JP2001046442A - 電動乗用車の緊急停止機構 - Google Patents

電動乗用車の緊急停止機構

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JP2001046442A
JP2001046442A JP11167102A JP16710299A JP2001046442A JP 2001046442 A JP2001046442 A JP 2001046442A JP 11167102 A JP11167102 A JP 11167102A JP 16710299 A JP16710299 A JP 16710299A JP 2001046442 A JP2001046442 A JP 2001046442A
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accelerator lever
slide base
support plate
center
pins
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JP11167102A
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English (en)
Inventor
Yasunori Yamamoto
康則 山本
Tetsuo Iida
哲生 飯田
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 左・右のスプリングのばね定数を容易に設定
できるとともに、アクセルレバーを操作ハンドルへ引き
寄せるときの操作感覚を高めること。 【解決手段】 電動乗用車は、アクセルレバー72を押
し下げることで、増速するとともに、アクセルレバーを
操作ハンドルへ引き寄せたときにのみ緊急停止する。ス
ライドベース61の中央から左右対称に左・右の前後に
延びる長孔82L,82Rを設け、これら長孔に対する
左・右のピン81L,81Rを支持板51に設け、左・
右のピンから中央に寄った位置にて、スライドベースを
前方へ押出す左・右のスプリング91L,91Rを支持
板に取付け、スイッチ手段95を支持板の中央CLに取
付けた。アクセルレバーを引き寄せると、左のピン81
Rを支点にしてスライドベースが右回転する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電動乗用車の緊急停
止機構、特に、電動式車椅子に好適な緊急停止機構に関
する。
【0002】
【従来の技術】電動式車椅子は、高齢者や身体障害者等
の歩行困難な人でも楽に操縦できる電動乗用車である。
このために電動乗用車の操作機構は、簡便なスイング式
アクセルレバーとブレーキレバーとを備える。アクセル
レバーを押し下げることで、車速を増加させることがで
き、アクセルレバーを放してブレーキレバーを握ること
で、車両を停止させることができる。ところで、アクセ
ルレバーを押し下げて走行しているときに、前方に急に
障害物が現れるような緊急時には、運転者は咄嗟の行動
として、ブレーキレバーを握る代りに、アクセルレバー
を操作ハンドルへ引き寄せることがあり得る。このよう
な引き寄せ操作があっても車両を緊急停止できる緊急停
止機構が求められ、この種の緊急停止機構としては、例
えば、特開平5−338475号公報「小型電動車」が
ある。
【0003】上記従来の技術は、その公報の図1によれ
ば、アクセルレバー10(番号は公報に記載されたもの
を引用した。以下同じ。)の握り部10aを押し下げる
ことで、車速を増加させることができるとともに、握り
部10aを操縦ハンドルのグリップ部9へ引き寄せたと
きにのみ、アクセルレバー10の変位をリミットスイッ
チ式検出手段18で検出し、この検出信号に基づいて車
両を緊急停止できるというものである。
【0004】図12(a)〜(c)は上記従来の技術を
説明するために、その公報に示す図1の一部を変えて再
掲したところの、緊急停止機構の説明図である(符号は
公報に記載されたものと相違する)。(a)は緊急停止
機構100の中立状態を示す。緊急停止機構100は、
支持ブラケット101の左・右の切り欠き部102L,
102Rにアクセルレバー103を嵌め、このアクセル
レバー103を左・右のスプリング(引張りばね)10
