JP2001047820A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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Abstract
ョン性を向上するに際し、その補強層に起因するユニフ
ォミティーの低下や乗心地の悪化を抑制することを可能
にした空気入りタイヤを提供する。 【解決手段】 左右一対のビード部1,1とトレッド部
2とを左右一対のサイド部3,3を介して互いに連接
し、各サイド部3に複数本の補強コードを平行に配列し
てなる少なくとも2枚の補強層10,11を挿入した空
気入りタイヤにおいて、これら補強層10,11のタイ
ヤ周方向に対するコード角度θ1 ,θ2 を各サイド部3
内で互いに同位相に設定する。
Description
を挿入した空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、補
強層の挿入に基づいてトラクション性を向上するに際
し、その補強層に起因するユニフォミティーの低下や乗
心地の悪化を抑制するようにした空気入りタイヤに関す
る。
向上、特にトラクション性の向上のためには、タイヤサ
イド部の周剛性を高めることが有効である。この周剛性
を高める手段としては、サイド部にスチールコードや有
機繊維コードからなる補強層を挿入することが行われて
おり、場合によっては複数枚の補強層を挿入することも
ある。
する場合、2枚目の補強層のタイヤ周方向に対するコー
ド角度を、1枚目の補強層のコード角度とは逆位相にし
ている。即ち、複数枚の補強層の補強コードをタイヤ周
方向を挟んで互いに逆方向に傾斜させている。このよう
に複数枚の補強層のコード角度を各サイド部で互いに逆
位相に設定すると、周方向の剛性を効果的に得ることが
できる。
挿入する複数枚の補強層のコード角度を互いに逆位相に
設定すると、タイヤ成形工程において補強層のビード部
側での変形量とトレッド部側での変形量との差が大きく
なることから未加硫タイヤに大きな歪みを生じ、その結
果としてユニフォミティーが低下するという問題があっ
た。また、補強コードのバイアス効果により縦方向(タ
イヤ径方向)の剛性が必要以上に上がり過ぎるので、サ
イド部で衝撃を吸収しきれずに乗心地が悪化するという
問題もあった。
ド部に補強層を挿入することでトラクション性を向上す
るに際し、その補強層に起因するユニフォミティーの低
下や乗心地の悪化を抑制することを可能にした空気入り
タイヤを提供することにある。
の本発明の空気入りタイヤは、左右一対のビード部とト
レッド部とを左右一対のサイド部を介して互いに連接
し、各サイド部に複数本の補強コードを平行に配列して
なる少なくとも2枚の補強層を挿入した空気入りタイヤ
において、これら補強層のタイヤ周方向に対するコード
角度を各サイド部内で互いに同位相に設定したことを特
徴とするものである。
強層を挿入してトラクション性を向上するに際し、これ
ら補強層のタイヤ周方向に対するコード角度を各サイド
部内で互いに同位相に設定することにより、タイヤ成形
工程において未加硫タイヤに生じる歪みを小さくしてユ
ニフォミティーを向上することがき、しかも補強層の挿
入に伴う縦剛性の過度の上昇を抑えて乗心地を向上する
ことができる。
剛性を得るために、補強層のタイヤ周方向に対するコー
ド角度は5°〜45°にすることが好ましい。また、各
サイド部での補強層間のコード角度差は35°以下にす
ることが好ましい。
の図面を参照して詳細に説明する。
タイヤを例示するものである。図において、1はビード
部、2はトレッド部、3はビード部1とトレッド部2と
を互いに連接するサイド部である。左右一対のビード部
1,1間には複数本のコードをラジアル方向に配列させ
た内外2層のカーカス層4,5が装架されている。内側
のカーカス層4はタイヤ幅方向両端部がそれぞれビード
コア6の廻りにタイヤ内側から外側へ巻き上げられてタ
ーンナップ部4aを形成し、このターンナップ部4aが
ビードフィラー7を包み込んでいる。一方、外側のカー
