JP4607372B2 - 放射線検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子力施設等で使用される放射線検出装置に係り、バックグランドとして測定にかかるガンマ線計数の低減を目的とたシンチレータを使用した放射線検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、原子力発電所等の原子力施設においては施設内に入り何らかの作業をした人間、使用された工具類、衣服等の汚染を検出することを目的として大面積のシンチレータを備えた放射線検出装置を使用している。図13にこの種の放射線検出装置の構成例を示す。
【0003】
図13に示す放射線検出装置は、平板状のシンチレータ22内で発生したシンチレーション光を、光反射塗料23を塗布した検出器容器24の壁面で乱反射させて集光した後、比較的大きな光電面を有する複数の光電変換素子25で電気信号に変換して測定するようにしている。
【0004】
測定に際しては、S/N比を改善して放射線検出感度を高めるために、同時計数回路にて複数の光電変換素子25からの出力信号に対して、同時計数測定を行っている。また、外来光は遮光膜26によって遮断し、放射線のみが平板状のシンチレータ22に入射するようにしている。
【0005】
さらに、目的とするベータ線の測定の際にバックグランドとして計数の障害になるガンマ線の影響を少なくするために、シンチレータ22はなるべく薄いものを使用している。そしてベータ線に対する検出効率がシンチレータ22への入射場所によって異なることのないように、シンチレータ22の周辺付近では当該シンチレータ22より面積の小さいシンチレータを追加して貼り付けている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の放射線検出装置においては、シンチレーション光の集光を集光部で実現しようとした場合に、シンチレータが平板状を保てないため湾曲部からシンチレーション光が漏れ出てしまい、集光効率が低下している。またシンチレーション光の集光をシンチレータ側面に光学的に接続した集光部で行うため、シンチレータ周辺付近にシンチレータを追加しても検出効率の改善が困難である。
【0007】
そこで本発明は、広い面積のシンチレータを有効に機能させることができ、ガンマ線によるバックグランド計数が低く、ベータ線の入射位置によらず均一で高い検出効率を有する放射線検出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明の放射線検出装置は、測定面に配置され単体では自立して平面とはならない薄板状のシンチレータと、前記シンチレータを覆うように配置され当該シンチレータの裏面に光学的に接続されて光を導くとともに前記シンチレータを平板状に支持する導光板と、前記シンチレータの側面と前記導光板の側面に光学的に接続された波長変換型のライトガイドからなる集光部と、この集光部に光学的に接続された光電変換素子と、この光電変換素子に接続された信号処理回路とを備えた放射線検出装置において、前記シンチレータを複数のシンチレータで構成し、放射線検出面の中心部分に設けられたシンチレータは前記ライトガイドの吸収波長に適合しない発光波長を有するとともに、放射線検出面の周辺部分に設けられたシンチレータは前記ライトガイドの吸収波長に適合した発光波長を有することを特徴とする。
【0017】
この発明の放射線検出装置においては、発光波長の異なる複数のシンチレータからの光を導光板を介して無駄なく波長変換型ライトガイドへ導くことができる。波長変換型ライトガイドの出力発光量は、発光波長が波長変換型ライトガイドの光吸収ピークに適合しているシンチレータからの光を吸収した場合の方が、発光波長が波長変換型ライトガイドの光吸収ピークに適合していないシンチレータからの光を吸収した場合に比べて大きいので、ベータ線の検出効率は前者のシンチレータに入射した場合の方が、後者のシンチレータに入射した場合に比べて大きくなる。したがって、ガンマ線によるバックグランド計数が少なくなるように薄くしたシンチレータからより十分な光を集めることが可能となり、ベータ線に対するより高い検出効率が得られる。