JP2001044211A - ヘテロ接合バイポーラトランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

ヘテロ接合バイポーラトランジスタ及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヘテロ接合バイポーラトランジスタにおいて、
高いデバイス特性を維持しつつ、しかも平坦化が容易
で、作製プロセスが簡単なデバイス構造と製造方法を提
供する。 【解決手段】GaAs基板10上に、3―5族化合物半
導体薄膜からなる第1導電型のコレクタ層12、第2導
電型のベース層13、ベース層13より禁制帯幅が大き
い第1導電型のエミッタ層14が形成され、それぞれの
層に電極が形成されているヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタにおいて、コレクタ層12とコレクタ電極22の
間にコレクタ層12より高濃度に不純物をドーピングし
た低抵抗の第1導電型のコンタクト層18を挿入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタ及びその製造方法に関し、特にエミッ
タ、ベース、コレクタの段差が小さく、平坦化の容易な
ヘテロ接合バイポーラトランジスタ及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】3―5族化合物半導体を用いたヘテロ接
合バイポーラトランジスタ(以下HBTとする)は、優
れた高周波特性と高い電流駆動能力を有し、しかも単一
正電源動作が可能なため、移動体通信機器や光通信シス
テムの高周波素子や高出力素子への応用が有望視され、
すでに一部実用化されている。これらの応用にあたっ
て、素子の小型化やICにする場合は、平坦化のしやす
さが重要となる。しかし従来のHBTは、図7に示すよ
うな縦形構造なので、エミッタ電極20、ベース電極2
1、コレクタ電極22の各電極を形成するためには、深
いメサを切る必要があり、エミッタ電極20とコレクタ
電22極間では、約1μmの段差が生じる。従って、I
Cにする場合の平坦化工程が難しくなる。
【0003】また、図7に示した従来のHBTでは、コ
レクタ耐圧を高くし、またコレクタ―ベース間容量を低
減するため、コレクタ層は1016cm-3台の低濃度n型
GaAsで形成される。場合によっては、non―do
ped GaAsの場合もある。従って、コレクタ層に
直接コンタクトをとることは困難で、コレクタ層の下部
に1018cm-3台の高濃度n+―GaAs層(サブコレ
クタ層12a)を挿入して、そこにコレクタ電極22を
形成する。このためメサ段は、さらに深いものになって
いる。
【0004】この問題に対して、特開平6―14041
号公報やエフ.アレキサンドルら,ジャ―ナル・オブ・
クリスタルグロ―ス,136巻,235〜240(19
94年)(Alexandre et al., Journal of Crystal Gr
owth,136,pp235―240(1994))ではサブコレクタ
層上にコンタクト層を設ける方法が提案されている。図
8はその例であり、サブコレクタ層12a上にn+―G
aAsとn+―InGaAsからなるコンタクト層12
bがCBE(Chemical Beam Epitaxy)による選択成
長で形成され、平坦化を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来のHBT
の構造では、1μm以上のメサ段ができ、平坦化が困難
である。図8に示したHBTの構造は、コレクタメサを
解消するためには、効果的であるが、従来通りサブコレ
クタ層を設けているため、サブコレクタ層が寄生容量に
なり、デバイス特性を劣化させるという問題がある。
【0006】またサブコレクタ層までエッチングする必
要があるので、メサ段が深くなり、厚い選択成長層が必
要となり、ファセット成長しやすく、やはり平坦化が困
難になる。
【0007】本発明の目的は、選択成長を用いて平坦化
を容易にし、高いデバイス特性を維持しつつプロセスを
簡略化できるヘテロ接合バイポーラトランジスタとその
製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によるヘテロ接合