4L,104Rにて、切り欠き部102L,102Rの
谷に押し付けることで、中立状態に保持するというもの
である。
【0005】左・右の切り欠き部102L,102R
は、左・右のスプリング104L,104Rから中央へ
寄った位置にある。左・右のスプリング104L,10
4Rは、同一特性を有するので、ばね定数も同一であ
る。アクセルレバー103は、右端や左端に握り部10
5L,105Rを備える。
【0006】左の握り部105Lをグリップ部106側
へ引き寄せると、アクセルレバー103は左のスプリン
グ104Lの引張り力に抗し、右の切り欠き部102R
を支点として傾く。アクセルレバー103の傾きを検出
手段107が検出する。この検出信号に基づいて、車両
を緊急停止させることができる。
【0007】(b)は上記(a)を模式的に表した図で
ある。緊急停止機構100が中立状態にあるとき、切り
欠き部102L,102Rにアクセルレバー103を押
し付けるための、左・右のスプリング104L,104
Rの弾発力(予圧荷重)はF10,F10である。左・右の
スプリング104L,104Rに対するアクセルレバー
103の摩擦力は、予圧荷重F10,F10に応じたものに
なる。左の握り部105Lに、左側の予圧荷重F10を上
回る逆向きの力が作用すると、アクセルレバー103は
傾き始める。従って、予圧荷重F10は、握り部105L
を引き寄せ始めるときの、初期荷重でもある。
【0008】(c)は上記(b)の状態から緊急停止機
構100を操作した状態を示す。右の切り欠き部102
Rを支点とし、この支点から左の握り部105Lの作用
点までの距離をY10、支点から左のスプリング104L
までの距離をY20、支点から右のスプリング104Rま
での距離をY30とする。
【0009】アクセルレバー103の傾きを検出するた
めの検出部107aのストロークはS10であり、このと
きの左の握り部105Lの操作量はS20である。左の握
り部105Lを操作量S10だけ引き寄せる力(引寄せ
力)をW10とし、このときに左のスプリング104Lの
引張る力(第1作用力)をF20とし、右のスプリング1
04Rの引張る力(第2作用力)をF30としたとき、W
10は次式(11)で表すことができる。 W10×Y10=F20×Y20−F30×Y30 ……(11)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記(a)の緊急停止
機構100は、アクセルレバー103を摩擦力で支持す
るものである。アクセルレバー103は摩擦力を上回る
力によって、長手方向(この図の左右)に移動し得る。
移動を防止して安定的に支持するには、(b)に示す予
圧荷重F10,F10を適切なものに設定する必要がある。
【0011】さらには、(c)のように、左の握り部1
05Lを引き寄せたときには、支点となる右の切り欠き
部102Rよりも右に配置された、右のスプリング10
4Rの弾発力が弱まる。すなわち、右の予圧荷重F10か
ら第2作用力F30に弱まる。弾発力が弱まれば、切り欠
き部102Rに対するアクセルレバー103の摩擦力が
低下する。この結果、アクセルレバー103は長手方向
に一層移動しやすい。これを防止して安定的に支持する
には、アクセルレバー103の摩擦力を適切に維持可能
な程度に、第2作用力F30を設定する必要がある。
【0012】当然のことながら、(b)と(c)のどち
らの場合も、右のスプリング104Rは同じ部材である
から、第2作用力F30よりも予圧荷重F10は大きい。し
かし、予圧荷重F10が過大であると、左の握り部105
Lを引き始める時点の引き寄せ力が大きくなり、必ずし
も操作感覚が良いとは言えない。さらにまた、上記式
(11)から明らかなように、第1作用力F20に対して
第2作用力F30は負の値に作用する。従って、左の握り
部105Lを引き寄せるときに、右のスプリング104
Rの弾発力を有効活用できない。その分、スプリング1
04L,104Rのばね定数は大きなものになる。
【0013】このように、従来の緊急停止機構100
は、左・右のスプリング104L,104Rのばね定数
については、予圧荷重(初期荷重)F10、第1作用
力F20、第2作用力F30を考慮して、それぞれ適切に
設定することになるので、設定が面倒であり、改良の余
地がある。
