JP2001042043A - 線種弁別型放射線検出装置 - Google Patents

線種弁別型放射線検出装置

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JP2001042043A JP21703299A JP21703299A JP2001042043A JP 2001042043 A JP2001042043 A JP 2001042043A JP 21703299 A JP21703299 A JP 21703299A JP 21703299 A JP21703299 A JP 21703299A JP 2001042043 A JP2001042043 A JP 2001042043A
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    • G01T1/20Measuring radiation intensity with scintillation detectors
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡素な装置構成で低コスト化が図れるととも
に、信号減衰要素のない手法により検出効率の高い放射
線の線種弁別および検出が行える線種弁別型放射線検出
装置を提供する。 【解決手段】放射線照射により発光するシンチレータ
と、このシンチレータの発光を用いて放射線の線種弁別
を行う弁別手段とを備える。シンチレータは、ひとつの
放射線入射事象に対応して即時に第1の光パルスを放出
し、かつその第1の光パルスから時間遅れを伴う遅発発
光として複数個の第2の光パルスを放出し、この第2の
光パルスの発生確率あるいは発生頻度が入射放射線のエ
ネルギー、線種、比エネルギー損失により異なるという
多重発光特性を有する構成のものであり、弁別手段は、
第1の光パルスと第2の光パルスの発生確率あるいは頻
度を測定することでシンチレータに入射した放射線の線
種、エネルギー、比エネルギー損失等の区別を行ないな
がら放射線の測定を行なう弁別機能を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシンチレーション検
出器を用いて放射線計測における種々の混成場における
線種弁別を行う技術に係り、特にα線とβ線、α線とγ
線、α線と陽子線またはイオンビームの電荷量や質量数
の違いなどの弁別を高効率で行うことができる線種弁別
型放射線検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、放射線計測において適用される線
種弁別、例えば中性子とγ線との弁別、あるいはα線と
β(γ)線との弁別に対し、シンチレーション検出器を
用いた弁別法が広く適用されている。このうち前者、即
ち中性子とγ線との弁別については、液体シンチレータ
を用いる時間弁別方式、別名ゼロクロッシング法と呼ば
れる手法が良く用いられる。このゼロクロッシング法
は、波形を二度微分すると立ち上がり時間が異なる場
合、ゼロクロスする時間に差ができることを利用するも
のである。
【0003】また、後者のα線とβ(γ)線との分別に
ついては、立ち上がり時間弁別法がしばしば用いられ
る。この立ち上がり時間の時間弁別法は、1つの信号か
ら遅延させた信号と振幅を減衰させた信号のクロスポイ
ント間の時間が立ち上がり時間に比例した情報として取
り出し、これを一旦波高情報に変換するものである。
α、βの弁別のために、この立ち上がり時間弁別を用い
た方式はホスイッチ検出器として知られている。
【0004】図22は、このホスイッチ検出器の基本構
成を示したものである。
【0005】この検出器では、光検出部が、粉末状のZ
nS(Ag)シンチレータ30を、プラスチックシンチ
レータ31の上に薄く塗布した構成となっており、α線
は主にZnS(Ag)シンチレータ30で検出され、β
線は主にプラスチックシンチレータ31側で検出される
ことを利用している。ZnS(Ag)30の発光減衰時
間は長く、μsオーダであるのに比べ、プラスチックシ
ンチレータ31の発光減衰時間は、数十nsオーダと速
い。発光減衰時間よりも十分長い時定数の積分要素を持
つプリアンプを備えた光電子増倍管16でこの信号を受
けると、その出力信号の立ち上がり時間には、それぞれ
のシンチレータの発光減衰時間の情報が含まれる。
【0006】この信号を高速アンプ32で増幅し、ライ
ズタイムアナライザ33によって立ち上がり時間分析を
行う。ライズタイムアナライザ33の出力は、立ち上が
り時間に比例した波高を持つパルスであるため、波高分
析回路と計数装置、あるいは多重波高分析装置などを用
いて測定することで、ホスイッチ検出器におけるZnS
(Ag)30の発光か、プラスチックシンチレータ31
の発光かを識別することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の線種弁別装置においては、一般的なシンチレー
ション検出器とは異なる種類の付帯回路が必要であり、
装置コストが高くなるという点で問題があった。
【0008】また、これらの線種弁別手法は、ゼロクロ
ッシング法における微分による信号の減衰、あるいは立
ち上がり弁別における故意の信号の減衰など、本質的に
S/N比を悪くする要素を含んでおり、このため、放射
線の検出に関しては十分な性能が得られないのが実状で
あった。
【0009】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、簡素な装置構成で低コスト化が図れるとと
もに、信号減衰要素のない手法により検出効率の高い放
射線の線種弁別および検出が行える線種弁別型放射線検
出装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、放射
線照射により発光するシンチレータと、このシンチレー
タの発光を用いて放射線の線種弁別を行う弁別手段とを
備えた線種弁別型放射線検出装置であって、前記シンチ
レータは、ひとつの放射線入射事象に対応して即時に第
1の光パルスを放出し、かつその第1の光パルスから時
間遅れを伴う遅発発光として複数個の第2の光パルスを
放出し、この第2の光パルスの発生確率あるいは発生頻
度が入射放射線のエネルギー、線種、比エネルギー損失
により異なるという多重発光特性を有する構成のもので
あり、前記弁別手段は、第1の光パルスと第2の光パル
スの発生確率あるいは頻度を測定することで前記シンチ
レータに入射した放射線の線種、エネルギー、比エネル
ギー損失等の区別を行ないながら放射線の測定を行なう
弁別機能を有するものであることを特徴とする。
【0011】本発明によれば、多重発光の確率、頻度測
定は、いずれも信号検出と計数を中心に実現されるもの
であるため、簡素な構成により、高効率の放射線検出並
びに弁別が行える。
【0012】請求項2の発明は、請求項1記載の線種弁
別型放射線検出装置において、弁別手段は、第1の光パ
ルスの発生を起点として一定時間幅の計数有効区間を設
ける機能を有する時間ゲート発生手段と、時間ゲート内
に発生する第2の光パルスを計数して、あらかじめ設定
しておいた一定計数に到達した場合と到達しない場合と
で識別出力情報を変える機能を有する遅発発光計数手段
とを備え、これにより入射放射線を2種類に区分するも
のであることを特徴とする。
【0013】本発明によれば、放射線入射事象に対して
一定個数の多重発光が生じるか否かを計数することによ
り、入射放射線の線種を二分することができ、簡素な構
成により高効率の放射線検出並びに弁別が行える。
【0014】請求項3の発明は、請求項1記載の線種弁
別型放射線検出装置において、弁別手段は、第1の光パ
ルスの発生を起点として一定時間幅の計数有効区間を設
ける機能を有する時間ゲート発生手段と、時間ゲート内
に発生する第2の光パルスを計数し、時間ゲート内を更
に等間隔の時間幅に分割して、各分割時間幅毎に第2の
光パルスを計数する手段とを備え、これにより第2の光
パルスの計数値から入射放射線の線種、エネルギー、比
エネルギー損失等の情報を識別するものであることを特
徴とする。
【0015】本発明によれば、放射線入射事象に対して
何個の多重発光が生じるかを計数することで、入射放射
線の線種を識別することができ、簡素な構成により、高
効率の放射線検出並びに弁別手段を提供できる。
【0016】請求項4の発明は、請求項1記載の線種弁
別型放射線検出装置において、弁別手段は、第1の光パ
ルスおよび第2の光パルスをトリガとするとともに、パ
ルス出力中でも再トリガを可能とした一定時間幅のパル
ス発生手段と、このパルス発生手段から出力された光パ
ルスのパルス幅を測定する時間幅測定手段と、あらかじ
め設定しておいた一定時間幅に到達した場合と到達しな
い場合とで識別出力情報を変える機能を有する時間幅比
較手段とを備え、これにより入射放射線を2種類に区分
するものであることを特徴とする。
【0017】本発明によれば、放射線入射事象に引き続
き、短時間の間に多重発光事象がどの程度連続して生じ
たかを時間幅で入射放射線の線種を二分して判断するこ
とができ、簡素な構成により、高効率の放射線検出並び
に弁別が行える。
【0018】請求項5の発明は、請求項1記載の線種弁
別型放射線検出装置において、弁別手段は、第1の光パ
ルスおよび第2の光パルスをトリガとするとともに、パ
ルス出力中でも再トリガを可能とした一定時間幅のパル
ス発生手段と、このパルス発生手段から出力された光パ
ルスのパルス幅を測定する時間測定手段と、この時間測
定手段で得られたパルス幅から入射放射線の線種、エネ
ルギー、比エネルギー損失等の情報を識別する識別手段
とを備えたことを特徴とする。
【0019】本発明によれば、放射線入射事象に引き続
き、短時間の間に多重発光事象がどの程度連続して生じ
たかを時間幅をもとに入射放射線の線種を判断すること
ができ、簡素な構成により、高効率の放射線検出並びに
弁別が行える。
【0020】請求項6の発明は、請求項1記載の線種弁
別型放射線検出装置において、弁別手段は、光パルスを
電気信号に変える際に並列に配置された負荷抵抗部と負
荷容量部とに充電を行い、その抵抗部および容量部の各
両端に生じる充放電の電圧を積分波形として増幅する増
幅手段と、その積分波形波高値が一定値以上の値を示す
時間を検査する積分パルス幅計測手段と、あらかじめ設
定しておいた一定時間幅に積分パルス幅が到達した場合
と到達しない場合とで識別出力情報を変える機能を有す
る時間幅比較手段とを備え、これにより入射放射線を2
種類に区分するものであることを特徴とする。
【0021】本発明によれば、放射線入射事象に引き続