バイポーラトランジスタは、半導体基板上に、3―5族
化合物半導体薄膜からなる第1導電型のコレクタ層、第
2導電型のベース層、前記ベース層より禁制帯幅が大き
い第1導電型のエミッタ層が順次形成され、それぞれの
層に電極が形成されているヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタにおいて、前記コレクタ層とコレクタ電極の間に
前記コレクタ層より高濃度に不純物をドーピングした低
抵抗の第1導電型の半導体層が挿入されていることを特
徴としている。
【0009】また本発明による他のヘテロ接合バイポー
ラトランジスタは、半導体基板上に、3―5族化合物半
導体薄膜からなる第1導電型のコレクタ層、第2導電型
のベース層、前記ベース層より禁制帯幅が大きい第1導
電型のエミッタ層が順次形成され、それぞれの層に電極
が形成されているヘテロ接合バイポーラトランジスタに
おいて、前記コレクタ層の一部が除去され、その部分に
前記コレクタ層より高濃度に不純物をドーピングした低
抵抗の第1導電型の半導体層とコレクタ電極が順次形成
されていることを特徴としている。
【0010】さらに上記ヘテロ接合バイポーラトランジ
スタにおいて、コレクタ層より高濃度に不純物をドーピ
ングした低抵抗の半導体層を、コレクタ層より禁制帯幅
が小さい半導体層で形成することを特徴としている。ま
たこの構造で、エミッタ、ベース、コレクタ電極をすべ
て同一の合金で、形成することを特徴としている。
【0011】本発明によるヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタの製造方法は、半導体基板上に、3―5族化合物
半導体で第1導電型のコレクタ層、第2導電型のベース
層、該ベース層より禁制帯幅が大きい第1導電型のエミ
ッタ層を順次エピタキシャル成長する工程を含むヘテロ
接合バイポーラトランジスタの製造方法において、前記
コレクタ層とコレクタ電極の間に前記コレクタ層より高
濃度に不純物をドーピングした低抵抗の第1導電型の半
導体層を選択成長で形成することを特徴としている。
【0012】また他の製造方法は、半導体基板上に、3
―5族化合物半導体で第1導電型のコレクタ層、第2導
電型のベース層、該ベース層より禁制帯幅が大きい第1
導電型のエミッタ層を順次エピタキシャル成長する工程
を含むヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方法に
おいて、前記コレクタ層の一部をエッチングし、その部
分に前記コレクタ層より高濃度に不純物をドーピングし
た低抵抗の第1導電型の半導体層を選択成長で形成する
ことを特徴としている。
【0013】上記製造方法において、コレクタ層の一部
をエッチングし、その部分にコレクタ層より高濃度に不
純物をドーピングした低抵抗の半導体層を、選択成長で
形成することを特徴としている。 さらに上記製造方法
において、コレクタ層より高濃度に不純物をドーピング
した低抵抗の半導体層を選択成長で形成する際に、エミ
ッタキャップ層も同じ半導体層で同時に形成することを
特徴としている。
【0014】以上の製造方法において、コレクタ層より
高濃度に不純物をドーピングした低抵抗の半導体層とし
て、コレクタ層より禁制帯幅が小さい半導体層を選択成
長で形成してもよい。
【0015】本発明によれば、コレクタ層上部もしくは
コレクタ層側面に選択成長により高濃度第1導電型の半
導体層からなるコンタクト層を設けるので、コレクタメ
サを形成する必要はない。コンタクト層にある程度の厚
みを設けることにより、平坦化は容易にできる。またコ
レクタ部とエミッタ部に窓開けしておけば、コンタクト
層とエミッタキャップ層を選択成長で、同時に形成する
ことも可能になり、プロセスの簡略化ができる。
【0016】さらに、コンタクト層として、たとえばG
aAsに対するInGaAs等のコレクタ層より禁制帯
幅が小さい半導体層を用いれば、接触抵抗が低くなりT
i/Pt/Au系の合金で、エミッタ、ベース、コレク
タ電極を同時に形成することも可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の上記目的、特徴および利
点を明確にすべく、添付した図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について以下に詳述する。