【0014】そこで本発明の目的は、左・右のスプリン
グのばね定数を容易に設定できるとともに、アクセルレ
バーを操作ハンドルへ引き寄せるときの操作感覚を高め
ることができる技術を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1は、操作ハンドルの中央に支持板を取付け、
この支持板にほぼ車体前後方向にスライド可能にスライ
ドベースを取付け、このスライドベースに車幅方向に延
びるロッドを取付け、このロッドの右端又は左端にアク
セルレバーを設け、このアクセルレバーを押し下げるこ
とで、車速を増加させることができるとともに、アクセ
ルレバーを操作ハンドルへ引き寄せたときにのみスライ
ドベースがスライドし、このスライドをスイッチ手段で
検出し、この検出信号に基づいて車両を緊急停止させる
ことのできる緊急停止機構を備えた電動乗用車であっ
て、スライドベースに、中央を基準にして左右対称に左
・右の前後に延びる長孔又は左・右のピンを設け、これ
ら長孔又はピンに対するピン又は長孔を支持板に設け、
左・右のピン又は左・右の長孔から中央に寄った位置に
て、スライドベースを前方へ押出す左・右のスプリング
を支持板に取付け、支持板の中央にスイッチ手段を取付
け、アクセルレバーを右に設けた場合には、左のピンを
支点にしてスライドベースが右回転し、アクセルレバー
を左に設けた場合には、右のピンを支点にしてスライド
ベースが左回転するように構成したことを特徴とする。
【0016】前後に延びる左・右の長孔と左・右のピン
とを嵌合させた。このため、支持板に対してスライドベ
ースやアクセルレバーが、車幅方向にずれる心配はな
い。左・右のスプリングのばね定数を設定するには、
(1)アクセルレバーを引き寄せ始めるときの初期荷重
と、(2)アクセルレバーを所定の力で引き寄せ完了し
たときの、支点から遠い方のスプリングの作用力とを、
ほぼ考慮すればよい。従って、最適なばね定数の設定は
容易である。ばね定数を最適なものに設定することによ
って、アクセルレバーを引き寄せるときの操作感覚を高
めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、
「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向
に従い、Frは前側、Rrは後側、Lは左側、Rは右側
を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。図
1は本発明に係る電動乗用車の側面図であり、前後各2
輪の4輪車形式の電動乗用車10を示す。電動乗用車1
0は、車体フレーム11と、車体フレーム11のヘッド
パイプ12に取付けたステアリングシャフト13と、ス
テアリングシャフト13の上端に連結した操作ハンドル
14と、ステアリングシャフト13の下部に連結したス
テアリング機構15と、ステアリング機構15で操舵す
るべく車体フレーム11の前部に取付けた左・右の前輪
16,16(この図では左のみ示す。以下同じ。)と、
車体フレーム11の後部に取付けた後輪駆動用モータ1
7と、モータ17に連結した減速機18と、減速機18
に連結した差動装置19と、差動装置19に連結した左
・右の後輪駆動軸21,21と、後輪駆動軸21,21
に連結した左・右の後輪22,22と、車体フレーム1
1の後部に搭載したバッテリ23並びにバッテリ23に
充電するバッテリチャージャ24と、車体フレーム11
の前部に搭載したコントローラ25と、車体フレーム1
1の後部上部に取付けたシート26と、車体フレーム1
1を覆うボディカバー30とからなる、電動式車椅子で
ある。
【0018】ボディカバー30は、ステアリング機構1
5周りを覆うフロントカバー31と、前輪16,16の
上部に被せるフロントフェンダ32,32と、運転者の
足を載せる低床式のステップフロア33と、ステップフ
ロア33から後方へ延びてモータ17、減速機18、差
動装置19、バッテリ23並びにバッテリチャージャ2
4を覆うリヤカバー34と、後輪22,22の上部に被
せるリヤフェンダ35,35と、操作ハンドル14の下
部を覆う下部カバー36と、操作ハンドル14の上部を
覆う上部カバー37とからなる。ステアリングシャフト
13の上端に下部カバー36を取付け、下部カバー36
に上部カバー36を取付けることになる。図中、27は