き、短時間の間に多重発光事象がどの程度連続して生じ
たかを積分パルスの時間幅で入射放射線の線種を二分し
て判断することができ、簡素な構成により、高効率の放
射線検出並びに弁別が行える。
【0022】請求項7の発明は、請求項1記載の線種弁
別型放射線検出装置において、弁別手段は、光パルスを
電気信号に変える際に並列に配置された負荷抵抗部と負
荷容量部とに充電を行い、その抵抗部および容量部との
各両端に生じる充放電の電圧を積分波形として増幅する
手段と、その積分波形波高値が一定値以上の値を示す時
間を検査する積分パルス幅計測手段とを備え、前記パル
ス幅計測手段で得られたパルス幅から入射放射線の線
種、エネルギー、比エネルギー損失等の情報を識別する
ものであることを特徴とする。
【0023】本発明によれば、放射線入射事象に引き続
き、短時間の間に多重発光事象がどの程度連続して生じ
たかを積分パルスの時間幅を元に入射放射線の線種を判
断することができ、簡素な構成により、高効率の放射線
検出並びに弁別が行える。
【0024】請求項8の発明は、請求項1記載の線種弁
別型放射線検出装置において、弁別手段は、第1の光パ
ルスの発生を起点とする一定時間幅の計数有効区間を設
ける機能を有する時間ゲート発生手段と、時間ゲート内
に生じる時間ゲート開始時刻を含む複数の第2の光パル
スの時間間隔を測定し、あらかじめ設定しておいた時間
間隔内に複数の第2の光パルスが発生したか否かによ
り、あるいは時間間隔平均値があらかじめ設定しておい
た一定値内か否かにより識別出力情報を変える機能を有
する時間間隔測定手段とを備え、これにより入射放射線
を2種類に区分するものであることを特徴とする。
【0025】本発明によれば、放射線入射事象に引き続
き、短時間の間に発生する多重発光事象の時間間隔を測
定し、その平均時間間隔で二分して判断することで、簡
素な構成により、高効率の放射線検出並びに弁別が行え
る。
【0026】請求項9の発明は、請求項1記載の線種弁
別型放射線検出装置において、弁別手段は、第1の光パ
ルスの発生を起点とする一定時間幅の計数有効区間を設
ける機能を有する時間ゲート発生手段と、時間ゲート内
を更に等間隔の時間幅に分割して、各分割時間幅毎に時
間ゲート内に生じる時間ゲート開始時刻を含む複数の第
2の光パルスの時間間隔を測定し、その第2の光パルス
の発生間隔の時間変化のパターンにより入射放射線の線
種、エネルギー、比エネルギー損失等の情報を識別する
ものであることを特徴とする。
【0027】本発明によれば、放射線入射事象に引き続
き、短時間の間に発生する多重発光事象の時間間隔を測
定し、その平均時間間隔を元に入射放射線の線種を判断
することができ、簡素な構成により、高効率の放射線検
出並びに弁別が行える。
【0028】請求項10の発明は、請求項1から9まで
のいずれかに記載の線種弁別型放射線検出装置におい
て、第1の光パルスの発光量あるいはそれが電気パルス
に変換された場合の波高値と、第2の光パルスの発光量
あるいはそれが電気パルスに変換された場合の波高値と
を比較する手段と、第2の光パルスの発光量あるいは前
記波高値が、第1の光パルスの発光量あるいは前記波高
値より小さい場合に多重発光現象であると識別する手段
とを備えたことを特徴とする。
【0029】本発明によれば、放射線の入射事象発生直
後に発生する光パルスは、その後遅れて発生する光パル
スよりも光量が大きいときのみを有効とすることで、誤
認識確率を低減させることができる。
【0030】請求項11の発明は、請求項1から9まで
のいずれかに記載の線種弁別型放射線検出装置におい
て、多重発光現象の個々の光パルスである第1の光パル
スと第2の光パルスとを電気パルスとして出力するパル
ス出力手段と、出力される電流を並列に配置された負荷
抵抗部と負荷容量部とに充電し、その抵抗部および容量
部の各両端に生じる充放電の電圧を積分波形として増幅
して出力する積分パルス出力手段と、積分パルスが一定
波高値以上であるときのみ線種弁別機能を有効とする手
段とを備えたことを特徴とする。
【0031】本発明によれば、放射線の入射事象発生直
後から積分して得られる信号の波高値情報を利用し、一
定波高値以上の場合のみを有効とすることで、ノイズや
パイルアップパルス等の認識確率を低減させることがで
きる。
【0032】請求項12の発明は、請求項1から9まで
のいずれかに記載の線種弁別型放射線検出装置におい
て、光パルスを電気信号に変える際に、光検出器から出
力される電流を時間的な応答情報を保存したまま電流あ
るいは電圧の形で増幅することにより、シンチレータ内
で生じた多重発光現象を電気パルス信号に変換する手段
を用いたことを特徴とする。
【0033】本発明によれば、光検出器の応答、発光の
状態を直接電気パルスとして観測することができる。
【0034】請求項13の発明は、請求項1から9まで
のいずれかに記載の線種弁別型放射線検出装置におい
て、光パルスを電気信号に変える際に出力される電流を
並列に配置された負荷抵抗部と負荷容量部とに充電し、
その抵抗部と容量部との各両端に生じる充放電の電圧を
積分波形として増幅し、再度微分することによりシンチ
レータ内で生じた多重発光現象を電気パルス信号に変換
する手段を備えたことを特徴とする。
【0035】本発明によれば、一旦積分したのち、微分
する回路を付加することで、信号観測に必要としない周
波数帯をカットすることができる。
【0036】請求項14の発明は、請求項1から13ま
でのいずれかに記載の線種弁別型放射線検出装置におい
て、第1の光パルスあるいはこれに相当する積分パルス
出力を、放射線の入射検出信号として測定計数率を算出
する計数率算出手段と、多重発光現象を検出するために
用いるパルス幅または時間幅と弁別結果とを考慮した数
え落としを補正し、真の計数率を算出する不感時間補正
手段を備えたことを特徴とする。
【0037】本発明によれば、弁別手段に用いる時間パ
ラメータを用いた数え落とし補正により、より正確な放
射線の計数率を求めることができる。
【0038】請求項15の発明は、請求項1から14ま
でのいずれかに記載の線種弁別型放射線検出装置におい
て、不感時間補正手段により得られた真の計数率値に応
じて、第2の光パルスによる多重発光現象を識別する条
件を変更する判定条件制御部を備えたことを特徴とす
る。
【0039】本発明によれば、時間および計数パラメー
タを用いた線種類弁別において、入力計数率の変化に応
じた最適な弁別性能を提供できる。
【0040】請求項16の発明は、請求項1から15ま
でのいずれかに記載の線種弁別型放射線検出装置におい
て、多重発光特性を有するシンチレータ1種類と、その
シンチレータの光を検出する光検出部と、シンチレータ
の発光パルスに対して多重発光を識別する手段と、多重
発光の識別結果をもとにα線とβ線、α線とγ線、α線
と陽子線または加速されたイオン粒子間の電荷量もしく
は質量数の違いによる線種弁別手段とを備えたことを特
徴とする線種弁別型放射線検出装置。
【0041】本発明によれば、1つのシンチレータと光
検出器ならびに、単純な計数回路のみで線種弁別を実現
できる。
【0042】請求項17の発明は、請求項1から14ま
でのいずれかに記載の線種弁別型放射線検出装置におい
て、多重発光特性を有するシンチレータ1種類と、中性
子検出用として高速中性子に対して水素原子を多く含み
反跳陽子を発生させる物質、あるいは熱中性子に対して
(n,p)、(n,α)反応断面積を有するするLi−
6やB−10を含む物質をシンチレータと別個に放射線
の入射側に装着したものあるいは粉体状シンチレータと
ともにこれらの物質を混合したものと、これらシンチレ
ータの光を検出する光検出部と、シンチレータの発光パ
ルスに対して多重発光を識別する手段と、多重発光の識
別結果をもとに、(n,p)、(n,α)反応の結果生
じたα、pの荷電粒子と中性子場に存在するバックグラ
ウンドγ線とを弁別する手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0043】本発明によれば、中性子と反応して荷電粒
子を生成する物質を伴なうことで、1つのシンチレータ
と光検出器ならびに、単純な計数回路のみでn/γ弁別
を実現できる。
【0044】請求項18の発明は、請求項1から16ま
でのいずれかに記載の線種弁別型放射線検出装置におい
て、多重発光特性を有するシンチレータと光検出部の受
感面との間に設けた非多重発光特性のシンチレータによ
る第2のシンチレータ層と、多重発光を識別する手段
と、多重発光の識別結果をもとに、α線とβ線、α線と
γ線、α線と陽子線またはイオンビームの電荷量もしく
は質量数の違いによる線種弁別手段とを備えたことを特
徴とする。
【0045】本発明によれば、2層のシンチレータと1
つの光検出器という、従来型ホスイッチ検出器と類似し
た検出器構成であるにもかかわらず、波形弁別回路は不
要であり、簡素な計数回路等で線種弁別を実現できる。
【0046】請求項19の発明は、請求項1から17ま
でのいずれかに記載の線種弁別型放射線検出装置におい
て、多重発光特性を有するシンチレータと光検出部の受
感面との間に設けた非多重発光特性のシンチレータによ
る第2のシンチレータ層と、多重発光を識別する手段
と、多重発光の識別結果をもとに、(n,p)、(n,
α)反応の結果生じたα、pの荷電粒子と中性子場に存
在するバックグラウンドγ線とを弁別する手段とを備え
たことを特徴とする。
【0047】本発明によれば、中性子と反応して荷電粒
子を生成する物質を伴なったシンチレータを含む2層の
シンチレータと1つの光検出器という、従来型ホスイッ
チ検出器と類似した検出器構成であるにもかかわらず、
波形弁別回路は不要であり、簡素な計数回路等で線種弁
別を実現できる。
【0048】請求項20の発明は、請求項1から18ま
でのいずれかに記載の線種弁別型放射線検出装置におい
て、多重発光特性を有するシンチレータの発光波長帯と
異なる波長帯で発光する物質からなる第2のシンチレー
タを用い、光検出部として2つの光検出器を用い、一方
には多重発光特性を有するシンチレータの発光波長帯を
透過させる波長選別フィルタを装着し、他方には第2の
シンチレータの発光波長帯を透過させる波長選別フィル
タを装着し、多重発光特性を有するシンチレータの光を
受光する光検出器の出力信号を入力として多重発光を識
別する手段と、シンチレータの厚みと入射放射線の透過
力とシンチレータ層別の発光波長の違いに加え、多重発
光現象の有無の情報から入射放射線の線種を弁別する手
段を備えたことを特徴とする。
【0049】本発明によれば、2層のシンチレータと2
つの光検出器、2つの光学フィルタを用いて、波長によ