【0018】図1は本発明の第1の実施の形態のヘテロ
接合バイポーラトランジスタの構成断面図である。同図
において、半絶縁性GaAs基板10上に、i―GaA
sもしくはi―AlGaAsからなるバッファ層11
(厚さ:500nm)が形成されており、このバッファ
層11上にSiを5×1016cm-3ドーピングしたn―
GaAsコレクタ層12(厚さ:500nm)が形成さ
れている。
【0019】コレクタ層12上には、炭素(C)を2×
1019cm-3ドーピングしたp+―GaAsベース層1
3(厚さ:80nm)が形成され、ベース層上には、S
iを3×1017cm-3ドーピングしたn―AlGaAs
もしくはn―InGaPエミッタ層14(厚さ:100
nm)が形成されている。
【0020】エミッタ層14上には、エミッタ電極をと
るために、Siを高濃度(1×10 18cm-3以上)にド
ーピングしたn+―GaAs層15(厚さ:100n
m)とn+―InGaAs層16(厚さ:100nm)
からなるエミッタキャップ層が形成されている。また、
エミッタキャップ層上にはWSiからなるエミッタ電極
20が形成されている。
【0021】さらに本構造の特徴として、外部コレクタ
領域にSiを1×1018cm-3以上ドーピングしたn+
―GaAsからなるコンタクト層18(厚さ:80n
m)+6*を設けて、その上にNi/AuGe/Au合金
からなるコレクタ電極22が形成されている。n+―G
aAsコンタクト層18上にn+―InGaAs層を設
置してもよく、この層を設けることにより、コンタクト
抵抗をさらに低減できる。また、ベース電極21には、
Ti/Pt/Au合金が使用されている。
【0022】なお上記の実施の形態において、GaA
s,InGaAs,AlGaAs,InGaPの膜厚、
ドーピング濃度、組成は、本構造の目的に適応するもの
ならば、任意である。またn型不純物としてSi,p型
不純物として、Cを用いているが、n型不純物として例
えば、Se,Snが使用可能である。p型不純物として
は、Zn,Be,Mg等、本発明の主旨に適合するもの
は、すべて使用可能である。
【0023】さらに基板としてはGaAsだけでなく、
Siを用いても良い。また電極に用いる合金も、その目
的に適応するものならば、すべて使用可能である。
【0024】次に、上記の第1の実施の形態のヘテロ接
合バイポーラトランジスタの製造方法について図4を参
照して説明する。同図において、半絶縁性GaAs基板
10上に、分子線エピタキシ(MBE)法を用いて基板
温度600℃で、i―GaAsからなるバッファ層11
(厚さ:500nm)、Siを5×1016cm-3ドーピ
ングしたn―GaAsコレクタ層12(厚さ:500n
m)を成長する。
【0025】続いて、Beを4×1019cm-3ドーピン
グしたp+―GaAsベース層13(厚さ:80nm)を
成長する。さらにSiを3×1017cm-3ドーピングし
たn―AlGaAsエミッタ層14(厚さ:100n
m)、Siを5×1018cm-3以上ドーピングしたn+
―GaAsエミッタキャップ層15(厚さ:100n
m)、同じくSiを1×1019cm-3以上ドーピングし
たn+―InGaAsエミッタキャップ層16(厚さ:
100nm)を、この順で成長する(図4(a))。
【0026】次にWSiからなるエミッタ電極20をス
パッタで形成し、フォトレジスト30でマスクして、ド
ライエッチングで加工する。さらにウェットエッチング
を用いて、エミッタキャップ層15,16とn―AlG
aAsエミッタ層14をエッチングしてベース層を表出
させる(図4(b))。
【0027】次にフォトレジスト31でマスクし、不要
ベース層をウェットエッチングして、コレクタ層12を
露出させる(図4(c))。続いてフォトレジスト31
を除去後、SiO2膜32でマスクして、コレクタ電極
部のみ窓開けする。その部分に、有機金属気相成長法
(MOVPE)を用いて、Siを1×1018cm-3以上
ドーピングしたn+―GaAsコンタクト層18(厚
さ:80nm)を選択成長させる(図4(d))。原料
は、トリメチルガリウム(TMG)とアルシン(AsH
3)、Siドーパントとしてジシラン(Si26)を用
いた。この上にn+―InGaAsを選択成長する場合
は、さらに原料にトリメチルインジウム(TMI)を加