ヘッドランプ、28はウインカ、29は荷物篭である。
【0019】図2は本発明に係る操作ハンドル周りの平
面図であり、操作ハンドル用上部カバーを外した状態を
示す。操作ハンドル14は、平面視で後中央部を切欠い
た横長矩形ループ状ハンドルであり、下部カバー36を
介してステアリングシャフト13の上端に取付けるとと
もに、後部左右にグリップ41L,41Rを備え、これ
らのグリップ41L,41Rを想像線にて示す両手L
H,RH又は片手で握って操舵するものである。
【0020】下部カバー36又は上部カバー37(図1
参照)には、操作ハンドル14の中央に、操作機構50
の支持板51を取付け、操作機構50のアクセルレバー
72をループ内でグリップ41Rに沿わせて配置すると
ともに、アクセルレバー72を配置した側にブレーキレ
バー42を取付けたものである。43はキー形式のスタ
ータスイッチ、44・・・(・・・は複数を示す。以下同
じ。)は支持板取付用ビスである。
【0021】図3は本発明に係る操作機構の平面図であ
る。操作機構50は、平面視略矩形状の支持板51と、
支持板51の上に重ねてほぼ車体前後方向にスライド可
能に取付けたスライドベース61と、スライドベース6
1に前後回転可能に取付けたロッド71と、ロッド71
の右端又は左端に一体に設けたアクセルレバー72と、
ロッド71の回転角を決定するストッパ73と、ロッド
71をこの図に示す中立位置に自動復帰させるリターン
スプリング(ねじりばね)74と、ロッド71に取付け
た駆動ギヤ75と、駆動ギヤ75に噛み合う従動ギヤ7
6と、従動ギヤ76に連結したポテンショメータ(ボリ
ューム)77と、スライドベース61を前方へ押出すべ
く支持板51に取付けた左・右のスプリング91L,9
1Rと、スライドベース61のスライドを検出するべく
支持板51に取付けたスイッチ手段93とを、主要な構
成要素とする。
【0022】スライドベース61の取付構造は、(1)
支持板51に中央CL、すなわち車幅中央を基準にして
左右対称位置に、左・右の起立したピン81L,81R
を設け、(2)スライドベース61に、ピン81L,8
1Rに対する、左・右の前後に延びた長孔82L,82
Rを設け、(3)これらの長孔82L,82Rにピン8
1L,81Rを嵌合することで、支持板51にスライド
ベース61を車体前後方向にスライド可能に取付けたも
のである。
【0023】スライドベース61は、水平なベース板部
62の左・右両端にロッド支持部63,63を設けたも
のである。ロッド71は、スライドベース61から車幅
方向へ突出し、その突出した右端又は左端に平面視L字
状のアクセルレバー72を折曲げ形成したものである。
アクセルレバー72は運転者の利き手に応じて、若しく
は好みに応じて、ロッド71の右端又は左端に任意に設
けることができる。ロッド71を左右反転してスライド
ベース61に取付ければ、アクセルレバー72も左右反
転する。
【0024】従動ギヤ76は、ポテンショメータ77の
図示せぬ入力軸に嵌合するとともに、ギヤ間のバックラ
ッシをなくする方向に弾発する、リターンスプリング
(ねじりばね)78を備える。ポテンショメータ77は
スライドベース61に取付けたものであり、ロッド71
の回転角、すなわち、アクセルレバー72のスイング角
を検出する役割を果たす。スイッチ手段93は、支持板
51の中央CLに取付けたものである。
【0025】操作機構50は、支持板51と、スライド
ベース61と、左・右のピン81L,81R並びに左・
右の長孔82L,82Rと、左・右のスプリング91
L,91Rと、スイッチ手段93との組合せ構造からな
る、緊急停止機構98を備えたことを特徴とする。この
ような緊急停止機構98を備えたことによって、アクセ
ルレバー72を操作ハンドル14へ引き寄せたときにの
み、電動乗用車を緊急停止させることができる。左・右
のスプリング91L,91Rは、左・右のピン81L,
81Rから中央CLに寄った位置にて、支持板51に取
付けたものである。
【0026】図4は図3の4−4線断面図である。支持
板51は鋼板プレス成形品であり、スライドベース61
は樹脂成形品である。支持板51の上面を、摩擦係数が
小さく耐摩耗性が優れた樹脂材料からなるスライドベー
ス61をスライドさせるようにした。このため、スライ
ドベース61の摺動摩擦抵抗を減少させることができる