る識別と多重発光特性による識別を組み合わせ、波形弁
別回路は不要で、簡素な計数回路等で線種弁別を実現で
きる。
【0050】請求項21の発明は、請求項1から19ま
でのいずれかに記載の線種弁別型放射線検出装置におい
て、多重発光特性を有するシンチレータの発光波長帯と
異なる波長帯で発光する物質からなる第2のシンチレー
タを用い、光検出部として2つの光検出器を用い、一方
には多重発光特性を有するシンチレータの発光波長帯を
透過させる波長選別フィルタを装着し、他方には第2の
シンチレータの発光波長帯を透過させる波長選別フィル
タを装着し、多重発光特性を有するシンチレータの光を
受光する光検出器の出力信号を入力して多重発光を識別
する手段と、シンチレータの厚みと入射放射線の透過力
とシンチレータ層別の発光波長の違いに加え、多重発光
現象の有無の情報から(n,p)、(n,α)反応の結
果生じたα、pの荷電粒子と中性子場に存在するバック
グラウンドγ線とを弁別する手段とを備えたことを特徴
とする。
【0051】本発明によれば、中性子と反応して荷電粒
子を生成する物質を伴なったシンチレータを含む2層の
シンチレータと2つの光検出器、2つの光学フィルタを
用いて、波長による識別と多重発光特性による識別を組
み合わせ、波形弁別回路は不要で、簡素な計数回路等で
線種弁別を実現できる。
【0052】請求項22の発明は、請求項20記載の第
2のシンチレータを、多重発光特性を有するシンチレー
タに置き換えたことを特徴とする。
【0053】本発明によれば、2層のシンチレータと2
つの光検出器、2つの光学フィルタを用いて、波長によ
る識別と多重発光特性による識別を組み合わせ、波形弁
別回路は不要で、簡素な計数回路等で線種弁別を実現で
きる。
【0054】請求項23の発明は、請求項21記載の第
2のシンチレータを、多重発光特性を有するシンチレー
タに置き換えたことを特徴とする。
【0055】本発明によれば、中性子と反応して荷電粒
子を生成する物質を伴なったシンチレータを含む2層の
シンチレータと2つの光検出器、2つの光学フィルタを
用いて、波長による識別と多重発光特性による識別を組
み合わせ、波形弁別回路は不要で、簡素な計数回路等で
線種弁別を実現できる。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る線種弁別型放
射線検出装置の実施形態について、図面を参照して説明
する。
【0057】第1実施形態(請求項1,2対応)(図1
〜図3) 図1(a)〜(c)は放射線入射事象に対する多重発光
特性を説明するための図であり、図2および図3は、図
1に示した特性を利用して線種弁別を行う装置のシステ
ム構成を示したものである。
【0058】本実施形態の線種弁別型放射線検出装置は
基本的に、放射線照射により発光するシンチレータと、
このシンチレータの発光に基づいて放射線の線種弁別を
行う弁別手段とを備える。シンチレータは、ひとつの放
射線入射事象に対応して即時に第1の光パルスを放出
し、かつその第1の光パルスから時間遅れを伴う遅発発
光として複数個の第2の光パルスを放出し、この第2の
光パルスの発生確率あるいは発生頻度が入射放射線のエ
ネルギー、線種、比エネルギー損失により異なるという
多重発光特性を有する構成のものである。また、弁別手
段は、第1の光パルスと第2の光パルスの発生確率ある
いは頻度を測定することでシンチレータに入射した放射
線の線種、エネルギー、比エネルギー損失等の区別を行
ないながら放射線の測定を行なう弁別機能を有するもの
である。
【0059】多重発光特性を示すシンチレータの具体例
としては、GdS(以下、GOSと記す)、Y
S(以下、YOSと記す)を母材とするシンチレー
タが挙げられる。この中で、特にユーロピウム(Eu)
やテルビウム(Tb)で活性化したYOS:Eu、GO
S:Eu、YOS:Tb、GOS:Tbが顕著な多重発
光特性を示す。
【0060】図1(a)〜(c)はいずれもYOS:E
uの例を示し、(a)〜(c)の各上段に示した波形
は、光電子増倍管の電流出力を積分することなく、高速
アンプで電圧パルスに変換した後、波高弁別装置でノイ
ズレベルと識別して信号検出を行ったあとの論理信号1
01を示す。また、同図(a)〜(c)の各下段の波形
は、光電子増倍管出力を約50μsの時定数を持つ積分
回路を通して増幅した波形である。
【0061】詳述すると、図1(a)は、YOS:Eu
を光電子増倍管の光電面に装着してAm−241からの
α線を照射した場合を示し、図1(b)はSr−90か
らのβ線を照射したときの応答を示している。この図1
(a)では、明らかに放射線の入射事象に遅延して多く
の発光現象が観測される。時間的に遅れて多数発光する
パルスの波高値自体は減少傾向にあるため、積分波形も
それに応じて減衰している。ちなみに、この場合の積分
回路の時定数は50μsであるが、多重発光現象を積分
したことから、50μsよりはるかに長い時定数で減衰
していることがわかる。
【0062】一方、図1(b)のβ線照射の場合は、単
一パルスのみが観測されている。図1(c)も同様にβ
線照射の例である。この例に示すように、発生頻度は少
ないものの、まれに多重発光が観測される場合がある
が、その遅延して発生するパルス数はα線によるものと
比べてあきらかに少ない。なお、γ線照射による応答波
形は、β線照射によるものと差異がないため、図示を省
略した。
【0063】このように、YOS:Eu、GOS:E
u、YOS:Tb、GOS:Tb等はα線とβ(γ)線
照射において著しく応答が異なり、特にα線照射した場
合には、放射線入射事象に引き続き遅延して多くのパル
スが発生するという、多重発光現象が生じる。このた
め、α線とβ(γ)線の応答波形の顕著な違いを利用し
て、入射した放射線の線種弁別を行うことが可能であ
る。
【0064】図2は、図1に示したα線とβ線との弁別
を想定し、一定時間内の多重発光計数値を計数する手段
を示している。この図2に示すように、弁別手段は、第
1の光パルスの発生を起点として一定時間幅の計数有効
区間を設ける機能を有する時間ゲート発生手段としての
時間幅発生器1と、時間ゲート内に発生する第2の光パ
ルスを計数するための計数装置2と、あらかじめ設定し
ておいた一定計数に到達した場合と到達しない場合とで
識別出力情報を変える機能を有する遅発発光計数手段と
しての計数値弁別装置3とを備える。
【0065】時間幅発生器1には、光検出器A(例えば
光電子増倍管)の出力信号を増幅して信号検出を行った
後の放射線の到来を示す論理信号101が入力される。
この論理信号101は同様に、計数装置2にも分岐して
入力される。時間幅発生器1は一回の論理信号入力によ
りトリガされ、一定時間幅のパルス信号102を発生さ
せる電子装置であり、一定時間幅のパルスの出力中には
次のトリガ信号が入力されても無視するようになってい
る。一般的には、リトリガされないシングルショットパ
ルス発生装置と言いかえることができる。計数装置2に
は時間幅発生器1から発生したパルス信号102が入力
され、このパルス信号102が入力されている間のみ計
数機能が有効になるものである。
【0066】従って、本実施形態によれば、最初のパル
スの到来により時間幅発生器1がゲートを開き、その後
一定時間の間、引き続き到来する多重発光パルスを計数
装置2で計数するものである。計数装置2は時間幅発生
器1の出力パルスをゲートとして制御されるが、一回の
ゲート区間終了とともに初期状態にリセットされる。計
数装置2がリセット直前までに計数した結果は、計数信
号103として計数値弁別装置3に出力される。
【0067】計数弁別装置3では、多重発光による計数
値のしきい値判断を行い、一定以上の計数値があった場
合は、到来した放射線線種がα線であるか、あるいはそ
うでない、つまりβ(γ)線であったかの2値の仕分け
信号104を出力する。放射線の到来を示す時間幅発生
器1の出力パルス信号102と、計数値弁別装置3の出
力である仕分け信号104の両方を加味することによ
り、α線、β(γ)線それぞれを識別した計数情報を得
ることができる。
【0068】図3は、図2の構成をより詳細に示した図
である。
【0069】詳述すると、図3において、負論理INP
UT端子Bには図2の場合と同様に、放射線の入射事象
を示す論理信号である。この図3の装置では、図2の時
間幅発生器1に相当するものとして、第1ゲート5とシ
ングルショット4とが設けられ、これらの部分により、
リトリガされない時間幅発生部が構成される。
【0070】時間幅は図示しないがシングルショット4
の外付け部品で任意に設定することができる。論理信号
(負論理INPUT信号)101は第2ゲート6にも入
力される。第1シングルショット4の出力でゲート化さ
れ、シングルショット4の出力がなされている間のみ、
不論理INPUT信号101が第2ゲート6を通過する
ことができる。この第2ゲート6を通過した信号は、プ
リセットダウンカウンタ7に入力される。
【0071】一方、シングルショット4側には第1,第
2初期化回路8,19が設けられている。そして、第1
初期化回路8により電源ON時に発生する初期化信号1
02aと、第2初期化回路9によりシングルショット4
の出力が終った直後に出力される初期化信号102bの
いずれかが、第3ゲート10を介してプリセットダウン
カウンタ7に入力される。
【0072】プリセットダウンカウンタ7は、この初期
化信号により出力をプリセット値に戻し、CKに入力さ
れる信号によりダウンカウントする。ゼロに達したとき
に負論理の信号ZEROが出力されるため、インバータ
11を通すことで正論理の信号が得られる。
【0073】シングルショット4の時間幅以内にゼロに
到達しない場合は、ZEROが出力されずにプリセット
ダウンカウンタ7は初期化される。したがって、例えば
シングルショット4の出力端子Qの出力パルスを計数し
た場合、全放射線入射事象数が得られ、インバータ11
の出力を計数した場合には、特に多重発光現象を発生す
る線種、即ちこの場合α線の計数値が得られる。
【0074】全計数値からこのα線計数を差し引くこと
で、残るα線以外のβ(γ)線の計数も得ることができ
る。
【0075】第2実施形態(請求項3対応)(図4) 本実施形態の線種弁別型放射線検出装置は、時間ゲート
内に発生する第2の光パルスを計数し、時間ゲート内を
更に等間隔の時間幅に分割して、各分割時間幅毎に第2
の光パルスを計数する手段を備える。即ち、第1実施形
態と異なり、計数した結果を2値に振り分けずに、アナ
ログ情報として扱う方法を適用する。
【0076】図4は、α線とβ線の弁別を想定し、一定