またベータ線の入射場所によらず均一で高い検出効率が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態の放射線検出装置を図1を参照にして説明する。すなわち、検出対象に対向して放射線検出面に配置された、単体では自立して平面であり得ないような薄板状のシンチレータ1を、このシンチレータ1からのシンチレーション光に対して透明な導光板2に光学的に接続する。接続は例えば接着剤を使用し、接着面は最低限の固定が可能な程度に微少な面積とする。導光板2は例えば厚さ5mm程度のアクリル板を使用する。
【0021】
集光部3はシンチレータ1の側面に光学的に接続する。接続の方法は例えば光学的接着剤を使用するか、あるいは波長変換型ライトガイドに溝を設けてシンチレータ1を差し込む構成とする。集光部3には光電変換素子4を光学的に接続する。接続の方法は例えば光学用グリスを使用する。
【0022】
光電変換素子4からの微少な電気信号は、増幅、周波数帯域フィルタリングおよびパルス波高弁別を行う信号処理回路5に入力される。両者の接続は例えば線材・ケーブルにより行う。信号処理回路5の出力は、同時計数回路6に入力される。同時計数回路6の出力は警報発生・計数値表示等を行うインターフェース回路7に入力される。
【0023】
また、シンチレータ1、導光板2、集光部3および光電変換素子4は、外部からの光を遮断してかつ測定面はベータ線を通すような検出器容器8あるいは同等の機能を持つ遮蔽物で覆う。
【0024】
このような構成の第1の実施の形態の放射線検出装置においては、単体では自立して平面で有り得ないような薄いシンチレータ1を導光板2で物理的に支えることによって平板にして、湾曲面からの光損失を少なくし、シンチレータ1の側面からの集光部3による集光が可能になる。また、シンチレータ1と導光板2の接続面が微少であることにより光学的接着剤よりも接着力の強い接着剤を使用することが可能になり、構造が堅牢になる。したがって、ガンマ線によるバックグランド計数が少なくなるように薄くしたシンチレータから十分な光を集めることが可能となり、ベータ線に対する高い検出効率を実現することができる。
【0025】
図2は本発明の第2の実施の形態の放射線検出装置の要部の構成を示す。すなわち、上述の第1の実施の形態の放射線検出装置において、導光板2はシンチレータ1の裏面全体を覆い、集光部3をシンチレータ1側面と導光板2側面の両方にまたがって光学的に接続したものである。その他の構成は第1の実施の形態と同じである。
【0026】
この第2の実施の形態の放射線検出装置においては、シンチレータ1の側面のみならず、シンチレータ1の平面から漏れ出た光のうち、導光板2内を伝わって導光板2の側面に達した光も併せて集光することにより、上述の第1の実施の形態の放射線検出装置よりも高い集光能力が得られる。
【0027】
なお、この第2の実施の形態において導光板2の裏面13を乱反射する粗面仕上げとしてもよい。シンチレータ1からの光が導光板2に入っても、貼り付け面11において全反射の臨界角よりも大きい角度で入射した光は裏面13から導光板2の外へ出ていってしまうが、導光板2の裏面13が粗面仕上げとなっていると、導光板2の光は裏面13において乱反射を行い、その一部は導光板2の側面に達する。
【0028】
本発明の第3の実施の形態の放射線検出装置を上述の図2を参照して説明する。すなわち、シンチレータと導光板の貼り付け面11の全面2に、光学的接着剤などを塗布してシンチレータ1全面を導光板2に光学的に接続する。その他の構成は上述の第2の実施の形態と同じである。
【0029】
この第3の実施の形態の放射線検出装置においては、シンチレータ1からの光がシンチレータ1の表面12と導光板2の裏面13の間を反射して集光部3に達するため、微少面積による接着の場合に生じるシンチレータ1と導光板3の間隙での、光の損失がない。従って第2の実施の形態の放射線検出装置よりも高い集光能力が期待できる。またシンチレータ1が導光板2と擦れることによる機械的な破損やノイズの発生が起こりにくくなるとともに、機械的な堅牢度が向上する。
【0030】