カス層5はタイヤ幅方向両端部がそれぞれターンナップ
部4aの外側を通ってビードコア6の下方に配置されて
いる。
外周側には、それぞれ複数本のコードを平行に引き揃え
てコートゴムで被覆した2層のベルト層8,8が埋設さ
れている。これらベルト層8,8は、そのコードがタイ
ヤ周方向に対して傾斜し、かつ層間でコードが互いに交
差するように配置されている。また、ベルト層8,8の
外周側には、高速走行時の遠心力によりベルト層8,8
のせり上がりを防止するために、複数本のコードを実質
的にタイヤ周方向と平行に配列したベルトカバー層9が
ベルト層8,8を覆うように埋設されている。
ラー7と内側カーカス層4のターンナップ部4aとの間
には複数本の補強コードを平行に引き揃えてコートゴム
で被覆した補強層10が挿入されている。一方、内側カ
ーカス層4のターンナップ部4aと外側カーカス層5と
の間には複数本の補強コードを平行に引き揃えてコート
ゴムで被覆した補強層11が挿入されている。
ードとしては、スチールコードを使用することが好まし
いが、必要に応じて芳香族ポリアミド等からなる高弾性
の有機繊維コードを用いることも可能である。スチール
コードを用いる場合、単位幅当たりのコード打ち込み本
数は30〜50本/50mmにすると良い。また、補強
層10,11の幅は30〜60mm、より好ましくはタ
イヤ断面高さの30〜60%の範囲にすると良い。
イヤ周方向に対するコード角度θ1,θ2 は各サイド部
3内で互いに同位相に設定されている。即ち、各サイド
部3において、補強層10,11は補強コードがタイヤ
周方向に対して同一方向に傾斜している。
0,11を挿入するに際し、補強層10,11のタイヤ
周方向に対するコード角度θ1 ,θ2 を各サイド部3内
で互いに同位相に設定することにより、タイヤ成形工程
において未加硫タイヤに生じる歪みが小さくなるので、
ユニフォミティーを向上することがきる。また、各サイ
ド部3において、補強層10,11の補強コードがタイ
ヤ周方向に対して同一方向に傾斜しており、サイド部3
の縦剛性が過度に上昇することはないので、乗心地を向
上することができる。更には、補強層10,11のコー
ド角度θ1 ,θ 2 とそのコード角度差を適切に設定する
ことにより、サイド部3の周剛性を効果的に高めること
ができ、その結果としてトラクション性を向上すること
ができる。
コード角度θ1 ,θ2 は5°〜45°の範囲にすると良
い。これら補強層10,11の補強コードは各サイド部
3内で互いに同一方向に傾斜していることが必要である
が、タイヤ内での傾斜方向は特に限定されるものではな
い。つまり、タイヤ周方向に対して特定方向への傾斜を
プラス値で表し、その反対方向への傾斜をマイナス値で
表した場合、コード角度の絶対値|θ1 |,|θ2 |を
5°〜45°の範囲にすれば良い。これらコード角度θ
1 ,θ2 が5°未満であると補強層の積層効果が減少す
るため周方向の剛性が確保できず、逆に45°を超える
と縦剛性が上がり過ぎるため乗心地が悪化してしまう。
また、各サイド部3における補強層10,11間のコー
ド角度差|θ2 −θ1 |は35°以下にすると良い。こ
のコード角度差が35°を超えるとユニフォミティーと
乗心地の向上効果が不十分になる。
強層を成形ドラム上に配置した状態を示すものである。
但し、補強層以外のタイヤ構成部材は不図示である。こ
の図3に示すように、成形ドラムD上において、補強層
10,11の補強コードは各サイド部3内では互いに同
一方向に傾斜し、タイヤ中心線CLの両側では互いに逆
方向に傾斜するように配置されている。補強層10,1
1を成形ドラムD上で上記のように配置した場合、製品
タイヤにおいては補強層10,11がタイヤ中心線CL
の両側で互いに同一方向に傾斜するようになる。
強層を成形ドラム上に配置した他の状態を示すものであ
る。但し、補強層以外のタイヤ構成部材は不図示であ
る。この図4に示すように、成形ドラムD上において、
補強層10,11の補強コードは各サイド部3内で互い
に同一方向に傾斜すると共に、タイヤ中心線CLの両側
でも互いに同一方向に傾斜するように配置されている。