時間内の多重発光計数値を計数する手段の実施形態を示
している。
【0077】この図4に示すように、本実施形態では、
論理信号101が入力される時間幅発生器1および計数
装置2については第1実施形態と同様であるが、図2に
示した計数値弁別装置3に代え、多重計数弁別装置12
を接続してある。図2に示した計数弁別装置3では、測
定された計数値が一定のしきい値以上か否かを判定し
て、その2値への振り分け情報を出力するものであっ
た。
【0078】これに対し、図3に示した多重計数弁別装
置12は、1事象あたりの計数値と、その事象の発生頻
度の二次元ヒストグラムデータを作成するために必要な
情報を提供するものである。例えば、多重計数弁別装置
12の計数値自体を二進表現して、これをメモリのアド
レス信号とし、事象が1つ生じるたびに当該アドレスの
内容を+1するという動作を行うことで、このヒストグ
ラムを作成することができる。
【0079】多重発光の発生時間や頻度等は、荷電粒子
の質量やエネルギーに依存していると考えられる。この
ため、単一エネルギーのα線だけでなく、様々な質量や
エネルギーの異なる荷電粒子、加速イオンなどを測定対
象とする場合、このヒストグラムデータから入射粒子の
識別を行うことができる。
【0080】第3実施形態(請求項4対応)(図5) 本実施形態の線種弁別型放射線検出装置においては、弁
別手段が、第1の光パルスおよび第2の光パルスをトリ
ガとするとともに、パルス出力中でも再トリガを可能と
した一定時間幅のパルス発生手段と、このパルス発生手
段から出力された光パルスのパルス幅を測定する時間幅
測定手段と、あらかじめ設定しておいた一定時間幅に到
達した場合と到達しない場合とで識別出力情報を変える
機能を有する時間幅比較手段とを備え、これにより入射
放射線を2種類に区分するものである。
【0081】図5は、α線とβ線の弁別を想定し、多重
発光が生じた時間幅を測定する手段の実施形態を示して
いる。
【0082】本実施形態では多重時間幅発生装置13を
備え、この多重時間幅発生装置13には放射線の到来を
示す論理信号101が入力される。この多重時間幅発生
装置13はトリガ入力により一定時間幅のパルスを出力
するが、出力中に次ぎのトリガが入力されるとさらに、
そのトリガ入力を時間の起点として一定パルス幅の信号
を出力するというものであり、一般的なリトリガブルな
シングルショット発生装置である。
【0083】多重時間幅発生装置13のパルス幅は、平
均的な多重発光間隔から求めたあるパルス幅で決めてお
く。一例として、時間間隔の平均値に標準偏差の3倍を
加えた時間幅に設定した場合、99%以上の多重発光パ
ルスにより連続してトリガされ、出力パルスは多重に時
間延長されることで、あらかじめ設定したパルス幅より
も長いパルス幅信号として出力される。
【0084】この多重時間幅発生装置13の出力をパル
ス幅弁別装置14に入力し、ここでそのパルス幅を一定
のしきい値と比較し、しきい値以上か否かを2値に識別
して出力する。これにより、α線、β(γ)線それぞれ
を識別した計数情報を得ることができる。
【0085】第4実施形態(請求項5対応)(図6) 本実施形態の線種弁別型放射線検出装置においては、弁
別手段が、第1の光パルスおよび第2の光パルスをトリ
ガとするとともに、パルス出力中でも再トリガを可能と
した一定時間幅のパルス発生手段と、このパルス発生手
段から出力された光パルスのパルス幅を測定する時間測
定手段と、この時間測定手段で得られたパルス幅から入
射放射線の線種、エネルギー、比エネルギー損失等の情
報を識別する識別手段とを備えている。即ち、第4実施
形態と異なり、計数した結果を2値に振り分けずに、ア
ナログ情報として扱う方法を適用する。
【0086】図6は、α線とβ線の弁別を想定し、多重
発光が生じた時間幅を測定する手段の実施形態を示して
いる。
【0087】この図6に示すように、本実施形態では、
図5に示したパルス幅弁別装置14に代え、多重パルス
幅弁別装置15を接続してある。多重パルス幅弁別装置
15は、1事象あたりのパルス幅と、その事象の発生頻
度の二次元ヒストグラムデータを作成するために必要な
情報を提供するものである。
【0088】例えば、多重パルス幅弁別装置12の時間
計測手法として、タイム−ディジタルコンバータ等で使
われている手法が適用可能である。即ち、パルスが出力
されている間、一定周波数の高速クロックパルスを計数
して、その得られたクロック計数値自体を二進表現し
て、これをメモリのアドレス信号とし、事象が1つ生じ
るたびに当該アドレスの内容を+1するという動作を行
うことで、このヒストグラムを作成することができる。
【0089】多重発光の発生時間や頻度等は荷電粒子の
質量やエネルギーに依存していると考えられる。このた
め、単一エネルギーのα線だけでなく、様々な質量やエ
ネルギーの異なる荷電粒子、加速イオンなどを測定対象
とする場合、このヒストグラムデータから入射粒子の識
別を行うことができる。
【0090】第5実施形態(請求項6対応)(図7) 本実施形態の線種弁別型放射線検出装置においては、弁
別手段が、光パルスを電気信号に変える際に並列に配置
された負荷抵抗部と負荷容量部とに充電を行い、その抵
抗部および容量部の各両端に生じる充放電の電圧を積分
波形として増幅する増幅手段と、その積分波形波高値が
一定値以上の値を示す時間を検査する積分パルス幅計測
手段と、あらかじめ設定しておいた一定時間幅に積分パ
ルス幅が到達した場合と到達しない場合とで識別出力情
報を変える機能を有する時間幅比較手段とを備え、これ
により入射放射線を2種類に区分するものである。
【0091】図7は、α線とβ線の弁別を想定し、多重
発光が生じた時間幅を積分パルスのパルス幅で測定する
手段の実施形態を示している。
【0092】光電子増倍管16の出力(陽極)は入力端
子に抵抗とコンデンサで形成される積分フィルタを伴な
ったプリアンプ17に入力される。プリアンプ17の出
力は、先に示した図1(a)〜(c)の各図中下段のよ
うなパルス波形が観測される。多重発光が生じない場合
には、図1(b)下段の波形のように、抵抗とコンデン
サで決る時定数で減衰する指数関数波形を示し、多重発
光が生じる場合には図1(a)下段に示すように、多重
発光が続いている時間に応じた長い減衰時間の積分パル
ス波形が観測される。
【0093】この積分パルスを電圧比較装置18に入力
し、電圧レベルが一定のしきい電圧以上である場合、そ
のことを示す信号を出力しつづける。従って、この電圧
比較装置18の出力パルスは、多重発光が生じない場合
は比較的短いパルス幅となり、多重発光が続けばそれに
応じてパルス幅が長くなるという応答をする。このパル
ス幅を前述のパルス幅弁別装置14に入力して2値に振
り分け、しきい値以上か否かでα線、β(γ)線それぞ
れを識別した計数情報を得ることができる。
【0094】第6実施形態(請求項7対応)(図8) 本実施形態の線種弁別型放射線検出装置においては、弁
別手段が、光パルスを電気信号に変える際に光検出器か
ら出力される電流を並列に配置された負荷抵抗部と負荷
容量部とに充電を行い、その抵抗部および容量部の各両
端に生じる充放電の電圧を積分波形として増幅する手段
と、その積分波形波高値が一定値以上の値を示す時間を
検査する積分パルス幅計測手段とを備え、パルス幅計測
手段で得られたパルス幅から入射放射線の線種、エネル
ギー、比エネルギー損失等の情報を識別するものであ
る。即ち、第5実施形態と異なり、計数した結果を2値
に振り分けずに、アナログ情報として扱う方法を適用す
る。
【0095】図8は、α線とβ線の弁別を想定し、多重
発光が生じた時間幅を積分パルスのパルス幅で測定する
手段の実施形態を示している。
【0096】本実施形態では、図7に示したパルス幅弁
別装置14に代え、多重パルス幅弁別装置15を接続し
てある。多重パルス幅弁別装置15は、1事象あたりの
パルス幅と、その事象の発生頻度の二次元ヒストグラム
データを作成するために必要な情報を提供するものであ
るが、図6に示したものと略同様であるから、説明を省
略する。
【0097】多重発光の発生時間や頻度等は荷電粒子の
質量やエネルギーに依存していると考えられる。このた
め、単一エネルギーのα線だけでなく、様々な質量やエ
ネルギーの異なる荷電粒子、加速イオンなどを測定対象
とする場合、このヒストグラムデータから入射粒子の識
別を行うことができる。
【0098】第7実施形態(請求項8対応)(図9) 本実施形態の線種弁別型放射線検出装置においては、弁
別手段が、第1の光パルスの発生を起点とする一定時間
幅の計数有効区間を設ける機能を有する時間ゲート発生
手段と、時間ゲート内に生じる時間ゲート開始時刻を含
む複数の第2の光パルスの時間間隔を測定し、あらかじ
め設定しておいた時間間隔内に複数の第2の光パルスが
発生したか否かにより、あるいは時間間隔平均値があら
かじめ設定しておいた一定値内か否かにより識別出力情
報を変える機能を有する時間間隔測定手段とを備え、こ
れにより入射放射線を2種類に区分するものである。
【0099】図9は、α線とβ線の弁別を想定し、多重
発光の発生の有無をパルスの時間間隔で測定する手段の
実施形態を示している。
【0100】時間幅発生器1には、放射線の到来を示す
論理信号が入力されるものとする。この論理信号は同様
に時間間隔弁別装置19にも分岐して入力されている。
時間幅発生器1は、前述のようにリトリガしないシング
ルショットパルス発生装置として機能する。時間間隔弁
別装置19には時間幅発生器1の出力パルスが入力され
ており、このパルスが入力されている間のみ時間間隔の
測定と弁別機能が有効になるものである。
【0101】時間間隔弁別装置10では、入力されるト
リガの時間間隔を測定して、その時間間隔平均値がしき
い値以下か否かの2値に振り分ける。複数個のパルスが
入力されず、時間間隔が測定できないときは、時間間隔
値を無限大として扱うものとする。これにより、しきい
値以下か否かでα線、β(γ)線それぞれを識別した計
数情報を得ることができる。
【0102】第8実施形態(請求項9対応)(図10) 本実施形態の線種弁別型放射線検出装置においては、弁
別手段が、第1の光パルスの発生を起点とする一定時間
幅の計数有効区間を設ける機能を有する時間ゲート発生
手段と、時間ゲート内を更に等間隔の時間幅に分割し
て、各分割時間幅毎に時間ゲート内に生じる時間ゲート
開始時刻を含む複数の第2の光パルスの時間間隔を測定
し、その第2の光パルスの発生間隔の時間変化のパター
ンにより入射放射線の線種、エネルギー、比エネルギー
損失等の情報を識別するものである。即ち、第7実施形
態と異なり、計数した結果を2値に振り分けずに、アナ