とともに、操作機構50の耐久性を高めることができ
る。樹脂材料としては、例えばABS樹脂、AAS樹
脂、AES樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂
(6ナイロン、66ナイロン等)である。
【0027】ロッド支持部63は、ベース板部62に一
体に形成したものであり、ロッド71を回転可能に取付
けるべく、抑え部材83を被せてビス84,84にて止
めたものである。52,52は支持板取付部である。
【0028】この図は、右の長孔82Rにカラー85を
介して、ボルトからなる右のピン81Rを嵌合するとと
もに、この右のピン81Rを、支持板51の裏面に溶接
したナット86にねじ込むことで、抜け止めしたことを
示す。この図に示す中立状態において、右のピン81R
は、カラー85を介して右の長孔82Lの後端(図の左
端)に当っている。このため、スライドベース61は車
体前方(図の右)へスライドすることができない。図3
に示す左のピン81Lと左の長孔82Lとの構成も同様
である。87はスプリングワッシャである。
【0029】図5は図3の5−5線断面図である。右の
スプリング91Rの取付構造は、支持板51から起立し
た壁部53と、スライドベース61の後部保持部64と
の間に、圧縮ばねからなる右のスプリング91Rを介在
させることで、スライドベース61を前方へ押出すよう
にしたものである。図3に示す左のスプリング91Lの
取付構造についても同様である。
【0030】図6は図3の6−6線断面図であり、駆動
ギヤ75と従動ギヤ76の噛み合わせ状態を示す。77
aはポテンショメータ77(図3参照)の入力軸であ
る。
【0031】図7は図3の7−7線断面図であり、支持
板51の上面の後端部にスイッチ手段93をビス94に
て取付けるとともに、スライドベース61の後部に被検
出片95をビス96にて取付けたことを示す。スイッチ
手段93は、例えば、進退可能(出没可能)な検出ロッ
ド93aを備えたリミットスイッチであり、被検出片9
5で検出ロッド93aを押さない状態(例えば、非接触
状態)で、支持板51に取付けたものである。
【0032】図8は図3の8−8線断面図であり、ロッ
ド71にバー状のストッパ73をリターンスプリング7
4にて中立状態で取付けたことを示す。スライドベース
61は、第1当接凸部65並びに第2当接凸部66を一
体に形成したものである。ロッド71は、実線にて示す
ストッパ73が第1当接凸部65に当る通常の中立位置
と、想像線にて示すストッパ73が第2当接凸部66に
当る回転限界位置との、回転角θの範囲で回転可能であ
る。
【0033】次に、上記構成の操作機構50の作用につ
いて説明する。図9は本発明に係る操作機構の作用説明
図(その1)である。この図に示す中立状態において
は、モータ17が停止しているので、図示せぬ電動乗用
車も停止状態にある。
【0034】この状態から、リターンスプリング74の
弾発力に抗してアクセルレバー72を右手RHで押し下
げると(矢印)、アクセルレバー72がスイングする
ので(矢印)、ロッド71が右回転し、駆動ギヤ75
と従動ギヤ76を介してポテンショメータ77の入力軸
77aが回転する。ポテンショメータ77はアクセルレ
バー72の押し下げ操作量、すなわち、スイング角を検
出して検出信号を発する。コントローラ25はポテンシ
ョメータ77の検出信号に応じた制御信号を発して、モ
ータ17の回転数を増加させる。この結果、電動乗用車
の車速は、アクセルレバー72の押し下げ操作量に応じ
て増加する。その後、アクセルレバー72から右手RH
を放すと、リターンスプリング74のばね力によって、
アクセルレバー72は中立位置に自動復帰する。従っ
て、モータ17は停止する。
【0035】図10(a),(b)は本発明に係る操作
機構の作用説明図(その2)である。(a)は操作機構
50が中立状態にあることを模式的に表した図である。
左・右のスプリング91L,91Rはスライドベース6
1を前方へ押出している。この状態では、被検出片95
が検出ロッド93aを押さないので、スイッチ手段93
は検出信号を発しない。スイッチ手段93の検出信号が
ないので、コントローラ25はモータ17の通常の回転
制御をする。左・右のピン81L,81Rが左・右の長
孔82L,82Rの後端に当っているので、スライドベ
