JP2001047445A - 中子、中子加工方法、及び中子取付方法 - Google Patents

中子、中子加工方法、及び中子取付方法

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JP2001047445A
JP2001047445A JP11225856A JP22585699A JP2001047445A JP 2001047445 A JP2001047445 A JP 2001047445A JP 11225856 A JP11225856 A JP 11225856A JP 22585699 A JP22585699 A JP 22585699A JP 2001047445 A JP2001047445 A JP 2001047445A
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Japan
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core
base
cavity
prism
mold base
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JP11225856A
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English (en)
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Michio Osada
道男 長田
Masatoshi Okada
雅俊 岡田
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Towa Corp
Original Assignee
Towa Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂成形時に溶融樹脂が注入されるキャビテ
ィの面を構成する中子であり、成形品につき小型化と寸
法精度の向上とを可能にする中子を提供する。 【解決手段】 中子1に、四角柱の下面から所定の距離
まで延びる基部2と、四角柱の上面において1つの頂点
を含む長方形からなる上面8を残し他の部分を下面に向
かって所定の位置まで切削して残った直方体の部分から
なるコア部4と、コア部4と基部2とをつなぐ中間部3
とを備える。コア部4の長方形をなす上面8において、
長方形の辺のうち基準辺である2辺とその基準辺がはさ
む角とは金型材料である四角柱の2つの稜の一部とそれ
らの稜がなす角とからなり、また、基準辺以外の2辺
は、各々基準辺に向かって一方向から加工されるので高
い寸法精度を有する。したがって、キャビティの底面に
なる上面8が小面積で高い寸法精度を有するので、樹脂
成形品について、小型化と寸法精度の向上とが可能にな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂成形に使用さ
れる中子、中子加工方法、及び中子取付方法であって、
特に、小型で高い寸法精度が要求される樹脂成形品の製
造に使用される中子、中子加工方法、及び中子取付方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の中子を使用して樹脂成形をする場
合には、まず、対向する1組の下型同士の間に中子をは
さむようにして、中子の上面と1組の下型の側面とから
なる凹部が形成されるように、中子を配置する。次に、
凹部の直下においてボルトを使用して中子を金型ベース
に固定し、1組の下型をそれぞれ金型ベースに固定する
ことによって、下型ユニットを形成する。次に、上型と
下型ユニットとを型締めした後に、凹部と上型の下面と
からなるキャビティに、ランナ部からゲート部を介して
溶融樹脂を注入して硬化させる。次に、型開きした後
に、キャビティにおける樹脂成形部とランナ部における
硬化樹脂部とを分離して、樹脂成形品を完成させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の中子を使用して、小型で極めて高い寸法精度が要求
される樹脂成形品を成形する場合には、次のような問題
があった。図4は、従来の中子を使用して小型の樹脂成
形品を成形する場合における、中子を固定した状態を示
す断面図である。まず、図4に示すように、中子100
において、キャビティ面となる上面101の直下で、タ
ップ穴102とボルト103とを使用して金型ベース1
04に中子100を固定する。これにより、図4におけ
る上面101よりも更に小面積のキャビティ面を使用し
て樹脂成形品を成形する場合には、金型ベース104に
中子100を取り付けるための領域を確保することがで
きない。したがって、更に小型の樹脂成形品を成形する
ことが困難であった。また、タップ穴102とボルト1
03とを使用して金型ベース104に中子100を固定