えればよい。なおInGaAsの場合、1×1019cm
-3以上のSiドーピングが可能である。最後にフォトレ
ジストマスクをかけて、Ti/Pt/Au合金からなる
ベース電極21とNi/AuGe/Au合金からなるコ
レクタ電極22をリフトオフ法によりそれぞれ形成し
て、デバイスを完成させる(図4(e))。
【0028】本製造方法において、成長方法、成長条
件、それぞれの層の組成、膜厚、ドーピング濃度、さら
にn型不純物、p型不純物の種類、電極に用いる合金等
も、その目的に適合するものならば、すべて任意性があ
る。またプロセスにおいても、その目的に適合する方法
ならば、どのような方法を用いてもよい。たとえば、エ
ッチング方法として、ウェットエッチングではなく、ド
ライエッチングを用いてもよい。特にエミッタキャップ
層をエッチングする際に、AlGaAs/GaAs選択
エッチングを用いると、エミッタメサ形成が容易にな
る。
【0029】また選択成長の方法もMOVPEだけでな
く、クロライドVPEあるいは有機金属分子線エピタキ
シ法(MOMBE)でも可能である。
【0030】本構造によるヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタは、電流増幅率:100,遮断周波数(fT):
70GHz,最大発振周波数(fmax):150GH
zと良好な特性を示した。
【0031】次に、本発明の第2の実施の形態のヘテロ
接合バイポーラトランジスタ及びその製造方法について
説明する。
【0032】図2は本発明の第2の実施の形態のヘテロ
接合バイポーラトランジスタの構成断面図である。トラ
ンジスタの真性部は、図1と同様である。図1と異なる
部分は、コレクタ層において、電極を形成する部分がエ
ッチングにより除去されており、その部分にSiを1×
1018cm-3以上ドーピングしたn+―GaAsコンタ
クト層18(厚さ:580nm)を設けて、コレクタ電
極20をコンタクト層18,19上に形成することであ
る。n+―GaAsからなるコンタクト層18上にn+
InGaAsからなるコンタクト層19を設置すること
により、コンタクト抵抗は、さらに低減できる。なお、
コンタクト層19のSiのドープ濃度は1×1019cm
-3以上として、コンタクト層18よりもSiのドープ濃
度を高くする。
【0033】本実施の形態のヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタの製造方法について図4(a)〜図4(c)、
図5(a)〜図5(c)を参照して説明する。本実施の
形態の製造方法は、図4(d)以降が上記の実施の形態
の製造方法とは相違する。本実施の形態では図4(c)
に続く工程は図5(a)〜図5(c)で示されている。
【0034】まず、上記の第1の実施の形態と同様に図
4(a)〜図4(c)の工程によりGaAs基板10上
にバッファ層11、コレクタ層12、ベース層13、エ
ミッタ層14、エミッタキャップ層15,16、エミッ
タ電極20およびフォトレジスト31が形成される。
【0035】次いで、SiO2膜32でマスクして、コ
レクタ電極部のみ窓開けした後、ウェットエッチングに
より、その部分のコレクタ層を除去する(図5
(a))。さらに有機金属気相成長法(MOVPE)を
用いて、エッチング除去した部分に、Siを1×1018
cm-3以上ドーピングしたn+―GaAsからなるコン
タクト層18(厚さ:580nm)を選択成長させる
(図5(b))。原料は、トリメチルガリウム(TM
G)とアルシン(AsH3)、Siドーパントとしてジ
シラン(Si26)を用いた。この上にn+―InGa
Asからなるコンタクト層19を選択成長する場合は、
さらに原料にトリメチルインジウム(TMI)を加えれ
ばよい。またn+―InGaAsの不純物濃度は、1×
1019cm-3以上がのぞましい。最後にフォトレジスト
マスクをかけて、Ti/Pt/Au合金からなるベース
電極21とNi/AuGe/Au合金からなるコレクタ
電極22をリフトオフ法によりそれぞれ形成して、デバ
イスを完成させる(図5(c))。
【0036】本構造によるヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタも、上記の第1の実施の形態のヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタと同等以上の良好な特性を示した。