ース61は車体前方へスライドすることはない。
【0036】(b)は上記(a)を更に模式的に表した
図である。操作機構50が中立状態にあるとき、左・右
のスプリング91L,91Rの弾発力(予圧荷重)はF
1,F1である。アクセルレバー72の右に、右側の予圧
荷重F1を上回る逆向きの力が作用すると、アクセルレ
バー72は傾き始める(右回転し始める)。従って、予
圧荷重F1は、アクセルレバー72を引き寄せ始めると
きの、初期荷重でもある。
【0037】図11(a),(b)は本発明に係る操作
機構の作用説明図(その3)である。(a)はアクセル
レバー72をグリップ41R側へ引き寄せたときの操作
機構50を模式的に表した図である。アクセルレバー7
2をグリップ41Rへ引き寄せると(矢印)、引寄せ
力W1がアクセルレバー72からロッド71→スライド
ベース61の経路で、左・右のスプリング91L,91
Rに圧縮力として作用する。所定の引寄せ力に達する
と、スライドベース61は左のピン81Lを支点にして
右回転する(矢印)。すなわち、スライドベース61
は後方へスライドすることになる。
【0038】この結果、被検出片95が検出ロッド93
aを押す。このため、検出ロッド93aが所定ストロー
クだけ退縮することにより、スイッチ手段93は、スラ
イドベース61が後方へスライドしたことを検出し、検
出信号を発する。コントローラ25は、スイッチ手段9
3の検出信号に基づいて、モータ17を緊急停止させ
る。従って、電動乗用車は緊急停止する。その後、アク
セルレバー72から右手RHを放すと、左・右のスプリ
ング91L,91Rのばね力によって、スライドベース
61、ロッド71並びにアクセルレバー72は、上記図
10(a)の中立位置に自動復帰する。
【0039】このように、アクセルレバー72を操作ハ
ンドル14へ引き寄せたときにのみスライドベース61
が後方へスライドし、このスライドをスイッチ手段93
で検出し、この検出信号に基づいて電動乗用車を緊急停
止させることができる。従って、アクセルレバー72を
押し下げ操作して電動乗用車を走行中において、前方に
急に障害物が現れたような緊急時に、運転者がブレーキ
レバーを握る代りに、アクセルレバー72を操作ハンド
ル14へ引き寄せた場合であっても、電動乗用車を緊急
停止させることができる。
【0040】なお、左・右の長孔82L,82Rは車体
前後方向に延びるストレート孔である。このストレート
孔は、スライドベース61が一方のピン81L又は81
Rを支点として回転した際に、他方のピン81R又は8
1Lが、孔内を円滑に移動可能な大きさに設定されたも
のである。
【0041】図11(b)は上記図11(a)を更に模
式的に表した図である。左・右のスプリング91L,9
1Rは、左・右のピン81L,81Rから中央CLへ距
離A,Aだけ寄った位置に配置したものである。左のピ
ン81Lを支点とし、この支点からアクセルレバー72
の作用点Pまでの距離をB、支点から右のスプリング9
1Rまでの距離をC、支点から中央CLの検出ロッド9
3aの中心までの距離をDとする。
【0042】アクセルレバー72を引き寄せる力(引寄
せ力)をW1とし、このときの右のスプリング91Rを
圧縮する力(第1作用力)をF2とし、左のスプリング
91Lを圧縮する力(第2作用力)をF3としたとき、
W1は次式(1)で表すことができる。 W1×B=F2×C+F3×A ……(1) 引寄せ力W1については、アクセルレバー72を押し下
げる通常の操作(図9参照)では、アクセルレバー72
が引き寄せられない値に設定する。
【0043】また、アクセルレバー72が引寄せ力W1
によって傾いたこと、すなわち、スライドベース61が
右回転して後方へスライドしたことを、スイッチ手段9
3が検出するのに必要な、検出ロッド93aのストロー
クをS1とし、この時のアクセルレバー72の引寄せ操
作量をS2としたとき、S2は次式(2)で表すことがで
きる。 S2=S1×B/D ……(2) 従って、引寄せ操作量がS2であるときに、アクセルレ
バー72を引き寄せたことをスイッチ手段93が検出す
る。
【0044】ところで、左・右の長孔82L,82Rに
左・右のピン81L,81Rを嵌合する構造であるか
ら、左・右のスプリング91L,91Rの弾発力が多少
変化しても、スライドベース61やアクセルレバー72
が、車幅方向(この図の左右)にずれる心配はない。