するので、中子100の下面のタップ穴102周辺にお
いて、ボルト締めによる応力に起因する微小なふくれ1
05が発生する。この微小なふくれ105により、中子
100の上面101の位置が上下方向に変動して不安定
になるので、樹脂成形品の厚さ方向について寸法精度が
低下していた。したがって、極めて高い寸法精度が要求
される樹脂成形品を成形することが困難であった。
【0004】本発明は、上述の課題を解決するためにな
されたものであり、小型の樹脂成形品を極めて高い寸法
精度で製造可能にする中子、中子加工方法、及び中子取
付方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の技術的課題を解決
するために、本発明に係る中子は、溶融樹脂が注入され
るキャビティの少なくとも一面を構成するコア部と基部
とを含む中子であり、基部はコア部につながっていると
ともに金型ベースに固定され、コア部は基部よりも小さ
くかつ高精度に形成されていることを特徴とするもので
ある。
【0006】また、本発明に係る中子は、上述の中子に
おいて、基部は柱状体が有する1つの端面を含んでお
り、コア部は基部が有する側面の一部が延長されてなる
側面を有するとともに、コア部の上面がキャビティを構
成する面の少なくとも一部であることを特徴とするもの
である。
【0007】また、本発明に係る中子は、上述の中子に
おいて、柱状体は角柱からなり、基部は1つの端面から
角柱が有する他の端面に向かって所定の距離まで延びる
ように形成され、コア部は他の端面において1つの頂点
を含む領域を残すとともに該領域以外において角柱を1
つの端面に向かって所定の位置まで除去することにより
形成されていることを特徴とするものである。
【0008】また、本発明に係る中子は、上述の中子に
おいて、基部における金型ベースに固定される面の中央
において、中子が金型ベースに固定される際に使用され
るタップ穴を更に備えたことを特徴とするものである。
【0009】また、本発明に係る中子は、上述の中子に
おいて、タップ穴の周囲に座ぐりを更に備えたことを特
徴とするものである。
【0010】また、本発明に係る中子加工方法は、溶融
樹脂が注入されるキャビティの少なくとも一面を構成す
るコア部と基部とを含む中子を加工する中子加工方法で
あって、柱状体が有する1つの端面の中央において、金
型ベースに中子を固定するためのタップ穴を形成する工
程と、柱状体が有する他の端面における周縁の一部を含
む領域を残すとともに該領域以外において柱状体を1つ
の端面に向かって所定の位置まで除去する工程とを備え
たことを特徴とするものである。
【0011】また、本発明に係る中子加工方法は、上述
の中子加工方法において、柱状体は角柱からなり、除去
する工程においては、角柱が有する1つの側面から所定
の距離だけ、かつ所定の位置まで角柱を除去した後に、
1つの側面に隣接する側面から所定の距離だけ、かつ所
定の位置まで角柱を除去することを特徴とするものであ
る。
【0012】本発明に係る中子取付方法は、溶融樹脂が
注入されるキャビティの少なくとも一面を構成するコア
部と基部とを含む中子を金型ベースに固定するための中
子取付方法であって、金型ベース上に所定の厚さを有す
る薄板を載せる工程と、載せられた薄板をはさんで金型
ベース上に中子の基部を載せる工程と、金型ベースに中
子の基部を固定する工程とを備えたことを特徴とするも
のである。
【0013】本発明に係る中子取付方法は、溶融樹脂が
注入されるキャビティの少なくとも一面を構成するコア
部と基部とを含む中子を金型ベースに固定するための中
子取付方法であって、金型ベース上において中子をはさ
んで複数の保持ブロックを配置する工程と、金型ベース
上において複数の保持ブロックのうちの1つに対向して
テーパ状の断面を有する位置決めブロックを固定する工
程と、保持ブロックのうちの1つと位置決めブロックと
の間の間隙にテーパ状の断面を有する位置決め部材を挿
入する工程と、間隙に位置決め部材を挿入する深さを変
化させつつ中子を位置決めブロックに向かって押し当て
て中子の水平方向の位置を調整する工程と、金型ベース
に中子の基部を固定する工程とを備えたことを特徴とす
るものである。
【0014】
【作用】本発明に係る中子によれば、金型ベースに取り
付けるために充分な領域を有する基部が確保されるとと
もに、基部よりも小さくかつ高精度に形成されたコア部
によって、小型かつ高精度な樹脂成形品を製造可能にす
るキャビティが実現される。また、基部の側面が延長さ
れてなる側面を有するコア部の上面がキャビティを構成
する面、すなわちキャビティ面の少なくとも一部になる
ので、キャビティ面が小さい場合であっても、中子を取
り付けるための領域として柱状体の1つの端面が使用さ
れる。したがって、キャビティ面の小面積化が可能にな
る。加えて、柱状体の側面が有する稜の一部がキャビテ
ィ面の周縁になるので、水平方向でキャビティの寸法精
度が向上する。また、角柱の1つの端面が有する1つの
