JP2001050353A - 無段変速機用ベルトのエレメント、無段変速機用ベルトのエレメントの成形方法、及び無段変速機用ベルト - Google Patents

無段変速機用ベルトのエレメント、無段変速機用ベルトのエレメントの成形方法、及び無段変速機用ベルト

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JP2001050353A
JP2001050353A JP11227583A JP22758399A JP2001050353A JP 2001050353 A JP2001050353 A JP 2001050353A JP 11227583 A JP11227583 A JP 11227583A JP 22758399 A JP22758399 A JP 22758399A JP 2001050353 A JP2001050353 A JP 2001050353A
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belt
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variable transmission
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JP11227583A
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Yoichi Taniguchi
庸一 谷口
Takao Kimura
孝雄 木村
Hidetaka Shimomoto
秀孝 下元
Kazuhiko Kawaguchi
和彦 川口
Yuji Mizukami
裕司 水上
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Exedy Corp
Mitsubishi Motors Corp
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Exedy Corp
Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹部及び凸部を有する無段変速機用ベルトの
エレメントを製造する際に凹部及び凸部の形成に起因す
る切削加工を不要とする。 【解決手段】 エレメント20は、板厚方向に重ね合わ
されて環状の無段変速機用ベルト3を構成する複数のエ
レメントであって、板厚方向一側面に形成される凹部2
1と、凸部22と、孔23とを備える。凸部22は、板
厚方向他側面に形成され、隣接するエレメント20の凹
部21に係合する。孔23は、凸部22に設けられる。
凹部21及び凸部22はプレス加工により同時に成形さ
れる。孔23の基になる孔23aは、凹部21及び凸部
22を同時成形するプレス加工よりも前の工程において
形成される。凹部21の内部空間の体積は、凸部22の
体積よりも大きい。プレス加工の前における孔23aの
内部体積は、凹部21の内部空間の体積と孔23を含む
凸部22の体積との差よりも大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無段変速機用ベル
トのエレメント、無段変速機用ベルトのエレメントの成
形方法、及び無段変速機用ベルトに関する。特に、重ね
合わされるエレメントの両側面に凹凸が形成されるもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】ベルト式の無段変速機は、ベルトとプー
リとを使用して変速比を無段階に変化させる変速機であ
って、図1に示すように、トルクが入力されるプライマ
リプーリ1と、トルクを出力するセカンダリプーリ2
と、プライマリプーリ1とセカンダリプーリ2との間に
掛回されたベルト3と、プライマリプーリ1及びセカン
ダリプーリ2の溝幅Wp,Wsを制御する油圧制御装置
(図示せず)等により構成される。この無段変速機で
は、プライマリプーリ1の溝幅Wpを広くしてセカンダ
リプーリ2の溝幅Wsを狭くすることにより、変速比を
大きくすることができる。反対に、プライマリプーリ1
の溝幅Wpを狭くしてセカンダリプーリ2の溝幅Wsを
広くすることにより、変速比を小さくすることができ
る。
【0003】このような無段変速機の一構成要素である
無段変速機用ベルト3は、多数の板状のエレメント10
(図7参照)をその板厚方向に重ね合わせて環状に配置
し、それぞれ帯状の可撓性薄板を積層してなる2本のリ
ング11でそれら多数のエレメント10を互いに分離し
ないように束ねたものである。このベルト3は、図7に
示すように、エレメント10がプライマリプーリ1及び
セカンダリプーリ2の対向する円錐面1a,1a(2