なお、この第3の実施の形態において、導光板2の裏面13を鏡面仕上げとすると更によい。すなわち、このようにすると、シンチレータ1からの光がシンチレータ1の表面12と導光板2の裏面13の間を全反射して集光部3に達するため、さらに高い集光能力が得られる。
【0031】
本発明の第4の実施の形態の放射線検出装置を図3を参照して説明する。すなわち、主たるシンチレータ1の表面12に主たるシンチレータ1より面積の小さいサブシンチレータ1aを光学的に接続する。サブシンチレータ1aの位置は主たるシンチレータ1の周辺部とする。導光板2の裏面13は、サブシンチレータ1aおよび導光板2の全面を光学的に主たるシンチレータ1に接続した場合には全反射する鏡面仕上げとし、微少面積で光学的に接続した場合には乱反射する粗面仕上げとする。
【0032】
この第4の実施の形態の放射線検出装置においては、主たるシンチレータ1の周辺部のシンチレータ全体の厚さが厚くなることによりベータ線に対する検出効率が高くなる。サブシンチレータ1aからの光も主たるシンチレータ1からの光と同様に導光板2を通って集光部3に達し集光される。したがって、ガンマ線によるバックグランド計数が少なくなるように薄くしたシンチレータからより十分な光を集めることが可能となり、ベータ線に対するより高い検出効率が実現する。またベータ線の入射場所によらず均一で高い検出効率が得られる。
【0033】
本発明の第5の実施の形態の放射線検出装置を図4を参照して説明する。すなわち、主たるシンチレータ1と導光板2の貼り付け面11に主たるシンチレータ1より面積の小さいサブシンチレータ1aを光学的に接続する。サブシンチレータ1aの位置は主たるシンチレータ1の周辺部とする。導光板2の裏面13は、サブシンチレータ1aおよび導光板2の全面を光学的に接続した場合には全反射する鏡面仕上げとし、微少面積で光学的に接続した場合には乱反射する粗面仕上げとする。
【0034】
この第5の実施の形態の放射線検出装置においては、主たるシンチレータ1の周辺部のシンチレータ厚さが厚くなることによりベータ線に対する検出効率が高くなる。サブシンチレータ1aからの光も主たるシンチレータ1からの光と同様に導光板2を通って集光部3に達し集光される。サブシンチレータ1aが検出面とは反対側に位置することにより、主たるシンチレータ1による検出性能を落とすことなくサブシンチレータ1aによる検出分を加えることができる。
【0035】
したがって、ガンマ線によるバックグランド計数が少なくなるように薄くしたシンチレータからより十分な光を集めることが可能となり、ベータ線に対するより高い検出効率が得られる。またベータ線の入射場所によらず均一で高い検出効率が得られる。
【0036】
本発明の第6の実施の形態の放射線検出装置を図5を参照して説明する。すなわち、段加工を施した導光板2のシンチレータ貼り付け面14に主たるシンチレータ1および面積の小さいサブシンチレータ1aを光学的に接続する。サブシンチレータ1aの位置は主たるシンチレータ1の周辺部とする。シンチレータ貼り付け面14は、サブシンチレータ1aの厚さによる貼り付けたときの間隙を吸収する様に凸状に削ってある。貼付面と反対側の裏面13は、主たるシンチレータ1、サブシンチレータ1aおよび導光板2の全面を光学的に接続した場合には全反射する鏡面仕上げとし、微少面積で光学的に接続した場合には乱反射する粗面仕上げとする。
【0037】
この第6の実施の形態の放射線検出装置においては、サブシンチレータ1aが厚さを持っても間隙が生じないので、主たるシンチレータ1あるいはサブシンチレータ1aと導光板2の間の光損失が少なくなる。特に主たるシンチレータ1、サブシンチレータ1aおよび導光板2の全面を光学的に接続した場合には、サブシンチレータ1aの側面からの光も導光板2を通ることになり、高い集光効率が得られる。
【0038】
したがって、ガンマ線によるバックグランド計数が少なくなるように薄くしたシンチレータからより十分な光を集めることが可能となり、ベータ線に対するより高い検出効率が得られる。またベータ線の入射場所によらず均一で高い検出効率が得られる。
【0039】
