JP2001046542A - 消火栓 - Google Patents

消火栓

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JP2001046542A JP11226585A JP22658599A JP2001046542A JP 2001046542 A JP2001046542 A JP 2001046542A JP 11226585 A JP11226585 A JP 11226585A JP 22658599 A JP22658599 A JP 22658599A JP 2001046542 A JP2001046542 A JP 2001046542A
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ball valve
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valve body
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボール弁タイプの消火栓の点検を圧力水の上
方噴出により確認する方式であって、しかも噴出流の作
業者顔面への直撃を実質的に防止でき、点検作業時の安
全性を確立できる消火栓を提供する。 【解決手段】 ボール弁を備えた消火栓において、ボー
ル弁のボール弁体の出口開口の少なくとも一部分を入り
口開口よりも大きくなるように径方向に拡大し、ボール
弁体の全閉位置から全開位置に向かう回転操作の初期
に、出口開口側を入り口開口側より先行して開口させる
構成になっていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は消火栓、詳しく水道
本管等を供給源とする圧力水の流路をボール弁を適用し
て全閉,全開する、いわゆるボール弁タイプの消火栓に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ボール弁タイプの消火栓の点検作
業は、消火栓をごく僅かに開栓し圧力水の一部を上方に
向け噴出させることにより行われていた。この点検作業
方式は、開栓と同時に圧力水が上方に向け勢いよく噴出
するので、消火栓が正常に作動しているかどうかの確認
を瞬時に正確且つ確実に行うことができるという点で好
ましいが、小開口部の部分から圧力水が噴出するため噴
出流の勢いが非常に強く、噴出流確認のために消火栓側
に顔を向けている作業者の顔面を噴出流が直撃すること
があり、作業の安全性の面で一抹の不安があった。
【0003】そこで最近、例えば特開平9-14082
3号公報において、圧力水が噴出流として噴出する箇所
に遮蔽体を備え、該遮蔽体により噴出流の噴出方向を変
え、噴出流の上方への噴出を防止するという提案がなさ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の噴出流防止
手段では、遮蔽体により噴出流の噴出方向が例えば上向
きから横向きに変えられるので、噴出流が作業者の顔面
を直撃するというようなことはなくなるが、次の通りの
新たな問題点を生じ、好ましい解決策でない。 イ) 消火栓が正常に作動しているかどうかの確認は、
例えば水量増加により消火栓から溢流する圧力水の状況
確認により行なわれることになるが、溢流現象では上方
への噴出流に比べ目立ちにくく、目視確認の容易性及び
正確性にかける。 ロ ) 消火栓内への遮蔽体の備え付けにより構造が複
雑になり、製造コスト高となる。 ハ) 消火栓は出来るだけコンパクトにする方が好まし
いが、上記消火栓は、遮蔽体の備え付けるためのスペー
スが必要となるため上下方向に大型化する。 ニ) 消火栓の全開栓時の圧力水への抵抗を考慮する
と、このような遮蔽体は出来れば存在しない方がよい。
【0005】そこで、本発明は、ボール弁タイプの消火
栓の点検を圧力水の上方噴出により確認する方式であっ
て、しかも噴出流の作業者顔面への直撃を実質的に防止
でき、点検作業時の安全性を確立できる消火栓を提供す
ることを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ボール弁を備
えた消火栓において、ボール弁のボール弁体の出口開口