a,2a)に挟持された状態で、両プーリ1,2間でト
ルク伝達をする。
【0004】各エレメント10には、図8や図9にも示
すように、エレメント相互の位置決めのための凹凸が形
成されている。具体的には、エレメント10のベルト幅
方向中央部において、板厚方向一側面に円柱状の凹部1
0aが形成されるとともに、板厚方向他側面の凹部10
aと対向する位置に円柱状の凸部10bが形成されてい
る。各エレメント10の凸部10bは隣接する他のエレ
メント10の凹部10aに係合し、これにより各エレメ
ント10が互いに位置決めを行っている。したがって、
図9に示すように、凹部10aの直径D11は凸部10
bの直径D10よりも大きくなければならない。また、
プーリ1,2に接触して隣接するエレメント10との相
対角度が発生するときに凹部10a内で凸部10bが引
っかからないように、凹部10aの直径D11は凸部1
0bの直径D10よりもある程度大きくなければならな
い。
【0005】一方、各エレメント10は板厚方向に重ね
合わされるため、図9に示す重ね面10c,10dの平
面度や平行度を確保する必要がある。これが確保されな
ければ、エレメント10の挙動が不安定となり、エレメ
ント同士の擦れによる騒音やプーリ1,2に対するエレ
メント10の当たり角度の変化によるトルク伝達効率の
悪化などの不具合が発生してしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなエレメン
ト10の凹部10a及び凸部10bを成形する方法とし
て、エンボス加工(プレス加工)による一体成形が考え
られる。凹部10a及び凸部10bはエレメント10の
同じ位置の両側面に形成されるものであるため、エンボ
ス加工による一体成形を採ることができる。
【0007】しかしながら、凹部10aの直径D11が
凸部10bの直径D10よりも大きく凹部10aの内部
体積が凸部10bの体積よりも大きくなるため、図10
に示すように、エンボス加工を施した後の重ね面10c
の凸部10b周辺には盛り上り10eが出現する。すな
わち、凹部10aの内部体積と凸部10bの体積との差
の分だけ凸部10b以外の部分に肉が逃げて、盛り上が
った部分が重ね面10c,10d(特に重ね面10c)
の平面度を悪化させる。これでは上記のような不具合が
生じるため、エンボス加工時に発生した盛り上がり10
eを切削加工により取り除いてやらなければならない
が、エンボス加工後の切削加工の工程はエレメントの製
造効率や製造コストを向上させる上でネックとなる。
【0008】本発明の課題は、凹部及び凸部を有する無
段変速機用ベルトのエレメントを製造する際における凹
部及び凸部の形成に起因する切削加工を不要とするエレ
メントを提供すること、凹部及び凸部の形成に起因する
切削加工を不要とするエレメントの成形方法を提供する
こと、及びそのようなエレメントを備えた無段変速機用
ベルトを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の無段変
速機用ベルトのエレメントは、板厚方向に重ね合わされ
て環状の無段変速機用ベルトを構成する複数のエレメン
トであって、凹部と、凸部と、孔とを備えている。凹部
は、板厚方向一側面に形成される。凸部は、板厚方向他
側面に形成され、隣接するエレメントの凹部に係合す
る。孔は、凸部に設けられる。
【0010】本請求項のエレメントは凸部に孔が設けら
れているため、プレスによるエンボス加工で凹部及び凸
部を形成する際に、凹部及び凸部の体積差分の肉が孔の
体積を減少させるように流れる。このため、プレス時に
凹部及び凸部の体積差に起因する不具合、すなわち体積
差分の余分な肉が重ね合わされる面の平面度や平行度を
悪化させるという不具合が抑えられる。したがって、プ
レス加工後に行う重ね合わされる面の切削加工を省略す
ることが可能となる。
【0011】請求項2に記載の無段変速機用ベルトのエ
レメントは、請求項1に記載のエレメントであって、凹
部及び凸部はプレス加工により同時に成形されるもので
ある。孔は、凹部及び凸部を同時成形するプレス加工よ
りも前の工程において形成される。また、凹部の内部空
間の体積は、凸部の体積よりも大きい。プレス加工の前
における孔の内部体積は、凹部の内部空間の体積と孔を
含む凸部の体積との差よりも大きい。
【0012】ここでは、凹部及び凸部のプレスによる一
体成形を行う前に予め孔を設けておき、プレス加工時に
凹部及び凸部の体積差分の肉が孔に流れ込むようにして
いる。さらに、孔の内部体積を凹部の内部空間の体積と
孔を含む凸部の体積との差よりも大きくして、凹部及び
凸部の体積差分の肉すべてが孔内に流れ込むようにして
いる。このため、他のエレメントと重ね合わされる面が
プレス加工時に盛り上がることが抑えられ、プレス加工
後の切削加工を省略しても重ね合わせ面の平面度や平行
