JP2001047522A - 大型円筒frp部品の脱型方法及び脱型装置 - Google Patents

大型円筒frp部品の脱型方法及び脱型装置

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JP2001047522A
JP2001047522A JP11225280A JP22528099A JP2001047522A JP 2001047522 A JP2001047522 A JP 2001047522A JP 11225280 A JP11225280 A JP 11225280A JP 22528099 A JP22528099 A JP 22528099A JP 2001047522 A JP2001047522 A JP 2001047522A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型FRP部品の脱型方法及び脱型装置に関
し、大型成形部品を横置きのまま、容易に脱型を行う。 【解決手段】 成形型用台車1には型受けローラ2a,
2b、ゴムローラ4をそれぞれ両側に備え、円筒状の成
形型30が搭載され、表面に成形部品31が形成され
る。脱型治具10にはアーム支持基部12でアーム11
が片持ち支持され、先端で型支持部材13により成形型
30を支持する。両側にゴムローラ14がゴムローラ4
とレベルを合わせ取付けられている。成形後の成形部品
31は、成形型30が冷却して収縮することにより、型
30から剥離し、前方の型受けローラ2a,2bを両側
に離し、前方へ押すとゴムローラ4に導かれ横移動し、
ゴムローラ14に移って脱型治具10に乗り移り、成形
型30から容易に脱型される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は大型円筒FRP部品
の脱型方法及び脱型装置に関し、大型成形品を横置き状
態のままで容易に脱型を可能としたものである。
【0002】
【従来の技術】図8(a)は従来の大型円筒形状のCF
RP(Carbon Fiber Reinforced Plastics) 成形品が利
用されている飛しょう体の外観図であり、50は飛しょ
う体の先端部を示し、51、52はエンジンや燃料の収
納部を示している。エンジン収納部52はCFRP成形
品で、大型の円筒形状容器からなり、このような円筒形
状のCFRP又はFRP大型成形品は、例えば、図8
(b)に示すように内側CFRP63、外側CFRP6
2からなり内部に発泡材64が挿入され、全体で円筒形
状に成形されている。
【0003】図7は、このような大型FRP成形品の脱
型を示す図であり、(a)は成形用治具の外観を示す斜
視図、(b)は成形品の成形や仕上げ作業を示す図、
(c)は脱型のための運搬状態を示す図、(d)は脱型
の作業を示す図である。(a)において成形部品42
は、車輪43付きの成形型用台車40に回転自在に支持
された円筒型41の表面にFRPを積層して円筒形状に
成形されており、これを炉内で加熱して硬化させる。F
RPを積層する場合には、(b)に示すように、成形型
用台車40の側面に移動可能な作業台47を装備し、人
手により円筒型41を回転させながら作業を行う。
(c)は成形後の大型FRP成形部品42を横置き状態
でクレーンの設置されている作業場まで移動してくる。
(d)において、台車40から円筒型41を取外し、起
立台44に載せて垂直に起立させ、ロープ46で成形部
品42の上下を固定してクレーン45で吊り上げて内部
の円筒型41と成形部品42とを分離させて脱型を行っ
ている。
【0004】この場合に大型の成形部品、例えば、径が
4m,長さ7m程度の部品となると、円筒型41の厚さ
は20mm程度にもなり、その重量は約7トン程度にもな
り、垂直に持ち上げる場合には少くとも地面から10m
程度まで持ち上げる必要があり、クレーンの揚程として
は20m位の大型クレーンを設備する必要がある。又、
成形部品42は円筒型41に密着しているため端面を掴