【0037】次に、本発明の第3の実施の形態のヘテロ
接合バイポーラトランジスタについて説明する。図3は
本実施の形態のヘテロ接合バイポーラトランジスタの構
成断面図である。トランジスタの構造は、図1に示した
第1の実施の形態と同様である。本構造では、コレクタ
層12上に設置したコンタクト層をn+―GaAsとn+
―InGaAsの多層膜で形成し、コレクタ電極22と
してTi/Pt/Au系の合金を用いる。n+―InG
aAsはメタルとの接触抵抗が低いので、Ti/Pt/
Au系メタルでもコンタクトをとることができる。エミ
ッタキャップ層もn+―InGaAsで形成しておけ
ば、ベース電極と合わせて、コンタクトメタルをすべて
Ti/Pt/Au系の合金で形成することができる。製
造方法としては、エミッタ、ベース、コレクタ層の電極
を最後に一括して、リフトオフ法により形成すれば、大
幅なプロセスの簡略化を図ることができる。同じ目的で
使用できるメタルとしては、他にNi/GeやPd/I
nがある。本構造は、図2の第2の実施の形態にも適用
することができる。
【0038】次に、本発明の第4の実施の形態のヘテロ
接合バイポーラトランジスタ及びその製造方法について
説明する。図6はそのプロセスフローを説明するための
トランジスタ要部の断面図である。
【0039】同図において、半絶縁性のGaAs基板1
0上に、分子線エピタキシ法(MBE))を用いて基板
温度600℃で、i―GaAsからなるバッファ層11
(厚さ:500nm)、Siを5×1016cm-3ドーピ
ングしたn―GaAsコレクタ層12(厚さ:500n
m)を成長する。続いて、Beを4×1019cm-3ドー
ピングしたp+―GaAsベース層13(厚さ:80n
m)を成長する。さらにSiを3×1017cm-3ドーピ
ングしたn―AlGaAsエミッタ層14(厚さ:10
0nm)まで成長する(図6(a))。
【0040】次に、フォトレジスト32もしくはSiO
2膜でマスクして、ウェットエッチングを用いて、エミ
ッタメサ形成とベース層を表出させる(図6(b))。
さらにフォトレジスト33でマスクし、不要ベース層を
ウェットエッチングして、コレクタ層12を露出させる
(図6(c))。
【0041】次にSiO2膜32でマスクして、エミッ
タ電極形成部とコレクタ電極形成部のみ窓開けする。そ
の部分に、有機金属気相成長法(MOVPE)を用い
て、Siを1×1018cm-3以上ドーピングしたn+
GaAsからなるコンタクト層18(厚さ:80nm)
とSiを1×1019cm-3以上ドープしたn+―InG
aAsからなるコンタクト層19(厚さ:20nm)を
選択成長させる(図6(d))。原料は、トリメチルガ
リウム(TMG),トリメチルインジウム(TMI),
アルシン(AsH3)、Siドーパントとしてジシラン
(Si26)を用いた。
【0042】最後にフォトレジストマスクをかけて、T
i/Pt/Au合金からなるエミッタ電極20,ベース
電極21,コレクタ電極22をリフトオフ法により形成
して、デバイスを完成させる(図6(e))。
【0043】本製造方法においては、コンタクト層とエ
ミッタキャップ層を同時に形成できるので、さらにプロ
セスを簡略化できる。本製造方法は、上記の第2の実施
の形態に示す構造(図2参照)に適用することができ
る。
【0044】本製造方法において、成長方法、成長条
件、それぞれの層の組成、膜厚、ドーピング濃度、さら
にn型不純物、p型不純物の種類、電極に用いる合金等
も、その目的に適合するものならば、すべて任意性があ
る。
【0045】以上、本発明の好適な実施の形態について
説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるこ
となく、本発明の技術思想の範囲内において、適宜変更
され得ることは明らかである。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ヘテロ接合バイポーラトランジスタ及びその製造方法に
おいて、メタル電極とコンタクトをとるために、サブコ
レクタ層を用いないので、寄生容量を低減できる効果が
ある。またコンタクト層を選択成長で、形成するため、
素子の段差が小さくなり、平坦化が容易になる。さら