ログ情報として扱う方法を適用する。
【0103】図10は、α線とβ線の弁別を想定し、多
重発光の発生の有無をパルスの時間間隔で測定する手段
の実施形態を示している。
【0104】本実施形態では、図9に示した時間間隔弁
別装置19に代え、多重時間間隔弁別装置20を接続し
てある。多重時間間隔弁別装置15は、1事象あたりの
平均パルス間隔と、その事象のヒストグラムを作成する
ものである。
【0105】多重発光の発生時間や頻度等は荷電粒子の
質量やエネルギーに依存していると考えられる。このた
め、単一エネルギーのα線だけでなく、様々な質量やエ
ネルギーの異なる荷電粒子、加速イオンなどを測定対象
とする場合、このヒストグラムデータから入射粒子の識
別を行うことができる。
【0106】第9実施形態(請求項10対応)(図1
1,図12) 本実施形態の線種弁別型放射線検出装置においては、第
1の光パルスの発光量あるいはそれが電気パルスに変換
された場合の波高値と、第2の光パルスの発光量あるい
はそれが電気パルスに変換された場合の波高値とを比較
する手段と、第2の光パルスの発光量あるいは波高値
が、第1の光パルスの発光量あるいは波高値より小さい
場合に多重発光現象であると識別する手段とを備えてい
る。
【0107】本実施形態では、α線とβ線の弁別を想定
し、多重発光の発生の検知の際に波高情報を利用して誤
認識を防止する手段を示している。
【0108】図11は、YOS:EuシンチレータにA
m−241のα線を照射したときに生じる多重発光の様
子を示している。即ち、光電子増倍管の陽極出力を積分
せず、高速アンプで増幅して観測したものである。
【0109】この図11では、放射線の1入射事象に対
応した多重パルスの発生状況を示している。最初のパル
ス波高値が最も大きいことが、この図11から判明す
る。即ち、統計的な揺らぎがあるものの、明らかに、遅
延して後続する多重発光パルスは最初の入射事象直後の
パルスよりも波高値が小さい。この性質を利用して、放
射線の入射事象と多重発光の誤計数を防止することがで
きる。
【0110】図12は、本実施形態による構成を示した
ものである。
【0111】放射線の入射事象を示す論理信号は、前述
の時間幅発生器1あるいは多重時間幅発生装置13に入
力されるとともに、波高比較選別装置21に出力され
る。この波高比較選別装置21では最初の入力パルス、
即ち、cのトリガとして有効となった信号の波高値レベ
ルを記憶する。それに続く多重パルスが入力された場
合、この一次記憶された波高値を基準レベルとして、そ
のレベル以下なら有効な信号として他の処理の続行を許
可する。また、そのレベルを超える場合には、新たな放
射線入射事象を表わす信号であるとして、時間幅発生器
1あるいは多重時間幅発生装置13および他の系に対し
てReset信号を発生し、当該サイクルにより得られ
た結果を無効とする処理を行う。
【0112】これにより、識別動作自体の誤認識の確率
を低減、抑制することができる。
【0113】第10実施形態(請求項11対応)(図1
3) 本実施形態の線種弁別型放射線検出装置においては、多
重発光現象の個々の光パルスである第1の光パルスと第
2の光パルスとを電気パルスとして出力するパルス出力
手段と、出力される電流を並列に配置された負荷抵抗部
と負荷容量部とに充電し、その抵抗部および容量部との
各両端に生じる充放電の電圧を積分波形として増幅して
出力する積分パルス出力手段と、積分パルスが一定波高
値以上であるときのみ線種弁別機能を有効とする手段と
を備えている。
【0114】図13は、α線とβ線の弁別を想定し、多
重発光の発生の検知の際に積分パルスの波高情報を利用
して誤認識を防止する手段を示している。
【0115】本実施形態では、光電子増倍管16の出力
を積分せず、高速なアンプ17で増幅し、その出力をス
イッチ装置22に入力する。また、このアンプ17の出
力を分岐して、積分素子を伴なったアンプ17に入力し
て積分パルスを得る。この積分パルス信号を電圧比較装
置18に入力し、一定電圧レベル以上である場合のみス
イッチ22を閉とする信号を出力する。
【0116】スイッチ22は内部的に遅延機能を有す
る。この遅延時間は、積分波形の生成と電圧比較動作を
行うために生じる内部伝播時間に相当したものである。
α線とβ線を測定対象とした場合、α線のエネルギーは
相対的に高い場合が通常であり、しかもエネルギーの付
与率が高く得られる信号レベルも大きい。
【0117】このため、積分パルスとして十分な波高値
が得られたかどうかを一次判断することで、α線である
可能性の高いものを選択し、その情報でスイッチ22を
駆動することで、スイッチ22に後続して接続される線
種識別装置における誤誤認識の確率を低減、抑制するこ
とができる。
【0118】第11実施形態(請求項12対応)(図1
4) 本実施形態の線種弁別型放射線検出装置においては、光
パルスを電気信号に変える際に、光検出器から出力され
る電流を時間的な応答情報を保存したまま、電流あるい
は電圧の形で増幅することによりシンチレータ内で生じ
た多重発光現象を電気パルス信号に変換する手段を用い
ている。
【0119】図14は、本発明の第11実施形態を示し
ている。
【0120】この図14に示すように、本実施形態で
は、光電子増倍管16の陽極出力が抵抗のみを負荷とし
て、アンプ17に接続される。抵抗値を50Ωとして、
ゲインを200倍程度、帯域幅100MHz以上程度の
アンプを用い、この出力を波高弁別器や電圧比較装置で
ノイズと信号とを識別し、論理信号に変換する。
【0121】この論理信号を本発明における放射線入射
事象を示す論理信号および、個々の多重発光現象のパル
スの到来を表わす信号として使用することができる。
【0122】第12実施形態(請求項13対応)(図1
5) 本実施形態の線種弁別型放射線検出装置においては、光
パルスを電気信号に変える際に出力される電流を並列に
配置された負荷抵抗部と負荷容量部とに充電し、その抵
抗部と容量部との各両端に生じる充放電の電圧を積分波
形として増幅し、再度微分することによりシンチレータ
内で生じた多重発光現象を電気パルス信号に変換する手
段を備えている。
【0123】図15は、本発明の第12実施形態を示し
ている。
【0124】この図15に示すように、本実施形態によ
れば、光電子増倍管16の陽極出力は抵抗とコンデンサ
を負荷とした積分型のアンプ17に接続される。この出
力を微分フィルタ付きの高速アンプ23に接続すること
で、図14に示したアンプ17の出力と同等の信号を得
ることができる。
【0125】この場合、積分、微分フィルタの時定数を
任意に選択することができるため、フォトマルの暗電流
ノイズやアンプ17で発生するノイズ等の低減を加味し
た処理を行うこともできる。
【0126】高速アンプ23の信号を波高弁別器や電圧
比較装置でノイズと信号とを識別し、論理信号に変換す
れば、本発明における放射線入射事象を示す論理信号、
および個々の多重発光現象のパルスの到来を表わす信号
として使用することができる。
【0127】また、図13に示したような、積分パルス
を併用した誤認識防止手段を付加する場合には、本実施
形態の方式によるアンプ17の出力と、高速アンプ23
の出力の両方を効率的に利用することができる。
【0128】第13実施形態(請求項14対応)(図1
6) 本実施形態は、第1実施形態の構成に、補正手段を付加
したものである。即ち、第1の光パルスあるいはこれに
相当する積分パルス出力を、放射線の入射検出信号とし
て測定計数率を算出する計数率算出手段と、多重発光現
象を検出するために用いるパルス幅または時間幅と弁別
結果とを考慮した数え落としを補正し、真の計数率を算
出する不感時間補正手段を備えている。
【0129】図16は、線種弁別を行いつつ、しかも不
感時間による数え落としを補正して真の計数率を求める
実施形態を示している。
【0130】なお、時間幅発生器1、計数装置2、計数
値弁別装置3についての機能、作用については、図2に
示したものと同様であるため、説明を省略する。
【0131】本実施形態では、計数値弁別装置3の出力
と時間幅発生器1の出力が不感時間補正装置24に入力
されている。不感時間補正装置24から計数値弁別装置
3に信号が点線で接続されているが、本実施例では使用
しない。
【0132】一般的な非まひ型の不感時間補正は、真の
計数率をR、測定計数率をmとすると次のように表わさ
れる。
【0133】
【数1】
【0134】本実施形態における不感時間の補正におい
ては、時間幅発生器1の出力は放射線入射事象毎に出力
されるが、α線検出とそれ以外のβ(γ)線検出情報に
振り分けられる。このため、いずれかの線種の測定計数
率だけでは補正ができない。そこで、不感時間補正装置
24の本実施例における処理内容は以下のようになる。
【0135】即ち、時間幅発生器1の出力パルスの測定
計数率G、計数弁別装置3において多重発光が生じ、あ
る一定のしきい値を超えた場合に出力される信号の計数
率、即ちα線の計数率をAとする。
【0136】測定で得られたα線の計数率Aから真のα
線の計数率Raを求める場合は、下記の式による。
【0137】
【数2】
【0138】α線以外、即ちβ(γ)線の真の計数率
は、
【数3】 で求められる。
【0139】この補正演算を、リアルタイムあるいは計
数積算した後に行うことで、個々の線種についての真の
計数率を求めることができる。
【0140】第14実施形態(請求項15対応)(図1
6) 本実施形態の線種弁別型放射線検出装置においては、不
感時間補正手段により得られた真の計数率値に応じて、
第2の光パルスによる多重発光現象を識別する条件を変
更する判定条件制御部を備えている。
【0141】図16は、ダブルパルス補正についての実
施形態を示している。
【0142】この図16に示すように、不感時間補正装
置24から計数値弁別装置3に信号が破線で示す如く接
続されている。本実施形態では、この信号を有効とす
る。多重発光パルスの放射線の入力計数率の上昇によ
り、一定時間幅に到来した真の放射線入射事象を多重発
光パルスとして誤認する確率を低減、抑制するものであ
る。
【0143】入力計数率が上昇すると、時間幅発生器1
が作り出すゲート時間幅に複数個の放射線入射事象が発
生する確率が上昇する。
【0144】入射計数率の逆数、つまり平均時間間隔が
このゲート時間幅よりも長い場合には、最も着目してお
くべき事象は、ゲート時間幅T内に2個の事象が発生す
る確率である。
【0145】この確率は、放射線の到来がポアソン分布
であると仮定すると、
【数4】 であるため、N=2とおくと、
【数5】 と計算することができる。
【0146】rとして真の計数率、ゲート時間幅TをK