んで無理に引き抜くと、FRP部品に剥離が生じてしま
うので充分な注意が必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
大型円筒FRP部品の脱型方法は、成形品を垂直に起立
させ、クレーンにより外側の成形部品を吊り上げて内側
の円筒型とを分離させる方法であるが、このような方法
では、成形部品が円筒状の型に密着しているので端面を
掴んで無理に引き抜くと、FRP部品には剥離が発生し
てしまう。又、成形部品が大型で、重量物となるため、
大型のクレーンが必要となり、室内で脱型するには高い
建屋が必要となるので、屋外で行うことになり、この場
合には作業が天候に左右されてしまう。
【0006】そこで本発明は、成形後の大型円筒FRP
部品を横置きのままで簡単に円筒状の型から引き抜くこ
とができ、従来のように垂直に起立させたりする作業
や、大型のクレーンも不要とする大型円筒FRP部品の
脱型方法及び脱型装置を提供することを課題としてなさ
れたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決するために、次の(1)の脱型方法及び(2)〜
(5)の脱型装置を提供する。
【0008】(1)表面にFRP成形部品を加熱して硬
化し成形された円筒状の型を横向きに、かつ同成形部品
を横方向に摺動可能に台車に支持し;前記円筒状型を冷
却して収縮させ、表面に成形された成形部品との密着を
剥離させて同円筒状型と成形部品との間に隙間を形成さ
せ;同隙間を周方向に均一となるように調節することに
より前記成形部品が横方向に移動可能とし;前記円筒状
型を固定すると共に同円筒状型の軸方向の一端に成形部
品受け用台車を連接して配置し;前記成形部品を他端か
ら押すことにより前記受け用台車に移動させて前記円筒
状型から脱型させることを特徴とする大型円筒FRP部
品の脱型方法。
【0009】(2)表面にFRP成形部品を積層する円
筒状の成形型を搭載する型用台車と同型用台車の前後に
配設され、前記成形型を乗せて回転可能で、かつ水平方
向に移動することにより同成形型表面に対し離接可能な
左右一対の型支持ローラと、前記型用台車の前後方向両
側に配設され、前記成形部品の周面と当接し、これを支
持すると共に、同成形部品の径方向に移動して位置調整
可能な複数の移動用ローラと、前記型用台車に連接して
配置される脱型用台車と、同脱型用台車の前方に片持支
持され、後方に伸びて先端部が前記連接する型用台車に
搭載される円筒状成形型の内部へ挿入されるアームと、
前記脱型用台車の前後方向両側で前記型用台車の移動用
ローラとほぼ同一レベルに取付けられると共に、前記成
形部品の径方向に移動して位置調整可能な複数の脱型移
動用ローラと、前記アームの先端に取付けられ、前記成
形型の内壁を支持し、かつ上下動することにより同成形
型の支持位置を調整可能な成形型支持手段とを備えてな
り、前記アーム先端で前記成形型を支持すると共に、前
記前方の型支持ローラを前記成形型及び表面の成形部品
から離し、同成形部品を後方から押すことにより前記移
動用ローラ及び脱型移動用ローラに沿って前記脱型用台
車に移動させ脱型を可能とする大型円筒FRP部品の脱
型装置。
【0010】(3)前記成形型支持手段は、前記成形型
の円筒内壁の左右両端を支持する型支持部材と、前記ア
ームの先端部に設けられ前記型支持部材を支持し、上下
動して前記成形型の位置調整を可能とするジャッキから
なることを特徴とする(2)記載の大型円筒FRP部品
の脱型装置。
【0011】(4)前記型用台車の型支持ローラの水平
方向の位置調整は手動ハンドルの回転により行うことを
特徴とする(2)記載の大型円筒FRP部品の脱型装
置。
【0012】(5)前記型用台車の移動用ローラ及び脱
型用台車の移動用ローラの位置調整は手動ハンドルの回
転により行うことを特徴とする(2)記載の大型FRP
部品の脱型装置。
【0013】本発明の(1)は脱型方法の発明であり、
成形部品は円筒状の成形型と共に横向きに支持されてお