頂点を含む領域が、キャビティ面になる。すなわち、キ
ャビティ面のうちの2辺とそれらのはさむ角とが、角柱
の1つの端面が元々備えていた2稜の一部とそれらのは
さむ角とからなるので、水平方向でキャビティの寸法精
度が向上する。また、1つの端面の中央にタップ穴が設
けられるので、ボルトを使用して金型ベースに中子が固
定される際に、タップ穴周辺で発生する微小なふくれに
起因する、キャビティ面の高さ位置に与える影響が抑制
される。更に、タップ穴周辺に座ぐりが設けられること
により、キャビティ面の高さ位置に与える影響がいっそ
う抑制される。本発明に係る中子加工方法によれば、柱
状体の1つの端面で中央にタップ穴を形成し、他の端面
で周縁の一部を含む領域をキャビティ面にする。したが
って、中子を取り付けるための領域として柱状体の1つ
の端面を使用するので、キャビティ面を小面積化でき
る。加えて、水平方向でキャビティの寸法精度を向上で
きるとともに、タップ穴周辺で発生する微小なふくれに
起因する、キャビティ面の高さ位置に与える影響を抑制
できる。また、角柱の2つの側面から各々所定の距離だ
け角柱を除去するように加工するので、角柱が元々備え
ていた残りの側面が有する稜の一部が、キャビティ面に
含まれる。したがって、水平方向でキャビティの寸法精
度を向上できる。本発明に係る中子取付方法によれば、
所定の厚さを有する薄板を使用してキャビティ面の高さ
位置を容易に定め、その後に金型ベースに中子を取り付
けることができる。また、保持ブロックとテーパ状の断
面を有する位置決めブロックとの間に形成した間隙に、
テーパ状の断面を有する位置決め部材を挿入し、挿入す
る深さを変化させつつ中子の水平方向の位置を容易に調
整して、金型ベースに中子を取り付けることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明
の第1の実施形態に係る中子及び中子加工方法につい
て、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係
る中子を示す斜視図である。中子1は、四角柱の形状を
有し高い寸法精度で製作された金型材料を加工して製造
され、図1に示すように、基部2、中間部3、及びコア
部4から構成されている。基部2は、中子1の下面を含
む四角柱からなり、金型材料の形状がそのまま残されて
いる部分である。中間部3は、隣接する2つの側面が基
部2の2つの側面にそのままつながっているとともに、
残る2つの側面が基部2につながる斜面を形成するよう
に加工された部分である。図1では、基部2の2つの側
面にそのままつながっている側面のうち側面5が、基部
2につながる2つの斜面のうち斜面6が、それぞれ示さ
れている。コア部4は、中間部3から上方へと突出する
直方体からなる部分である。コア部4の側面のうち隣接
する2つの側面は、それぞれ中間部3から基部2に延び
る2つの側面(そのうちの1つが側面5)にそのままつ
ながっており、他の2つの側面は、それぞれ中間部3が
有する斜面(そのうちの1つが斜面6)につながってい
る。図1では、側面5につながる側面7Aと、斜面6に
つながる側面7Bとがそれぞれ示されている。コア部4
の上面8は、樹脂成形する際にキャビティの底面を形成
する部分、すなわちキャビティ面の一部になる部分であ
って、長方形をなしている。タップ穴9は、中子1の下
面の中央に設けられた雌ねじの部分であって、金型ベー
スに中子1を固定する目的でボルトが締結される穴であ
る。
【0016】図1に示された中子1は、次のように加工
して製造される。まず、例えば特殊鋼からなり、高い寸
法精度で製作された四角柱の形状を有する金型材料を固
定する。本発明に係る中子によって製造される樹脂成型
品は小型かつ精密なので、金型材料を固定する際には、
中子の変形を避けるために、バイス等ではなくマグネッ
ト、吸着、接着剤等を使用する。次に、金型材料の下面
から所定の位置まで穴を開けた後に、穴の内面にねじ山
を設けることによって、タップ穴9を形成する。次に、
図1の上側から、金型材料の端面から所定の距離だけ、
金型材料を切削する。ここで、端面の1頂点を含む長方
形からなる上面8を残して、直方体の形状を有するコア
部4を形成する。すなわち、図1に示されたコア部4の
側面7Aと、側面7Aに隣接し図1では見えないもう1
つの側面とは、金型材料の側面の一部から形成されるこ
とになる。次に、金型材料の2つの側面を切削する。こ
こで、例えば図1の右側から所定の位置まで切削して斜
面6を形成した後に、図1の奥から所定の位置まで切削
して斜面6に隣接し図1では見えないもう1つの斜面を
形成する。
【0017】このような加工により製造された中子1
は、キャビティ面になる上面8の隣接する2辺が、高い
寸法精度で製作された金型材料の2つの稜のそれぞれ一
部から構成されている。すなわち、上面8が有する隣接
する2辺を含む2つの側面、言い換えれば、中子1の側