等分した時間t、1個の放射線入射事象に対して続くt
時間に生じる多重発光パルス数をMとすると、時間tあ
たりに新たな放射線入射事象により発生する可能性のあ
るパルス数Eは、
【数6】 となる。
【0147】したがって、ゲート時間幅中にはE・Kな
る成分が平均的に混入することになる。このため、この
演算結果を計数値弁別装置3にフィードバックし、計数
弁別のしきい値からE・Kを減算した値を、当該測定状
態での新たなしきい値として設定し直すことで、多重発
光の計数値による線種弁別における誤認率を低減、抑制
することができる。
【0148】第15実施形態(請求項16対応)(図1
7) 本実施形態の線種弁別型放射線検出装置においては、多
重発光特性を有するシンチレータ1種類と、そのシンチ
レータの光を検出する光検出部と、シンチレータの発光
パルスに対して多重発光を識別する手段と、多重発光の
識別結果をもとにα線とβ線、α線とγ線、α線と陽子
線または加速されたイオン粒子間の電荷量もしくは質量
数の違いによる線種弁別手段とを備えている。
【0149】図17は、α線とβ線の弁別を前提とした
多重発光特性を有するシンチレータにより構成されるシ
ンチレータ1層からなる線種弁別装置の構成例を示して
いる。
【0150】多重発光シンチレータ26としては前述の
ように、YOS:Eu、GOS:Eu、YOS:Tb、
GOS:Tbなどが使用できる。この光を光電子増倍管
16で受けて、積分要素のない、抵抗負荷としたアンプ
17で構成されるプリアンプを通して出力する。
【0151】もちろん、アンプ17を単独で用いるかわ
りに先の図15に示した回路を用いることもできる。
【0152】単一のシンチレータ、単一の光電子増倍管
のみを用いて、この出力を図2〜図16に示したような
弁別装置に送り込むことで、α線とβ線、α線とγ線、
α線と陽子線や加速されたイオン粒子間の電荷量と質量
数の違いなどの線種を弁別することができる。
【0153】第16実施形態(請求項17対応)(図1
8) 本実施形態は、第15実施形態を、さらに中性子とγ線
の弁別に適用するようにしたもので、多重発光特性を有
するシンチレータ1種類と、中性子検出用として高速中
性子に対して水素原子を多く含み反跳陽子を発生させる
物質、あるいは熱中性子に対して(n,p)、(n,
α)反応断面積を有するするLi−6やB−10を含む
物質をシンチレータと別個に放射線の入射側に装着した
ものあるいは粉体状シンチレータとともにこれらの物質
を混合したものと、これらシンチレータの光を検出する
光検出部と、シンチレータの発光パルスに対して多重発
光を識別する手段と、多重発光の識別結果をもとに、
(n,p)、(n,α)反応の結果生じたα、pの荷電
粒子と中性子場に存在するバックグラウンドγ線とを弁
別する手段とを備えている。
【0154】図18(a),(b)は、本実施形態で適
用するシンチレータの構成を示している。なお、前述の
多重発光特性を有するYOSやGOSは粉末状であり、
そのまま、あるいは圧延、あるいは焼結して使用するこ
とができる。
【0155】本実施形態では、図18(a)に示すよう
に、B−10やLi−6など中性子と反応してα線や陽
子を放出する物質を含有するもの、あるいは反跳陽子を
放出するようなものなどを総称する荷電粒子生成物質2
7と混合して用いることができる。
【0156】また、図18(b)に示すように、多重発
光シンチレータ26とは別箇に荷電粒子生成物質27を
別箇に用意して合わせて用いることができる。この場
合、当然のことながら、荷電粒子生成物質27の厚さ
は、放出されるα線や陽子が外部に出てくることが可能
な厚さを飛程から求めた上で、製造しておく必要があ
る。
【0157】この処置を施したシンチレータを、図17
に示した多重発光シンチレータ26と置き換えること
で、γ線バックグラウンド下での中性子弁別測定が可能
となる。
【0158】第17実施形態(請求項18対応)(図1
9) 本実施形態の線種弁別型放射線検出装置においては、多
重発光特性を有するシンチレータと光検出部の受感面と
の間に設けた非多重発光特性のシンチレータによる第2
のシンチレータ層と、多重発光を識別する手段と、多重
発光の識別結果をもとに、α線とβ線、α線とγ線、α
線と陽子線またはイオンビームの電荷量もしくは質量数
の違いによる線種弁別手段とを備えている。
【0159】図19は、α線とβ線の弁別を前提とした
多重発光特性を有するシンチレータと、多重発光特性を
示さないシンチレータによる2層式の線種弁別装置の構
成例を示している。
【0160】放射線の入射面側からみて、第1層目は多
重発光シンチレータ26、第2層目は非多重発光シンチ
レータ28で構成し、光電子増倍管16に接続する。光
電子増倍管の出力は先の図17と同様のアンプ17に接
続される。多重発光を生じるのはα線照射であるため、
多重発光シンチレータ26は第1層目に配置している。
【0161】なお、アンプ17を単独で用いるかわりに
先の図15に示した回路を用いることもできる。
【0162】1層目はα線検出に特化させ、α線のエネ
ルギーを吸収するために必要な最低厚さにし、β線の検
出は、2層目のシンチレータで行うように設計したもの
である。2層目のシンチレータとしては一般的なシンチ
レータ等を用いることができる。γ感度等を低く抑える
必要がある場合には、薄いプラスチックシンチレータな
どが適当である。
【0163】この実施形態のアンプ17の出力を、図2
〜図16に示したような弁別装置に送り込むことで、α
線とβ線、α線とγ線、α線と陽子線や加速されたイオ
ン粒子間の電荷量と質量数の違いなどの線種を弁別する
ことができる。
【0164】第18実施形態(請求項19対応)(図1
9) 本実施形態は、図19に示した実施形態を更に中性子と
γ線の弁別に適用するため、多重発光シンチレータ26
に変えて、図18(a),(b)で示した荷電粒子生成
物質27を伴なった多重発光シンチレータを用いる。
【0165】即ち、多重発光特性を有するシンチレータ
と光検出部の受感面との間に設けた非多重発光特性のシ
ンチレータによる第2のシンチレータ層と、多重発光を
識別する手段と、多重発光の識別結果をもとに、(n,
p)、(n,α)反応の結果生じたα、pの荷電粒子と
中性子場に存在するバックグラウンドγ線とを弁別する
手段とを備えている。
【0166】このような構成により、γ線バックグラウ
ンド下での中性子弁別測定が可能となる。
【0167】第19実施形態(請求項20対応)(図2
0) 本実施形態の線種弁別型放射線検出装置において、多重
発光特性を有するシンチレータの発光波長帯と異なる波
長帯で発光する物質からなる第2のシンチレータを用
い、光検出部として2つの光検出器を用い、一方には多
重発光特性を有するシンチレータの発光波長帯を透過さ
せる波長選別フィルタを装着し、他方には第2のシンチ
レータの発光波長帯を透過させる波長選別フィルタを装
着している。そして、多重発光特性を有するシンチレー
タの光を受光する光検出器の出力信号を入力として多重
発光を識別する手段と、シンチレータの厚みと入射放射
線の透過力とシンチレータ層別の発光波長の違いに加
え、多重発光現象の有無の情報から入射放射線の線種を
弁別する手段を備えている。即ち、本実施形態は、第1
7実施形態に加え、さらに波長による線種弁別手段を付
加したものである。
【0168】図20は、このような本実施形態の構成を
示している。
【0169】なお、多重発光シンチレータ26を第1層
とし、2層目には非多重発光シンチレータ28を配置す
る。今、α線とβ線の弁別を前提とする。非多重発光シ
ンチレータ28の放射線入射面と反対側に、波長弁別フ
ィルタ29を装着した光電子増倍管16が2本配置され
ている。この波長弁別フィルタ29は必ずしも非多重発
光シンチレータ28と光学的に密着しているとは限らな
い。
【0170】この場合、多重発光シンチレータ26とし
てYOS:Eu、あるいはGOS:Euを用いると線幅
の極めて細い赤色発光のシンチレーション光が得られ
る。また、非多重発光シンチレータ28としてプラスチ
ックシンチレータを用いると、一般的には青色発光のシ
ンチレーション光が得られる。
【0171】このため、多重発光シンチレータ26の発
光を捉える系統の波長弁別フィルタ29には赤色帯のみ
を透過させるもの、非多重発光シンチレータ28の発光
を捉える系統の波長弁別フィルタ29には青色帯のみを
透過させるものを使用する。それぞれの光電子増倍管1
6の陽極出力は、一例として抵抗負荷のアンプ17を介
して出力される。即ち、本実施形態では、第1実施形態
における図2の弁別装置に接続されている例を示してい
る。
【0172】このような本実施形態の構成によれば、一
次選別として、まず発光波長による選別が行われる。第
1層の多重発光シンチレータ26は薄くすることでβ
(γ)感度を低くすることができるが、それでも完全に
ゼロにはならない。しかしながら、本実施形態に示すよ
うな多重発光検出手段による線種弁別を付加すること
で、さらに1層目に混入したβ(γ)線成分を弁別、排
除することができる。
【0173】また、本実施形態では、非多重発光シンチ
レータ28の信号処理系にも、多重発光検出による線種
弁別回路を設けているが、これは、光学的な漏れに対す
る対策である。即ち、多重発光シンチレータ26で発生
した多重発光パルスの一部の光が、波長弁別フィルタ2
9で完全に吸収されないで、非多重発光シンチレータ2
8の測定系に混入する場合を想定している。
【0174】以上の本実施形態によれば、波長弁別と多
重発光弁別の2重の弁別手段により、α線とβ(γ)線
の混入度の極めて小さい弁別測定を実現することができ
る。
【0175】第20実施形態(請求項21対応)(図2
0) 本実施例は、第19実施形態における機能、作用、効果
を、中性子とγ線の弁別に適用可能とするものである。
即ち、線検出装置において、多重発光特性を有するシン
チレータの発光波長帯と異なる波長帯で発光する物質か
らなる第2のシンチレータを用い、光検出部として2つ
の光検出器を用い、一方には多重発光特性を有するシン
チレータの発光波長帯を透過させる波長選別フィルタを
装着し、他方には第2のシンチレータの発光波長帯を透
過させる波長選別フィルタを装着し、多重発光特性を有
するシンチレータの光を受光する光検出器の出力信号を
入力して多重発光を識別する手段と、シンチレータの厚
みと入射放射線の透過力とシンチレータ層別の発光波長
の違いに加え、多重発光現象の有無の情報から(n,
p)、(n,α)反応の結果生じたα、pの荷電粒子と
中性子場に存在するバックグラウンドγ線とを弁別する
手段とを備えている。