り、成形作業やオートクレーブで焼結する際にもこの状
態でなされ、焼結後には自然冷却か又は必要に応じて送
風等により冷却される。成形型はFRPよりも熱膨張差
の大きい材料、例えばAl、等から作るのが好ましく、
冷却後は型が収縮して表面のFRP成形部品が型から剥
離して型表面との間に隙間が生ずる。次に、横向きに支
持した成形型に受け用の台車を設置し、成形型が横移動
しないように固定した後、隙間を適切に調整し、成形部
品を後方より押すと、成形部品は成形型表面を摺動して
横移動し、受け用台車に移動して成形型から脱型するこ
とができる。
【0014】本発明の(2)は、脱型装置の発明であ
り、成形型を搭載する型用台車と、脱型用台車とを連接
して配置して構成される。脱型する場合には、成形後に
成形型を冷却すると型は収縮するので表面のFRP成形
部品が型表面から剥離し、型とその間に隙間が生ずる。
成形型の前方側は脱型用台車に連接し、脱型用台車のア
ーム先端が成形型に連結して、アームはこれを支持す
る。その後前方の型支持ローラを成形型表面から離して
待避させる。この状態で、型用台車の各移動用ローラの
位置調整を行って成形型と成形部品との間の隙間を移動
可能なように適切に調整して成形部品を後方から人手に
より押すと、成形部品は成形型から離れて移動用ローラ
上に沿って横移動し、前方の型支持ローラが待避してい
るので脱型用台車に容易に移動することができる。脱型
用台車では、脱型移動用ローラが設けられているので、
成形部品は内部にアームを挿通させながらローラ上に沿
って脱型用台車に容易に乗り移ることができ、成形型は
そのまま型用台車に残り、脱型がなされる。
【0015】本発明の(3)では、アーム先端の成形型
支持手段が、型支持部材とジャッキからなるので、アー
ム先端で成形型を支持できると共に、上下動して成形型
の位置を調整し、成形型と成形部品とに生じた隙間を調
整することが容易となる。
【0016】又、本発明の(4)では、型支持ローラを
待避させる場合にはハンドルを廻すことにより支持ロー
ラを水平移動させ、外側に待避させるのが人手により容
易になされ、又、成形型の径の大小に応じて一対の支持
ローラ幅を容易に調整ができる。又、本発明の(5)で
は、型用台車と脱型用台車の各移動用ローラの位置がハ
ンドルにより容易に調整可能であり、成形部品移動のた
めの隙間の調整が簡単な機構で可能となるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明の実
施の一形態に係る大型円筒FRP部品の脱型装置におけ
る成形用の台車部分を示す斜視図である。図において、
1は成形型用台車であり、前後に4個の車輪5を装備
し、レール55上を移動可能としている。成形型用台車
1には、円筒状の成形型30を回転可能に支持する型受
けローラ2a,2bが前後に設けられている。型受けロ
ーラ2a,2bはローラ支持部3の両側に回転可能に設
けられ、円筒状成形型30が回転可能に搭載される。成
形型30は後述するようにFRPよりも熱膨張、収縮差
の大きなAlの材料からなる。
【0018】成形型用台車1には図示省略しているが、
図7(b)に示すように作業台43を移動して装備し、
人手によりFRP成形作業が実施され、成形型30の表
面に成形部品31が成形される。その後、台車1はレー
ル55上を移動して図示省略のオートクレーブの炉内に
導かれ、180℃程度の温度で成形部品31を加熱し硬
化させる。4はゴムローラであり、図示の例では両側に
それぞれ5個づつ取付けられて成形部品31の支持と軸
方向移動のガイドの役目をする。なお、ゴムローラ4は
後述するように着脱可能に取付けられ、炉内に搬入する
場合には必要に応じて取外し可能となっている。又、こ
の個数は両側に5個づつ設ける例で説明したが、かなら
ずしもこれに限定されず、必要に応じて増減しても良い
ものである。
【0019】図2は成形型用台車1と脱型治具10とを
連結した状態を示す斜視図である。図において、成形型
用台車1は、図1に示す通りの構造であり、型受けロー