【0045】しかも、左・右のピン81L,81Rの近
傍に左・右のスプリング91L,91Rを配置したの
で、距離Cに比べて距離Aは小さい。このため、引寄せ
力W1が作用したときに、右のスプリング91Rの圧縮
力に比べて、左のスプリング91Lの圧縮力が小さいの
で、第1作用力F2よりも第2作用力F3は小さい。この
結果、上記式(1)において、支点側の第2作用力F3
の影響は小さい。特に、距離Aを小さく設定するほど、
第2作用力F3については、ほとんど無視できる。従っ
て、アクセルレバー72を引き寄せたときには、実質的
に第1作用力F2を考慮すればよい。
【0046】以上の説明から明らかなように、左・右の
スプリング91L,91Rのばね定数を設定するには、
(1)図10に示すアクセルレバー72を引き寄せ始め
るときの初期荷重F1と、(2)図11に示すアクセル
レバー72を引き寄せ完了したときの第1作用力F2と
を考慮すればよい。従って、最適なばね定数の設定は容
易である。ばね定数を最適なものに設定することによっ
て、アクセルレバー72を引き寄せるときの操作感覚を
高めることができる。
【0047】さらには、上記式(1)から明らかなよう
に、第1作用力F2に対して第2作用力F3は正の値に作
用する。従って、アクセルレバー72を右へ引き寄せる
ときに、左のスプリング91Lの弾発力を有効活用でき
る。その分、スプリング91L,91Rのばね定数は小
さくてすむ。
【0048】さらにまた、左・右のスプリング91L,
91Rを、左・右のピン81L,81Rの近傍に配置す
ることにより、距離A,Aが小さくなるので、スライド
ベース61を一層安定して支持することができるととも
に、スライドベース61を前後方向に一層円滑に移動さ
せることができる。
【0049】なお、上記本発明の実施の形態において、
(1)支持板51に左・右の長孔82L,82Rを設
け、スライドベース61に左・右のピン81L,81R
を設けてもよい。 (2)アクセルレバー72はロッド71の右端又は左端
に取付けたものであればよい。アクセルレバー72を右
に設けた場合には、左のピン81Lを支点にしてスライ
ドベース61が右回転し、アクセルレバー72を左に設
けた場合には、右のピン81Rを支点にしてスライドベ
ース61が左回転することになる。 (3)アクセルレバー72は、上記図3に示すようにロ
ッド71と一体構造の他に、ロッド71に着脱可能な構
造であってもよい。
【0050】(4)左・右のスプリング91L,91R
は、スライドベース61を前方へ押出すものであればよ
い。 (5)スイッチ手段93は、上記図3及び図4に示すよ
うに支持板51の後部に取付ける他に、支持板51の前
部に取付けて、スライドベース61のスライドを検出す
るようにしてもよい。 (6)緊急停止機構98によって電動乗用車10を緊急
停止させる方式としては、モータ17を停止させる他
に、図示せぬブレーキ(電磁ブレーキ等)を作動させる
方式であってもよい。
【0051】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、スライドベースに、中央を基準にし
て左右対称に左・右の前後に延びる長孔又は左・右のピ
ンを設け、これら長孔又はピンに対するピン又は長孔を
支持板に設けたので、スライドベースやアクセルレバー
が、車幅方向にずれる心配がない。
【0052】さらに、スライドベースに、中央を基準に
して左右対称に左・右の前後に延びる長孔又は左・右の
ピンを設け、これら長孔又はピンに対するピン又は長孔
を支持板に設け、左・右のピン又は左・右の長孔から中
央に寄った位置にて、スライドベースを前方へ押出す左
・右のスプリングを支持板に取付け、支持板の中央にス
イッチ手段を取付け、アクセルレバーを右に設けた場合
には、左のピンを支点にしてスライドベースが右回転
し、アクセルレバーを左に設けた場合には、右のピンを
支点にしてスライドベースが左回転するように構成した
ので、左・右のスプリングのばね定数を設定するには、
(1)アクセルレバーを引き寄せ始めるときの初期荷重
と、(2)アクセルレバーを所定の力で引き寄せ完了し
たときの、支点から遠い方のスプリングの作用力とを、
ほぼ考慮すればよい。従って、最適なばね定数の設定は
容易である。ばね定数を最適なものに設定することによ