の少なくとも一部分を同ボール弁体の入り口開口よりも
大きくなるように径方向に拡大し、ボール弁体の全閉位
置から全開位置に向かう回転操作の初期に、出口開口側
を入り口開口側より先行して開口させる構成になってい
ることを特徴とする消火栓に係る。本発明の好ましい一
実施形態によれば、ボール弁体の出口開口は周方向の全
範囲に亘って入り口開口よりも大きくなるように径方向
に拡大されている。また他の好ましい一実施形態によれ
ば、全閉位置から全開位置に向かう回転方向を基準に、
ボール弁体の出口開口の先頭領域が入り口開口よりも大
きくなるように径方向に拡大されている。本発明におい
て、出口開口は、直径を基準に、入り口開口よりも大き
くなるように、最大で5乃至15パーセント程度、径方
向に拡大されていることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態を添付
図面に基づき説明する。本発明消火栓はボール弁タイプ
であり、図1に示すように、弁箱1と該弁箱1内に装入
設置されたボール弁体2を備えている。
【0008】弁箱1は下端部に水道本管等の圧力水供給
源(図示せず)に接続される圧力水入り口3を、また上
端部に圧力水出口4を備え、該出口4の部分には消火ホ
ース(図示せず)との接続部5が上方突出状態に備えら
れている。接続部5は、例えば弁箱1の上端に取り付け
固定された口金フランジ5aと、該口金フランジ5aに
接続固定された差し金具5bとを備え、該差し金具5b
の下端部には押し輪5cが備えられ、また差し金具5b
の上端開口部には保護蓋5dが施されている。
【0009】ボール弁体2は、図1に示す全開位置を基
準に、上下方向に貫通する弁孔6を備え、該弁孔6は、
ボール弁体2が全開位置を占める時は、図1に示すよう
に、圧力水の出入り口4,3に一致し該出入り口4,3間
を全開の通水状態に保持する。一方、ボール弁体2が、
図2(縦断面の位置が図1とは90度ずれている)に示
すように全閉位置を占めるときは、圧力水の出入り口
4,3と不一致となり、出入り口4,3間を全閉の断水状
態に保持する。ボール弁体2を全開位置と全閉位置との
間で正,逆回転操作するために、ボール弁体2には、図
1に示すように、横方向に延出する弁棒7が備えられて
いる。該弁棒7を開閉操作部8の作動をして中心軸線回
りの方向に0〜90度の角度範囲内で正,逆回転させる
ことにより、ボール弁体2に全閉位置(図2参照)と全
開位置(図1参照)との間で正,逆回転動作をとせるこ
とができる。
【0010】開閉操作部8は、図示の実施形態では、図
1に示すように、縦方向に延出する入力軸8aを備え、
該入力軸8aを、例えば工具等の適用下に手動操作をし
て中心軸線回りの方向に正,逆回転させると、この回転
は減速機を兼ねる回転伝達機構8b(例えばウオームと
ウオームホイール)を介して弁棒7ひいてはボール弁体
2に伝達され、ボール弁体2が、0〜90度正,逆回転
する構成になっている。以上の消火栓の構成は、従来品
と実質的に異なるところがない。
【0011】本発明は、上記構成の消火栓において、ボ
ール弁体2の弁孔6の出口開口6bを、入り口開口6a
よりも大きくなるように径方向に拡大したことを特徴と
している。この拡大度合いは、特に限定されるものでは
ないが、例えば直径を基準に、5乃至15パーセント程
度が好ましい。図1はボール弁体2の全開時の状況を示
し、5乃至15パーセント程度の拡径であれば、全開時
における出入り口開口6b,6a間の開口面積にはそれ
ほど差は生じないので、全開時における圧力水の通水に
実質的に悪影響を与える恐れはなく、ボール弁として従
来構成のものと変わらない性能を保持できる。
【0012】図2はボール弁体2の全閉時の状況を示
し、全閉時には、弁孔6は水平横向きとなり、出口開口
6b及び入り口開口6aは弁箱1の圧力水出入り口4,
3と90度位相がずれ、該出入り口4,3に備えられた
弁座4a,3aには、ボール弁体2が、球面部におい
て、全周(360度の全範囲)に亘って当接し、出入り
口4,3間を完全に遮断しており、この全閉時において
も従来構成のものと変わらない性能を保持できる。
【0013】図3は、ボール弁体2を図2に示す全閉位
置から全開位置に向けて回転させ、ボール弁体2の入り
口開口6aの回転方向先頭部を圧力水入り口3の弁座3