ラ2a,2bが前後にそれぞれ設けられ、車輪5により
レール55上を移動可能とし、又、両側には成形部品3
1を支持するゴムローラ4がそれぞれ5個設けられ、成
形型30及びその周囲に成形された成形部品31が搭載
されている。
【0020】10は脱型治具であり、図示してない車輪
に支持されてレール上に成形型用台車1と同一軸上に配
置されている。11はアームであり、治具10上の前方
端のアーム支持基部12に一端が固定された片持ち機構
となっている。13は型支持部材であり、後述するよう
に両側が成形型30の内壁に連結され、中央部がアーム
先端のジャッキで支持される構成である。14はゴムロ
ーラであり、成形型用台車1のゴムローラ4と同じ構成
であり、ローラ14とほぼ同一レベルに配置されて横移
動してくる成形部品31を受けて支持するものである。
【0021】図3は上記に説明の成形型用台車1と脱型
治具10とを同一軸上に配設した場合の平面図であり、
上記に説明したように、台車1と脱型治具10とは同一
軸心に配置されている。台車1と脱型治具10とは同一
のレール55上を移動するように配設されているので両
者が連接すれば、同一軸心上に配置されるようになって
いる。
【0022】ガイドローラ4と14とは成形部品31の
移動に伴って、その外表面に接触し、回転することによ
り移動をガイドし又その自重を支持することができる。
又、アーム11は中心部に配置されているので、後述す
るようにその先端部から移動してくる成形部品31を挿
通し、成形部品が容易に移動可能とし、又、型支持部材
13で成形型30の内壁を支持することができる。
【0023】図4は図1におけるA−A矢視図であり、
型受けローラの状態を示している。図において、成形型
30は型受けローラ2a,2bで支持されており、回転
可能となっている。型受けローラ2a,2bは軸支持材
16a,16bに回転可能に軸15で支持されており、
軸支持材16a,16bはローラ支持部3に左右横方向
へ移動可能に連結されている。17はハンドルであり、
人手により左右に回転すると、その回転に応じて、例え
ばラック・ピニオン等の機構により、軸支持材16a,
16bをそれぞれ左右に移動させ、型受けローラ2a,
2bを成形型30の表面から必要に応じて離接可能とし
ている。18は車輪であり、レール55上を移動可能と
している。
【0024】図5は図3におけるB−B矢視図である。
図において、脱型治具10は車輪18でレール55上を
移動可能であり、アーム11が片持ち支持され、その先
端にはジャッキ26が取付けられている。ジャッキ26
は型支持部材13の中央部を上方に押し上げて支持して
おり、型支持部材13の両端は支持片22,23が設け
られ、支持片22,23は成形型30の内壁に連結され
ている。従って、ジャッキ26を上方へ伸張させると、
型支持部材13を介して成形型30はアーム11の先端
で支持されることになる。
【0025】脱型治具10の両側には支持腕24が設け
られ、支持腕24にはゴムローラ支持部20が着脱可能
にネジ等で取付けられている。ゴムローラ支持部20に
は、ゴムローラ14が成形部品31の軸方向への移動に
伴って、その表面に接して成形部品の円筒状表面を支持
するように回転可能に取付けられている。又、ゴムロー
ラ支持部20にはハンドル21が設けられており、左右
に回転させることにより、そのネジ部を前進、後退させ
てゴムローラ14を成形部品31の径方向に上下させ、
ゴムローラ14の成形部品31への位置を調整可能とし
ている。このようなゴムローラ14が脱型治具10の長
手方向両側にそれぞれ5個づつ取付けられている。又、
図示省略するが、成形型用台車1のゴムローラ4も同様
な構造であり、上下動して位置調整可能となっている。
【0026】次に、上記構成の脱型装置による脱型の作
用について説明する。まず図1に示すように成形型用台
車1に成形型30を搭載し、作業台を移動してきて円筒
形状の成形型30を型受けローラ2a,2b上で回転さ
せながらFRPの積層を行い、成形部品31を成形す