補強層10,11を成形ドラムD上で上記のように配置
した場合、製品タイヤにおいては補強層10,11がタ
イヤ中心線CLの両側で互いに逆方向に傾斜するように
なる。
述した関係を満足する限り種々異なる形態にすることが
可能である。例えば、補強層のタイヤ厚さ方向の挿入位
置は上記実施形態に限定させるものではなく、ビードフ
ィラーの内外やカーカス層の内外の任意の位置を選択す
ることができる。また、補強層は少なくとも2枚挿入す
ることが必要であるが、必要に応じて3枚以上挿入する
ことも可能である。補強層を3枚以上挿入する場合も、
これら補強層のタイヤ周方向に対するコード角度を各サ
イド部内で互いに同位相に設定すれば良い。
サイド部に2枚の補強層を挿入した空気入りタイヤにお
いて、各サイド部内における補強層のタイヤ周方向に対
するコード角度θ1 ,θ2 を種々異ならせた従来タイヤ
及び本発明タイヤ1〜4をそれぞれ製作した。なお、補
強層としては2+2構造のスチールコードをエンド数3
9の打ち込み密度で平行に配列したものを使用した。
によりユニフォミティー、乗心地、トラクション性を評
価し、その結果を表1に示した。
ラテラルフォースバリエーション(LFV)を測定した
た。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来タイヤを1
00とする指数にて示した。この指数値が大きいほどユ
ニフォミティーが優れている。
として排気量1800ccの乗用車に装着し、5名のテ
ストドライバーにてサーキットコースを走行してフィー
リングを評価した。評価結果は、従来タイヤを100と
する指数で示した。この指数値が大きいほど乗心地が優
れている。
3輪に同じ駆動力をかけ、試験タイヤを装着した残りの
1輪に異なる駆動力を加え、その回転速度の差と駆動力
から試験タイヤの前後力を検出し、これを駆動力とし
た。但し、50km/hからの測定とした。評価結果
は、従来タイヤを100とする指数で示した。この指数
値が大きいほどトラクション性が優れている。
ヤ1〜4はいずれも補強層のコード角度θ1 ,θ2 を各
サイド部内で互いに逆位相に設定した従来タイヤと同等
のトラクション性を確保しながらユニフォミティーと乗
心地を向上することができた。
サイド部に少なくとも2枚の補強層を挿入した空気入り
タイヤにおいて、これら補強層のタイヤ周方向に対する
コード角度を各サイド部内で互いに同位相に設定するこ
とにより、補強層の挿入によりトラクション性を向上す
るに際し、その補強層に起因するユニフォミティーの低
下や乗心地の悪化を抑制することができる。従って、ト
ラクション性の向上とユニフォミティーや乗心地の向上
とを両立することが可能になる。
す子午線半断面図である。
構造を示す切り欠き側面図である。
ドラム上に配置した状態を示す平面図である。
ドラム上に配置した他の状態を示す平面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 左右一対のビード部とトレッド部とを左
右一対のサイド部を介して互いに連接し、各サイド部に
複数本の補強コードを平行に配列してなる少なくとも2
枚の補強層を挿入した空気入りタイヤにおいて、これら
補強層のタイヤ周方向に対するコード角度を各サイド部
内で互いに同位相に設定した空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 前記補強層のタイヤ周方向に対するコー
ド角度を5°〜45°にした請求項1に記載の空気入り
タイヤ。 - 【請求項3】 各サイド部での補強層間のコード角度差
を35°以下にした請求項1又は請求項2に記載の空気
入りタイヤ。
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-
1999
- 1999-08-10 JP JP22641499A patent/JP4166381B2/ja not_active Expired - Fee Related
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