本発明の第7の実施の形態の放射線検出装置を図6を参照して説明する。すなわち、段加工を施した導光板2のシンチレータ貼り付け面14に主たるシンチレータ1および面積の小さいサブシンチレータ1aを光学的に接続する。サブシンチレータ1aの位置は主たるシンチレータ1の周辺部とする。シンチレータ貼り付け面14は、サブシンチレータ1aの厚さによる貼り付けたときの間隙を吸収する様に凸状に削ってある。主たるシンチレータ1およびサブシンチレータ1aがそれぞれ導光板2と接続される面のみ全面を光学的に接続し、主たるシンチレータ1とサブシンチレータ1aの接続面は接着剤による光学的な接続は行わない。シンチレータ貼り付け面と反対側裏面13は全反射する鏡面仕上げとする。
【0040】
この第7の実施の形態の放射線検出装置においては、主たるシンチレータ1とサブシンチレータ1aの間に空気以外の物質が介在せず、発光に寄与しないベータ線のエネルギー損失が少なくなるので、第6の実施の形態に比べて発光量が増大する。したがって、ガンマ線によるバックグランド計数が少なくなるように薄くしたシンチレータからより十分な光を集めることが可能となり、ベータ線に対するより高い検出効率が得られる。またベータ線の入射場所によらず均一で高い検出効率が得られる。
【0041】
次に本発明の第8の実施の形態の放射線検出装置を説明する。すなわち、検出部の部分平面図である図7に示すように、導光板2のシンチレータ貼り付け面14に主たるシンチレータ1より面積の小さいサブシンチレータ1aを光学的接着剤等により全面にわたって光学的に接続する。サブシンチレータ1aの位置は主たるシンチレータ1の周辺部とする。サブシンチレータ1aの集光部3との接続面以外には反射材15を塗布する。
【0042】
この第8の実施の形態の放射線検出装置においては、サブシンチレータ1aの側面に向かった光を、反射材15によって小面積シンチレータ1aの中へ反射させることによって光を無駄なく主たるシンチレータ1あるいは導光板2へ導くことができる。したがって、ガンマ線によるバックグランド計数が少なくなるように薄くしたシンチレータからより十分な光を集めることが可能となり、ベータ線に対するより高い検出効率が得られる。またベータ線の入射場所によらない均一で高い検出効率が得られる。
【0043】
次に本発明の第9の実施の形態の放射線検出装置を説明する。すなわち、検出部の平面図である図8に示すように、導光板2に1枚のシンチレータの代わりに複数のシンチレータ1b,1cを光学的接着剤等により全面にわたって光学的に接続する。また集光部3には波長変換型ライトガイド16を使用する。その際、発光波長が波長変換型ライトガイド16の吸収波長に適合している種類のシンチレータ1bを測定対象面の周辺部に位置させ、発光波長が波長変換型ライトガイド16の吸収波長に適合していない種類のシンチレータ1cを検出面の中心部に位置させる。シンチレータ1b,1cは隙間なく敷きつめ相互に光学的に接着させるか、あるいは隙間を空けて敷き詰めてシンチレータ1b,1cの端面に反射材を塗布する。
【0044】
この第9の実施の形態の放射線検出装置においては、シンチレータ1b,1cからの光を導光板2を介して無駄なく波長変換型ライトガイド16へ導くことができる。波長変換型ライトガイド16の出力発光量は、シンチレータ1bからの光を吸収した場合の方が、シンチレータ1cからの光を吸収した場合に比べて大きいので、ベータ線の検出効率はシンチレータ1bに入射した場合の方が、シンチレータ1cに入射した場合に比べて大きくなる。
【0045】
したがって本実施の形態の放射線検出装置によれば、ガンマ線によるバックグランド計数が少なくなるように薄くしたシンチレータからより十分な光を集めることが可能となり、ベータ線に対するより高い検出効率が得られる。またベータ線の入射場所によらず均一で高い検出効率が得られる。
【0046】