る。成形後は作業台を取り払い、成形型用台車1をレー
ル55上で移動させて図示省略のオートクレーブに搬入
し、180℃程度の温度で焼き固めて硬化させ、成形を
完了する。
【0027】次に成形型用台車1をレール55上を搬送
して図2に示すように脱型治具10と連接して配置す
る。脱型治具10のアーム11先端部に型支持部材13
をセットし、型支持部材13の両端を成形型30の入口
内壁に支持片22,23で連結する(図5参照)。この
状態で、成形型30を自然冷却か又は送風機等により冷
却すると、成形型30はAl製であるので冷却により外
側のFRP成形部品31よりも早く冷え、収縮して成形
部品31が成形型30から剥がれて成形型30との間に
隙間が生ずる。
【0028】上記の成形型30が剥離した状態では、円
筒形の成形型30の一端は脱型治具10のアーム11で
支持されており、成形型30の他端は型受けローラ2
a,2bで支持されている。この状態で成形部品31を
抜く場合には、まずアーム11先端側の成形型用台車1
の型受けローラ2a,2bを待避させる。待避の方法
は、図4に示すように型受けローラ2a,2bの各々の
ハンドル17を手動で回転させ、軸支持材16a,16
bを外側へ水平移動させて型受けローラ2a,2bを成
形型30の表面より離すようにする。
【0029】次に成形部品31は両側の5個のゴムロー
ラ4で支持されているが、図5に示すように、各ゴムロ
ーラのハンドル21を手動で回転し、ゴムローラ4を上
下させて調節することにより成形部品31と成形型30
との間の隙間を調節し、又、必要に応じてアーム11先
端のジャッキ23の上下動を調整し、成形部品31が複
数のゴムローラ4上を滑って移動できるようにする。
【0030】この状態で、成形部品31を後方から人手
により押すと、成形部品31はゴムローラ4上を順次滑
り、成形型30の周囲から脱型治具10へ向かって移動
する。脱型治具10には予め同一レベルとなるようにゴ
ムローラ14のレベルをハンドルで調整し位置合わせを
行っておく。脱型治具10のアーム11はアーム支持基
部12で片持ち支持であり、前方の型受けローラ2a,
2bは待避しているので成形部品31は容易にアーム1
1の先端部を挿通し、ゴムローラ14に導かれて脱型治
具10に移設され、乗り移ることができる。この状態で
は、成形部品31は円筒状の成形型30から脱型が完了
する。
【0031】上記の作業で成形部品31を後方より人手
で押す場合には、例えば、直径が4m、長さが7mで成
形品の肉厚20mm程度の製品の場合には、重量が約60
0kg程度となるが、約50kg程度の力で4人位の人
手で容易に押して移動することができる。
【0032】次に脱型治具10に移動して脱型した成形
部品31を後工程の加工のために脱型治具10から移動
する場合について、図6に基づいて説明する。図6にお
いて、脱型治具10上の成形部品31の周囲にロープ3
3をまわし、スリング32で吊り上げて成形部品31を
脱型治具10から浮かせ、そのまま横移動してアーム1
1を抜きながらドーリ31上に移し、ドーリ34上に置
く。ドーリ34は必要に応じて所定の場所へ成形部品3
1を運搬することができる。
【0033】以上説明の実施の形態の脱型装置によれ
ば、成形型用台車1に型受けローラ2a,2b、ゴムロ
ーラ4を装備し、脱型治具10には片持ち機構のアーム
11、ゴムローラ14を装備し、台車1と治具10とを
連接させ、アーム11先端で型支持部材13により成形
型30の一端を支持し、成形型30の冷却により生ずる
隙間で周囲の成形部品31を剥離させ、成形部品31を
ローラ4上を滑らせながら横移動させて脱型治具10上
に乗り移らせ、治具10上のゴムローラ14に導かれて
脱型治具10上に移動して脱型するようにする。このよ
うな脱型装置により、従来のように成形型ごと垂直に起
立させて吊り上げで脱型する必要がなく、横置き状態で
横移動させることのみで大型のFRP成形品が容易に脱
型することができる。そのために高い建屋や、揚程の高