度を確保することができる。
【0013】請求項3に記載の無段変速機用ベルトのエ
レメントは、請求項2に記載のエレメントであって、プ
レス加工の前における孔の内部体積は、凹部の内部空間
の体積と孔を含む凸部の体積との差の2倍よりも小さ
い。ここでは、孔の体積を凹部の内部空間の体積と孔を
含む凸部の体積との差の2倍以内に抑え、孔の存在によ
る凸部の強度低下を許容されるレベルに収めている。
【0014】請求項4に記載の無段変速機用ベルトのエ
レメントは、請求項1から3のいずれかに記載のエレメ
ントであって、孔は、凸部の中心部を板厚方向に貫通し
ている。ここでは、孔が凸部を貫通するようにしている
ため、エレメントに孔を開けたときに孔になった部分に
あった肉がエレメントから自然に除去され易い。また、
孔が凸部の中心部を貫通しているため、凸部の各方向に
対する強度が確保されるとともに、重量バランスの悪化
も抑えられる。
【0015】請求項5に記載の無段変速機用ベルトのエ
レメントの成形方法は、請求項1から4のいずれかに記
載のエレメントを成形する方法であって、第1工程と、
第2工程とを備えている。第1工程では、凹部及び凸部
となる板状素材の部分に対して板厚方向に貫通する孔を
開けることによって、板状素材の一部を除去する。第2
工程では、孔が開けられた部分が凸部の概ね中央付近に
くるようにして、プレス加工により凹部及び凸部を一体
成形する。
【0016】本請求項のエレメント成形方法では、板状
素材に予め孔を開けて板状素材の一部(孔となった部分
にあった肉)を除去するとともに、その除去部分である
孔が中央にくるようにして凹部及び凸部をプレスにより
一体成形している。このため、プレス成形時において凹
部及び凸部の体積差分の余分な肉が孔の内部に流れ込む
ことになり、エレメントの重ね合わせ面が盛り上がって
平行度や平面度が悪化するという不具合が抑えられる。
したがって、凹部及び凸部のプレス成形後の切削加工を
省くことが可能となる。
【0017】請求項6に記載の無段変速機用ベルトのエ
レメントの成形方法は、請求項5に記載の成形方法であ
って、第2工程において、凹部は、凸部よりも大きい平
面形状を有し、凸部よりも板厚方向の長さが長くなるよ
うに成形される。請求項7に記載の無段変速機用ベルト
は、プライマリプーリとセカンダリプーリとの間に掛回
されるベルトであって、複数のエレメントと、リングと
を備えている。エレメントは、請求項1から4のいずれ
かに記載のエレメントである。リングは、複数のエレメ
ントに接触して複数のエレメントを束ねるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】<無段変速機の概略>本発明の一
実施形態であるエレメントを有する無段変速機用ベルト
を構成要素とする無段変速機を図1に示す。無段変速機
は、車両においてエンジンから伝達されてくるトルクを
車軸に伝える装置であって、変速比を無段階に変化させ
ることのできるものである。この無段変速機は、主とし
て、エンジンから電磁クラッチや流体継手等を介して駆
動されるプライマリプーリ1と、車軸に連結されるセカ
ンダリプーリ2と、両プーリ1,2に掛け渡されるベル
ト3と、両プーリ1,2の溝幅Wp,Wsを制御する油
圧制御装置(図示せず)とから構成されている。ベルト
3は、図2に示すように各プーリ1,2の対向する円錐
面1a,1a(2a,2a)に接するため、プーリ1,
2の溝幅Wp,Wsを油圧制御すると、それに応じてプ
ーリ1,2に掛かる位置が変化する。そしてこの無段変
速機では、プライマリプーリ1の溝幅Wpを広くしてセ
カンダリプーリ2の溝幅Wsを狭くすると、変速比が大
きくなる。反対に、プライマリプーリ1の溝幅Wpを狭
くしてセカンダリプーリ2の溝幅Wsを広くすると、変
速比が小さくなる。
【0019】<ベルトの構成>ベルト3は、多数の板状
のエレメント20(図2参照)をその板厚方向に重ね合
わせて環状に配置し、それぞれ帯状の可撓性薄板を積層
してなる2本のリング11でそれら多数のエレメント2
0を互いに分離しないように束ねたものである。このベ
ルト3は、図2に示すように、エレメント20がプライ
マリプーリ1及びセカンダリプーリ2の対向する円錐面
1a,1a(2a,2a)に挟持された状態で、両プー
リ1,2間でトルク伝達をする。
【0020】<エレメントの構成>各エレメント20に
は、図3や図4に示すように、エレメント相互の位置決
めのための凹凸が形成されている。具体的には、エレメ
ント20のベルト幅方向(図2の左右方向)中央部にお
いて、板厚方向一側面に円柱状の凹部21が形成される
とともに、板厚方向他側面の凹部21と対向する位置に
円柱状の凸部22が形成されている。
【0021】各エレメント20の凸部22は隣接する他
