JP2001044628A - 混成集積回路装置の製造方法 - Google Patents

混成集積回路装置の製造方法

Info

Publication number
JP2001044628A
JP2001044628A JP11215255A JP21525599A JP2001044628A JP 2001044628 A JP2001044628 A JP 2001044628A JP 11215255 A JP11215255 A JP 11215255A JP 21525599 A JP21525599 A JP 21525599A JP 2001044628 A JP2001044628 A JP 2001044628A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin film
insulating resin
copper foil
integrated circuit
hybrid integrated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11215255A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisashi Shimizu
永 清水
Noriaki Sakamoto
則明 坂本
Eiju Maehara
栄寿 前原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP11215255A priority Critical patent/JP2001044628A/ja
Publication of JP2001044628A publication Critical patent/JP2001044628A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属基板の裏面の傷防止と同時に裏面の放熱
性を改善する。 【解決手段】 第2の絶縁樹脂膜44へのフィラーの混
入により発熱素子の熱を良好に混成集積回路基板41に
伝えられる様にした。しかも第1の絶縁性樹脂膜42を
薄く形成した。また銅箔43の熱圧着時は、第1の絶縁
性樹脂膜42とCu箔43との間にシート45、46を
介在させ、第1の絶縁性樹脂から発生するガスとCu箔
43との反応を防止している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、混成集積回路装置
の製造方法であり、特に金属基板と銅箔の熱圧着に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】まず一般に図6の様な混成集積回路装置
があり、これは例えば特公昭61−55247号が詳し
い。
【0003】つまり混成集積回路装置は、金属基板1
と、この表面に被覆された絶縁性樹脂膜2と、この上に
接着されたCuよりなる導電パターン3、4と、この導
電パターン3、4と電気的に接続された半導体素子等の
回路素子5と、この導電パターンの一部であるパッド3
と半田を介して固着された外部リード6と、この外部リ
ード6と前記回路素子5とを電気的に接続するために設
けられた金属細線7およびこれらをモールドする樹脂8
とを有している。
【0004】前記導電パターンは、配線、配線と一体の
ボンディングパッド、配線と一体のダイボンドパッド、
またアイランド状のダイボンドパッド、外部リード用の
パッド等が考えられる。
【0005】ここで樹脂8は、トランスファーモ−ルド
等で封止する材料である。また樹脂8の代わりに、図6
の如くケース材9を使用しても良い。このケース材9を
採用した場合、ケース材9と金属基板1とで成る空間
は、中空構造でも良いし、中に前記樹脂8が充填されて
も良い。
【0006】また図6は、放熱性が考慮されて基板1の
裏面が露出されているものである。
【0007】製造方法としては色々あるが、金属基板の
大板を用意し、この金属基板と接着性を有する接着剤が
塗布された銅箔を熱圧着により貼り合わせる。
【0008】そしてボンディング位置にNiメッキを施
し、所定のパターンに銅箔をパターニングして、前記導
電パターンを形成し、その後、所定のICとして必要な
形状に金属基板をプレスカットする。
【0009】そして分離された金属基板1に回路素子5
を実装し、封止する。ここではケース材9を固着し、ケ
ース材9と金属基板1で成る空間に必要により樹脂8を
充填して完成する。
【0010】ただし、銅箔のパターニングは、プレスカ