って、アクセルレバーを引き寄せるときの操作感覚を高
めることができる。
【0053】しかも、左・右のスプリングのうち、支点
から遠い方のスプリングの作用力に対して、支点から近
い方のスプリングの作用力は、正の値に作用する。従っ
て、アクセルレバーを引き寄せるときに、支点から近い
方のスプリングの弾発力を有効活用できる。その分、左
右のスプリングのばね定数は小さくてすむ。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動乗用車の側面図
【図2】本発明に係る操作ハンドル周りの平面図
【図3】本発明に係る操作機構の平面図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】図3の5−5線断面図
【図6】図3の6−6線断面図
【図7】図3の7−7線断面図
【図8】図3の8−8線断面図
【図9】本発明に係る操作機構の作用説明図(その1)
【図10】本発明に係る操作機構の作用説明図(その
2)
【図11】本発明に係る操作機構の作用説明図(その
3)
【図12】従来の操縦ハンドルの説明図
【符号の説明】
10…電動乗用車、14…操作ハンドル、17…後輪駆
動用モータ、25…コントローラ、41L,41R…グ
リップ、50…操作機構、51…支持板、61…スライ
ドベース、71…ロッド、72…アクセルレバー、77
…ポテンショメータ、81L,81R…左・右のピン、
82L,82R…左・右の長孔、91L,91R…左・
右のスプリング、93…スイッチ手段、93a…検出ロ
ッド、98…緊急停止機構。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操作ハンドルの中央に支持板を取付け、
    この支持板にほぼ車体前後方向にスライド可能にスライ
    ドベースを取付け、このスライドベースに車幅方向に延
    びるロッドを取付け、このロッドの右端又は左端にアク
    セルレバーを設け、このアクセルレバーを押し下げるこ
    とで、車速を増加させることができるとともに、アクセ
    ルレバーを操作ハンドルへ引き寄せたときにのみスライ
    ドベースがスライドし、このスライドをスイッチ手段で
    検出し、この検出信号に基づいて車両を緊急停止させる
    ことのできる緊急停止機構を備えた電動乗用車であっ
    て、前記スライドベースに、中央を基準にして左右対称
    に左・右の前後に延びる長孔又は左・右のピンを設け、
    これら長孔又はピンに対するピン又は長孔を前記支持板
    に設け、左・右のピン又は左・右の長孔から前記中央に
    寄った位置にて、前記スライドベースを前方へ押出す左
    ・右のスプリングを前記支持板に取付け、支持板の中央
    に前記スイッチ手段を取付け、前記アクセルレバーを右
    に設けた場合には、左のピンを支点にしてスライドベー
    スが右回転し、アクセルレバーを左に設けた場合には、
    右のピンを支点にしてスライドベースが左回転するよう
    に構成したことを特徴とする電動乗用車の緊急停止機
    構。
JP11167102A 1999-06-01 1999-06-14 電動乗用車の緊急停止機構 Pending JP2001046442A (ja)

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JP15426999 1999-06-01
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007058029A1 (ja) * 2005-11-16 2007-05-24 Honda Motor Co., Ltd. 小型電動車両の操縦装置
JP2014136433A (ja) * 2013-01-15 2014-07-28 Suzuki Motor Corp 車両のバスケット支持構造

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WO2007058029A1 (ja) * 2005-11-16 2007-05-24 Honda Motor Co., Ltd. 小型電動車両の操縦装置
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