のエレメント20の凹部21に係合し、これにより各エ
レメント20が互いに位置決めを行っている(図3参
照)。したがって、図5(b)に示すように、凹部21
の直径D2は凸部22の直径D1よりも大きくなければ
ならない。また、プーリ1,2に接触して隣接するエレ
メント20との相対角度が発生するときに凹部21内で
凸部22が引っかからないように、凹部21の直径D2
は凸部22の直径D1よりもある程度大きくなければな
らない。
【0022】ここでは、凹部21の直径D2に対し、凸
部22の直径D1を(D1=D2−0.2mm)に設定
している(図5(b)参照)。また、図5(b)に示す
ように、凹部21の板厚方向の深さはl1、凸部22の
板厚方向の突出量l2は(l2=l1−0.1mm)と
なっている。また、凸部22の中央には、板厚方向に貫
通する孔23が存在する。この孔23は、後述する孔2
3aの名残であり、後述するように凹部21及び凸部2
2を一体にエンボス加工したときに生成される孔であ
る。
【0023】また、エレメント20の内周側の部分24
は凹部21や凸部22が形成される外周部分よりも板厚
が薄くされており、エレメント20がプーリ1,2に接
触して隣接するエレメント20との相対角度が発生する
ときにそれを許容するようになっている(図3参照)。 <エレメントの成形方法>各エレメント20は、板状素
材Pから製造される。具体的には、板状素材Pが以下の
工程を経てエレメント20に成形される。
【0024】まず最初の工程では、板状素材Pに位置決
め用の複数の穴を開ける。以降、これらの位置決め穴を
用いて加工を行う。次の工程では、図5(a)に示すよ
うに、板状素材Pに直径D3の孔23aを開ける。この
孔開け加工は、プレス加工によって孔を抜いてもよい
し、ドリル等により機械加工を施してもよい。また、孔
23aの直径D3は、孔23aを開けることによって抜
き取られる(あるいは削り取られる)板状素材Pの体
積、すなわち孔23aの内部空間の体積が、凹部21の
内部空間の体積と凸部22の体積との差よりも大きくな
るように設定される。ここでは、直径D3は1.0mm
〜1.1mmに設定されており、孔23aの内部空間の
体積が、凹部21の内部空間の体積と凸部22の体積と
の差の1.3倍〜1.6倍程度となる。凹部や凸部の形
状にもよるが、凸部の強度を確保するために、孔の直径
は、孔の体積が凹部及び凸部の体積差の1.1倍〜2.
0倍程度になるように設定されることが望ましい。
【0025】次の工程では、エレメント20の内周側の
部分24となる部分に対して板厚方向に力を加え、この
部分24の板厚を薄くする。この減肉加工は、次のエン
ボス加工と順序が逆になってもよい。次の工程では、孔
23aを中央に据えて、板状素材Pに対してエンボス加
工を施す。具体的には、図6に示すような上型31及び
下型32を用いたプレスにより板厚方向に力を作用させ
る。上型31は凸部22の孔23を除いた外形と同一の
内面形状を有する円柱状の凹部31aを備えており、下
型32は凹部21の内面形状と同一の外形を有する円柱
状の凸部32bを備えている。これら上型31及び下型
32の間に板状素材Pを配置して両型31,32間の距
離が1.5mmとなるようにプレスすると、板状素材P
は図5(b)に示すような断面形状に成形される。ここ
では、上型31及び下型32によって周りが押さえられ
ているため、凹部21の内部体積と凸部22の体積との
差の分の肉がプレス時に孔23a内に流れ込むメタルフ
ローが起こり、プレス成形後には孔23aの代わりに僅
かな断面積を持つ孔23が生成される(図5(b)参
照)。なお、図5(b)の点線で示す形状はプレス前の
板状素材Pの形状である。
【0026】最後に、エレメント20を図2に示す平面
形状にするために、エレメント20の外形を打ち抜く。 <エレメント成形方法の特徴>本実施形態では、凹部2
1及び凸部22のプレスによる一体成形を行う前に板状
素材Pに予め孔23aを設けておき、プレス加工時に凹
部21及び凸部22の体積差分の肉が孔23aに流れ込
むようにしている。さらに、孔23aの内部体積が凹部
21の内部空間の体積と孔23を含む凸部22の体積と
の差よりも大きくなるようにして、凹部21及び凸部2
2の体積差分の肉すべてが孔23a内に流れ込むように
している。このため、他のエレメント20と重ね合わさ
れる面20c,20d(特に20c)がプレス加工時に
盛り上がってしまうことが抑えられ、プレス加工後の切
削加工を行わなくても重ね面20c,20dの平面度や
平行度を確保することができている。
【0027】また、本実施形態では、孔23aの内部体
積が凹部21の内部空間の体積と孔23を含む凸部22
の体積との差の2倍以下、具体的には1.3倍〜1.6
倍程度になるようにしている。したがって、孔23aの
存在によるプレス時の凸部22の損傷や、孔23による