面5と図1では見えないもう1つの側面とを基準面とし
て、コア部4はそれぞれ図1の奥及び右側から加工され
る。したがって、上面8の各辺の長さは、それぞれの基
準面に向かって一方向から加工されて決定されるので、
高い寸法精度を有することになる。更に、上面8におい
て、1つの頂点は金型材料の端面における1つの頂点で
あることから、その頂点をはさむ2つの辺がなす角度も
高い精度を有することになる。また、キャビティ面にな
る上面8が、中子1の下面が有する1つの頂点のほぼ真
上に形成され、金型ベースに中子1を固定するためのタ
ップ穴9が、中子1の下面の中央に形成される。このこ
とによって、金型ベースに中子1を固定する際に、ボル
ト締めの応力に起因して中子1の下面におけるタップ穴
9の周囲で発生する微小なふくれによる、上面8の高さ
位置に対する影響が抑制される。したがって、キャビテ
ィを形成する上面8について、高さ位置の精度が向上す
る。
【0018】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、キャビティを形成する上面8が、小型化されて高い
寸法精度を有するとともに、金型ベースに中子1を取り
付けた状態で上面8の高さ位置の精度が向上する。した
がって、小型で高い寸法精度の樹脂成型品を製造可能な
中子を提供することができる。
【0019】なお、本実施形態の変形例として、金型ベ
ースに中子1を取り付けた状態で上面8の高さ位置の精
度を更に向上させたい場合には、中子1の下面におい
て、タップ穴9の周辺に座ぐりを設けることができる。
図2は、この変形例による中子が金型ベースに取り付け
られた状態を示す部分断面図である。図2において、中
子1の下面で、タップ穴9の周辺に設けられた座ぐり1
0により、ボルト11を使用したボルト締めの応力に起
因してタップ穴9の周辺で発生する微小なふくれ12
は、金型ベース13の上面に接触しなくなる。したがっ
て、キャビティを形成する上面8について高さ位置の精
度が更に向上する。
【0020】また、中子1の中間部3において、基部2
からコア部4にわたって2つの斜面を設けているのは、
中子1を加工しやすくすることと、コア部4の根元にお
ける応力を緩和することとを目的としている。これによ
り、中子1を加工しやすくするとともに、小型の成形品
に対応するコア部4の折損を防止して、中子1の長寿命
化を図ることができる。そして、例えば成形品がある程
度大きい場合のようにコア部4の強度に問題がない場合
には、斜面を設けなくてもよい。
【0021】また、四角柱の形状を有する金型材料を使
用して製造された中子について説明したが、これに限ら
ず、四角柱以外の多角柱を使用してもよく、更に円柱を
使用してもよい。これらの場合においても、金型材料が
元々備えていた端面の一部をキャビティ面として使用す
ることになるので、水平方向についてキャビティの寸法
精度が向上する。
【0022】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態に係る中子取付方法について、図3を参照して
説明する。図3は、本発明の第2の実施形態に係る中子
取付方法によって図1の中子を固定した状態を、図1の
中子のA−A線において示す断面図である。まず、図3
において、金型ベース13上において下型14を位置合
わせした後に、ボルト(図示なし)を使用して金型ベー
ス13に下型14を固定する。次に、下型14の側面
に、中子1及びコア部4の基準となる側面を押し当てた
状態で、タップ穴9とボルト11とを使用して、金型ベ
ース13に中子1を固定する。ここで、第1の実施形態
と同様に、タップ穴9の周辺に予め座ぐり10を設けて
おいてもよい。次に、コア部4における基準となる側面
とは反対側の側面に、ランナ部15とゲート部16とを
有する下型17のゲート部16側の側面を押し当てた状
態で、ボルト(図示なし)を使用して金型ベース13に
下型17を固定する。このことにより、中子1が有する
コア部4の上面8と、下型14及び下型17の側面とか
らなる凹部18を形成することができる。
【0023】ここで、必要に応じて、ボルト11により
金型ベース13に中子1を仮止めした状態で、中子1の
水平方向の位置を微調整してもよい。この場合には、下
型14の中子1に接する側面と反対側の側面に対向し
て、テーパ状の断面形状を有する位置決めブロック19
を配置する。そして、下型14と位置決めブロック19
との間に形成されたテーパ状の断面形状を有する空間
に、位置決めブロック19に対向して同様のテーパ状の
断面形状を有する位置決めスペーサー20を挿入する。
位置決めブロック19と位置決めスペーサー20とは、
それぞれ上面が下型14の上面から突出しないようにし
て配置される。下型14と位置決めスペーサー20とを
介して、仮止めされた中子1を位置決めブロック19に
向かって押し当てる際に、位置決めスペーサー20の上
下方向の位置を調整することによって、中子1の水平方