ットしてからでも良い。
【0011】また金属基板1としてAl金属を採用する
場合、耐電圧特性を向上させるため、また金属基板1の
搬送性を向上させるために両面に陽極酸化膜10を生成
させていた。
【0012】特に前述した大板から完成までの間に、金
属基板は搬送装置の搬送手段、例えば搬送ローラの上に
載せ、目的の場所まで搬送していた。特にCu、Al等
は、金属の中でも入手し易い材料ではあるが、傷が付き
やすい軟らかい材料である。また金属基板は、放熱性に
優れるため大電力用に多用されている。そして、放熱性
がより考慮され金属基板裏面をパッケージから露出させ
る製品もある。
【0013】しかし前述したように軟らかい材料である
ため、金属基板裏面を硬質処理せず、そのままCuまた
はAlを露出させると、完成までの工程、またはその後
に於いても裏面に傷が付き製品として見栄えが悪い問題
があった。
【0014】これらの理由により、Al基板に於いて
は、陽極酸化膜10の絶縁性、硬質材に着目して、陽極
酸化膜を形成していた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】最近は、より放熱性が
優れ、より高電圧が維持でき、更にはより高周波特性に
優れた混成集積回路基板が求められる様になってきた。
【0016】しかしAl基板の場合、Al基板表面の酸
化膜全域が酸化アルミニウムで形成されていれば、その
熱伝導率も高いが、陽極酸化膜は、蜂の巣状の中空構造
であり、この部分で熱伝導率を低下させている問題があ
った。
【0017】またAl基板または銅基板の裏面を硬質処
理せず、そのまま露出させると、裏面に傷が形成された
り、また導電パターンのエッチング、レジスト剥離時等
に、エッチング液や剥離液で裏面が腐蝕してしまう問題
があった。
【0018】このため、金属基板の裏面の保護を目的と
して、シールを貼り付け、前記腐蝕を防止する手段もあ
るが、シールの貼り付け、シールの剥がし作業が入り、
工程の増加、コストの上昇の問題があった。
【0019】そのため、金属基板の裏面に樹脂を被着さ
せ、保護しようとしたが、図3の熱圧着時に、樹脂から
発生するガスが銅と反応する問題があった。
【0020】即ち、図3の如く、裏面に第1の絶縁性樹
脂膜30を被着した金属基板31を複数枚積層し、この
間に第2の絶縁性樹脂膜32が被着された銅箔33介在
させた積層体34をホットプレス装置のステージ34に
配置し、上から加圧手段36で前記積層体34を温度を
加えながら圧着していた。
【0021】しかしこの熱圧着時に、第1の絶縁性樹脂
膜30が軟化し、この第1の絶縁性樹脂膜と当接してい
る銅箔33と接着したり、更には第1の絶縁性樹脂膜を
被覆する際に中に混入されている有機溶剤等のガスが発
生し、このガスが銅箔と反応して、図4に示すような反
応物37が生成し、エッチングムラ、メッキムラ等の大
きな問題が発生した。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題に
鑑みて成されたものであり、第1に、第1の絶縁性樹脂
膜と前記銅箔の間に、前記第1の絶縁性樹脂膜と非接着
性を有し、且つ前記第1の絶縁性樹脂膜から発生するガ
スが前記銅箔と反応するのを阻止するシートを介在させ
て熱圧着する事で解決するものである。
【0023】これにより、第1の絶縁性樹脂膜から発生
するガスは銅箔へ到達せず、図1の矢印で示すように外
部へ放出されるため、銅箔と反応せず、しかも第1の絶
縁性樹脂膜がシートや銅箔と接着されることもなくな
る。
【0024】第1の絶縁性樹脂膜は、溶剤により溶融さ
れた状態で前記混成集積回路基板の一方の面に被覆され
る事で解決するものである。
【0025】溶剤で溶かした絶縁性樹脂を塗布する事
で、非常に薄い膜が金属基板の裏面に被覆できるので、
金属基板の放熱性を維持することができる。
【0026】またシートは、複数のシートから成り、前
記第1の絶縁性樹脂膜と直接当接する第1のシートは、
前記第1の絶縁性樹脂膜と接着性を有さず、前記第1の
シートと前記銅箔との間には、前記第1の絶縁性樹脂膜
から発生するガスが前記銅箔と反応するのを阻止するシ
ートを介在させる事で解決するものである。
【0027】例えば、ガスの通過を阻止するAlシート
を用意し、Alシートと前記第1の絶縁性樹脂膜との間
にテフロン等の樹脂シートを介在させれば、市販の安価
なシートを活用でき、しかも何度も再利用することがで
きる。
【0028】更には、ステージまたは前記加圧手段と前