い大型クレーンも必要なく、又屋外で作業することもな
くなる。
【0034】
【発明の効果】本発明の大型円筒FRP部品の脱型方法
は、(1)表面にFRP成形部品を加熱して硬化し成形
された円筒状の型を横向きに、かつ同成形部品を横方向
に摺動可能台車に支持し;前記円筒状型を冷却して収縮
させ、表面に成形された成形部品との密着を剥離させて
同円筒状型と成形部品との間に隙間を形成させ;同隙間
を周方向に均一となるように調節することにより前記成
形部品が横方向に移動可能とし;前記円筒状型を固定す
ると共に同円筒状型の軸方向の一端に成形部品受け用台
車を連接して配置し;前記成形部品を他端から押すこと
により前記受け用台車に移動させて前記円筒状型から脱
型させることを特徴としている。このような方法によ
り、大型の成形部品の成形から脱型までがすべて横置き
の状態でなされ、従来のように成形型ごとに垂直に起立
させて吊り上げで脱型する必要がなく、そのための高い
建屋や大型のクレーンも必要なく、作業が著しく改善さ
れる。
【0035】本発明の(2)は脱型装置の発明であり、
表面にFRP成形部品を積層する円筒状の成形型を搭載
する型用台車と、同型用台車の前後に配設され、前記成
形型を乗せて回転可能で、かつ水平方向に移動すること
により同成形型表面に対し離接可能な左右一対の型支持
ローラと、前記型用台車の前後方向両側に配設され、前
記成形部品の周面と当接し、これを支持すると共に、同
成形部品の径方向に移動して位置調整可能な複数の移動
用ローラと、前記型用台車に連接して配置される脱型用
台車と、同脱型用台車の前方に片持支持され、後方に伸
びて先端部が前記連接する型用台車に搭載される円筒状
成形型の内部へ挿入されるアームと、前記脱型用台車の
前後方向両側で前記型用台車の移動用ローラとほぼ同一
レベルに取付けられると共に、前記成形部品の径方向に
移動して位置調整可能な複数の脱型移動用ローラと、前
記アームの先端に取付けられ、前記成形型の内壁を支持
し、かつ上下動することにより同成形型の支持位置を調
整可能な成形型支持手段とを備えてなり、前記アーム先
端で前記成形型を支持すると共に、前記前方の型支持ロ
ーラを前記成形型及び表面の成形部品から離し、同成形
部品を後方から押すことにより前記移動用ローラ及び脱
型移動用ローラに沿って前記脱型用台車に移動させ脱型
することを特徴としている。このような脱型装置によ
り、上記(1)の脱型方法が、型用台車と脱型用台車と
を連接することにより、横置きの状態で容易に実施でき
る。
【0036】本発明の(3)ではアーム先端の成形型支
持手段が、型支持部材とジャッキからなるので、アーム
先端で成形型を支持できると共に、上下動して成形型の
位置を調整し、成形型と成形部品とに生じた隙間を調整
することが容易となる。
【0037】又、本発明の(4)では型支持ローラを待
避させる場合にはハンドルを廻すことにより支持ローラ
を水平移動させ、外側に待避させるのが人手により容易
になされ、又、成形型の径の大小に応じて一対の支持ロ
ーラ幅を容易に調整ができる。又、本発明の(5)では
型用台車と脱型用台車の各移動用ローラの位置がハンド
ルにより容易に調整可能であり、成形部品移動のための
隙間の調整が簡単な機構で可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る大型FRP部品の
脱型装置の成形型用台車の斜視図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係る大型FRP部品の
脱型装置の全体の斜視図である。
【図3】本発明の実施の一形態に係る大型FRP部品の
脱型装置の全体平面図である。
【図4】図1におけるA−A矢視図である。
【図5】図3におけるB−B矢視図である。
【図6】本発明の実施の一形態に係る脱型後のFRP部
品を運搬する場合の斜視図である。
【図7】従来の大型FRP部品の成形、脱型を示す図
で、(a)は成形型用台車の斜視図、(b)は成形作業