次に本発明の第10の実施の形態の放射線検出装置を説明する。すなわち、検出部の平面図である図9に示すように、導光板2に1枚のシンチレータの代わりに複数のシンチレータ1dを光学的接着剤等により全面にわたって光学的に接続する。また集光部3には波長変換型ライトガイド16を使用する。その際、発光波長が波長変換型ライトガイド16の吸収波長に適合している種類のシンチレータ1dを検出面の周辺部に位置させ、測定対象面の中心部に近づくに従って発光波長が波長変換型ライトガイド16の吸収波長に適合していない種類のシンチレータ1dを位置させる。シンチレータ1dは隙間なく敷きつめ相互に光学的に接着させるか、あるいは隙間を空けて敷き詰めてシンチレータ1dの端面に反射材を塗布する。
【0047】
この第10の実施の形態の放射線検出装置においては、シンチレータ1dからの光を導光板2を介して無駄なく波長変換型ライトガイド16に導くことができる。波長変換型ライトガイド16の出力発光量は、周辺部に位置するシンチレータ1dからの光を吸収した場合の方が、中心部に位置するシンチレータ1dからの光を吸収した場合に比べて大きいので、ベータ線の検出効率は、周辺部に位置するシンチレータ1dに入射した場合の方が、中心部に位置するシンチレータ1dに入射した場合に比べて大きくなる。
【0048】
したがって本実施の形態の放射線検出装置によれば、ガンマ線によるバックグランド計数が少なくなるように薄くしたシンチレータからより十分な光を集めることが可能となり、ベータ線に対するより高い検出効率が得られる。またベータ線の入射場所によらない均一で高い検出効率が得られる。
【0049】
次に本発明の第11の実施の形態の放射線検出装置を説明する。図10は検出部の平面図である。すなわち、導光板2に1枚のシンチレータの代わりに複数のシンチレータ1e,1fを光学的接着剤等により全面にわたって光学的に接続する。その際、厚いシンチレータ1eを放射線検出面の周辺部に位置させ、薄いシンチレータ1fを放射線検出面の中心部に位置させる。シンチレータ1e,1fは隙間なく敷きつめ相互に光学的に接着させるか、あるいは隙間を空けて敷き詰めてシンチレータ1e,1fの端面に反射材を塗布する。
【0050】
この第11の実施の形態の放射線検出装置においては、シンチレータ1e,1fからの光を導光板2を介して無駄なく波長変換型ライトガイド16に導くことができる。シンチレータ1eの発光量がシンチレータ1fの発光量より大きいので、ベータ線の検出効率はシンチレータ1eに入射した場合の方が、シンチレータ1fに入射した場合に比べて大きくなる。
【0051】
したがって、ガンマ線によるバックグランド計数が少なくなるように薄くしたシンチレータからより十分な光を集めることが可能となり、ベータ線に対するより高い検出効率が得られる。またベータ線の入射場所によらない均一で高い検出効率が得られる。
【0052】
次に本発明の第12の実施の形態の放射線検出装置を、その検出部の平面図である図11を参照して説明する。すなわち、導光板2に1枚のシンチレータの代わりに複数のシンチレータ1gを光学的接着剤等により全面にわたって光学的に接続する。厚いシンチレータ1gを放射線検出面の周辺部に位置させ、測定対象面の中心部に近づくに従って薄いシンチレータ1gを位置させる。シンチレータ1gは隙間なく敷きつめ相互に光学的に接着させるか、あるいは隙間を空けて敷き詰めてシンチレータ1gの端面に反射材を塗布する。
【0053】
この実施の形態の放射線検出装置においては、シンチレータ1gからの光を導光板2を介して無駄なく波長変換型ライトガイド16に導くことができる。周辺部に位置するシンチレータ1gからの光の方が、中心部に位置するシンチレータ1gからの光に比べて大きいので、ベータ線の検出効率は周辺部に位置するシンチレータ1gに入射した場合の方が、中心部に位置するシンチレータ1gに入射した場合に比べて大きくなる。
【0054】
したがって、ガンマ線によるバックグランド計数が少なくなるように薄くしたシンチレータからより十分な光を集めることが可能となり、ベータ線に対するより高い検出効率を実現することができる。またベータ線の入射場所によらない均一で高い検出効率を実現することができる。
【0055】
次に本発明の第13の実施の形態の放射線検出装置を、その検出部の平面図である図12を参照して説明する。すなわち、導光板2に1枚シンチレータの代わりに複数の小面積のシンチレータ1hを光学的接着剤等により全面にわたって光学的に接続する。シンチレータ1hは隙間なく敷きつめ相互に光学的に接着させるか、あるいは隙間を空けて敷き詰めてシンチレータ1hの端面に反射材を塗布する。