に、コンタクト層とエミッタキャップ層の同時形成や同
一電極を用いることにより、プロセスの簡略化を図るこ
とができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のヘテロ接合バイポー
ラトランジスタの構造断面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態のヘテロ接合バイポー
ラトランジスタの構造断面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態のヘテロ接合バイポー
ラトランジスタの構造断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態のヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタの製造方法を説明するためのトランジ
スタ要部の断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態のヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタの製造方法を説明するためのトランジ
スタ要部の断面図である。。
【図6】本発明の第4の実施形態のヘテロ接合バイポー
ラトランジスタとその製造方法を説明するためのトラン
ジスタ要部の断面図である。
【図7】従来例のヘテロ接合バイポーラトランジスタの
構造断面図である。
【図8】 従来例のヘテロ接合バイポーラトランジスタ
の構造断面図である。
【符号の説明】
10 GaAs基板 11 バッファ層 12 コレクタ層 12a サブコレクタ層 12b,18,19 コンタクト層 13 ベース層 14 エミッタ層 15,16 エミッタキャップ層 20 エミッタ電極 21 ベース電極 22 コレクタ電極 30,31,33,34 フォトレジスト 32 SiO2

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に、3―5族化合物半導体
    薄膜からなる第1導電型のコレクタ層、第2導電型のベ
    ース層、前記ベース層より禁制帯幅が大きい第1導電型
    のエミッタ層が順次形成され、それぞれの層に電極が形
    成されているヘテロ接合バイポーラトランジスタにおい
    て、前記コレクタ層とコレクタ電極の間に前記コレクタ
    層より高濃度に不純物をドーピングした低抵抗の第1導
    電型の半導体層が挿入されていることを特徴とするヘテ
    ロ接合バイポーラトランジスタ。
  2. 【請求項2】 半導体基板上に、3―5族化合物半導体
    薄膜からなる第1導電型のコレクタ層、第2導電型のベ
    ース層、前記ベース層より禁制帯幅が大きい第1導電型
    のエミッタ層が順次形成され、それぞれの層に電極が形
    成されているヘテロ接合バイポーラトランジスタにおい
    て、前記コレクタ層の一部が除去され、その部分に前記
    コレクタ層より高濃度に不純物をドーピングした低抵抗
    の第1導電型の半導体層とコレクタ電極が順次形成され
    ていることを特徴とするヘテロ接合バイポーラトランジ
    スタ。
  3. 【請求項3】前記低抵抗の第1導電型の半導体層中の不
    純物濃度が1×10 18cm-3以上である請求項1または
    2記載のヘテロ接合バイポーラトランジスタ。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載のヘテロ接合バイ
    ポーラトランジスタにおいて、前記コレクタ層より高濃
    度に不純物をドーピングした低抵抗の前記第1導電型の
    半導体層が前記コレクタ層より禁制帯幅が小さい半導体
    層で形成されていることを特徴とするヘテロ接合バイポ
    ーラトランジスタ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のヘテロ接合バイポーラト
    ランジスタにおいて、エミッタ、ベース、コレクタ電極
    をすべて同一の合金で形成されていることを特徴とする
    ヘテロ接合バイポーラトランジスタ。
  6. 【請求項6】 半導体基板上に、3―5族化合物半導体
    で第1導電型のコレクタ層、第2導電型のベース層、該