記第1の絶縁性樹脂膜の間に、前記第1の絶縁性樹脂膜
から発生するガスを阻止するシートを介在させたり、ま
た第1の絶縁性樹脂膜とは非接着性のシートを介在させ
た事で、熱圧着装置の寿命を高めることもできる。
【0029】よって、銅箔は有機溶剤等から成るガスと
反応せず、その表面に均一にNiメッキを施したり、前
記銅箔を所望の形状にエッチングしたりすることが可能
となる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図
1、図2および図5を参照しながら説明する。
【0031】まず例えばプレスにより打ち抜かれた金属
性の混成集積回路基板41がある。この混成集積回路基
板41は、Al、CuまたはFe等が考えられる。
【0032】この混成集積回路基板41は、予め大板で
用意されている。
【0033】そして混成集積回路基板41の少なくとも
裏面には、第1の絶縁性樹脂膜42が被覆されている。
この被覆方法は、第1の絶縁性樹脂膜42をシートとし
て用意し、熱圧着しても良い。しかし第1の絶縁性樹脂
膜42の熱抵抗を考えた場合、有機溶剤で希釈・溶解し
た前記絶縁性樹脂を塗布したり、スピンオン等で被覆し
た方が、膜厚を〜10μm程度に薄く形成できるメリッ
トを有する。
【0034】そして本発明の特徴とする所である銅箔4
3の貼り合わせ工程がある。
【0035】前記第2の絶縁性樹脂膜44は、全面銅箔
の下に予め接着のりとして用意され、これらは熱圧着に
より貼り合わせられる。
【0036】この熱圧着の第1の方法としては、銅箔の
下面に前記第2の絶縁性樹脂膜が被着されたものを用意
し、図1の様に、金属基板41と銅箔43の間に前記第
2の絶縁性樹脂膜44が位置するように複数セットを積
層し、熱圧着する方法である。
【0037】第2の方法は、銅箔43、第2の絶縁性樹
脂膜44を別々に用意し、第1の方法と同様に積層する
方法である。
【0038】更には、第1の方法、第2の方法ともに採
用する第1の絶縁性樹脂膜42は、前もって金属基板4
1に被着されていたが、第1の方法、第2の方法に於い
て、第1の絶縁性樹脂膜42をシートとして用意して、
熱圧着しても良い。
【0039】本発明の特徴は、第1の絶縁性樹脂膜42
と、この下層に位置する金属基板の銅箔43との間にシ
ートを介在させたことにある。
【0040】第2の絶縁性樹脂膜42の中には、溶剤で
ある有機溶剤、希釈剤等のガスが混入されており、これ
が熱圧着時の熱により発生し、銅と反応し、図4の様に
反応物37を生成させるために、前記シートでガスの通
過を遮断している。
【0041】また第1の絶縁性樹脂膜42は、軟化し、
接着するため、前記シートは、少なくともその表面が第
1の絶縁性樹脂と接着性を有さない材料から成る。
【0042】このシートは、この2つの性質を両方兼ね
備えた物を用意すればよいが、ここでは、第1のシート
45、第2のシート46と二枚用意して、実現した。
【0043】例えば第1のシート45は、金属箔で、こ
こでは安価で入手できるアルミ箔を採用した。金属箔
は、物性としてはガスを遮断する。
【0044】しかし金属と第1の絶縁性樹脂は、接着性
を有するので、第2のシート46として、例えばテフロ
ンシートを用いた。
【0045】従って、第1の絶縁性樹脂膜42の下に
は、第2のシート46、第1のシート45、そして銅箔
43が積層された構造になっている。
【0046】また積層構造は、図1の配置を上下180
度回転した順番で積層しても良い。
【0047】更に変則な積層としては、図7に示すよう
に、セット47に対して上、または下のセットの位置関
係を180度回転した配置でも良い。この場合、第1の
絶縁性樹脂膜42は、銅箔43と対向せず、上または下
の金属基板の第1の絶縁性樹脂膜と対向する。この場合
は、第1の絶縁性樹脂同士が接着してしまうため、接着
性を有さないシートを介在させる必要がある。更には、
金属基板の銅箔同士が対向するため、ガスが銅と反応す
る事は無い為、シートを介在させる必要はないが、銅同
士であるため、傷の防止も考慮してシートが介在された
方がよい。
【0048】一方、ステージ35、加圧手段36は、一
般的に金属であるため、第1の絶縁性樹脂膜42とこれ
らが面対向する場合は、腐蝕および接着を防止するため
前記シート47介在させた方がよい。また銅箔43と前
記手段35または36が面対向する場合は、銅箔の傷、
汚れを考慮して、どちらかのシートが介在されても良
い。
【0049】また全ての熱圧着に言える事であるが、間
に挿入されるシートは、何枚挿入されても良い。ポイン