【0056】
この実施の形態の放射線検出装置においては、シンチレータ1hからの光を導光板2を介して無駄なく波長変換型ライトガイド16に導くことができる。したがって、ガンマ線によるバックグランド計数が少なくなるように薄くしたシンチレータからより十分な光を集めることが可能となり、ベータ線に対するより高い検出効率が実現される。また小面積のシンチレータを使用するので材料の入手が容易になり製品歩留まりも向上する。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、大きな検出有効面積、低いバックグランド計数およびベータ線の入射場所によらない均一で高い検出効率を有する放射線検出器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の放射線検出装置を示し、(a)は全体構成図、(b)は(a)のb−b線に沿う断面図。
【図2】本発明の第2および第3の実施の形態の放射線検出装置の検出部の断面図。
【図3】本発明の第4の実施の形態の放射線検出装置の検出部の断面図。
【図4】本発明の第5の実施の形態の放射線検出装置の検出部の断面図。
【図5】本発明の第6の実施の形態の放射線検出装置の検出部の断面図。
【図6】本発明の第7の実施の形態の放射線検出装置の検出部の断面図。
【図7】本発明の第8の実施の形態の放射線検出装置の検出部の断面図。
【図8】本発明の第9の実施の形態の放射線検出装置の検出部の断面図。
【図9】本発明の第10の実施の形態の放射線検出装置の検出部の断面図。
【図10】本発明の第11の実施の形態の放射線検出装置の検出部の断面図。
【図11】本発明の第12の実施の形態の放射線検出装置の検出部の断面図。
【図12】本発明の第13の実施の形態の放射線検出装置の検出部の断面図。
【図13】従来の放射線検出装置の構成を示す断面図。
【符号の説明】
1…シンチレータ、1a…サブシンチレータ、1b…発光波長が波長変換型ライトガイドの光吸収ピークに適合しているシンチレータ、1c…発光波長が波長変換型ライトガイドの光吸収ピークからずれているシンチレータ、1d…相互に発光波長が異なるシンチレータ、1e…厚いシンチレータ、1f…薄いシンチレータ、1g…相互に厚さが異なるシンチレータ、1h…小面積シンチレータ、2…導光板、3…集光部、4…光電変換素子、5…信号処理回路、6…同時計数回路、7…インターフェース回路、8…検出器容器、11…シンチレータと導光板の貼り付け面、12…シンチレータの表面、13…導光板の裏面、14…段加工を施した導光板のシンチレータ貼りつけ面、15…反射材、16…波長変換型ライトガイド、22…シンチレータ、23…光反射塗料、24…検出器容器、25…光電変換素子、26…遮光膜。
Claims (1)
- 測定面に配置され単体では自立して平面とはならない薄板状のシンチレータと、前記シンチレータを覆うように配置され当該シンチレータの裏面に光学的に接続されて光を導くとともに前記シンチレータを平板状に支持する導光板と、前記シンチレータの側面と前記導光板の側面に光学的に接続された波長変換型のライトガイドからなる集光部と、この集光部に光学的に接続された光電変換素子と、この光電変換素子に接続された信号処理回路とを備えた放射線検出装置において、
前記シンチレータを複数のシンチレータで構成し、放射線検出面の中心部分に設けられたシンチレータは前記ライトガイドの吸収波長に適合しない発光波長を有するとともに、放射線検出面の周辺部分に設けられたシンチレータは前記ライトガイドの吸収波長に適合した発光波長を有することを特徴とする放射線検出装置。
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- 2001-05-15 JP JP2001144307A patent/JP4607372B2/ja not_active Expired - Fee Related
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