【0176】この場合、図20の多重発光シンチレータ
26に代え、図18に示した荷電粒子生成物質27を伴
なった多重発光シンチレータ26を用いている。
【0177】以上の構成によれば、波長弁別と多重発光
弁別の2重の弁別手段により、中性子と荷電粒子生成物
質27との反応により発生するα線あるいは陽子と、バ
ックグラウンドとなるγ線との間で、混入度の極めて小
さい弁別測定を実現することができる。
【0178】第21実施形態(請求項22対応)(図2
1) 本実施形態は、図20に示した非多重発光シンチレータ
28に代え、多重発光シンチレータ26を用いたもので
ある。
【0179】図21は、本実施形態の構成を示してい
る。
【0180】この図21に示すように、2層目の多重発
光検出は、1層目の漏洩光混入の影響を低減するためで
はなく、1層目でα線が止まない場合の検出が行えるよ
うになっている。本実施形態の構成によれば、漏洩光の
影響の低減に加え、第1層目でα線が止まらずに、第2
層目に侵入して反応してしまった場合にも、それを検
出、弁別できるようになる。
【0181】第22実施形態(請求項23対応)(図2
1) 本実施形態では、図21に示した1層目の多重発光シン
チレータ26に代え、図18に示した荷電粒子生成物質
27を伴なった多重発光シンチレータ26を用いるもの
である。
【0182】このような構成の本実施形態によれば、中
性子とγ線の弁別において、1層目で中性子と反応の結
果生じた荷電粒子の多重発光による2層目への漏洩光混
入の影響低減に加え、第1層目で荷電粒子が止まらず
に、第2層目に侵入して反応してしまった場合にもそれ
を検出、弁別できるようになる。
【0183】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明に係る線
種弁別型放射線検出装置によれば、下記の効果が奏され
る。
【0184】請求項1〜8記載の発明によれば、多重発
光特性を利用した線種弁別手段を提供する基本的な手法
により、簡素なパルス計数あるいは時間計測だけで、S
/N比を劣化させる要素なく、弁別測定を実現すること
ができる。
【0185】請求項10〜11記載の発明によれば、弁
別測定における誤認識確率の低減、抑制が可能となり、
さらに精度の高い弁別測定を実現することができる。
【0186】請求項12〜22記載の発明によれば、実
際の測定体系を構成する場合に、簡素なパルス計数ある
いは時間計測だけを用いて、S/N比を劣化させる要素
なく弁別測定を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b),(c)は本発明の第1実施形
態を説明するもので、多重発光特性を示す図。
【図2】本発明の第1実施形態を説明するもので、計数
による識別構成を示す図。
【図3】本発明の第1実施形態を説明するもので、計数
による識別構成を示す図。
【図4】本発明の第2実施形態を説明するもので、計数
による識別構成を示す図。
【図5】本発明の第3実施形態を説明するもので、リト
リガしたパルス幅による識別構成を示す図。
【図6】本発明の第4実施形態を説明するもので、リト
リガしたパルス幅による識別構成を示す図。
【図7】本発明の第5実施形態を説明するもので、積分
パルスのパルス幅による識別構成を示す図。
【図8】本発明の第6実施形態を説明するもので、積分
パルスのパルス幅による識別構成を示す図。
【図9】本発明の第7実施形態を説明するもので、時間
間隔による識別構成を示す図。
【図10】本発明の第8実施形態を説明するもので、時
間間隔による識別構成を示す図。
【図11】本発明の第9実施形態を説明するもので、多
重発光の波高値特性を示す図。
【図12】同実施形態における波高値による誤認防止手
段を示す図。
【図13】本発明の第10実施形態を説明するもので、
積分波高値による誤認防止手段を示す図。
【図14】本発明の第11実施形態を説明するもので、
高速電流−電圧変換型出力手段を示す図。
【図15】本発明の第12実施形態を説明するもので、
積分−微分型出力手段を示す図。
【図16】本発明の第13および第14実施形態を説明
するもので、計数率追従型誤認防止手段を示す図。
【図17】本発明の第15実施形態を説明するもので、
1層型検出器を示す図。
【図18】(a),(b)は本発明の第16実施形態を
説明するもので、中性子対応のシンチレータを示す図。
【図19】本発明の第17実施形態を説明するもので、
2層型検出器を示す図。
【図20】本発明の第18実施形態を説明するもので、
2層型波長弁別併用型構成を示す図。
【図21】本発明の第19実施形態を説明するもので、
2層型波長弁別併用型構成を示す図。
【図22】従来の装置を示す図。
【符号の説明】
1 時間幅発生器 2 計数装置 3 計数値弁別装置 4 第1シングルショット 5 第1ゲート 6 第2ゲート 7 プリセットダウンカウンタ 8 第1初期化回路 9 第2初期化回路 10 第3ゲート 11 インバータ 12 多重計数値弁別装置 13 多重時間幅発生装置 14 パルス幅弁別装置 15 多重パルス幅弁別装置 16 光電子増倍管 17 アンプ 18 電圧比較装置 19 時間間隔弁別装置 20 多重時間間隔弁別装置 21 波高比較選別装置 22 スイッチ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 俊文 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 森本 総一郎 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 Fターム(参考) 2G088 FF04 FF05 FF06 FF09 FF11 GG16 GG17 GG20 JJ01 JJ08 KK01 KK02 KK11 KK28 LL06

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線照射により発光するシンチレータ
    と、このシンチレータの発光を用いて放射線の線種弁別
    を行う弁別手段とを備えた線種弁別型放射線検出装置で
    あって、前記シンチレータは、ひとつの放射線入射事象
    に対応して即時に第1の光パルスを放出し、かつその第
    1の光パルスから時間遅れを伴う遅発発光として複数個
    の第2の光パルスを放出し、この第2の光パルスの発生
    確率あるいは発生頻度が入射放射線のエネルギー、線
    種、比エネルギー損失により異なるという多重発光特性
    を有する構成のものであり、前記弁別手段は、第1の光
    パルスと第2の光パルスの発生確率あるいは頻度を測定
    することで前記シンチレータに入射した放射線の線種、
    エネルギー、比エネルギー損失等の区別を行ないながら
    放射線の測定を行なう弁別機能を有するものであること
    を特徴とする線種弁別型放射線検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の線種弁別型放射線検出装
    置において、弁別手段は、第1の光パルスの発生を起点
    として一定時間幅の計数有効区間を設ける機能を有する
    時間ゲート発生手段と、時間ゲート内に発生する第2の
    光パルスを計数して、あらかじめ設定しておいた一定計
    数に到達した場合と到達しない場合とで識別出力情報を
    変える機能を有する遅発発光計数手段とを備え、これに
    より入射放射線を2種類に区分するものであることを特
    徴とする線種弁別型放射線検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の線種弁別型放射線検出装
    置において、弁別手段は、第1の光パルスの発生を起点
    として一定時間幅の計数有効区間を設ける機能を有する
    時間ゲート発生手段と、時間ゲート内に発生する第2の
    光パルスを計数し、時間ゲート内を更に等間隔の時間幅
    に分割して、各分割時間幅毎に第2の光パルスを計数す
    る手段とを備え、これにより第2の光パルスの計数値か
    ら入射放射線の線種、エネルギー、比エネルギー損失等
    の情報を識別するものであることを特徴とする線種弁別
    型放射線検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の線種弁別型放射線検出装
    置において、弁別手段は、第1の光パルスおよび第2の
    光パルスをトリガとするとともに、パルス出力中でも再
    トリガを可能とした一定時間幅のパルス発生手段と、こ
    のパルス発生手段から出力された光パルスのパルス幅を
    測定する時間幅測定手段と、あらかじめ設定しておいた
    一定時間幅に到達した場合と到達しない場合とで識別出
    力情報を変える機能を有する時間幅比較手段とを備え、
    これにより入射放射線を2種類に区分するものであるこ
    とを特徴とする線種弁別型放射線検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の線種弁別型放射線検出装
    置において、弁別手段は、第1の光パルスおよび第2の
    光パルスをトリガとするとともに、パルス出力中でも再
    トリガを可能とした一定時間幅のパルス発生手段と、こ
    のパルス発生手段から出力された光パルスのパルス幅を
    測定する時間測定手段と、この時間測定手段で得られた
    パルス幅から入射放射線の線種、エネルギー、比エネル
    ギー損失等の情報を識別する識別手段とを備えたことを
    特徴とする線種弁別型放射線検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の線種弁別型放射線検出装
    置において、弁別手段は、光パルスを電気信号に変える
    際に光検出器から出力される電流を並列に配置された負
    荷抵抗部と負荷容量部とに充電を行い、その抵抗部およ
    び容量部の各両端に生じる充放電の電圧を積分波形とし
    て増幅する増幅手段と、その積分波形波高値が一定値以
    上の値を示す時間を検査する積分パルス幅計測手段と、
    あらかじめ設定しておいた一定時間幅に積分パルス幅が
    到達した場合と到達しない場合とで識別出力情報を変え
    る機能を有する時間幅比較手段とを備え、これにより入
    射放射線を2種類に区分するものであることを特徴とす
    る線種弁別型放射線検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の線種弁別型放射線検出装
