176518A (ja) | 1999-12-14 | 1999-12-14 | 固体酸化物型燃料電池 |
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