トは、第1の絶縁性樹脂膜42のガスが銅箔43と反応
せず、また第1の絶縁性樹脂が熱で溶着しないようにす
ることである。
【0050】一方、第2の絶縁性樹脂膜44には、熱伝
導性が考慮されてフィラー50が混入されている。この
フィラー50は、酸化アルミニウム、酸化Si等の金属
酸化物から選択されたもの、または混合のもであり、そ
の粒径は、1〜10μm程度である。そして、絶縁材料
であるため、高絶縁性の維持と熱伝導率の向上を実現し
ている。ここで、第2の絶縁性樹脂膜44は、エポキシ
系材料で、膜厚が30〜100μm、第1の絶縁性樹脂
膜42も、エポキシ系材料から成り、膜厚が5〜10μ
mである。また第2の絶縁性樹脂膜44の膜厚と前記フ
ィラー50の直径が実質同じであると、フィラー50の
界面を介して金属基板41へ湿気が浸入する恐れがある
ため、その直径は、第2の絶縁性樹脂膜44膜厚の半分
以下が好ましい また後述するプレスの前または後で、銅箔がパターニン
グされる。更に金属細線15の接合部には、接合性が考
慮されてNiメッキが施される場合は、このメッキ処理
の後にパターニングされる。
【0051】そして混成集積回路基板41は、図2の矢
印で示すように紙面に対して下側から上に向かいプレス
(またはカッター)で打ち抜かれており、混成集積回路
基板41底面の周辺にある角部51は、アールを有して
いる。また混成集積回路基板41上面の周辺にある角部
は、金属の粘り故に、実質全周辺に渡り突起部52が設
けられる。更には混成集積回路基板41の側面には、下
側にせん断面、上側には破断面が設けられている。これ
は、最初はプレスの歯が当接して切れているが、基板の
中頃からは、破断、つまり表現は適切ではないが力によ
り引きちぎられている事を示している。
【0052】つまりプレスまたはカッターのブレード
は、裏面から食い込んでいき、硬い材料のフィラー50
がある第2の絶縁性樹脂膜44の領域では破断されるた
め、ブレードは、フィラー50との接触が抑制され、ブ
レードの機械的破壊(歯の摩耗)が抑制できる特徴を有
している。従って紙面に対して上から抜くよりもブレー
ドの摩耗は抑制でき、より生産性が向上する。
【0053】また導電パターンは、例えばCuまたはC
uを主材料とするもので、図5の様に、配線20、ラン
ド(ダイボンデイングパッド)21、ボンデイング用の
パッド22、外部リード用の固着パッド23等から成
り、導電ランドにはベアの半導体ICやトランジスタ等
のチップ24(半導体素子)がロウ材や銀ペーストを介
して設けられる。また配線間はチップコンデンサ、チッ
プ抵抗および印刷抵抗等の回路素子25が形成され、チ
ップコンデンサやチップ抵抗は、半田等のロウ材や銀ペ
ースト等を介して電気的に固着され、あるいは印刷抵抗
がスクリーン印刷等で形成されている。更には前記半導
体チップと導電パターンを電気的に接続するため、チッ
プ上の電極とボンディング用のパッド(NiまたはA
u)との間にはAlまたはAuの金属細線15が電気的
に接続され、外部リード用の固着パッド23には半田等
のロウ材を介して外部リード26が電気的に接続されて
いる。
【0054】前述したように、シートが介在されて熱圧
着されるため、第1の絶縁性樹脂膜42から発生するガ
スは銅箔43と反応しない。その結果、Cuパターンの
表面は、薄い酸化膜が生成されるのみで、それ以外の反
応物は生成されないため、導電パターンの精度の高いエ
ッチング、銅箔上へのNi膜形成、半田形成、銀ペース
ト形成が良好にできる。
【0055】またこれらCuのパターンは、予め絶縁性
で、フィラーの混入されているフレキシブルシートに貼
り合わされ、このフレキシブルシートが混成集積回路基
板に貼り合わされても良い。
【0056】そして、混成集積回路基板41およびこの
上に実装された実装部品を封止するために、封止用の樹
脂53が設けられている。
【0057】この封止方法は、従来技術で述べた様にケ
ース材54を採用しても良いし、混成集積回路基板41
の裏面が露出するようにトランスファーモールド、イン
ジェクションモールドで実現されても良い。
【0058】またケース材54を用いる場合は、混成集
積回路基板41とケース材54で成る空間は、中空でも
良いし、またこの空間に絶縁性樹脂材料53が注入され
ても良い。例えば素子の実装されている中空領域は、シ
リコーン樹脂が塗布され、外部リードの実装される領域
は、エポキシ樹脂等で封止される。
【0059】また以下の様にペレットを用いて封止して
も良い。この製造方法を簡単に説明する。まずここまで