aの位置まで回動移動させた時の状況を概略的に示して
いる。この状況下では、ボール弁体2の入り口開口6a
側では、ボール弁体2の球面部が圧力水入り口3に備え
た弁座3aの全周(360度の全範囲)に亘って尚当接
しており、入り口開口6aは未だ開口されるに至ってい
ないが、出口開口6b側では、径拡大の結果として、そ
の一部分が弁座4aを超えて既に圧力水出口4内に侵入
しており、入り口開口6a側より先行して開口してい
る。
【0014】図4は図3の状況下における出入り口開口
6b,6aの開口状況を模式的に示す説明図であり、入
り口開口6a側ではその回転方向先頭部が未だ曲線L
(弁座3aの位置に相当する)を超えていないので未だ
開口されるには至っていないのに対し、出口開口6a側
では、径拡大の結果として、その回動方向先頭部が曲線
L(弁座4aの位置に相当する)を既に超えており、点
a,b間の曲線Lを弦として含む円弧Aの面積分だけ既
に開口されている。
【0015】図3に示す状態よりボール弁体2の回転を
更に全開位置に向けて進行させて行くと、出口開口6b
側での開口に加え入り口開口6a側でもその回転方向先
端部が曲線Lを超え開口が始まる。入り口開口6a側で
の開口が始まっても最初の内は、出入り口開口6b,6
a間の開口面積の比率は、先行して開口している出口開
口6bの方が圧倒的に大きいので、圧力水の噴出傾向は
殆ど現れないが、入り口開口6a側での開口が進むにつ
れて出入り口開口6b,6a間の開口面積の比率の差が
徐々ではあるが縮小して行き、これにつれ圧力水の噴出
傾向が徐々に現れ始め、いずれ圧力水の噴出流は目視確
認できる程度に顕著となる。噴出流はボール弁体2の回
転量の増大につれて勢いを徐々に増して行くので、作業
者は噴出流によって顔面が直撃されることなしに噴出流
を目視確認することが可能になる。
【0016】図5は、図3に示す状態よりボール弁体2
を、噴出流の目視確認が可能となる位置まで回転させた
時の状況を概略的に示している。図6は図5の状況下に
おける出入り口開口6b,6aの開口状況を模式的に示
す説明図であり、出口開口6b側では点a1,b1間の
曲線L1を弦として含む円弧A1の面積分だけ開口され
るのに対し、入り口開口6a側では点a2,b2間の曲
線L2を弦として含む円弧A2の面積分だけ開口されて
いる。入り口開口6a側と出口開口6b側との開口面積
A1,A2を比較すると、出口開口6a側では径拡大に
より入り口開口6a側に先行して開口するので、開口面
積A1は入り口開口6aの開口面積A2に比べ尚相当大
きく、比率の差は依然としてかなりあり、この出入り口
開口6b,6a間の開口面積A1,A2の比率の差によっ
て噴出流の勢いを減衰させることができる。
【0017】出入り口開口6b,6a間の開口面積の比
率の差は、ボール弁体2の全開位置に向かう回転量が増
大するにつれて一層縮小されて行き、全開位置では図1
に示すように比率の差は殆どなくなり、よって全開位置
では、先に述べたように、従来構成のものと変わらない
性能を保持できる。
【0018】本発明において、ボール弁体2の入り口開
口6aの寸法は、例えば通常のこの種ボール弁と同規格
でよい。一方出口開口6bは上記入り口開口6aよりも
大きくなるように径方向に拡大されていることが必要で
ある。この場合、出口開口6bの拡径の度合いは広い範
囲から選択できるが、あまり小さすぎると所期の効果を
充分に得ることが難しくなり、一方あまり大きすぎても
ボール弁としての機能を低下乃至消失し或いはボール弁
の設計面に無理が生ずる恐れがあるので、通常は入り口
開口6aの直径を基準に、ボール弁としての性能を維持
できる範囲で、例えば5乃至15パーセント程度の径拡
大範囲内から、圧力水の供給圧等を考慮し、適宜選択決
定すればよい。
【0019】径拡大は図3,5に示すように、360度
の全範囲に亘って適用してもよいし、或いは図7に平面
視で概略的に示すように、閉位置から開位置への回転方
向Yを基準に、先頭となる領域に対し適用するようにし
てもよく、後者の場合、径拡大部の最大直径が、入り口
開口の直径よりも5乃至15パーセント程度拡大されて
おればよい。ボール弁体2の弁孔6の形状は、特に制限
されず、例えば図1に示すような球状孔、その他テーパ
孔(図8参照)、段付きのストレート孔(図9参照)、