    置において、弁別手段は、光パルスを電気信号に変える
    際に並列に配置された負荷抵抗部と負荷容量部とに充電
    しその抵抗部および容量部の各両端に生じる充放電の電
    圧を積分波形として増幅する手段と、その積分波形波高
    値が一定値以上の値を示す時間を検査する積分パルス幅
    計測手段とを備え、前記パルス幅計測手段で得られたパ
    ルス幅から入射放射線の線種、エネルギー、比エネルギ
    ー損失等の情報を識別するものであることを特徴とする
    線種弁別型放射線検出装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の線種弁別型放射線検出装
    置において、弁別手段は、第1の光パルスの発生を起点
    とする一定時間幅の計数有効区間を設ける機能を有する
    時間ゲート発生手段と、時間ゲート内に生じる時間ゲー
    ト開始時刻を含む複数の第2の光パルスの時間間隔を測
    定し、あらかじめ設定しておいた時間間隔内に複数の第
    2の光パルスが発生したか否かにより、あるいは時間間
    隔平均値があらかじめ設定しておいた一定値内か否かに
    より識別出力情報を変える機能を有する時間間隔測定手
    段とを備え、これにより入射放射線を2種類に区分する
    ものであることを特徴とする線種弁別型放射線検出装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の線種弁別型放射線検出装
    置において、弁別手段は、第1の光パルスの発生を起点
    とする一定時間幅の計数有効区間を設ける機能を有する
    時間ゲート発生手段と、時間ゲート内を更に等間隔の時
    間幅に分割して、各分割時間幅毎に時間ゲート内に生じ
    る時間ゲート開始時刻を含む複数の第2の光パルスの時
    間間隔を測定し、その第2の光パルスの発生間隔の時間
    変化のパターンにより入射放射線の線種、エネルギー、
    比エネルギー損失等の情報を識別するものであることを
    特徴とする線種弁別型放射線検出装置。
  10. 【請求項10】 請求項1から9までのいずれかに記載
    の線種弁別型放射線検出装置において、第1の光パルス
    の発光量あるいはそれが電気パルスに変換された場合の
    波高値と、第2の光パルスの発光量あるいはそれが電気
    パルスに変換された場合の波高値とを比較する手段と、
    第2の光パルスの発光量あるいは前記波高値が、第1の
    光パルスの発光量あるいは前記波高値より小さい場合に
    多重発光現象であると識別する手段とを備えたことを特
    徴とする線種弁別型放射線検出装置。
  11. 【請求項11】 請求項1から9までのいずれかに記載
    の線種弁別型放射線検出装置において、多重発光現象の
    個々の光パルスである第1の光パルスと第2の光パルス
    とを電気パルスとして出力するパルス出力手段と、出力
    される電流を並列に配置された負荷抵抗部と負荷容量部
    とに充電し、その抵抗部および容量部の各両端に生じる
    充放電の電圧を積分波形として増幅して出力する積分パ
    ルス出力手段と、積分パルスが一定波高値以上であると
    きのみ線種弁別機能を有効とする手段とを備えたことを
    特徴とする線種弁別型放射線検出装置。
  12. 【請求項12】 請求項1から9までのいずれかに記載
    の線種弁別型放射線検出装置において、光パルスを電気
    信号に変える際に、光検出器から出力される電流を時間
    的な応答情報を保存したまま電流あるいは電圧の形で増
    幅することにより、シンチレータ内で生じた多重発光現
    象を電気パルス信号に変換する手段を用いたことを特徴
    とする線種弁別型放射線検出装置。
  13. 【請求項13】 請求項1から9までのいずれかに記載
    の線種弁別型放射線検出装置において、光パルスを電気
    信号に変える際に出力される電流を並列に配置された負
    荷抵抗部と負荷容量部とに充電し、その抵抗部と容量部
    との各両端に生じる充放電の電圧を積分波形として増幅
    し、再度微分することによりシンチレータ内で生じた多
    重発光現象を電気パルス信号に変換する手段を備えたこ
    とを特徴とする線種弁別型放射線検出装置。
  14. 【請求項14】 請求項1から13までのいずれかに記
    載の線種弁別型放射線検出装置において、第1の光パル
    スあるいはこれに相当する積分パルス出力を、放射線の
    入射検出信号として測定計数率を算出する計数率算出手
    段と、多重発光現象を検出するために用いるパルス幅ま
    たは時間幅と弁別結果とを考慮した数え落としを補正
    し、真の計数率を算出する不感時間補正手段を備えたこ
    とを特徴とする線種弁別型放射線検出装置。
  15. 【請求項15】 請求項1から14までのいずれかに記
    載の線種弁別型放射線検出装置において、不感時間補正
    手段により得られた真の計数率値に応じて、第2の光パ
    ルスによる多重発光現象を識別する条件を変更する判定
    条件制御部を備えたことを特徴とする線種弁別型放射線
    検出装置。
  16. 【請求項16】 請求項1から15までのいずれかに記
    載の線種弁別型放射線検出装置において、多重発光特性
    を有するシンチレータ1種類と、そのシンチレータの光
    を検出する光検出部と、シンチレータの発光パルスに対
    して多重発光を識別する手段と、多重発光の識別結果を
    もとにα線とβ線、α線とγ線、α線と陽子線または加
    速されたイオン粒子間の電荷量もしくは質量数の違いに
    よる線種弁別手段とを備えたことを特徴とする線種弁別
    型放射線検出装置。
  17. 【請求項17】 請求項1から14までのいずれかに記
    載の線種弁別型放射線検出装置において、多重発光特性
    を有するシンチレータ1種類と、中性子検出用として高
    速中性子に対して水素原子を多く含み反跳陽子を発生さ
    せる物質、あるいは熱中性子に対して(n,p)、
    (n,α)反応断面積を有するするLi−6やB−10
    を含む物質をシンチレータと別個に放射線の入射側に装
    着したものあるいは粉体状シンチレータとともにこれら
    の物質を混合したものと、これらシンチレータの光を検
    出する光検出部と、シンチレータの発光パルスに対して
    多重発光を識別する手段と、多重発光の識別結果をもと
    に、(n,p)、(n,α)反応の結果生じたα、pの
    荷電粒子と中性子場に存在するバックグラウンドγ線と
    を弁別する手段とを備えたことを特徴とする線種弁別型
    放射線検出装置。
  18. 【請求項18】 請求項1から16までのいずれかに記
    載の線種弁別型放射線検出装置において、多重発光特性
    を有するシンチレータと光検出部の受感面との間に設け
    た非多重発光特性のシンチレータによる第2のシンチレ
    ータ層と、多重発光を識別する手段と、多重発光の識別
    結果をもとに、α線とβ線、α線とγ線、α線と陽子線
    またはイオンビームの電荷量もしくは質量数の違いによ
    る線種弁別手段とを備えたことを特徴とする線種弁別型
    放射線検出装置。
  19. 【請求項19】 請求項1から17までのいずれかに記
    載の線種弁別型放射線検出装置において、多重発光特性
    を有するシンチレータと光検出部の受感面との間に設け
    た非多重発光特性のシンチレータによる第2のシンチレ
    ータ層と、多重発光を識別する手段と、多重発光の識別
    結果をもとに、(n,p)、(n,α)反応の結果生じ
    たα、pの荷電粒子と中性子場に存在するバックグラウ
    ンドγ線とを弁別する手段とを備えたことを特徴とする
    線種弁別型放射線検出装置。
  20. 【請求項20】 請求項1から18までのいずれかに記
    載の線種弁別型放射線検出装置において、多重発光特性
    を有するシンチレータの発光波長帯と異なる波長帯で発
    光する物質からなる第2のシンチレータを用い、光検出
    部として2つの光検出器を用い、一方には多重発光特性
    を有するシンチレータの発光波長帯を透過させる波長選
    別フィルタを装着し、他方には第2のシンチレータの発
    光波長帯を透過させる波長選別フィルタを装着し、多重
    発光特性を有するシンチレータの光を受光する光検出器
    の出力信号を入力として多重発光を識別する手段と、シ
    ンチレータの厚みと入射放射線の透過力とシンチレータ
    層別の発光波長の違いに加え、多重発光現象の有無の情
    報から入射放射線の線種を弁別する手段を備えたことを
    特徴とする線種弁別型放射線検出装置。
  21. 【請求項21】 請求項1から19までのいずれかに記
    載の線種弁別型放射線検出装置において、多重発光特性
    を有するシンチレータの発光波長帯と異なる波長帯で発
    光する物質からなる第2のシンチレータを用い、光検出
    部として2つの光検出器を用い、一方には多重発光特性
    を有するシンチレータの発光波長帯を透過させる波長選
    別フィルタを装着し、他方には第2のシンチレータの発
    光波長帯を透過させる波長選別フィルタを装着し、多重
    発光特性を有するシンチレータの光を受光する光検出器
    の出力信号を入力して多重発光を識別する手段と、シン
    チレータの厚みと入射放射線の透過力とシンチレータ層
    別の発光波長の違いに加え、多重発光現象の有無の情報
    から(n,p)、(n,α)反応の結果生じたα、pの
    荷電粒子と中性子場に存在するバックグラウンドγ線と
    を弁別する手段とを備えたことを特徴とする線種弁別型
    放射線検出装置。
  22. 【請求項22】 請求項20記載の第2のシンチレータ
    を、多重発光特性を有するシンチレータに置き換えたこ
    とを特徴とする線種弁別型放射線検出装置。
  23. 【請求項23】 請求項21記載の第2のシンチレータ
    を、多重発光特性を有するシンチレータに置き換えたこ
    とを特徴とする線種弁別型放射線検出装置。
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