の説明からも明らかなように、混成集積回路基板51を
用意する。
【0060】次に、ペレットを混成集積回路基板51の
上に配置する。ここでペレットは、補強用シートの下に
熱硬化前の粉末状の樹脂が一体化されたものである。
【0061】補強用シートは、樹脂が熱硬化後もフラッ
ト性を保持する材質が好ましく、エポキシ含浸のガラス
繊維等が好ましい。また薄いガラス基板等でも良い。
【0062】この状態で、例えばヒーターの上に載置
し、150度程度にして樹脂を溶融し、その後熱硬化さ
れる。
【0063】前述した溶融樹脂は、自分自身の自重や補
強シートの自重により沈み込み、同時に補強シートの端
部から混成集積回路基板51の突起部52まで流れ出
て、ダレ部を形成する。
【0064】ダレ部は、突起部52が有ることでここま
で流れ、そのダムとしての働きと表面張力により止ま
る。
【0065】補強シートがフラット性を有するため、印
刷性が向上し、機種名等を載せることができる。しかも
フラット性を有することから、補強シートに自動機の吸
引部を当てて、吸引が可能となり、例えばプリント基板
等に自動実装が可能となる。
【0066】以上の説明からも判るように、中空構造を
持つ陽極酸化膜を金属基板の両面から省略し、しかも第
2の絶縁性樹脂膜44にフィラー50を混入させ、更に
は、第1の絶縁性樹脂膜42を5〜10μmと薄くする
ことにより、大幅な熱抵抗の低減が実現できた。実験に
依れば、フィラーとして2〜3μmの酸化アルミニウム
が混入された第2の絶縁性樹脂膜を採用し、厚さ1m
m、10mm角の銅のヒートシンクを混成集積回路基板
41のランド21に半田で固着し、従来構造と本構造で
熱抵抗を測定した。従来構造では、両面に陽極酸化膜も
あるため、1度/1ワット(1ワットの熱量に対してヒ
ートシンクが1度になる事を意味している。)の熱抵抗
に対し、本構造では、0.6度/1ワットとなった。こ
の事は、熱源が同じなら、よりサイズの小さいヒートシ
ンクが採用できる事を意味している。本発明では、厚さ
1mm、6.4mm×8mmのヒートシンクを採用し
た。尚、前記第1の絶縁性樹脂膜は、熱抵抗の低下と基
板裏面の傷を防止するために設けられている。
【0067】また印刷抵抗も同様のことがいえる。印刷
抵抗は、例えばカーボン膜より成る抵抗、Niよりなる
抵抗は、大電流により熱的に溶断するので、できるだけ
広い面積に形成している。面積を大きくして混成集積回
路基板41に熱を逃がし、溶断を防止するためである。
熱抵抗がおよそ40%も改善されていることから、その
抵抗の面積も40%程度に小さくすることができる。抵
抗は、膜厚が同じであれば実質平面積で決まる。従って
平面の相対的サイズの比を同じにして縮小すれば、抵抗
値はそのままで、平面積を少なくすることができる。
【0068】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、熱圧
着工程において、第1の絶縁性樹脂膜から発生するガス
が積層される銅箔と反応しないように、シートを介在さ
せることで、銅箔のパターニング、Niメッキ、半田、
銀ペーストの形成が良好にできる。従って、金属細線の
接続、チップの固着、リード等の固着が良好に実現でき
る。
【0069】また第1の絶縁性樹脂と接着性を有さない
性質も持たせることで、熱圧着時に第1の絶縁性樹脂が
シートに、また熱圧着装置に溶着することがなくなる。
従って、シートの再利用が可能となるばかりか、熱圧着
装置のステージや加圧手段の経時変化も抑制できる。
【0070】特に、金属基板の裏面の傷を防止するため
に、第1の絶縁性樹脂膜が形成される場合、熱抵抗の低
下も考慮されて薄く形成される必要がある。この場合、
有機溶媒や希釈剤等で濃度の薄い第1の絶縁性樹脂の溶
融液が用意されるが、前記シートを採用することで、第
1の絶縁性樹脂膜からのガス発生を心配することなく熱
圧着できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である混成集積回路装置の
製造方法を説明する図である。
【図2】図1の混成集積回路装置を説明する図である。
【図3】従来の混成集積回路装置の製造方法を説明する
図である。
【図4】図3の所で発生する問題を説明する図である。
【図5】混成集積回路基板を説明する図である。
【図6】従来の混成集積回路装置を説明する断面図であ
る。
【図7】本発明の実施の形態である混成集積回路装置の
製造方法を説明する図である。
【符号の説明】