向の位置を微調整することができる。更に、それぞれボ
ルトを使用して、金型ベース13に下型14と中子1と
を順次固定し、その後に下型17をコア部4に押し当て
た状態で金型ベース13に固定する。
【0024】ここまでの工程によって、金型ベース13
に中子1を固定する。その後に、上型21を下降して型
締めを行う。この状態で、凹部18と上型21の下面と
からなるキャビティが形成される。そして、キャビティ
にランナ部15とゲート部16とを順次経由して溶融樹
脂が注入された後に硬化して、樹脂成形品が形成され
る。
【0025】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、中子1の基準面を下型14に押し当てることによ
り、キャビティを形成する面、つまり中子1が有するコ
ア部4の上面8を、水平方向について容易に位置決め
し、微調整することができる。
【0026】なお、本実施形態の説明では、キャビティ
を形成する凹部18は、コア部4の上面8と下型14及
び下型17の上面との段差部分の空間から構成されてい
る。この構成に限らず、上型21の下面において、凹部
18に対応する領域に凹部を形成して、この凹部と凹部
18とを併せてキャビティを構成してもよい。また、更
に、上型21にもランナ部及びゲート部を設ける構成と
してもよい。これらの構成においては、水平方向につい
て中子1を容易に微調整して位置決めできることが、い
っそう効果的になる。
【0027】また、キャビティ面になる上面8の高さ位
置を微調整する場合には、中子1と金型ベース13との
間に、所定の厚さを有する金属の薄板からなり、タップ
穴9よりやや大きなボルト用穴を有するスペーサーをは
さんで、金型ベース13に中子1を固定すればよい。そ
して、それぞれ厚さがわずかに異なる複数枚のスペーサ
ーを予め準備しておき、それらのスペーサーのうち所望
の厚さを有するスペーサーを使用することによって、上
面8の高さ位置を容易に微調整することができる。
【0028】また、図3における中子1の左右方向に下
型14及び下型17を設けた場合について説明したが、
凹部18を形成するためには、図3における紙面の手前
と奥との方向についても下型を設ける必要がある。この
目的で、上から見て長方形をなす下型を、コア部4の各
側面にそれぞれ接するようにして合計4個使用すること
ができる。また、上から見てL字型及び逆L字型の下型
を1個ずつ組み合わせて使用してもよく、L字型の下型
1個と長方形をなす下型2個とを組み合わせて使用して
もよい。
【0029】更に、図3における左右方向についての位
置決めを説明したが、紙面の手前と奥との方向について
の位置決めも、同様にして行うことができる。
【0030】なお、これまで説明した各実施形態におい
ては、中子1を下側に設けることとしたが、これに限ら
ず、上側に設けることもできる。
【0031】また、樹脂成形品の寸法・形状によって
は、上面8に代えて、中子1の上部に段差を設けてこの
段差を有する面をキャビティ面にしてもよい。この場合
には、ある程度複雑な断面形状を有する樹脂成形品を成
形することが可能になる。
【0032】更に、樹脂成形品の寸法・形状によって
は、複数個の中子1を互いに突き合わせ金型ベース13
に固定してキャビティを形成し、形成されたキャビティ
に溶融樹脂を注入して樹脂成形することもできる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、小面積のキャビティ面
が、水平方向と高さ方向とについて寸法精度よく形成さ
れる。したがって、キャビティに溶融樹脂が注入され硬
化して形成された小型の樹脂成形品が、高い寸法精度を
有する。これにより、小型で高い寸法精度を有する樹脂
成形品を製造する中子を提供できるという、優れた実用
的な効果を奏するものである。また、本発明によれば、
コア部を寸法精度よく加工することができる。したがっ
て、高い寸法精度を有する中子を実現する中子加工方法
を提供できるという、優れた実用的な効果を奏するもの
である。また、本発明によれば、中子の水平方向と高さ
方向との位置を、それぞれ容易に調整して中子を取り付
けることができる。したがって、寸法精度よく中子を取
り付ける中子取付方法を提供できるという、優れた実用
的な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る中子を示す斜視
図である。
【図2】第1の実施形態の変形例に係る中子が金型ベー
スに取り付けられた状態を示す部分断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る中子取付方法に
よって図1の中子を固定した状態を、図1の中子のA−
A線において示す断面図である。
【図4】従来の中子を使用して小型の樹脂成形品を成形