凸部22の強度低下が許容されるレベルに収まってい
る。
【0028】
【発明の効果】本発明では、エレメントの凸部に孔を設
けているため、プレスによるエンボス加工で凹部及び凸
部を形成する際に、凹部及び凸部の体積差分の肉が孔の
体積を減少させるように流れる。このため、プレス時に
凹部及び凸部の体積差分の余分な肉が重ね合わされる面
の平面度や平行度を悪化させるという不具合が抑えら
れ、プレス加工後に行う重ね合わされる面の切削加工を
省略することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】無段変速機の概略断面図。
【図2】本発明の一実施形態である無段変速機用ベルト
の断面図。
【図3】図2のIII-III 断面図。
【図4】図2のIV-IV 断面図。
【図5】エレメントの成形過程における断面図。
【図6】プレスの上型及び下型の断面図。
【図7】従来の無段変速機用ベルトの断面図。
【図8】図7のVIII-VIII 断面図。
【図9】図7のIX-IX 断面図。
【図10】従来のエンボス加工後のエレメントの断面
図。
【符号の説明】
1 プライマリプーリ 2 セカンダリプーリ 3 ベルト(無段変速機用ベルト) 11 リング 20 エレメント 21 凹部 22 凸部 23 孔 23a 孔(プレス加工の前における孔)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 孝雄 東京都港区芝5丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 下元 秀孝 大阪府寝屋川市木田元宮1丁目1番1号 株式会社エクセディ内 (72)発明者 川口 和彦 大阪府寝屋川市木田元宮1丁目1番1号 株式会社エクセディ内 (72)発明者 水上 裕司 大阪府寝屋川市木田元宮1丁目1番1号 株式会社エクセディ内 Fターム(参考) 3J050 AA03 BA03 BB13 CE01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板厚方向に重ね合わされて環状の無段変速
    機用ベルトを構成する複数のエレメントであって、 板厚方向一側面に形成される凹部と、 板厚方向他側面に形成され、隣接するエレメントの前記
    凹部に係合する凸部と、 前記凸部に設けられる孔と、を備えた無段変速機用ベル
    トのエレメント。
  2. 【請求項2】前記凹部及び凸部はプレス加工により同時
    に成形されるものであり、 前記孔は、前記プレス加工よりも前の工程において形成
    されており、 前記凹部の内部空間の体積は前記凸部の体積よりも大き
    く、 前記プレス加工の前における前記孔の内部体積は、前記
    凹部の内部空間の体積と前記孔を含む前記凸部の体積と
    の差よりも大きい、請求項1に記載の無段変速機用ベル
    トのエレメント。
  3. 【請求項3】前記プレス加工の前における前記孔の内部
    体積は、前記凹部の内部空間の体積と前記孔を含む前記
    凸部の体積との差の2倍よりも小さい、請求項2に記載
    の無段変速機用ベルトのエレメント。
  4. 【請求項4】前記孔は、前記凸部の中心部を板厚方向に
    貫通している、請求項1から3のいずれかに記載の無段
    変速機用ベルトのエレメント。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれかに記載の無段変
    速機用ベルトのエレメントを成形する方法であって、 板状素材の前記凹部及び前記凸部となる部分に対して板
    厚方向に貫通する前記孔を開けることにより、前記板状
    素材の一部を除去する第1工程と、 前記孔が開けられた部分が前記凸部の概ね中央付近にく
    るようにして、プレス加工により前記凹部及び凸部を一
    体成形する第2工程と、を備えた無段変速機用ベルトの
    エレメントの成形方法。
  6. 【請求項6】前記第2工程において、前記凹部は、前記
    凸部よりも大きい平面形状を有し前記凸部よりも板厚方
    向の長さが長くなるように成形される、請求項5に記載
    の無段変速機用ベルトのエレメントの成形方法。
  7. 【請求項7】プライマリプーリとセカンダリプーリとの
    間に掛回される無段変速機用ベルトであって、 請求項1から4のいずれかに記載の複数のエレメント
    と、 前記複数のエレメントに接触し前記複数のエレメントを
    束ねるリングと、を備えた無段変速機用ベルト。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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