35 ステージ 36 加圧手段 41 金属基板 42 第1の絶縁性樹脂膜 43 銅箔 44 第2の絶縁性樹脂膜 45 第1のシート 46 第2のシート
フロントページの続き (72)発明者 前原 栄寿 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 5E315 AA05 BB14 CC14 DD15 DD16 DD19 GG01 GG22

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の面に第1の絶縁性樹脂膜が被着さ
    れ、複数枚積層された金属基板の間に、第2の絶縁性樹
    脂膜を有する銅箔を介在させ、 熱圧着により前記第2の絶縁性樹脂膜を介して前記銅箔
    を前記金属基板の他方の面に貼り合わせる工程を有する
    混成集積回路装置の製造方法に於いて、 前記第1の絶縁性樹脂膜と前記銅箔の間に、前記第1の
    絶縁性樹脂膜と接着性を有さず、且つ前記第1の絶縁性
    樹脂膜から発生するガスが前記銅箔と反応するのを阻止
    するシートを介在させて熱圧着する事を特徴とした混成
    集積回路装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の絶縁性樹脂膜は、溶剤により
    溶融された状態で前記混成集積回路基板の一方の面に被
    覆される請求項1に記載の混成集積回路装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記シートは、複数のシートから成り、
    前記第1の絶縁性樹脂膜と直接当接する第1のシート
    は、前記第1の絶縁性樹脂膜と接着性を有さず、 前記第1のシートと前記銅箔との間には、前記第1の絶
    縁性樹脂膜から発生するガスが前記銅箔と反応するのを
    阻止するシートを介在させる請求項1または請求項2に
    記載の混成集積回路装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記銅箔を前記金属基板に熱圧着した
    後、前記銅箔に金属をメッキする工程または前記銅箔を
    エッチングする工程とを有する請求項1、請求項2また
    は請求項3に記載の混成集積回路装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 ステージと加圧手段を有する熱圧着装置
    の間に、一方の面に第1の絶縁性樹脂膜が被着された金
    属基板と、前記金属基板の他方の面に当接される第2の
    絶縁性樹脂膜を有する銅箔を介在させ、 前記加圧手段を加圧することにより前記金属基板に前記
    銅箔を貼り合わせる混成集積回路装置の製造方法に於い
    て、 前記ステージまたは前記加圧手段と前記第1の絶縁性樹
    脂膜の間に、前記第1の絶縁性樹脂膜から発生するガス
    を阻止するシートを介在させた事を特徴とした混成集積
    回路装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 ステージと加圧手段を有する熱圧着装
    置の間に、一方の面に第1の絶縁性樹脂膜が被着された
    金属基板と、前記金属基板の他方の面に当接される第2
    の絶縁性樹脂膜を有する銅箔を介在させ、 前記加圧手段を加圧することにより前記金属基板に前記
    銅箔を貼り合わせる混成集積回路装置の製造方法に於い
    て、 前記ステージまたは前記加圧手段と前記第1の絶縁性樹
    脂膜の間に、前記第1の絶縁性樹脂膜とは非接着性のシ
    ートを介在させた事を特徴とした混成集積回路装置の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 一方の面に第1の絶縁性樹脂膜が被着さ
    れ、複数枚積層された金属基板の間に、第2の絶縁性樹
    脂膜を有する銅箔を介在させ、 熱圧着により前記第2の絶縁性樹脂膜を介して前記銅箔
    を前記金属基板の他方の面に貼り合わせる工程を有する
    混成集積回路装置の製造方法に於いて、 面対向する前記第1の絶縁性樹脂膜との間に、前記第1
    の絶縁性樹脂膜と接着性を有さないシートを介在させて
    熱圧着する事を特徴とした混成集積回路装置の製造方
    法。