中の成形型用台車の正面図、(c)は移動中の成形型用
台車の側面図、(d)は成形品を起立させて脱型する場
合の側面図である。
【図8】FRP部品の一例を示す図で、(a)は飛しょ
う体に適用される円筒状部品、(b)はその断面図を示
す。
【符号の説明】
1 成形型用台車 2a,2b 型受けローラ 3 ローラ支持部 4,14 ゴムローラ 5,18 車輪 10 脱型治具 11 アーム 12 アーム支持基部 13 型支持部材 15 軸 16a,16b 軸支持材 17,21 ハンドル 20 ゴムローラ支持部 22,23 支持片 24 支持腕 26 ジャッキ 30 成形型 31 成形部品 32 スリング 33 ロープ 34 ドーリ 55 レール

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面にFRP成形部品を加熱して硬化し
    成形された円筒状の型を横向きに、かつ同成形部品を横
    方向に摺動可能に台車に支持し;前記円筒状型を冷却し
    て収縮させ、表面に成形された成形部品との密着を剥離
    させて同円筒状型と成形部品との間に隙間を形成させ;
    同隙間を周方向に均一となるように調節することにより
    前記成形部品が横方向に移動可能とし;前記円筒状型を
    固定すると共に同円筒状型の軸方向の一端に成形部品受
    け用台車を連接して配置し;前記成形部品を他端から押
    すことにより前記受け用台車に移動させて前記円筒状型
    から脱型させることを特徴とする大型円筒FRP部品の
    脱型方法。
  2. 【請求項2】 表面にFRP成形部品を積層する円筒状
    の成形型を搭載する型用台車と、同型用台車の前後に配
    設され、前記成形型を乗せて回転可能で、かつ水平方向
    に移動することにより同成形型表面に対し離接可能な左
    右一対の型支持ローラと、前記型用台車の前後方向両側
    に配設され、前記成形部品の周面と当接し、これを支持
    すると共に、同成形部品の径方向に移動して位置調整可
    能な複数の移動用ローラと、前記型用台車に連接して配
    置される脱型用台車と、同脱型用台車の前方に片持支持
    され、後方に伸びて先端部が前記連接する型用台車に搭
    載される円筒状成形型の内部へ挿入されるアームと、前
    記脱型用台車の前後方向両側で前記型用台車の移動用ロ
    ーラとほぼ同一レベルに取付けられると共に、前記成形
    部品の径方向に移動して位置調整可能な複数の脱型移動
    用ローラと、前記アームの先端に取付けられ、前記成形
    型の内壁を支持し、かつ上下動することにより同成形型
    の支持位置を調整可能な成形型支持手段とを備えてな
    り、前記アーム先端で前記成形型を支持すると共に、前
    記前方の型支持ローラを前記成形型及び表面の成形部品
    から離し、同成形部品を後方から押すことにより前記移
    動用ローラ及び脱型移動用ローラに沿って前記脱型用台
    車に移動させ脱型を可能とする大型円筒FRP部品の脱
    型装置。
  3. 【請求項3】 前記成形型支持手段は、前記成形型の円
    筒内壁の左右両端を支持する型支持部材と、前記アーム
    の先端部に設けられ前記型支持部材を支持し、上下動し
    て前記成形型の位置調整を可能とするジャッキからなる
    ことを特徴とする請求項2記載の大型円筒FRP部品の
    脱型装置。
  4. 【請求項4】 前記型用台車の型支持ローラの水平方向
    の位置調整は手動ハンドルの回転により行うことを特徴
    とする請求項2記載の大型円筒FRP部品の脱型装置。
  5. 【請求項5】 前記型用台車の移動用ローラ及び脱型用
    台車の移動用ローラの位置調整は手動ハンドルの回転に
    より行うことを特徴とする請求項2記載の大型FRP部
    品の脱型装置。
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