    ベース層より禁制帯幅が大きい第1導電型のエミッタ層
    を順次エピタキシャル成長する工程を含むヘテロ接合バ
    イポーラトランジスタの製造方法において、前記コレク
    タ層とコレクタ電極の間に前記コレクタ層より高濃度に
    不純物をドーピングした低抵抗の第1導電型の半導体層
    を選択成長で形成することを特徴とするヘテロ接合バイ
    ポーラトランジスタの製造方法。
  7. 【請求項7】 半導体基板上に、3―5族化合物半導体
    で第1導電型のコレクタ層、第2導電型のベース層、該
    ベース層より禁制帯幅が大きい第1導電型のエミッタ層
    を順次エピタキシャル成長する工程を含むヘテロ接合バ
    イポーラトランジスタの製造方法において、前記コレク
    タ層の一部をエッチングし、その部分に前記コレクタ層
    より高濃度に不純物をドーピングした低抵抗の第1導電
    型の半導体層を選択成長で形成することを特徴とするヘ
    テロ接合バイポーラトランジスタの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記低抵抗の第1導電型の半導体層中の
    不純物濃度が1×1018cm-3以上である請求項6また
    は7記載のヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項6または7記載のヘテロ接合バイ
    ポーラトランジスタの製造方法において、前記コレクタ
    層より高濃度に不純物をドーピングした低抵抗の前記半
    導体層を選択成長で形成する際に、エミッタキャップ層
    も前記半導体層と同じ半導体層で同時に形成することを
    特徴とするヘテロ接合バイポーラトランジスタの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項6、7または9記載のヘテロ接
    合バイポーラトランジスタの製造方法において、前記コ
    レクタ層より高濃度に不純物をドーピングした低抵抗の
    前記半導体層として、前記コレクタ層より禁制帯幅が小
    さい半導体層を選択成長で形成することを特徴とするヘ
    テロ接合バイポーラトランジスタの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記半導体基板がSiまたはGaAs
    である請求項1または2記載のヘテロ接合バイポーラト
    ランジスタ。
  12. 【請求項12】 前記半導体基板がSiまたはGaAs
    である請求項6または7記載のヘテロ接合バイポーラト
    ランジスタの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記コレクタ層より高濃度に不純物を
    ドーピングした低抵抗の第1導電型の半導体層が第1の
    半導体層と第2の半導体層の積層膜からなることを特徴
    とする請求項1または2記載のヘテロ接合バイポーラト
    ランジスタ。
  14. 【請求項14】 前記第1の半導体層がn+―GaAs
    であり、前記第2の半導体層がn+―InGaAsであ
    ることを特徴とする請求項13記載のヘテロ接合バイポ
    ーラトランジスタ。
  15. 【請求項15】 前記第2の半導体層中の不純物濃度が
    前記第1の半導体層中の不純物濃度よりも大きく、かつ
    1×1019cm-3以上であることを特徴とする請求項1
    3または14記載のヘテロ接合バイポーラトランジス
    タ。
  16. 【請求項16】 前記第2の半導体層中の不純物濃度が
    前記第1の半導体層中の不純物濃度よりも大きく、かつ
    1×1019cm-3以上であることを特徴とする請求項1
    6または17記載のヘテロ接合バイポーラトランジスタ
    の製造方法。
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CN117238957A (zh) * 2023-11-10 2023-12-15 苏州晶歌半导体有限公司 一种异质结双极性晶体管

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