テーパ付きストレート孔(図10参照)等を例示でき、
これら何れの態様に於いても、ボール弁体2の出口開口
6bを入り口開口6aよりも径方向に拡大する構成とす
ることができる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、ボール弁体の出口開口
を入り口開口よりも大きくなるように径方向に拡大する
というごく簡単な改良手段の適用により点検作業時にみ
られる噴出流の顔面直撃を防止でき、点検作業の安全性
に優れる噴出流目視確認型の消火栓を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す全開時の部分縦断面
図である。
【図2】同、全閉時の状況を示す縦断面図であって、図
1とは縦断面位置が90度ずれている。
【図3】図2に対応する縦断面図であって、ボール弁体
を全閉位置から入り口開口側で開口が始まる直前まで回
転させたときの状況を示している。
【図4】図3に示す状況下における出入り口開口の開口
状況の比較を示す説明図である。
【図5】図2に対応する縦断面図であって、ボール弁体
を入り口開口側で点検作業に必要な開口度まで開いたと
きの状況を示している。
【図6】図5に示す状況下における出入り口開口の開口
状況の比較を示す説明図である。
【図7】ボール弁体の出入り口開口の設計変形例を示す
説明図である。
【図8】ボール弁体の弁孔の形状の変形例を示す概略説
明図である。
【図9】さらに他の変更例を示す概略説明図である。
【図10】さらに他の変更例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1…弁箱、2…ボール弁体、3…圧力水入り口、4…圧
力水出口、5…接続部、6…弁孔、7…弁棒、8…開閉
操作部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボール弁を備えた消火栓において、ボー
    ル弁のボール弁体の出口開口の少なくとも一部分を前記
    ボール弁体の入り口開口よりも大きくなるように径方向
    に拡大し、ボール弁体の全閉位置から全開位置に向かう
    回転操作の初期に、出口開口側を入り口開口側より先行
    して開口させる構成になっていることを特徴とする消火
    栓。
  2. 【請求項2】 ボール弁体の出口開口が周方向の全範囲
    に亘って入り口開口よりも大きくなるように径方向に拡
    大されていることを特徴とする請求項1記載の消火栓。
  3. 【請求項3】 全閉位置から全開位置に向かう回転方向
    を基準に、ボール弁体の出口開口の先頭領域が入り口開
    口よりも大きくなるように径方向に拡大されていること
    を特徴とする請求項1記載の消火栓。
  4. 【請求項4】 出口開口が入り口開口よりも大きくなる
    ように、直径を基準に、径方向に5乃至15パーセント
    程度拡大されていることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の消火栓。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100554724B1 (ko) 2005-12-29 2006-02-24 주식회사 삼진정밀 소화전용 볼디스크식 제수밸브 및 설치방법
JP2006312060A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Powertech:Kk 自動式消火器
JP2015156905A (ja) * 2014-02-21 2015-09-03 ホーチキ株式会社 消火栓装置
JP2018188927A (ja) * 2017-05-11 2018-11-29 株式会社清水合金製作所 配管機材用町野式口金とこれを用いた空気弁

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JP7002216B2 (ja) 2017-05-11 2022-01-20 株式会社清水合金製作所 配管機材用町野式口金

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