JP11215255A 1999-07-29 1999-07-29 混成集積回路装置の製造方法 Pending JP2001044628A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11215255A JP2001044628A (ja) 1999-07-29 1999-07-29 混成集積回路装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11215255A JP2001044628A (ja) 1999-07-29 1999-07-29 混成集積回路装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001044628A true JP2001044628A (ja) 2001-02-16

Family

ID=16669296

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11215255A Pending JP2001044628A (ja) 1999-07-29 1999-07-29 混成集積回路装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001044628A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3619395B2 (ja) 半導体素子内蔵配線基板およびその製造方法
JP3877717B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
CN103579128B (zh) 芯片封装基板、芯片封装结构及其制作方法
WO2009110376A1 (ja) リードフレーム基板、半導体モジュール、及びリードフレーム基板の製造方法
JP2000133672A (ja) 半導体装置及びその製造方法、回路基板並びに電子機器
WO2001026155A1 (fr) Dispositif a semi-conducteur, procede et dispositif permettant d'obtenir ce dernier, carte de circuit imprime et equipement electronique
JPH0567869A (ja) 電装部品接合方法並びにモジユール及び多層基板
JP4545022B2 (ja) 回路装置およびその製造方法
TWI461118B (zh) 具有電子零件之配線基板及其製造方法
US20110100549A1 (en) Method for manufacturing component-embedded module
JP2958692B2 (ja) ボールグリッドアレイ半導体パッケージ用部材、その製造方法、及びボールグリッドアレイ半導体パッケージの製造方法
JP2009016377A (ja) 多層配線板及び多層配線板製造方法
JP4657840B2 (ja) 半導体装置、およびその製造方法
JP3789688B2 (ja) 混成集積回路装置
JPH06177315A (ja) 多層リードフレーム
JP2001044628A (ja) 混成集積回路装置の製造方法
US6908788B1 (en) Method of connecting a conductive trace to a semiconductor chip using a metal base
JP3806550B2 (ja) 混成集積回路装置
JP2936540B2 (ja) 回路基板及びその製造方法とこれを用いた半導体パッケージの製造方法
JPH10335384A (ja) 半導体装置又は電子部品の実装方法及び実装構成体
JP3572994B2 (ja) 固体装置接合用シートの製造方法および固体装置の基板搭載方法
JP4310631B2 (ja) 半導体装置、回路基板並びに電子機器
JP2001077488A (ja) 回路基板とその製造方法およびリードフレーム
JP4003593B2 (ja) 多層プリント基板
JP3382516B2 (ja) 半導体パッケージ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050614

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051025

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20051226

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060404