する場合における、中子を固定した状態を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 中子 2 基部 3 中間部 4 コア部 5 側面 6 斜面 7A,7B 側面 8 上面 9 タップ穴 10 座ぐり 11 ボルト 12 微小なふくれ 13 金型ベース 14,17 下型(保持ブロック) 15 ランナ部 16 ゲート部 18 凹部 19 位置決めブロック 20 位置決めスペーサー(位置決め部材) 21 上型

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融樹脂が注入されるキャビティの少な
    くとも一面を構成するコア部と基部とを含む中子であっ
    て、 前記基部は前記コア部につながっているとともに金型ベ
    ースに固定され、 前記コア部は前記基部よりも小さくかつ高精度に形成さ
    れていることを特徴とする中子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の中子において、 前記基部は柱状体が有する1つの端面を含んでおり、 前記コア部は前記基部が有する側面の一部が延長されて
    なる側面を有するとともに、前記コア部の上面が前記キ
    ャビティを構成する面の少なくとも一部であることを特
    徴とする中子。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の中子において、 前記柱状体は角柱からなり、 前記基部は、前記1つの端面から前記角柱が有する他の
    端面に向かって所定の距離まで延びるように形成され、 前記コア部は、前記他の端面において1つの頂点を含む
    領域を残すとともに該領域以外において前記角柱を前記
    1つの端面に向かって所定の位置まで除去することによ
    り形成されていることを特徴とする中子。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1つに記載の中
    子において、 前記基部における前記金型ベースに固定される面の中央
    において、前記中子が前記金型ベースに固定される際に
    使用されるタップ穴を更に備えたことを特徴とする中
    子。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の中子において、 前記タップ穴の周囲に座ぐりを更に備えたことを特徴と
    する中子。
  6. 【請求項6】 溶融樹脂が注入されるキャビティの少な
    くとも一面を構成するコア部と基部とを含む中子を加工
    する中子加工方法であって、 柱状体が有する1つの端面の中央において、前記金型ベ
    ースに前記中子を固定するためのタップ穴を形成する工
    程と、 前記柱状体が有する他の端面における周縁の一部を含む
    領域を残すとともに該領域以外において前記柱状体を前
    記1つの端面に向かって所定の位置まで除去する工程と
    を備えたことを特徴とする中子加工方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の中子加工方法において、 前記柱状体は角柱からなり、 前記除去する工程では、前記角柱が有する1つの側面か
    ら所定の距離だけ、かつ前記所定の位置まで前記角柱を
    除去した後に、前記1つの側面に隣接する側面から所定
    の距離だけ、かつ前記所定の位置まで前記角柱を除去す
    ることを特徴とする中子加工方法。
  8. 【請求項8】 溶融樹脂が注入されるキャビティの少な
    くとも一面を構成するコア部と基部とを含む中子を金型
    ベースに固定するための中子取付方法であって、 前記金型ベース上に所定の厚さを有する薄板を載せる工
    程と、 前記載せられた薄板をはさんで前記金型ベース上に前記
    中子の基部を載せる工程と、 前記金型ベースに前記中子の基部を固定する工程とを備
    えたことを特徴とする中子取付方法。
  9. 【請求項9】 溶融樹脂が注入されるキャビティの少な
    くとも一面を構成するコア部と基部とを含む中子を金型
    ベースに固定するための中子取付方法であって、 前記金型ベース上において前記中子をはさんで複数の保
    持ブロックを配置する工程と、 前記金型ベース上において前記複数の保持ブロックのう
    ちの1つに対向してテーパ状の断面を有する位置決めブ
    ロックを固定する工程と、 前記保持ブロックのうちの1つと前記位置決めブロック
    との間の間隙にテーパ状の断面を有する位置決め部材を
    挿入する工程と、 前記間隙に前記位置決め部材を挿入する深さを変化させ
    つつ前記中子を前記位置決めブロックに向かって押し当
    てて前記中子の水平方向の位置を調整する工程と、 前記金型ベースに前記中子の基部を固定する工程とを備
    えたことを特徴とする中子取付方法。
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